JP3230875B2 - 熱転写記録方法 - Google Patents

熱転写記録方法

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JP3230875B2
JP3230875B2 JP01108993A JP1108993A JP3230875B2 JP 3230875 B2 JP3230875 B2 JP 3230875B2 JP 01108993 A JP01108993 A JP 01108993A JP 1108993 A JP1108993 A JP 1108993A JP 3230875 B2 JP3230875 B2 JP 3230875B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーコピーなどに用
いられる熱転写方法に関するものである。特に画像情報
に応じた加熱による熱拡散転写によって画像記録を行
う、いわゆるDDTT方式(熱色素拡散転写方式、古く
は、昇華型熱転写方式とも呼ばれていた)に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、カラービデオカメラで電子的に形
成された画像からプリントを得るための熱転写システム
が開発されてきた。このようなプリントを得る方法によ
れば、色分解された画像を電機信号に変換し、この信号
をプリンターに電送する。プリントを得るには、色素供
与材料を受像材料に面と面とを重ね合わせて、サーマル
ヘッドとプラテンローラーとの間に挿入する。サーマル
ヘッドは、電送された信号に応じて通電され加温され
る。色素供与材料は裏面からサーマルヘッドにより加熱
される。色素供与材料中の色素は受像材料に移行し、画
像状に記録される。カラー画像の場合は、この操作をイ
エロー、マゼンタ、シアン及び場合により黒の色素供与
材料を順次用いて、加熱を行い画像を記録する。前述の
電機信号を用いて熱的にプリントを得る別法は、サーマ
ルヘッドの代わりにレーザーを用いる方法である。この
方法では、色素供与材料はレーザー光を強く吸収する物
質を含有する。色素供与材料にレーザー光を照射する
と、この光吸収性物質が光エネルギーを熱エネルギーに
変換して、色素供与材料を加熱し、色素が受像材料に移
行する。この光吸収性物質は色素供与層中、あるいはそ
れに接して含有される。レーザー光は電気信号で変調さ
れ、色素供与材料を加熱する。特開昭61−64492
号には解離性の水素原子を持つ色素と媒染剤とを使用し
た熱転写画像形成方法が開示されている。又、特開平1
−188391号及び特開平3−83685号には、受
像層に色素固定剤として媒染剤を使用する熱転写方法に
ついて記載がある。又、特開平3−83687号、同3
−83688号、同3−83689、同3−90387
号、同3−92385号、同3−92386号、同3−
114890号に受像層に媒染剤を使用した熱転写方式
が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の熱転写記録方式
で使用する色素供与材料は、サーマルヘッドへの負荷を
小さくするため、また記録速度を上げるため、出来るだ
け熱移行しやすい色素を用いるのが望ましい。しかし、
そのため、保存中あるいは高温高湿の環境下に置かれ
て、色素が析出したり、記録された受像材料中で色素が
移動して画像の鮮鋭度が低下したり、接触物に移行し汚
染したりする問題が生じる。本発明は、上記の問題点を
解決した新規の熱転写記録材料を提供することを目的と
するものである。又、従来の熱転写記録方法は、逆転写
による色再現の忠実度の低下が起こり問題となってい
た。逆転写とは、多色転写画像部分で、1回目に転写し
た色素が2回目そして3回目の色素の転写時に受像材料
から供与材料へ逆方向へ転写する現象である。そのため
完成した画像は、与えられた画像の情報とは異なる色調
になってしまう。本発明は、このような逆転写による色
再現の忠実度の低下という問題を解決するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は支持体上に熱移
行性の色素を含有する色素供与層を有する熱転写色素供
与材料と支持体上に色素受容性の化合物を含有する受像
層を有する熱転写色素受像材料を重ね合わせ、熱転写色
素供与材料の支持体を画像情報に応じて加熱し、色素を
熱拡散転写し、画像を得る熱転写記録方法であって、該
熱移行性色素が一般式(I)で表わされるアゾ色素であ
り、色素受容性化合物が3級アミノ基を有するポリマー
であり、熱転写時に実質的に水分を用いないことを特徴
とする熱転写記録方法によって達成された。
【0005】
【化2】
【0006】式(I)中、R1、R2、R3 及びR 4 は各
々独立に、水素原子ハロゲン原子、アルキル基、シ
ノ基、アルコキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニ
ルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホニ
ルアミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基又はア
ルコキシカルボニル基を表す。R 5 は、シアノ基、ハロ
ゲン原子、スルホニル基、ニトロ基、アルキル基又はア
ルコキシ基を表す。R 6 は水素原子を表す。R 7 は、ニト
ロ基、シアノ基、ハロゲン原子、スルホニル基、アルコ
キシ基、アルキル基又はアミノ基を表す。R 8 は、水素
原子、シアノ基、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。R
9 は、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子又はスルホニ
ル基を表す。3とR4は互いに結合して環構造を形成し
てもよく、このような環構造を形成する色素は、後述の
一般式(II)又は(III)で表される。 ここで、式(I
I)中、R 1 ′、R 5 ′、R 6 ′、R 8 ′及びR 9 ′は各々独
立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、
アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルア
ミノ基、アミノカルボニルアミノ基、スルファモイルア
ミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシ
カルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカ
ルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ
基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリール
オキシカルボニル基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スル
フィニル基、ホスホリル基、アシル基、カルボン酸基又
はスルホン酸基を表す。 2 ′は水素原子を表す。R 7
はニトロ基、シアノ基、塩素原子、臭素原子又は炭素数
1〜4のスルホニル基を表す。 10 とR 13 は、ともに水
素原子であるか、どちらか一方が炭素数1〜4のスルホ
ニルアミノ基又は炭素数2〜4のアシルアミノ基であ
る。 11 及びR 12 はそれぞれ上記R 1 ′の定義と同義で
ある。 式(III)中、R 1 ″、R 2 ″、R 5 ″、R 6 ″、
7 ″、R 8 ″及びR 9 ″はそれぞれ上記R 1 ′の定義と同
義である。 14 は水素原子又はアルキル基である。Qは
5〜7員の含窒素ヘテロ環を形成 するのに必要な原子団
である。}更に上記の構成の中でも、該熱転写色素のp
Kaが5以下であるとき、より好ましく達成された。
又、3級アミノ基を有するポリマーが3級アミノ基をペ
ンダントとして有するポリビニルアルコールおよびその
誘導体であるとき、より好ましく達成された。
【0007】以下に本発明について更に詳しく説明す
る。本発明に用いるアゾ色素は、上記一般式(I)で表
わされる。
【0008】
【0009】
【0010】上記一般式(I)(式(II)及び(III)
も含む)における各基の具体例としては、水素原子、ア
ルキル基(好ましくは炭素数1〜30、例えばメチル、
シクロプロピル、ビニル、アリル、オクチル、メトキシ
エチル、シアノエチル、エチル、プロピル、ブチル)、
アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、例えばメト
キシ、エトキシ、メトキシエトキシ、イソプロポキ
シ)、ハロゲン原子(例えば臭素、フッ素、塩素)、ア
シルアミノ基〔好ましくは炭素数1〜30のアルキルカ
ルボニルアミノ基(例えばホルミルアミノ、アセチルア
ミノ、プロピオニルアミノ、シアノアセチルアミノ)、
好ましくは炭素数7〜30のアリールカルボニルアミノ
基(例えばベンゾイルアミノ、p−トルイルアミノ、ペ
ンタフルオロベンゾイルアミノ、m−メトキシベンゾイ
ルアミノ)〕、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭
素数2〜30、例えばメトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル)、シアノ基、スルホニルアミノ基(好ましく
は炭素数1〜30、メタンスルホニルアミノ、エタンス
ルホニルアミノ、N−メチルメタンスルホニルアミ
ノ)、カルバモイル基〔好ましくは炭素数2〜30のア
ルキルカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル、ジ
メチルカルバモイル、ブチルカルバモイル、イソプロピ
ルカルバモイル、t−ブチルカルバモイル、シクロペン
チルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル、メト
キシエチルカルバモイル、クロロエチルカルバモイル、
シアノエチルカルバモイル、エチルシアノエチルカルバ
モイル、ベンジルカルバモイル、エトキシカルボニルメ
チルカルバモイル、フルフリルカルバモイル、テトラヒ
ドロフルフリルカルバモイル、フェノキシメチルカルバ
モイル、アリルカルバモイル、クロチルカルバモイル、
プレニルカルバモイル、2,3−ジメチル−2−ブテニ
ルカルバモイル、ホモアリルカルバモイル、ホモクロチ
ルカルバモイル、ホモプレニルカルバモイル)、好まし
くは炭素数7〜30のアリールカルバモイル基(例えば
フェニルカルバモイル、p−トルイルカルバモイル、m
−メトキシフェニルカルバモイル、4,5−ジクロロフ
ェニルカルバモイル、p−シアノフェニルカルバモイ
ル、p−アセチルアミノフェニルカルバモイル、p−メ
トキシカルボニルフェニルカルバモイル、m−トリフル
オロメチルフェニルカルバモイル、o−フルオロフェニ
ルカルバモイル、1−ナフチルカルバモイル)、好まし
くは炭素数4〜30のフテリルカルバモイル基(例えば
2−ピリジルカルバモイル、3−ピリジルカルバモイ
ル、4−ピリジルカルバモイル、2−チアゾリルカルバ
モイル、2−ベンズチアゾリルカルバモイル、2−ベン
ズイミダゾリルカルバモイル、2−(4−メチルフェニ
ル)1,3,4−チアジアゾリルカルバモイル)〕、ス
ルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、例えばメ
チルスルファモイル、ジメチルスルファモイル)、アミ
ノカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、例
えばメチルアミノカルボニルアミノ、ジメチルアミノカ
ルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好
ましくは炭素数2〜30、例えばメトキシカルボニルア
ミノ、エトキシカルボニルアミノ)、ヒドロキシ基、ア
ミノ基(好ましくは炭素数0〜30、例えばアミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ)、アリール基
(好ましくは炭素数6〜30、例えばフェニル、m−ア
セチルフェニル、p−メトキシフェニル)、ヘテロ環基
(好ましくは炭素数3〜30、例えば2−ピリジル、2
−フリル、2−テトラヒドロフリル)、ニトロ基、アリ
ールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、例えばフェ
ノキシ、p−メトキシフェノキシ、o−クロロフェノキ
シ)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数0〜
30、例えばメチルスルファモイルアミノ、ジメチルス
ルファモイルアミノ)、アルキルチオ基(好ましくは炭
素数1〜30、例えばメチルチオ、エチルチオ)、アリ
ールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、例えばフェニ
ルチオ、p−メトキシフェニルチオ、o−クロロフェニ
ルチオ)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、
例えばメタンスルホニル、p−トルエンスルホニル)、
アシル基(好ましくは炭素数1〜30、例えばホルミ
ル、アセチル、ベンゾイル、p−トルイル)、ヘテロ環
オキシ基(好ましくは炭素数3〜30)、アゾ基(好ま
しくは炭素数3〜30、例えばp−ニトロフェニルア
ゾ)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数1〜30、例
えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ)、カルバモイ
ルオキシ基(好ましくは炭素数1〜30、例えばメチル
カルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(好ましくは炭
素数3〜30、例えばトリメチルシロキシ)、アリール
オキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、例え
ばフェノキシカルボニル)、イミド基(好ましくは炭素
数4〜30、例えばフタルイミド)、ヘテロ環チオ基
(好ましくは炭素数3〜30)、スルフィニル基(好ま
しくは炭素数1〜30、例えばジエチルアミノスルフィ
ニル)、ホスホリル基(好ましくは炭素数0〜30、例
えばジアミノホスホリル)、カルボン酸基(そのナトリ
ウム塩、カリウム塩なども含む)、スルホン酸基(その
ナトリウム塩、カリウム塩なども含む)等が挙げられ
る。
【0011】式(I)で表わされる色素は、好ましくは
以下のごとくである。R1 、R2 、R3 、R4 は各々独
立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基(炭素数1
〜3)、シアノ基、アルコキシ(炭素数1〜3)、アシ
ルアミノ基(炭素数2〜4)、アミノカルボニルアミノ
基(炭素数1〜4)、アルコキシカルボニルアミノ基
(炭素数2〜4)、スルファモイル(炭素数0〜3)、
カルバモイル基(炭素数1〜3)、アルコキシカルボニ
ル基(炭素数2〜4)である。R5 は、シアノ基、ハロ
ゲン原子(塩素原子、フッ素原子、臭素原子)、スルホ
ニル基(炭素数1〜4)、ニトロ基、アルキル基(炭素
数1〜4)、アルコキシ基(炭素数1〜4)である。R
6 は水素原子である。R7 は、ニトロ基、シアノ基、ハ
ロゲン原子、スルホニル基(炭素数1〜4)、アルコキ
シ基(炭素数1〜3)、アルキル基(炭素数1〜3)、
アミノ基(炭素数2〜4)である。R8 は、水素原子、
シアノ基、ハロゲン原子(塩素原子、フッ素原子、臭素
原子)、ニトロ基を表わす。R9 は、水素原子、シアノ
基、ハロゲン原子、スルホニル基(炭素数1〜4)であ
る。
【0012】式(I)の色素をシアン色素とするには、
7 がニトロ基、シアノ基、スルホニル基であり、R5
は、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子(塩素原子、臭
素原子)、スルホニル基(炭素数1〜4)である。
【0013】式(I)の色素をマゼンタ色素とするに
は、R7 がスルホニル基(炭素数1〜4)、シアノ基、
スルホニル基(炭素数1〜4)、ハロゲン原子(塩素原
子、臭素原子)、アルコキシ基(炭素数1〜3)、アミ
ノ基(炭素数2〜4)である。
【0014】R3 とR4 が互いに結合して形成する環構
造を有する色素は、下記一般式(II)、 (III)で表わさ
れるものである。
【0015】
【化4】
【0016】式(II)中、R1 ′、R 5 ′、R 6 ′、R 8
及びR 9 ′は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロ
キシ基、ニトロ基、アミノ基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ
基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホニル
アミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ
ニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、
アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリ
ルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、イミド基、
ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホリル基、アシ
ル基、カルボン酸基又はスルホン酸基を表す。R 2 ′は
水素原子を表す。R 7 ′はニトロ基、シアノ基、塩素原
子、臭素原子又は炭素数1〜4のスルホニル基を表す。
10 とR 13 は、ともに水素原子であるか、どちらか一方
が炭素数1〜4のスルホニルアミノ基又は炭素数2〜4
のアシルアミノ基である。R 11 及びR 12 はそれぞれ上記
1 ′の定義と同義である。
【0017】式(II)の色素は、好ましくは、以下のご
とくである。R1 は水素原子又は、アシルアミノ基
(炭素数2〜4)、スルホニルアミノ基(炭素数1〜
4)である。R2 は水素原子である。R10、R13は、
共に水素原子であるか、どちらか一方がスルホニルアミ
ノ基(炭素数1〜4)、又はアシルアミノ基(炭素数2
〜4)である。R11、R12は、共に水素原子である。R
7 は、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子(塩素原
子、臭素原子)スルホニル基(炭素数1〜4)である。
5 、R6 、R8 、R9 は水素原子又は、ハロゲン
原子、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基(炭素数1〜
4)、アルコキシ基(炭素数1〜4)、スルファモイル
基(炭素数1〜3)、アルキル基(炭素数1〜3)であ
る。
【0018】式(III)中、R1 、R2 、R5
6 、R7 、R8 、R9 は、上記R 1 で定義した
ものと同義である。R14は、水素原子又は、アルキル基
(炭素数1〜4)である。Qは、5〜7員の含窒素ヘテ
ロ環を形成するのに必要な原子団である。
【0019】式(III)の色素は、好ましくは、以下のご
とくである。R1 は、水素原子又は、アシルアミノ基
(炭素数1〜4)である。R2 は、水素原子である。
5 、R6 、R7 、R8 、R9 は、式(II)の好
ましいR5 、R6 、R7 、R8 、R9 で述べたも
のである。R14は、水素原子である。Qは、−CR15
16−CR1718−である。R15、R16、R17、R18は、
各々独立に水素原子又は、アルキル基(炭素数1〜3)
である。
【0020】以下に本発明に用いるアゾ色素の具体例を
記す。ただし、下記のアゾ色素のうち、No.17、2
0、28、39〜42は参考例である。
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】
【化11】
【0028】化合物例1〜24まではシアン色素であ
り、25〜42までは、マゼンタ色素である。
【0029】本発明に用いる色素は、いわゆる解離性色
素であり、色素のヒドロキシ基のプロトンが解離したと
きに、画像形成用として優れたシャープな吸収を与える
ものである。受像層中で十分解離するために、色素のp
Kaは5〜1であることが好ましい。更には、色素のp
Kaは3〜1であることが好ましい。
【0030】本発明に用いる色素は、熱転写時には、大
きな拡散能力を有していないと十分な転写濃度を得るこ
とができない。そのため、色素分子量は、小さいことが
好ましい。具体的には、分子量は、500以下であるこ
とが好ましく、更には、400以下であることが好まし
い。350以下であることが最も好ましい。
【0031】また、特開平3−205189号に記載さ
れている褪色を抑制する原子団が置換基としてR1 〜R
9 のいずれかに置換することが画像の光堅牢性向上のた
めには有効である。
【0032】本発明に用いる、3級アミノ基を有するポ
リマーについて詳しく説明する。3級アミノ基を有する
ポリマーは、本発明に用いる解離性の色素を十分解離さ
せ固定するため、十分な塩基性を有することが好まし
い。具体的には、3級アミキ基の共役酸のpKaが25
℃で5以上、更に好ましくは、7以上であることが好ま
しい。そして、3級アミノ基の共役酸のpKaが10以
上であることが最も好ましい。
【0033】3級アミノ基は、ポリマーの主鎖中に存在
しても、ペンダントとして存在してもよいが、ペンダン
トとして存在する方が好ましい。
【0034】3級アミノ基を有するポリマーは、有機溶
媒によく溶解するものが好ましい。有機溶媒の例として
は例えば、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、トルエン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ヘキサン
イソプロピルアルコール、エタノール、テトラヒドロフ
ラン、ジメチルエーテル、クロロホルムなどが挙げられ
る。その中でも、メチルエチルケトン:トルエン=1:
1の溶剤100mlに対し、5g以上溶解するものが好ま
しく、更には、10g以上溶解するものが好ましい。2
0g以上溶解するものが最も好ましい。
【0035】3級アミノ基を有するポリマーのTgは、
150℃〜5℃の範囲であり、好ましくは80℃〜30
℃である。ポリマーの平均分子量は、1×103 〜1×
106 である。
【0036】上記ポリマーは、下記一般式(IV)で表わ
されるくり返し単位を含むポリマーである。
【0037】
【化12】
【0038】式(IV)中、Ra 、Rb 、Rc は、各々独
立に、水素原子又は、置換されてもよいアルキル基であ
る。L1 は2価の連結基である。L2 は、置換されてい
てもよいアルキレン基である。Rd 、Re は各々独立に
置換されていてもよいアルキル基である。
【0039】好ましい式(IV)の構造は、以下に述べる
ものである。Ra 、Rb は共に水素原子である。R
c は、水素原子あるいは炭素数1〜3のアルキル基(例
えばメチル、エチル、n-プロピル)である。L1 の表わ
す2価の連結基は、−O−CO−、−O−CO−O−、
−O−CO−NRf−、−CO−O−、−CO−NRf
−、−CO−、パラアリーレン基、メタアリーレン基、
o−アリーレン基である。L2 は、炭素数1〜4のアル
キレン基(例えば、メチレン、エチレン、n-プロピレ
ン)である。Rd 、Re は、各々独立に、炭素数1〜3
のアルキル基(例えば、メチル、エチル、n-プロピル)
である。 Rd 、Re は、互いに結合し、5〜6員の含
窒素ヘテロ環(例えば、モルホリン環、ピペラジン環)
を形成してもよい。
【0040】式(IV)の構造は、更に好ましくは以下の
ごとくである。Ra 、Rb 、Rc はすべて水素原子であ
る。L1 は、−O−CO−、−CO−O−、パラアリー
レン基である。L2 は、エチレン、メチレン、n-プロピ
レンである。Rd 、Re は、共にメチル、エチルであ
る。
【0041】これらの中でもL1 が−O−CO−であ
る、ポリビニルアルコールおよびその誘導体が最も好ま
しい。
【0042】本発明に用いるポリマーの具体例を以下に
示す。
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】
【化17】
【0048】
【化18】
【0049】ポリマー中の3級アミノ基は、解離性アゾ
色素の媒染サイトとなるため、その含有量が重要であ
る。3級アミノ基の含有量は、十分な黒を再現するため
には少くとも3原色の解離性色素が全て十分な濃度で
(例えば、濃度=2.0)で媒染されるように決定され
なければならない。一般に、解離性色素を1分子解離す
るためには、最低でも1個の3級アミノ基が必要である
ため、十分な黒色を得るために最低必要なポリマー中の
3級アミノ基のモル数は、以下の式(1)で与えられ
る。
【0050】 C=3×AbS÷(ε×l) (1) C:ポリマー1リットル中の3級アミノ基のモル数(m
ol) AbS:透過での吸光度 ε:色素のモル吸光係数(l・mol-1・cm-1) l:色素の受像層中の染着深さ(cm) 上式(1)で与えられるC値に対して、より多く3級ア
ミノ基を含有するポリマーが好ましい。具体的には2倍
以上含有するものが好ましい。
【0051】又、熱転写色素供与材料で色素と共に用い
るバインダー樹脂としては、このような目的に従来公知
であるバインダー樹脂のいずれも使用することができ、
通常耐熱性が高く、しかも加熱された場合に色素の移行
を妨げないものが選択される。例えば、ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、ポリアクリル系樹脂(例えばポリメチルメタ
クリレート、ポリアクリルアミド、ポリスチレン−2−
アクリロニトリル)、ポリビニルピロリドンを始めとす
るビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂(例えば塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体)、ポリカーボネート系樹
脂、ポリスチレン、ポリフェニレンオキサイド、セルロ
ース系樹脂(例えばメチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテー
ト水素フタレート、酢酸セルロース、セルロースアセテ
ートプロピオネート、セルロースアセテートブチレー
ト、セルローストリアセテート)、ポリビニルアルコー
ル系樹脂(例えばポリビニルアルコール、ポリビニルブ
チラールなどの部分ケン化ポリビニルアルコール)、石
油系樹脂、ロジン誘導体、クマロン−インデン樹脂、テ
ルペン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン)などが用いられる。
【0052】このようなバインダー樹脂は、例えば色素
100重量部当たり約20〜600重量部の割合で使用
するのが好ましい。本発明において、上記の色素および
バインダー樹脂を溶解または分散するためのインキ溶剤
としては、従来公知のインキ溶剤が自由に使用できる。
【0053】また、サーマルヘッドが色素供与材料に粘
着するのを防止するためにスリッピング層を設けてもよ
い。このスリッピング層はポリマーバインダーを含有し
たあるいは含有しない潤滑物質、例えば界面活性剤、固
体あるいは液体潤滑剤またはこれらの混合物から構成さ
れる。色素供与材料には背面より印字するときにサーマ
ルヘッドの熱によるスティッキングを防止し、滑りをよ
くする意味で、支持体の色素供与層を設けない側にステ
ィッキング防止処理を施すのがよい。例えば、ポリビ
ニルブチラール樹脂とイソシアネートとの反応生成物、
リン酸エステルのアルカリ金属塩またはアルカリ土類
金属塩、および充填剤を主体とする耐熱スリップ層を
設けるのがよい。ポリビニルブチラール樹脂としては分
子量が6万〜20万程度で、ガラス転移点が80〜11
0℃であるもの、またイソシアネートとの反応サイトが
多い観点からビニルブチラール部分の重量%が15〜4
0%のものがよい。リン酸エステルのアルカリ金属塩ま
たはアルカリ土類金属塩としては、東邦化学製のガファ
ックRD720などが用いられ、ポリビニルブチラール
樹脂に対して1〜50重量%、好ましくは10〜40重
量%程度用いるとよい。耐熱スリップ層は下層に耐熱性
を伴うことが望ましく、加熱により硬化しうる合成樹脂
とその硬化剤の組合せ、例えばポリビニルブチラールと
多価イソシアネート、アクリルポリオールと多価イソシ
アネート、酢酸セルロースとチタンキレート剤、もしく
はポリエステルと有機チタン化合物などの組合せを塗布
により設けるとよい。
【0054】色素供与材料には色素の支持体方向への拡
散を防止するための親水性バリヤー層を設けることもあ
る。親水性の色素バリヤー層は、意図する目的に有用な
親水性物質を含んでいる。一般に優れた結果がゼラチ
ン、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(イソプロピルアク
リルアミド)、メタクリル酸ブチルグラフトゼラチン、
メタクリル酸エチルグラフトゼラチン、モノ酢酸セルロ
ース、メチルセルロース、ポリ(ビニルアルコール)、
ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ
(ビニルアルコール)とポリ(酢酸ビニル)との混合
物、ポリ(ビニルアルコール)とポリ(アクリル酸)と
の混合物またはモノ酢酸セルロースとポリ(アクリル
酸)との混合物を用いることによって得られる。特に好
ましいものは、ポリ(アクリル酸)、モノ酢酸セルロー
スまたはポリ(ビニルアルコール)である。
【0055】色素供与層は、印字したとき所望の色相を
転写できるように色素を選択し、必要に応じて、色相の
異なる2層以上の色素供与層を一つの熱転写色素供与材
料に並べて形成されていてもよい。例えば、分色信号に
応じて各色の印字を繰り返してカラー写真のような画像
を形成するときには、印字したときの色相がシアン、マ
ゼンタ、イエローの各色であることが望ましく、このよ
うな色相を与える色素を含有する3つの色素供与層を並
べる。あるいは、シアン、マゼンタ、イエローに加えて
更にブラックの色相を与える色素を含有する色素供与層
を追加してもよい。なお、これらの色素供与層の形成の
際にいずれかの色素供与層の形成と同時に位置検出用の
マークを設けると、色素供与層形成とは別のインキや印
刷工程を要しないので好ましい。
【0056】本発明の色素供与材料は、シート形態又は
連続のロール若しくはリボンとして使用される。連続の
ロール若しくはリボンを使用する場合には、唯一種の色
素を有するか、或いは熱移行性のシアン及び/又はマゼ
ンタ及び/又はイエロー及び/又はブラックその他の色
素のような相違する色素の域を別々に有する。即ち、一
色、二色、三色、又は四色の材料が(あるいは更に多色
の材料も)、本発明の範囲内に含まれる。
【0057】本発明において、熱転写受像材料に用いる
支持体は転写温度に耐えることができ、平滑性、白色
度、滑り性、摩擦性、帯電防止性、転写後のへこみなど
の点で要求を満足できるものならばどのようなものでも
使用できる。例えば、合成紙(ポリオレフィン系、ポリ
スチレン系などの合成紙)、上質紙、アート紙、コート
紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂また
はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合
成樹脂内添紙、板紙、セルロース繊維紙、ポリオレフィ
ンコート紙(特にポリエチレンで両側を被覆した紙)な
どの紙支持体、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリスチレンメタクリレー
ト、ポリカーボネート等の各種のプラスチックフィルム
またはシートとこのプラスチックに白色反射性を与える
処理をしたフィルムまたはシート、また上記の任意の組
合せによる積層体も使用できる。
【0058】透過観察用の受像材料の支持体としては熱
転写処理に耐える程度の耐熱性と、転写画像が観察でき
る程度の透明性を有していれば、一般に知られている支
持体が用いられる。具体的には、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコー
ル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポ
リスチレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン
/ビニルアルコール共重合体、アイオノマー、アセチル
セルローズ、セルローズエステル、ポリビニルアセター
ル、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンサルフォン、ポリ
エーテルスルフォン、ポリエーテルケトン、ポリエーテ
ルイミド、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレー
ト等の樹脂フィルムが用いられる。透明性、屈曲性、耐
熱性等を考慮した場合、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリアミド等のフィルムが好ましい、なかでもポリ
エチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート
のフィルムが特に好ましい。これらの樹脂フィルムは単
独で用いてもよいし、積層フィルムの形で使用してもよ
い。これらの支持体の厚みは、通常25μm〜500μ
m、好ましくは75μm〜200μm程度である。
【0059】熱転写受像材料には色素受容層が設けられ
る。この受容層は、印字の際に熱転写色素供与材料から
移行してくる熱移行性色素を受け入れ、熱移行性色素が
染着する働きを有している熱移行性色素を受容しうる物
質を単独で、またはその他のバインダー物質とともに含
んでいる厚み0.5〜50μm程度の被膜であることが
好ましい。熱移行性色素を受容しうる物質として、本発
明では色素固定剤を用いる。上記のポリマー色素固定剤
は単独で受容層を形成することもできる。また、下記に
述べる合成樹脂と混合して用いることもできる。色素固
定剤の塗布量は0.2〜30g/m2 が適当であり、好
ましくは0.5〜15g/m2 で使用するのが好まし
い。また、合成樹脂と混合して使用する場合は、色素固
定剤の種類や組成、さらに用いられる画像形成過程に応
じて当業者が容易に定めることができるが、好ましく
は、固定剤/合成樹脂比が10/90〜100/0で用
いるのが好ましい。
【0060】合成樹脂としては転写シートから移行して
くる染料を受けいれるものであれば、通常の合成樹脂が
用いられる。具体的には以下のような合成樹脂である。 (イ)エステル結合を有するもの テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸などのジカルボ
ン酸成分(これらのジカルボン酸成分にはスルホン酸
基、カルボキシル基などが置換していてもよい)と、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノール
Aなどの縮合により得られるポリエステル樹脂:ポリメ
チルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ
メチルアクリレート、ポリブチルアクリレートなどのポ
リアクリル酸エステル樹脂またはポリメタクリル酸エス
テル樹脂:ポリカーボネート樹脂:ポリ酢酸ビニル樹
脂:スチレンアクリレート樹脂:ビニルトルエンアクリ
レート樹脂など。具体的には特開昭59−101395
号、同63−7971号、同63−7972号、同63
−7973号、同60−294862号に記載のものを
挙げることができる。また、市販品としては東洋紡製の
バイロン290、バイロン200、バイロン280、バ
イロン300、バイロン103、バイロンGK−14
0、バイロンGK−130、花王製のATR−200
9、ATR−2010などが使用できる。
【0061】(ロ)ウレタン結合を有するもの ポリウレタン樹脂など。 (ハ)アミド結合を有するもの ポリアミド樹脂など。 (ニ)尿素結合を有するもの 尿素樹脂など。 (ホ)スルホン結合を有するもの ポリスルホン樹脂など。 (ヘ)その他極性の高い結合を有するもの ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂な
ど。 上記のような合成樹脂に加えて、これらの混合物あるい
は共重合体なども使用できる。
【0062】熱転写受像材料中、特に受容層中には、熱
移行性色素を受容しうる物質として、または色素の拡散
助剤として高沸点有機溶剤または熱溶剤を含有させるこ
とができる。高沸点有機溶剤および熱溶剤の具体例とし
ては特開昭62−174754号、同62−24525
3号、同61−209444号、同61−200538
号、同62−8145号、同62−9348号、同62
−30247号、同62−136646号に記載の化合
物を挙げることができる。
【0063】受容層は2層以上の層で構成してもよい。
その場合、支持体に近い方の層にはガラス転位点の低い
合成樹脂を用いたり、高沸点有機溶剤や熱溶剤を用いて
色素に対する染着性を高めた構成にし、最外層にはガラ
ス転位点のより高い合成樹脂を用いたり、高沸点有機溶
剤や熱溶剤の使用量を必要最小限にするかもしくは使用
しないで表面のベタツキ、他の物質との接着、転写後の
他物質への再転写、熱転写色素供与材料とのブロッキン
グ等の故障を防止する構成にすることが望ましい。受容
層の厚さは全体で0.5〜50μm、特に3〜30μm
の範囲が好ましい。2層構成の場合最外層は0.1〜2
μm、特に0.2〜1μmの範囲にするのが好ましい。
【0064】本発明において、熱転写受像材料は、支持
体と受容層の間に中間層を有してもよい。中間層は構成
する材質により、クッション層、多孔層、色素の拡散防
止層のいずれか又はこれらの2つ以上の機能を備えた層
であり、場合によっては接着剤の役目も兼ねている。色
素の拡散防止層は、特に熱移行性色素が支持体に拡散す
るのを防止する役目を果たすものである。この拡散防止
層を構成するバインダーとしては、水溶性でも有機溶剤
可溶性でもよいが、水溶性のバインダーが好ましく、特
ゼラチンが好ましい。多孔層は、熱転写時に印加した
熱が受像層から支持体へ拡散するのを防止し、印加され
た熱を有効に利用する役目を果たす層である。
【0065】本発明において、熱転写受像材料を構成す
る受容層、クッション層、多孔層、拡散防止層、接着層
などには、シリカ、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸ア
ルミニウム、合成ゼオライト、酸化亜鉛、リトポン、酸
化チタン、アルミナなどの微粉末を含有させてもよい。
【0066】熱転写受像材料には蛍光増白剤を用いても
よい。その例としては、K.Veenkatarama
n編「The Chemistry of Synth
etic Dyes」第V巻,第8章、特開昭61−1
43752号などに記載されている化合物を挙げること
ができる。より具体的には、スチルベン系化合物、クマ
リン系化合物、ビフェニル系化合物、ベンゾオキサゾリ
ル系化合物、ナフタルイミド系化合物、ピラゾリン系化
合物、カルボスチリル系化合物、2, 5−ジベンゾオキ
サゾールチオフェン系化合物などが挙げられる。蛍光増
白剤は退色防止剤と組み合わせて用いることができる。
【0067】本発明において、熱転写色素供与材料と熱
転写受像材料との離型性を向上させるために、色素供与
材料及び/又は受像材料を構成する層中、特に好ましく
は両方の材料が接触する面に当たる最外層に離型剤を含
有させるのが好ましい。離型剤としては、ポリエチレン
ワックス、アミドワックス、シリコン系樹脂の微粉末、
フッ素系樹脂の微粉末等の固形あるいはワックス状物
質:弗素系、リン酸エステル系等の界面活性剤:パラフ
ィン系、シリコーン系、弗素系のオイル類等、従来公知
の離型剤がいずれも使用できるが、特にシリコーンオイ
ルが好ましい。
【0068】シリコーンオイルとしては、無変性のもの
以外にカルボキシ変性、アミノ変性、エポキシ変性、ポ
リエーテル変性、アルキル変性等の変性シリコーンオイ
ルを単独あるいは2種以上併用して用いることができ
る。その例としては、信越シリコーン(株)発行の「変
性シリコーンオイル」技術資料の6〜18B頁に記載の
各種変性シリコーンオイルを挙げることができる。有機
溶剤系のバインダー中に用いる場合は、このバインダー
の架橋剤と反応しうる基(例えばイソシアネートと反応
しうる基)を有するアミノ変性シリコーンオイルが、ま
た水溶性バインダー中に乳化分散して用いる場合は、カ
ルボキシ変性シリコーンオイル(例えば信越シリコーン
(株)製:商品名X−22−3710)あるいはエポキ
シ変性シリコーンオイル(例えば信越シリコーン(株)
製:商品名KF−100T)が有効である。
【0069】本発明に用いる熱転写色素供与材料および
熱転写受像材料を構成する層は硬膜剤によって硬化され
ていてもよい。有機溶剤系のポリマーを硬化する場合に
は、特開昭61−199997号、同58−21539
8号等に記載されている硬膜剤が使用できる。ポリエス
テル樹脂に対しては特にイソシアネート系の硬膜剤の使
用が好ましい。水溶性ポリマーの硬化には、米国特許第
4,678,739号第41欄、特開昭59−1166
55号、同62−245261号、同61−18942
号等に記載の硬膜剤が使用に適している。より具体的に
は、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒド等)、アジ
リジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン系
硬膜剤(N,N′−エチレン−ビス(ビニルスルホニル
アセタミド)エタン等)、N−メチロール系硬膜剤(ジ
メチロール尿素等)、あるいは高分子硬膜剤(特開昭6
2−234157号などに記載の化合物)が挙げられ
る。
【0070】熱転写色素供与材料や熱転写受像材料には
退色防止剤を用いてもよい。退色防止剤としては、例え
ば酸化防止剤、紫外線吸収剤、あるいはある種の金属錯
体がある。酸化防止剤としては、例えばクロマン系化合
物、クマラン系化合物、フェノール系化合物(例えばヒ
ンダ−ドフェノール類)、ハイドロキノン誘導体、ヒン
ダ−ドアミン誘導体、スピロインダン系化合物がある。
また、特開昭61−159644号記載の化合物も有効
である。
【0071】紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾー
ル系化合物(米国特許第3,533,794号など)、
4−チアゾリドン系化合物(米国特許3,352,68
1号など)、ベンゾフェノン系化合物(特開昭56−2
784号など) 、その他の特開昭54−48535号、
同62−136641号、同61−88256号等に記
載の化合物がある。また、特開昭62−260152号
記載の紫外線吸収性ポリマーも有効である。金属錯体と
しては、米国特許第4,241,155号、同第4,2
45,018号第3〜36欄、同第4,254,195
号第3〜8欄、特開昭62−174741号、同61−
88256号(27)〜(29)頁、特開平1−755
68号、特開昭63−199248号等に記載されてい
る化合物がある。
【0072】有用な退色防止剤の例は特開昭62−21
5272号(125)〜(137)頁に記載されてい
る。受像材料に転写された色素の退色を防止するための
退色防止剤は予め受像材料に含有させておいてもよい
し、色素供与材料から転写させるなどの方法で外部から
受像材料に供給するようにしてもよい。上記の酸化防止
剤、紫外線吸収剤、金属錯体はこれら同士を組み合わせ
て使用してもよい。
【0073】熱転写色素供与材料や熱転写受像材料の構
成層には塗布助剤、剥離性改良、スベリ性改良、帯電防
止、現像促進等の目的で種々の界面活性剤を使用するこ
とができる。非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活
性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤を用いる
ことができる。これらの具体例は特開昭62−1734
63号、同62−183457号等に記載されている。
【0074】また、熱移行性色素を受容しうる物質、離
型剤、退色防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、その他
の疎水性化合物を水溶性バインダー中に分散する際に
は、分散助剤として界面活性剤を用いるのが好ましい。
この目的のためには、上記の界面活性剤の他に、特開昭
59−157636号の37〜38頁に記載の界面活性
剤が特に好ましく用いられる。
【0075】熱転写色素供与材料や熱転写受像材料には
マット剤を用いることができる。マット剤としては二酸
化ケイ素、ポリオレフィンまたはポリメタクリレートな
どの特開昭61−88256号(29)頁記載の化合物
の他に、ベンゾグアナミン樹脂ビーズ、ポリカーボネー
ト樹脂ビーズ、AS樹脂ビーズなどの特開昭63−27
4944号、同63−274952号記載の化合物があ
る。
【0076】熱転写色素供与材料や熱転写受像材料の構
成層には、スベリ性改良、帯電防止、剥離性改良等の目
的で有機フルオロ化合物を含ませてもよい。有機フルオ
ロ化合物の代表例としては、特公昭57−9053号第
8〜17欄、特開昭61−20944号、同62−13
5826号等に記載されているフッ素系界面活性剤、ま
たはフッ素油などのオイル状フッ素系化合物もしくは四
フッ化エチレン樹脂などの固体状フッ素化合物樹脂など
の疎水性フッ素化合物が挙げられる。
【0077】本発明においては、熱転写色素供与材料を
熱転写受像材料と重ね合わせ、いずれかの面から、好ま
しくは熱転写色素供与材料の裏面から、例えばサーマル
ヘッド等の加熱手段により画像情報に応じた熱エネルギ
ーを与えることにより、色素供与層の色素を熱転写受像
材料に加熱エネルギーの大小に応じて転写することがで
き、優れた鮮明性、解像性の階調のあるカラー画像を得
ることができる。また褪色防止剤も同様にして転写でき
る。加熱手段はサーマルヘッドに限らず、レーザ光(例
えば半導体レーザ)、赤外線フラッシュ、熱ペンなどの
公知のものが使用できる。レーザを用いるシステムで
は、熱転写色素供与材料は、レーザ光を強く吸収する材
料を含有することが好ましい。熱転写色素供与材料にレ
ーザ光を照射すると、この吸収性材料が光エネルギーを
熱エネルギーに変換し、すぐ近くの色素にその熱を伝達
し、色素は熱転写受像材料に転写される温度(熱移行温
度)まで加熱される。この吸収性材料は色素の下部に層
を成して存在し、及び/又は色素と混合される。レーザ
ビームは元の画像の形状及び色を表す電気信号で変調さ
れ、元の対象の色を再構成するため熱転写色素供与材料
上に存在する必要ある領域の色素のみが加熱されて熱移
行する。
【0078】本発明において、熱転写色素供与材料は熱
転写受像材料と組合せることにより、熱印字方式の各種
プリンターを用いた印字、ファクシミリ、あるいは磁気
記録方式、光磁気記録方式、光記録方式等による画像の
プリント作成、テレビジョン、CRT画面からのプリン
ト作成等に利用できる。熱転写記録方法の詳細について
は、特開昭60−34895号の記載を参照できる。
【0079】本発明の好ましい実施態様では、熱転写色
素供与材料はポリエチレンテレフタレート支持体上にシ
アン色素、マゼンタ色素およびイエロー色素の逐次繰返
し領域で塗布したものからなり、前記熱転写工程を各色
素毎に逐次実施して三色の転写画像を形成する。勿論、
この熱転写工程を単色で実施した際には、モノクローム
の転写画像が得られる。熱転写色素供与材料から熱転写
受像材料に色素を熱転写するのに、サーマルヘッドへの
電気信号に対応した通電、またはアルゴンやクリプトン
のようなイオンガスレーザ、銅、金及びカドミウムのよ
うな金属蒸気レーザ、ルビーやYAGのような固体レー
ザ、又は750〜870nmの赤外域で放出するガリウ
ム−ヒ素のような半導体レーザなど数種のレーザによる
加熱が使用できる。しかしながら実際的には、小型、低
コスト、安定性、信頼性、耐久性及び変調の容易さの点
で半導体レーザーが有利である。
【0080】
【実施例】以下に本発明の詳細な実施例を示す。ただ
し、本発明の熱転写記録方法は、以下の例に限定される
ものではない。
【0081】実施例1 熱転写色素供与材料(1)の作製 片面に耐熱滑性層を設けた、厚さ5μmのポリエチレン
テレフタレートフィルムを支持体とし、この支持体の、
耐熱滑性層を設けた側と反対の側に、下記組成の色素供
与層塗布用組成物(1)を、グラビアコーターを用い
て、乾燥後の厚みが0.6μmになるように塗布して、
熱転写色素供与材料(1)(以下、単に色素供与材料と
もいう)を得た。 色素供与層塗布用組成物(1) 色素 7 10g ポリビニルブチラール(デンカブチラール5000A:電気化学製) 10g シリコーンオイル(KF−96:信越化学製) 0.2g ポリイソシアネート(タケネートD110N:武田薬品製) 0.5g メチルエチルケトン 100ml トルエン 80ml
【0082】熱転写受像材料(1)の作製支持体とし
て、厚さ150μmの積層型合成紙を用い、表面に下記
組成の受容層塗布用組成物(1)をワイヤーバーコータ
ーを用いて、乾燥時の厚さが5μmとなるように塗布し
て、熱転写受像材料(1)(以下、単に受像材料ともい
う)を作製した。乾燥はドライヤーで仮乾燥後、80℃
のオーブン中で1時間行った。 受容層塗布用組成物(1) 色素固定剤 P−24 26g ポリイソシアネート(KP−90:大日本インキ化学製) 4g アミノ変性シリコーンオイル(信越シリコーン製 KP−857)0.5g メチルエチルケトン 100ml トルエン 50ml シクロヘキサノン 10ml 色素供与材料(2)〜(10)の作製 色素供与材料(1)の色素7とバインダー樹脂を下記表
−1に示すものに代えて、他は、同様にして色素供与材
料(2)〜(10)を作製した。
【0083】
【表1】
【0084】更に比較用の色素供与材料(A)と受像シ
ート(A)を特開昭61−64492号実施例2に従っ
て作製した。
【0085】
【化19】
【0086】実施例2 転写実験 上記のようにして得られた熱転写色素供与材料(1)〜
(10)、(A)と熱転写色素受像材料(1)と受像シ
ート(A)を用いて転写実験を行った。上記のようにし
て得られた熱転写色素供与材料と熱転写受像材料とを、
色素供与層と受容層が接するようにして重ね合わせ、熱
転写色素供与材料の支持体側から、サーマルヘッドを使
用し、サーマルヘッドの出力0.25W/ドット、パル
ス幅0.1〜10msec、ドット密度6ドット/mmの
条件で加熱を行い、受像材料の受容層に色素を像状に染
着させた。このとき得られた記録済みの受像材料の濃度
が飽和している部分(Dmax)を、反射型濃度計(X R
ite Inc.製、ステータスAフィルター内蔵)を
用いて画像の反射濃度を測定した。また、記録済みの受
像材料を60℃のオーブンに2週間放置した後の画像の
にじみの程度を観察した。判定基準は、画像が保存前と
ほとんど変化しないものを○、少しにじむものを△、非
常ににじんでぼけるものを×で表示した。結果を下記表
−2に示した。
【0087】
【表2】
【0088】本発明のものは、熱転写時に水分を用いな
い、いわゆる乾式の熱転写において、転写性に優れ、高
濃度の画像を与えた。又、色相は、本来解離性色素の持
つ色相由来の鮮やかなものであった。そして、経時によ
る画像のにじみもなかった。一方、比較用の特開昭61
−64492号に記載の熱転写方法は、熱転写時に水分
を必要とする、いわゆる湿式の熱転写であり、本実施例
のごとく、水分を与えずに熱転写を行うと、実用上必要
な転写濃度が出なかった。
【0089】実施例3 熱転写色素受像材料(2)〜(10)の作製 実施例1の受容層塗布用組成物の色素固定剤アミノ基含
有ポリビニルアセタール樹脂AEA(三共(株)製)の
代わりに、下記表−3に示す色素固定剤とバインダー樹
脂に代えて、他は同様にして、熱転写色素受像材料
(2)〜(10)を作製した。
【0090】
【表3】
【0091】転写実験 作製した色素受像材料(2)〜(10)と実施例1で作
製した色素供与材料(1)〜(6)とを用いて、実施例
−2の方法に従って、転写および濃度測定にじみの試験
を行った。結果を表−4に示す。
【0092】
【表4】
【0093】いずれも、鮮明で高濃度の画像を与えた。
経時によるにじみもなかった。
【0094】実施例4 実施例1の色素供与層塗布用組成分(1)の色素7に変
えて、本発明の色素(b)を用いて、熱転写色素供与材
料(B)を作製した。
【0095】
【化20】
【0096】熱転写受像材料(1)を用い実施例1に従
って転写を行った。結果を下に示す。
【0097】
【表5】
【0098】表5からわかるように、色素のpKaが
5.0以下である色素7,30を用いた転写実験では、
いずれも受像材料中でプロトンが解離し、解離時のシア
ン色とマゼンタ色を呈した。(色素7,30共に、非解
離時は、オレンジ色を呈す。)一方、pKaが5より大
である色素b(pKa=7.5)を用いた転写実験で
は、受像層中で色素が十分解離しなかったため、解離時
のシアン色と非解離時のオレンジ色が混ざり茶色を呈し
た。
【0099】実施例5 実施例1の色素供与層塗布用組成物(1)の色素7に変
えて、比較用色素Cを用いて、熱転写色素供与材料
(C)を作製し、色素7を使用しないで他は同様にして
逆転写試験用モデル材料(1)を作製した。
【0100】
【化21】
【0101】次に色素供与材料(1)、(C)と色素受
像材料(1)を用いて実施例2に従って転写実験を行
い、反射濃度を測定した。次に逆転写試験モデル材料
(1)を用いて、再度熱転写を行った後2回目の反射濃
度を測定した。結果を表6に示した。
【0102】
【表6】
【0103】本発明の構成である No.1では、2回目の
転写を行っても、色素は、受像層からモデル材料層へ逆
転写しないため、濃度の低下はなかった。このことから
本発明の熱転写方法による画像の定着性が優れているこ
とがわかる。一方 No.2では、2回目の転写により色素
は、受像層からモデル材料層へ逆転写を起こし、結果的
に濃度が約2割も減少してしまった。このとき、モデル
材料は、逆転写のためマゼンタ色に染った。このことか
ら、従来公知の熱転写方法による画像は、多数回転写部
分では逆転写のため、再現色の忠実性が大きく低下する
ことがわかる。
【0104】
【発明の効果】本発明の熱転写記録方法を用いると、転
写濃度が高く、記録画像が保存中ににじんで画質が低下
することのない画像記録を得ることができる。又、多色
転写された画像でも逆転写による始めに転写された色濃
度の低下がなかった。実質的に水分を用いないでも、高
濃度の熱転写を行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に熱移行性の色素を含有する色
    素供与層を有する熱転写色素供与材料と支持体上に色素
    受容性の化合物を含有する受像層を有する熱転写色素受
    像材料を重ね合わせ、熱転写色素供与材料の支持体を画
    像情報に応じて加熱し、色素を熱拡散転写し、画像を得
    る熱転写記録方法であって、該熱移行性色素が一般式
    (I)で表わされるアゾ色素であり、色素受容性化合
    物が3級アミノ基を有するポリマーであり、該受像層が
    水溶性バインダーを実質的に含有せず、かつ熱転写時に
    実質的に水分を用いないことを特徴とする熱転写記録方
    法。 【化1】 式(I)中、R1、R2、R3 及びR 4 は各々独立に、水素
    原子ハロゲン原子、アルキル基、シアノ基、アルコキ
    シ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、ア
    ルコキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、カ
    ルバモイル基、スルファモイル基又はアルコキシカルボ
    ニル基を表す。R 5 は、シアノ基、ハロゲン原子、スル
    ホニル基、ニトロ基、アルキル基又はアルコキシ基を表
    す。R 6 は水素原子を表す。R 7 は、ニトロ基、シアノ
    基、ハロゲン原子、スルホニル基、アルコキシ基、アル
    キル基又はアミノ基を表す。R 8 は、水素原子、シアノ
    基、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。R 9 は、水素原
    子、シアノ基、ハロゲン原子又はスルホニル基を表す。
    3とR4は互いに結合して環構造を形成してもよく、
    のような環構造を形成する色素は、下記一般式(II)又
    は(III)で表される。 【化2】 式(II)中、R 1 ′、R 5 ′、R 6 ′、R 8 ′及びR 9 ′は
    各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
    リール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニト
    ロ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
    シルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、スルファモ
    イルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アル
    コキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、カル
    バモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコ
    キシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシル
    オキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、ア
    リールオキシカルボニル基、イミド基、ヘテロ環チオ
    基、スルフィニル基、ホスホリル基、アシル基、カルボ
    ン酸基又はスルホン酸基を表す。 2 ′は水素原子を表
    す。R 7 ′はニトロ基、シアノ基、塩素原子、臭素原子
    又は炭素数1〜4のスルホニル基を表す。 10 とR
    13 は、ともに水素原子であるか、どちらか一方が炭素数
    1〜4のスルホニルアミノ基又は炭素数2〜4のアシル
    アミノ基である。 11 及びR 12 はそれぞれ上記R 1 ′の
    定義と同義である。 式(III)中、R 1 ″、R 2 ″、
    5 ″、R 6 ″、R 7 ″、R 8 ″及びR 9 ″はそれぞれ上記
    1 ′の定義と同義である。 14 は水素原子又はアルキ
    ル基である。Qは5〜7員の含窒素ヘテロ環を形成する
    のに必要な原子団である。
  2. 【請求項2】 該熱転写色素のpKaが5以下であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録方法。
  3. 【請求項3】 3級アミノ基を有するポリマーが、3級
    アミノ基をペンダントとして有するポリビニルアルコー
    ルおよびその誘導体であることを特徴とする請求項1に
    記載の熱転写記録方法。
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