JP3598398B2 - ポリプロピレン組成物 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なポリプロピレン組成物に関するものであって、より詳しくは、柔軟性、低温耐衝撃性および耐熱性、剛性に優れたポリプロピレン組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
結晶性ポリプロピレンは、機械的性質、耐薬品性等に優れ、また経済性とのバランスにおいて極めて有用なため各成形分野に広く用いられている。しかしながら、結晶性ポリプロピレンとしてプロピレン単独重合体を用いると剛性は高いものの柔軟性および低温耐衝撃性には劣るため、プロピレン単独重合体にエチレン−プロピレン系エラストマー、エチレン−プロピレン−ジエン系エラストマー等を添加する方法や、プロピレンの単独重合後に引き続いてエチレンとプロピレンを共重合させ、いわゆるブロック共重合体を製造することも知られている。
【0003】
一方、近年では従来の触媒系とは異なるメタロセンとアルミノキサンを組み合わせてなる触媒を用いてプロピレンを重合してアイソタクチックポリプロピレンが得られることが公知となっている他、同様な触媒を用いてプロピレンの単独重合後に引き続いてエチレンとプロピレンを共重合させ、いわゆるブロック共重合体を製造することも知られている。
例えば、メタロセンとして、ジメチルシリルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを用いた例(特開平4−337308号公報)、ジメチルシリルビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライドを用いた例(特開平6−28757号公報)、rac−エチレンビスインデニルハフニウムジクロライド、rac−ジメチルシリルビスインデニルハフニウムジクロライド、およびrac−フェニルメチルシリルビスインデニルハフニウムジクロライドを用いた例(特開平5−202152号公報、特開平6−206921号公報)、およびジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(テトタヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリドを用いた例(特開平6−172414号公報)が挙げられる。
【0004】
これらのメタロセンを使用して得られた一般に知られていたプロピレン−エチレンブロック共重合体から得られる成形品は、柔軟性、低温耐衝撃性がある程度改善されるが、耐熱性、剛性が低く、その点で用途が制限されるという現実がある。また、透明性が著しく低下するために使用する用途が限定されていた。
そこで、本発明の目的は、耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性、剛性、耐熱性、さらには透明性との物性バランスに優れた、工業的に有利なポリプロピレン組成物を提供することにある。
本発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意研究した結果、特定構造を有するポリプロピレンとプロピレン−α−オレフィン共重合体を主成分とするポリプロピレン組成物を見出し、それから得られる成形品は、きわめて良好な耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性、剛性、耐熱性、さらには透明性との物性バランスに優れることを知り、本発明を完成するに至った。
【発明の開示】
【0005】
すなわち、本発明によれば、下記[I] に規定されるポリプロピレン;20ないし95重量%と、[II]に規定されるプロピレン−α−オレフィン共重合体;5ないし80重量%とからなることを特徴とするポリプロピレン組成物が提供される。
[I] :(1) アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)が、0.900ないし0.949;
(2) 2,1−および1,3−プロピレン単位が、0ないし1mol%(但し、0〜0.10mol%を除く)
(3) 重量平均分子量(Mw)が40,000ないし1,000,000;
(4) 重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/ Mn)が1.5ないし3.8;ならびに
(5) オルトジクロロベンゼンの温度を連続的にまたは段階的に昇温して各温度に対するポリプロピレンの溶解量を測定したときの、主溶出ピークの位置が95℃以上、110℃以下で、かつ、その主溶出ピークを中心として±10℃以内に存在する成分量が、0℃より高い温度で溶出する全溶出成分量の90%以上、であるポリプロピレン。
[II]:プロピレンから導かれる構成単位を10ないし90重量%、それ以外のα−オレフィンから導かれる構成単位を10ないし90重量%含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体。
【0006】
また、本発明によれば、前記[I] ポリプロピレンにおける、(5) オルトジクロロベンゼンの温度を連続的にまたは段階的に昇温して各温度に対するポリプロピレンの溶解量を測定したときの、主溶出ピーク(Ep(P))の位置が95℃以上、110℃以下で、かつ、その主溶出ピークを中心として±10℃以内に存在する成分量(E±10)が、0℃より高い温度で溶出する全溶出成分量の95%以上である上記ポリプロピレン組成物が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、前記[I] ポリプロピレンの融点(Tm)が、147℃ないし160℃である上記ポリプロピレン組成物が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、前記[II]プロピレン−α−オレフィン共重合体における、α−オレフィンがエチレンであり、(a)重量平均分子量(Mw)が30,000ないし1,000,000、(b)重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が1.5ないし3.8、(c)オルトジクロロベンゼンの温度を連続的にまたは段階的に昇温した時の0℃以下の溶出量(E(R))が全溶出量の80重量%以上である上記ポリプロピレン組成物が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、動的粘弾性測定装置にて測定されたβ’分散において、tan−δが最大値を示す温度(Tβ’)が−65℃以上−40℃以下であり、かつ該ピーク温度の半値幅(Tβ’(1/2))が20℃以下である上記ポリプロピレン組成物が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、前記[II]プロピレン−α−オレフィン共重合体における、α−オレフィンがエチレンであり、(a)重量平均分子量(Mw)が30,000ないし1,000,000、(b)重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が1.5ないし3.8、(d)オルトジクロロベンゼンの温度を連続的にまたは段階的に昇温した時の0℃以上の溶出量(E(E))が全溶出量の50重量%以上である上記ポリプロピレン組成物が提供される。
【0011】
また、本発明によれば、E(E)が、全溶出量の80重量%以上である上記ポリプロピレン組成物が提供される。
【0012】
また、本発明によれば、動的粘弾性性測定装置にて測定されたβ’分散において、tan−δが最大値を示す温度(Tβ’)が、−40℃より高く−10℃以下の範囲である上記ポリプロピレン組成物が提供される。
【0013】
また、本発明によれば、前記の[I] ポリプロピレン、および[II]プロピレン−α−オレフィン共重合体が、下記に示した化合物(A)、(B)、(C)および(D)を主成分とする触媒系を用いて製造されたものである上記ポリプロピレン組成物が提供される。
化合物(A):下記一般式
Q(C54-m1 m)(C54-n2 n)MXY
で表される遷移金属化合物、
〔式中、(C54-m1 m)および(C54-n2 n)は置換シクロペンタジエニル基を示し、mおよびnは1ないし3の整数である。R1 および R2 は、炭素数1ないし20の炭化水素基、またはケイ素含有炭化水素基であって、同一または異なっていてもよいが、R1 およびR2 のシクロペンタジエニル環上の位置は、Mを含む対称面が存在しない構造をとるものとする。また、少なくとも片方のシクロペンタジエニル環にはQに結合している炭素の隣の少なくとも片方の炭素にはR1 若しくはR2 が存在するものとする。Qは(C54-m1 m)および(C54-n2 n)を架橋するいずれも2価の、炭化水素基、非置換シリレン基、または炭化水素置換シリレン基である。Mはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムである遷移金属を示し、XおよびYは同一または異なっていてもよく水素、ハロゲンまたは炭化水素基を示す。〕
化合物(B):アルミノキサン
化合物(C):微粒子状担体
化合物(D):有機アルミニウム化合物
【0014】
また、本発明によれば、前記化合物(A)がジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドである上記ポリプロピレン組成物が提供される。
【0015】
また、本発明によれば、前記[I] ポリプロピレンの重合に引き続いて、[II]プロピレン−α−オレフィンの共重合を行うことによって得られた上記ポリプロピレン組成物が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の重要な特徴は、特定のポリプロピレンと、特定のプロピレン−α−オレフィン共重合体を特定割合で組み合わせた組成物にある。
本発明に係わるポリプロピレンの特性化要件のうち、上記(1)、 (2)は、ポリマー濃度2
0重量%のo−ジクロロベンゼン/臭化ベンゼン=8/2重量比の混合溶液を、13C核磁気共鳴スペクトルを用いて、67.20MHz,130℃で測定した結果に基づいて算出される。測定装置としては、例えば日本電子(株)社製JEOL−GX270NMR測定装置が用いられる。
【0017】
本発明で用いられる「アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)」とは、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等の「Macro−molecules ,925(1973)」で提案された13C核磁気共鳴スペクトルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位での、アイソタクチック分率を意味する。本13C核磁気共鳴スペクトルの測定におけるピークの帰属決定法はエイ・ザンベリ(A.Zambelli)等の「Macromolecules ,687(1975)」で提案された帰属に従った。
【0018】
本発明によるポリプロピレンの特性化要件(1) のアイソタクチックペンタッド分率(mmmm)は上記したように、ポリプロピレン分子中の全プロピレンモノマー単位において存在する5個連続してメソ結合をしているプロピレンモノマー単位の割合である。従ってアイソタクチックペンタッド分率(mmmm)が高いほどアイソタクチック性が高いことを示す。本発明のポリプロピレンでは、アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)は0.900ないし0.949であり、好ましくは、0.920ないし0.949、特に好ましくは、0.930ないし0.949である。
【0019】
本発明における「2,1−および1,3−プロピレン単位」とは筒井(T.Tsutsui)等によって提案(Polymer,30,1350(1989))された方法に基づき13C核磁気共鳴スペクトルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中の2,1−および1,3−プロピレン単位の存在割合である。
本発明によるポリプロピレンの特性化要件(2) の2,1−および1,3−プロピレン単位は、0ないし1mol%(但し、0〜0.10mol%を除く)であり、好ましくは、0.1ないし0.7mol%であり、特に好ましくは、0.2ないし0.5mol%である。
上記の特定化要件(1)、 (2)により、本発明のポリプロピレンの1次構造が極めて高度に制御されていることが確認できる。
【0020】
更に、本発明によるポリプロピレンの特性化要因のうち、(3) 重量平均分子量(Mw)、(4) 重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)は次のような方法に従ったゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定結果に基づき算出する。即ち、ポリマー濃度0.05重量%のo−ジクロロベンゼン溶液を用い、カラムは混合ポリスチレンゲルカラム(例えば東ソー(株)社製PSKgel GMH6−HT)を使用し、135℃にて測定することによって求める。測定装置としては、例えばウォーターズ社製GPC−150Cが用いられる。
【0021】
本発明によるポリプロピレンの特定化要件(3) である重量平均分子量(Mw)は40,000ないし1,000,000であり、好ましくは10,000ないし1,000,000である。
本発明によるポリプロピレンの特定化要件(4) である重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)は1.5ないし3.8である。
本発明によるポリプロピレンの特定化要件のうち、特に要件(1)、 (2)の特徴を有するこ
とに起因して、本発明のポリプロピレンの融点は147℃ないし160℃、好ましくは、150℃ないし158℃、さらに好ましくは152℃ないし158℃である。
【0022】
ここで融点はDSC7型示差走査熱量分析計(パーキン・エルマー社製)を用いてポリプロピレンを室温から30℃/分の昇温条件下230℃まで昇温し、同温度にて10分間保持後、−20℃/分にて−20℃まで降温し、同温度にて10分間保持した後、20℃/分の昇温条件下で融解時のピークを示す温度を融点(Tm)とした。
本発明の特定化要件(5) は、オルトジクロロベンゼンの温度を連続的にまたは段階的に昇温して各温度に対するポリプロピレンの溶解量を測定したときの、主溶出ピークの位置(Ep(P))が95℃以上110℃以下、より好ましくは100℃以上110℃以下、かつ、その主溶出ピークを中心として±10℃以内に存在する成分量(E±10)が、0℃より高い温度で溶出する全溶出成分量の90%以上、より好ましくは95%以上である事を特徴とする。
【0023】
この特定化要件(5) の測定条件は、次の通りである。
長さ15cm、内径0.46cmのステンレス鋼製の管に0.1m/m径のガラスビーズを充填(15cmの管全体に充填)した分別カラムを用い、該分別カラムを140℃に保持しておいて、オルトジクロロベンゼンに2mg/mlの濃度となるように約140℃の温度で重合体を溶解させた試料0.5mlを供給し滞留させる。次いで、この分別カラムの温度を1℃/分の降温速度で0℃まで下げて試料中の重合体をカラム内のガラスビーズ表面上に析出させる。次いで分別カラムの温度を0℃に保持したまま、オルトジクロロベンゼン(0℃)を1ml/分の流速で2分間分別カラム内に流し、溶媒に可溶な重合体をその抽出液として得る。次いで、赤外検出器(波長3.42μm)にてその抽出液中の重合体の分子量分布を測定する。その後、温度0ないし50℃では10℃ずつ、50ないし90℃では5℃ずつ、90ないし140℃では3℃ずつ、3段階的に上昇させ上記の操作を繰り返して行い、各温度における重合体の抽出量を測定し、各フラクションの重量分率と分子量を測定した。
ここで、主溶出ピーク位置(Ep(P))とは、溶出温度(℃)と溶出量(重量%)の関係を示す溶出曲線において溶出量が最大となるピーク位置(温度)を表す。その主溶出ピークを中心として±10℃以内に存在する成分量(E±10)が、0℃より高い温度で溶出する全溶出成分量の90%以上、より好ましくは95%以上であるという、本発明のポリプロピレンの特徴は、より結晶性分布が狭いという特徴を表すものである。
【0024】
尚、上記分別の詳細については、TAKAO USAMI らにより、Journal of Applied Polymer Science:Applied Polymer Symposium 52,145-158 (1993)に記載されている。
本発明の特定化要件(a),(b),(c)を持たすプロピレン−エチレン共重合体は、特に本発明で好適に使用される触媒を用いて、エチレンを10重量%以上で50重量%を越えない範囲で含有し、プロピレンを90ないし50重量%含有しているプロピレン−エチレン共重合体として得ることができる。また本発明の特定化要件(a),(b),(d)を満たすプロピレン−エチレン共重合体は、特に本発明で好適に使用される触媒を用いて、エチレンを50ない90重量%、プロピレンを50ないし10重量%で含有し、好ましくはエチレンを50ないし80重量%、プロピレンを50ないし20重量%含有しているプロピレン−エチレン共重合体として得ることができる。
【0025】
上記のプロピレン−α−オレフィン共重合体に含有されるα−オレフィンは、炭素数2ないし12のα−オレフィンが例示でき、好ましくはエチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンであり、特に好ましくはエチレンが例示できる。なお該プロピレン−α−オレフィン共重合体はプロピレンと1種のみならず2種以上のα−オレフィンを共重合した共重合体も使用でき、更にポリエン類を10重量%未満の量で共重合させた共重合体も使用可能である。
本発明に係わるプロピレン−エチレン共重合体に求められる特定化要件のうち、(a)の重量平均分子量(Mw)、(b)の重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)は次のような方法に従ったゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定結果に基づき算出する。
【0026】
すなわち、ポリマー濃度0.05重量%のo−ジクロロベンゼン溶液を用い、カラムは混合ポリスチレンゲルカラム(例えば東ソー(株)社製PSKgel GMH6−HT)を使用し、135℃にて測定することによって求める。測定装置としては、例えばウォーターズ社製GPC−150Cが用いられる。
本発明によるプロピレン−エチレン共重合体の特定化要件(a)である重量平均分子量(Mw)は30,000ないし1,000,000であり、好ましくは10,000ないし1,000,000である。
本発明によるプロピレン−エチレン共重合体の特定化要件(b)である重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)は1.5ないし3.8である。
【0027】
本発明のプロピレン−エチレン共重合体の特定化要件(c)は、オルトジクロロベンゼンの温度を連続的にまたは段階的に昇温して各温度に対するプロピレン−エチレン共重合体の溶解量を測定したときの、0℃以下の溶出量(E(R))が全溶出量の80重量%以上、好ましくは90重量%以上であることを特徴とする。また、本発明の別のプロピレン−エチレン共重合体の特定化要件(d)は、0℃以上の溶出量(E(E))が全溶出量の50重量%以上、好ましくは80重量%以上であることを特徴とする。また、主溶出ピークの位置が0℃以上で95℃より低い範囲であることが好ましい。
【0028】
この特定化要件(c)における溶出量(E(R))、および特定化要件(d)における溶出量(E(E))は、前述の特定化要件5の測定条件と同一の条件で測定し求めた。
ここで溶出量(E(R))とは、溶出温度(℃)と溶出量(重量%)の関係を示す溶出曲線において全溶出量に対する0℃以下の溶出量の重量%を示す。本発明のプロピレン−エチレン共重合体の特徴は、その0℃以下の溶出量が全容出量の80重量%以上、より好ましくは90重量%以上であり、0℃以下の溶出量が多いということは、プロピレン−エチレン共重合体の結晶性が低いという特徴を表すものである。
【0029】
同様に、溶出量(E(E))とは溶出温度(℃)と溶出量(重量%)の関係を示す溶出曲線において全溶出に対する0℃以上の溶出量の重量%を示す。本発明の別のプロピレン−エチレン共重合体の特徴は、その0℃以上の溶出量が全溶出量の50重量%以上、好ましくは80重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。また、主溶出ピークの位置は、0℃以上で95℃より低い範囲であることが好ましい。
【0030】
本発明のポリプロピレン組成物は上記の特定化要件を満たしていればどのような組成物であっても良いが、好ましくは、動的粘弾性測定装置にて測定されたβ’分散において、tan−δが最大値を示す温度(Tβ’)が−65℃以上、−40℃以下、特に好ましくは−65℃以上、−50℃以下であり、かつ該Tβ’での半値幅(Tβ’(1/2))が20℃以下である。
【0031】
また、本発明の別のポリプロピレン組成物は、動的粘弾性測定装置にて測定されたβ’分散において、tan−δが最大値を示す温度(Tβ’)が−40℃より高く−10℃以下、好ましくは−15℃ないし−35℃の範囲である。
このtan−δは動的粘弾性測定装置にて測定される。測定装置としては、例えばオリエンテック社製レオバイブロン DDV−III −EPが用いられる。tan−δの測定条件は、次の通りである。当該ポリプロピレン組成物を熱プレス器にて200℃でプレス成形することにより、厚さ1mm、幅5ないし10mm、長さ50mmの試料を作成する。得られた試料を動的粘弾性測定装置にて測定周波数110Hzで、測定温度を−150℃から+250℃の範囲で2℃/minの速度で上昇させた際の各測定温度におけるtan−δを測定した。こうして得られたtan−δ曲線には、4つの分散ピークが認められる。
【0032】
それらは高温側よりα分散、β分散、β’分散、γ分散と呼ばれ、それぞれの分散において、tan−δが最大値を示す温度をTα、Tβ、Tβ’、Tγで表される。このうちβ’分散は当該ポリプロピレン組成物中のプロピレンとエチレンのランダム的な連鎖成分のガラス転移に帰属するものであり、Tβ’が低いということは、ランダム的な連鎖成分のガラス転移温度が低い、つまり、優れた低温耐衝撃性を持つことを示す。本発明で規定する動的粘弾性測定装置にて測定されるβ’分散においてtan−δが最大値を示す温度(Tβ−’)は、一般には、tan−δ曲線上のβ分散におけるピーク値として捉えることができる。このピークの半値幅(Tβ’(1/2))、具体的にはTβ’ピークの高さの半分の高さの位置におけるピーク幅が狭いことはランダム的な連鎖成分が均一であることを示す。
【0033】
また、β分散とβ’分散が比較的接近して存在するような場合には、tan−δ曲線で見る限り、β’分散におけるtan−δの最大値は、見掛け上、β分散を示す曲線のピークに埋もれてしまい、曲線上の凸部としては視覚的に観察されなくなる。しかし、この場合でも、β’分散におけるtan−δの最大値がどこに位置するかは、β分散のピークとの関連からtan−δ曲線上で、同定することが可能である。
【0034】
動的粘弾性の詳細については、L.Wanga 等によって、Journal ofPolymer Science: Part B: Polymer Physics, Vol.28, 937-949(1990) に記載されている。
本発明のポリプロピレン組成物は、上記のポリプロピレン;20ないし95重量%と、プロピレン−α−オレフィン共重合体;5ないし80重量%とからなることを特徴とする。
【0035】
ポリプロピレンおよびプロピレン−αオレフィン共重合体が上記範囲内にあると、得られる最終の組成物より得られる成形品は、耐衝撃性、特に低温耐衝撃性、剛性、耐熱性、さらには透明性に関して物性バランスの優れた共重合体が得られ、本発明の目的を達成する。
【0036】
本発明のポリプロピレン組成物は上記の特定化要件を満足すれば、その製造方法については制限されるものではないが、ポリプロピレンおよびプロピレン−α−オレフィン共重合体をそれぞれ重合し、その後通常の混合装置にて混合して得る方法、ならびにポリプロピレンの重合に引き続いて、触媒が混合された常態化でプロピレン−α−オレフィン共重合体の共重合を行う、多段重合法により、本発明の組成物を製造する方法が例示できる。
特に好ましいポリプロピレン組成物は、以下に述べる特定のメタロセン触媒系を用いて、第1段目としてポリプロピレンを重合し、ついで第2段目としてプロピレン−α−オレフィン共重合を行うことによって得られるポリプロピレン組成物である。
【0037】
以下、その製造方法について説明する。
本発明において用いられるメタロセン触媒系は、下記に示したような化合物(A)、(B)、(C)および(D)を主成分とする触媒系からなり、より詳しくは化合物(A)、(B)が(C)に担持された担持型触媒成分と、重合時に別途反応系にスキャベンジャーとして添加される化合物(D)を主成分として構成される。
化合物(A):下記一般式
Q(C54-m1 m)(C54-n2 n)MXY
で表される遷移金属化合物、
〔式中、(C54-m1 m)および(C54-n2 n)は置換シクロペンタジエニル基を示し、mおよびnは1ないし3の整数である。R1 およびR2 は、炭素数1ないし20の炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基であって、同一または異なっていてもよいが、R1 およびR2 のシクロペンタジエニル環上の位置は、Mを含む対称面が存在しない構造をとるものとする。また、少なくとも片方のシクロペンタジエニル環にはQに結合している炭素の隣の少なくとも片方の炭素にはR1 若しくはR2 が存在するものとする。Qは(C54-m1 m)および(C54-n2 n)を架橋するいずれも2価の、炭化水素基、非置換シリレン基、または炭化水素置換シリレン基である。Mはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムである遷移金属を示し、XおよびYは同一または異なっていてもよく水素、ハロゲンまたは炭化水素基を示す。〕
化合物(B):アルミノキサン
化合物(C):微粒子状担体
化合物(D):有機アルミニウム化合物
【0038】
化合物(A)の例としては、前記した範囲内であればどのような化合物を用いても良いが、好ましくはジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジメチル等が用いられ、特に好ましくは、ジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドが用いられる。
【0039】
化合物(B)のアルミノキサンとは、下記の一般式[1]若しくは[2]で表される有機アルミニウム化合物である。
Figure 0003598398
ここで、R3 は炭素数が1ないし6、好ましくは1ないし4の炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、アリル基、2−メチルアリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、およびアリール基等が挙げられる。これらのうち、特に好ましいのはアルキル基であり、各R3 は同一でも異なっていてもよい。 また、qは4ないし30の整数であり、好ましくは6ないし30、特に好ましくは8ないし30である。
【0040】
上記のアルミノキサンは公知の様々な条件下に調整することが可能である。
具体的には、以下の方法が例示できる。
(1) トリアルキルアルミニウムをトルエン、エーテル等の有機溶剤を使用して直接水と反応させる方法。
(2) トリアルキルアルミニウムと結晶水を有する塩類、例えば硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物と反応させる方法。
(3) トリアルキルアルミニウムとシリカゲル等に含浸させた水分と反応させる方法。
(4) トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを混合し、トルエン、エーテル等の有機溶剤を使用して直接水と反応させる方法。
(5) トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを混合し、結晶水を有する塩類、例えば硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物と反応させる方法。
(6) シリカゲル等に水分を含浸させ、トリイソブチルアルミニウムを反応させた後、トリメチルアルミニウムを更に反応させる方法。
【0041】
化合物(C)の微粒子状担体としては、無機担体あるいは有機担体であって、粒子径が1ないし500μm、好ましくは5ないし300μmの顆粒状ないしは球状の微粒子固体が使用される。
上記微粒子状無機担体としては酸化物が好ましく、具体的にはSiO2 、Al23 、MgO、ZrO2 、TiO2 またはこれらの混合物を例示することができる。これらの中で、SiO2 、Al23 およびMgOからなる群から選ばれた少なくとも1種の成分を主成分として含有する担体が好ましい。該無機酸化物担体は、通常100ないし1000℃で1ないし40時間焼成して用いられる。また、焼成する変わりに、例えば、SiCl4、クロロシラン等による化学的脱水法を用いることもできる。このうち、担体に使用する無機化合物としては、SiO2 、Al23 、MgO、TiO2 、ZnO等またはこれらの混合物、たとえば、SiO2 −Al23 、SiO2 −MgO、SiO2 −TiO2 、SiO2 −Al23 −MgO等が挙げられる。これらの中では、SiO2 またはAl23 を主成分とするものが好ましい。
【0042】
さらに微粒子状有機担体としては、微粒子状有機重合体、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンなどのポリオレフィンの微粒子状重合体、ポリスチレンなどの微粒子状重合体などを例示することができる。
【0043】
化合物(A)、(B)、(C)からなる担持型触媒成分は、(C)の存在のもとに、(A)と(B)を反応させることによって得られる。通常、炭化水素可溶のメタロセン化合物とアルミノキサンは、当該メタロセン化合物とアルミノキサンを脱水された担体の上に沈着させることによって所望の担持触媒に変換される。メタロセン化合物とアルミノキサンを担体に加える順序は任意に変えることができる。例えば、適当な炭化水素溶媒に溶解させたメタロセン化合物を最初に担体に加え、その後でアルミノキサンを加えることができる。また、アルミノキサンとメタロセン化合物を予め反応させたものを同時に担体に加えることができる。そして、アルミノキサンを最初に担体に加え、その後でメタロセン化合物を加えることもできる。反応の際の温度は、通常−20ないし100℃、好ましくは0ないし100℃であり、反応に要する時間は、通常0.1分以上、好ましくは1分ないし200分の範囲である。また、担持触媒は、必要により少量のオレフィンで予備重合してから使用できる。
予備重合に用いるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、2つ以上のモノマーを共重合させることもできる。
【0044】
スキャベンジャーとして用いる化合物(D)の有機アルミニウム化合物の例としては、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムヒドリド等が挙げられ、最も好ましくはトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが用いられる。また、これらの有機アルミニウム化合物は1種以上を同時に使用することが可能である。
本発明のポリプロピレンの重合方法としては、公知のプロピレン(共)重合プロセスが使用可能であり、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、更に、ガソリン留分や水素化ヂーゼル油留分等の不活性溶媒中でプロピレンを重合するスラリー重合法、プロピレンモノマー自身を溶媒として用いるバルク重合、そしてプロピレン重合を気相中で実施する気相重合法、さらに重合して生成するポリプロピレンが液状である溶液重合、あるいはこれらのプロセスの2以上を組み合わせた重合プロセスが使用可能である。
【0045】
かくして、調製された本発明に好適に使用できる特定の触媒、若しくは予備活性化された特定の触媒は既述の重合法によって、第1段目のポリプロピレン重合に使用されるが、該第1段目の重合条件は、通常公知のチーグラー系触媒によるオレフィン(共)重合と同様な重合条件が採用される。すなわち、重合温度は−50ないし150℃、好ましくは−10ないし100℃、特に好ましくは40ないし80℃の温度にて、重合圧力は大気圧ないし7MPa、好ましくは0.2MPaないし5MPaである。また、重合時間は、通常1分ないし20時間程度である。また、得られるポリプロピレンの分子量調整は、前記した重合条件の選択の他、分子量調節剤である水素を重合系に導入することによって達成される。
【0046】
上記の第1段目の重合においては、前記の要件1ないし5を全て満足するポリプロピレンが全重合体の20ないし95重量%を占めるように重合条件が調節される必要がある。なお、この第1段目の重合は段階的に分けて行うことも可能である。
第1段目の重合に引き続いて、第2段目においてプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとの共重合を第1段目と同様な範囲の条件下で、1段階もしくは多段階にて行う。なお、重合の1段階とは、単量体の連続的なもしくは一時的な供給の区切りを意味する。
【0047】
この第2段目の共重合においては、プロピレン以外のα−オレフィン含量が10ないし90重量%であるプロピレン−α−オレフィン共重合体部分が全重合体の5ないし80重量%を占めるように共重合条件が調節される必要がある。
第2段目の重合終了後は、必要に応じて公知の触媒失活処理工程、触媒残さ除去工程、乾燥工程等の後処理工程を経た後、本発明のポリプロピレン組成物が得られる。
【0048】
本発明におけるポリプロピレン組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、造核剤、滑剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、ラジカル発生剤、着色剤、無機質または有機質の充填剤等の各種添加剤、更には種々の合成樹脂を配合する事ができ、通常は加熱溶融混練され、更に粒状に切断されたペレット状態にて各種成形品の製造用に供される。
【0049】
造核剤としては、例えばα晶造核剤として、タルク、ミョウバン、シリカ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、カーボンブラック、粘土鉱物などの無機化合物、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、クエン酸、ブタントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ナフテン酸、シクロペンタンカルボン酸、1-メチルシクロペンタンカルボン酸、2-メチルシクロペンタンカルボン酸、シクロペンテンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、1-メチルシクロヘキサンカルボン酸、4-メチルシクロヘキサンカルボン酸、3,5-ジメチルシクロヘキサンカルボン酸、4-ブチルシクロヘキサンカルボン酸、4-オクチルシクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキセンカルボン酸、4-シクロヘキセン-1,2- ジカルボン酸、安息香酸、トルイル酸、キシリル酸、エチル安息香酸、4-t-ブチル安息香酸、サリチル酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの脂肪族モノカルボン酸を除くカルボン酸またはそのリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛若しくはアルミニウムの正塩若しくは塩基性塩;
1・3,2・4-ジベンジリデンソルビトール、1・3-ベンジリデン-2・4-p- メチルベンジリデンソルビトール、1・3-ベンジリデン-2・4-p- エチルベンジリデンソルビトール、1・3-p-メチルベンジリデン-2・4- ベンジリデンソルビトール、1・3-p-エチルベンジリデン-2・4- ベンジリデンソルビトール、1・3-p-メチルベンジリデン-2・4-p- エチルベンジリデンソルビトール、1・3-p-エチルベンジリデン-2・4-p- メチルベンジリデンソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-メチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-エチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-n-プロピルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-i-プロピルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-n-ブチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-s-ブチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-t-ブチルベンジリデン)ソルビトール、1・3-(2',4'-ジメチルベンジリデン)-2・4- ベンジリデンソルビトール、1・3-ベンジリデン-2・4- (2',4'-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(2',4'-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(3',4'-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-メトキシベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-エトキシベンジリデン)ソルビトール、1・3-ベンジリデン-2・4-p- クロルベンジリデンソルビトール、1・3-p-クロルベンジリデン-2・4- ベンジリデンソルビトール、1・3-p-クロルベンジリデン-2・4-p- メチルベンジリデンソルビトール、1・3-p-クロルベンジリデン-2・4-p- エチルベンジリデンソルビトール、1・3-p-メチルベンジリデン-2・4-p- クロルベンジリデンソルビトール、1・3-p-エチルベンジリデン-2・4-p- クロルベンジリデンソルビトールおよび1・3,2・4-ビス(p-クロルベンジリデン)ソルビトールなどのジベンジリデンソルビトール系化合物;
リチウム- ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム- ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム- ビス(4-キュミルフェニル)フォスフェート、ナトリウム- ビス(4-キュミルフェニル)フォスフェート、カリウム- ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム- モノ(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム- ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、マグネシウム- モノ(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、マグネシウム- ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ジンク- モノ(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ジンク- ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムジヒドロオキシ- (4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムヒドロオキシ- ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウム- トリス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-エチリデン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン- ビス(4-キュミル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-2,2'-メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-2,2'-エチリデン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-2,2'-メチレン- ビス(4-キュミル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-エチリデン- ビス(4-i-プロピル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-2,2'-メチレン- ビス(4-メチル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-2, 2'- メチレン- ビス(4-エチル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-ブチリデン- ビス(4,6-ジ- メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-ブチリデン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-t-オクチルメチレン- ビス(4,6-ジ- メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-t-オクチルメチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン- ビス(4-メチル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン- ビス(4-エチル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム(4,4'- ジメチル-6,6'-ジーt- ブチル-2,2'-ビフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-エチリデン- ビス(4-s-ブチル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン- ビス(4,6-ジ- メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン- ビス(4,6-ジ- エチルフェニル)フォスフェート、カリウム-2,2'-エチリデン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート;
カルシウム- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、マグネシウム- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、ジンク- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウム- トリス[2,2'- メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4-メチル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム- ビス[2,2'- エチリデン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム- ビス[2,2'- チオビス(4-メチル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム- ビス[2,2'- チオビス(4-エチル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム- ビス[2,2'- チオビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、マグネシウム- ビス[2,2'- チオビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、マグネシウム- ビス[2,2'- チオビス(4-t-オクチルフェニル)フォスフェート]、バリウム- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム- ビス[(4,4'- ジメチル-6,6'-ジーt-ブチル-2,2'-ビフェニル)フォスフェート]、マグネシウム- ビス[2,2'- エチリデン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、バリウム- ビス[2,2'- エチリデン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウム- トリス[2,2'- エチリデン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウムジヒドロオキシ-2,2'-メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムジヒドロオキシ-2,2'-メチレン- ビス(4-キュミル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムヒドロオキシ- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウムヒドロオキシ- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4-キュミル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、チタンジヒドロオキシ- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、チンジヒドロオキシ- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、ジルコニウムオキシ- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウムジヒドロオキシ-2, 2'- メチレン- ビス(4-メチル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムヒドロオキシ- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4-メチル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウムジヒドロオキシ-2,2'-エチリデン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムヒドロオキシ- ビス[2,2'- エチリデン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]などのアリールフォスフェート系化合物;
ならびに前記アリールフォスフェート系化合物の内、環状多価金属アリールフォスフェート系化合物と脂肪族モノカルボン酸アルカリ金属塩(酢酸、乳酸、プロピオン酸、アクリル酸、オクチル酸、イソオクチル酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、12- ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、ベヘン酸、エルカ酸、モンタン酸、メリシン酸、ステアロイル乳酸、β- ドデシルメルカプト酢酸、β- ドデシルメルカプトプロピオン酸、β- N- ラウリルアミノプロピオン酸、β- N- メチル- N- ラウロイルアミノプロピオン酸などの脂肪族モノカルボン酸のリチウム、ナトリウム若しくはカリウム塩)若しくは塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレートとの混合物;
ポリ3-メチル-1- ブテン、ポリ3-メチル-1- ペンテン、ポリ3-エチル-1- ペンテン、ポリ4-メチル-1- ペンテン、ポリ4-メチル-1- ヘキセン、ポリ4,4-ジメチル-1- ペンテン、ポリ4,4-ジメチル-1- ヘキセン、ポリ4-エチル-1- ヘキセン、ポリ3-エチル-1- ヘキセン、ポリアリルナフタレン、ポリアリルノルボルナン、アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、ポリジメチルスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリアリルベンゼン、ポリアリルトルエン、ポリビニルシクロペンタン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリビニルシクロヘプタン、ポリビニルトリメチルシラン、ポリアリルトリメチルシランなどの高分子化合物などが例示される。
【0050】
これらの中でも、特にタルク、アルミニウムヒドロオキシ- ビス(4-t-ブチルベンゾエ
ート)、1・3,2・4-ジベンジリデンソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-メチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-エチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(2',4'-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4-ビス(3',4'-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3-p-クロルベンジリデン-2・4-p- メチルベンジリデンソルビトール、1・3,2・4-ビス(p-クロルベンジリデン)ソルビトール、ナトリウム- ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、並びにカルシウム-2,2'-メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウム-2,2'-メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムジヒドロオキシ-2,2'-メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート若しくはアルミニウムヒドロオキシ- ビス[2,2'- メチレン- ビス(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート]の環状多価金属アリールフォスフェート系化合物と脂肪族モノカルボン酸アルカリ金属塩との混合物、ポリ3-メチル-1- ブテン、ポリビニルシクロヘキサン若しくはポリアリルトリメチルシランが好ましい。
【0051】
これらα晶造核剤の単独使用はもちろんのこと、2種以上のα晶造核剤を併用することもできる。ポリプロピレン組成物に対する該α晶造核剤の配合割合は、剛性、耐熱性および透明性の面から結晶性プロピレン単独重合体100重量部に対して0.0001ないし1重量部、好ましくは0.01ないし0.5重量部、より好ましくは0.05ないし0.3重量部である。
【0052】
ラジカル発生剤としては、均一な組成物を得るためには分解温度は低過ぎない方が望ましく、半減期10時間を得るための温度が70℃以上、好ましくは100℃以上のものであり、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーアセテート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブチル−ジ−パーアジペート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメリツヘキサノエート、メチル−エチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジキュミルパーオキサイド、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルキュミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチレシクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド;
p−サイメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラ−メチルブチルハイドロパーオキサイド、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(ハイドロパーオキシ)ヘキサン、トリメトルシリル−キュミルパーオキサイド、2,5−ジ−メチル−2,5−ビス(トリメチルシリルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ビス(トリメチルシリルパーオキシ)ヘキシン−3および1,3−ビス(トリメチルシリルパーオキシイソプロピル)ベンゼンなどの有機過酸化物を例示でき、特に2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3および1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンが好ましい。これらラジカル発生剤の単独使用はもちろんのこと、2種以上のラジカル発生剤を併用することもできる。
【0053】
本発明のポリプロピレン組成物に対するラジカル発生剤の配合割合は、ポリプロピレン組成物100重量部に対して、ラジカル発生剤0.001ないし0.5重量部、好ましくは0.01ないし0.2重量部である。
これらペレット状成形材料は、各種公知のポリプロピレンの成形法、例えば射出成形、押出し成形、発泡成形、中空成形等の技術によって成形が行われ、各種工業用射出成形部品、各種容器、無延伸フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルム、シート、パイプ、繊維等の各種成形品の用に供することができる。
【0054】
<実施例>
以下に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明する。実施例および比較例において使用する用語の定義および測定方法は以下の通りである。
(1) アイソタクチックペンタッド分率(mmmm):既述の方法により測定した。
(2) 異種結合量(2,1−および1,3−プロピレン含量):既述の方法により測定した。
(3) 融点(Tm):既述の方法にて測定した。
(4) 結晶化温度(Tc):DSC7型示差走査熱量分析計(パーキン・エルマー社製)を用いてオレフィン(共)重合体組成物を室温から30℃/分の昇温条件下230℃まで昇温し、同温度にて10分間保持後、−20℃/分にて−20℃まで降温し、同温度にて10分間保持した後、20℃/分の昇温条件下で230℃まで昇温し、同温度に て10分間保持後、−80℃/分にて150℃まで降温し、さらに150℃からは−5℃/分にて降温しながら結晶化時の最大ピークを示す温度を測定した値(単位:℃)。
(5) Mw、Mn、Mw/Mnは既述の方法により測定した。
(6) Ep(P)、E(R)、E(E)、E±10は既述の方法により測定した。
(7) Tβ’、Tβ’(1/2)は既述の方法により測定した。
(8) 全光線透過率(%):厚み2mmの試験片を射出成形により作成し、該試験片を用いてJIS K7105に準拠して、全光線透過率を求めた。
(9) 曲げ弾性率(MPa):プロピレン重合体100重量部に、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタン0.05重量部、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト0.1重量部およびステアリン酸カ ルシウム0.1重量部を混合し、次いで押出し温度を230℃に設定したスクリュー径40mmの単軸押出造粒機を使用してペレットとし、さらにこのプロピレン重合体ペレットをスクリュー径40mmの射出成形機を使用して、溶融樹脂温度250℃、金型温度50℃の条件で射出成形したJIS形の試験片を用いてそれぞれJIS K7113,JIS K7203に準拠して測定した値。
(10)アイゾット衝撃強度(J/m):上記曲げ弾性率の試験条件と同じ条件で射出成形法により作製したノッチ入り試験片を用い、JIS K7110に準拠して、23℃で測定した値。
<実施例1>
〔担持型触媒の調整〕
【0055】
十分に乾燥し、N2 置換した500mlのフラスコに、ジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドを0.39g(0.889mmol)、メチルアルミノキサンのトルエン希釈品をAl原子換算で267mmolを加え、10分間反応させた。その後、800℃で8時間焼成したシリカ(グレース・デビソン)を10gを添加し、10分間攪拌した。その後に、容器の頂部から真空を適用しながら、N2 のわずかな流れを底部から加えた。9時間の間、溶媒を蒸発させながらその混合物を70℃で加熱した。その乾燥した固体を室温下で一晩冷却した。十分に乾燥し、N2 置換した500mlのフラスコにこのようにして得られた固体触媒およびイソペンタンを250ml加え、0℃に冷却した。その後、エチレンを80ml/minの流量で4時間連続的に加えて予備重合を行った。その後、上澄み液をデカントし、さらに100mlのイソペンタンで4回デカント洗浄した。さらに室温にて2時間真空乾燥して35gの担持型触媒を調整した。
〔ポリプロピレン組成物の製造〕
【0056】
十分にN2 置換された3Lオートクレーブに、液化プロピレンを2L、トリエチルアルミニウムを2mmol加え、50℃で15分間攪拌した、その後、上記のようにして調整された400mgの担持型触媒を加え、オートクレーブの内温を50℃に保ったまま第1段目の重合を1.5時間行った。その後、オートクレーブ内の未反応のプロピレンモノマーを放出した。その後、オートクレーブ内を2回窒素置換した後、重合器内のポリプロピレンの一部を取り出し、ポリプロピレンの物性を測定した。引き続いて、オートクレーブ内の温度を50℃にして、重合器内の圧力を1.6MPaに保つようにエチレン63mol%、およびプロピレン37mol%のガス混合物をオートクレーブ中に導入して第2段目のエチレン/プロピレン共重合を1時間行った。なお、重合中はオートクレーブ内の温度を50℃に保った。重合終了後、未反応のモノマーを放出後、内容物を取り出し、本発明のポリプロピレン組成物285gを得た。
得られた組成物の物性測定結果を表1に示す。
<実施例2>
【0057】
実施例1において、第2段目の重合のエチレンとプロピレンのガス混合物の組成比をエチレン92mol%、およびプロピレン8mol%に代えた以外は、同様に重合を行いポリプロピレン組成物を得た。2段目の重合で得られたプロピレン−エチレン共重合体成分の、オルトジクロロベンゼンの温度を連続的にまたは段階的に昇温して、各温度に対する該共重合体成分の溶解量を測定した時の主溶出ピークの位置は35℃であった。
得られた組成物の物性測定結果を表2に示す。
<比較例1>
〔担持型触媒の製造〕
【0058】
メタロセンとしてジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドの代わりにジメチルシリレンビス(2−メチル,4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロライドを用いた以外は、実施例1と同様にして担持型触媒を調整した。
〔ポリプロピレン組成物の製造〕
実施例1にて調製した担持型触媒に代えて、上記のように調製された担持型触媒を用いた事以外は実施例1と同様にして329gのポリプロピレン組成物を得た。
<比較例2>
〔ポリプロピレン組成物の製造〕
【0059】
十分にN2 置換された撹拌機付き100Lオートクレーブに、n−ヘキサンを50L、トリエチルアルミニウムを150mmol、ジイソプロピルジメトキシシランを30mmol加えた。その後、特開昭62−104812号公報の実施例1と同様な方法で得られた塩化マグネシウム担持チタン触媒成分をTi換算で1mmol加え、70℃に昇温した。その後、オートクレーブ内気相部の水素分圧が0.04MPaとなるように水素を供給した後、オートクレーブ内の圧力が0.8MPaを保つようにプロピレンを連続的に4時間供給し、第1段目の重合を行った。なお、重合中はオートクレーブ内の温度を70℃に保った。
4時間経過後、オートクレーブ内温度を30℃まで下げ、オートクレーブ内の未反応プロピレンおよび水素をオートクレーブ内から放出後、重合器内を2回窒素置換した後、オートクレーブ内のポリプロピレンスラリーの一部を取り出し、乾燥した後、ポリプロピレンの物性を測定した。得られたポリプロピレンについて、ポリマー鎖中の2,1−および1,3−プロピレン単位の量を測定したところ、使用した測定機器の検出下限界値(0.02mol%)を下回る値であった。
引き続いてオートクレーブ内にポリプロピレンスラリー(含む触媒)が存在する状態で、水素を1.4Lオートクレーブ内に供給後、オートクレーブ内温度を60℃に昇温すると共に、オートクレーブ内にエチレンガスを0.56kg/hr、プロピレンガスを1.25kg/hrで同時に供給し、2時間、第2段目のエチレン/プロピレン共重合を行った。第2段目の重合終了後、オートクレーブ内温を30℃まで下げ、オートクレーブ内の未反応の水素、エチレンおよびプロピレンをオートクレーブ外に放出した。さらに、オートクレーブ内のスラリーを取り出し、遠心分離により、大部分の溶媒とポリプロピレン組成物(少量の溶媒を含む)とに分離後、ポリプロピレン組成物を100℃の加熱窒素にて加熱乾燥し、ポリプロピレン組成物パウダーを得た。
<比較例3>
【0060】
実施例1において、第1段目の重合のみを行い、プロピレン単独重合体を得た。得られた単独重合体の物性測定結果を表2に示す。
【0061】
Figure 0003598398
【0062】
Figure 0003598398
【0063】
以上、本発明の実施例を比較例とともに開示したが、上記実施例1は、本発明において好適に用いられるメタロセン触媒を用いてエチレン低含有量タイプのプロピレン−エチレン共重合体を製造する方法の好適具体例であり、本発明の特許請求の範囲の特に請求項4および5に対応するものである。
この実施例からも明らかなように、本発明においては、従来には見られなかった高いレベルの低温耐衝撃性を維持しながら、耐熱性、剛性に優れたプロピレン−エチレン共重合体が提供されることが理解される。 また、実施例2は、本発明において好適に用いられるメタロセン触媒を用いてエチレン高含有量タイプのプロピレン−エチレン共重合体を製造する方法の好適具体例であり、本発明の特許請求の範囲の特に請求項6ないし8に対応するものである。
この態様からは、本発明におけるエチレン高含有量タイプのプロピレン−エチレン共重合体の場合は、耐衝撃性を工業的に有利なレベルに維持しながら、剛性、透明性を改善しさらに耐熱性のプロピレン−エチレン共重合体が提供されることが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明のポリプロピレン組成物は、前述の実施例からも明らかなように、耐衝撃性、特に低温耐衝撃性、剛性、耐熱性、さたには透明性に優れた物性バランスを有しているので、従来のポリプロピレンでは限定されていた用途分野を大幅に拡大することが可能である。

Claims (11)

  1. 下記[I] に規定されるポリプロピレン;20ないし95重量%と、[II]に規定されるプロピレン−α−オレフィン共重合体;5ないし80重量%とからなることを特徴とするポリプロピレン組成物。
    [I] :(1) アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)が、0.900ないし0.949;
    (2) 2,1−および1,3−プロピレン単位が、0ないし1mol%(但し、0〜0.10mol%を除く)
    (3) 重量平均分子量(Mw)が40,000ないし1,000,000;
    (4) 重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が1.5ないし3.8;ならびに
    (5) オルトジクロロベンゼンの温度を連続的にまたは段階的に昇温して各温度に対するポリプロピレンの溶解量を測定したときの、主溶出ピークの位置が95℃以上110℃以下で、かつ、その主溶出ピークを中心として±10℃以内に存在する成分量が、0℃より高い温度で溶出する全溶出成分量の90%以上、であるポリプロピレン。
    [II]:プロピレンから導かれる構成単位を10ないし90重量%、それ以外のα−オレフィンから導かれる構成単位を10ないし90重量%含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体。
  2. 前記[I] ポリプロピレンにおける、(5) オルトジクロロベンゼンの温度を連続的にまたは段階的に昇温して各温度に対するポリプロピレンの溶解量を測定したときの、主溶出ピーク(Ep(P))の位置が95℃以上110℃以下で、かつ、その主溶出ピークを中心として±10℃以内に存在する成分量(E±10)が、0℃より高い温度で溶出する全溶出成分量の95%以上である請求項1記載のポリプロピレン組成物。
  3. 前記[I] ポリプロピレンの融点(Tm)が、147℃ないし160℃である請求項1または2記載のポリプロピレン組成物。
  4. 前記[II]プロピレン−α−オレフィン共重合体における、α−オレフィンがエチレンであり、(a)重量平均分子量(Mw)が30,000ないし1,000,000、(b)重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が1.5ないし3.8、(c)オルトジクロロベンゼンの温度を連続的にまたは段階的に昇温した時の0℃以下の溶出量(E(R))が全溶出量の80重量%以上である請求項1ないし3のいずれか1記載のポリプロピレン組成物。
  5. 動的粘弾性測定装置にて測定されたβ’分散において、tan−δが最大値を示す温度(Tβ’)が−65℃以上−40℃以下であり、かつ該ピーク温度の半値幅(Tβ’(1/2))が20℃以下である請求項1ないし4のいずれか1記載のポリプロピレン組成物。
  6. 前記[II]プロピレン−α−オレフィン共重合体における、α−オレフィンがエチレンであり、(a)重量平均分子量(Mw)が30,000ないし1,000,000、(b)重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が1.5ないし3.8、(d)オルトジクロロベンゼンの温度を連続的にまたは段階的に昇温した時の0℃以上の溶出量(E(E))が全溶出量の50重量%以上である請求項1ないし3のいずれか1記載のポリプロピレン組成物。
  7. E(E)が、全溶出量の80重量%以上である、請求項6記載のポリプロピレン組成物。
  8. 動的粘弾性測定装置にて測定されたβ’分散において、tan−δが最大値を示す温度(Tβ’)が、−40℃より高く、−10℃以下の範囲である、請求項1,2,3,6および7のいずれか1項記載のポリプロピレン組成物。
  9. 前記の[I] ポリプロピレン、および[II]プロピレン−α−オレフィン共重合体が、下記に示した化合物(A)、(B)、(C)および(D)を主成分とする触媒系を用いて製造されたものである請求項1ないし8のいずれか1記載のポリプロピレン組成物。
    化合物(A):下記一般式
    Q(C54-m1 m)(C54-n2 n)MXY
    で表される遷移金属化合物、
    〔式中、(C54-m1 m)および(C54-n2 n)は置換シクロペンタジエニル基を示し、mおよびnは1ないし3の整数である。R1 およびR2 は、炭素数1ないし20の炭化水素基、またはケイ素含有炭化水素基であって、同一または異なっていてもよいが、R1 およびR2 のシクロペンタジエニル環上の位置は、Mを含む対称面が存在しない構造をとるものとする。また、少なくとも片方のシクロペンタジエニル環にはQに結合している炭素の隣の少なくとも片方の炭素にはR1 若しくはR2 が存在するものとする。Qは(C54-m1 m)および(C54-n2 n)を架橋するいずれも2価の、炭化水素基、非置換シリレン基、または炭化水素置換シリレン基である。Mはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムである遷移金属を示し、XおよびYは同一または異なっていてもよく水素、ハロゲンまたは炭化水素基を示す。〕
    化合物(B):アルミノキサン
    化合物(C):微粒子状担体
    化合物(D):有機アルミニウム化合物
  10. 前記化合物(A)がジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドである請求項9記載のポリプロピレン組成物。
  11. 前記[I] ポリプロピレンの重合に引き続いて、[II]プロピレン−α−オレフィンの共重合を行うことによって得られた請求項1ないし10のいずれか1記載のポリプロピレン組成物。
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