JPH08217928A - シンジオタクチックポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents
シンジオタクチックポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法Info
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- JPH08217928A JPH08217928A JP2830295A JP2830295A JPH08217928A JP H08217928 A JPH08217928 A JP H08217928A JP 2830295 A JP2830295 A JP 2830295A JP 2830295 A JP2830295 A JP 2830295A JP H08217928 A JPH08217928 A JP H08217928A
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- syndiotactic polypropylene
- polymerization
- syndiotactic
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Abstract
(57)【要約】
【構成】13C−NMRによって測定されるシンジオタク
チックペンタッド分率が0.7以上のシンジオタクチッ
クポリプロピレン97〜99.99重量%およびポリエ
チレン0.01〜3重量%からなるシンジオタクチック
ポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法としてシ
ンジオタクチックポリプロピレンを製造することのでき
るメタロセン化合物と助触媒からなる触媒成分の存在下
に不活性溶媒中、エチレンを重合してポリエチレンを製
造した後、プロピレンの重合を行うことを特徴とするも
のである。 【効果】本発明のシンジオタクチックポリプロピレン樹
脂組成物は結晶化速度が速く、成形加工性に優れている
ため、成形材料として有用である。
チックペンタッド分率が0.7以上のシンジオタクチッ
クポリプロピレン97〜99.99重量%およびポリエ
チレン0.01〜3重量%からなるシンジオタクチック
ポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法としてシ
ンジオタクチックポリプロピレンを製造することのでき
るメタロセン化合物と助触媒からなる触媒成分の存在下
に不活性溶媒中、エチレンを重合してポリエチレンを製
造した後、プロピレンの重合を行うことを特徴とするも
のである。 【効果】本発明のシンジオタクチックポリプロピレン樹
脂組成物は結晶化速度が速く、成形加工性に優れている
ため、成形材料として有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シンジオタクチックポ
リプロピレン樹脂組成物およびその製造方法に関し、詳
しくは結晶化速度が速く、成形加工性に優れたシンジオ
タクチックポリプロピレン樹脂組成物に関する。
リプロピレン樹脂組成物およびその製造方法に関し、詳
しくは結晶化速度が速く、成形加工性に優れたシンジオ
タクチックポリプロピレン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】比較的高いシンジオタクティシティーを
有するシンジオタクチックポリプロピレンは、例えば特
開平2−41303号公報、特開平2−274703号
公報、特開平2−274704号公報に記載されている
ような互いに非対称な架橋性配位子を有するメタロセン
化合物およびアルミノキサンからなる触媒を用いること
によって得られることが知られている。
有するシンジオタクチックポリプロピレンは、例えば特
開平2−41303号公報、特開平2−274703号
公報、特開平2−274704号公報に記載されている
ような互いに非対称な架橋性配位子を有するメタロセン
化合物およびアルミノキサンからなる触媒を用いること
によって得られることが知られている。
【0003】そのようなシンジオタクチックポリプロピ
レンから得られる成形体は従来のアイソタクチックポリ
プロピレンから得られる成形体に比べ透明性、光沢性お
よび柔軟性などに優れており、新しいポリプロピレンと
してその用途が期待されている。
レンから得られる成形体は従来のアイソタクチックポリ
プロピレンから得られる成形体に比べ透明性、光沢性お
よび柔軟性などに優れており、新しいポリプロピレンと
してその用途が期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シンジ
オタクチックポリプロピレンはアイソタクチックポリプ
ロピレンに比べ結晶化速度が遅いため成形加工性に劣る
と言う問題点があり、その改良が望まれていた。
オタクチックポリプロピレンはアイソタクチックポリプ
ロピレンに比べ結晶化速度が遅いため成形加工性に劣る
と言う問題点があり、その改良が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決し、結晶化速度が速く、成形加工性に優れたシンジオ
タクチックポリプロピレン樹脂組成物について鋭意検討
した結果、特定の樹脂組成物により前述の目的が達成さ
れることを見出し、本発明を完成するに到ったものであ
る。すなわち本発明は、13C−NMRによって測定され
るシンジオタクチックペンタッド分率が0.7以上のシ
ンジオタクチックポリプロピレン97〜99.99重量
%およびポリエチレン0.01〜3重量%からなるシン
ジオタクチックポリプロピレン樹脂組成物を提供するこ
とにあり、また本発明は、上記シンジオタクチックポリ
プロピレン樹脂組成物を得るための製造方法であって、
シンジオタクチックポリプロピレンを製造することので
きるメタロセン化合物と助触媒からなる触媒成分の存在
下に不活性溶媒中、エチレンを重合してポリエチレンを
製造した後、プロピレンの重合を行うことを特徴とする
シンジオタクチックポリプロピレン樹脂組成物の製造方
法であります。
決し、結晶化速度が速く、成形加工性に優れたシンジオ
タクチックポリプロピレン樹脂組成物について鋭意検討
した結果、特定の樹脂組成物により前述の目的が達成さ
れることを見出し、本発明を完成するに到ったものであ
る。すなわち本発明は、13C−NMRによって測定され
るシンジオタクチックペンタッド分率が0.7以上のシ
ンジオタクチックポリプロピレン97〜99.99重量
%およびポリエチレン0.01〜3重量%からなるシン
ジオタクチックポリプロピレン樹脂組成物を提供するこ
とにあり、また本発明は、上記シンジオタクチックポリ
プロピレン樹脂組成物を得るための製造方法であって、
シンジオタクチックポリプロピレンを製造することので
きるメタロセン化合物と助触媒からなる触媒成分の存在
下に不活性溶媒中、エチレンを重合してポリエチレンを
製造した後、プロピレンの重合を行うことを特徴とする
シンジオタクチックポリプロピレン樹脂組成物の製造方
法であります。
【0006】本発明の樹脂組成物において用いられるシ
ンジオタクチックポリプロピレンは 13C−NMR測定に
よって求められるシンジオタクチックペンタッド分率
(rrrr)が0.7以上、好ましくは0.75以上の
値を有する。13C−NMR測定によるシンジオタクチッ
クペンタッド分率の決定方法は特開平2−41303号
公報に記載されているような、テトラメチルシランを基
準として約20/2ppmに観測されるピーク強度から
求める方法が採用される。
ンジオタクチックポリプロピレンは 13C−NMR測定に
よって求められるシンジオタクチックペンタッド分率
(rrrr)が0.7以上、好ましくは0.75以上の
値を有する。13C−NMR測定によるシンジオタクチッ
クペンタッド分率の決定方法は特開平2−41303号
公報に記載されているような、テトラメチルシランを基
準として約20/2ppmに観測されるピーク強度から
求める方法が採用される。
【0007】また、シンジオタクチックポリプロピレン
の分子量は、135℃のテトラリン溶液で測定される極
限粘度〔η〕として、0.3〜20dl/gの範囲、好
ましくは0.5〜10dl/gの範囲の値を有する。
〔η〕が0.3dl/gに満たないと成形樹脂として好
適な物性が発現しにくいため好ましくなく、また20d
l/gを越えると溶融粘性が高くなり成形加工が困難と
なるため好ましくない。
の分子量は、135℃のテトラリン溶液で測定される極
限粘度〔η〕として、0.3〜20dl/gの範囲、好
ましくは0.5〜10dl/gの範囲の値を有する。
〔η〕が0.3dl/gに満たないと成形樹脂として好
適な物性が発現しにくいため好ましくなく、また20d
l/gを越えると溶融粘性が高くなり成形加工が困難と
なるため好ましくない。
【0008】本発明におけるシンジオタクチックポリプ
ロピレンは、本発明の樹脂組成物としての性能を損なわ
ない限りエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、4−メチル−1−ペンテンなどの少量のオレフ
ィンとの共重合体であっても良い。そのようなシンジオ
タクチックポリプロピレンは例えば特開平2−4130
3号公報に記載されているようなメタロセン化合物およ
び助触媒からなる触媒成分を用いて製造することができ
る。
ロピレンは、本発明の樹脂組成物としての性能を損なわ
ない限りエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、4−メチル−1−ペンテンなどの少量のオレフ
ィンとの共重合体であっても良い。そのようなシンジオ
タクチックポリプロピレンは例えば特開平2−4130
3号公報に記載されているようなメタロセン化合物およ
び助触媒からなる触媒成分を用いて製造することができ
る。
【0009】重合方法としては特に制限はなく、オレフ
ィンの重合で行われる公知の方法が利用でき、不活性炭
化水素媒体を用いる溶媒重合法、または実質的に不活性
炭化水素媒体の存在しない塊状重合法、気相重合法も利
用でき、重合温度としては−100〜200℃、重合圧
力としては常圧〜100kg/cm2 で行うことができ
る。
ィンの重合で行われる公知の方法が利用でき、不活性炭
化水素媒体を用いる溶媒重合法、または実質的に不活性
炭化水素媒体の存在しない塊状重合法、気相重合法も利
用でき、重合温度としては−100〜200℃、重合圧
力としては常圧〜100kg/cm2 で行うことができ
る。
【0010】本発明の樹脂組成物において用いられるポ
リエチレンとしては、特に制限はないが、135℃のテ
トラリン溶液で測定される極限粘度〔η〕として、0.
3〜30dl/gの範囲、好ましくは1〜20dl/g
の範囲の値を持つ分子量のものが通常使用される。
リエチレンとしては、特に制限はないが、135℃のテ
トラリン溶液で測定される極限粘度〔η〕として、0.
3〜30dl/gの範囲、好ましくは1〜20dl/g
の範囲の値を持つ分子量のものが通常使用される。
【0011】またポリエチレンの製造方法としては、一
般的にポリエチレンを得る方法がそのまま採用でき、上
記シンジオタクチックポプロピレンの製造と同様の触媒
成分および重合方法を用いることもできる。
般的にポリエチレンを得る方法がそのまま採用でき、上
記シンジオタクチックポプロピレンの製造と同様の触媒
成分および重合方法を用いることもできる。
【0012】本発明の樹脂組成物を効率良く製造する方
法としては、シンジオタクチックポリプロピレンを製造
することのできるメタロセン化合物と助触媒からなる触
媒成分を不活性溶媒中、まずエチレンを重合してポリエ
チレンを製造した後、次いでプロピレンの重合を行う方
法によって得ることができる。
法としては、シンジオタクチックポリプロピレンを製造
することのできるメタロセン化合物と助触媒からなる触
媒成分を不活性溶媒中、まずエチレンを重合してポリエ
チレンを製造した後、次いでプロピレンの重合を行う方
法によって得ることができる。
【0013】プロピレンの重合の際には、プロピレンの
単独重合のみならず、シンジオタクチックポリプロピレ
ン樹脂組成物としての性能を損なわない限り、例えばエ
チレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなど
の炭素数2〜25程度のエチレンまたはα−オレフィン
との共重合をも行い得る。
単独重合のみならず、シンジオタクチックポリプロピレ
ン樹脂組成物としての性能を損なわない限り、例えばエ
チレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなど
の炭素数2〜25程度のエチレンまたはα−オレフィン
との共重合をも行い得る。
【0014】ここでエチレンの重合においては不活性溶
媒中、−100〜100℃の範囲、好ましくは−50〜
80℃の範囲で行われる。エチレンの重合量は、得られ
るシンジオタクチックポリプロピレン樹脂組成物中の
0.01〜3重量%となるように調節される。次いで行
うプロピレンの重合方法および重合条件については特に
制限はなくオレフィンの重合で行われる公知の方法が用
いられ、不活性炭化水素媒体を用いる溶媒重合法、また
は実質的に不活性炭化水素媒体の存在しない塊状重合
法、気相重合法も利用でき、重合温度としては−100
〜200℃、重合圧力としては常圧〜100kg/cm
2 で行うのが一般的である。好ましくは−50〜100
℃、常圧〜50kg/cm2 である。
媒中、−100〜100℃の範囲、好ましくは−50〜
80℃の範囲で行われる。エチレンの重合量は、得られ
るシンジオタクチックポリプロピレン樹脂組成物中の
0.01〜3重量%となるように調節される。次いで行
うプロピレンの重合方法および重合条件については特に
制限はなくオレフィンの重合で行われる公知の方法が用
いられ、不活性炭化水素媒体を用いる溶媒重合法、また
は実質的に不活性炭化水素媒体の存在しない塊状重合
法、気相重合法も利用でき、重合温度としては−100
〜200℃、重合圧力としては常圧〜100kg/cm
2 で行うのが一般的である。好ましくは−50〜100
℃、常圧〜50kg/cm2 である。
【0015】本発明において、シンジオタクチックポリ
プロピレンを製造することのできるメタロセン化合物と
しては、例えば特開平2−41303号公報、特開平2
−274703号公報、特開平2−274704号公
報、特開平4−69394号公報等に記載されているメ
タロセン化合物を挙げることができる。そのようなメタ
ロセン化合物の具体例としては、例えばイソプロピリデ
ン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(シクロペン
タジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)
(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、メチル
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(9−フル
オレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン
(シクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチル−9
−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキ
シリデン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブ
チル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−
ジt−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、メチルフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル)(2,7−ジt−ブチル−9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロリド等を挙げることができる。
プロピレンを製造することのできるメタロセン化合物と
しては、例えば特開平2−41303号公報、特開平2
−274703号公報、特開平2−274704号公
報、特開平4−69394号公報等に記載されているメ
タロセン化合物を挙げることができる。そのようなメタ
ロセン化合物の具体例としては、例えばイソプロピリデ
ン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(シクロペン
タジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)
(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、メチル
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(9−フル
オレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン
(シクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチル−9
−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキ
シリデン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブ
チル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−
ジt−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、メチルフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル)(2,7−ジt−ブチル−9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロリド等を挙げることができる。
【0016】メタロセン化合物と共に使用される助触媒
としては、公知のアルミノキサン類の他に、特表平1−
501950号公報、特表平5−502036号公報に
記載されているような遷移金属カチオンを安定化するこ
とのできる化合物や、特開平3−179006号公報に
記載されているようなルイス酸性を示す化合物も使用す
ることができる。
としては、公知のアルミノキサン類の他に、特表平1−
501950号公報、特表平5−502036号公報に
記載されているような遷移金属カチオンを安定化するこ
とのできる化合物や、特開平3−179006号公報に
記載されているようなルイス酸性を示す化合物も使用す
ることができる。
【0017】アルミノキサン類としては例えば特開昭5
9−95292号公報、特開昭58−19309号公報
に記載されているようなトリアルキルアルミニウムと水
との反応生成物が利用される。好ましくはトリメチルア
ルミニウムと水との反応生成物であるメチルアルミノキ
サンが好ましく利用される。また、その他に、特開平2
−24701号公報、特開平3−103407号公報な
どに記載されている二種類以上のアルキル基を有するア
ルミノキサンや、特開昭63−198691号公報など
に記載されている微粒子状アルミノキサン、特開平2−
167302号公報などに記載されているアルミノキサ
ンを水や活性水素化合物と接触させて得られるアルミニ
ウムオキシ化合物なども好適に利用することができる。
9−95292号公報、特開昭58−19309号公報
に記載されているようなトリアルキルアルミニウムと水
との反応生成物が利用される。好ましくはトリメチルア
ルミニウムと水との反応生成物であるメチルアルミノキ
サンが好ましく利用される。また、その他に、特開平2
−24701号公報、特開平3−103407号公報な
どに記載されている二種類以上のアルキル基を有するア
ルミノキサンや、特開昭63−198691号公報など
に記載されている微粒子状アルミノキサン、特開平2−
167302号公報などに記載されているアルミノキサ
ンを水や活性水素化合物と接触させて得られるアルミニ
ウムオキシ化合物なども好適に利用することができる。
【0018】上記アルミノキサン類には若干のアルキル
アルミニウムが混入していても差し支えない。また、上
記アルミノキサンの使用量を削減する目的で、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどの有
機アルミニウム化合物を併用しても良い。
アルミニウムが混入していても差し支えない。また、上
記アルミノキサンの使用量を削減する目的で、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどの有
機アルミニウム化合物を併用しても良い。
【0019】これら助触媒の使用量は特に制限はない
が、通常メタロセン化合物に対して1〜10000モル
倍である。
が、通常メタロセン化合物に対して1〜10000モル
倍である。
【0020】本発明の方法におけるメタロセン化合物お
よび/または助触媒はシリカゲル、アルミナ、塩化マグ
ネシウムなどの微粒子状担体に担持して使用しても良
い。
よび/または助触媒はシリカゲル、アルミナ、塩化マグ
ネシウムなどの微粒子状担体に担持して使用しても良
い。
【0021】触媒成分の処理あるいはエチレン重合、な
いしはプロピレン重合に際し使用される不活性溶媒とし
ては例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン、ノナン、デカン、シクロペンタン、シクロヘキ
サンなどの脂肪族炭化水素の他に、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素も使用することがで
きる。
いしはプロピレン重合に際し使用される不活性溶媒とし
ては例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン、ノナン、デカン、シクロペンタン、シクロヘキ
サンなどの脂肪族炭化水素の他に、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素も使用することがで
きる。
【0022】また、本発明の樹脂組成物を製造する他の
方法としては、上述の方法により得られたシンジオタク
チックポリプロピレンとポリエチレンとをパウダーまた
はペレット状態で混合し造粒する方法、あるいはロー
ル、バンバリーミキサー、ブラベンダーなどを用いて溶
融状態で混合する方法などの公知の方法によっても得る
ことができ、その混合割合としては、全樹脂組成物中の
シンジオタクチックポリプロピレンが97〜99.99
重量%、ポリエチレンが0.01〜3重量%、好ましく
は、シンジオタクチックポリプロピレンが98〜99.
97重量%、ポリエチレンが0.03〜2重量%に、さ
らに好ましくはシンジオタクチックポリプロピレンが9
9〜99.95重量%、ポリエチレンが0.05〜1重
量%となるように混合されることにより得ることができ
る。
方法としては、上述の方法により得られたシンジオタク
チックポリプロピレンとポリエチレンとをパウダーまた
はペレット状態で混合し造粒する方法、あるいはロー
ル、バンバリーミキサー、ブラベンダーなどを用いて溶
融状態で混合する方法などの公知の方法によっても得る
ことができ、その混合割合としては、全樹脂組成物中の
シンジオタクチックポリプロピレンが97〜99.99
重量%、ポリエチレンが0.01〜3重量%、好ましく
は、シンジオタクチックポリプロピレンが98〜99.
97重量%、ポリエチレンが0.03〜2重量%に、さ
らに好ましくはシンジオタクチックポリプロピレンが9
9〜99.95重量%、ポリエチレンが0.05〜1重
量%となるように混合されることにより得ることができ
る。
【0023】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。
する。
【0024】実施例1 〔エチレンの重合〕内容積1dm3 のステンレス製オー
トクレーブを充分窒素置換した後、トルエン0.5dm
3 およびメチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ社製、
重合度17)5.2gを装入した。次いで特開平2−2
74703号公報記載の方法により合成したジフェニル
メチレン(シクロペンタジエニル)フルオレニルジルコ
ニウムジクロリド25mgを装入した後、エチレンガス
25gを加えて20℃で1時間エチレンの重合を行っ
た。未反応のエチレンガスをパージすることによりエチ
レンの重合された触媒スラリーを得た。得られたポリエ
チレンの135℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度
(以下、〔η〕と略記する。)は4.82dl/gであ
った。
トクレーブを充分窒素置換した後、トルエン0.5dm
3 およびメチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ社製、
重合度17)5.2gを装入した。次いで特開平2−2
74703号公報記載の方法により合成したジフェニル
メチレン(シクロペンタジエニル)フルオレニルジルコ
ニウムジクロリド25mgを装入した後、エチレンガス
25gを加えて20℃で1時間エチレンの重合を行っ
た。未反応のエチレンガスをパージすることによりエチ
レンの重合された触媒スラリーを得た。得られたポリエ
チレンの135℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度
(以下、〔η〕と略記する。)は4.82dl/gであ
った。
【0025】〔プロピレン重合〕内容積5dm3 のステ
ンレス製オートクレーブを充分窒素置換した後、上記で
得たエチレン重合触媒スラリーをメタロセン化合物とし
て1mg相当分(分析の結果、このスラリー中には0.
9gのポリエチレンが含まれていた。)を装入した。液
体プロピレン1.5kgおよび水素3.25dm3 (標
準状態)を加えた後60℃まで昇温し、その温度で1時
間重合を行った結果、422gのシンジオタクチックポ
リプロピレンパウダーを得た。計算上0.21重量%の
ポリエチレンを含むシンジオタクチックポリプロピレン
樹脂組成物が得られたことになる。得られたパウダーの
〔η〕は1.42dl/g、示差走査熱量分析(DS
C)により測定した融点(Tm)は140℃、85℃で
測定した等温半結晶化速度(T 1/2 )は98秒であっ
た。また、13C−NMRによって測定されたシンジオタ
クチックペンタッド分率(rrrr)は0.85であっ
た。
ンレス製オートクレーブを充分窒素置換した後、上記で
得たエチレン重合触媒スラリーをメタロセン化合物とし
て1mg相当分(分析の結果、このスラリー中には0.
9gのポリエチレンが含まれていた。)を装入した。液
体プロピレン1.5kgおよび水素3.25dm3 (標
準状態)を加えた後60℃まで昇温し、その温度で1時
間重合を行った結果、422gのシンジオタクチックポ
リプロピレンパウダーを得た。計算上0.21重量%の
ポリエチレンを含むシンジオタクチックポリプロピレン
樹脂組成物が得られたことになる。得られたパウダーの
〔η〕は1.42dl/g、示差走査熱量分析(DS
C)により測定した融点(Tm)は140℃、85℃で
測定した等温半結晶化速度(T 1/2 )は98秒であっ
た。また、13C−NMRによって測定されたシンジオタ
クチックペンタッド分率(rrrr)は0.85であっ
た。
【0026】比較例1 ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)フルオレ
ニルジルコニウムジクロリド1mgおよびメチルアルミ
ノキサン0.21gを使用し、エチレンの重合を施さず
にそのまま使用した事以外は実施例1のプロピレンの重
合と同様にしてプロピレンの重合を行った。その結果、
408gのシンジオタクチックポリプロピレンパウダー
を得た。パウダーの〔η〕は1.48dl/g、Tmは
140℃、T1/2 は195秒、rrrrは0.85であ
った。
ニルジルコニウムジクロリド1mgおよびメチルアルミ
ノキサン0.21gを使用し、エチレンの重合を施さず
にそのまま使用した事以外は実施例1のプロピレンの重
合と同様にしてプロピレンの重合を行った。その結果、
408gのシンジオタクチックポリプロピレンパウダー
を得た。パウダーの〔η〕は1.48dl/g、Tmは
140℃、T1/2 は195秒、rrrrは0.85であ
った。
【0027】実施例2 〔エチレン重合〕内容積1dm3 のステンレス製オート
クレーブを充分窒素置換した後、トルエン0.5dm3
およびメチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ社製、重
合度17)1.0gを装入した。次いでジフェニルメチ
レン(シクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウ
ムジクロリド5mgを装入した後、エチレンガス25g
を加えて20℃で1時間エチレンの重合を行った。未反
応のエチレンガスをパージすることによりエチレンで重
合された触媒スラリーを得た。得られたポリエチレンの
〔η〕は4.82dl/gであった。
クレーブを充分窒素置換した後、トルエン0.5dm3
およびメチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ社製、重
合度17)1.0gを装入した。次いでジフェニルメチ
レン(シクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウ
ムジクロリド5mgを装入した後、エチレンガス25g
を加えて20℃で1時間エチレンの重合を行った。未反
応のエチレンガスをパージすることによりエチレンで重
合された触媒スラリーを得た。得られたポリエチレンの
〔η〕は4.82dl/gであった。
【0028】〔プロピレン重合〕内容積5dm3 のステ
ンレス製オートクレーブを充分窒素置換した後、上記得
られたエチレン重合触媒スラリーをメタロセン化合物と
して1mg相当分(分析の結果、このスラリー中には
4.3gのポリエチレンが含まれていた。)を装入し
た。液体プロピレン1.5kgおよび水素3.25dm
3 (標準状態)を加えた後60℃まで昇温し、その温度
で1時間重合を行った結果、451gのシンジオタクチ
ックポリプロピレンパウダーを得た。計算上0.95重
量%のポリエチレンを含むシンジオタクチックポリプロ
ピレン樹脂組成物が得られたことになる。得られたパウ
ダーの〔η〕は1.42dl/g、Tmは140℃、T
1/2 は118秒であった。また、rrrrは0.85で
あった。
ンレス製オートクレーブを充分窒素置換した後、上記得
られたエチレン重合触媒スラリーをメタロセン化合物と
して1mg相当分(分析の結果、このスラリー中には
4.3gのポリエチレンが含まれていた。)を装入し
た。液体プロピレン1.5kgおよび水素3.25dm
3 (標準状態)を加えた後60℃まで昇温し、その温度
で1時間重合を行った結果、451gのシンジオタクチ
ックポリプロピレンパウダーを得た。計算上0.95重
量%のポリエチレンを含むシンジオタクチックポリプロ
ピレン樹脂組成物が得られたことになる。得られたパウ
ダーの〔η〕は1.42dl/g、Tmは140℃、T
1/2 は118秒であった。また、rrrrは0.85で
あった。
【0029】
【発明の効果】本発明のシンジオタクチックポリプロピ
レン樹脂組成物は結晶化速度が速く、成形加工性に優れ
ているため、成形材料として有用である。
レン樹脂組成物は結晶化速度が速く、成形加工性に優れ
ているため、成形材料として有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】13C−NMRによって測定されるシンジオ
タクチックペンタッド分率が0.7以上のシンジオタク
チックポリプロピレン97〜99.99重量%およびポ
リエチレン0.01〜3重量%からなるシンジオタクチ
ックポリプロピレン樹脂組成物。 - 【請求項2】シンジオタクチックポリプロピレンを製造
することのできるメタロセン化合物と助触媒からなる触
媒成分の存在下に不活性溶媒中、エチレンを重合してポ
リエチレンを製造した後、プロピレンの重合を行うこと
を特徴とする請求項1記載のシンジオタクチックポリプ
ロピレン樹脂組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2830295A JPH08217928A (ja) | 1995-02-16 | 1995-02-16 | シンジオタクチックポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2830295A JPH08217928A (ja) | 1995-02-16 | 1995-02-16 | シンジオタクチックポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08217928A true JPH08217928A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12244833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2830295A Pending JPH08217928A (ja) | 1995-02-16 | 1995-02-16 | シンジオタクチックポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08217928A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0896022A1 (en) * | 1997-08-07 | 1999-02-10 | Fina Technology, Inc. | Method of improving crystallization rate and temperature of syndiotactic polypropylene, sPP with improved Tc, products made thereof |
JP2003049031A (ja) * | 2001-08-06 | 2003-02-21 | Mitsui Chemicals Inc | 軟質シンジオタクティックポリプロピレン組成物および該組成物からなる成形体 |
US6531551B2 (en) | 1996-08-09 | 2003-03-11 | Chisso Corporation | Polypropylene composition, process for preparing the same, and polymerization catalyst therefor |
US6632885B2 (en) | 1999-04-13 | 2003-10-14 | Mitsui Chemicals, Inc. | Soft syndiotactic polypropylene composition and molded product |
-
1995
- 1995-02-16 JP JP2830295A patent/JPH08217928A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6531551B2 (en) | 1996-08-09 | 2003-03-11 | Chisso Corporation | Polypropylene composition, process for preparing the same, and polymerization catalyst therefor |
EP0896022A1 (en) * | 1997-08-07 | 1999-02-10 | Fina Technology, Inc. | Method of improving crystallization rate and temperature of syndiotactic polypropylene, sPP with improved Tc, products made thereof |
US6632885B2 (en) | 1999-04-13 | 2003-10-14 | Mitsui Chemicals, Inc. | Soft syndiotactic polypropylene composition and molded product |
JP2003049031A (ja) * | 2001-08-06 | 2003-02-21 | Mitsui Chemicals Inc | 軟質シンジオタクティックポリプロピレン組成物および該組成物からなる成形体 |
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