JP3597377B2 - インクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュール - Google Patents

インクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュール Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクタンクから複数のインクジェットノズルを有するノズルヘッドへインクを供給しかつ選択されたインクジェットノズルからインクを吐出しつつ媒体に印刷可能に形成されたインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクカセットが装着された各色用ノズルヘッドを行方向の全長に渡って往復移動させかつその各往動中に印刷して1行(または、1/N行)印刷をし、1行(または、1/N行)印刷後に印刷媒体(媒体…普通紙,OHP用紙等)を列方向に1行送りしてこれらを繰り返すいわゆるシリアル型のインクジェットプリンタに比較して、大幅な印刷高速化を図れかつ多数枚に渡って連続印刷運転可能であるとともに、電子写真方式のいわゆるレーザプリンタに比較して、大幅な小型化を図れるインクジェットプリンタが本出願人から提案(例えば、特願平8−296959号)されている。
【0003】
すなわち、行方向の全長に一体型の(あるいは行方向に複数のノズルヘッド要素を並べた一体的な)各色用ノズルヘッドを、例えばインクジェットノズル間ピッチ分だけ往復移動させつつ回転中の印刷媒体に各色用インクジェットノズルからインクを吐出して行方向印刷させるとともに、インクジェットノズル間ピッチの往動中にドラムの回転を利用しつつ列方向印刷させることができる。つまり、行方向印刷と列方向印刷とを同時的に進行可能であるから大幅な印刷高速化を図れる。
【0004】
また、各色用ノズルヘッドと当該各色用インクタンクとを離れた位置に配設できるから、各色用ノズルヘッドを軽くでき行方向の往復移動速度をより大幅に高められる点も一層の印刷高速化を助長するとともに、各色用インクタンクの容量を大幅に拡大できるので、例えば500枚以上の連続印刷運転ができるわけである。
【0005】
かかる多数枚の印刷媒体を連続印刷運転するためには、従来シリアル型のインクジェットプリンタの如く、行方向の往復移動の関係から大きくできないつまり小型のインクカセット内のインクを消費するだけでは、インク量が不足する。
【0006】
そこで、インク供給手段を設け、インクタンクから複数のインクジェットノズルを有するノズルヘッドへインクを供給しつつ印刷可能に形成されている。インクタンクには、着脱可能なインクボトルからインクが補給される。したがって、小型インクカセットの頻繁な従来交換作業をしなくてもよく、長時間に亘る連続印刷運転を行える。
【0007】
また、インク排出手段を利用してノズルヘッドのメンテナンス時に当該ノズルヘッドから排出された廃インクを定位置に着脱可能な廃インクボトルへ排出可能に形成し、周囲のインク汚れを防止しかつ廃インクボトルの交換回数等の軽減を図っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、かかるインク排出手段では、廃インクボトルの手前に廃インクを一時保留可能なタンクを設ければ、周囲のインク汚れをより確実に防止し得る。
【0009】
しかし、個別的な各タンク等の取付けや配管の引回しが複雑になり、組立てが煩雑でかつその工数も大きくなる。
【0010】
しかも、このような製作面の他、インク排出手段で異常や故障が発生した場合の原因究明が難しく、各部品交換のための分解・再組立てが煩雑かつ時間が掛かるという運用面での問題が生じ易いことは否めない。インクタンクをオーバーフロー方式としたり、使用するインク色が多いほど顕著になる。結果として、インクジェットプリンタの取扱い困難性およびコスト高を招く。
【0011】
本発明の目的は、構造簡単で組立てが容易であるとともに異常等に対する原因究明および部品交換を含む復旧を迅速・容易かつ正確に行え、かつプリンタ全体の小型・低コスト化を図れるインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュールを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、インクタンクから複数のインクジェットノズルを有するノズルヘッドへインクを供給しかつ選択されたインクジェットノズルからインクを吹付けつつ媒体に印刷可能に形成されたインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュールであって、前記ノズルヘッドからの廃インクを一時保留可能な第1の廃インクタンクと,前記インクタンクからの廃インクを一時保留可能な第2の廃インクタンクと,廃インクボトルと,第1の廃インクタンク内の廃インクを廃インクボトルへ排出する第1の排出手段と,第2の廃インクタンク内の廃インクを廃インクボトルへ排出する第2の排出手段とを、前記インクジェットプリンタに着脱可能な本体に組込んだ一体的構造に形成されたインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュールである。
【0013】
かかる発明では、本体をインクジェットプリンタに装着して印刷運転を開始すると、インクタンクからの例えばオーバーフローによる廃インクは、第2の廃インクタンクに一時保留される。この廃インクで周囲がインク汚れすることがない。また、印刷途中や初期におけるノズルヘッドのメンテナンス時に、当該ノズルヘッドから吐出された廃インクは、第1の廃インクタンクに一時保留される。この場合もインク汚れが生じない。
【0014】
適時に、第1の排出手段を働かせ、第1の廃インクタンク内の廃インクを廃インクボトルへ排出する。また、第2の排出手段を働かせ、第2の廃インクタンク内の廃インクを廃インクボトルへ排出する。つまり、各廃インクを密閉状の廃インクボトルに回収できるから、インク汚れを完全に防止できかつ印刷運転中においても廃インクボトルを交換することができる。
【0015】
ここに、これらタンク・排出手段が本体に一体的に組込まれたモジュールであるから、低コストかつ小型でありひいてはインクジェットプリンタの小型・低コスト化や構造簡単・取扱い容易化を図ることができるとともに、インク排出手段に異常・故障が発生した場合に、個別的に配設・配管するレイアウトの場合に比較して、その原因究明が容易でありかつモジュールを交換すれば継続的な印刷運転を行える。すなわち、構造簡単で組立てが容易であるとともに異常等に対する原因究明および部品交換を含む復旧を迅速・容易かつ正確に行え、かつプリンタ全体の小型・低コスト化を図れる。
【0016】
また、請求項2の発明は、前記第1の排出手段を形成する第1の排出バルブと前記第2の排出手段を形成する第2の排出バルブとが、前記第1の廃インクタンク内廃インクおよび前記第2の廃インクタンク内廃インクを前記廃インクボトルへ強制的に排出可能なポンプ機能を持つ共通の排出バルブから形成されているインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュールである。
【0017】
かかる発明では、第1の排出手段を形成する第1の排出バルブおよび第2の排出手段を形成する第2の排出バルブに共通なポンプ機能を持つ排出バルブを開放(ポンプ起動)すれば、第1の廃インクタンク内および第2の廃インクタンク内に一時保留された各廃インクを廃インクボトルへ強制的に排出できる。
【0018】
したがって、請求項1の発明の場合と同様な作用効果を奏することができることに加え、さらに第1の廃インクタンク,第2の廃インクタンクおよび廃インクボトルの上下関係に関するレイアウトの自由度を大幅に拡大できるとともに、一段の小型化および低コスト化を図れる。
【0019】
また、請求項3の発明は、前記第1の廃インクタンク内の空気を含む廃インクを前記廃インクボトルへ強制的に排出可能なポンプ機能を持つ第3の排出手段が設けられたインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュールである。
【0020】
かかる発明では、第1の廃インクタンク内の空気を含む廃インクは、ポンプ機能を持つ第3の排出手段によって、廃インクボトルへ強制的に排出される。したがって、請求項1および請求項2の発明の場合と同様な作用効果を奏することができることに加え、さらにべーパー状インクが周囲に飛散することを防止できるから、周囲のインク汚れをより確実に防止することができる。
【0021】
さらに、請求項4の発明は、前記廃インクボトルが前記本体の所定位置に着脱可能に形成されかつ廃インクボトルが前記本体の所定位置に装着されているか否かを検出可能な定位置検出手段が設けられたインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュールである。
【0022】
かかる発明では、定位置検出手段で、本体の所定位置に廃インクボトルが装着されているか否かを検出できる。この検出信号を利用すれば、本体内の所定位置に廃インクボトルが装着されていない場合は、各排出手段を形成する各バルブ(ポンプ)の開放(起動)状態を強制的に禁止させることが可能となる。したがって、請求項1から請求項3までの発明の場合と同様な作用効果を奏することができることに加え、さらに廃インクボトルの装着忘れ等があった場合でも、インク汚れをより確実に防止することができる。
【0023】
さらにまた、請求項5の発明は、前記本体に、複数色分の前記第1の廃インクタンク,前記第2の廃インクタンク,前記廃インクボトル,前記第1の排出手段および前記第2の排出手段等が組込まれたインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュールである。
【0024】
かかる発明では、複数色(例えば、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)分のインク排出手段が1モジュール化されている。したがって、請求項1から請求項4までの発明の場合と同様な作用効果を奏することができることに加え、さらに多数の配管等を整然と組込めるとともに、カラーインクジェットプリンタの小型・低コスト化を一段と促進できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本廃インク排出処理モジュール2は、図1〜図3に示すように、ノズルヘッド10からの廃インクを一時保留可能な第1の廃インクタンク(42)と,インクタンク22からの廃インクを一時保留可能な第2の廃インクタンク(62)と,廃インクボトル50と,第1の廃インクタンク(42)内の廃インクを廃インクボトル50へ排出する第1の排出手段(44,45)と,第2の廃インクタンク(62)内の廃インクを廃インクボトル50へ排出する第2の排出手段(63,64)とを、インクジェットプリンタに着脱可能な本体2Bに組込んだ一体的構造である。
【0026】
まず、廃インク排出処理の前提的なインクジェットプリンタと,インク供給手段20とを説明する。
【0027】
図1において、インクジェットプリンタは、前述した先提案の場合と同様に、インクタンク22から複数のインクジェットノズル12を有するノズルヘッド10へインクを供給しかつ選択されたインクジェットノズル12からインクを吐出しつつ媒体(印刷媒体…用紙等)に印刷可能に形成されている。
【0028】
ノズルヘッド10は、この実施形態では、4色(シアン,イエロー,マゼンタおよびブラック)分を有し、例えばA4用紙を20PPMの高速でカラー印刷可能である。なお、本発明は、1色(例えば、ブラッック)の場合にも適応される。図1は1色分を示す。
【0029】
次に、インク供給手段20は、インクタンク22と供給管24と供給バルブ(供給ポンプ)25等とからなり、インクタンク22からノズルヘッド10のインク室11へインクを供給する。インクタンク22は、インクボトル21からインクが補給され、インク液面を一定化調整可能である。23は、空気取入口である。
【0030】
インク戻し手段30は、戻し管31および戻しバルブ(戻しポンプ)32を含み、インク室11からのインクをインクタンク22へ戻すことができる。つまり、インク供給手段20との協働によるインク循環,インク室11のインク抜き時に単独で使用される。
【0031】
このインク供給手段20とインク戻し手段30とは、詳細後記する4色分を示す図2,図3の場合と同様に、インクジェットプリンタに着脱可能な本体1Bに組込んだ一体的構造つまりモジュール1に形成されている。すなわち、複数(4)のインク色(シアン,イエロー,マゼンタおよびブラック)分を一体化してあるので、本廃インク排出処理モジュール2の採用と相俟ってカラーインクジェットプリンタ側の構造簡単化に一段と有効である。
【0032】
また、モジュール1(本体1B)をプリンタ(ノズルヘッド10)に装着すれば、供給管24および戻し管31の各一端が自動開閉キャップ構造(図示省略)を介してインク室11に連通可能に形成されている。
【0033】
つまり、本体1Bのインクジェットプリンタに対する装着動作で供給管24および戻し管31の各一端がノズルヘッド10に連結可能かつ離脱動作で分離可能であるから、交換をより迅速かつ正確に行え、取扱いが一段と楽である。
【0034】
また、供給管24および戻し管31は、弾性に富んだチューブから形成され、かつ供給バルブ(供給ポンプ)25および戻しバルブ(戻しポンプ)32は、当該各配管(24,31)を開放状態および閉塞状態のいずれかを選択可能なバルブ機能を持つチューブ式ポンプから形成される。
【0035】
例えば、回転ローラに複数の押圧ローラを有し、各押圧ローラでチューブを押圧して閉塞状態、押圧しつつ回転させることにより開放状態でインクを送出すことができる。したがって、各開閉切替を迅速に行えるとともに、インク供給やインク戻しを正確に行えかつモジュール製作上の配管が簡単であり、コスト低減にも有効である。
【0036】
しかも、供給ポンプ(25)と戻しポンプ(32)とを、同一構造にしてあるので、本体1Bへの配置取付作業の迅速化を図れかつ組立てが容易である。この実施形態では、仕様も同じとされている。
【0037】
かくして、モジュール1(本体1B)をプリンタ(ノズルヘッド10)に装着すれば、供給管24および戻し管31は、ノズルヘッド10(11)側の対応位置に接続される。そして、インクタンク22にインクボトル21を装着しインクタンク22にインクを満たす。
【0038】
供給ポンプ(25)を起動してインクをノズルヘッド10へ供給しかつ戻しポンプ(32)を起動してノズルヘッド10からインクタンク22へインクを戻すインク循環運転をすれば、ウォーミング等を行える。
【0039】
また、戻しポンプ(32)を停止しかつ供給ポンプ(25)を起動してインクを連続的あるいは間欠的に供給すれば、印刷運転やノズルヘッド10のメンテナンスを行える。
【0040】
このように、各タンク・配管等が本体1Bに一体的に組込まれたモジュール1構造であるから、低コストかつ小型でありひいてはインクジェットプリンタの小型化や構造簡単化を図ることができるとともに、インク供給処理手段20に故障が発生した場合に、個別的に配設・配管するレイアウトの場合に比較して、その原因究明が容易であり、かつモジュール交換をすれば継続運転を行える。
【0041】
また、本体1Bには、インク供給手段20の供給管24の途中に介装されるインク清浄化用のフィルタ26および前後バルブ28,29を含むノズルヘッド10(インクジェットノズル12)のクリーニング用のインパクトパージ機構27が一体的に組込まれている。したがって、さらにプリンタ全体の小型化に有効である。
【0042】
このフィルタ26のメンテナンスを円滑かつ迅速に行うため乃至メンテナンス後にフィルタ26内の空気を抜くための空気抜き手段70を本体1Bに組込んである。
【0043】
この空気抜き手段70は、図1に示す空気抜き管71および空気抜きバルブ72を含み、フィルタ26内の空気を抜く際のフィルタ26から放出されるインクをインクタンク22に回収可能に形成されている。
【0044】
つまり、前置バルブ28を閉めた状態で空気抜きバルブ72を開放状態にすると、フィルタ26内の空気は空気抜き管71を通してインクタンク22へ逃がされる。したがって、フィルタ性能の安定化を達成でき、空気に混在するインクが周囲に飛散することを防止できる。
【0045】
ここにおいて、インク排出手段40の各構成要素は、図2,図3に示す廃インク排出処理モジュール2に一体的に組込まれている。
【0046】
図1において、インク排出手段40は、インクジェットノズル12から吐出されたインクをインク受け41で受け、これと連絡管43で連通された受けタンク(第1の廃インクタンク)42に一時保留された廃インクを廃インクボトル50側へ排出する手段であり、基本的には、第1の排出手段(第1の排出管44,第1の排出バルブ45)から形成されている。廃インクボトル50へは、総排出管49を通して排出される。
【0047】
また、インクタンク22からオーバーフローした廃インクを一時保留可能なオーバーフロータンク(第2の廃インクタンク)62と,第2の排出手段(第2の排出管63,第2の排出バルブ64)とを設け、オーバーフロータンク62内に一時保留された廃インクをも、総排出管49を通して、廃インクボトル50へ排出可能に形成されている。
【0048】
すなわち、第2の排出手段は、インクタンク22からオーバーフローされかつオーバーフロー管61を通して排出されるとともに第2の廃インクタンク(オーバーフロータンク62)に一時保留されていた廃インクを、廃インクボトル50へ排出する。第2の排出バルブ64を閉塞状態とした場合は第2の排出管63が閉じられるから、第2の廃インクタンク(62)内の廃インクを廃インクボトル50側へ強制排出できずかつ廃インクの自然流動を阻止することができる。
【0049】
かくして、適時に、第1の排出手段(45)を働かせ、第1の廃インクタンク(42)内の廃インクを廃インクボトル50へ排出する。また、第2の排出手段(64)を働かせ、第2の廃インクタンク(62)内の廃インクを廃インクボトル50へ排出する。つまり、各廃インクを密閉状の廃インクボトル50に回収できるから、周囲のインク汚れを完全に防止できかつ印刷運転中においても廃インクボトル50を交換することができる。
【0050】
また、インク排出手段40には、第1の廃インクタンク(42)内の空気を含む廃インクを、廃インクボトル50へ強制的に排出可能なポンプ機能を持つ第3の排出手段(第3の排出管47,第3の排出バルブ48)が設けらている。したがって、べーパー状(霧状)インクが周囲に飛散することも防止できるから、インク汚れをより確実に防止することができる。
【0051】
かかる連絡管43,第1の排出管44,第2の排出管63,第3の排出管47および総排出管49は、弾性に富んだチューブから形成され、かつ第1の排出バルブ(第1の排出ポンプ)45,第2の排出バルブ(第2の排出ポンプ)64および第3の排出バルブ(第3の排出ポンプ)48は、当該各配管(44,63,47)を開放状態および閉塞状態のいずれかを選択可能なバルブ機能を持つ、上記ポンプ25,32の場合と同様なチューブ式ポンプから形成されている。
【0052】
かくして、オーバーフロータンク(第2の廃インクタンク)62を、図2,図3(図1では2点鎖線で示した。)に示す如く、廃インクボトル50の位置よりも下方の位置に配設してある。廃インクをポンプ機能により上方の廃インクボトル50へ強制排出可能である。
【0053】
したがって、上方位置に配設されたインクタンク22と下方位置に配設されたオーバーフロータンク62との高低差をより大きくすることができるから、インクタンク22からのオーバーフローをより円滑かつ安定化できる。また、第1の廃インクタンク(42),第2の廃インクタンク(62)および廃インクボトル50の上下関係に関するレイアウトの自由度を大幅に拡大できるとともに、一段の小型化および低コスト化を図れる。
【0054】
また、第1の排出バルブ45と第2の排出バルブ64とが、第1の廃インクタンク(42)および第2の廃インクタンク(62)内の各廃インクを廃インクボトル50へ強制的に排出可能な共通で1つの排出バルブ(排出ポンプ)[第1の排出バルブ(第1の排出ポンプ)45]を兼用する構成とされている。したがって、印刷運転停止中および印刷運転中のいずれでも有効利用ができるとともに、コスト低減を図れかつレイアウトの混雑をより緩和できる。
【0055】
図2,図3において、第1の廃インクタンク(42)と,第2の廃インクタンク(62)と,廃インクボトル50と,第1の排出手段(44,45)と,第2の排出手段(63,64=45)等は、インクジェットプリンタに着脱可能な本体2Bに一体的に組込まれモジュール2を形成する。
【0056】
具体的には、図2に示すように、本体2Bの上から下へ第3の排出バルブ(第3の排出手段)48,第1の排出バルブ(第1の排出手段)45,第1の廃インクタンク(42),廃インクボトルケース100(廃インクボトル50)および第2の廃インクタンク(62)の順に組込んである。これらは、各チューブ(44,47,49,63)で接続されている。なお、最上部の101は、プリント回路基板(PCB)である。
【0057】
したがって、低コストかつ小型であり、ひいてはインクジェットプリンタの小型・低コスト化や構造簡単・取扱い容易化を図ることができるとともに、インク排出手段40に故障が発生した場合に、個別的に配設・配管するレイアウトの場合に比較して、その原因究明が容易でありかつモジュール交換をすれば継続運転を行える。すなわち、構造簡単で組立てが容易であるとともに異常等に対する原因究明および部品交換を含む復旧を迅速・容易かつ正確に行え、かつプリンタ全体の小型・低コスト化を図れるわけである。
【0058】
この廃インクボトル50は、図2(図1)に示す矢印A方向に押込むことで、本体2B(廃インクボトルケース100)に装着可能で、かつ矢印B方向に引出すことで、取外し可能である。取手51を持って行う。したがって、廃インクボトル50の装着忘れ等があった場合でも周囲へのインク汚れ防止を確実に保障できる。
【0059】
廃インクボトル50を廃インクボトルケース100の所定位置に装着すると、廃インクボトル50側に組込まれたキャップ構造が自動的に開放され、廃インクボトルケース100側に接続された総排出管49の一端と,廃インクボトル50の回収口とが連通される。
【0060】
また、廃インクボトル50が本体1B(廃インクボトルケース100)の所定位置に装着されているか否かを検出可能な図2に示す定位置検出手段(ボトルセンサー54)を設け、検出信号を利用して、本体1B(101)の所定位置に廃インクボトル50が装着されていない場合には、各インク排出手段を形成する各ポンプ45(=64),48の開放(起動)状態を強制的に阻止(禁止)可能に形成してある。プリント回路基板101が制御する。
【0061】
さらに、この廃インク排出処理モジュール2を、上記したインク供給処理モジュール1の場合と同様に、複数(4)のインク色(シアン,イエロー,マゼンタおよびブラック)分の第1の廃インクタンク(42),第2の廃インクタンク(62),廃インクボトル50,第1の排出手段および第2の排出手段等を一体化することができる。かくすれば、多数の配管等を整然と組込めるとともに、カラーインクジェットプリンタの小型・低コスト化を一段と促進できる。
【0062】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、第1の廃インクタンクと,第2の廃インクタンクと,廃インクボトルと,第1の廃インクタンク内の廃インクを廃インクボトルへ排出する第1の排出手段と,第2の廃インクタンク内の廃インクを廃インクボトルへ排出する第2の排出手段とを、インクジェットプリンタに着脱可能な本体に組込んだ一体的構造に形成された廃インク排出処理モジュールであるから、低コストかつ小型でありひいてはインクジェットプリンタの小型・低コスト化や構造簡単・取扱い容易化を図ることができるとともに、インク排出手段に異常・故障が発生した場合に、個別的に配設・配管するレイアウトの場合に比較して、その原因究明が容易でありかつモジュールを交換すれば継続的な印刷運転を行える。すなわち、構造簡単で組立てが容易であるとともに異常等に対する原因究明および部品交換を含む復旧を迅速・容易かつ正確に行え、かつプリンタ全体の小型・低コスト化を図れる。
【0063】
また、請求項2の発明によれば、第1の排出バルブと第2の排出バルブとが、第1の廃インクタンク内および第2の廃インクタンク内の各廃インクを廃インクボトルへ強制的に排出可能なポンプ機能を持つ共通1台の排出バルブから形成されているので、請求項1の発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、さらに第1の廃インクタンク,第2の廃インクタンクおよび廃インクボトルの上下関係に関するレイアウトの自由度を大幅に拡大できるとともに、一段の小型化および低コスト化を図れる。
【0064】
また、請求項3の発明によれば、第1の廃インクタンク内の空気を含む廃インクを廃インクボトルへ強制的に排出可能なポンプ機能を持つ第3の排出手段が設けられているので、請求項1および請求項2の発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、さらにべーパー状(霧状)のインクが周囲に飛散することを防止できるから周囲のインク汚れをより確実に防止することができる。
【0065】
さらに、請求項4の発明によれば、定位置検出手段で廃インクボトルが本体の所定位置に装着されていないと検出された場合には、各バルブの開放状態を強制的に阻止可能に形成されているので、請求項1から請求項3までの発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、さらに廃インクボトルの装着忘れ等があった場合でも、インク汚れをより確実に防止することができる。
【0066】
さらにまた、請求項5の発明は、本体に複数色分の第1の廃インクタンク,第2の廃インクタンク,廃インクボトル等が組込まれているので、請求項1から請求項4までの発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、さらに多数の配管等を整然と組込めるとともに、カラーインクジェットプリンタの小型・低コスト化を一段と促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す全体系統図である。
【図2】同じく、廃インク排出処理モジュールの正面図である。
【図3】同じく、廃インク排出処理モジュールの側面図である。
【符号の説明】
1 インク供給処理モジュール
1B 本体
2 廃インク排出処理モジュール
2B 本体
10 ノズルヘッド
11 インク室
12 インクジェットノズル
20 インク供給手段
21 インクボトル
22 インクタンク
30 インク戻し手段
40 インク排出手段
41 インク受け
42 受けタンク(第1の廃インクタンク)
43 連絡管
44 第1の排出管(第1の排出手段)
45 第1の排出バルブ(第1の排出手段)
47 第3の排出管(第3の排出手段)
48 第3の排出バルブ(第3の排出手段)
49 総排出管
50 廃インクボトル
54 ボトルセンサー(定位置検出手段)
60 オーバーフロー排出手段
61 オーバーフロー管
62 オーバーフロータンク(第2の廃インクタンク)
63 第2の排出管(第2の排出手段)
64 第2の排出バルブ(第2の排出手段)
70 空気抜き手段
100 廃インクボトルケース

Claims (5)

  1. インクタンクから複数のインクジェットノズルを有するノズルヘッドへインクを供給しかつ選択されたインクジェットノズルからインクを吐出しつつ媒体に印刷可能に形成されたインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュールであって、
    前記ノズルヘッドからの廃インクを一時保留可能な第1の廃インクタンクと,前記インクタンクからの廃インクを一時保留可能な第2の廃インクタンクと,廃インクボトルと,第1の廃インクタンク内の廃インクを廃インクボトルへ排出する第1の排出手段と,第2の廃インクタンク内の廃インクを廃インクボトルへ排出する第2の排出手段とを、前記インクジェットプリンタに着脱可能な本体に組込んだ一体的構造に形成されている、インクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュール。
  2. 前記第1の排出手段を形成する第1の排出バルブと前記第2の排出手段を形成する第2の排出バルブとが、前記第1の廃インクタンク内廃インクおよび前記第2の廃インクタンク内廃インクを前記廃インクボトルへ強制的に排出可能なポンプ機能を持つ共通の排出バルブから形成されている請求項1記載のインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュール。
  3. 前記第1の廃インクタンク内の空気を含む廃インクを前記廃インクボトルへ強制的に排出可能なポンプ機能を持つ第3の排出手段が設けられている請求項1または請求項2記載のインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュール。
  4. 前記廃インクボトルが前記本体の所定位置に着脱可能に形成されかつ廃インクボトルが前記本体の所定位置に装着されているか否かを検出可能な定位置検出手段が設けられている請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載されたインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュール。
  5. 前記本体に、複数色分の前記第1の廃インクタンク,前記第2の廃インクタンク,前記廃インクボトル,前記第1の排出手段および前記第2の排出手段等が組込まれている請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載されたインクジェットプリンタの廃インク排出処理モジュール。
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