JP3593629B2 - 洗面器の取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗面キャビネットの上部に洗面器を載設してなる洗面化粧台における洗面器の取付構造に関し、詳しくは、洗面器のがたつきを抑え、正確な位置決めを容易に行えるようにし、さらに構造安定性を高めることを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
洗面キャビネットの上部に洗面器を載設して成る洗面化粧台が周知である。かかる洗面化粧台は、洗面キャビネット部分が木質の板材や枠材等の素材で製作され、洗面器部分が陶器,せっ器等のセラミックによって製作され、両者を製造工場で組み立てて出荷するというのが一般的な態様であった。このため上記洗面化粧台は、製造工場で組み立てられた嵩高い状態で現地へ搬送されるため、製造コスト及び搬送コストが高くなる傾向がある。
【0003】
そこで本発明者らは、洗面キャビネットを合成樹脂製の部品として出荷・輸送し、施工現場で組立作業を行って洗面化粧台を施工するという方式を提案した。図10にかかる洗面化粧台X、図11乃至図19に洗面キャビネット1の構成部材を例示する。各構成部材はいずれも合成樹脂で製作され、洗面器30の重量及び使用時の荷重を支持できる強度を備えると共に、合成樹脂材料の節減を図るため内側に中空部を形成した中空パネルとされている。また、合成樹脂の種類は共通化され、再利用が容易なようになされている。
【0004】
図10は、洗面キャビネット1の上に洗面器30を載設して成る洗面化粧台Xの一例を示すものであり、図(A)は正面図、図(B)は右側面図である。
図11は、背板部10の左右両側に側板部11,12を折り曲げ可能に連設して構成したパネル構成体2を示すものであって、図(A)は平面状に広げた状態の正面図、図(B)は同状態の平面図、図(C)は同状態の左側面図である。
図12は、上記パネル構成体2の背面図であり、図13は、上記パネル構成体2の中間部分を省略して、左右両端部分を拡大して示す平面図である。
図14は、底板部3を示すものであって、図(A)は底面図、図(B)は部分断面した背面図である。
図15は、幅木板部4を示すものであって、図(A)は正面図、図(B)は右側面図、図(C)は部分断面した平面図である。
図16は、幕板部5を示すものであって、図(A)は一部を断面した正面図、図(B)は平面図、図(C)は背面図である。
図17は、右側の扉構成体7を示すものであって、図(A)は部分断面した正面図、図(B)は平面図である。
図18は、寄せ蟻継手14を示すものであって、図(A)は逃げ穴15a及び蟻穴15bを示す正面図、図(B)は蟻ほぞ16を示す正面図、図(C)は逃げ穴15a及び蟻穴15bに蟻ほぞ16を差し込む前の状態の側面図、図(D)は逃げ穴15a及び蟻穴15bに蟻ほぞ16を差し込んだ状態の側面図である。
図19は、ヒンジ具8,9を示すものであって、図(A)は上方のヒンジ具8の正面図、図(B)は上方のヒンジ具8の平面図、図(C)は下方のヒンジ具9の正面図、図(D)は下方のヒンジ具9の平面図である。
【0005】
前記洗面化粧台Xの洗面キャビネット1は、背板と側板とを構成するパネル構成体2、底板部3、正面下方に設けられる幅木板部4、正面上方に設けられる幕板部5、底板部3と幕板部5との間において正面中央部に設けられる左右の扉構成体6,7を組み合わせてなる。
【0006】
扉構成体6,7は、左右の側板部11,12それぞれの端縁部に取着した上下一組のヒンジ具8,9(図19参照)により枢支される。洗面器30は、組み立てた洗面キャビネット1の幕板部5、背板部10、左右の側板部11,12それぞれの上面部で支持されると共に、その底面側の一部が上面開口からキャビネット内へ挿入されるようなされている。
【0007】
パネル構成体2(図11及び図12参照)は、背板部10の左右両端に側板部11,12を折曲げ可能に連設して一体化したものであって、各部分はいずれも内側に中空部を備え、合成樹脂素材より形成されている。背板部10と左右の側板部11,12との連結箇所には、天地方向に延びるほぼ90°のV字状の凹溝2a,2aが形成されており、該凹溝2aの隅部箇所2a−1を同じ合成樹脂素材の可撓性のもので形成することにより、左右の側板部11,12を手前側へ直角に折り曲げることができるようなされている。図11(A)の正面図に示す如く、パネル構成体2の正面下方寄りには、横方向の全長にわたって直線状に延びる横凹溝2bが設けられており、後述する底板部3aの三辺の縁部を挿着できるようになされている。左右の側板部11,12の横凹溝2b内には、後述する寄せ蟻継手14(図11参照)の一方側を構成する逃げ穴15a及び蟻穴15bからなる穴15が設けられている。背板部10の横凹溝2b内には、係止用の凹部2fが形成されている。パネル構成体2の左右側端部2g,2gそれぞれには、寄せ蟻継手14のもう一方側を構成する蟻ほぞ16と、ヒンジ具連結用のブラケット17,17とが設けられている。
【0008】
底板部3は、図14に示す如く、表層3bを合成樹脂素材で成形すると共に内側に中空部3cを形成したものであって、左右の外側面3a,3aそれぞれの所定箇所に、寄せ蟻継手14を構成する蟻ほぞ16,16が設けられ、背面側の外側面3fに係止用の凸部3g,3gが突設されている。下面の手前側には、横方向に延びる凹溝3dが凹設され、該凹溝3d内に寄せ蟻継手用の穴15を構成する逃げ穴15a及び蟻穴15bが二組設けられている。また適所に排水管用の貫通孔3eを設けてある。底板部3の奥行き寸法は、前記左右の側板部11,12の奥行き寸法より大きく設定されており、洗面キャビネット1を組み立てたときに、底板部3の手前側が両側板部11,12より突出して、蹴込み部が形成されるよう設定されている。
【0009】
幅木板部4は、図15に示す如く、合成樹脂素材で成形した表層4bの内側に中空部4cを形成したものであり、上端面に前記底板部3下面の凹溝3dへ嵌合し得る凸部4dが形成されると共に、該凸部4d上の所定箇所に寄せ蟻継手14を構成する蟻ほぞ16が設けられている。当該幅木板部4の幅寸法は、底板部3の幅寸法とほぼ同一に設定されている。
【0010】
幕板部5は、図16に示す如く、主体部の表層5bを合成樹脂素材で成形すると共にその内側に中空部5cを形成したものであり、背面両側の所定箇所に、前記左右側板部11,12の蟻ほぞ16と接合して寄せ蟻継手14を構成する逃げ穴15a及び蟻穴15bからなる穴15が二組設けられている。当該幕板部5の幅寸法は、組み立てた洗面キャビネット1の左右幅寸法と同一寸法となるように設定されている。
【0011】
図17は、扉構成体6,7のうちの右側の構成体7を示すものである。図示する扉構成体7は、表層7bを合成樹脂素材で成形すると共に内側に中空部7cを設けたものとしてあるが、中空部7cを形成することなく中実の板状に成形される場合もある。同扉構成体7の正面側には把手7dが形成され、上下端面それぞれの右端付近にヒンジ用孔7eが設けられると共に、左端付近にはストッパー用凸部7f,7fが設けられている。なお左側の扉構成体6(図10参照)は、右側の扉構成体7と左右対称の形状なので、ここでの説明は省略する。
【0012】
前記各構成部材どうしの接合に用いる前記寄せ蟻継手14について説明する。図18に示す如く、寄せ蟻継ぎ手14は、逃げ穴15a及び該逃げ穴15aより間口が狭く形成された蟻穴15bから成る穴15と、この穴15内へ嵌装される蟻ほぞ16とから構成される。当該蟻ほぞ16は、逃げ穴15a内へ挿入したのち蟻穴15bへ向かってスライドさせることで、蟻穴15bから容易には脱落することのない状態に嵌合させることができ、これによって所望の二つの部材を接合することが可能である。なお寄せ蟻継手14を構成する穴15及び蟻ほぞ16の形成対象は、場合によって、図示の例とは反対とすることも可能である。
【0013】
前記左右の扉構成体6,7の上下を枢支するヒンジ具8,9は、図19に示す如く、本体18とピン19又は20とからなる。ヒンジ具本体18は、前記側板部11,12の端縁部に設けたブラケット17に嵌着される挟持片部18aと、挟持片部18aから片持ち状に張り出し形成したピン受部18bとを備え、該ピン受部18bに縦貫通孔18cが形成されている。扉構成体6,7の上端面側を支持するヒンジ具8のピン19は、上端の鍔部19aとピン部19bとを備え、縦貫通孔18cに貫挿したときに該ピン部19bの先端がピン受け部18bの下端から突出するよう、比較的長寸に製作される。他方、扉構成体6,7の下端面を支持するヒンジ具9のピン20は、中間の鍔部20aと、該鍔部20aの上下に突設されたピン部20b,20cとを備え、比較的短寸に製作されたものであって、下側のピン部20bがピン受け部18bの縦貫通孔18c内へ嵌装されている。
【0014】
続いて、前記構成部材からなる洗面キャビネット1の組立て手順を説明する。組み立てに先立ち、底板部3の下面側に、寄せ蟻継手14を用いて幅木板部4をあらかじめ接合しておく。すなわち、底板部3下面側の凹溝3d内へ幅木板部4の凸部4dを挿入し、一方に設けた逃げ穴15aに他方の蟻ほぞ16を挿入した後、幅木板部4を凹溝3dに沿ってスライド移動させて蟻穴15bに蟻ほぞ16を容易には抜けない状態に嵌合させる。これにより、幅機構成体4が底板部3に装着される。
【0015】
次に、図11に示す平面状態のパネル構成体2の左右側板部11,12を、図20に示すように手前側へ来るよう折曲げて自立可能な立体形状とすると共に、側板部11,12に若干突出するよう形成された支持部2c,2c上に、底板部3の左右奥隅部3h,3hを載置する。しかるのち、底板部3の前後位置を調整しながら、左右両側の側板部11,12を接近させ、側板部11,12の4つの逃げ穴15aそれぞれに、対応する底板部3の4つの蟻ほぞ16を挿入させる。挿入終了後、底板部3を背板部10へ向かって押し込み、側板部11,12の各蟻穴15bに各蟻ほぞ16をスライド嵌合させて容易には抜けない状態に装着すると同時に、背板部10の係止用凹部2f内に底板部3の係止用凸部3gを嵌合させる。これにより、パネル構成体2と底板部3とが、四組の寄せ蟻継手14により接合され一体化する。
【0016】
次いで、平面コ字状となった左右の側板部11,12の手前側上方に、幕板部5を接合する。この接合は、側板部11,12と幕板部5との間に設けられている二組の寄せ蟻継手14を用いて行われる。すなわち、幕幾構成体5の背面側に形成した逃げ穴15aに、側板部11,12の蟻ほぞ16を嵌入させた後、幕板部5を下方へ移動させて各蟻穴15bに蟻ほぞ16をスライド嵌合させることにより、蟻穴15bから蟻ほぞ16が容易には抜けない状態に装着される。
【0017】
最後に、左右の側板部11,12の端面部にヒンジ具8,9を用いて、左右の扉構成体6,7を取り付ける。これは、左右両側の側板部11,12の各側端面に設けた上下一組のブラケット17,17それぞれに、上下一組のヒンジ具8,9を嵌着し、下方のヒンジ具9,9に短寸のピン20を挿着したのち、左右の扉構成体6,7の下端面のヒンジ用孔7eに、上記下側のピン20を挿入させるように配置し、続けて扉構成体6,7それぞれの上端面のヒンジ用孔7eに、上方のヒンジ具10,10に貫挿した長寸のピン19の先端を挿入することによりなされる。
【0018】
このようにして洗面キャビネット1を組み立てたのち、その上部に洗面器30を載設することにより、目的とする洗面化粧台Xを完成させることができる。洗面キャビネット1の全体をほぼ合成樹脂製とすることにより、一人でも簡単に組み立てることが可能となる、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
洗面キャビネット1の上部に載設される洗面器30は、ボール部の周囲にエプロン部が形成されて成り、図21に示す如く、エプロン部の縁部に形成した垂下壁31の下端面31bを洗面キャビネット1の上面部1sに重合させることにより、洗面器30を支持する構造になされている。しかるに、洗面器30と洗面キャビネット1との間の寸法誤差により、しばしば両者の間でがたつきが生ずることがあるという問題が有った。
【0020】
また洗面化粧台Xは、美観上の要請から、垂下壁31の外側面31aをキャビネット1の外側面1tよりわずかに突出させるように設定して、両側面31a,1t間にちり(散り)Hと呼ばれる寸法差を設けることが一般に行われている。このため、洗面器30の垂下壁31が洗面キャビネット1の上面部1sに重合する領域の幅寸法Gは、非常に狭いものに限定される。例えば、垂下壁31の厚み寸法Dが6mmであり、ちり寸法Hが3mmに設定されると、前記重合幅Gは約3mmである。しかるに、洗面器30とキャビネット1との間に寸法誤差が有る場合は、同図(B)に示す如く、重合幅Gがわずか1mm程度となる可能性もある。さらに、洗面キャビネット1の上端縁に面取を施して湾曲面に形成した場合は、洗面器30の垂下壁31の実質的な重合幅Gが一層狭くなる可能性もある。洗面器30自体の重量及び使用中に洗面器30に加わる荷重は、洗面器30の垂下壁31が洗面キャビネット1の上面部1sに重合する部分で支持するから、重合幅Gが狭くなると、それだけ洗面化粧台Xの構造安定性を低下させるおそれがある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、洗面化粧台において、洗面キャビネットに対し洗面器をがたつきなく取り付けることができ、洗面器の位置決めを容易に行え、洗面器の安定な支持構造が得られる取付手段の提供を目的とする。本発明がかかる目的のため採用した取付構造の特徴とするところは、洗面キャビネットの上面部に短幅のリブを設けて外面側に載置段部を形成し、前記洗面器におけるエプロン部の縁部に形成した垂下壁を上記載置段部に外装することにより洗面器を載置し、前記リブの外側面又は前記エプロン部の垂下壁の内側面のいずれか一方に変形可能な支持凸起を設けたことにある。かかる構成により、洗面器の垂下壁の内側面とリブの外側面との間に寸法誤差に基づく隙間が生じたとしても、支持凸起の接触によって、洗面器のがたつきを抑えることができる。また支持凸起は変形可能であるから、寸法誤差が小さくて隙間が狭いときでも、洗面器の垂下壁を確実に洗面キャビネットの載置段部に外装することが可能である。
【0022】
また本発明が、洗面器の取付構造を安定化させるために採用した手段の特徴とするところは、洗面キャビネットの上面部に短幅のリブを設けて外面側に載置段部を形成し、前記洗面器におけるエプロン部の縁部に形成した垂下壁を上記載置段部に外装することにより洗面器を載置し、前記洗面キャビネット上面部に前記リブの省略領域又は切欠領域を形成し、前記洗面器における垂下壁の下端部適所に形成した幅広の係止片部を上記リブ省略領域又はリブ切欠領域に重合させたことにある。かかる構成により、洗面器における幅広の係止片部を洗面キャビネットに重合させるから荷重の支持面積が大きくなり、よって耐荷重強度に優れた洗面器の取付構造が得られる。
【0023】
前記取付構造において、前記洗面器の垂下壁下端部に形成したいずれか一つの係止片部の前端面を、前記洗面キャビネットの側板部に形成したリブに当接させる構造を採用することができる。かかる構成により、洗面器の位置決めが容易になる。
【0024】
さらに、前記洗面器の側方部位における垂下壁の内側面に高さ方向の全長にわたって支承リブを形成し、当該支承リブを、前記洗面キャビネットの側板部におけるリブ省略領域又はリブ切欠領域に重合させる構成も可能である。かかる構成を採用することにより、洗面器の耐荷重強度を向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。なお、前記従来例を示す図面において用いたのと同じ符号は、共通又は類似の部材を示している。図1は本発明の実施に用いる洗面キャビネット1及び洗面器30それぞれの要部の構造を示す斜視図、図2は本発明の実施に用いる洗面キャビネット1の平面図、図3は本発明の実施に用いる洗面器30の底面図である。
【0026】
これらの図面に示す如く、本実施形態の特色とするところは、洗面キャビネット1の側板部11については、その上端部に、若干幅の狭いリブ40を設けてその外面側に載置段部Eを形成したこと、当該リブ40における外側面の適所に変形可能な支持凸起41を形成したこと、当該リブ40における中間部の外側面に切欠領域42を形成したこと、当該リブ40の前後にリブ省略領域44,44を形成したこと、当該リブ40の後端部は当接段部43としたこと、さらに、上記リブ省略領域44において側板部11の内面側に、後述する保持部材60(図6〜図9参照)を着脱可能に嵌着させるための嵌合凹部45,45を形成したことにある。また、洗面キャビネット1の正面上部を構成する幕板部5については、その上端部に、若干幅の狭いリブ50を設けてその外面側に載置段部Fを形成すると共に、当該リブ50における外側面の中央部に変形可能な支持凸起51を形成した。
【0027】
他方、洗面器30については、その側方部位のエプロン部32に形成した垂下壁31の下端部の前後端寄りに係止片部34,36を形成し、上記垂下壁31の内側面の中間位置に高さ方向の全長にわたる支承リブ35を形成した。
【0028】
前記の如く構成された洗面キャビネット1に洗面器30を取り付けるには、洗面器30の垂下壁31,33を、図4に示す如く、洗面キャビネット1の上端部に形成された載置段部E,Fに外装する。このとき、側板部11のリブ40に形成した支持凸起41,41を、洗面器30の側方部位の垂下壁31の内側面に当接させる。また図5に示すように、洗面器30の正面部位の下面30aを、幕板部5に設けたリブ50の上端面50aに当接させると共に、当該リブ50に形成した支持凸起51を、洗面器30の正面部位における垂下壁33の内側面に当接させる。そして、側方部位の垂下壁31に形成した係止片部34,36を側板部11のリブ省略領域44,44上に重合させ、当該垂下壁31の中間部に形成した支承リブ35を、側板部11のリブ40における中間部位に形成した切欠領域42に重合させる。さらに垂下壁31の後方側の係止片部36の前端面を、リブ40の後端部に形成した当接段部43に当接させる。
【0029】
しかるのち、図6に示す如く、側板部11の嵌合凹部45に保持部材60を嵌着して、洗面器30の係止片部34,36を押さえ込み、洗面器30が洗面キャビネット1から分離するのを防止する。嵌合凹部45は、図7に示すように、上端が開口する主凹部45a、該主凹部45aの適所に幅寸法を拡張するよう部分的に形成された副凹部45bとから成る。本例では、副凹部45bの内周面がほぼ円筒面状に形成し、その入口部に、隆起部45cを形成して幅が若干狭くなしてある。
【0030】
一方、保持部材60は、図8に示す如く、上記嵌合凹部45の主凹部45aに嵌装される主部61、副凹部45bに嵌着される円筒状の枝部62、平板状に形成され洗面器30の係止片部36の上面を押さえる頭部63、及び、主部61の下端から前方へ斜めに突出するよう形成された尾部64より成っている。
【0031】
図9(A)に示すように、洗面器30の係止片部34(36)を、洗面キャビネット1の側板部11におけるリブ省略領域44に重合させたのち、同図(B)のように保持部材60の頭部63を係止片部34(36)の上面に重ね合わせ、枝部62を嵌合凹部45の副凹部45b内へ無理嵌め状に押し込む。これにより保持部材60が嵌合凹部45へ容易には脱落しないように嵌着され、その結果、洗面器30の係止片部34(36)が洗面キャビネット1の側板部11上面に固定される。なお、修理,交換等のため洗面器30を洗面キャビネット1から分離したいときには、嵌合凹部45から突出している保持部材60の尾部64を引っ張り出すことにより、保持部材60を容易に取り外すことが可能である。
【0032】
かかる取付構造により、洗面器30の載設が容易なように、その内法寸法が洗面キャビネット1よりも若干大きめに製作された場合でも、両者の間でがたつきが生ずるのが防止される。すなわち、洗面器30の側方部位における垂下壁31の内側面が、側板部11のリブ40に形成した支持凸起41と当接することにより、洗面器30の左右方向のがたつきが防止される。また正面部位の垂下壁33の内側面が幕板部5のリブ50に形成した支持凸起51と当接すると共に、側方部位の垂下壁31における後方側の係止片部36の前端を側板部11のリブ40後端の当接段部43と当接させることにより、洗面器30の前後方向のがたつきが防止される。なお、支持凸起41,51は変形可能に製作されているので、寸法誤差のため、洗面器30と洗面キャビネット1との間の隙間が狭くなった場合でも、支持凸起41,51を強制的に変形させることにより、洗面器30の取り付けを確実に行うことができる。この場合、支持凸起41,51の変形は、材質によるが、塑性変形,弾性変形のいずれであってもよい。
【0033】
前記取付構造は、洗面器30の自重及び使用時に加わる荷重を、垂下壁31,33の下端面のみならず、側方部位においては、垂下壁31の下端に設けた係止片部34,36、及び、垂下壁31の内側面に形成した支承リブ36を、洗面キャビネット側板部11の上面部に重合させることによって支持する。また正面部位においては、幕板部5におけるリブ50の上端面50aで洗面器下面30aを支持する構造を採用している。従って、洗面器30に加わる荷重の支持面積が従来より拡張されているので、耐荷重強度が大きく、構造安定性に優れている。
【0034】
ところで、本発明の実施形態は前述したものに限定されない。例えば、洗面キャビネット1上端部のリブ40,50に形成する支持凸起41,51の個数は、洗面器30の寸法等に応じ、適宜増減することが可能である。また洗面器30を合成樹脂で製作した場合は、支持凸起を洗面器30の垂下壁31,33の内側面に形成してもよい。図示する例では、洗面器30の側方部位における垂下壁31の内側面に支承リブ35を一個だけ形成したが、これを複数個形成することも妨げない。反対に、洗面器30の強度が十分であるならば、支承リブ35を省略することも可能である。さらに、洗面器30を洗面キャビネット1に固定する保持部材60の形態は、適当に変更してもよい。なお洗面器30は、合成樹脂製でもよく、従来のセラミック製でもよい。その他、本発明は、実施の状況に応じた変更を妨げない。
【0035】
【発明の効果】
本発明に係る洗面器の取付構造によれば、洗面キャビネットの上端部に設けたリブと洗面器の垂下壁とのいずれか一方に変形可能な支持凸起を設けたので、両者の間に隙間が有ったとしても支持凸起が垂下壁又はリブに当接するから、洗面器の洗面キャビネットに対するがたつきをなくすことができる。また支持凸起は変形可能であるから、洗面器に多少の寸法誤差が生じた場合でも、洗面キャビネットへ確実に取り付けることが可能である。洗面キャビネット側板部のリブに当接段部を設け、垂下壁の係止片部の前端面をこれに当接させた場合は、洗面器の位置決めが容易になる。
【0036】
さらに本発明は、洗面器における垂下壁の下端部に幅広の係止片部を設け、これを洗面キャビネットの上面部に重合させて荷重の支持面積を拡大したので、耐荷重強度が増大し、構造安定性に優れる。かかる効果は、洗面器の垂下壁の内側面に支承リブを設け、これを洗面キャビネットの上端部に重合させる構成を採用することにより、一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るものであって、洗面器及び洗面キャビネットの要部を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施に利用する洗面キャビネットの一例を示す平面図である。
【図3】本発明の実施に利用する洗面器の一例を示す底面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るものであって、図(A)は洗面器を洗面キャビネットの上面部に外装した状態の側方部位の平面断面図、図(B)は同状態における側面断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るものであって、洗面器を洗面キャビネットの上面部に外装した状態の正面部位を拡大して示す側面断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るものであって、図(A)は洗面器を洗面キャビネットの上面部に外装したのち保持部材で固定した状態の側方部位の平面断面図、図(B)は同状態における側面断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るものであって、洗面器の垂下壁に形成した係止片部、洗面キャビネットの内面側に形成した嵌合凹部、及び、保持部材を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の実施に用いる保持部材の一例を示すものであり、図(A)は正面図、図(B)は側面図、図(C)は平面図である。
【図9】保持部材を用いて洗面器の係止片部を洗面キャビネットの上面部に固定する要領を説明するための図面であって、図(A)は保持部材の嵌着前の状態を示す側面断面図、図(B)は保持部材を嵌着した状態を示す側面断面図である。
【図10】従来の洗面化粧台の一例を示すものであって、図(A)は正面図、図(B)は側面図である。
【図11】背板部の左右両側に側板部を連設して製作した従来の洗面キャビネット用のパネル構成体の一例を示すものであって、図(A)は平面状に広げた状態の正面図、図(B)は同状態の平面図、図(C)は同状態の側面図である。
【図12】図11に示すパネル構成体の背面図である。
【図13】図11に示すパネル構成体の中間を省略し、左右両端部を拡大して示す部分断面した平面図である。
【図14】図10に示す洗面化粧台の構築に使用する底板部を示すものであって、図(A)は底面図、図(B)は部分断面した背面図である。
【図15】図10に示す洗面化粧台の構築に使用する幅木板部を示すものであって、図(A)は正面図、図(B)は側面図、図(C)は一部断面した平面図である
【図16】図10に示す洗面化粧台の構築に使用する幕板部を示すものであって、図(A)は部分断面した正面図、図(B)は平面図、図(C)は背面図である。
【図17】図10に示す洗面化粧台の構築に使用する右側の扉構成体を示すものであって、図(A)は部分断面した正面図、図(B)は平面図である。
【図18】図10に示す洗面化粧台の構築に利用する寄せ蟻継手の構造を示すものであって、図(A)は逃げ穴及び蟻穴を示す正面図、図(B)は蟻ほぞを示す正面図、図(C)は逃げ穴及び蟻穴に蟻ほぞを差し込む前の状態を示す側面断面図、図(D)は逃げ穴及び蟻穴に蟻ほぞを差し込んだ状態を示す側面断面図である。
【図19】図10に示す洗面化粧台の構築に利用するヒンジ具の一例を示すものであって、図(A)は上方のヒンジ具の正面図、図(B)は上方のヒンジ具の平面図、図(C)は下方のヒンジ具の正面図、図(D)は下方のヒンジ具の平面図である。
【図20】図10に示す洗面化粧台の洗面キャビネットの組み立て途中の状態を示す平面図である。
【図21】従来の洗面器の取付構造の欠点を説明するものであって、図(A)洗面キャビネットの上端部に洗面器の垂下壁を重合させた普通の状態を示す断面図、図(B)は問題が生じ得る状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 …洗面キャビネット 2…パネル構成体 3…底板部 4…幅木板部 5…幕板部 6,7…扉構成体 8,9…ヒンジ具 10…背板部 11,12…側板部 14…寄せ蟻継手 15…穴 15a…逃げ穴 15b…蟻穴 16…蟻ほぞ 17…ブラケット 18…ヒンジ具の本体 18a…挟持片部 18b…ピン受部 18c…縦貫通孔 19…ピン(上) 20…ピン(下) 30…洗面器 30a…洗面器の下面 31…垂下壁(側方部位) 32…エプロン部 33…垂下壁(正面部位) 34…係止片部 35…支承リブ 36…係止片部 40…リブ 41…支持凸起 42…切欠領域 43…当接段部 44…省略領域 45…嵌合凹部 45a…主凹部 45b…副凹部 45c…隆起部 50…リブ 50a…リブの上端面 51…支持凸起 60…保持部材 61…主部 62…枝部 63…頭部 64…尾部 X…洗面化粧台

Claims (4)

  1. ボール部の周囲にエプロン部を備えた洗面器を洗面キャビネットの上部に取り付けるための構造であって、洗面キャビネットの上面部に短幅のリブが設けられて外面側に載置段部が形成され、前記洗面器におけるエプロン部の縁部に形成した垂下壁を上記載置段部に外装することにより洗面器が載置され、前記リブの外側面又は前記エプロン部の垂下壁の内側面のいずれか一方に変形可能な支持凸起が設けられていることを特徴とする洗面器の取付構造。
  2. ボール部の周囲にエプロン部を備えた洗面器を洗面キャビネットの上部に取り付けるための構造であって、洗面キャビネットにおける側板部の上面部に短幅のリブが設けられて外面側に載置段部が形成され、前記洗面器におけるエプロン部の縁部に形成した垂下壁を上記載置段部に外装することにより洗面器が載置され、前記洗面キャビネットにおける側板部の上面部に前記リブの省略領域又は切欠領域が形成され、前記洗面器における垂下壁の下端部適所に形成した幅広の係止片部を上記リブ省略領域又はリブ切欠領域に重合させたことを特徴とする洗面器の取付構造。
  3. 前記洗面器における垂下壁の下端部に形成したいずれか一つの係止片部の前端面を、前記洗面キャビネットの側板部に形成したリブに当接させた請求項2に記載する洗面器の取付構造。
  4. 前記洗面器の側方部位における垂下壁の内側面に高さ方向の全長にわたって支承リブが形成され、当該支承リブを、前記洗面キャビネットの側板部におけるリブ省略領域又はリブ切欠領域に重合させた請求項2又は3に記載する洗面器の取付構造。
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