JP3593035B2 - 二環式窒素複素環化合物 - Google Patents
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Description
本発明は、二環式窒素複素環化合物に関する。より詳しくは、本発明は、アミノ置換ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジノン誘導体、その製造法、及びそれを含有する製剤調製物に関する。
【0002】
本発明が提供するアミノ置換ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジノン誘導体は、一般式(I):
【0003】
【化7】
【0004】
〔式中、R1は、水素、低級アルキル、アリール、アリール低級アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール低級アルキル、低級シクロアルキル又は低級シクロアルキル低級アルキルを表わし、
【0005】
R2は、低級アルキル、アリール、アリール低級アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール低級アルキル、低級シクロアルキル又は低級シクロアルキル低級アルキルを表わし、
【0006】
R3は、水素、低級アルキル、アリール、アリール低級アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール低級アルキル、低級シクロアルキル、低級シクロアルケニル又は低級シクロアルキル低級アルキルを表わす〕
【0007】
で示される化合物、式(I)の塩基性化合物と酸との、製薬上許容され得る塩、又は式(I)の酸性化合物と塩基との、製薬上許容され得る塩である。
【0008】
式(I)の化合物、及び前記のその塩は、タンパク質キナーゼ、特にT細胞チロシンキナーゼであるp56lckの阻害剤である。したがって、炎症性疾患、免疫疾患、腫瘍性疾患、気管支肺疾患、皮膚疾患及び心血管疾患の治療若しくは予防、喘息、中枢神経系疾患若しくは糖尿病併発症の治療、又は移植外科手術後の移植片拒絶の防止に用いることができる。
【0009】
本明細書に用いられる限りで、単独でか、又は「アリール低級アルキル」、「ヘテロアリール低級アルキル」及び「低級シクロアルキル低級アルキル」のような組合せでの用語「低級アルキル」は、1〜7個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する、直鎖若しくは分枝鎖アルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチルなどを意味する。
【0010】
用語「低級アルコキシ」は、酸素原子を介して結合された、前記に定義されたとおりの低級アルキルを意味し、その例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシなどである。
【0011】
単独でか、又は「低級シクロアルキル低級アルキル」のような組合せでの、用語「低級シクロアルキル」は、3〜7個、好ましくは4〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、すなわちシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチルを意味する。
【0012】
用語「低級シクロアルケニル」は、4〜7個の炭素原子を有するシクロアルケニル基、例えばシクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなどを意味する。
【0013】
単独でか、又は「アリール低級アルキル」のような組合せでの、用語「アリール」は、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルコキシ低級アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、ヒドロキシ低級アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、ニトロ、アミノ、フェニルなど、特にハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ及びフェニルで(これらの置換基は、同じであるか、又は異なってもよい)、かつ/或いは式−Z−NR4R5又は−Z−OR6〔式中、Zは、スペーサー基を表わし、R4及びR5は、それぞれ個別に、水素若しくは低級アルキルを表わすか、又はR4及びR5は、それらが結合する窒素原子とともに、窒素、硫黄及び酸素から選ばれる1個若しくはそれ以上のヘテロ原子を含み、場合により、低級アルキル、低級アルコキシ及び/若しくはオキソで置換され、かつ/又は場合によりベンズ縮合した、四、五若しくは六員の飽和若しくは部分不飽和のか、又は五若しくは六員の芳香族の複素環の基を表わし、R6は、H又は低級アルキル、好ましくはHとして定義される〕で、場合によりモノ又はポリ置換された、フェニル若しくはナフチル基を意味する。スペーサー基の例は、mが1、2、3又は4を意味する−(CH2)m−、及びnが2、3又は4を意味する−O(CH2)n−である。−(CH2)m−鎖の炭素原子は、場合により、低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキル若しくは低級アルキルオキシ低級アルキル(これらの置換基は、同じであるか、又は異なってもよい)で、モノ又はジ置換されていてよい。ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル及びインドリルは、R4及びR5が、それらが結合する窒素原子とともに形成する、ヘテロシクリル基の例である。したがって、用語「アリール」は、フェニル、1−ナフチル、2−ヒドロキシフェニル、3−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3−(2−アミノエチル)フェニル、4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル、4−(2−ジエチルアミノエトキシ)フェニル、3−(2−フタルイミドエチル)フェニルなどのような基を包含する。
【0014】
単独でか、又は「ヘテロアリール低級アルキル」のような組合せでの、用語「ヘテロアリール」は、N、S及びOから選ばれる1個又はそれ以上のヘテロ原子を有し、ベンズ縮合していてもよく、及び/又は前記に定義された「アリール」と同様に置換されていてもよい、五若しくは六員の複素芳香族の基を意味する。典型的なヘテロアリール基の例は、チエニル、フリル、ピリジル、ピリミジニル、キノリル、インドリル、ベンゾフラニル、イミダゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、ピリミジン−N−オキシド等である。
【0015】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。
【0016】
本発明が提供する化合物の好適な群は、一般式(Ia):
【0017】
【化8】
【0018】
〔式中、R10は、低級アルキル、アリール又はアリール低級アルキルを表わし、R20は、アリールを表わし、R30は、水素、低級アルキル、アリール又はアリール低級アルキルを表わす〕
で示されるものを含む。
【0019】
式(Ia)に属する好適な化合物は、一般式(Iai):
【0020】
【化9】
【0021】
〔式中、R101は、アリールを表わし、R20及びR30は、前記に示した意味を有する〕
を有する。
【0022】
R101は、好ましくは、フェニルを表わす。R20は、好ましくは、ハロフェニル、特に2,6−ジクロロフェニルをあらわす。R30は、好ましくは、上記に定義された式−Z−NR4R5の基で置換されたフェニルを表わす。
【0023】
本発明が提供する化合物のもう一つの好適な群は、一般式(Ib):
【0024】
【化10】
【0025】
〔式中、R11は、低級アルキルを表わし、R21は、アリールを表わし、R31は、ヘテロアリール低級アルキルを表わす〕
で示されるものを含む。R11は、好ましくは、イソプロピルを表わし、R21は、好ましくは、ハロフェニルを表わす。
【0026】
1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンは、式(I)の特に好適な化合物である。
【0027】
本発明のその他の代表的な化合物は、下記のものである:
【0028】
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
1−ベンジル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔(3−ピリジル)メチル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−フェニル−7−〔(4−ピリジル)アミノ〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、及び
3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−〔2−シクロヘキセン−1(RS)−イル〕−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン。
【0029】
その他の好適な化合物は、下記のものである:
【0030】
1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3,4−ジヒドロ−3−(2,6−ジメチルフェニル)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2−ブロモフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
1−〔3−((2−アミノ−1,1−ジメチル)エチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−3−(2−ブロモフェニル)−7−(4−メトキシアニリノ)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(ヒドロキシメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
1−〔4−(アミノメチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−〔2−(メチルアミノ)エチル〕フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−〔2−(メチルアミノ)エチル〕フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
1−〔4−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−(ジメチルアミノ)エチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、及び1−〔3−(1−アミノメチル−1−エチルプロピル)フェニル〕−3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン。
【0031】
本発明が提供する方法によれば、上記のアミノ置換ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジノン誘導体は、
【0032】
(a)一般式(II):
【0033】
【化11】
【0034】
〔式中、R2及びR3は、上記に示した意味を有するが、存在するいかなるヒドロキシル、アミノ又はカルボン酸基も、保護された形態であってよく、Lは、ベンジルスルホニル又は低級アルカンスルホニルを意味する〕
で示される化合物を、一般式(III):
【0035】
R1−NH2 (III)
〔式中、R1は、上記に示した意味を有するが、存在するいかなるヒドロキシル、アミノ又はカルボン酸基も、保護された形態であってよい〕
で示されるアミンと反応させ、必要な場合は、反応生成物中に存在する保護されたヒドロキシル、又は保護されたアミノ、又は保護されたカルボン酸基を、フリーのヒドロキシル、又はフリーのアミノ、又はフリーのカルボン酸基へと変えること、或いは
【0036】
(b)R1が水素を表わす式(I)の化合物の製造のために、R1がアリールメチルを意味する式(I)の化合物からアリールメチル基を離脱させること、及び
【0037】
(c)望みであれば、得られた式(I)の塩基性化合物を、酸との製薬上許容され得る塩へと変えるか、又は得られた式(I)の酸性化合物を、塩基との製薬上許容され得る塩へと変えること
によって製造される。
【0038】
式(II)又は(III)の出発材料中に、すなわちアリール若しくはヘテロアリール置換基R1、R2及び/又はR3上に存在する、保護されたヒドロキシル、又は保護されたアミノ、又は保護されたカルボン酸基は、慣用のいかなる保護されたヒドロキシル、又は保護されたアミノ、又は保護されたカルボン酸基であることもできる。したがって、例えば、ヒドロキシル基は、エーテル、例えばメチルエーテル、又はエステル、例えばエチルエステルの形態で保護することができる。保護されたアミノ基に関しては、フタルイミドがそのような基の例である。保護されたカルボン酸基の例は、エステル、例えばメチルエステルである。
【0039】
本方法の実施態様(a)による、式(II)の化合物と式(III)のアミンとの反応は、溶媒の存在又は不在下で実施することができる。溶媒を用いるときは、それは、好都合には、ハロゲン化された脂肪族炭化水素、例えばジクロロメタン又は1,2−ジクロロエタン、開放鎖エーテル、例えばジエチルエーテル又はジイソプロピルエーテル、環状エーテル、例えばテトラヒドロフラン、場合により、ハロゲン化された芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン又はクロロベンゼン、又はホルムアミド、例えばジメチルホルムアミドであることができる。適切には、反応は、約0〜約200℃、好ましくは約100〜約200℃の範囲内の温度で実施する。
【0040】
式(II)の化合物と式(III)のアミンとを反応させることによって得られる生成物中に存在する、保護されたヒドロキシル基、又は保護されたアミノ、又は保護されたカルボン酸基の変換は、それ自体は公知である方法で実施することができる。したがって、例えば、メチルエーテルのようなエーテルは、臭化水素酸による処理によって、ヒドロキシルへと変換することができ、エチルエステルのようなエステルは、水素化アルミニウムリチウムのような水素化アルミニウムアルカリ金属を用いて、ヒドロキシルへと変換することができる。やはり、例えば、フタルイミド基は、ヒドラジン水和物による処理によって、アミノへと変換することができる。次いで、エステル、例えばメチルエステルは、例えば、アルカリ金属水酸化物と反応させることによって、カルボン酸へと変換することができる。
【0041】
R1が本方法の実施態様(b)によるアリールメチルを意味する、式(I)の化合物からの、アリールメチル基、例えば4−メトキシベンジルのような低級アルコキシベンジルの切断は、それ自体は公知である方法を用いて実施することができる。例えば、この切断は、好都合には高い温度、好ましくは反応混合物の還流温度で、トリフルオロ酢酸を用いて実施することができる。
【0042】
塩基性である式(I)の化合物は、無機酸、例えば、塩酸若しくは臭化水素酸のようなハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸又はリン酸、又は有機酸、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸などとの塩を形成することができる。酸性である式(I)の化合物は、塩基、例えば、アルカリ及びアルカリ土類金属、又は有機アミンのような金属若しくはアミンとの塩を形成することができる。陽イオンとして用いられる金属の例は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどである。適切なアミンは、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどである。本方法の実施態様(c)によれば、これらの塩は、それ自体は公知である方式で、形成かつ単離することができる。酸との式(I)の塩基性化合物の塩が好ましい。
【0043】
式(II)の出発材料は、新規であり、やはり本発明の目的を形成する。それらは、下記の図式I〔式中、R2及びR3は、上記の条件の下で、上記に示した意味を有し、R7は、低級アルキル又はベンジルを表わす〕に例示したとおりに製造することができる。
【0044】
【化12】
【0045】
図式Iについて述べると、第一段階で、式(IV)の化合物を式(V)の化合物と反応させて、式(VI)の化合物を得る。この反応は、好都合には、反応条件下で不活性である溶媒、好ましくは、ハロゲン化脂肪族炭化水素、特にジクロロメタン、場合によりハロゲン化された芳香族炭化水素、開放鎖若しくは環状のエーテル、ホルムアミド、又は低級アルカノール中で実施する。適切には、この反応は、約−20〜約120℃で実施する。
【0046】
次の段階は、式(VII)のアルコールを得るための式(VI)の化合物の還元を含む。この還元は、水素化アルミニウムリチウムを用いて、それ自体は公知である方式で、例えば、還元の条件下で不活性である溶媒、好ましくは開放鎖又は環状のエーテル、特にテトラヒドロフラン中で、約−20〜約70℃、好ましくは約0℃〜室温で実施する。
【0047】
次の段階での式(VII)のアルコールの酸化は、式(VIII)のカルボキシアルデヒドを生じる。この酸化は、二酸化マンガンにより、それ自体は公知である方式で、好都合には、酸化反応条件下で不活性である溶媒、好ましくは、ハロゲン化脂肪族炭化水素、特にジクロロメタン、又は場合によりハロゲン化された芳香族炭化水素中で実施する。適切には、酸化は、約0〜約60℃で実施する。
【0048】
次の段階での、式(VIII)のカルボキシアルデヒドと式(IX)のアミンとの反応は、式(X)の化合物を生じる。この反応は、酸、例えば芳香族スルホン酸、好ましくは4−トルエンスルホン酸の存在下で、反応の際に形成される水の共沸除去により実施してよい。好都合には、反応は、反応条件下で不活性である溶媒、好ましくは、場合によりハロゲン化された芳香族炭化水素、特にトルエン中で、約70〜約150℃の温度、特に溶媒の還流温度で実施する。
【0049】
次の段階は、式(XI)の化合物を得るための式(X)の化合物の還元を含む。この還元は、ホウ水素化ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム又はトリアセトキシホウ水素化ナトリウムを用いて、それ自体は公知である方式で実施する。好ましくは、式(X)の化合物は精製せず、それを製造した反応混合物を濃縮し、得られた濃縮物を、還元の条件下で不活性である溶媒、好ましくは開放鎖若しくは環状のエーテル、特にテトラヒドロフラン、又は場合によりハロゲン化された芳香族炭化水素若しくは低級アルカノールに溶解し、次いで、上記の還元剤を加える。この還元は、適切には、約0〜約100℃、好ましくは約25℃で実施する。
【0050】
式(XI)の化合物の環化は、式(XII)の化合物を生じる。この環化は、ホスゲン又はクロロギ酸トリクロロメチルとの反応によって、それ自体は公知である方式で、好都合には第三級有機塩基、好ましくはトリ(低級アルキル)アミン、特にトリエチルアミンの存在下で、かつ反応の条件下で不活性である溶媒、好ましくは開放鎖又は環状のエーテル、特にテトラヒドロ中で、ホスゲン又はトリクロロメチル=クロロホルマートとの反応によって実施する。
ホスゲン、そして反応生成物(R3が、式−(CH2)m−Cl(mは上記に示した意味を有する)で示される基で置換されたアリールを意味する、式(XII)又は(II)に相当する化合物)を、フタルイミドのアルカリ金属塩、好ましくはカリウム塩で処理すること。
【0051】
更に、R1〜R3のいずれかが、基Z−NR4R5で置換されたアリールを含む、図式Iの式(XII)の化合物、式(II)の出発材料、又は式(I)の化合物は、Z−OHで置換された対応する化合物から、標準的方法、例えばメタンスルホネート又はトルエンスルホネートとしての活性化、及びアミンHNR4R5との反応、又はミツノブ条件下でのHNR4R5との反応によって製造してよい。
【0052】
R1〜R3のいずれかが、含窒素へテロアリール基を含むときは、この方法は、Nオキシド形成へと導き得る。Nオキシドは、標準的方法、例えばトリフェニルホスフィンとの反応によって、遊離N化合物へと変換することができる。
【0053】
図式Iの式(VI)の、R3が水素を表わす化合物の製造のための、これに代わる手順では、式(XIV):
【0054】
【化13】
【0055】
で示される4−アミノ−2−メルカプトピリミジン−5−カルボン酸エチルを、一般式(XV):
【0056】
R7−L (XV)
〔式中、R7は、上記に示した意味を有し、Lは、構造(XIII)について示したのと同じ意味を有する〕
で示される化合物と反応させることができる。
【0057】
式(XIV)の化合物と式(XV)の化合物との反応は、好都合には、反応条件下で不活性である溶媒、好ましくはケトン、特にアセトン、ハロゲン化された脂肪族炭化水素、場合によりハロゲン化された芳香族炭化水素、開放鎖若しくは環状のエーテル、又はホルムアミド中で実施する。適切には、反応は、約−20〜約100℃、好ましくは約20℃で実施する。
【0058】
上記の(IV)、(XIII)、(XIV)及び(XV)の化合物は、公知化合物であるか、又は公知化合物の類似体である。式(IV)の化合物は、R7がメチルである場合は、Sigma−Aldrich Company Ltd.から商業的に入手できるか、又はR7がベンジルである場合は、Peters, E.ら〔J. Amer. Chem. Soc., 64, 794−795, 1942〕が記載したとおりに合成し得る。化合物(XIV)は、Lancaster Synthesis Ltd.から商業的に入手できる。式(XIII)及び(XV)の化合物は、例えば、Lが、ヨウ化メチル及びエチル若しくは臭化ベンジルのようにハロゲンであるときは、Sigma−Aldrich Company Ltd.から商業的に入手できるか、又はLが、メタンスルホン酸n−ブチル又は4−トルエンスルホン酸エチルのようにスルホナートであるときは、Lancaster Synthesis Ltd.から商業的に入手できる。
【0059】
上記の式(III)、(V)及び(IX)のアミンの出発材料は、公知化合物、又は公知化合物の類似体でない限りは、公知化合物と同様にしてか、又は下記の実施例に例示したとおりにして製造することができる。とりわけ、式(III)、(V)及び(IX)の化合物は、例えば、Sigma−Aldrich Company Ltd.若しくはLancaster Synthesis Ltd.から商業的に入手できるか、又は実施例1、15、16、27、37、57、61、63、77、84及び85に例示したような、標準的方法によって合成し得る。一般に、芳香族及びヘテロ芳香族アミンは、例えば、対応するニトロ化合物から、例えばラネーニッケルによる還元によってか、又は接触水素化によって製造することができる。そうして、ニトロ化合物は、芳香族又はヘテロ芳香族化合物のニトロ化によって製造し得る。芳香族又はヘテロ芳香族の基を有するものを包含する、アルキルアミンは、例えば、離脱基を有する対応する化合物を、公知の方法によってアミンへと変換できる、アンモニア、又はアジドのような基と反応させることによって製造することができる。そのような離脱基の例は、スルホネート(これは、対応するアルコールから製造される)、又はハロゲン化物である。これに代えて、アルキルアミンは、シアノ化合物からも還元によって製造し得る。したがって、アミンは、例えば、商業的に入手できるアルコール、ハロゲン化物及びニトリルから入手できる。
【0060】
図式Iの式(XI)の中間体は、R2、R3及びR7が上記に示した意味を有する、図式IIに例示したように製造してもよい。R8は、エチル又は4−メトキシベンジルのいずれかである。
【0061】
【化14】
【0062】
図式IIに関しては、第一段階で、式(IV)の化合物を、約0℃ないしほぼ室温の温度で、エタノール中でナトリウムエトキシドとか、又はテトラヒドロフラン中で4−メトキシベンジルアルコールのナトリウム塩と反応させて、式(XVI)の化合物を得る。
【0063】
次の段階で、式(XVI)の化合物を式(XVII)のアルコールへと還元する。反応は、水素化アルミニウムジイソブチル又は水素化アルミニウムリチウムにより、それ自体は公知である方式で、反応条件下で付活性である溶媒、好ましくはハロゲン化された脂肪族炭化水素、特にジクロロメタン、又は開放鎖若しくは環状のエーテル、特にテトラヒドロフラン中で実施する。適切には、反応は、約−78℃ないしほぼ室温の温度で実施する。
【0064】
式(XVII)のアルコールの酸化は、式(XVIII)のカルボキシアルデヒドを生じる。この酸化は、二酸化マンガンにより、それ自体は公知である方式で、好都合には、酸化条件下で不活性である溶媒、好ましくはハロゲン化された脂肪族炭化水素、特にジクロロメタン、又は場合によりハロゲン化された芳香族炭化水素中で実施する。適切には、酸化は、約0〜約60℃で実施する。
【0065】
次の段階での、式(IX)のアミンとの式(XVIII)のカルボキシアルデヒドの反応は、式(XIX)の化合物を生じる。この反応は、酸、例えば芳香族スルホン酸、好ましくは4−トルエンスルホン酸の存在下で、反応の際に形成される水の共沸除去により実施してよい。好都合には、反応は、反応条件下で不活性である溶媒、好ましくは、場合によりハロゲン化された芳香族炭化水素、特にトルエン中で、約70〜約150℃の温度、特に溶媒の還流温度で実施する。
【0066】
次の段階は、式(XX)の化合物を得るための式(XIX)の化合物の還元を含む。この還元は、ホウ水素化ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム又はトリアセトキシホウ水素化ナトリウムを用いて、それ自体は公知である方式で実施する。好ましくは、式(XIX)の化合物は精製せず、それを製造した反応混合物を濃縮し、得られた濃縮物を、還元の条件下で不活性である溶媒、好ましくは開放鎖若しくは環状のエーテル、特にテトラヒドロフラン、又は場合によりハロゲン化された芳香族炭化水素若しくは低級アルカノールに溶解し、次いで、上記の還元剤で処理する。これに代えて、式(XIX)の化合物を含有する反応混合物を、濃縮せずに、還元の条件下で不活性である溶媒、好ましくは開放鎖若しくは環状のエーテル、特にテトラヒドロフラン、又は場合によりハロゲン化された芳香族炭化水素若しくは低級アルカノール中の上記の還元剤の一つの溶液に加えてもよい。
【0067】
エーテル切断の段階では、式(XX)の化合物を、R8がエチルの場合は、濃硫酸と、又はR8が4−メトキシベンジルの場合は、トリフルオロ酢酸と反応させて、式(XXI)のピリドンを得る。反応は、試薬を溶媒として用いて実施する。硫酸の場合は、反応は、約120℃で、またトリフルオロ酢酸の場合は、その還流温度で実施する。
【0068】
次の段階での、オキシ塩化リンとの式(XXI)の化合物の反応は、式(XXII)の化合物を与える。反応は、オキシ塩化リンを溶媒として用いて、約100℃の温度で実施する。
【0069】
式(XXII)の塩化物は、式(V)の化合物と反応させて、中間体(XI)を得る。反応は、溶媒の存在又は不在下で実施することができる。溶媒を用いるときは、好都合には、ハロゲン化された脂肪族炭化水素、例えばジクロロメタン若しくは1,2−ジクロロエタン、開放鎖エーテル、例えばジエチルエーテル若しくはジソプロピルエーテル、環状エーテル、例えばテトラヒドロフラン、場合によりハロゲン化された炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン若しくはクロロベンゼン、又はホルムアミド、例えばジメチルホルムアミドであることができる。反応は、塩基、特に第三級アミン、例えばジエチルアニリンの存在下で実施する。適切には、反応は、約0〜約200℃、好ましくは約100〜約200℃の範囲の温度で実施する。
【0070】
上記に述べたとおり、式(I)の化合物、酸との製薬上許容され得る式(I)の塩基性化合物の塩、及び塩基との製薬上許容され得る式(I)の酸性化合物の塩は、すべて、T細胞活性化を下向調節して免疫抑制へと導き、炎症を減少させることになる、T細胞チロシンキナーゼp56lckの阻害剤である。そのため、本発明の化合物は、様々な疾病の際に生じる炎症状態に対抗するのに用いることができる、抗炎症剤であるとともに、例えば、移植療法の際の移植片拒絶を防止するために用いることができる、免疫抑制剤でもある。この活性は、下記の試験手順を用いて、立証することができる。
【0071】
0.1%トリトンX−100中及び25mMHEPES緩衝液(pH7.5)中の、ヒト組換えp56lck、10mMのMnCl2、10μMのATP、0.2mMのバナジン酸ナトリウム、20μMのペプチド基質
(AlaGluGluGluIleTyrGlyGluPheGluAlaLysLysLysLys)、
〔γ−33P〕ATP(1,000〜2,000cpm/pmol)を含有する反応混合物(25μl)を、30℃で60分間温置し、次いで、2%オルトリン酸の添加によって、反応を停止する。放射性標識化したペプチドを、ミリポアマルチスクリーンのホスホセルロース陽イオン交換ペーパーフィルター越しの濾過によって、未反応〔γ−33P〕ATPから分離する。結合したペプチドを、0.5%オルトリン酸で洗浄し、取り込まれた放射能を、シンチレーション分光測定によって決定する。
【0072】
試験化合物のそれぞれの濃度での酵素遮断の度合いを、下記の公式から算出する:
【0073】
{〔取り込まれたCPM(+試験化合物+酵素)〕/〔取り込まれたCPM(−試験化合物+酵素)〕}×100
【0074】
IC50値は、上記の試験条件下で、プロテインキナーゼで誘導された、放射性標識の取込みを50%低下させる、試験化合物の濃度である。
【0075】
1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンは、上記の試験で0.03nMというIC50を有する。それ以上の実施例を、下記の表に示す。
【0076】
式(I)の化合物、酸との製薬上許容され得る式(I)の塩基性化合物の塩、及び塩基との製薬上許容され得る式(I)の酸性化合物の塩は、例えば製剤調製物の形態での、特に炎症性疾患、免疫疾患、腫瘍性疾患、気管支肺疾患、皮膚疾患及び心血管疾患の治療若しくは予防、喘息、中枢神経系疾患若しくは糖尿病併発症の治療、又は移植外科手術後の移植片拒絶の防止のための、医薬として用いることができる。該製剤調製物は、腸管経由で、例えば錠剤、被覆錠剤、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、溶液、エマルション若しくは懸濁液の形態で、経口的にか、例えば経鼻噴霧剤の形態で、経鼻的にか、又は例えば座薬の形態で、経直腸的に投与することができる。しかしながらそれらは、非経口的に、例えば注射溶液の形態で投与されてもよい。
【0077】
式(I)の化合物、及び上記の製薬上許容され得るその塩は、製剤調製物の製造のための、製薬上不活性である有機又は無機担体とともに加工することができる。乳糖、トウモロコシ澱粉又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩などは、例えば、錠剤、被覆錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤のための、そのような担体として用いることができる。軟ゼラチンカプセルに適する担体は、例えば植物油、ろう、脂肪、半固体及び液体ポリオールなどであるが、活性成分の性質にもよるが、軟ゼラチンカプセル剤の場合、通常、担体は全く必要としない。溶液及びシロップ剤の製造に適する担体は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖、グルコースなどである。坐薬に適する担体は、例えば、天然又は硬化油、ろう、脂肪、半液体又は液体ポリオールなどである。
【0078】
この製剤調製物は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色剤、香料、浸透圧を変えるための塩、緩衝剤、遮蔽剤又は酸化防止剤を含有することもできる。また、式(I)の化合物、及び上記の製薬上許容され得るその塩以外の、治療上価値ある物質を含有することもできる。
【0079】
式(I)の化合物、又は製薬上許容され得るその塩を、適合できる製剤担体とともに含有する医薬も、そのような医薬を製造する方法と同様に、本発明の目的であって、該方法は、1種類又はそれ以上のこれらの化合物もしくはその塩、及び望みであれば、治療上価値ある1種類又はそれ以上の物質を、適合できる製剤担体と一緒に生薬投与形態にする工程を含む。
【0080】
上記のとおり、式(I)の化合物、及び上記の製薬上許容され得るその塩は、本発明によれば、治療活性を有する物質として、特に抗炎症剤としてか、又は移植外科手術後の移植片拒絶の防止のために用いることができる。投与量は、幅広い限度内で変えることができ、当然、特定の各症例における個別的必要条件に適合させることになる。一般的には、成人への投与の場合、好都合な日次投与量は、約0.1〜約100mg/kg、好ましくは約0.5〜約5mg/kgであると思われる。日次投与量は、単一用量としてか、又は分割された用量で投与してよく、加えて、上記に参照された上限投与量は、指示すべきであると判明したときは、超えてもよい。
【0081】
最後に、式(I)の化合物、及び上記の製薬上許容され得るその塩を、特に炎症性疾患、免疫疾患、腫瘍性疾患、気管支肺疾患、皮膚疾患及び心血管疾患の治療若しくは予防、喘息、中枢神経系疾患若しくは糖尿病併発症の治療、又は移植外科手術後の移植片拒絶の防止のための、医薬の製造のために用いることも、本発明の目的である。
【0082】
【実施例】
下記の実施例は、本発明をより詳しく例示するが、その対象範囲をいかなる方式でも限定しようとするものではない。
【0083】
実施例1
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン2.55g(6.6mmol)、及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン7g(34mmol)の混合物を、180℃に35分間加熱し、次いで冷却した。残渣を、初めにジクロロメタン中5%のメタノール、次いでジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させた。残渣を、トルエンとともに蒸発させ、次いでジクロロメタン150mlに溶解した。溶液を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液100mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、蒸発させて、未精製生成物1.18g(35%)を得た。シクロヘキサン/酢酸エチルからの晶出による精製によって、純粋な3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、融点が123〜124℃の白色固体として得た。
【0084】
出発材料として用いた3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンは、下記のとおりに製造した:
【0085】
(a)ジクロロメタン250ml中の4−クロロ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボン酸エチル20g(86mmol)の溶液を0℃に冷却し、エタノール中33%のメチルアミンの溶液35ml(281mmol)を徐々に投与した。30分間攪拌した後、水150mlを加え、相を分離させた。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を減圧下で蒸発させて、4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボン酸エチル19g(97%)を、白色固体として得た。
【0086】
(b)水素化アルミニウムリチウム9g(237mmol)を乾テトラヒドロフラン300ml中で攪拌し、乾テトラヒドロフラン300ml中の4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボン酸エチル34g(143mmol)の溶液を滴下し、15分間放置した。混合物を、氷中で冷却し、水18mlを注意深く滴下した。2Mの水酸化ナトリウム溶液36ml、次いで水18mlを滴下した。得られた懸濁液を、室温で17時間攪拌し、次いで濾過した。フィルター残渣を、酢酸エチルそれぞれ100mlで2回洗浄し、併せた濾液及び洗液を、減圧下で蒸発させた。残渣をジクロロメタン/ヘキサン(2:1)200mlに懸濁させ、固体を、濾取し、乾燥して、4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−メタノール23.5g(86%)を黄色の固体として得た。
【0087】
(c)4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−メタノール20g(108mmol)を、ジクロロメタン1リットル中で攪拌し、二酸化マンガン87g(1mol)を加えた。得られた懸濁液を、24時間攪拌し、次いで濾過助剤越しに濾過した。フィルター残渣をジクロロメタン100mlで洗浄し、併せた濾液及び洗液を、減圧下で蒸発させて、4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド15.8g(80%)を白色固体として得た。
【0088】
(d)トルエン70ml中の4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド6g(32.8mmol)、2,6−ジクロロアニリン5.5g(33.9mmol)及び4−トルエンスルホン酸1g(5.3mmol)の混合物を、水の共沸除去により還流下で17時間加熱した。混合物を、約10mlの体積まで減圧下で濃縮し、次いでエタノール120mlを加えた。得られた懸濁液を、75℃に加熱し、15分間にわたって、ホウ水素化ナトリウムのペレット6.2g(160mmol)を加えた。混合物を、更に15分間攪拌し、室温まで冷却した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を、2Mの水酸化ナトリウム溶液200ml、及び酢酸エチル200mlの混合物中で1時間攪拌した。相を分離させ、有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液の減圧下での蒸発、及び残渣の、ジエチルエーテル/ヘキサン(3:7)を溶離に用いたフラッシュクロマトグラフィーによって、5−(2,6−ジクロロフェニル)アミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン5.2g(48%)を白色固体として得た。
【0089】
(e)テトラヒドロフラン100ml中のホスゲン(トルエン中20%の溶液;23mmol)12mlの氷冷した攪拌溶液に、テトラヒドロフラン80ml中の5−(2,6−ジクロロフェニル)アミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン5g(15.2mmol)及びトリエチルアミン4ml(29mmol)の溶液を滴下した。1時間攪拌した後、混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液100mlを加え、相を分離させた。水相をテトラヒドロフラン100mlで抽出し、併せた有機溶液を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン4.8g(89%)を白色固体として得た。
【0090】
(f)ジクロロメタン200ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン5g(14.1mmol)の溶液を氷冷し、3−クロロ過安息香酸10g(28.9mmol)を加えた。混合物を室温で17時間攪拌し、次いでジメチルスルホキシド2mlを加え、10分間放置した。次いで、飽和重炭酸ナトリウム水溶液100mlを加え、相を分離させた。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液の減圧下での濃縮によって、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン5g(92%)を白色固体として得た。
【0091】
出発材料として用いた4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリンは、下記のとおりに製造した:
【0092】
(i)エタノール500ml中の4−ニトロフェノール27.8g(0.2mol)の溶液に、ナトリウムエトキシド15g(0.22mol)を加えた。室温で30分攪拌下後、溶媒を減圧下で蒸発させた。残留した黄色の固体を、キシレン160ml及び水30mlの混合物中で攪拌し、次いで炭酸カリウム41.4g(0.3mol)及び塩酸2−ジエチルアミノエチル=クロリド34.4g(0.2mol)を加えた。混合物を、還流下で17時間加熱し、熱いうちに濾過した。フィルター残渣を熱キシレンで洗浄し、併せた濾液及び洗液を減圧下で蒸発させた。残渣の高真空下での蒸留によって、4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕ニトロベンゼン31.4g(66%)を液体として得た。
【0093】
(ii)エタノール50ml中の4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕ニトロベンゼン5g(21mmol)の溶液を、10%炭素担持パラジウム100mg上で、室温、大気圧下で水素化した。4時間後、懸濁液を濾過助剤越しに濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン4g(92%)を油として得た。
【0094】
実施例2
3−(2−クロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.31mmol)、及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン300mg(1.4mmol)の混合物を、180℃で30分間加熱し、次いで冷却した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させた。残渣を、トルエンとともに蒸発させ、次いでジクロロメタン40mlに溶解した。溶液を、飽和重炭酸ナトリウム溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、蒸発させて、3−(2−クロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン20mg(15%)を、融点が150〜151℃の白色固体として得た。
【0095】
出発材料として用いた3−(2−クロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミジン−2(1H)−オンは、2,6−ジクロロアニリンに代えて2−クロロアニリンを用い、実施例1(a)〜(f)に記載したのと同様にして製造した。
【0096】
実施例3
3−フェニル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.31mmol)、及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン300mg(1.4mmol)の混合物を、170〜180℃で10分間加熱し、次いで冷却した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させた。残渣を、トルエンとともに蒸発させ、次いでジクロロメタン40mlに溶解した。溶液を、飽和重炭酸ナトリウム溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残留した固体を、シクロヘキサン/酢酸エチルからの晶出によって精製して、3−フェニル−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン14mg(10%)を、融点が141〜144℃の白色固体として得た。
【0097】
出発材料として用いた3−フェニル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンは、下記のとおりに製造した:
【0098】
(a)トリアセトキシホウ水素化ナトリウム350mg(1.6mmol)、次いで酢酸0.1ml(1.7mmol)を、1,2−ジクロロエタン5ml中の4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボン酸エチル200mg(1.1mmol)及びアニリン110mg(1.2mmol)の混合物に加えた。2.5時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液25mlおよびジクロロメタン20mlを加えた。相を分離させ、水相をジクロロメタン25mlで2回洗浄した。併せた有機溶液を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、ジエチルエーテル/ヘキサン(1:1)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物画分を併せ、蒸発させて、5−フェニルアミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン218mg(76%)を白色固体として得た。
【0099】
(b)ジオキサン15ml中の5−フェニルアミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン200mg(0.77mmol)及びトリエチルアミン0.2ml(1.4mmol)の混合物を、ジオキサン10ml中のトリクロロメチル=クロロホルマート150mg(0.79mmol)の氷冷溶液に滴下した。次いで、混合物を室温まで暖めた。更に10分後、混合物を蒸発させた。ジクロロメタン40mlおよび飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlを残渣に加えた。相を分離させ、ジクロロメタン相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−フェニル−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン162mg(74%)を白色固体として得た。
【0100】
(c)ジクロロメタン20ml中の3−フェニル−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン160mg(0.56mmol)の溶液に、3−クロロ過安息香酸(水中50重量%)400mg(1.16mmol)を加えた。3時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液30ml及びジクロロメタン20mlを加え、相を分離させた。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで蒸発させて、3−フェニル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン165mg(93%)を白色固体として得た。
【0101】
実施例4
3−シクロヘキシル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.31mmol)、及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン400mg(1.9mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次いで冷却した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させた。残渣を、トルエンとともに蒸発させ、次いでジクロロメタン40mlに溶解した。溶液を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、ヘキサン中で摩砕し、濾取し、乾燥して、3−シクロヘキシル−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン25mg(18%)を、融点が90〜92℃の白色固体として得た。
【0102】
出発材料として用いた3−シクロヘキシル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンは、下記のとおりに製造した:
【0103】
(a)メタノール10ml中の4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド200mg(1.1mmol)及びシクロヘキシルアミン200mg(2.02mmol)の混合物を、タイプ4Aの分子ふるい500mg上に3日間放置した。溶液を、ふるいから傾瀉し、ホウ水素化ナトリウム100mg(2.7mmol)を区分してこれに加えた。30分後、混合物を蒸発させ、酢酸エチル60ml及び2Mの水酸化ナトリウム水溶液60mlを残渣に加えた。相を分離させ、有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、5−シクロヘキシルアミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン245mg(85%)を無色の油として得た。
【0104】
(b)テトラヒドロフラン10ml中の5−シクロヘキシルアミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン210mg(0.79mmol)及びトリエチルアミン0.2mlの混合物を、テトラヒドロフラン5ml中のホスゲン(トルエン中20%の溶液)0.5ml(0.96mmol)の氷冷溶液に滴下した。1時間後、塩化アンモニウム水溶液15ml及びテトラヒドロフラン10mlを、得られた混合物に加えた。相を分離させた。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで蒸発させた。残渣を、ジエチルエーテル/ヘキサン(3:2)を溶離に用いたシリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を、併せ、蒸発させて、3−シクロヘキシル−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン120mg(52%)を白色固体として得た。
【0105】
(c)ジクロロメタン10ml中の3−シクロヘキシル−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.34mmol)の溶液に、3−クロロ過安息香酸(水中50重量%)250ml(0.74mmol)を与えた。3時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液30ml及びジクロロメタン20mlを加え、相を分離させた。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで蒸発させて、3−シクロヘキシル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン165mg(93%)を白色固体として得た。
【0106】
実施例5
3−tert−ブチル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン250mg(0.83mmol)、及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン600mg(2.9mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次いで冷却した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させた。残渣を、トルエンとともに蒸発させ、次いでジクロロメタン30mlに溶解した。溶液を、飽和重炭酸ナトリウム溶液20mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をヘキサン中で摩砕し、濾取し、乾燥して、3−tert−ブチル−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン70mg(21%)を、融点が130℃の乳白色固体として得た。
【0107】
出発材料として用いた、3−tert−ブチル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンは、下記のとおりに製造した:
【0108】
(a)メタノール10ml中の4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド200mg(1.1mmol)及びtert−ブチルアミン0.23ml(2.18mmol)の混合物を、タイプ4Aの分子ふるい500mg上に3日間放置した。溶液を、ふるいから傾瀉し、ホウ水素化ナトリウム100mg(2.7mmol)を区分してこれに加えた。30分後、混合物を蒸発させ、酢酸エチル20ml及び2Mの水酸化ナトリウム水溶液20mlを残渣に加えた。相を分離させ、有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、5−tert−ブチルアミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン240mg(92%)を白色固体として得た。
【0109】
(b)テトラヒドロフラン5ml中の5−tert−ブチルアミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン240mg(0.79mmol)及びトリエチルアミン0.28mlの混合物を、テトラヒドロフラン5ml中のホスゲン(トルエン中20%の溶液)1ml(1.92mmol)の氷冷溶液に滴下した。1時間後、塩化アンモニウム水溶液30ml及びテトラヒドロフラン20mlを、得られた混合物に加えた。相を分離させた。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで蒸発させて、3−tert−ブチル−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン220mg(83%)を白色固体として得た。
【0110】
(c)ジクロロメタン20ml中の3−tert−ブチル−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン220mg(0.83mmol)の溶液に、3−クロロ過安息香酸(水中50重量%)570ml(1.66mmol)を与えた。18時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液0.2ml及びジクロロメタン20mlを加え、相を分離させた。有機相を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで蒸発させて、3−tert−ブチル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン250mg(100%)を白色固体として得た。
【0111】
実施例6
3−シクロペンチル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.65mmol)、及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン300mg(1.4mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次いで冷却した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させた。残渣を、トルエンとともに蒸発させ、次いでジクロロメタン30mlに溶解した。溶液を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、逆相高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)によって精製した。移動相は、水/0.1%トリフルオロ酢酸(A)及びアセトニトリル/0.07%トリフルオロ酢酸(B)であり;勾配は、20分にわたる5〜95%のBであり;生成物を、波長の紫外線検出器を用いて215nmで検出した。生成物含有画分を凍結乾燥して、3−シクロペンチル−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オントリフルオロ酢酸塩20mg(7%)を、融点が89℃の白色固体として得た。
【0112】
出発材料として用いた3−シクロペンチル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンは、実施例5の(a)〜(c)に記載したのと同様にして、tert−ブチルアミンに代えて、シクロペンチルアミンを用いて製造した。
【0113】
実施例7
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン120mg(0.27mmol)、及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン370mg(1.8mmol)の混合物を、180℃で40分間加熱し、次いで冷却した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させた。残渣を、トルエンとともに蒸発させ、次いでジクロロメタン50mlに溶解した。溶液を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、シクロヘキサン/酢酸エチルからの晶出によって精製して、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン10mg(6%)を、融点が162〜163℃の乳白色固体として得た。
【0114】
出発材料として用いた3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンは、下記のとおりに製造した:
【0115】
(a)ジオキサン40ml中の4−クロロ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボン酸エチル4g(17.2mmol)及びアニリン5g(54mmol)の混合物を、室温で24時間攪拌した。次いで、混合物を蒸発させ、酢酸エチル100ml及び2Mの塩酸水溶液50mlを残渣に加えた。相を分離させ、有機相を、塩酸水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。得られた固体を、エタノール水溶液からの晶出によって精製して、4−フェニルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボン酸エチル3.5g(64%)を、白色固体として得た。
【0116】
(b)テトラヒドロフラン50ml中の4−フェニルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボン酸エチル3.5g(11.1mmol)の溶液を、氷中で冷却し、次いでテトラヒドロフラン中1Mの水素化アルミニウムリチウム12ml(12mmol)を滴下した。冷浴を取り去り、混合物を室温で3時間攪拌した。次いで、混合物を、氷中で冷却し、水0.5ml、2Mの水酸化ナトリウム水溶液0.75ml、次いで水1mlを注意深く滴下した。得られた懸濁液を、濾過助剤越しに濾過した。濾液を蒸発させて、4−フェニルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−メタノール2.7g(98%)を黄色の固体として得た。
【0117】
(c)4−フェニルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−メタノール2.7g(10.9mmol)を、ジクロロメタン50ml中で攪拌し、二酸化マンガン9.6g(111mol)を加えた。得られた懸濁液を、18時間攪拌し、次いで濾過助剤越しに濾過した。濾液を蒸発させ、残渣を、ジエチルエーテル/ヘキサン(1:1)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させて、4−フェニルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド1.8g(67%)を白色固体として得た。
【0118】
(d)トルエン50ml中の4−フェニルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド700mg(2.9mmol)、2,6−ジクロロアニリン490mg(3.0mmol)及び4−トルエンスルホン酸100mg(0.5mmol)の混合物を、水の共沸除去により還流下で18時間加熱した。混合物を、冷却し、蒸発させた。メタノール50ml及びホウ水素化ナトリウム400mg(11.7mmol)を加え、混合物を、還流にて20分間加熱し、冷却し、次いで蒸発させた。残渣を、2Mの水酸化ナトリウム溶液50ml、及び酢酸エチル50mlの混合物中で30分間攪拌し、次いで相を分離させた。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣の、ジエチルエーテル/ヘキサン(2:3)を溶離に用いたシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって、5−(2,6−ジクロロフェニル)アミノメチル−4−フェニルアミノ−2−メチルチオピリミジン410mg(36%)を白色固体として得た。
【0119】
(e)テトラヒドロフラン5ml中のホスゲン(トルエン中20%)0.25ml(0.48mmol)の氷冷した攪拌溶液に、テトラヒドロフラン10ml中の5−(2,6−ジクロロフェニル)アミノメチル−4−フェニルアミノ−2−メチルチオピリミジン100mg(0.26mmol)及びトリエチルアミン0.1ml(0.26mmol)の溶液を滴下した。混合物を、室温で3日間攪拌した。テトラヒドロフラン20ml及び飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、相を分離させ、有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン110mg(100%)を白色固体として得た。
【0120】
(f)ジクロロメタン5ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン110mg(0.26mmol)の溶液に、3−クロロ過安息香酸(水中50重量%)190mg(0.55mmol)を加えた。18時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40ml及びジクロロメタン40mlを加え、相を分離させた。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン120mg(100%)を淡黄色の油として得た。
【0121】
実施例8
3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−エチル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.25mmol)、及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン120mg(0.5mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次いで冷却した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させた。残渣を、トルエンとともに蒸発させ、次いでジクロロメタン50mlに溶解した。溶液を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−エチル−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン30mg(22%)を、融点が85℃の橙色の固体として得た。
【0122】
出発材料として用いた3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−エチル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンは、下記のとおりに製造した:
【0123】
(a)アセトン400ml中の4−アミノ−5−カルボキシピリミジン−2−チオール49g(246mmol)及び炭酸カリウム42g(304mmol)の混合物に、ヨードメタン50g(352mmol)を加えた。3時間攪拌した後、水500mlを加えた。相を分離させ、水相をジクロロメタンそれぞれ300mlで2回抽出した。併せた有機相を、食塩水100mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、4−アミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボン酸エチル45.2g(86%)を淡黄色の固体として得た。
【0124】
(b)水素化アルミニウムリチウム13g(338mmol)を、テトラヒドロフラン300mg中で攪拌し、テトラヒドロフラン300ml中の4−アミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボン酸エチル45g(211mmol)の溶液を滴下した。添加の完了後、混合物を、氷中で冷却し、水25mlを注意深く加えた。室温で2時間攪拌した後、混合物を濾過助剤越しに濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン/ヘキサン(1:1)500ml中で摩砕し、濾過によって捕集し、乾燥して、4−アミノ−2−メチルチオピリミジン−5−メタノール28g(78%)を白色固体として得た。
【0125】
(c)4−アミノ−2−メチルチオピリミジン−5−メタノール28g(164mmol)を、ジクロロメタン500ml中で攪拌し、二酸化マンガン150g(1.7mol)を加えた。懸濁液を、24時間攪拌し、次いで濾過助剤越しに濾過した。濾液を蒸発させて、4−アミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド20.2g(73%)を淡黄色の固体として得た。
【0126】
(d)キシレン200ml中の4−アミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド10g(59.2mmol)、2,6−ジクロロアニリン9,7g(59.9mmol)及び4−トルエンスルホン酸1g(5.3mmol)の混合物を、水の共沸除去により還流にて24時間加熱した。混合物を、冷却し、蒸発させた。酢酸50ml及びトルエン20mlを残渣に加えた。混合物を、氷中で冷却し、ホウ水素化ナトリウム5g(147mmol)を30分間にわたって区分して加えた。1時間後、混合物を蒸発させ、残渣を、酢酸エチル100ml、及び2Mの水酸化ナトリウム水溶液100mlの混合物中で1時間攪拌した。相を分離させ、有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。エタノール水溶液からの残渣の晶出によって、5−(2,6−ジクロロフェニル)アミノメチル−4−アミノ−2−メチルチオピリミジン2.4g(13%)を白色固体として得た。母液を蒸発させ、残渣の、ジエチルエーテル/ヘキサン(1:1)を溶離に用いたシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって、更に2.1g(11%)の5−(2,6−ジクロロフェニル)アミノメチル−4−アミノ−2−メチルチオピリミジンを白色固体として得た。
【0127】
(e)テトラヒドロフラン80ml中のホスゲン(トルエン中20%)5.8ml(11.2mmol)の氷冷した攪拌溶液に、テトラヒドロフラン80ml中の5−(2,6−ジクロロフェニル)アミノメチル−4−アミノ−2−メチルチオピリミジン1.76g(5.6mmol)及びトリエチルアミン1.6ml(11.2mmol)の溶液を滴下した。混合物を、1時間攪拌した。テトラヒドロフラン50ml及び飽和塩化アンモニウム水溶液50mlを加えた。相を分離させ、有機相を、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.7g(89%)を白色固体として得た。
【0128】
(f)ジクロロメタン10ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン220mg(0.64mmol)の溶液に、3−クロロ過安息香酸(水中50重量%)440mg(1.28mmol)を加え、18時間攪拌した。ジメチルスルホキシド0.2mlを加えた。更に15分後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液15mlを加えた。相を分離させ、次いで有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液30mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン250mg(100%)を白色固体として得た。
【0129】
(g)ジメチルホルムアミド6ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mgの氷中で冷却した溶液に、水素化ナトリウム(60重量%)11mg(0.27mmol)を加えた。30分後、混合物に、ヨードメタン0.03ml(0.3mmol)を加え、次いで90℃に2時間加熱した。混合物を蒸発させ、残渣にジクロロメタン30ml及び水30mlを加えた。相を分離させ、有機相を、水30mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−エチル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(92%)を黄色の固体として得た。
【0130】
実施例9
1−ベンジル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.22mmol)、及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン120mg(0.5mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次いで冷却した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させた。残渣を、トルエンとともに蒸発させ、次いでジクロロメタン50mlに溶解した。溶液を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−ベンジル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン30mg(23%)を、融点が106℃の白色固体として得た。
【0131】
出発材料として用いた1−ベンジル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンは、下記のとおりに製造した:
【0132】
ジメチルホルムアミド6ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.27mmol)の氷中で冷却した溶液に、水素化ナトリウム(60重量%)11mg(0.27mmol)を加えた。30分後、混合物に、臭化ベンジル0.04ml(0.3mmol)を加え、次いで90℃に2時間加熱した。混合物を蒸発させ、残渣にジクロロメタン30ml及び水30mlを加えた。相を分離させ、有機相を、水30mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−ベンジル−3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(80%)を黄色の固体として得た。
【0133】
実施例10
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−〔(3−ピリジル)メチル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン60mg(0.13mmol)、及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン150mg(0.72mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次いで冷却した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させた。残渣を、トルエンとともに蒸発させ、次いでジクロロメタン50mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を逆相HPLCによって精製した。移動相は、水/0.1%トリフルオロ酢酸(A)及びアセトニトリル/0.07%トリフルオロ酢酸(B)であった。勾配は、20分にわたる5〜95%のBであって、生成物を、紫外線検出器を用いて215nmの波長で検出した。生成物含有画分を凍結乾燥して、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔(3−ピリジル)メチル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン トリフルオロアセテート16mg(17%)を、融点が64℃の白色固体として得た。
【0134】
出発材料として用いた3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−〔(3−ピリジル)メチル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンは、下記のとおりに製造した:
【0135】
ジメチルホルムアミド6ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.27mmol)の氷冷溶液に、水素化ナトリウム(60重量%)22mg(0.54mmol)を加えた。30分後、混合物に、塩化ピコリル塩酸塩50mg(0.3mmol)を加え、次いで90℃に2時間、100℃に更に1時間加熱した。混合物を蒸発させ、残渣にジクロロメタン30ml及び水30mlを加えた。相を分離させ、有機相を、水30mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−〔(3−ピリジル)メチル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン60mg(48%)を黄色固体として得た。
【0136】
実施例11
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン110mg(0.29mmol)及びベンジルアミン0.31ml(2.9mmol)の混合物を、180℃に10分間加熱し、次いで冷却した。酢酸エチル30ml、及び2Mの塩酸水溶液30mlを残渣に加えた。相を分離させ、有機相を、5%重炭酸ナトリウム水溶液20ml及び食塩水20mlで逐次洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−ベンジルアミノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン93mg(79%)を、融点が195〜198℃の白色固体として得た。
【0137】
実施例12
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.26mmol)及び4−フルオロアニリン0.25ml(2.6mmol)の混合物を、180℃に30分間加熱し、次いで冷却した。酢酸エチル30ml、及び2Mの塩酸30mlを残渣に加えた。相を分離させ、有機相を、食塩水20mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(2:3)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物画分を、併せ、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−(4−フルオロアニリノ)−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン40mg(37%)を、融点が208〜211℃の明灰色固体として得た。
【0138】
実施例13
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.26mmol)、及びアニリン0.24ml(2.6mmol)の混合物を、180℃で30分間加熱し、次いで冷却した。酢酸エチル30ml、及び2Mの塩酸水溶液30mlを残渣に加えた。相を分離させ、有機相を、食塩水20mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物画分を、併せ、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン42mg(40%)を、融点が222〜224℃の淡紫色の固体として得た。
【0139】
実施例14
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.26mmol)及び4−メトキシアニリン0.32ml(2.6mmol)の混合物を、60℃に4時間加熱し、次いで冷却した。2Mの塩酸水溶液10mlを残渣に加えた。沈澱した黄色の固体を濾取し、2Mの塩酸水溶液、水及びジエチルエーテルで逐次洗浄し、次いで乾燥して、3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−(4−メトキシアニリノ)−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン45mg(40%)を、融点が175℃(分解)の黄色固体として得た。
【0140】
実施例15
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.52mmol)及び4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕アニリン140mg(0.8mmol)の混合物を、160℃に2時間加熱し、次いで冷却した。残渣を、初めジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を、次いでジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(90:18:3:2)を溶離に用いた、シリカゲルでのクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を併せ、蒸発させた。残渣を、トルエンとともに蒸発させ、次いでジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン35mg(23%)を、融点が173〜174℃の白色固体として得た。
【0141】
出発材料として用いた4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕アニリンは、下記のとおりに製造した。
【0142】
(a)キシレン250ml中の4−ニトロフェノール5g(36mmol)の懸濁液に、水20ml中の水酸化ナトリウム1.63g(41mmol)の溶液を加え、混合物を室温で30分間攪拌した。次いで、混合物に、炭酸カリウム7.5g(54mmol)、及びジメチルアミノエチル=クロリド塩酸塩5.11g(36mmol)を加えた。混合物を、水の共沸除去により還流にて2時間、次いで更に24時間加熱した。混合物を、熱いうちに濾過し、固体を熱キシレンで洗浄した。併せた濾液及び洗液を蒸発させ、残渣を高真空下で蒸留して、4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕ニトロベンゼン1.28g(20%)を橙色の液体として得た。
【0143】
(b)エタノール10ml中の4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕ニトロベンゼン880mg(3.7mmol)の溶液を、10%木炭担持パラジウム88mg上で、大気圧で3時間水素化した。懸濁液を濾過助剤越しに濾過し、濾液を蒸発させて、4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕アニリン680mg(100%)を橙色の液体として得た。
【0144】
実施例16
(a)3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.52mmol)及び4−アミノフェニル酢酸エチル800mg(4.47mmol)の混合物を、185℃に45分間加熱した。残渣を、酢酸エチル10mlと、2Mの塩酸10mlとに分配し、不溶性クリーム色の固体を、濾過によって捕集し、水20ml及び酢酸エチル20mlで洗浄し、次いで高真空下で乾燥した。融点が211〜212℃の2−〔4−〔〔3−(2,6−ジクロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−7−イル〕アミノ〕フェニル〕酢酸エチル95mg(38%)を単離した。
【0145】
(b)無水テトラヒドロフラン(91μl;91μmol)中1.0Mの水素化アルミニウムリチウム溶液を、0℃の無水テトラヒドロフラン4ml中の2−〔4−〔〔3−(2,6−ジクロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−7−イル〕アミノ〕フェニル〕酢酸エチル40mg(82μmol)の攪拌溶液に滴下し、混合物を更に90分間攪拌した。反応を2Mの水酸化ナトリウム10mlで停止させ、混合物をそれぞれ10mlの酢酸エチルで2回抽出した。併せた有機抽出物を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(2:1)を溶離に用いたシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有画分を蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−〔4−(2−ヒドロキシエチル)アニリノ〕−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン25mg(68%)を、融点が148〜151℃の白色固体として得た。
【0146】
出発材料として用いた4−アミノフェニル酢酸エチルは、下記のとおりに製造した:
【0147】
乾メタノール10ml中の4−ニトロフェニル酢酸エチル1g(4.78mmol)の溶液に、10%炭素担持パラジウム100mgを加え、次いで室温、大気圧で4時間水素化した。触媒を濾過によって除去し、濾液を蒸発させて、4−アミノフェニル酢酸エチル830mg(97%)を、流動性に富む黄色の油として得た。
【0148】
実施例17
3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.26mmol)及びフェネチルアミン400μl(3.4mmol)の混合物を、180℃で4時間加熱し、次に室温に冷却した。混合物を酢酸エチル10mlに溶解し、2M塩酸10ml及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液10mlで連続して洗浄した。酢酸エチル相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、溶離に5%メタノール/ジクロロメタンを使用してシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−メチル−7−(2−フェニルエチルアミノ)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン35mgを、融点148〜151℃の淡い黄色の固形物として得た。
【0149】
実施例18
3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン2.2g(5.7mmol)及び2,4−ジメトキシベンジルアミン4.8g(28.5mmol)の混合物を、55℃で2時間加熱し、次に放置して冷却した。混合物をジクロロメタン100mlに溶解し、2M塩酸30ml、飽和重炭酸ナトリウム水溶液30ml及びブライン30mlで連続して洗浄した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を酢酸エチル/ヘキサン(1:1)で混練し、3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを濾過により白色の固形物として収集し、それを高真空下に40℃で乾燥した。乾燥した後、2.35g(87%)を得て、融点は、152〜154℃であった。
【0150】
実施例19
ジクロロメタン2ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.42mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸2mlで処理し、混合物を窒素雰囲気下に室温で5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で混練し、生成物を濾過により収集し、吸引乾燥した。乾燥生成物を、ジクロロメタンに懸濁してポリテトラフルオロエチレン膜を通して濾過することにより更に精製した。濾液を蒸発させ、残渣を乾燥して、7−アミノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン115mg(84%)を、融点176〜184℃の白色の固形物として得た。
【0151】
実施例20
ジクロロメタン2ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2−オン100mg(0.22mmol)及びシクロヘキシルアミン300μl(2.4mmol)の溶液を、室温で一晩撹拌した。混合物を、ジクロロメタン10mlで稀釈し、2M塩酸10mlと飽和重炭酸ナトリウム水溶液10mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−シクロヘキシルアミノ−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン99mg(96%)を、融点258〜259℃の白色の泡状物として単離した。
【0152】
実施例21
テトラヒドロフラン中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2−オン100mg(0.22mmol)及びメチルアミン2mlの溶液を、室温で48時間撹拌した。混合物を酢酸エチル10mlで稀釈し、2M塩酸10mlと飽和重炭酸ナトリウム水溶液10mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メチルアミノ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン30mg(34%)を、融点211〜213℃の白色の固形物として単離した。
【0153】
実施例22
ジクロロメタン2ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2−オン100mg(0.22mmol)及び4−アミノピリジン200mg(2.12mmol)の溶液を、室温で一晩撹拌した。混合物を蒸発させて、残渣を、溶離に10%メタノール/ジクロロメタンを使用してシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−フェニル−7−〔(4−ピリジル)アミノ〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン16mg(15%)を、289℃で分解するオフホワイトの固形物として得た。
【0154】
実施例23
ジクロロメタン2ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2−オン100mg(0.22mmol)及びシクロヘキシルメチルアミン285μl(2.2mmol)の溶液を、室温で一晩撹拌した。混合物をジクロロメタン10mlで稀釈し、2M塩酸10mlと飽和重炭酸ナトリウム水溶液10mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−(シクロヘキシルメチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(94%)を、融点229〜233℃の白色の泡状物として単離した。
【0155】
実施例24
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2−オン100mg(0.22mmol)及び1−アミノナフタレン320mg(2.2mmol)の混合物を、130℃で4時間加熱した。混合物を放置して冷却し、次に酢酸エチル10mlと2M塩酸に分配した。不溶1−アミノナフタレン塩酸塩を濾過により除去した。酢酸相を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液10mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、溶離に酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を使用してシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−(1−ナフチルアミノ)−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン46mg(40%)を、融点213〜214℃の淡い桃色の固形物として得た。
【0156】
実施例25
3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.26mmol)及びp−キシレンジアミン136mg(1mmol)の混合物を、70℃で20分間加熱した。生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/水/酢酸(90:18:3:2)を使用してシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせて、蒸発させた。残渣をジクロロメタン20mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−〔4−(アミノメチル)ベンジルアミノ〕−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン35mg(30%)を、融点151〜152℃の白色の固形物として得た。
【0157】
実施例26
3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.26mmol)及び2−(4−アミノフェニル)エチルアミン140mg(1mmol)の混合物を、70℃で20分間加熱した。生成物を、溶離にジクロロメタン中の5%メタノールを使用してフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせて、蒸発させた。残渣を酢酸エチルから再結晶して、7−〔2−(4−アミノフェニル)エチルアミノ〕−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン3mg(3%)を、融点174〜175℃の黄色の固形物として単離した。
【0158】
実施例27
3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.26mmol)及び4−(2−ジエチルアミノエトキシ)ベンジルアミン238mg(1.07mmol)の混合物を170℃で30分間加熱した。生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/水/酢酸(120:14:3:2)を使用してフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕ベンジルアミノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン40mg(29%)を、融点137〜138℃の白色の固形物として得た。
【0159】
出発材料として使用した4−(2−ジエチルアミノエトキシ)ベンジルアミンを下記のように調製した。
a)キシレン100ml中の4−シアノフェノール8.04g(67mmol)の溶液を、水20ml中の水酸化ナトリウム2.99g(74mmol)で処理し、混合物を30分間撹拌した。この混合物に、炭酸カリウム13.88g(100mmol)及び塩化2−ジエチルアミノエチル塩酸塩12.83g(75mmol)を加えた。次に得られた混合物を、3時間加熱還流し、続いて放置して冷却し、水50mlでそれぞれ2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、4−(2−ジエチルアミノエトキシ)ベンゾニトリル10.93g(74%)を、無色の易動性液状物として得た。
【0160】
b)水素化リチウムアルミニウム1M溶液(5ml、5mmol)を、無水テトラヒドロフラン5ml中の4−(2−ジエチルアミノエトキシ)ベンゾニトリル1.01g(5mmol)の撹拌した溶液に0℃で滴下して加えた。混合物を室温に温め、一晩撹拌した。反応を、ロシェル塩5mlの飽和溶液を注意深く加えてクエンチし、次に蒸発させた。残渣を、ジエチルエーテル25mlと水25mlに分配し、有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/水/酢酸(60:18:2:3)を使用してフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、4−(2−ジエチルアミノエトキシ)ベンジルアミン785mg(71%)を、無色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=223〕。
【0161】
実施例28
3−(2,6−ジメチルフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン65mg(0.19mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン180mg(0.87mmol)の混合物を、180℃で30分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させ、残渣をトルエンで蒸発させた。残渣をジクロロメタン20mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlでそれぞれ3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、桃色の油状物15mgを得て、それをHPLCにより精製した。移動相は、水/0.1%トリフルオロ酢酸(A)及びアセトニトリル/0.07%トリフルオロ酢酸(B)、勾配は20分間に5%〜95%Bであり、生成物を、波長215nmの紫外線検出器を使用して検出した。生成物含有画分を凍結乾燥し、凍結乾燥物をジクロロメタン20mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlでそれぞれ3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチル−3−(2,6−ジメチルフェニル)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン10mg(11%)を、融点58℃の白色の固形物として得た。
【0162】
出発材料として使用した3−(2,6−ジメチルフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)ジクロロメタン5ml中の4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド200mg(1.1mmol)及び2,6−ジメチルアニリン0.15ml(1.2mmol)の混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム350mg(1.6mmol)、次に酢酸0.1ml(1.7mmol)を加えた。5時間後、更に2,6−ジメチルアニリン0.15mlを加え、混合物を室温で18時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液20ml及びジクロロメタン25mlを加えた。相を分離し、水性相をジクロロメタン25mlで2回洗浄した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、溶離にジエチルエーテル/ヘキサン(1:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、5−(2,6−ジメチルフェニル)アミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン40mg(13%)を、白色の固形物として〔質量スペクトル(ESI)MH+=289〕、5−(2,6−ジメチルフェニル)イミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン200mg(65%)を白色の固形物として〔質量スペクトル(ESI)MH+=287〕得た。
【0163】
b)ジオキサン10ml中の5−(2,6−ジメチルフェニル)アミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン195mg(0.68mmol)及びトリエチルアミン0.19ml(1.4mmol)の混合物を、ジオキサン10ml中のトリクロロメチルクロロホルマート0.085ml(0.7mmol)の氷冷溶液に滴下して加えた。次に混合物を放置して室温に温めた。更に10分後、混合物を蒸発させた。残渣に、ジクロロメタン40ml及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlを加えた。相を分離し、ジクロロメタン相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をピリジン15mlに溶解し、1時間加熱還流した。混合物を冷却し、蒸発させた。残渣をジクロロメタン20mlと2M塩酸20mlに分配した。有機相を水20mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて、3−(2,6−ジメチルフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(47%)を、オフホワイトの固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=315〕。
【0164】
c)ジクロロメタン10ml中の3−(2,6−ジメチルフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.32mmol)の溶液を、3−クロロ過安息香酸(水中50%w/w)220mg(0.64mmol)で処理した。18時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液30ml及びジクロロメタン20mlを加え、相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジメチルフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン65mg(59%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=347〕。
【0165】
実施例29
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン250mg(0.67mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン600mg(2.9mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせて、蒸発させ、残渣をトルエンで蒸発させた。残渣をジクロロメタン30mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlでそれぞれ2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をヘキサンで混練し、濾取し、乾燥して3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン70mg(21%)を、融点248℃のオフホワイトの固形物として得た。
【0166】
実施例30
3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−イソプロピル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン70mg(0.16mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン166mg(0.8mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせて、蒸発させ、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン30mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlでそれぞれ2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−イソプロピルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン5mg(22%)を、融点125℃の白色の固形物として得た。
【0167】
出発材料として使用した3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−イソプロピル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)ジメチルホルムアミド6ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.27mmol)の氷冷した溶液を、水素化ナトリウム(60%w/w)13mg(0.33mmol)で処理した。30分後、混合物を2−ブロモプロパン0.03ml(0.3mmol)で処理し、次に90℃で2時間加熱し、冷却して、3日間放置した。混合物を蒸発させ、残渣をジクロロメタン30ml及び水30mlで処理した。相を分離し、有機相を水30mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−イソプロピル−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン60mg(54%)を、黄色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=383〕。
【0168】
b)ジクロロメタン10ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−イソプロピル−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン60mg(0.16mmol)を、3−クロロ過安息香酸(水中50%w/w)108mg(0.32mmol)で処理し、18時間撹拌した。ジメチルスルホキシド0.2mlを加えた。更に15分後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液15mlを加え、相を分離した。有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液30mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−イソプロピル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン65mg(100%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=415〕。
【0169】
実施例31
3−(2−メチルフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.6mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン300mg(1.4mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。残渣をジクロロメタン30mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlでそれぞれ2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチル−3−(2−メチルフェニル)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン30mg(11%)を、融点132℃の桃色の固形物として得た。
【0170】
出発材料として使用した3−(2−メチルフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)トルエン50ml中の4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド300mg(1.6mmol)、o−トルイジン0.20ml(1.8mmol)及び4−トルエンスルホン酸59mg(0.3mmol)の混合物を、水を共沸除去しながら18時間加熱還流した。混合物を冷却し、蒸発させた。残渣をエタノール40mlに溶解し、70℃に加熱した。ホウ水素化ナトリウム300mg(8mmol)を注意深く加え、混合物を70℃で2時間加熱した。更にホウ水素化ナトリウム300mg(8mmol)を注意深く加え、加熱を更に1時間続けた。混合物を冷却し、次に蒸発させた。残渣を、2M飽和水酸化ナトリウム水溶液50mlと酢酸エチル50mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、溶離にジエチルエーテル/ヘキサン(1:1)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、5−(2−メチルフェニル)アミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン190mg(43%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=275〕。
【0171】
b)テトラヒドロフラン5ml中のホスゲン(トルエン中20%)0.7ml(1.3mmol)の氷冷した撹拌溶液を、テトラヒドロフラン5ml中に5−(2−メチルフェニル)アミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン189mg(0.69mmol)及びトリエチルアミン0.2ml(1.4mmol)を含有する溶液を滴下して処理した。混合物を1時間撹拌した。混合物に、テトラヒドロフラン20ml及び飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加えた。相を分離し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−メチルフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン210mg(100%)を、クリーム色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=301〕。
【0172】
c)ジクロロメタン10ml中の3−(2−メチルフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン210mg(0.7mmol)の溶液を、3−クロロ過安息香酸(水中50%w/w)482mg(1.4mmol)で処理した。18時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40ml及びジクロロメタン40mlを加え、相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−メチルフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(86%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=333〕。
【0173】
実施例32
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン40mg(0.096mmol)及びアニリン1ml(11mmol)の混合物を、180℃で45分間加熱し、冷却し、酢酸エチル30mlと2M塩酸30mlに分配した。分離した有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、溶離に酢酸エチル/ヘキサン(1:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、淡褐色の固形物を得て、それをHPLCで更に精製した。移動相は、水/0.1%トリフルオロ酢酸(A)及びアセトニトリル/0.07%トリフルオロ酢酸(B)、勾配は20分間に5%〜95%Bであり、生成物を、波長215nmの紫外線検出器を使用して検出した。生成物含有画分を凍結乾燥して、7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン5mg(4%)を、融点138℃の白色の固形物として得た。
【0174】
実施例33
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン56mg(0.13mmol)及び4−メトキシベンジルアミン1mlの混合物を、100℃で30分間加熱し、次に冷却し、ジクロロメタン30mlと2M塩酸30mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−(4−メトキシベンジル)アミノ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン68mg(100%)を、融点56℃の黄色の固形物として得た。
【0175】
実施例34
トリフルオロ酢酸5ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−(4−メトキシベンジル)アミノ−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン40mg(0.96mmol)の溶液を、5時間加熱還流した。混合物を蒸発させて、残渣を酢酸エチル30mlと2M水酸化ナトリウム水溶液30mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール(20:1)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、7−アミノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン10mg(27%)を、融点>300℃の白色の固形物として得た。
【0176】
実施例35
3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.56mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン400mg(1.9mmol)の混合物を、180℃で30分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン30mg(11%)を、橙色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=483〕。
【0177】
出発材料として使用した3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)トルエン30ml中の4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド300mg(1.6mmol)、2,6−ジフルオロアニリン232mg(1.8mmol)及び4−トルエンスルホン酸一水和物59mg(0.3mmol)の混合物を、水を共沸除去しながら18時間加熱還流した。混合物を冷却し、蒸発させた。残渣をテトラヒドロフラン20mlに溶解し、更なるテトラヒドロフラン20ml中の水素化リチウムアルミニウム(テトラヒドロフラン中1M)1.6ml(1.6mmol)の溶液に滴下して加えた。30分後、混合物を氷冷し、水0.5ml、2M水酸化ナトリウム溶液0.75ml、最後に水1mlを注意深く滴下して加えた。得られた懸濁液を、濾過助剤を通して濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を、溶離にジエチルエーテル/ヘキサン(1:1)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付して、5−(2,6−ジフルオロフェニル)アミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン210mg(44%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=297〕。
【0178】
b)テトラヒドロフラン5ml中のホスゲン(トルエン中20%)0.7ml(1.3mmol)の氷冷した撹拌溶液を、テトラヒドロフラン5ml中の5−(2,6−ジフルオロフェニル)アミノメチル−4−メチルアミノ−2−メチルチオピリミジン201mg(0.71mmol)及びトリエチルアミン0.2ml(1.4mmol)の溶液を滴下して処理した。混合物を1時間撹拌した。混合物に、テトラヒドロフラン20ml及び飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(87%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=323〕。
【0179】
c)ジクロロメタン10ml中の3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.62mmol)の溶液を、3−クロロ過安息香酸(水中50%w/w)430mg(1.24mmol)で処理した。18時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40ml及びジクロロメタン40mlを加え、相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(91%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=355〕。
【0180】
実施例36
3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.52mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ300mg(1.4mmol)の混合物を、180℃で30分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィー付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン20mg(8%)を、融点172℃の橙色の固形物として得た。
【0181】
出発材料として使用した3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2,6−ジフルオロアニリンに代えて2,4−ジクロロアニリンを使用して、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例35の記載と同様の方法により調製した。
【0182】
実施例37
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.52mmol)及びアニリン3mlの混合物を、180℃で40分間加熱し、次に冷却した。混合物をジクロロメタン40mlと2M塩酸40mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、溶離にジエチルエーテル/ヘキサン(1:1)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、7−アニリノ3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン30mg(29%)を、融点142℃の白色の固形物として得た。
【0183】
出発材料として使用した3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)エタノール120ml中の3−ニトロフェニル酢酸10g(60mmol)の溶液に、酢酸エチル中の塩化水素の飽和溶液20mlを加え、混合物を4時間加熱還流し、冷却し、18時間室温で放置した。混合物を蒸発させて、残渣をジエチルエーテル120mlと飽和重炭酸ナトリウム水溶液100mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、エチル3−ニトロフェニルアセタート10.3g(82%)を、淡い黄色の油状物として得た〔NMRスペクトル(250MHz)δ1.25(t)(3H)、δ3.68(s)(2H)、δ4.16(q)(2H)、δ6.5−δ6.7(m)(3H)、δ7.09(dd)(1H)〕。
【0184】
b)エタノール120ml中のエチル3−ニトロフェニルアセタート10.3g(49mmol)の溶液を、10%パラジウム担持炭1gで6時間水素化した。混合物濾過し、濾液を蒸発させて、エチル3−アミノフェニルアセタート9.3g(100%)を、黄色の油状物として得た〔NMRスペクトル(250MHz)δ1.19(t)(3H)、δ3.48(s)(2H)、δ4.16(q)(2H)、δ7.48(dd)(1H)、δ7.62(d)(1H)、δ8.12(m)(2H)〕。
【0185】
c)1,4−ジオキサン80ml中のエチル4−クロロ−2−メチルチオ−ピリミジン−5−カルボキシラート5g(21.5mmol)及びエチル3−アミノフェニルアセタート4g(22.3mmol)の混合物を、トリエチルアミン6ml(43mmol)で処理し、次に60℃で4時間加熱した。混合物を冷却し、蒸発させた。残渣を酢酸エチル120mlと2M塩酸100mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、エチル4−〔3−(エトキシカルボニルメチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート7.4g(92%)を、淡い橙色の油状物として得て、それを白色の固形物に徐々に凝固させた〔質量スペクトル(ESI)MH+=376〕。
【0186】
d)テトラヒドロフラン70ml中の水素化リチウムアルミニウム1.3g(34mmol)の氷冷した溶液に、テトラヒドロフラン70ml中のエチル4−〔3−(エトキシカルボニルメチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート6.5g(17mmol)の溶液を滴下して加えた。氷冷を除去し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応を、水1.2ml、2M水酸化ナトリウム水溶液1.2ml、最後に水3.6mlでクエンチした。得られた懸濁液を、濾過助剤を通して濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール(10:1)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、5−ヒドロキシメチル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン3.1g(62%)を、黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=292〕。
【0187】
e)ジクロロメタン250ml中の5−ヒドロキシメチル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン3.1g(10.7mmol)の溶液に、二酸化マンガン9g(100mmol)を加え、混合物を24時間撹拌した。混合物を、濾過助剤を通して濾過し、濾液を蒸発させて、5−ホルミル−4−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)アミノ−2−メチルチオピリミジン2.6g(84%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=290〕。
【0188】
f)トルエン80ml中の5−ホルミル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン4g(13.8mmol)の溶液を、2,6−ジクロロアニリン2.4g(15mmol)及び4−トルエンスルホン酸一水和物0.25g(1.3mmol)で処理し、混合物を、水を共沸除去しながら18時間加熱還流し、次に冷却した。混合物を蒸発させて、残渣をテトラヒドロフラン40mlに溶解し、テトラヒドロフラン40ml中の水素化リチウムアルミニウム0.6g(16mmol)の溶液に滴下して加えた。1時間後、反応を、水0.6ml、2M水酸化ナトリウム水溶液0.6ml及び水1.8mlを注意深く滴下して加えてクエンチした。得られた懸濁液を、濾過助剤を通して濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を、比率50:1から比率10:1の勾配で溶離にジクロロメタン/メタノールを使用して、シリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。カラムから溶離された最初の生成物の生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、5−(2,6−ジクロロアニリノ)メチル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン1g(17%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=435〕。カラムから溶離された2番目の生成物の生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、5−ヒドロキシメチル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン1.8g(45%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=292〕。
【0189】
g)テトラヒドロフラン60ml中の5−(2,6−ジクロロアニリノ)メチル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン1g(2.3mmol)の溶液を、トリエチルアミン0.8ml(6mmol)で処理し、混合物を、テトラヒドロフラン40ml中のホスゲン(トルエン中20%)1.8mlの溶液に滴下して加えた。冷却を除去した。2時間後、飽和塩化アンモニウム水溶液100mlを加えた。混合物を分離し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、溶離にジエチルエーテル/ヘキサン(1:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−クロロエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン0.5g(50%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=479〕。
【0190】
h)ジメチルホルムアミド30ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−(3−(2−クロロエチル)フェニル)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン0.5g(1.1mmol)の溶液を、フタルイミドカリウム塩0.2g(1.1mmol)で処理し、混合物を80℃で2時間加熱した。冷却した混合物を蒸発させて、ジクロロメタン40mlと水40mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、溶離にジエチルエーテル/ヘキサン(1:1)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン0.43g(70%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=590〕。
【0191】
i)ジクロロメタン20ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン400mg(0.68mmol)の溶液を、3−クロロ過安息香酸(水中50%w/w)470mg(1.36mmol)で処理した。18時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40ml及びジクロロメタン40mlを加え、相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン370mg(88%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=622〕。
【0192】
実施例38
エタノール5ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−アニリノ−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン30mg(0.05mmol)の溶液を、ヒドラジン一水和物0.02mlで処理した。5時間後、混合物を蒸発させ、ジクロロメタン10mlを残渣に加えた。得られた懸濁液を濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン12mg(50%)を、融点208℃の白色の固形物として得た。
【0193】
実施例39
3−メチル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン250mg(0.98mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン560mg(2.7mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24::3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をヘキサンで混練し、濾取し、乾燥して、7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1,3−ジメチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン23mg(7%)を、融点186℃の白色の固形物として得た。
【0194】
出発材料として使用した3−メチル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、シクロヘキシルアミンに代えてメチルアミン(テトラヒドロフラン中の2M溶液として)を使用して、3−シクロヘキシル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例4の記載と同様の方法により調製した。
【0195】
実施例40
3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン160mg(0.45mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン300mg(1.4mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン30mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlでそれぞれ2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、HPLCで更に精製した。移動相は、水/0.1%トリフルオロ酢酸(A)及びアセトニトリル/0.07%トリフルオロ酢酸(B)、勾配は20分間に5%〜95%(B)であり、生成物を、波長215nmの紫外線検出器を使用して検出した。生成物含有画分を凍結乾燥し、凍結乾燥物をジクロロメタン30mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlでそれぞれ2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン5mg(2%)を、黄色のガム状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=495〕。
【0196】
出発材料として使用した3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2,6−ジフルオロアニリンに代えて2−クロロ−6−メチルアニリンを使用して、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例35の記載と同様の方法により調製した。
【0197】
実施例41
3−イソプロピル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン350mg(1.2mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン500mg(2.4mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をヘキサンで混練し、濾取し、乾燥して、7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−3−イソプロピル−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン40mg(8%)を、融点154℃の白色の固形物として得た。
【0198】
出発材料として使用した3−イソプロピル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、シクロヘキシルアミンに代えてイソプロピルアミンを使用して、3−シクロヘキシル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例4の記載と同様の方法により調製した。
【0199】
実施例42
3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−〔2−シクロヘキセン−1(RS)−イル〕−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン70mg(0.15mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン150mg(0.7mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン30mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlでそれぞれ2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−〔2−シクロヘキセン−1(RS)−イル〕−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン5mg(22%)を、橙色のガム状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=581〕。
【0200】
出発材料として使用した3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−〔2−シクロヘキセン−1(RS)−イル〕−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
【0201】
ジメチルホルムアミド12ml中の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.54mmol)の氷冷した溶液を、水素化ナトリウム(60%w/w)22mg(0.54mmol)で処理した。30分後、混合物を3−ブロモシクロヘキセン0.07ml(0.6mmol)で処理し、次に4時間加熱還流した。混合物を蒸発させて、ジクロロメタン30ml及び水30mlを残渣に加えた。相を分離し、有機相を水30mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−〔2−シクロヘキセン−1(RS)−イル〕−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン70mg(29%)を、茶色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=453〕。
【0202】
実施例43
3−(2−ブロモフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.5mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン208mg(1mmol)の混合物を、180℃で30分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン22mg(8%)を、融点144℃のクリーム色の固形物として得た。
【0203】
出発材料として使用した3−(2−ブロモフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2,6−ジフルオロアニリンに代えて2−ブロモアニリンを使用して、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例35の記載と同様の方法により調製した。
【0204】
実施例44
3−(2,5−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.52mmol)及び4−(2−(ジエチルアミノ)エトキシ)アニリン218mg(1.04mmol)の混合物を、180℃で30分間加熱し、次に冷却した。残渣を、240:24:3:2の比率でジクロロメタン/メタノール/酢酸/水により溶離するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで再蒸発させた。残渣をジクロロメタン(40ml)に溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,5−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン15mg(6%)を、融点138℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=514〕。
【0205】
出発材料として使用した3−(2,5−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2,6−ジフルオロアニリンに代えて2,6−ジクロロアニリンを使用して、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例35の記載と同様の方法により調製した。
【0206】
実施例45
3−(3−ブロモフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.5mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン300mg(1.4mmol)の混合物を、180℃で35分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(3−ブロモフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン30mg(11%)を、融点150℃のオフホワイトの固形物として得た。
【0207】
出発材料として使用した3−(3−ブロモフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2,6−ジフルオロアニリンに代えて3−ブロモアニリンを使用して、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例35の記載と同様の方法より調製した。
【0208】
実施例46
3−(2−メトキシフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン380mg(1.1mmol)及びアニリン3mlの混合物を、180℃で45分間加熱し、次に冷却して、ジクロロメタン30mlと2M塩酸30mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、比率99:1から比率20:1の勾配で溶離にジクロロメタン/メタノールを使用して、シリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、7−アニリノ−3,4−ジヒドロ−3−(2−メトキシフェニル)−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、融点225℃のオフホワイトの固形物を得た。
【0209】
出発材料として使用した3−(2−メトキシフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2,6−ジフルオロアニリンに代えて2−メトキシアニリンを使用して、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例35の記載と同様の方法により調製した。
【0210】
実施例47
48%臭化水素酸水溶液15ml中の3−(2−メトキシフェニル)−7−アニリノ−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン50mg(0.14mmol)の溶液を、1時間加熱還流した。混合物を冷却し、蒸発させて、残渣をヘキサンで混練した。得られた固形物を濾取し、乾燥して、7−アニリノ−3,4−ジヒドロ−3−(2−ヒドロキシフェニル)−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン40mg(82%)を、融点192℃のオフホワイトの固形物として得た。
【0211】
実施例48
3−(4−メトキシベンジル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.55mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン300mg(1.4mmol)の混合物を、180℃で20分間加熱し、次に冷却した。残渣を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をヘキサンで混練し、濾取し、乾燥して、7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−3−(4−メトキシベンジル)−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン20mg(7%)を、融点112℃の白色の固形物として得た。
【0212】
出発材料として使用した3−(4−メトキシベンジル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、シクロヘキシルアミンに代えて4−メトキシベンジルアミンを使用して、3−シクロヘキシル−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例4の記載と同様の方法により調製した。
【0213】
実施例49
3−(2−ブロモフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン300mg(0.6mmol)及び4−メトキシベンジルアミン1.5mlの混合物を、100℃で1時間加熱した。混合物を冷却し、ジクロロメタン30mlと2M塩酸水溶液30mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をトリフルオロ酢酸10mlに溶解し、次に3時間加熱還流した。混合物を冷却し、蒸発させて、残渣を酢酸エチル25mlと飽和重炭酸ナトリウム水溶液25mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、残渣を、溶離に酢酸エチルを使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、7−アミノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン105ml(40%)を、融点154℃の白色の固形物として得た。
【0214】
出発材料として使用した3−(2−ブロモフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)トルエン120ml中の5−ホルミル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン2.5g(8.65mmol)の溶液を、2−ブロモアニリン1.5g(9.3mmol)及び4−トルエンスルホン酸一水和物100mg(0.5mmol)で処理し、次に水を共沸除去しながら1時間加熱還流した。冷却した混合物を蒸発させ、残渣をテトラヒドロフラン4mlに溶解した。得られた溶液を、テトラヒドロフラン40ml中の水素化リチウムアルミニウム(テトラヒドロフラン中の1M溶液として)9ml(9mmol)の溶液に滴下して加えた。1時間後、反応を、水0.35ml、2M水酸化ナトリウム水溶液0.35ml及び水1mlを注意深く滴下して加えてクエンチした。得られた懸濁液を、濾過助剤を通して濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を酢酸エチル150mlと飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、5−(2−ブロモアニリノ)メチル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン3.5g(91%)を、橙色のガム状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=444〕。
【0215】
b)ジクロロメタン100ml中の5−(2−ブロモアニリノ)メチル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン3.5g(7.9mmol)の溶液を、ジヒドロピラン3.3g(39mmol)及び4−トルエンスルホン酸一水和物15mg(0.08mmol)で処理した。18時間後、混合物をピリジニウム4−トルエンスルホナート100mg(0.4mmol)で処理した。更に3日後、エーテル100ml及び50%飽和ブライン100mlを加えた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、5−(2−ブロモアニリノ)メチル−4−〔3−(2−テトラヒドロピラン−2−イル)オキシエチル〕フェニルアミノ−2−メチルチオピリミジン2.6g(62%)を、黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=529〕。
【0216】
c)テトラヒドロフラン60ml中の5−(2−ブロモアニリノ)メチル−4−〔3−(2−テトラヒドロピラン−2−イル)オキシエチル〕フェニルアミノ−2−メチルチオピリミジン2.6g(4.9mmol)の溶液を、トリエチルアミン2ml(14.4mmol)で処理し、混合物を、テトラヒドロフラン20ml中のホスゲン(トルエン中20%)3mlの氷冷した溶液に滴下して加えた。1時間後、飽和塩化アンモニウム水溶液50mlを加えた。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をメタノール100mlに溶解し、酢酸エチル中の飽和塩酸20mlを加えた。10分後、混合物を蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.8g(78%)を、オフホワイトの固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=471〕。
【0217】
d)ジクロロメタン60ml中の3−(2−ブロモフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.4g(3mmol)の溶液を、3−クロロ過安息香酸(水中50%w/w)2g(6mmol)で処理した。18時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlを加えた。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.45g(100%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=503〕。
【0218】
実施例50
エタノール20ml中の7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.31mmol)の溶液を、ヒドラジン一水和物0.3mlで処理した。20時間後、混合物を蒸発させ、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン50mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン45mg(28%)を、融点130℃の白色の固形物として得た。
【0219】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2,6−ジクロロアニリンに代えて2−ブロモアニリンを使用して、7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例37の記載と同様の方法により調製した。
【0220】
実施例51
エタノール30ml中の7−アニリノ−3,4−ジヒドロ−3−(2,6−ジメチルフェニル)−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン500mg(0.86mmol)の溶液を、ヒドラジン一水和物0.8mlで処理した。18時間後、混合物を蒸発させ、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン50mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。ヘキサンで残渣を混練し、続いて濾過して、1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3,4−ジヒドロ−3−(2,6−ジメチルフェニル)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン10mg(3%)を、融点128℃の白色の固形物として得た。
【0221】
出発材料として使用した7−アニリノ−3,4−ジヒドロ−3−(2,6−ジメチルフェニル)−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2,6−ジクロロアニリンに代えて2,6−ジメチルアニリンを使用して、7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例37の記載と同様の方法により調製した。
【0222】
実施例52
エタノール20ml中の7−アニリノ−3−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン155mg(0.23mmol)の溶液を、ヒドラジン一水和物0.3mlで処理した。18時間後、混合物を蒸発させ、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。ヘキサンで残渣を混練し、続いて濾過して、1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン40mg(32%)を、融点102℃の白色の固形物として得た。
【0223】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2,6−ジクロロアニリンに代えて2−クロロ−4−トリフルオロメチルアニリンを使用して、7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの実施例37の記載と同様の方法により調製した。
【0224】
実施例53
テトラヒドロフラン30ml中の7−アニリノ−1−〔3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル〕−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.2g(1.7mmol)の溶液を、フッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1M)2.25ml(2.25mmol)で処理した。混合物を5時間加熱還流し、冷却し、蒸発させた。残渣を酢酸エチル50mlと2M塩酸水溶液50mlに分配した。有機相を水40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン/メタノール100:1からジクロロメタン/メタノール100:5の勾配溶離を使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、7−アニリノ−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン350mg(42%)をガム状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=486〕。
【0225】
出発材料として使用した7−アニリノ−1−〔3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル〕−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)ジメチルホルムアミド50ml中の実施例37(e)の5−ホルミル−4−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアミノ)−2−メチルチオピリミジン3.4g(11.7mmol)の溶液を、tert−ブチルジフェニルクロロシラン3.9g(14mmol)、イミダゾール2.4g(35mmol)及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン50mg(0.4mmol)で処理した。混合物を18時間撹拌し、次に蒸発させた。残渣を酢酸エチル150mlと2M塩酸水溶液100mlに分配した。有機相を更なる2M塩酸水溶液100mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、4−(3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニルアミノ)−5−ホルミル−2−メチルチオピリミジン6.2g(100%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=528〕。
【0226】
b)トルエン80ml中の4−(3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニルアミノ)−5−ホルミル−2−メチルチオピリミジン2.6g(5mmol)及び2−クロロ−6−メチルアニリン0.63ml(722mg、5.1mmol)の混合物を、4−トルエンスルホン酸一水和物170mg(0.9mmol)で処理し、次に水を共沸除去しながら2時間加熱還流した。混合物を冷却し、蒸発させた。残渣をテトラヒドロフラン20mlに溶解し、更なるテトラヒドロフラン30ml中の水素化リチウムアルミニウム(テトラヒドロフラン中1M溶液)5ml(5mmol)の溶液に滴下して加えた。1時間撹拌した後、反応を、水1.5ml、2M塩酸水溶液2ml及び水2.5mlを注意深く滴下して加えてクエンチした。混合物を、濾過助剤を通して濾過し、濾液を蒸発させて、4−〔3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル〕アミノ−5−(2−クロロ−6−メチルアニリノ)メチル−2−メチルチオピリミジン3.3g(100%)を、黄色の油状物として得て、それを更に精製しないで使用した〔質量スペクトル(ESI)MH+=653〕。
【0227】
c)テトラヒドロフラン50ml中の4−〔3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル〕アミノ−5−(2−クロロ−6−メチルアニリノ)メチル−2−メチルチオピリミジン3.3g(5mmol)の溶液を、トリエチルアミン1.4ml(10mmol)で処理し、得られた混合物を、テトラヒドロフラン30ml中のホスゲン(トルエン中20%)5ml(9.6mmol)の溶液に滴下して加えた。混合物を室温で24時間撹拌し、次に18時間加熱還流した。混合物を冷却し、蒸発させた。混合物をジクロロメタン40mlと飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−〔3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル〕−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.58g(47%)を、黄色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=679〕。
【0228】
d)ジクロロメタン40ml中の1−〔3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル〕−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.58g(2.3mmol)の溶液を、3−クロロ過安息香酸(水中50%w/w)1.6g(4.3mmol)で処理した。18時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlを加えた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。生成物をエタノールから再結晶させて、1−〔3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル〕−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.1g(67%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=711〕。
【0229】
e)1−〔3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル〕−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.1g(1.5mmol)及びアニリン3mlの混合物を、180℃で20分間加熱した。混合物を冷却し、2M塩酸水溶液50mlに加えた。得られた懸濁液を濾過し、固形物を水で洗浄し、乾燥して、1−〔3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.2g(100%)を、淡褐色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=724〕。
【0230】
実施例54
エタノール10ml中の7−アニリノ−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン250mg(0.4mmol)の溶液を、ヒドラジン一水和物0.5mlで処理した。18時間後、混合物を蒸発させ、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。ヘキサンで残渣を混練し、続いて濾過して、1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン30mg(15%)を、融点192℃の白色の固形物として得た。
【0231】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。 a)ジクロロメタン15ml中の7−アニリノ−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例53で調製した)200mg(0.41mmol)の溶液を、トリエチルアミン0.12ml(0.82mmol)及び無水メタンスルホン酸87mg(0.5mmol)で処理した。18時間後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液30mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン233mg(100%)をガム状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=564〕。
【0232】
b)ジメチルホルムアミド10ml中の7−アニリノ−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン233mg(0.41mmol)の溶液を、フタルイミドカリウム100mg(0.54mmol)で処理し、混合物を90℃で3時間加熱した。混合物を冷却し、蒸発させた。残渣を酢酸エチル50mlと水50mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン250mg(99%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=615〕。
【0233】
実施例55
メタノール15ml中の7−アニリノ−3−(2,5−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン90mg(0.14mmol)及びヒドラジン一水和物0.07mlの溶液を、窒素雰囲気下に室温で18時間撹拌した。反応溶液を蒸発させ、残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)で溶離して、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで再蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン20mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2,5−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン37mg(52%)を、融点120〜123℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=505〕。
【0234】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2,5−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、実施例54の記載と同様の方法により、7−アニリノ−3−(2,5−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(2−クロロ−6−メチルアニリンに代えて2,5−ジクロロアニリンを使用して、実施例53の記載と同様の方法により調製した)から調製した。
【0235】
実施例56
3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.40mmol)を、4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン250mg(1.2mmol)で処理し、混合物を180℃で40分間加熱した。混合物を冷却し、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン45mg(18%)を、融点98℃の白色の固形物として得た。
【0236】
出発材料として使用した3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)ジクロロメタン100ml中の5−(2−ブロモアニリノ)メチル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン(2,6−ジクロロアニリンに代えて2−ブロモアニリンを使用して、実施例37(f)の5−(2,6−ジクロロアニリノ)メチル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジンと同様の方法により調製した)3.5g(7.9mmol)の溶液を、2,3−ジヒドロピラン3.3g(39mmol)及びトルエンスルホン酸一水和物15mg(0.08mmol)で処理し、混合物を室温で3日間撹拌した。続いて、ジエチルエーテル100ml及びブライン100mlを加えた。混合物を分離し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。溶離剤として比率1:1でジエチルエーテルとヘキサンを使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより、5−(2−ブロモアニリノ)メチル−4−〔3−(2−(テトラヒドロピラニルオキシ)エチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン2.6gを、黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=529〕。
【0237】
b)テトラヒドロフラン40ml中の5−(2−ブロモアニリノ)メチル−4−〔3−(2−(テトラヒドロピラニルオキシ)エチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン2.6g(4.9mmol)の溶液を、トリエチルアミン2ml(14.4mmol)で処理し、得られた溶液を、テトラヒドロフラン40ml中のホスゲン(トルエン中20%溶液3ml、5.8mmol)の氷冷溶液に滴下して加えた。1時間後、塩化アンモニウム飽和溶液50mlを加えた。混合物を分離し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。溶液に、酢酸エチル中の塩化水素飽和溶液20mlを加えた。10分後、溶液を蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.8g(78%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=471〕。
【0238】
c)ジクロロメタン60ml中の3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.4g(3mmol)の溶液を、3−クロロ過安息香酸(水中50%w/w)2g(6mmol)で処理し、混合物を18時間撹拌した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.45g(100%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=503〕。
【0239】
実施例57
テトラヒドロフラン30ml中の7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−((1,1−ジメチル−2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ))エチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.3g(1.7mmol)を、フッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1M)2.1ml(2.1mmol)で処理した。混合物を5時間加熱還流し、冷却し、蒸発させた。残渣を酢酸エチル50mlと2M塩酸水溶液50mlに分配した。有機相を水40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン/メタノール100:1からジクロロメタン/メタノール100:5の勾配溶離を使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を蒸発させ、残渣を酢酸エチルから再結晶させて、7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−((1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ)エチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン500mg(54%)を、融点178℃のクリーム色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=545〕。
【0240】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−((1,1−ジメチル−2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ))エチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、5−ホルミル−4−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアミノ)−2−メチルチオピリミジンに代えて5−ホルミル−4−(3−((1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ)エチル)フェニルアミノ)−2−メチルチオピリミジンから、2−クロロ−6−メチルアニリンに代えて2−ブロモアニリンから出発して、実施例53の7−アニリノ−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンと同様の方法により調製した。
【0241】
5−ホルミル−4−(3−((1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ)エチル)フェニルアミノ)−2−メチルチオピリミジンを、エチル3−ニトロフェニルアセタートに代えてエチル(2,2−ジメチル−2−(3−ニトロフェニル))アセタートを使用して、実施例37の5−ホルミル−4−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアミノ)−2−メチルチオピリミジンと同様の方法により調製した。
【0242】
エチル(2,2−ジメチル−2−(3−ニトロフェニル))アセタートを下記のように調製した。
テトラヒドロフラン20ml中のエチル3−ニトロフェニルアセタート5g(24mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン80ml中の水素化ナトリウム(60%w/w)2.88g(72mmol)の懸濁液に滴下して加えた。30分後、ヨードメタン3.6ml(57mmol)を滴下して加え、得られた茶色の懸濁液を1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液50mlを注意深く加え、続いて酢酸エチル50mlを加えた。混合物を分離し、有機相をブライン50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、エチル(2,2−ジメチル−2−(3−ニトロフェニル))アセタート5.5g(97%)を、茶色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=238〕。
【0243】
実施例58
エタノール10ml中の7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−((1,1−ジメチル−2−フタルイミド)エチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン250mg(0.37mmol)を、ヒドラジン一水和物0.5mlで処理した。18時間後、混合物を蒸発させて、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン50mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をヘキサンで混練して、1−〔3−((2−アミノ−1,1−ジメチル)エチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン40mg(20%)を、融点188℃の白色の固形物として得た。
【0244】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−((1,1−ジメチル−2−フタルイミド)エチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、実施例54で使用した方法と同様の方法により7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−((1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ)エチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例57で調製した)から調製した。
【0245】
実施例59
実施例50の3−(2−ブロモフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン130mg(0.31mmol)の溶液を、4−メトキシアニリン1g(8mmol)で処理した。混合物を120℃で2時間加熱した。混合物を冷却し、2M塩酸水溶液30mlで処理した。懸濁した固形物を濾過し、水で洗浄し、乾燥した。固形物をエタノール20mlに溶解し、ヒドラジン一水和物0.2mlで処理した。18時間後、混合物を蒸発させ、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン50mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−3−(2−ブロモフェニル)−7−(4−メトキシアニリノ)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン35mg(31%)を、融点132〜133℃の白色の固形物として得た。
【0246】
実施例60
1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−3−(2−ブロモフェニル)−7−(4−メトキシアニリノ)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例59で調製した)25mgを、40%臭化水素酸水溶液2mlで処理し、混合物を150℃で2時間加熱した。混合物を冷却し、蒸発させた。残渣をヘキサンで混練して、1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−3−(2−ブロモフェニル)−7−(4−ヒドロキシアニリノ)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン臭化水素酸塩20mg(80%)を、融点210℃(分解)の白色の固形物として得た。
【0247】
実施例61
エタノール10ml中の7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(フタルイミドメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン230mgの溶液を、ヒドラジン一水和物0.5mlで処理した。18時間後、混合物を蒸発させ、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン50mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−〔3−(アミノメチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン5mg(2.8%)を、融点121℃の白色の固形物として得た。
【0248】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(フタルイミドメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)ジメチルホルムアミド100ml中の3−ニトロベンジルアルコール5g(33mmol)の溶液を、tert−ブチルジフェニルクロロシラン10.8g(40mmol)、イミダゾール6.7g(99mmol)及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン100mg(0.9mmol)で処理し、混合物を周囲温度で4時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチル100mlと2M塩酸水溶液100mlに分配した。有機相を更なる2M塩酸水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)ニトロベンゼン12.9g(100%)を、無色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=392〕。
【0249】
b)エタノール150ml中の3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)ニトロベンゼン12.9g(33mmol)の溶液を、10%パラジウム担持炭1gで処理し、次に水素雰囲気下で18時間振とうした。混合物を濾過し、濾液を蒸発させて、3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)アニリン12g(100%)を、無色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=362〕。
【0250】
c)1,4−ジオキサン30ml中のエチル4−クロロ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート2.32g(10mmol)の溶液を、トリエチルアミン1.4ml(10mmol)及び3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)アニリン4.7g(13mmol)で処理した。混合物を50℃で18時間加熱し、次に蒸発させた。残渣を酢酸エチル50mlと2M塩酸水溶液50mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、エチル4−〔3−−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)アニリノ〕−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート5.6g(100%)を、無色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=558〕。
【0251】
d)テトラヒドロフラン30ml中のエチル4−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)アニリノ〕−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート5.6g(10mmol)の溶液を、更なるテトラヒドロフラン20ml中のテトラヒドロフラン(10mmol)中水素化リチウムアルミニウム1M溶液10mlの氷冷溶液に滴下して加えた。1時間後、反応を、水1ml、2M水酸化ナトリウム水溶液1.5ml及び水2mlを連続して加えて注意深くクエンチした。混合物を、高速流動濾過助剤を通して濾過し、固形物をテトラヒドロフランで十分に洗浄した。合わせた濾液及び洗浄液を蒸発させて、4−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)アニリノ〕−5−ヒドロキシメチル−2−メチルチオピリミジン4.6g(88%)を、黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=516〕。
【0252】
e)ジクロロメタン100ml中の4−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)アニリノ〕−5−ヒドロキシメチル−2−メチルチオピリミジン7.7g(15mmol)の溶液を、二酸化マンガン13g(150mmol)で処理し、混合物を18時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。生成物を、比率1:2の酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、4−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)アニリノ〕−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド3.5g(46%)を、無色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=514〕。
【0253】
f)トルエン100ml中の4−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)アニリノ〕−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド3.5g(6.8mmol)の溶液を、2−ブロモアニリン12g(7mmol)及びトルエンスルホン酸一水和物100mg(0.5mmol)で処理した。混合物を、水を共沸除去しながら2時間加熱還流し、次に冷却し、蒸発させた。残渣をテトラヒドロフラン20mlに溶解し、次に更なるテトラヒドロフラン20ml中のテトラヒドロフラン(7mmol)中1M水素化リチウムアルミニウム7mlの氷冷溶液に滴下して加えた。1時間後、反応を、水1.5ml、2M水酸化ナトリウム水溶液2ml及び水3mlを連続して加えて注意深くクエンチした。混合物を、高速流動濾過助剤を通して濾過し、固形物をテトラヒドロフランで十分に洗浄した。合わせた濾液及び洗浄液を蒸発させて、5−((2−ブロモアニリノ)メチル)−4−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)アニリノ〕−2−メチルチオピリミジン4.5g(100%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=670〕。
【0254】
g)トルエン50ml中の5−((2−ブロモアニリノ)メチル)−4−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)アニリノ〕−2−メチルチオピリミジン4.5g(6.8mmol)及びトリエチルアミン1.9ml(13.6mmol)の溶液を、更なるトルエン50ml中のトルエン(13.6mmol)中ホスゲン20%溶液7mlの溶液に滴下して加えた。混合物を5時間加熱還流し、冷却した。。酢酸エチル50ml及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液60mlを加え、混合物を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−1−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)フェニル〕−3,4−ジヒドロ−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン4.7g(100%)を、無色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=696〕。
【0255】
h)ジクロロメタン100ml中の3−(2−ブロモフェニル)−1−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)フェニル〕−3,4−ジヒドロ−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン4.7g(6.8mmol)の溶液を、3−クロロ過安息香酸(水中50%w/w)4.6g(13.6mmol)で処理し、混合物を18時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液60mlを加えた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。残渣をエタノールから再結晶させて、3−(2−ブロモフェニル)−1−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)フェニル〕−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン4.3g(87%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=728〕。
【0256】
i)メタノール30ml中の3−(2−ブロモフェニル)−1−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)フェニル〕−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン400mg(0.55mmol)の溶液を、フッ化アンモニウム400mg(11mmol)で処理し、混合物を1時間加熱還流した。混合物を蒸発させ、生成物を、比率20:1のジクロロメタン/メタノールで溶離してシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン257mg(96%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=490〕。
【0257】
j)ジクロロメタン15ml中の3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン257mg(0.53mmol)の溶液を、トリエチルアミン0.15ml(1.06mmol)及び無水メタンスルホン酸104mg(0.6mmol)で処理した。18時間後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液10mlを加えた。混合物を分離し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−(メタンスルホニル)−1−〔3−(メタンスルホニルオキシメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン250mg(83%)を、無色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=567〕。
【0258】
k)ジメチルホルムアミド10ml中の3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−(メタンスルホニル)−1−〔3−(メタンスルホニルオキシメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン250mg(0.44mmol)の溶液を、フタルイミドカリウム111mg(0.6mmol)で処理し、混合物を90℃で1時間加熱し、次に冷却して、蒸発させた。残渣をジクロロメタン30mlと水30mlに分配した。有機相を収集し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−(メタンスルホニル)−1−〔3−(フタルイミドメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン270mg(99%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=618〕。
【0259】
l)3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−(メタンスルホニル)−1−〔3−(フタルイミドメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン270mg(0.44mmol)をアニリン3mlで処理し、混合物を180℃で20分間加熱し、冷却した。酢酸エチル20ml及び2M塩酸水溶液20mlを加えた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(フタルイミドメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン230mg(83%)を、淡褐色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=632〕。
【0260】
実施例62
テトラヒドロフラン30ml中の7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−1−〔3−((tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル)フェニル〕−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.5g(2mmol)の溶液を、フッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1M)2.5ml(2.5mmol)で処理した。混合物を5時間加熱還流し、冷却し、蒸発させた。残渣を酢酸エチル50mlと2M塩酸水溶液50mlに分配した。有機相を水40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣を、溶離剤としてジクロロメタン/メタノール100:1を使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(ヒドロキシメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン550mg(55%)を、融点136℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=486〕。
【0261】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−1−〔3−((tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル)フェニル〕−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
【0262】
3−(2−ブロモフェニル)−1−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)フェニル〕−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例61(h)で調製した)1.5g(2mmol)を、アニリン3mlで処理し、混合物を180℃で20分間加熱し、冷却した。混合物を2M塩酸水溶液50mlに注ぎ、沈殿した生成物を濾取し、水で洗浄し、乾燥して、7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−1−〔3−((tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル)フェニル〕−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.5g(100%)を、薄い茶色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=741〕。
【0263】
実施例63
3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン180mg(0.37mmol)及びアニリン0.34ml(3.7mmol)の混合物を、120℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、次に2M塩酸5mlで混練した。淡黄褐色の固形物を濾過により収集し、水、次にジエチルエーテルで洗浄した。粗材料を、溶離にジクロロメタン中の3%メタノールを使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(ヒドロキシメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン65mg(35%)を、融点129〜132℃のオフホワイトの固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=502〕。
【0264】
出発材料として使用した3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)ジクロロメタン200ml中の4−ニトロベンジルアルコール5.9g(38.7mmol)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン17.6ml(193.5mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物500mg(2.6mmol)の溶液を、室温で4時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣を、溶離剤として1:4酢酸エチル/ヘキサンを使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、2−(4−ニトロベンジルオキシ)−テトラヒドロピラン8.52g(93%)を、淡い黄色の油状物として得た。
【0265】
b)メタノール150ml中の2−(4−ニトロベンジルオキシ)−テトラヒドロピラン8.5g(35.9mmol)の溶液を、10%パラジウム担持炭800mgの存在下に室温及び大気圧で8時間水素化した。触媒を濾過により除去し、濾液を蒸発させて、暗黄色の油状物を得た。溶離剤として1:2酢酸エチル/ヘキサンを使用して、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)アニリン4.8g(65%)を、淡い黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)〔MH+MeCN〕+=249〕。
【0266】
c)篩乾燥1,4−ジオキサン中のエチル4−クロロ−2−メチルチオ−ピリミジン−5−カルボキシラート4.25g(18.26mmol)、4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)アニリン4.73g(22.85mmol)及びトリエチルアミン6.4ml(45.7mmol)の溶液を、60℃で4時間加熱した。反応混合物を蒸発させて、残渣を酢酸エチルと水に分配した。酢酸エチル層を分離し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させて、茶色の油状物を得て、それを、溶離剤として1:4酢酸エチル/ヘキサンを使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、エチル4−〔4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート6.68g(90%)を、黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=404〕。
【0267】
d)無水テトラヒドロフラン100ml中のエチル4−〔4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート6.6g(16.37mmol)の溶液を、無水テトラヒドロフラン100ml中の水素化リチウムアルミニウム(テトラヒドロフラン中1M)20.5ml(20.5mmol)に0℃で滴下して加えた。反応混合物を室温で2時間、次に65℃に温め、それを、水0.75ml、2M水酸化ナトリウム水溶液0.75ml及び水2.25mlを連続して加えてクエンチした。反応混合物を冷却し、次に濾過助剤を通して濾過し、濾液を蒸発させて、4−〔4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル〕アミノ−5−ヒドロキシメチル−2−メチルチオピリミジン4.5g(75%)を、黄色の半固形物として得た。
【0268】
e)実施例7(c)と同様の方法により、4−〔4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル〕アミノ−5−ヒドロキシメチル−2−メチルチオピリミジン4.54g(12.57mmol)を反応させて、5−ホルミル−4−〔4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン4.02g(89%)を得た。
【0269】
f)実施例37(f)と同様の方法により、5−ホルミル−4−〔4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン4.0g(11.1mmol)を2−ブロモアニリンと反応させて、5−(2−ブロモアニリノ)メチル−4−〔4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン1.13g(24%)を、淡い黄色のガム状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=515〕。
【0270】
g)無水テトラヒドロフラン5ml中に5−(2−ブロモアニリノ)メチル−4−〔4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン0.93g(1.8mmol)及びトリエチルアミン0.5ml(3.61mmol)を含有する溶液を、テトラヒドロフラン5mlに溶解したトルエン中のホスゲン20%溶液1.9ml(3.61mmol)に0℃で滴下して加えた。反応混合物を0℃で更に60分間撹拌し、次に蒸発させた。残渣を酢酸エチル(10ml)と2M塩酸(10ml)に分配し、酢酸エチル層を分離し、次に飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル〕−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン0.945g(97%)を、黄色のガム状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=541〕。
【0271】
h)酢酸エチル中飽和塩化水素10ml中の3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル〕−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン0.945mg(1.75mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチル(10ml)で稀釈し、次に水(10ml)及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(ヒドロキメチル)フェニル〕−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン0.68g(85%)を、黄色のガム状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=457〕。
【0272】
i)3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(ヒドロキメチル)フェニル〕−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン0.68g(1.49mmol)を、実施例7(f)と同様の方法により3−クロロ過安息香酸と反応させて、3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(ヒドロキメチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン0.36g(49%)を、クリーム色の泡状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=491〕。
【0273】
実施例64
エタノール5ml中の7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(フタルイミドメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン160mg(0.253mmol)及びヒドラジン一水和物0.5mlの溶液を、水素雰囲気下に室温で4時間撹拌した。反応混合物を蒸発させて、残渣を、溶離剤としてジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせて、蒸発させて、残渣をトルエンで再蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン20mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−〔4−(アミノメチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン55mg(43%)を、融点133〜136℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=501〕。
【0274】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(フタルイミドメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、実施例54の記載と同様の方法により7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(ヒドロキシメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例63で調製した)から調製した。
【0275】
実施例65
3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−1−(1−ナフチル)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン160mg(0.3mmol)及びアニリン200μl(2.2mmol)の混合物を、120℃で2時間加熱した。残渣を酢酸エチル(10ml)と2M塩酸(10ml)に分配し、酢酸エチル層を分離し、次に飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−(1−ナフチル)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(67%)を、融点120〜125℃の橙色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=522〕。
【0276】
出発材料として使用した3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−1−(1−ナフチル)ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、エチル4−クロロ−2−メチルチオ−ピリミジン−5−カルボキシラート及び1−ナフチルアミンから実施例7の記載と同様の方法により調製した。
【0277】
実施例66
メチル3−〔〔7−ベンジルスルホニル−3−(2−ブロモフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−オキソピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕メチル〕ベンゾアート0.655g(1.1mmol)及びアニリン0.55ml(6mmol)の混合物を、100℃で2時間加熱した。反応混合物をジクロロメタン(10ml)と2M塩酸(10ml)に分配し、ジクロロメタン層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗材料を、溶離剤として1:1酢酸エチル/ヘキサンを使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、メチル3−〔〔7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−オキソピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕メチル〕ベンゾアート120mg(20%)を、融点79〜82℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=546〕。
【0278】
出発材料として使用したメチル3−〔〔7−ベンジルスルホニル−3−(2−ブロモフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−オキソピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕メチル〕ベンゾアートを下記のように調製した。
a)塩化チオニル650μl(8.8mmol)を、メタノール40ml中の3−(クロロメチル)安息香酸1g(5.8mmol)の撹拌溶液に窒素雰囲気下に0℃で滴下して加え、次に室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させて、残渣をジクロロメタン(30ml)に溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2×40ml)、ブライン(40ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、メチル−3−(クロロメチル)ベンゾアート0.94g(88%)を、無色の易動性液状物として得た。
【0279】
b)ジメチルホルムアミド20ml中の7−ベンジルスルホニル−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1g(2.2mmol)の溶液を、窒素雰囲気下で0℃に冷却し、鉱油中の60%水素化ナトリウム112mg(4.2mmol)で処理し、次に30分間撹拌した。メチル−3−(クロロメチル)ベンゾアート440mg(2.4mmol)を加え、次に反応混合物を90℃で3時間加熱した。溶媒を蒸発させて、残渣を酢酸エチル(40ml)と水(40ml)に分配し、酢酸エチル層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗材料を、1:1酢酸エチル/ヘキサンにより溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、メチル3−〔〔7−ベンジルスルホニル−3−(2−ブロモフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−オキソピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕メチル〕ベンゾアート750mg(56%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=607〕。
【0280】
7−ベンジルスルホニル−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、市販の4−アミノ−5−カルボエトキシピリミジン−2−チオールから出発して、ヨードメタンに代えて臭化ベンジル、2,6−ジクロロアニリンに代えて2−ブロモアニリンを使用して、実施例8(a)〜(f)の記載と同様の方法により調製した。
【0281】
実施例67
テトラヒドロフラン/メタノール/水(6ml:6ml:1.5ml)中のメチル3−〔〔7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−オキソピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕メチル〕ベンゾアート90mg(0.17mmol)の溶液を、水酸化リチウム一水和物27mg(1.125mmol)で処理し、次に窒素雰囲気下に60℃で3時間加熱した。溶媒を蒸発させて、残渣を酢酸エチル(10ml)と2M塩酸(10ml)に分配した。酢酸エチル層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−〔〔7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−オキソピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕メチル〕安息香酸30mg(35%)を、融点180〜183℃の淡い黄色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=530〕。
【0282】
実施例68
3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例7で調製した)158mg(0.35mmol)及び4−エトキシアニリン250μl(1.9mmol)の混合物を、90℃で2時間加熱した。反応混合物をジクロロメタン(10ml)と2M塩酸(10ml)に分配し、ジクロロメタン層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10ml)を洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗材料を、1:1酢酸エチル/ヘキサンで溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−(4−エトキシアニリノ)−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン126mg(71%)を、融点224〜226℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=506〕。
【0283】
実施例69
無水テトラヒドロフラン(8ml)中の7−アニリノ−1−〔3−(2−tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン960mg(1.29mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン中のフッ化テトラブチルアンモニウム1M溶液1.6mlにより0℃で処理した。反応混合物を室温で一晩温めた。溶媒を蒸発させて、残渣を酢酸エチル(30ml)と2M塩酸(30ml)に分配し、酢酸エチル層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(30ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、暗茶色の固形物730mgを得た。粗材料をジエチルエーテルで混練し、固形物を濾過により収集し、更なるジエチルエーテルで洗浄して、7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン240mg(37%)を、融点>250℃のオフホワイトの固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=506〕。
【0284】
出発材料として使用した7−アニリノ−1−〔3−(2−t−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)ジメチルホルムアミド(5ml)中の5−(2,6−ジクロロアニリノ)メチル−4−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕アミノ−2−メチルチオピリミジン(実施例37(f)で調製した)0.8g(1.84mmol)、tert−ブチルクロロジフェニルシラン580μl(2.2mmol)、イミダゾール0.38mg(5.5mmol)及びN,N−ジメチルアミノピリジン15mgの溶液を、窒素雰囲気下に室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させて、残渣を酢酸エチル(40ml)と2M塩酸(40ml)に分配し、酢酸エチル層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、4−〔3−(2−tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕アミノ−5−(2,6−ジクロロアニリノ)メチル−2−メチルチオピリミジン1.36gを、黄色のガム状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=673〕。
【0285】
b)無水トルエン5ml中に4−〔3−(2−tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕アミノ−5−(2,6−ジクロロアニリノ)メチル−2−メチルチオピリミジン1.35g(2mmol)及びトリエチルアミン0.85ml(6mmol)を含む溶液を、トルエン10mlに溶解したトルエン中ホスゲン20%溶液3.2ml(6mmol)に窒素雰囲気下に0℃で滴下して加えた。次に反応混合物を6時間加熱還流し、次に蒸発させた。残渣を酢酸エチル(40ml)と2M塩酸(40ml)に分配し、酢酸エチル層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−〔3−(2−t−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.5gを、黄色のガム状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=699〕。
【0286】
c)1−〔3−(2−t−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.4g(2mmol)を、実施例7(f)の記載と同様の方法により3−クロロ過安息香酸と反応させて、1−〔3−(2−tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン0.98g(67%)を、クリーム色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=731〕。
【0287】
d)1−〔3−(2−t−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン980mg(1.22mmol)及びアニリン5mlの混合物を、100℃で30分間加熱した。反応混合物を冷却し、次に2M塩酸50mlに注いだ。生成物を濾過により収集し、水(50ml)、次にヘキサン(50ml)で洗浄し、乾燥して、7−アニリノ−1−〔3−(2−tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン960mg(96%)を、淡黄褐色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=744〕。
【0288】
実施例70
エタノール中33%メチルアミン5ml中の7−アニリノ−3−(2,6−クロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン125mg(0.214mmol)の溶液を、60℃で3時間加熱した。反応混合物を蒸発させて、粗材料を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(120:14:3:2)で溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン50mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−〔2−(メチルアミノ)エチル〕フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン38mg(34%)を、融点122〜125℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=519〕。
【0289】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2,6−クロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例69で調製した)から、実施例54(a)の記載と同様の方法により調製した。
【0290】
実施例71
エタノール中33%ジメチルアミン5ml中の7−アニリノ−3−(2,6−クロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例70の記載と同様に調製した)125mg(0.214mmol)の溶液を、60℃で3時間加熱した。反応混合物を蒸発させて、粗材料を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(120:14:3:2)で溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン50mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン18mg(16%)を、融点101〜105℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=533〕。
【0291】
実施例72
3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.09g(2.2mmol)及びアニリンの混合物を、120℃で1時間加熱した。反応混合物をジクロロメタン(20ml)と2M塩酸(20ml)に分配し、ジクロロメタン層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗材料を、5:1酢酸エチル/ヘキサンで溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン630mg(55%)を、融点213〜217℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=506〕。
【0292】
出発材料として使用した3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)1−〔3−(2−tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(2−クロロ−6−メチルアニリンに代えて2,4−ジクロロアニリンを使用して実施例53(a)及び(b)の記載と同様の方法により調製した)1.97g(2.83mmol)を、実施例69の記載と同様の方法によりフッ化テトラブチルアンモニウム1M溶液と反応させた。3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.3g(100%)を、黄色の固形物として単離した〔質量スペクトル(ESI)MH+=461〕。
【0293】
b)で3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−7−メチルチオ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.3g(2.8mmol)を、実施例7(f)の記載と同様の方法3−クロロ過安息香酸と反応させて、3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン1.1g(78%)を、クリーム色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=493〕。
【0294】
実施例73
ジクロロメタン/メタノール5ml中の7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン370mg(0.6mmol)及びヒドラジン一水和物0.3ml(6mmol)の溶液を、窒素雰囲気下に室温で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発させて、残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(120:14:3:2)で溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで再蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン20mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(33%)を、融点131〜135℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=505〕。
【0295】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、実施例54の記載と同様の方法により7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンから調製した。
【0296】
実施例74
エタノール中40%メチルアミン4ml中の7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン120mg(0.2mmol)の溶液を、50℃で3時間加熱した。反応混合物を蒸発させて、粗材料を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(120:14:3:2)で溶離して、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−〔2−(メチルアミノ)エチル〕フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン18mg(16%)を、融点120〜122℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=519〕。
【0297】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、実施例54(a)の記載と同様の方法により7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例72で調製した)から調製した。
【0298】
実施例75
エタノール中33%ジメチルアミン4ml中の7−アニリノ−3−(2,4−クロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例74で調製した)204mg(0.35mmol)の溶液を、40℃で2時間加熱した。反応溶液を蒸発させて、粗材料を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(120:14:3:2)で溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン80mg(43%)を、融点101〜105℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=533〕。
【0299】
実施例76
7−ベンジルスルホニル−3−(2−ブロモフェニル)−1−シクロヘキシルメチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン240mg(0.4mmol)及びアニリン0.39ml(4.3mmol)の混合物を、150℃で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、次に2M塩酸(20ml)とジクロロメタン(20ml)に分配した。有機層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗材料を、1:2酢酸エチル/ヘキサンで溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2−ブロモフェニル)−1−シクロヘキシルメチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン80mg(42%)を、融点200〜202℃のオフホワイトの固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=492〕。
【0300】
出発材料として使用した7−ベンジルスルホニル−3−(2−ブロモフェニル)−1−シクロヘキシルメチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、実施例66(b)の記載と同様の方法により7−ベンジルスルホニル−3−(2−ブロモフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例66で調製した)及びブロモメチルシクロヘキサンから調製した。
【0301】
実施例77
メタノール/ジクロロメタン(3ml:3ml)中の7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン195mg(0.3mmol)及びヒドラジン一水和物150μl(3mmol)の溶液を、窒素雰囲気下に室温で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発させて、残渣を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(120:14:3:2)で溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで再蒸発させた。残渣をジクロロメタン20mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−〔4−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン90mg(67%)を、融点117〜121℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=505〕。
【0302】
出発材料として使用した7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、実施例63の記載と同様の方法によりエチル4−クロロ−2−メチルチオ−5−ピリミジンカルボキシラート及び4−〔2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル〕アニリンから調製した。2,4−ジクロロアニリンを、実施例63(f)の工程で2−ブロモアニリンの代わりに使用した。
【0303】
4−〔2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル〕アニリンを下記のように調製した。
ジメチルホルムアミド(20ml)中に4−ニトロフェネチルアルコール3g(18mmol)、tert−ブチルクロロジフェニルシラン5.2ml(20mmol)、イミダゾール3.05g(45mmol)及びN,N−ジメチルアミノピリジン438mg(3.5mmol)を含有する溶液を、窒素雰囲気下に室温で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、残渣を酢酸エチル(40ml)と2M塩酸(40ml)に分配した。酢酸エチル層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、4−〔2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル〕ニトロベンゼン6.56gを、黄色のガム状物として得た。
【0304】
10%パラジウム担持炭750mgを含有するメタノール(30ml)中の4−〔2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル〕ニトロベンゼン6.5g(16mmol)を、室温及び大気圧下で2時間水素化した。触媒を濾過により除去し、溶媒を蒸発させて、4−〔2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル〕フェニルアミン5.7gを、無色の液状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=376〕。
【0305】
実施例78
3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン350mg(0.7mmol)及びアニリン2mlの混合物を、120℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、次に2M塩酸(20ml)とジクロロメタン(20ml)に分配した。有機層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(ヒドロキシメチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(57%)を、融点121〜125℃の黄色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=492〕。
【0306】
出発材料として使用した3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔4−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、実施例63の記載と同様の方法により調製した。2,4−ジクロロアニリンを、実施例63(f)の工程で2−ブロモアニリンの代わりに使用した。
【0307】
実施例79
3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.48mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン300mg(1.4mmol)の混合物を、180℃で30分間加熱した。混合物を冷却し、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用して、シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン45mg(17%)を、融点142℃の白色の固形物として得た。
【0308】
出発材料として使用した3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2,6−ジクロロアニリンに代えて2,4,6−トリクロロアニリンを使用して、実施例1の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンと同様の方法により調製した。
【0309】
実施例80
テトラヒドロフラン5ml中の1−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(0.23mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン中のフッ化テトラブチルアンモニウム1M溶液0.5ml(0.5mmol)で処理した。1時間後、混合物を蒸発させて、生成物を、溶媒の溶離に比率20:1のジクロロメタン/メタノールを使用して、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を蒸発させ、続いて残渣をヘキサンで混練し、濾過して、3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン60mg(42%)を、融点110℃の白色の固形物として得た。
【0310】
出発材料として使用した1−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
【0311】
1−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン500mg(0.7mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン1g(4.8mmol)の混合物を、180℃で30分間加熱した。混合物を冷却し、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用して、シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン200mg(33%)を、黄色のガム状物とし得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=859〕。
【0312】
1−〔3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)フェニル〕−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2−クロロ−6−メチルアニリンに代えて2,4−ジクロロアニリンを使用して、実施例53(d)の1−〔3−(2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル〕−3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンと同様の方法により調製した。
【0313】
実施例81
エタノール5ml中の3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン50mg(0.07mmol)の溶液を、ヒドラジン一水和物0.5mlで処理した。18時間後、混合物を蒸発させて、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(60:18:2:3)を使用して、シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をペンタンで混練し、濾過して、3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン10mg(23%)を、融点108℃の白色の固形物として得た。
【0314】
出発材料として使用した3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを下記のように調製した。
a)ジクロロメタン10ml中の実施例80の3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(0.16mmol)の溶液を、トリエチルアミン0.05ml(0.32mmol)及び無水メタンスルホン酸34mg(0.2mmol)で処理した。4時間後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液10mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン100mg(90%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=699〕。
【0315】
b)ジメチルホルムアミド5ml中の3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン50mg(0.07mmol)の溶液を、フタルイミドカリウム17mg(0.09mmol)で処理し、混合物を90℃で1時間加熱した。混合物を冷却し、蒸発させた。残渣を酢酸エチル20mlと水20mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて、3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−フタルイミドエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン50mg(95%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=750〕。
【0316】
実施例82
実施例81(a)の3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンの50mg(0.07mmol)を、エタノール中のジメチルアミン33%溶液3mlにより処理し、混合物を50℃で3時間加熱した。混合物を冷却し、蒸発させた。生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用して、シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−(ジメチルアミノ)エチル)フェニル〕ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン10mg(22%)を、融点92℃の白色の固形物として得た。
【0317】
実施例83
3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン300mg(0.65mmol)及び4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリン400mg(1.9mmol)の混合物を、180℃で30分間加熱した。混合物を冷却し、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用して、シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−〔4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕アニリノ〕−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン30mg(8%)を、融点106〜108℃の白色の固形物として得た。
【0318】
出発材料として使用した3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2,6−ジクロロアニリンに代えて2,4−ジクロロアニリンを使用して、実施例7の3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−1−フェニルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンと同様の方法により調製した。
【0319】
実施例84
(2−〔3−〔3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル370mg(0.6mmol)及びアニリン300mg(3.2mmol)の混合物を、140℃で40分間加熱し、冷却した。ジクロロメタン10ml及びトリフルオロ酢酸10mlを加えた。10分後、混合物を蒸発させて、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させ、ジクロロメタン/ペンタンで混練した後、1−〔3−(2−アミノ−2−メチル−プロピル)−フェニル〕−3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン73mg(23%)を、融点128℃の白色の固形物として得た。
【0320】
出発材料として使用した(2−〔3−〔3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを下記のように調製した。
a)エタノール300ml中のエチル4−クロロ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート50g(215mmol)の氷冷溶液を、ナトリウムエトキシド溶液(ナトリウム5.1g(222mg.atom)及びエタノール300mlから調製した)を滴下して処理した。1時間後、混合物を蒸発させて、残渣をジクロロメタン400mlと水400mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、エチル4−エトキシ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート48g(92%)を、無色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=243〕。
【0321】
b)ジクロロメタン500ml中のエチル4−エトキシ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート15g(62mmol)のドライアイス/アセトン冷却溶液を、ジクロロメタン中の水素化ジイソブチルアルミニウム1M溶液185ml(185mmol)を滴下して処理した。1時間後、飽和塩化アンモニウム12mlを加え、混合物を周囲温度に温めた。混合物を、高速流動濾過助剤を通して濾過し、蒸発させて、4−エトキシ−2−メチルチオ−5−(ヒドロキシメチル)ピリミジン12.4g(100%)を、淡い黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=201〕。
【0322】
c)ジクロロメタン500ml中の4−エトキシ−2−メチルチオ−5−(ヒドロキシメチル)ピリミジン12.4g(62mmol)の溶液を、二酸化マンガン54g(620mmol)で処理した。3時間後、混合物を濾過し、蒸発させて、4−エトキシ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド12.7g(100%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=199〕。
【0323】
d)トルエン400ml中の4−エトキシ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド12.7g(64mmol)、2,6−ジクロロアニリン10.4g(64mmol)及びトルエンスルホン酸一水和物0.6g(3mmol)の混合物を、水を共沸除去しながら18時間加熱還流した。混合物を冷却し、テトラヒドロフラン400ml中の水素化リチウムアルミニウム2.4(65mmol)の氷冷懸濁液に滴下して加えた。1時間後、混合物を、水2.4ml、2M塩酸水溶液1.2ml及び水3.6mlを注意深く加えてクエンチした。混合物を高速流動濾過助剤を通して濾過し、蒸発させて、5−(2,6−ジクロロアニリノメチル)−4−エトキシ−2−メチルチオピリミジン22g(100%)を、粘性の橙色の油状物として得て、それを、更に精製しないで使用した〔質量スペクトル(ESI)MH+=344〕。
【0324】
e)5−(2,6−ジクロロアニリノメチル)−4−エトキシ−2−メチルチオピリミジン22g(64mmol)を、濃硫酸100mlで処理し、混合物を120℃で20分間加熱し、冷却して、氷/水1500mlに注意深く加えた。混合物をジクロロメタン(3×300ml)で抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、茶色の固形物14gを得た。少量を、溶離剤として比率1:2で酢酸エチル/イソへキサンを使用して、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、5−(2,6−ジクロロアニリノメチル)−2−メチルチオ−3H−ピリミジン−4−オンを、白色の固形物として得た。〔質量スペクトル(ESI)MH+=316〕。
【0325】
f)5−(2,6−ジクロロアニリノメチル)−2−メチルチオ−3H−ピリミジン−4−オン13.6g(43mmol)を、オキシ塩化リン120mlで処理し、混合物を100℃で15分間加熱し、冷却した。混合物を蒸発させて、酢酸エチル200mlと水200mlに注意深く分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。生成物を、比率1:9のジエチルエーテル/イソへキサンで溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、4−クロロ−5−(2,6−ジクロロアニリノメチル)−2−メチルチオピリミジン3.2g(22%)を、淡い黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=334〕。
【0326】
g)ジクロロメタン5ml中の4−クロロ−5−(2,6−ジクロロアニリノメチル)−2−メチルチオピリミジン520mg(1.6mmol)、(2−(3−アミノフェニル)−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル420mg(1.6mmol)及びN,N−ジエチルアニリン250mg(1.7mmol)の溶液を、溶媒が蒸発するまで80℃で、次に120℃で30分間加熱し、次に冷却した。生成物を、比率1:1のジエチルエーテル/イソへキサンで溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、(2−(3−〔5−〔(2,6−ジクロロフェニルアミノ)−メチル〕−2−メチルチオピリミジン−4−イル−アミノ〕−フェニル)−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル350mg(39%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=562〕。
【0327】
h)トルエン40ml中の(2−(3−〔5−〔(2,6−ジクロロフェニルアミノ)−メチル〕−2−メチルチオピリミジン−4−イル−アミノ〕−フェニル)−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル320mg(0.6mmol)の溶液を、トリエチルアミン0.25ml(1.8mmol)で処理し、得られた溶液を、更なるトルエン40ml中のホスゲン(トルエン中20%溶液0.6ml)の溶液に滴下して加えた。混合物を1時間加熱還流し、次に冷却した。酢酸エチル80ml及び水80mlを加えた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、(2−〔3−〔3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル350mg(100%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=588〕。
【0328】
i)ジクロロメタン10ml中の(2−〔3−〔3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル350mg(0.6mmol)の溶液を、3−クロロ過安息香酸(水中50%w/w)400mg(1.2mmol)で処理し、混合物を3時間撹拌した。ジメチルスルホキシド(0.5ml)を加えた。更に10分後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液10mlを加えた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、(2−〔3−〔3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル370mg(100%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=620〕。
【0329】
上記の部分(g)で出発材料として使用した(2−(3−アミノフェニル)−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを下記のように調製した。
j)ジエチルエーテル60ml中のエチル4−ブロモフェニルアセタート4g(16.5mmol)の溶液を、トルエン/テトラヒドロフラン(3:1)中の臭化メチルマグネシウム1.4M溶液26ml(36.4mmol)で処理し、混合物を40℃で1時間加熱し、次に冷却した。飽和塩化アンモニウム水溶液100mlを加え、相を分離した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、1−(4−ブロモフェニル)−2−メチル−プロパン−2−オール3.5g(93%)を、無色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=229〕。
【0330】
k)氷酢酸20ml中の1−(4−ブロモフェニル)−2−メチル−プロパン−2−オール3.5g(15.4mmol)の溶液を、アセトニトリル630mg(15.4mmol)で処理し、氷で冷却した。濃硫酸10mlを徐々に加え、混合物を72時間撹拌した。混合物を氷/水300mlに注ぎ、炭酸カリウムで中和した。生成物をジエチルエーテル(2×250ml)で抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。生成物を、ジエチルエーテル/ヘキサンから再結晶により精製して、N−〔2−(4−ブロモフェニル)−1,1−ジメチル−エチル〕−アセトアミド3.3g(80%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=270〕。
【0331】
l)濃硫酸3ml中のN−〔2−(4−ブロモフェニル)−1,1−ジメチル−エチル〕−アセトアミド3.3g(12mmol)の氷冷溶液を、濃硫酸3ml及び90%硝酸6mlの混合物を滴下して処理した。1時間後、混合物を氷/水200mlに注意深く加え、沈殿した生成物をジクロロメタン150mlで抽出した。有機溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、N−〔2−(4−ブロモ−3−ニトロフェニル)−1,1−ジメチル−エチル〕−アセトアミド3.7g(98%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=315〕。
【0332】
m)エタノール60ml中のN−〔2−(4−ブロモ−3−ニトロフェニル)−1,1−ジメチル−エチル〕−アセトアミド3.5g(11mmol)の溶液を、トリエチルアミン3ml(22mmol)及び10%パラジウム担持炭500mgで処理した。混合物を大気圧で6時間水素化し、濾過し、蒸発させた。残渣を酢酸エチル60mlと飽和重炭酸ナトリウム水溶液60mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、N−〔2−(3−アミノフェニル)−1,1−ジメチル−エチル〕−アセトアミド1.7g(75%)を、橙色のガム状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=207〕。
【0333】
n)エチレングリコール20ml中のN−〔2−(3−アミノフェニル)−1,1−ジメチル−エチル〕−アセトアミド1.7g(8.3mmol)の溶液を、水酸化ナトリウム3g(75mmol)で処理し、混合物を195℃で20時間加熱した。混合物を冷却し、塩化ナトリウムで飽和した1M水酸化ナトリウム水溶液150mlに加えた。生成物をジエチルエーテル(3×100ml)で抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、3−(2−アミノ−2−メチル−プロピル)−アニリン1.2g(88%)を、無色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)M+CH3CN+=206〕。
【0334】
o)テトラヒドロフラン30ml中の3−(2−アミノ−2−メチル−プロピル)−アニリン1g(6.1mmol)のドライアイス/アセトン冷却溶液を、テトラヒドロフラン20ml中のジ−tert−ブチルジカルボナート1.13g(6.1mmol)の溶液を滴下して処理した。1時間後に冷却を除去し、混合物を周囲温度に温め、その温度で2時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液40mlを加えた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。生成物を、溶離剤として比率1:1のジエチルエーテル/イソへキサンを使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、(2−(3−アミノフェニル−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル960mg(60%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=265〕。
【0335】
実施例85
(2−〔3−〔3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−2−エチル−ブチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル400mg(0.62mmol)及びアニリン600mg(6.5mmol)の混合物を、140℃で45分間加熱し、冷却した。残渣をジクロロメタン及びトリフルオロ酢酸1:1混合物20mlに溶解した。10分後、混合物を蒸発させて、生成物を、ジクロロメタン/メタノール98:2からジクロロメタン/メタノール95:5の勾配溶離を使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、残渣をジクロロメタン4mlに溶解した。生成物を、ペンタンを加えて沈殿させ、続いて濾過し、乾燥して、1−〔3−(1−アミノメチル−1−エチル−プロピル)−フェニル〕−3−(2,6−ジクロロ−フェニル)−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オントリフルオロアセタート65mg(19%)を、融点232℃の白色の固形物として得た。
【0336】
出発材料として使用した(2−〔3−〔3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−2−エチル−ブチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、(2−(3−アミノフェニル)−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルに代えて(2−(3−アミノフェニル)−2−エチル−ブチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを使用して、実施例84の(2−〔3−〔3−(2,6−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−1,1−ジメチル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルの記載と同様の方法を使用して調製した。
【0337】
(2−(3−アミノフェニル)−2−エチル−ブチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを下記のように調製した。
a)テトラヒドロフラン100ml中の3−ニトロフェニルアセトニトリル2g(12mmol)のドライアイス/アセトン冷却溶液を、ヨードエタン4.4g(26.5mmol)、tert−ブトキシドカリウム3g(27mmol)及び18−crown−6 800mg(3mmol)で処理した。混合物を、反応温度を周囲温度に徐々に上昇させながら18時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液100mlを加え、有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。生成物を、溶離剤として比率3:7のジエチルエーテル/ヘキサンを使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、2−エチル−2−(3−ニトロ−フェニル)−ブチロニトリル2.1g(80%)を、淡い茶色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=219〕。
【0338】
b)エタノール50ml中の2−エチル−2−(3−ニトロ−フェニル)−ブチロニトリル3.2g(14.7mmol)の溶液を、水湿ラネーニッケル350mgで処理し、混合物を60℃に加熱した。ヒドラジン一水和物10mlを20分かけて滴下して加え、反応混合物を60℃で更に1時間撹拌した。冷却した混合物を高速流動濾過助剤を通して濾過し、蒸発させて、2−(3−アミノ−フェニル)−2−エチル−ブチロニトリル2.5g(90%)を、橙色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=189〕。
【0339】
c)テトラヒドロフラン30ml中の2−(3−アミノ−フェニル)−2−エチル−ブチロニトリル2.5g(13mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン中の水素化リチウムアルミニウム1M溶液30ml(30mmol)で処理し、混合物を2時間加熱還流し、次に冷却した。混合物を、水1ml、2M水酸化ナトリウム0.5ml及び水1.5mlを加えて注意深くクエンチし、次に高速流動濾過助剤を通して濾過した。濾液を蒸発させて、3−(1−アミノメチル−1−エチル−プロピル)−アニリン0.88g(35%)を、淡い黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=193〕。
【0340】
d)テトラヒドロフラン30ml中の3−(1−アミノメチル−1−エチル−プロピル)−アニリン880mg(4.6mmol)のドライアイス/アセトン冷却溶液を、テトラヒドロフラン30ml中のジ−tert−ブチルジカルボナート850mg(4.6mmol)の溶液を滴下して処理した。1時間後、冷却を除去した。更に2時間後、飽和塩化アンモニウム水溶液40mlを加えた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。生成物を、溶離剤として比率2:3のジエチルエーテル/イソへキサンを使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を蒸発させて、(2−(3−アミノフェニル)−2−エチル−ブチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル950mg(71%)を、淡い橙色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=293〕。
【0341】
実施例86
エタノール10ml中の2−(3−〔3−〔3−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−プロピル)−イソインドール−1,3−ジオン200mg(0.3mmol)の溶液を、ヒドラジン一水和物1mlで処理した。周囲温度で18時間後、混合物を蒸発させて、生成物を、溶離にジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(240:24:3:2)を使用して、シリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、残渣をトルエンで蒸発させた。次に残渣をジクロロメタン40mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液40mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、ジクロロメタン/ペンタンで混練した後、1−〔3−(3−アミノ−プロピル)−フェニル〕−3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン25mg(16%)を、融点120℃の固形物として得た。
【0342】
出発材料として使用した2−〔3−〔3−〔3−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオンを下記のように調製した。
a)テトラヒドロフラン120ml中の水素化ナトリウム(鉱油中60%w/w分散)2.1g(53ml)の氷冷懸濁液を、テトラヒドロフラン40ml中の4−メトキシベンジルアルコール6.5g(47mmol)の溶液を滴下して処理した。30分後、エチル4−クロロ−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート10g(43mmol)の溶液を徐々に加えた。更に40分後、反応を、飽和塩化アンモニウム水溶液60mlを注意深く加えてクエンチした。混合物を分離し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、エチル4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート14.2g(99%)を、淡い黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=335〕。
【0343】
b)テトラヒドロフラン150ml中の水素化リチウムアルミニウム1.6g(42mmol)の氷冷懸濁液を、テトラヒドロフラン150ml中のエチル4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシラート14g(42mmol)で徐々に処理した。15分後、反応を、水1.5ml、2M水酸化ナトリウム水溶液0.8ml及び水2.3mlを注意深く加えてクエンチした。得られた懸濁液を、高速流動濾過助剤を通して濾過した。濾過された固形物をテトラヒドロフランで十分に洗浄し、合わせた濾液と洗浄液を蒸発させた。残渣をジクロロメタン200mlと水100mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液に、更にジクロロメタン100mlを加え、それを次に二酸化マンガン36g(414mmol)で処理した。混合物を周囲温度で2時間撹拌し、高速流動濾過助剤を通して濾過した。濾液を蒸発させて、4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド11.6g(95%)を、淡い黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=291〕。
【0344】
c)4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−2−メチルチオピリミジン−5−カルボキシアルデヒド11.6g(40mmol)、2,4−ジクロロアニリン6.5g(40mmol)及びトルエンスルホン酸一水和物400mg(2.1mmol)の混合物を、水を共沸除去しながら1時間加熱還流し、冷却した。混合物を、テトラヒドロフラン100ml中の水素化リチウムアルミニウム1.5g(40mmol)の氷冷懸濁液に滴下して加えた。1時間後、反応を、水1.5ml、2M水酸化ナトリウム水溶液0.7ml及び水2.2mlを注意深く加えてクエンチした。更なるテトラヒドロフラン100mlを加え、混合物を、高速流動濾過助剤を通して濾過し、濾液を蒸発させて、5−(2,4−ジクロロアニリノメチル)−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−2−メチルチオピリミジン10.5g(60%)を、橙色の粘性油状物として得て、それを、更に精製しないで使用した〔質量スペクトル(ESI)MH+=436〕。
【0345】
d)トリフルオロ酢酸30ml中の5−(2,4−ジクロロアニリノメチル)−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−2−メチルチオピリミジン5g(11.5mmol)の溶液を、20分間加熱還流し、冷却して、蒸発させた。生成物を、溶離剤として比率1:2の酢酸エチル/イソへキサンを使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、5−〔2,4−ジクロロアニリノメチル〕−2−メチルチオ−3H−ピリミジン−4−オン1.2g(24%)を、淡い黄色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=316〕。
【0346】
e)オキシ塩化リン40ml中の5−〔2,4−ジクロロアニリノメチル〕−2−メチルチオ−3H−ピリミジン−4−オン1.2g(3.8mmol)の溶液を、N,N−ジエチルアニリン0.6ml(3.7mmol)で処理し、混合物を110℃で1時間加熱し、冷却して、蒸発させた。残渣を氷/水40mlとジエチルエーテル30mlに注意深く分配した。水性相を更なるジエチルエーテル30mlで抽出し、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、4−クロロ−5−(2,4−ジクロロアニリノメチル)−2−メチルチオピリミジン1.1g(87%)を、油状物として得て、それを白色の固形物に徐々に固形化した〔質量スペクトル(ESI)MH+=334〕。
【0347】
f)ジクロロメタン3ml中の4−クロロ−5−(2,4−ジクロロアニリノメチル)−2−メチルチオピリミジン180mg(0.54mmol)の溶液を、2−〔3−(3−アミノフェニル)−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオン180mg(0.54mmol)及びN,N−ジエチルアニリン85mg(0.57mmol)で処理し、混合物を120℃で加熱してジクロロメタンを蒸発させ、120℃で更に30分間加熱した。冷却した混合物を、比率1:2の酢酸エチル/イソへキサンで溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーに付した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、2−〔3−〔3−〔5−〔2,4−ジクロロアニリノメチル〕−2−メチルチオピリミジン−4−イル−アミノ〕−フェニル〕−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオン200mg(64%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=578〕。
【0348】
g)トルエン10ml中の2−〔3−〔3−〔5−〔2,4−ジクロロアニリノメチル〕−2−メチルチオピリミジン−4−イル−アミノ〕−フェニル〕−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオン200mg(0.35mmol)の溶液を、トリエチルアミン0.15ml(1.05mmol)で処理し、得られた混合物を、更なるトルエン20ml中のホスゲン(トルエン中20%溶液として)0.4ml(0.7mmol)の氷冷溶液に滴下して加えた。混合物を1時間加熱還流し、次に冷却した。酢酸エチル30ml及び水30mlを加えた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、2−〔3−〔3−〔3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオン180mg(85%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=604〕。
【0349】
h)ジクロロメタン10ml中の2−〔3−〔3−〔3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−メチルチオ−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオン180mg(0.3mmol)を、3−クロロ過安息香酸(水中50%w/w)200mg(0.6mmol)で処理し、混合物を周囲温度で18時間撹拌した。ジメチルスルホキシド0.1mlを加えた。更に15分後、ジクロロメタン10ml及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mlを加えた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、2−〔3−〔3−〔3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオン190mg(100%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=636〕。
【0350】
i)2−〔3−〔3−〔3−(2,4−ジクロロフェニル)−7−メタンスルホニル−2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオン190mg(0.3mmol)及びアニリン1mlの混合物を、140℃で35分間加熱し、次に冷却した。混合物を、2M塩酸水溶液40mlに加え、沈殿した生成物を濾取し、2M塩酸水溶液、次に水で洗浄し、最後に乾燥して、2−〔3−〔3−〔3−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−1−イル〕−フェニル〕−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオン200mg(100%)を、淡い茶色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=649〕。
【0351】
部分(f)で出発材料として使用した2−〔3−(3−アミノフェニル)−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオンを下記のように調製した。
j)アセトン120ml中のヨウ化ナトリウム15g(100mmol)の溶液に、N−(3−ブロモプロピル)フタルイミド3g(11mmol)を加え、混合物を30分間加熱還流した。冷却した混合物を濾過し、蒸発させた。残渣をジエチルエーテル50mlと水50mlに分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、N−(3−ヨードプロピル)フタルイミド2.6g(75%)を、白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=316〕。
【0352】
k)窒素雰囲気下で、ジメチルホルムアミド20ml中の亜鉛末(直径<10ミクロン)1.6g(24mg.atom)の撹拌懸濁液を、1,2−ジブロモエタン0.11ml(1.2mmol)で処理し、混合物を60℃に加熱し、次に室温に冷却した。加熱と冷却を更に2回繰り返した。クロロトリメチルシラン0.04ml(0.24mmol)を加え、混合物を周囲温度で30分間撹拌した。次に混合物をN−(3−ヨードプロピル)フタルイミド1.26g(4mmol)で処理し、得られた懸濁液を周囲温度で30分間撹拌し、次に35℃で1時間加熱し、冷却した。次に混合物に、1−ヨード−3−ニトロベンゼン750mg(3mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム60mg(0.06mmol)及びトリ(o−トリル)ホスフィン70mg(0.23mmol)を連続して加え、得られた混合物を周囲温度で1時間撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を酢酸エチル50mlで稀釈し、水40mlで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。生成物を、溶離剤として比率1:2の酢酸エチル/イソへキサンを使用して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、2−〔3−(3−ニトロフェニル)−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオン190mg(20%)を、淡い桃色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=311〕。
【0353】
l)エタノール20ml中の2−〔3−(3−ニトロフェニル)−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオン190mg(0.6mmol)の溶液を、10%パラジウム担持炭50mgで処理し、水素雰囲気下で2時間振とうした。混合物を濾過し、濾液を蒸発させて、2−〔3−(3−アミノフェニル)−プロピル〕−イソインドール−1,3−ジオン120mg(71%)を、黄色の油状物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=281〕。
【0354】
実施例87
エタノール2ml中の7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例74で調製された)58mg(0.1mmol)及びジエチルアミン0.5mlの溶液を、50℃で3時間加熱した。反応混合物を蒸発させて、粗材料を、ジクロロメタン中5%メタノールで溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−1−〔3−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕フェニル〕−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン16mg(28%)を、融点186℃のオフホワイトの固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=561〕。
【0355】
実施例88
エタノール2ml中の7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例74で調製された)58mg(0.1mmol)及びモルホリン0.5mlの溶液を、50℃で3時間加熱した。反応混合物を蒸発させて、粗材料を、ジクロロメタン中5%メタノールで溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−モルホリノエチル)フェニル〕−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン26mg(45%)を、融点118℃の淡い黄色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=575〕。
【0356】
実施例89
エタノール2ml中の7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−(2−メタンスルホニルオキシエチル)フェニル〕−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例74で調製された)58mg(0.1mmol)及びピペラジン100mgの溶液を、50℃で3時間加熱した。反応混合物を蒸発させて、粗材料を、ジクロロメタン/メタノール/酢酸/水(90:18:3:2)で溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させた。残渣をジクロロメタン10mlに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、7−アニリノ−3−(2,4−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−〔3−〔2−(1−ピペラジニル)−エチル〕フェニル〕−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン3mg(5%)を、融点126℃の白色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=574〕。
【0357】
実施例90
3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−(メタンスルホニル)−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン(実施例1(f)で調製された)100mg(0.26mmol)及びフルフリルアミン2mlの混合物を、窒素雰囲気下に室温で一晩撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(10ml)と2M塩酸(10ml)に分配し、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗材料をジエチルエーテル/ヘキサンで混練し、濾過し、真空下に乾燥して、3−(2,6−ジクロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−7−(フラン−2−イル−メチルアミノ)−1−メチルピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン80mg(76%)を、融点150℃(分解)の淡い茶色の固形物を得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=404〕。
【0358】
実施例91
無水テトラヒドロフラン(5ml)中の1−〔3−(2−tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)−フェニル〕−3−(1−オキシ−ピリジン−3−イル)−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン320mg(0.47mmol)の溶液を、フッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1M溶液)0.425ml(0.425mmol)で処理し、次に室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、粗材料を、ジクロロメタン中10%メタノールで溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)−フェニル〕−3−(1−オキシ−ピリジン−3−イル)−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン95mg(61%)を、融点220℃(分解)の淡い茶色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=455〕。
【0359】
出発材料として使用した1−〔3−(2−tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)−フェニル〕−3−(1−オキシ−ピリジン−3−イル)−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2−クロロ−6−メチル−アニリン(実施例53(b))に代えて3−アミノピリジン、2モル当量(実施例53(d))に代えて3モル当量の3−クロロ過安息香酸を使用して、実施例53の記載と同様の方法により調製した。
【0360】
実施例92
無水テトラヒドロフラン(5ml)中の1−〔3−(2−tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)−フェニル〕−3−(フラン−2−イル−メチル)−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン320mg(0.47mmol)の溶液を、フッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1M溶液)0.6ml(0.6mmol)で処理し、次に室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、粗材料を、4:1酢酸エチル/ヘキサンで溶離して、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させて、3−(フラン−2−イル−メチル)−1−〔3−(2−ヒドロキシエチル)−フェニル〕−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン170mg(82%)を、融点195℃の淡い桃色の固形物として得た〔質量スペクトル(ESI)MH+=442〕。
【0361】
出発材料として使用した1−〔3−(2−tert−ブチルジフェニルシリルオキシエチル)−フェニル〕−3−(フラン−2−イル−メチル)−7−フェニルアミノ−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オンを、2−クロロ−6−メチル−アニリン(実施例53(b))に代えてフルフリルアミンを使用して、実施例53の記載と同様の方法により調製した。
Claims (20)
- 一般式(I):
R2は、低級アルキル、アリール、アリール低級アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール低級アルキル、低級シクロアルキル又は低級シクロアルキル低級アルキルを表わし、
R3は、水素、低級アルキル、アリール、アリール低級アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール低級アルキル、低級シクロアルキル、低級シクロアルケニル又は低級シクロアルキル低級アルキルを表わす〕
で示される化合物、式(I)の塩基性化合物と酸との、製薬上許容され得る塩、又は式(I)の酸性化合物と塩基との、製薬上許容され得る塩(ただし、
7−〔4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミノ〕−3−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−〔4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミノ〕−3−(2−クロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−〔4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミノ〕−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−〔4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミノ〕−3−(2−メチル−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−〔4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミノ〕−3−(2,6−ジメチル−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−(ピリジン−4−イルアミノ)−3−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−(ピリジン−4−イルアミノ)−3−(2−クロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−(ピリジン−4−イルアミノ)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−(ピリジン−4−イルアミノ)−3−(2,6−ジメチル−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−(ピリジン−4−イルアミノ)−3−(2−メチル−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−(ピリジン−4−イルアミノ)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ− フェニル)−1−シクロペンチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2−クロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−7−〔4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミノ〕−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2−クロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−7−(ピリジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−7−(ピリジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−〔4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミノ〕−3−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−7−(ピリジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−7−〔4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミノ〕−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−〔3−(カルボキシ)−フェニルアミノ〕−3−(2,6−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
7−〔3−(カルボキシ)−フェニルアミノ〕−3−(2,6−ジクロロ−3−ヒドロキシ−フェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,6−ジクロロ−フェニル)−7−〔4−(2−エチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミノ〕−1−メチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,6−ジクロロ−3−ヒドロキシ−フェニル)−7−〔4−(2−エチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミノ〕−1−メチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,6−ジクロロ−フェニル)−7−(3−ヒドロキシメチル−フェニルアミノ)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,6−ジクロロ−フェニル)−7−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,6−ジクロロ−3−ヒドロキシ−フェニル)−1−メチル−7−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(2,6−ジクロロ−3−ヒドロキシ−フェニル)−7−(3−ヒドロキシメチル−フェニルアミノ)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−7−{2−〔(ピリジン−4−イルメチル)−アミノ〕−エチルアミノ}−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
3−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−エチル−7−{2−〔(ピリジン−4−イルメチル)−アミノ〕−エチルアミノ}−3,4−ジヒドロ−ピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン、
は除く)。 - R101が、フェニルを表わす請求項3記載の化合物。
- R20が、ハロフェニルを表わす請求項4記載の化合物。
- R20が、2,6−ジクロロフェニルを表わす請求項4記載の化合物。
- R30が、式−Z−NR4R5〔式中、Zは、スペーサー基を表わし、R4及びR5は、それぞれ個別に、水素若しくは低級アルキルを表わすか、又はR4及びR5は、それらが結合する窒素原子とともに、窒素、硫黄及び酸素から選ばれる1個若しくはそれ以上のヘテロ原子を含み、場合により、低級アルキル、低級アルコキシ及び/若しくはオキソで置換され、かつ/又は場合によりベンズ縮合した、四、五若しくは六員の飽和若しくは部分不飽和の複素環、又は五若しくは六員の芳香族の複素環の基を表わす〕で示される基で置換されたフェニルを表わす請求項2〜6のいずれか一項に記載の化合物。
- R11が、イソプロピルを表わす請求項8記載の化合物。
- R21が、ハロフェニルを表わす請求項8又は9記載の化合物。
- 1−〔3−(2−アミノエチル)フェニル〕−7−アニリノ−3−(2,6−ジクロロフェニル〕−3,4−ジヒドロピリミド〔4,5−d〕ピリミジン−2(1H)−オン。
- 炎症性疾患、免疫疾患、腫瘍性疾患、気管支肺疾患、皮膚疾患及び心血管疾患の治療若しくは予防、喘息、中枢神経系疾患若しくは糖尿病併発症の治療、又は移植外科手術後の移植片拒絶の防止における医薬として用いるための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、或いは製薬上許容され得るその塩。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物を製造する方法であって、
一般式(II):
で示される化合物を、一般式(III):
R1−NH2(III)
〔式中、R1は、請求項1に示した意味を有するが、存在するいかなるヒドロキシル、アミノ又はカルボン酸基も、保護された形態であってよい〕
で示されるアミンと反応させ、必要な場合は、反応生成物中に存在する保護されたヒドロキシル、又は保護されたアミノ、又は保護されたカルボン酸基を、フリーのヒドロキシル、又はフリーのアミノ、又はフリーのカルボン酸基へと変えること、及び、望みであれば、得られた式(I)の塩基性化合物を、酸との製薬上許容され得る塩へと変えるか、又は得られた式(I)の酸性化合物を、塩基との製薬上許容され得る塩へと変えることを含む方法。 - 請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物を製造する方法であって、
R 1 が水素を表わす式(I)の化合物の製造のために、R 1 がアリールメチルを意味する式(I)の化合物からアリールメチル基を切断すること、及び、望みであれば、得られた式(I)の塩基性化合物を、酸との製薬上許容され得る塩へと変えるか、又は得られた式(I)の酸性化合物を、塩基との製薬上許容され得る塩へと変えることを含む方法。 - 炎症性疾患、免疫疾患、腫瘍性疾患、気管支肺疾患、皮膚疾患及び心血管疾患の治療若しくは予防、喘息、中枢神経系疾患若しくは糖尿病併発症の治療、又は移植外科手術後の移植片拒絶の防止のための製剤調製物であって、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、又は製薬上許容され得るその塩を、適合し得る製剤担体材料とともに含有する製剤調製物。
- 炎症性疾患、免疫疾患、腫瘍性疾患、気管支肺疾患、皮膚疾患及び心血管疾患の治療若しくは予防、喘息、中枢神経系疾患若しくは糖尿病併発症の治療、又は移植外科手術後の移植片拒絶の防止のための製剤調製物を製造する方法であって、請求項1〜11のいずれか一項に記載の1種類若しくはそれ以上の化合物、又は製薬上許容され得るその塩、及び望みであれば、治療的価値を有する1種類若しくはそれ以上の物質を、適合し得る製剤担体とともに生薬状投与形態にさせることを含む方法。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、又は製薬上許容され得るその塩の、炎症性疾患、免疫疾患、腫瘍性疾患、気管支肺疾患、皮膚疾患及び心血管疾患の治療若しくは予防、喘息、中枢神経系疾患若しくは糖尿病併発症の治療のための医薬、又は移植外科手術後の移植片拒絶の防止のための医薬の製造における使用。
- 請求項13または14に記載の方法に従ってか、又はそれと等価の方法に従って製造されたときの、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、及び製薬上許容され得るその塩。
- 炎症性疾患、免疫疾患、腫瘍性疾患、気管支肺疾患、皮膚疾患及び心血管疾患の治療若しくは予防、喘息、中枢神経系疾患若しくは糖尿病併発症の治療、又は移植外科手術後の移植片拒絶の防止における医薬として用いるための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、或いは製薬上許容され得るその塩。
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