JP3592379B2 - ミシンのx−y送り駆動装置 - Google Patents

ミシンのx−y送り駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はミシンのX−Y送り駆動装置に係り、特に、所定の布をX方向およびY方向に移動させ、この布に対して所望の縫い目を形成するためのミシンのX−Y送り駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ミシンにおいては、所定の布に対して所望の縫い目を形成するためこの布をX方向およびY方向に移動させるためのミシンのX−Y送り駆動装置が内蔵されている。
【0003】
図6乃至図10はこのような従来のミシンのX−Y送り駆動装置を示したもので、ミシン本体1は、ミシンベット2とこのミシンベット2の上方に配設されたミシンアーム3とから構成されており、このミシンアーム3の図において右側上方には、図示しない上軸を有する駆動機構のはずみ車4が回転自在に配設されている。また、前記ミシンアーム3の一端部下方には、針棒5が前記駆動機構により上下に往復動自在に配設されており、この針棒5の下端部には、針6が装着されている。さらに、前記ミシンベット2には、前記上軸と同期して回転駆動される下軸7が配設されており、前記ミシンベット2の上面には、針板8が配設されている。
【0004】
また、前記ミシン本体1に配設された下軸7の上方には、X軸固定レール10が配設されており、このX軸固定レール10の上面側には、枠状を有し前記X軸固定レール10に直交する方向に延在するX軸移動部材11が配設されている。このX軸移動部材11の下面には、前記X軸固定レール10の両側にベアリング12を介して摺接される移動ブラケット13が取付けられており、これにより、前記X軸移動部材11が前記移動ブラケット13によりX軸固定レール10に沿って移動できるようになされている。
【0005】
また、前記X軸固定レール10の上面には、長手方向に延在する収容溝14が形成されており、前記X軸固定レール10の両端部には、X駆動保持ブラケット15,15がそれぞれ配設されている。これら各X駆動保持ブラケット15には、X駆動プーリ16,16がそれぞれ回転自在に取付けられており、これら各X駆動プーリ16の間には、上部が前記収容溝14の内側に位置するとともに下部が前記下軸7の下方に位置するX駆動ベルト17が掛け渡されている。また、前記X駆動ベルト17の中途部には、ベルト押え18により前記X軸移動部材11が固定されるようになされており、これにより、前記X駆動ベルト17の駆動により前記X軸移動部材11がX軸固定レール10に沿って往復動するようになされている。また、前記一方のX駆動保持ブラケット15には、X駆動軸19が連結されており、このX駆動軸19の一端部には、このX駆動軸19を回転駆動するステッピングモータ等のX駆動モータ20が接続されている。
【0006】
また、前記X軸移動部材11の内側には、Y軸移動部材21がベアリングを介して配設されており、このY軸移動部材21は、前記X軸移動部材11の内側面に沿って案内されて前記X軸移動部材11の移動方向に対して直交する方向に移動自在とされている。また、このY軸移動部材21の上面には、下板9およびクランク状に突出する押え台22が取付けられており、この押え台22の先端部には、布押え外枠23が昇降自在に取付けられている。さらに、前記押え台22の内部には、ほぼく字状を有する布押えレバー24がその中央部を支点として回動自在に配設されており、この布押えレバー24の一端部には、前記布押え外枠23が連結されるとともに、その他端部には、この布押えレバー24を回動動作させるシリンダ25が連結されている。
【0007】
また、前記押え台22の基部後方には、X方向に延在するガイド用ブラケット26が配設されており、このガイド用ブラケット26には、前記押え台22の基部をX方向に貫通しこの押え台22に配設されたスライドベアリング27を介して支持されるXガイド軸28が取付けられている。また、前記ガイド用ブラケット26の側面両端部分には、Y方向に延在する一対のY移動軸29,29の一端部が固着されており、このY移動軸29は、前記ミシンアーム3に配設された軸受30により支持されている。また、前記各Y移動軸29の他端部近傍には、Y駆動軸31を保持するY駆動保持ブラケット32がそれぞれ配設されており、このY駆動軸31のY駆動保持ブラケット32部分には、前記各Y移動軸29の上面に形成されたラックギアに噛合されるピニオン33がそれぞれ取付けられている。さらに、前記Y駆動軸31の一端部には、このY駆動軸31を回転駆動させるY駆動モータ34が接続されている。
【0008】
さらに、図10に示すように、前記X軸移動部材11の両側には、それぞれ移動カバー35が取付けられており、この移動カバー35は、前記針板8の上面より下方に位置するようになされている。
【0009】
前記従来のX−Y送り駆動装置においては、前記下板9の上面に所定の布(図示せず)を載置し、前記シリンダ25を動作させることにより、布押えレバー24を介して布押え外枠23を下降させ、前記布を保持する。
【0010】
そして、図示しない駆動装置により前記はずみ車4を介して前記上軸を回転駆動させることにより、針棒5を上下に往復動させるとともに、この上軸の回転を下軸7に伝達させて図示しない下糸の中釜を回転動作させ、所望の縫い動作を行なうものである。
【0011】
このように縫い動作を行ないながら、所定のプログラムに基づいて前記X駆動モータ20およびY駆動モータ34を駆動させることにより、前記布をX方向、Y方向に移動させて、所望の縫い目を形成するようになっている。すなわち、前記X駆動モータ20を駆動させることにより、X駆動軸19およびX駆動プーリ16を介してX駆動ベルト17が回転駆動され、これにより、X軸移動部材11がX軸固定レール10に沿ってX方向に移動されるものである。また、Y駆動モータ34を駆動することにより、Y駆動軸31およびピニオン33を介してY移動軸29が進退動作され、これにより、ガイド用ブラケット26が移動され、前記押え台22をY軸移動部材21とともにY方向に移動するようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来のミシンのX−Y送り駆動装置においては、前記下軸7と針板8との間に、X軸固定レール10、X軸移動部材11、Y軸移動部材21および移動カバー35等の部材を配設するものであるため、各部材の厚さ寸法を小さく形成する必要があり、X軸固定レール10、X軸移動部材11およびY軸移動部材21等の部材の剛性や耐久性の低下を招いてしまうという問題を有している。特に、縫製範囲が拡大されると、布押え外枠23も大型化するため、X軸固定レール10、X軸移動部材11およびY軸移動部材21に大きな曲げモーメントが加わり、各部材の撓みによる縫い目ピッチの乱れ等が生じてしまうという問題がある。
【0013】
また、X方向の縫製範囲が広がると、Xガイド軸28の長さ寸法が長くなるため、押え台22が前記Xガイド軸28の中央付近に位置した状態で、前記Y軸移動部材21によりガイド用ブラケット26を移動させた場合に、前記Xガイド軸28が撓んでしまい、前記縫い目ピッチの乱れが生じてしまうという問題をも有している。さらに、Y方向の縫製範囲が広がると、Y移動軸29の長さ寸法が長くなってしまうため、針板8の上方の設置スペースが大きく必要となり、装置が大型化してしまうという問題を有している。
【0014】
本発明は前記した点に鑑みなされたもので、各部材の剛性を大きく確保することができ、各部材の撓み等による縫い目ピッチの乱れを確実に防止することのできるミシンのX−Y送り駆動装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
前記目的を達成するため請求項1に記載の発明に係るミシンのX−Y送り駆動装置は、互いに所定間隔を有するように平行に配設された少なくとも2つの第1固定レールと、これら各第1固定レールの上面に配設され、これら各第1固定レールに沿って往復駆動される第1移動部材と、これら第1固定レールに対して直交する方向に延在し、これら第1移動部材の上面に取り付けられた第2固定レールと、この第2固定レールの上面に配設され、この第2固定レールに沿って往復駆動される第2移動部材と、この第2移動部材の上面に所定の布を保持する布押え外枠を有する押え台とを有し、ミシンアーム下方のミシンベット内に設けられたミシンのX−Y送り駆動装置において、前記第1固定レールは、ミシンの中釜を駆動するため前記ミシンベットに配設された下軸に対し両側かつ下方に配設されているとともに、前記下軸に対し平行に配設され、前記第2固定レールは、前記ミシンの針板の下方であって前記下軸の上方に配設されていることを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項2に記載の発明は、前記第2固定レールに沿って駆動される駆動ベルトを配設し、この駆動ベルトに前記第2移動部材を固定し、前記第1固定レールに沿って平行に延在しモータにより回転駆動されるスプラインシャフトを配設し、このスプラインシャフトにより前記駆動ベルトを駆動するようにしたことを特徴とするものであり、さらに、請求項3に記載の発明は、前記ミシンベット上ガイドレールを配設し、前記第2移動部材の両側に配設され、前記第2移動部材が前記第1移動部材により前記第1固定レール方向に移動される時に移動せず、前記第2移動部材が前記第2固定レールに沿って移動する時にのみ前記ガイドレールに沿って移動される移動カバーを配設したことを特徴とするものである。
【0017】
【作用】
本発明に係るミシンのX−Y送り駆動装置によれば、布押え外枠により所定の布を保持した状態で、所定の縫い動作を行ないながら、モータによりスプラインシャフトを回転駆動させて駆動ベルトを回転駆動させることにより、第2移動部材を第2固定レールに沿って移動させるとともに、第1固定レールに沿って第1移動部材を移動させることにより、前記押え台をX、Y方向に移動させ、前記布押え外枠により保持された布をX、Y方向に移動させて、所望の縫い目を形成するようになっている。この場合に、第1固定レールおよび第1移動部材等の部材を下軸の下方に配置するようにしているので、各部材の収容スペースを大きく確保することができ、前記各部材の厚さ寸法を大きく形成することができ、その結果、各部材の剛性および耐久性を著しく高めることができるものである。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1乃至図5を参照して説明する。
【0019】
図1乃至図5は本発明に係るミシンのX−Y送り駆動装置の一実施例を示したもので、ミシン本体1は、ミシンベット2とこのミシンベット2の上方に配設されたミシンアーム3とから構成されており、このミシンアーム3の図において右側上方には、図示しない上軸を有する駆動機構のはずみ車4が回転自在に配設されている。また、前記ミシンアーム3の一端部下方には、針棒5が前記駆動機構により上下に往復動自在に配設されており、この針棒5の下端部には、針6が装着されている。さらに、前記ミシンベット2には、前記上軸と同期して回転駆動される下軸7が配設されており、前記ミシンベット2の上面には、針板8が配設されている。
【0020】
また、前記ミシン本体1に配設された下軸7の両側部分には、一対のY軸固定レール36,36が前記下軸7に対して平行に配設されており、これら各Y軸固定レール36の上面側には、Y軸移動部材21がスライドベアリング46を介して前記Y軸固定レール36に沿って往復動自在に配設されている。
【0021】
また、前記各Y軸固定レール36の両端部近傍には、それぞれ一対のY駆動保持ブラケット32,32が配設されており、前記各Y駆動保持ブラケット32には、それぞれY駆動プーリ37が回転自在に取付けられている。さらに、前記各Y駆動保持ブラケット32のY駆動プーリ37の間には、前記各Y軸固定レール36の一側近傍に平行に配置されるY駆動ベルト38がそれぞれ掛け渡されている。また、前記Y駆動ベルト38の中途部には、断面形状ほぼL字状を有するベルト固定ブラケット39が配設されており、このベルト固定ブラケット39は、ベルト押え40により前記Y駆動ベルト38を挟持するようにしてY駆動ベルト38に対して固定されている。また、前記ベルト固定ブラケット39の側面には、前記Y軸移動部材21が固着されており、これにより、前記Y駆動ベルト38の駆動により前記Y軸移動部材21がY軸固定レール36に沿って往復動するようになされている。
【0022】
また、前記一側の各Y駆動保持ブラケット32には、前記各Y駆動プーリ37に連結されこのY駆動プーリ37を回転動作させるY駆動軸31が配設されており、このY駆動軸31の一端部には、駆動傘歯車41が取付けられている。さらに、この駆動傘歯車41の近傍には、例えば、ステッピングモータ等のY駆動モータ34が配設されており、このY駆動モータ34の出力軸には、前記駆動傘歯車41に噛合される出力傘歯車42が取付けられている。
【0023】
また、前記各Y軸移動部材21の上面に針板8の下方であって下軸7の上方には、X軸固定レール10が前記Y軸固定レール36に直交するように固着されており、このX軸固定レール10の上面側には、X軸移動部材11がこのX軸移動部材11の四隅に配置されたスライドベアリング43を介して前記X軸固定レール10に沿って往復動自在に配設されている。このX軸移動部材11の上面には、クランク状に突出する押え台22が取付けられており、この押え台22の先端部には、布押え外枠23が昇降自在に取付けられている。さらに、前記押え台22の内部には、ほぼく字状を有する布押えレバー24がその中央部を支点として回動自在に配設されており、この布押えレバー24の一端部には、前記布押え外枠23が連結されるとともに、その他端部には、この布押えレバー24を回動動作させるシリンダ25が連結されている。
【0024】
また、前記X軸固定レール10の上面には、長手方向に延在する収容溝14が形成されており、前記X軸固定レール10の両端部には、X駆動保持ブラケット15がそれぞれ配設されている。これら各X駆動保持ブラケット15には、X駆動プーリ16がそれぞれ回転自在に取付けられており、これら各X駆動プーリ16の間には、上部が前記収容溝14の内側に位置するとともに下部が前記下軸7の下方に位置するX駆動ベルト17が掛け渡されている。また、前記X駆動ベルト17の中途部には、ベルト押え18によりX軸移動部材11が固定されており、これにより、前記X駆動ベルト17の駆動により前記X軸移動部材11がX軸固定レール10に沿って往復動するようになされている。
【0025】
また、前記一方のX駆動保持ブラケット15には、長尺状のスプラインシャフト43が連結されており、このスプラインシャフト43の一端部には、このスプラインシャフト43を回転駆動するX駆動モータ20が接続されている。
【0026】
さらに、図5に示すように、前記X軸移動部材11の両側には、X方向に延在する一対のガイドレール44が配設されており、このガイドレール44の間であって前記X軸移動部材11の両端側には、それぞれ移動カバー35が前記ガイドレール44に沿って移動自在に配設されている。また、前記各移動カバー35は、これら各移動カバー35の端面が前記X軸移動部材11の両端面に当接するように保持する連結板45により連結されており、これにより、前記X軸移動部材11がX方向に移動する場合には、X軸移動部材11とともに移動カバー35がガイドレール44に沿って移動されるとともに、X軸移動部材11がY方向に移動する場合は、各移動カバー35の間の空間内でX軸移動部材11のみが移動されるようになされている。また、前記ガイドレール44および移動カバー35は、前記針板8の上面より下方に位置するようになされている。
【0027】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0028】
本実施例においては、前記下板9の上面に所定の布(図示せず)を載置し、前記シリンダ25を動作させることにより、布押えレバー24を介して布押え外枠23を下降させ、前記布を保持する。
【0029】
そして、図示しない駆動装置により前記はずみ車4を介して前記上軸を回転駆動させることにより、針棒5を上下に往復動させるとともに、この上軸の回転を下軸7に伝達させて図示しない下糸の中釜を回転動作させ、所望の縫い動作を行なうものである。
【0030】
このように縫い動作を行ないながら、所定のプログラムに基づいて前記X駆動モータ20およびY駆動モータ34を駆動させることにより、前記布をX方向、Y方向に移動させて、所望の縫い目を形成するようになっている。
【0031】
すなわち、前記X駆動モータ20を駆動してスプラインシャフト43を回転駆動させることにより、X駆動プーリ16を介してX駆動ベルト17が回転駆動され、これにより、X駆動ベルト17に固定されたX軸移動部材11がX軸固定レール10に沿ってX方向に移動されるものである。また、Y駆動モータ34を駆動して駆動傘歯車41および出力傘歯車42を介してY駆動軸31を回転駆動させることにより、Y駆動プーリ37を介してY駆動ベルト38を回転駆動させ、これにより、Y移動部材がY軸固定レール36に沿って移動され、X軸固定レール10とともにX移動部材をY方向に移動させるものである。このような動作により、前記X軸移動部材11に取付けられた押え台22がX方向およびY方向に移動され、前記布押え外枠23により保持された布をX、Y方向に移動させるようになっている。
【0032】
この場合に、本実施例においては、Y軸固定レール36およびY駆動ベルト38等のY方向の駆動部材を前記下軸7の下方に配置するようにしているので、Y方向の駆動部材のみならずX軸固定レール10やX軸移動部材11等のX方向の駆動部材の収容スペースを大きく確保することができ、前記各部材の厚さ寸法を大きく形成することができ、その結果、各部材の剛性および耐久性を著しく高めることができる。
【0033】
したがって、本実施例においては、Y方向の駆動部材を構成するY軸固定レール36(第1固定レール)を下軸7の下方に配置することにより、各部材の剛性および耐久性を高めることができるようにしているので、縫製範囲が拡大されて布押え外枠23が大型化した場合でも、各部材に加わる大きな曲げモーメントに対して変形等が生じることがなく、各部材の撓みによる縫い目ピッチの乱れ等を防止して適正な縫い目を形成することができる。
【0034】
また、X軸移動部材11をX軸固定レール10(第2固定レール)により保持するとともに、Y方向の移動の際には、Y軸移動部材21によりX軸固定レール10自体をY方向に移動させるようにしているので、X方向の縫製範囲が広がった場合でも、X軸移動部材11を適正にY方向に移動させることができ、さらに、Y方向の駆動部材を下軸7の下方に配置するようにしているので、針板8の上方の設置スペースが不要となり、Y方向の縫製範囲が広がった場合でも、装置が大型化してしまうことがない。
【0035】
なお、本発明は前記実施例のものに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係るミシンのX−Y送り駆動装置は、第1固定レールおよび第1移動部材等の各部材を下軸の下方に配置することにより、各部材の剛性および耐久性を高めることができるようにしているので、縫製範囲が拡大されて布押え外枠が大型化した場合でも、各部材に加わる大きな曲げモーメントに対して変形等が生じることがなく、各部材の撓みによる縫い目ピッチの乱れ等を防止して適正な縫い目を形成することができる。また、第2移動部材を第2固定レールにより保持するとともに、第1移動部材により第2固定レール自体を移動させるようにしているので、第2移動部材の移動方向の縫製範囲が広がった場合でも、第2移動部材を適正に移動させることができ、さらに、第1固定レール等の部材を下軸の下方に配置するようにしているので、針板の上方の設置スペースが不要となり、第1移動部材の移動方向の縫製範囲が広がった場合でも、装置が大型化してしまうことをない等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るミシンのX−Y送り駆動装置の一実施例を示す斜視図
【図2】本発明のミシンのX−Y送り駆動装置の縦断面図
【図3】本発明のミシンのX−Y送り駆動装置の平面図
【図4】本発明のミシンのX−Y送り駆動装置の側面図
【図5】本発明のミシンのX−Y送り駆動装置の移動カバー部分の斜視図
【図6】従来のミシンのX−Y送り駆動装置を示す斜視図
【図7】従来のミシンのX−Y送り駆動装置の縦断面図
【図8】従来のミシンのX−Y送り駆動装置の平面図
【図9】従来のミシンのX−Y送り駆動装置の側面図
【図10】従来のミシンのX−Y送り駆動装置の移動カバー部分の斜視図
【符号の説明】
1 ミシン本体
2 ミシンベット
3 ミシンアーム
5 針棒
6 針
7 下軸
8 針板
9 下板
10 X軸固定レール
11 X軸移動部材
17 X駆動ベルト
20 X駆動モータ
21 Y軸移動部材
22 押え台
23 布押え外枠
31 Y駆動軸
34 Y駆動モータ
35 移動カバー
36 Y軸固定レール
38 Y駆動ベルト
43 スプラインシャフト
44 ガイドレール

Claims (3)

  1. 互いに所定間隔を有するように平行に配設された少なくとも2つの第1固定レールと、
    これら各第1固定レールの上面に配設され、これら各第1固定レールに沿って往復駆動される第1移動部材と、
    これら第1固定レールに対して直交する方向に延在し、これら第1移動部材の上面に取り付けられた第2固定レールと、
    この第2固定レールの上面に配設され、この第2固定レールに沿って往復駆動される第2移動部材と、
    この第2移動部材の上面に所定の布を保持する布押え外枠を有する押え台とを有し、
    ミシンアーム下方のミシンベット内に設けられたミシンのX−Y送り駆動装置において、
    前記第1固定レールは、ミシンの中釜を駆動するため前記ミシンベットに配設された下軸に対し両側かつ下方に配設されているとともに、前記下軸に対し平行に配設され、
    前記第2固定レールは、前記ミシンの針板の下方であって前記下軸の上方に配設されていることを特徴とするミシンのX−Y送り駆動装置。
  2. 前記第2固定レールに沿って駆動される駆動ベルトを配設し、この駆動ベルトに前記第2移動部材を固定し、前記第1固定レールに沿って平行に延在しモータにより回転駆動されるスプラインシャフトを配設し、このスプラインシャフトにより前記駆動ベルトを駆動するようにしたことを特徴とする請求1項に記載のミシンのX−Y送り駆動装置。
  3. 前記ミシンベット上にガイドレールを配設し、前記第2移動部材の両側に配設され、前記第2移動部材が前記第1移動部材により前記第1工程レールに沿って移動する時にのみ前記ガイドレールに沿って移動される移動カバーを配設したことを特徴とする請求1項または請求項2に記載のミシンのX−Y送り駆動装置。
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