JP3590573B2 - 自動車の車体におけるシート支持部補強構造 - Google Patents

自動車の車体におけるシート支持部補強構造 Download PDF

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【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、フロアパネルの下側に位置してサイドメンバとロッカとに架設されるクロスメンバを備え、このクロスメンバがフロアパネルにおけるシートブラケットの支持部を補強するようにした自動車の車体におけるシート支持部補強構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記自動車の車体におけるシート支持部補強構造には、従来、特開昭63‐38084号公報の特に第2,3図で示されるものがある。
【0003】
上記公報のものによれば、自動車の車体は、この車体の前後方向に延びるサイドメンバと、このサイドメンバの外側方に位置して前後方向に延びるロッカと、上記サイドメンバ上に載置されると共に車体外側方側の外側縁部が上記ロッカに結合されるフロアパネルと、このフロアパネルの下方、かつ、上記サイドメンバとロッカとの間に位置して車体幅方向に延びその車体内側方側の内端部が上記サイドメンバに結合される一方、車体外側方側の外端部が上記ロッカに結合されその上面に上記フロアパネルを載置させて支持するクロスメンバとを備えている。
【0004】
上記クロスメンバのクロスメンバ本体部は、前後方向で互いに離れて対面する前、後板と、これら両板の各下端縁同士を互いに結合する底板とを備えており、つまり、このクロスメンバ本体部は、その各部横断面がU字形状とされて、十分の強度と剛性とが確保されている。
【0005】
また、上記クロスメンバは、このクロスメンバの外端部側の上記底板の端縁に一体成形され下方に向って延出する外向きフランジを備え、上記ロッカも、このロッカの下端縁を構成して下方に向って延出する外向きフランジを備え、上記両外向きフランジが溶接工具により挟み付けられてスポット溶接され、これにより、前記したようにクロスメンバの外端部がロッカに結合されている。
【0006】
上記構成において、従来、クロスメンバの上方で、上記フロアパネル上にシート支持用のシートブラケットが支持されたものがあり、つまり、フロアパネルにおけるシートブラケットの支持部が上記クロスメンバにより補強され、もって、上記フロアパネルに対し上記シートブラケットを介しシートが強固に支持されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の技術では、次のようの問題点がある。
【0008】
即ち、上記両外向きフランジをその下方から溶接工具で挟み付けてスポット溶接しようとするとき、上記溶接工具が上記底板の下面に接触することを避けながら、上記溶接工具により、上記両外向きフランジの挟み付けができるようにするために、上記各外向きフランジの上下方向の幅寸法はある程度大きくされている。
【0009】
ここで、上記外向きフランジの幅寸法を大きくしようとしてその下端縁を下方に延出させると、その分、車体の地上高が狭められて好ましくない。そこで、上記クロスメンバの底板の位置を高くさせ、その分、上記外向きフランジの幅寸法を大きくさせることが考えられる。
【0010】
しかし、上記のように底板の位置を高くさせると、上記前、後板と底板とによるクロスメンバ本体部の高さ寸法が小さくなって、このクロスメンバの強度と剛性の向上が阻害されるおそれがあり、つまり、フロアパネルにおけるシートブラケットの支持部の上記クロスメンバによる補強が阻害されて、フロアパネルに対するシートの強固な支持が得られなくなるおそれを生じる。
【0011】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、車体のフロアパネルに対するシートの支持がより強固になされるようにすることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の自動車の車体におけるシート支持部補強構造は、次の如くである。
【0013】
請求項1の発明は、サイドメンバ7上に載置されると共に車体1外側方側の外側縁部18がロッカ15に結合されるフロアパネル17と、このフロアパネル17の外側部の上面に支持されるシートブラケット22と、このシートブラケット22の下方、かつ、上記サイドメンバ7とロッカ15との間に位置して車体幅方向Wに延びその車体1内側方側の内端部34が上記サイドメンバ7に結合される一方、車体1外側方側の外端部36が上記ロッカ15に結合されるクロスメンバ27とを備え、このクロスメンバ27が前後方向で互いに離れて対面する前、後板29,30と、これら両板29,30の各下端縁同士を互いに結合する底板31とを備えた自動車の車体におけるシート支持部補強構造において、
【0014】
上記クロスメンバ27の底板31の幅方向の中途部を上方に向い膨出させて上記クロスメンバ27の長手方向に長く延びるビード40を成形し、上記ビード40の下側に生じる内側空間41を車体1外側方に開放させる開口42を上記クロスメンバ27の外端部36に形成し、このクロスメンバ27の外端部36を構成して上記開口42を閉じるよう上記ビード40に一体成形される閉じ板43を設け、この閉じ板43を上記ロッカ15の下端縁の外向きフランジ11にスポット溶接S1したものである。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、車体幅方向Wで、上記シートブラケット22を支持しているフロアパネル17の支持部45に上記ビード40の長手方向の中途部が位置するようこのビード40を成形したものである。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1、もしくは2の発明に加えて、上記クロスメンバ27の上記内端部34側の上記ビード40の端部49を上記クロスメンバ27の長手方向の中途部に位置させ、
【0017】
上記ビード40の上記端部49側の高さ寸法Hを上記クロスメンバ27の外端部36側から内端部34側に向うに従い漸減させたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0019】
図において、符号1は自動車の車体で、矢印Frはこの車体1の前方を示している。
【0020】
上記車体1は、その車体幅方向Wにおける中央部を通る仮想鉛直線2を基準として左右ほぼ対称形とされている。
【0021】
上記車体1は板金製で、その下部を構成し不図示の車輪を懸架する車体フレーム3と、この車体フレーム3の上方に配置されてこの車体フレーム3上に支持され、その内部空間が車室4とされる車体本体5とを備えている。
【0022】
上記車体フレーム3は、上記仮想鉛直線2を挟んで車体1の前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ7,7と、これら各サイドメンバ7,7を互いに結合させる不図示のクロスメンバとを備え、上記各サイドメンバ7は、その長手方向の各部断面がほぼU字形状をなして、大きい強度と剛性とを有している。
【0023】
上記車体本体5は、その各外側部を構成する側壁8を備え、この側壁8は車体幅方向Wで少し離れて対面するアウタ、インナパネル9,10を備え、これらアウタ、インナパネル9,10の各下端縁は下方に延出する外向きフランジ11,11とされて互いに接合させられ、これら外向きフランジ11,11はスポット溶接S1により互いに結合させられている。また、上記アウタ、インナパネル9,10の各上端縁も互いに結合させられている。
【0024】
上記側壁8には、車体本体5の内外を連通させドア12で開閉自在とされるドア開口13が形成されている。このドア開口13よりも下方に位置する上記アウタ、インナパネル9,10の各下端部の各上端縁は上方に延出する外向きフランジ14,14とされて互いに接合させられ、これら外向きフランジ14,14はスポット溶接S2により互いに結合させられている。上記アウタ、インナパネル9,10の各下端部により、前後方向の各部断面が閉断面で強度と剛性の大きいロッカ15が成形されている。
【0025】
上記ロッカ15は、上記サイドメンバ7の外側方に離れて位置しこのサイドメンバ7とほぼ平行に前後方向に延びている。
【0026】
上記車体本体5は、上記各サイドメンバ7,7上に載置されてほぼ水平に延びるフロアパネル17を備え、このフロアパネル17は上記サイドメンバ7にスポット溶接S3されると共に、車体1の外側方側の外側縁部18が上記ロッカ15にスポット溶接S4により結合されている。また、上記フロアパネル17には、車体幅方向Wで上記仮想鉛直線2と同じところに位置し前後方向に延びるトンネル19が成形されている。
【0027】
上記各側壁8とフロアパネル17とで囲まれた空間が上記車室4であり、この車室4にシート装置21が設けられている。このシート装置21は、上記ロッカ15とこのロッカ15側の上記フロアパネル17の外側部の上面とに跨って支持される板金製シートブラケット22と、上記フロアパネル17のトンネル19に支持される他のシートブラケット23と、これらシートブラケット22,23を介し車体1のロッカ15とフロアパネル17とに支持されるシート24とを備えている。この場合、シートブラケット22の上端部は上記ロッカ15の外向きフランジ14,14にスポット溶接S2により結合され、上記シートブラケット22の下端部は上記フロアパネル17にスポット溶接S5により結合させられている。
【0028】
上記車体1は、上記シートブラケット22の下方、かつ、フロアパネル17の下方に位置し、更に、上記サイドメンバ7とロッカ15との間に位置して車体幅方向Wに延びるプレス成形品であるクロスメンバ27を備えている。
【0029】
上記クロスメンバ27のクロスメンバ本体28は、前後方向で互いに少し離れて対面する前、後板29,30と、これら両板29,30の各下端縁の間でほぼ水平に延びこれら両下端縁同士を互いに一体的に結合する底板31と、上記前、後板29,30の各上端縁からほぼ水平に一体的に延出する前、後外向きフランジ32,32とを備え、上記クロスメンバ本体28の長手方向の各部断面はU字形状とされて大きい強度と剛性を有している。
【0030】
上記クロスメンバ27は、その車体1内側方側の内端部34を構成して上記前、後板29,30と各外向きフランジ32とに跨って一体成形される前後一対の外向きフランジ35,35と、上記クロスメンバ27の車体1外側方側の外端部36を構成して上記前、後板29,30と各外向きフランジ32とに跨って一体成形される前後一対の外向きフランジ37,37とを備えている。
【0031】
上記クロスメンバ27の内端部34は上記サイドメンバ7に次のようにして結合させられている。即ち、上記底板31の端縁部が上記サイドメンバ7の下面に接合させられてスポット溶接S6により結合され、また、各外向きフランジ35が上記クロスメンバ27の外側面に接合させられてスポット溶接S7により結合されている。
【0032】
また、上記クロスメンバ27の外端部36は上記ロッカ15に次のようにして結合させられている。即ち、上記各外向きフランジ37が上記ロッカ15のインナパネル10の外向きフランジ11に接合させられて前記スポット溶接S1により結合させられている。
【0033】
上記のように、クロスメンバ27は上記サイドメンバ7とロッカ15とに強固に結合させられ、上記クロスメンバ27に上記フロアパネル17がスポット溶接S3,S5により結合させられ、上記クロスメンバ27により、車体1のフロアパネル17に対する上記シートブラケット22,23を介してのシート24の支持が補強されている。
【0034】
上記クロスメンバ27の底板31の幅方向(前後方向)の中途部が上方に向って膨出させられ上記クロスメンバ27の長手方向に長く延びるビード40が成形されている。このビード40は、その長手方向の各部断面が上方に凸形状の円弧形状とされている。このビード40により、上記クロスメンバ27の強度と剛性が十分に向上させられている。
【0035】
上記底板31の下側に形成される上記ビード40の溝形状の内側空間41を車体1外側方に開放させる半円形の開口42が、上記クロスメンバ27の外端部36に形成されている。また、上記クロスメンバ27の外端部36を構成し、上記外端部36を閉じるように上記ビード40に一体成形される閉じ板43が設けられ、この閉じ板43は上記ロッカ15の外向きフランジ11,11に接合されて、これら外向きフランジ11,11に前記スポット溶接S1により結合されている。
【0036】
上記構成によれば、クロスメンバ27にビード40を成形したため、上記クロスメンバ27の強度と剛性とが向上する。
【0037】
よって、フロアパネル17におけるシートブラケット22の支持部45が上記クロスメンバ27により効果的に補強され、上記車体1のフロアパネル17に対する上記シートブラケット22を介してのシート24の支持がより強固になされる。また、上記ビード40は底板31の一部を上方に膨出させたものであるため、上記ビード40を成形しても、これが、車体1の地上高を狭めることはない。
【0038】
また、上記したように、底板31の中途部を上方に向い膨出させることによりビード40が成形されていて、このビード40の下側に生じる内側空間41の開口42を閉じる閉じ板43が上記ロッカ15に結合させられている。
【0039】
このため、上記クロスメンバ27の高さ寸法を大きく変えることなく、上記ビード40の高さ寸法Hを大きくしてやれば、その分、上記閉じ板43の上下方向の幅寸法をより大きくさせることができる。
【0040】
よって、上記ロッカ15の下端縁の外向きフランジ11,11と上記クロスメンバ27の閉じ板43とをその下方から溶接工具47で挟み付けてスポット溶接S1しようとするとき、上記したように閉じ板43の上下方向の幅寸法を大きくできる分、上記溶接工具47が上記前板29のビード40の下面に接触することを避けながら、上記溶接工具47による挟み付けができて、上記スポット溶接S1が円滑にできる。
【0041】
即ち、上記構成によれば、スポット溶接S1を可能とさせるために、上記クロスメンバ27の高さ寸法を従来のように小さくさせるということは不要であり、この結果、上記ビード40の成形と相俟って、クロスメンバ27の強度と剛性とが向上させられ、つまり、フロアパネル17に対するシートブラケット22の支持部45に対しての上記クロスメンバ27による補強が確実に得られて、フロアパネル17に対するシート24の支持がより強固になされる。
【0042】
また、車体幅方向Wで、上記シートブラケット22を支持しているフロアパネル17の支持部45に上記ビード40の長手方向の中途部が位置するようこのビード40を成形してある。
【0043】
このため、上記フロアパネル17に対するシートブラケット22の支持部45に対しての上記クロスメンバ27による補強がより確実に得られて、フロアパネル17に対するシート24の支持が更に強固になされる。
【0044】
また、上記クロスメンバ27の上記内端部34側の上記ビード40の端部49を上記クロスメンバ27の長手方向の中途部に位置させてある。
【0045】
このため、上記クロスメンバ27の内端部34には、ビード40が成形されないことから、上記内端部34の形状を上記ビード40に影響されない、凹凸の少ない単純なものにできる。
【0046】
よって、上記クロスメンバ27の内端部34の形状が単純である分、この内端部34を上記サイドメンバ7により広い面積で精度よく接合させることができて、これら7,27の結合を強固にでき、その分、上記フロアパネル17に対するシートブラケット22の支持部45に対しての上記クロスメンバ27による補強が更に確実に達成されて、フロアパネル17に対するシート24の支持が更に強固になされる。
【0047】
また、上記ビード40の上記端部49側の高さ寸法Hを上記クロスメンバ27の外端部36側から内端部34側に向うに従い漸減させてある。
【0048】
このため、上記クロスメンバ27の長手方向で、上記ビード40が存在する上記クロスメンバ27の外端部36側と、上記ビード40が存在しない内端部34側との間で、上記クロスメンバ27の強度は徐々に変化することとなる。
【0049】
よって、上記クロスメンバ27の長手方向の一部に応力集中の生じることが防止され、その分、このクロスメンバ27による上記補強が更に確実に達成される。
【0050】
また、前記したように、クロスメンバ27の長手方向での上記ビード40の各部断面は、上方に凸形状の円弧形状とされ、この形状は、上記溶接工具47の上端面が車体1の側面視で半円形であることに合致させたものである。
【0051】
このため、上記内側空間41を利用して溶接工具47により前記スポット溶接S1をする際の作業は、上記ビード40との接触を避けて容易にできる。
【0052】
【発明の効果】
本発明による効果は、次の如くである。
【0053】
請求項1の発明は、サイドメンバ上に載置されると共に車体外側方側の外側縁部がロッカに結合されるフロアパネルと、このフロアパネルの外側部の上面に支持されるシートブラケットと、このシートブラケットの下方、かつ、上記サイドメンバとロッカとの間に位置して車体幅方向Wに延びその車体内側方側の内端部が上記サイドメンバに結合される一方、車体外側方側の外端部が上記ロッカに結合されるクロスメンバとを備え、このクロスメンバが前後方向で互いに離れて対面する前、後板と、これら両板の各下端縁同士を互いに結合する底板とを備えた自動車の車体におけるシート支持部補強構造において、
【0054】
上記クロスメンバの底板の幅方向の中途部を上方に向い膨出させて上記クロスメンバの長手方向に長く延びるビードを成形し、上記ビードの下側に生じる内側空間を車体外側方に開放させる開口を上記クロスメンバの外端部に形成し、このクロスメンバの外端部を構成して上記開口を閉じるよう上記ビードに一体成形される閉じ板を設け、この閉じ板を上記ロッカの下端縁の外向きフランジにスポット溶接してある。
【0055】
このため、上記したようにクロスメンバにビードを形成したことから、上記クロスメンバの強度と剛性とが向上する。
【0056】
よって、フロアパネルにおけるシートブラケットの支持部が上記クロスメンバにより効果的に補強され、上記車体のフロアパネルに対する上記シートブラケットを介してのシートの支持がより強固になされる。また、上記ビードは底板の一部を上方に膨出させたものであるため、上記ビードを成形しても、これが、車体の地上高を狭めることはない。
【0057】
また、上記したように、底板の中途部を上方に向い膨出させることによりビードを成形していて、このビードの下側に生じる内側空間の開口を閉じる閉じ板を上記ロッカに結合している。
【0058】
このため、上記クロスメンバの高さ寸法を大きく変えることなく、上記ビードの高さ寸法を大きくしてやれば、その分、上記閉じ板の上下方向の幅寸法をより大きくさせることができる。
【0059】
よって、上記ロッカの下端縁の外向きフランジと上記クロスメンバの閉じ板とをその下方から溶接工具で挟み付けてスポット溶接しようとするとき、上記したように閉じ板の上下方向の幅寸法を大きくできることから、上記溶接工具が上記前板のビードの下面に接触することを避けながら、上記溶接工具による挟み付けができて、上記スポット溶接が円滑にできる。
【0060】
即ち、上記構成によれば、スポット溶接を可能とさせるために、上記クロスメンバの高さ寸法を従来のように小さくさせるということは不要であり、この結果、上記ビードの成形と相俟って、クロスメンバの強度と剛性とが向上させられ、つまり、フロアパネルに対するシートブラケットの支持部に対しての上記クロスメンバによる補強が確実に得られて、フロアパネルに対するシートの支持がより強固になされる。
【0061】
請求項2の発明は、車体幅方向で、上記シートブラケットを支持しているフロアパネルの支持部に上記ビードの長手方向の中途部が位置するようこのビードを成形してある。
【0062】
このため、上記フロアパネルに対するシートブラケットの支持部に対しての上記クロスメンバによる補強がより確実に得られて、フロアパネルに対するシートの支持が更に強固になされる。
【0063】
請求項3の発明は、上記クロスメンバの上記内端部側の上記ビードの端部を上記クロスメンバの長手方向の中途部に位置させてある。
【0064】
このため、上記クロスメンバの内端部には、ビードが成形されないことから、上記内端部の形状を上記ビードに影響されない、凹凸の少ない単純なものにできる。
【0065】
よって、上記クロスメンバの内端部の形状が単純である分、この内端部を上記サイドメンバにより広い面積で精度よく接合させることができて、これらの結合を強固にでき、その分、上記フロアパネルに対するシートブラケットの支持部に対しての上記クロスメンバによる補強が更に確実に達成されて、フロアパネルに対するシートの支持が更に強固になされる。
【0066】
また、上記ビードの上記端部側の高さ寸法を上記クロスメンバの外端部側から内端部側に向うに従い漸減させてある。
【0067】
このため、上記クロスメンバの長手方向で、上記ビードが存在する上記クロスメンバの外端部側と、上記ビードが存在しない内端部側との間で、上記クロスメンバの強度は徐々に変化することとなる。
【0068】
よって、上記クロスメンバの長手方向の一部に応力集中の生じることが防止され、その分、このクロスメンバによる上記補強が更に確実に達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車車体の一側部の正面断面図である。
【図2】図1で示したものを車体の外側方からみた側面部分破断断面図である。
【図3】サイドメンバとクロスメンバの斜視図である。
【符号の説明】
1 車体
4 車室
7 サイドメンバ
11 外向きフランジ
15 ロッカ
17 フロアパネル
18 外側縁部
22 シートブラケット
24 シート
27 クロスメンバ
28 クロスメンバ本体
29 前板
30 後板
31 底板
34 内端部
36 外端部
40 ビード
41 内側空間
42 開口
43 閉じ板
45 支持部
47 溶接工具
49 端部
S スポット溶接
W 車体幅方向
H 高さ寸法

Claims (3)

  1. サイドメンバ上に載置されると共に車体外側方側の外側縁部がロッカに結合されるフロアパネルと、このフロアパネルの外側部の上面に支持されるシートブラケットと、このシートブラケットの下方、かつ、上記サイドメンバとロッカとの間に位置して車体幅方向に延びその車体内側方側の内端部が上記サイドメンバに結合される一方、車体外側方側の外端部が上記ロッカに結合されるクロスメンバとを備え、このクロスメンバが前後方向で互いに離れて対面する前、後板と、これら両板の各下端縁同士を互いに結合する底板とを備えた自動車の車体におけるシート支持部補強構造において、
    上記クロスメンバの底板の幅方向の中途部を上方に向い膨出させて上記クロスメンバの長手方向に長く延びるビードを成形し、上記ビードの下側に生じる内側空間を車体外側方に開放させる開口を上記クロスメンバの外端部に形成し、このクロスメンバの外端部を構成して上記開口を閉じるよう上記ビードに一体成形される閉じ板を設け、この閉じ板を上記ロッカの下端縁の外向きフランジにスポット溶接した自動車の車体におけるシート支持部補強構造。
  2. 車体幅方向で、上記シートブラケットを支持しているフロアパネルの支持部に上記ビードの長手方向の中途部が位置するようこのビードを成形した請求項1に記載の自動車の車体におけるシート支持部補強構造。
  3. 上記クロスメンバの上記内端部側の上記ビードの端部を上記クロスメンバの長手方向の中途部に位置させ、
    上記ビードの上記端部側の高さ寸法を上記クロスメンバの外端部側から内端部側に向うに従い漸減させた請求項1、もしくは2に記載の自動車の車体におけるシート支持部補強構造。
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