JP3585320B2 - 冷凍機用圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍機用圧縮機に係り、特にローラピストンとこれに従動するベーンとを持ったロータリ式の冷凍機用圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷媒には特定フロンR12や指定フロンR22を用いていた。特定フロンは化学的に安定で可燃性、毒性がなく、理想的な冷媒として広く利用され、長年に亘って使用されてきた。
【0003】
ところが近時では、特定フロンが分子中に塩素原子を含み、これがオゾン層の破壊を引き起こすことが確かめられ、代替フロンの開発および使用が図られている。
【0004】
実用性の高い代替冷媒として、塩素を含まないHFC(Hydro Fluoro Carbon)と云った冷媒が挙げられている「油空圧技術’94.6.」(日本工業出版発行)。
【0005】
また、このHFC代替フロンは、塩素を含まないことによって、塩素を含んだ特定フロンR12や指定フロンR22のような潤滑性は発揮できない。従って、HFC代替フロンの場合は特に、冷媒の流れによって圧縮機各部に持ち運んで供給する潤滑の面を重視して、また熱交換器効率の観点等からも、冷凍機油は冷媒との相溶性が必要である。特定フロンや指定フロンには鉱油やアルキルベンゼンが用いられていたが、これは前記代替フロンとの相溶性が極めて悪いために、代替冷媒に相溶性のあるエステル油を使用することが考えられている「油空圧技術’94.6.」(日本工業出版発行)。
【0006】
しかし、これら代替フロンHFCおよびこれに相溶性のあるエステル油を採用すると、ロータリピストンやベーン等の摺接する部材に使用されている、例えば、FC25等の鋳鉄、S−15C等の炭素鋼、SWRCH10A等の冷間鍛造鋼、SCM435等の合金鋼、焼結合金、ステンレス鋼と云った金属材料の耐摩耗性が低下し、冷凍機を長期間安定して運転することができない。
【0007】
これは、代替フロンHFCに塩素が含まず潤滑性に劣る点に加え、エステル油は極性基を有しているために吸湿性が高く、吸湿した水分がエステル油を分解してカルボン酸を生成し、このカルボン酸は上記のようなベーンの材料である鋼表面を腐食させその疲労寿命を低下させる「油空圧技術’94.6.」(日本工業出版発行)こと。また、エステル油の分解によって酸が発生し、これがベーン等の鉄系金属材料に浸入して応力腐食を生じさせること等によってもベーン等の寿命が低下する。
【0008】
また、ローラピストンとベーンとの摺動状態は、代替冷媒による潤滑性が望めないために一部油膜が切れた境界潤滑状態になりやすく、この境界潤滑状態になっている部分で、双方が鋼どうしの供金構造であると双方間に凝着が生じて、摩耗が促進し寿命低下となる。
【0009】
このように、ローラピストンやベーン等の寿命が短いと、メンテナンスフリーでしかも長寿命で運転される密閉型圧縮機の場合、ベーン等の寿命が圧縮機全体の寿命となるので特に問題となり、実用に耐えない。
【0010】
特開平5−084357号公報は摺動部材の一方が鋳鉄からなり、他方がPVD法によってCrNを主成分とする化合物の保護膜を表面に有する鉄系金属材からなる冷凍機用圧縮機を開示している。
【0011】
また、特開平7−145787号公報は、ベーンがクロムを含有する鉄系合金鋼あるいは鉄系焼結材からなり少なくともその先端部に窒化処理を施し鉄とクロムと窒素の化合物層を形成した後、その先端部表面にのみ窒化クロムのセラミックコーティングを保護膜として施した冷凍機用圧縮機を開示している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
これら公報に開示のCrNを主成分とする保護膜は、塩素を含まない代替冷媒およびこれに相溶な冷凍機油を用いた環境においても優れた耐摩耗性を発揮する。しかし、これらのものでも、保護膜がときとして早期に剥離し、十分な寿命を保証できないことがある。これを実験を繰り返し確認したところ、図8の(a)、(b)に示すように、ベーンaの先端に施された保護膜bはローラピストンとの摺動によって、まずベーンa先端の長手方向に沿ったクラックcが入る。次いでこのクラックcのエッジにローラピストンとの矢印で示す摺動方向の摩擦力が働くことによって、クラックcは幅方向の外力Fを受けて幅方向に拡がりながら、早期に剥離すると云った剥離のパターンの多いことが分かった。
【0013】
ベーンaはローラピストンとの間の摺動部に隙間ができないように高精度に研磨仕上げされる。しかし、顕微鏡レベルで見ると、保護膜bの表面は図8の(a)、(b)に示すように幅方向にできる波型の凹凸が、ベーンaの先端の長手方向に線状に連続している。これは、イオンプレーティング法では特に寸法精度よく均一な厚みの保護膜bが形成されることからベーンaの先端の研磨仕上げした面の凹凸形状に忠実に沿ったものであり、このようなベーンaの素地先端の凹凸は、図に示すように砥石jの成形用のアール溝kにベーンaの先端を当てがいながら、先端の長手方向に移動させて研磨することによってできる。
【0014】
このため、ベーンaがローラピストンと摺動するとき、保護膜bはこれの波型の凸部b1がローラピストンと最も強く線状に摺接し、しかもこの背部にあるベーンaの先端部素地にできている凸部a1とローラピストンとの間で最も強く圧迫される。このため硬質であるCrNはそれら強い摺接と圧迫とによるストレスが原因で上記のようなベーンaの先端部の長手方向のクラックcが保護膜bの凸部b1の稜線に沿って発生し、剥離の原因になると考えられる。
【0015】
これらのことは、保護膜bがベーンaの先端部にだけ形成されているか、全表面に形成されているかの違いにかかわらず、同様に生じる。
【0016】
一方、前記のような保護膜bは、例えばPVD法により形成することができる。PVD法には、真空や放電を用いる方法、あるいは気相の分解による方法などがある。いずれの方法を利用することもできるが、特にイオンプレーティング法は操作しやすく、かつイオン化した粒子やガスが入射されて基材上での反応が期待でき結晶化が進むので保護膜bの密着性がよく好適である。イオンプレーティング法には、反応性イオンプレーティング法や高周波イオンプレーティング法があるがどちらの場合も保護膜bの形成に適している。
【0017】
図11は反応性イオンプレーティング法を採用したPVD装置を示している。
【0018】
この装置の真空槽d内は10−3Torr程度の圧力にしておく。蒸気源は電子銃eを用いてCrを蒸発させる。イオン電極fには50V程度の正電圧をバイアスしておき、蒸発したCrをイオン化する。イオン化したCrは負の電圧をバイアスした基材gへ向かって加速されるので、高い運動エネルギーを持って基材gへ衝突する。反応ガスとして窒素ガスNを用いれば、CrNxを主成分とする化合物層が基材gの表面にできる。
【0019】
しかし、イオンプレーティング法では、ベーンaを基材としてこれの表面に保護膜bを形成するとき、ベーンaのコーナー部a2に電荷が集中し、コーナー部a2に他の部分よりも反応と結晶化が進み、保護膜bが図12のようにミクロン単位ではあるが盛り上がり部b2ができる。ベーンaはシリンダiとの間をミクロン単位の隙間を持って摺動するが、前記のような盛り上がり部b2は図13に示すようにシリンダiやローラピストンhに傷を付けるなどして早期冷媒漏れを来し、製品寿命を短くすることがある。
【0020】
本発明は上記のような問題を解消することを課題とし、ベーンなどの摺動部材に設けられる耐摩耗性の保護膜が他との摺動によっても早期剥離せず、また、保護膜が摺動部材のコーナー部で盛り上がって他部材に傷を付けるようなことがなく、摺動部材による寿命低下の問題のない冷凍機用圧縮機を提供することを目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、請求項1の発明の冷凍機用圧縮機は、ローラピストンとこれに従動するベーンとを持ち、ベーンの少なくともローラピストンと摺接する先端部の素地表面に耐摩耗性の保護膜を形成した冷凍機用圧縮機において、ベーンの保護膜が形成された先端部の素地表面がローラピストンとの摺接方向に研削等の仕上げ加工を施されたものであることを特徴とするものである。
【0022】
このような構成では、ベーンの少なくともローラピストンと摺動する先端部に設けられる耐摩耗性の保護膜が、請求項7の発明のように、塩素を含まない代替冷媒およびこれに相溶な冷凍機油を用いた環境下でのローラピストとの摺動によっても十分な耐摩耗性を発揮し、かつ境界潤滑状態での凝着を防止する材質的特徴を持っている。ベーンのローラピストンと摺動する先端部の素地表面は、ローラピストンとの摺接方向に研削等の仕上げ加工が施されていることによって、顕微鏡レベルで見た凹凸がローラピストンとの摺接方向に連続する状態になり、この表面に施される保護膜の凹凸も同様にローラピストンとの摺接方向に連続する状態になる。この場合、保護膜の凸部がローラピストンと最も強く圧接し、かつ背部にあるベーンの凸部とローラピストンとにより圧迫されることによって保護膜の凸部の稜線に沿ったクラックが入ることがあっても、このクラックの方向は保護膜の凸部が連続するローラピストンとの摺接方向である。このため、保護膜とローラピストンとの摺動による摩擦抵抗の外力がクラックを起点にして保護膜に働く方向は、クラックの長手方向となり、クラックを幅方向に拡げる向きにはならないので、保護膜の早期剥離に繋がらず、請求項2の発明のように、ベーンが鉄系金属であり、保護膜がPVD法により形成されたもの、および請求項3の発明のように非鉄金属層がCrN化合物を主成分とするものであるようなものをも含め、保護膜の前記保護機能および凝着防止機能を長期に発揮させてベーンおよびローラピストンの寿命を延ばし、ローラピストンおよびベーンによって冷凍機用圧縮機の寿命が短くなるようなことを解消することができる。
【0023】
請求項4の発明の冷凍機用圧縮機は、ローラピストンとこれに従動するベーンとを持ち、ローラピストンおよびベーンの一方の素地表面にイオンプレーティング法による耐摩耗性の保護膜が形成されている冷凍機用圧縮機において、ローラピストンおよびベーンの保護膜が形成された素地のコーナー部にアールが形成されていることを特徴とするものである。
【0024】
このような構成では、ローラピストンおよびベーンの一方の表面に設けられる耐摩耗性の保護膜が、イオンプレーティング法によって形成されたもので、請求項5の発明のようなCrN化合物を主成分とするものと云った高い耐摩耗性材料からなるものであっても高い密着性を持って膜形成できる上、ローラピストンおよびベーンの保護膜が設けられる素地のコーナー部がアールを有していることにより、イオンプレーティング法で保護膜が形成されるときのコーナー部への電荷の集中を防止して、電荷の集中によってコーナー部にでき勝ちな保護膜の盛り上がり部のないものとすることができ、保護膜の盛り上がり部がシリンダ等の摺動他部材に傷を付けるなどして早期冷媒漏れを起こすようなことを防止し、前記のように保護膜に高い密着性が得られて長寿命であることを十分に活かせるようにし、請求項6の発明のように、塩素を含まない代替冷媒およびこれに相溶な冷凍機油を用いた環境下でのローラピストンとの摺動によっても、優れた耐摩耗性と境界潤滑状態での凝着防止とによって、ローラピストンおよびベーンによって冷凍機用圧縮機の寿命が短くなるようなことを解消することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の幾つかの実施の形態の冷凍機用圧縮機について、図面を参照しながら説明する。
【0026】
(実施の形態1)
本実施の形態1の冷凍機用圧縮機は、図1に示すように、ローラピストン1とこれに従動するベーン2とを持ち、シリンダ3内でローラピストン1がベーン2の摺動を伴って偏心回転することにより、低温低圧のガス冷媒をシリンダ3内に吸入して圧縮し、これを高温高圧のガス冷媒として送り出し、冷凍サイクルに繰り返し供する。
【0027】
ローラピストン1およびベーン2は従来から採用されている鉄系金属がよく、例えば、鋳鉄、炭素鋼、冷間鍛造鋼、合金鋼、焼結合金、ステンレス鋼と云ったものが好適であり、ローラピストン1は高速度鋼または鋳鉄熱処理品であるのが特に好適である。
【0028】
ベーン2はローラピストン1と摺接する先端部2aの素地表面に耐摩耗性の保護膜4を形成してあるが、ベーン2の表面全体に保護膜4を施してもよいのは勿論である。ベーン2の保護膜4が形成された先端部2aの素地表面は図に矢印Aで示すローラピストン1との摺接方向に研削等の仕上げ加工が施されている。
【0029】
このような仕上げ加工は図4に示すように、平砥石11の円筒面にベーン2の基材21先端部21aを当てがって後方側を図に矢印Bで示す方向に揺動させることにより、幅方向に湾曲した所定の湾曲面に研削仕上げする。湾曲面を円弧面とするときは、例えば図4に示すように軸12を中心に揺動できるようにしたケース13内にベーン2の基材21を挿入して保持し、基材21の先端部を平砥石11の円筒面に当接しながら、ケース13を軸12を中心に揺動させることにより、正確な円弧面に研削仕上げすることができる。もっとも、このような加工は、他の保持機構やガイドを用いたり、あるいはそのようなものを用いず人手の操作だけで行うなど、どのようにもできる。
【0030】
ベーン2の先端部2aの素地はこのように加工されていて、加工された表面を顕微鏡レベルで見ると、図2、図3に示すような凹凸ができている。この凹凸はローラピストン1との摺接方向に連続する状態になり、この表面に施される保護膜4の凹凸も同様にローラピストン1との摺接方向に連続する状態になる。
【0031】
ベーン2の少なくともローラピストン1と摺動する先端部2aに設けられる耐摩耗性の保護膜4は、CrN化合物が好適であるが、これに限られることなく同様な特性を発揮する他の金属材料であってもよい。この保護膜4は、塩素を含まない代替冷媒およびこれに相溶な冷凍機油であるエステル油を用いた環境下でのローラピストン1との摺動によっても十分な耐摩耗性と、ローラピストン1との境界潤滑状態での凝着の防止機能とを発揮できる材質的特徴を持っている。
【0032】
ところで、ベーン2のローラピストン1と摺動する先端部2aの素地表面は、前記のようにローラピストン1との摺接方向に研削等の仕上げ加工が施されていることによってできた凹凸、およびこれの上に施された保護膜4の凹凸は、それぞれ、矢印Aで示すローラピストン1との摺接方向に連続しているので、保護膜4の凸部4aがローラピストン1と最も強く圧接し、かつ背部にあるベーン2の凸部2a1とローラピストン1とにより圧迫されることによって、図2、図3に示すような凸部2a1の稜線に沿ったクラック31が入ることがある。
【0033】
しかし、このクラック31の長手方向は保護膜4の凸部4aが連続する方向、つまりローラピストン1との摺接方向である。このため、保護膜4とローラピストン1との摺動による摩擦抵抗の外力Fが保護膜4にクラック31を起点として働く方向は、図2に示すようにクラック31の長手方向に一致し、クラック31を幅方向に拡げる向きにはならないので、保護膜4の早期剥離に繋がらず、ベーン2が鉄系金属であり、前記のように保護膜が硬質でクラック31が入りやすいCrN化合物を主成分とするものであっても、保護膜4の前記耐摩耗性および境界潤滑状態での凝着防止の保護機能を長期に発揮させてローラピストン1およびベーン2の寿命を延ばし、ベーン2によって冷凍機用圧縮機の寿命が短くなるようなことを解消することができる。
【0034】
保護膜4はPVD法にて形成すると、装置や操作が簡単で低コストで済む。特にイオンプレーティング方法にて形成すると、高い密着性が得られるが、それを十分に活かすことができる。
【0035】
一実施例を示すと、ベーン2の保護膜4を形成する例えば先端部2aの表面粗さをRmax0.1〜0.5μm程度、PVD法により形成する保護膜4の厚みを0.5〜6μm程度に設定して好結果が得られた。しかし、場合によってはこの範囲を越えることもできる。
【0036】
(実施の形態2)
図5は本実施の形態2を示し、ベーン2の表面全体に保護膜4をイオンプレーティング法によって形成してあり、ベーン2のコーナー部にアール2bが施されている点で、実施の形態1の場合と異なる。他の構成および奏する作用効果は実施の形態1と変わらない。従って、同じ部材には同じ符号を付して、重複する説明は省略する。アール2bは、バフ研磨、NC加工、成形砥石等による加工で容易に形成できる。しかし、これに限られることはない。他の種々な方法を採用することができる。
【0037】
このように、ベーン2の表面の耐摩耗性の保護膜4は、イオンプレーティング法によって形成したもので、実施の形態1のようなCrN化合物を主成分とするものと云った高い耐摩耗性材料からなるものを高い密着性を持って形成できる上、ベーン2の素地のコーナー部がアール2bを有していることにより、イオンプレーティング法で保護膜4が形成されるときのコーナー部への電荷の集中を防止して、電荷の集中によってコーナー部にでき勝ちな保護膜の盛り上がり部のないものとすることができる。
【0038】
これによって、保護膜4の盛り上がり部がシリンダやローラピストン1の摺動他部材に傷を付けるなどして早期冷媒漏れを起こすようなことを防止し、前記のように保護膜4に高い密着性が得られて長寿命であることを十分に活かせるようにし、塩素を含まない代替冷媒およびこれに相溶なエステル油を冷凍機油として用いた環境下でのローラピストン1との摺動によっても、ベーン2によって冷凍機用圧縮機の寿命が短くなるようなことを解消することができる。
【0039】
一実施例を示すと、アール2bは、半径Rが0.05mm〜0.5mm程度に設定して好適であった。しかし、場合によっては、この範囲を越えることもできる。
【0040】
なお、本実施の形態2の保護膜とコーナー部のアールとを、ベーン2に代えてローラピストンに適用しても同様な作用効果を発揮することができる。
【0041】
(実施の形態3)
図7は本実施の形態3を示し、ローラピストン1の表面に保護膜4をイオンプレーティング法によって形成したもので、コーナー部にアール1aを設けてある。これによって、保護膜4はベーンとの間に高い耐摩耗性と境界潤滑状態での凝着防止機能とを奏する上に、ベーンやシリンダの摺動他部材に対し、実施の形態2のベーン2が摺動他部材に及ぼすのと同等の作用効果を発揮し、ローラピストン1およびブレーンによって冷凍機用圧縮機の寿命が短くなるようなことを防止することができる。
【0042】
【発明の効果】
請求項1の発明の冷凍機用圧縮機によれば、ベーンの少なくともローラピストンと摺動する先端部に設けられる耐摩耗性の保護膜が、請求項6の発明のように、塩素を含まない代替冷媒およびこれに相溶な冷凍機油を用いた環境下でのローラピストとの摺動によっても十分な耐摩耗性と境界潤滑状態での凝着防止機能とを発揮し、ベーンのローラピストンと摺動する先端部の素地表面と、この表面に施される保護膜との顕微鏡レベルで見た凹凸がローラピストンとの摺接方向に連続して状態で、保護膜の凸部がローラピストンと最も強く圧接し、かつ背部にあるベーンの凸部とローラピストンとにより圧迫されることによって凸部の稜線に沿ったクラックが入ることがあっても、このクラックの方向は保護膜の凸部が連続するローラピストンとの摺接方向であって、保護膜とローラピストンとの摺動による摩擦抵抗はクラックの長手方向に働き、クラックを幅方向に拡げる向きにはならないので、早期剥離に繋がらず、請求項2の発明のように、ベーンが鉄系金属であり、保護膜がPVD法により形成されたもの、および請求項3の発明のように非鉄金属層がCrN化合物を主成分とするものであるようなものをも含め、保護膜の前記耐摩耗性と凝着防止による保護機能を長期に発揮させてベーンの寿命を延ばし、ベーンによって冷凍機用圧縮機の寿命が短くなるようなことを解消することができる。
【0043】
請求項4の発明の冷凍機用圧縮機によれば、ローラピストンおよびベーンの表面の一方に設けられる耐摩耗性の保護膜は、イオンプレーティング法によって形成されたもので、請求項5の発明のようなCrN化合物を主成分とするものと云った高い耐摩耗性材料からなるものであっても高い密着性が得られる上、ローラピストンおよびベーンの保護膜が形成される素地のコーナー部がアールを有して、イオンプレーティング法で保護膜が形成されるときのコーナー部への電荷の集中と、これによりコーナー部にでき勝ちな保護膜の盛り上がり部がなく、保護膜の盛り上がり部がシリンダやローラピストンに傷を付けるなどして早期冷媒漏れを起こすようなことを防止して、前記のように保護膜に高い密着性が得られることを十分に活かせるようにし、請求項6の発明のように、塩素を含まない代替冷媒およびこれに相溶な冷凍機油を用いた環境下でのローラピストとの摺動によっても、ローラピストンおよびベーンの間の十分な耐摩耗性と境界潤滑状態での凝着防止とによって、ローラピストンおよびベーンによって冷凍機用圧縮機の寿命が短くなるようなことを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1としての冷凍機用圧縮機を示す概略断面図である。
【図2】図1の圧縮機が用いているベーンの一部を示す斜視図である。
【図3】図2のベーンの一部の拡大断面図である。
【図4】図2のベーンの加工状態を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態2を示すベーンの一部の斜視図である。
【図6】図5のベーンの方向を2通りに変えて断面した断面図である。
【図7】本発明の実施の形態3を示すローラピストンの断面図である。
【図8】従来のベーンを示す一部の斜視図および断面図である。
【図9】図8のベーンの加工方法を示す斜視図である。
【図10】図8のベーンの別の加工方法を示す斜視図である。
【図11】イオンプレーティング法による保護膜形成状態を示す模式図である。
【図12】従来のイオンプレーティング法により形成されたブレーンの保護膜の状態を示す斜視図である。
【図13】図12のブレーンの使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ローラピストン
1a アール
2 ベーン
2a 先端部
3 シリンダ
4 保護膜
Claims (6)
- ローラピストンとこれに従動するベーンとを持ち、ベーンの少なくともローラピストンと摺接する先端部の素地表面に耐摩耗性の保護膜を形成した冷凍機用圧縮機において、
ベーンの保護膜が形成された先端部の素地表面がローラピストンとの摺接方向に研削等の仕上げ加工を施されたものであることを特徴とする冷凍機用圧縮機。 - ベーンは鉄系金属であり、保護膜はPVD法により形成された非鉄金属層である請求項1に記載の冷凍機用圧縮機。
- 非鉄金属層はCrN化合物を主成分とするものである請求項2に記載の冷凍機用圧縮機。
- ローラピストンとこれに従動するベーンとを持ち、ローラピストンおよびベーンの一方の素地表面にイオンプレーティング法による耐摩耗性の保護膜が形成されている冷凍機用圧縮機において、
ローラピストンおよびベーンの保護膜が形成された素地のコーナー部にアールが形成されていることを特徴とする冷凍機用圧縮機。 - 保護膜はCrN化合物を主成分とするものである請求項4に記載の冷凍機用圧縮機。
- 冷媒はHFC系のものを使用し、冷凍機油は冷媒に相溶性のあるエステル油を使用する請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷凍機用圧縮機。
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