JP3576519B2 - 機械式駐車装置の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両を二段以上の多段に収納する機械式駐車装置の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、地上2段の機械式駐車装置の作動説明図である。この図において、この機械式駐車装置101の地上2段目には3体のパレット103a〜103cが、地上1段目(入出庫段)にも3体のパレット105a〜105cが配設されている。各パレット103a〜103c,105a〜105cは、車両Cを載置可能に構成されている。地上2段目のパレット103a〜103cはそれぞれ独立して地上1段目(入出庫段)まで昇降すると共に、横行コンベアを有し、車両Cを横方向(入出庫方向と交差する方向)移送するように構成されている。地上1段目(入出庫段)の105a〜105cは横行コンベアを有し、車両Cを横方向(入出庫方向と交差する方向)移送するように構成されている。
【0003】
図7において、地上1段目中央のパレット105bに入庫した車両Cを地上2段目左側のパレット103aに移送する場合には、たとえば操作盤上の移送先パレットを示すボタンと「入庫」のボタンを押すと(後述するように、移送先パレットを自動的に決定する場合には特に移送先パレットを選択する必要はない)、(A)で地上2段目左側のパレット103aが下降し、(B)で地上2段目左側のパレット103a及び地上1段目中央のパレット105bの横行コンベアが作動して、車両Cを地上1段目中央のパレット105bから下降した地上2段目左側のパレット103aに移送し、(C)で地上2段目左側のパレット103aが上昇し、車両Cが格納される。次いで出庫の際は、出庫する車両が載置されている地上2段目の103a〜103cの下方に位置する地上1段目のパレット105a〜105cが空の状態となるように、地上1段目のパレット105a〜105cの横行コンベアを作動させて車両Cを移送し、地上2段目のパレット103a〜103cを地上1段目まで下降させる。また、入出庫段の車の入出庫はパレット105a〜105c及び横行コンベアを作動させることなくそのまま入出庫できる。以下、上述した構成の機械式駐車装置101を3段以上の場合を含めて、特に「二・多段式駐車装置」と呼ぶ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような構成の機械式駐車装置に車両を入庫させる場合、これまでの考えによると、通常、1つのパレット上に車両を乗り入れて停車することが求められている。また、隣接する2つのパレットに跨いだ状態を可とする場合でも、たとえば装置内の中央等の限られた状態のみであり、そして、この場合でも、パレットに跨っているという判断は行っていなかった。このため、入庫した車両が左右にずれて隣接する2つのパレットに跨いだ状態(たとえば、図7において、パレット105aとパレット105bとに跨って停車した状態)となった場合、利用者は一度機械式駐車装置から車両を出庫させた後に再度車両を入庫させて、1つのパレット上に車両を停車させる必要があった。
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、入庫した車両がどの位置で隣接する2つのパレットに跨いだ状態となった場合においても、当該車両を再度入庫させることなく適切なパレットに格納することが可能な機械式駐車装置の制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る機械式駐車装置の制御装置は、地上に位置する入出庫段において並設された複数のパレットが横行コンベアを有し、入出庫段の上方段及び/又は下方段において並設された複数のパレットが入出庫段まで昇降すると共に横行コンベアを有しており、入出庫段において並設された複数のパレットのうちの少なくとも1つのパレットが移動することにより形成された空間に、入出庫段の上方段及び/又は下方段において並設された複数のパレットのうちの1つのパレットを下降あるいは上昇させる機械式駐車装置の制御装置であって、車両の入庫位置が入出庫段における隣接したパレットに跨っている状態にあることを検知するための車両入庫位置検知手段と、車両入庫位置検知手段での検知結果に基づいて、車両の入庫位置が入出庫段における隣接したパレットに跨っている状態にあることを検知したときに、隣接したパレットに跨っている状態にある車両の格納先のパレットを決定する格納先パレット決定手段と、格納先パレット決定手段での決定結果に基づいて、隣接したパレットに跨っている状態にある車両を格納先のパレットに移送するように横行コンベア及び/又はパレットの動作を制御する駆動制御手段と、を有していることを特徴としている。
【0007】
本発明に係る機械式駐車装置の制御装置では、上述した車両入庫位置検知手段、格納先パレット決定手段及び駆動制御手段を有しており、格納先パレット決定手段において、車両入庫位置検知手段により車両の入庫位置が入出庫段における隣接したパレットに跨っている状態にあることが検知されると、隣接したパレットに跨っている状態にある車両の格納先のパレットが決定される。そして、駆動制御手段により、格納先パレット決定手段にて決定された格納先のパレットに隣接したパレットに跨っている状態の車両を移送するように横行コンベア及び/又はパレットの動作が制御されることなる。これにより、入庫した車両がどの位置で隣接する2つのパレットに跨いだ状態となった場合においても、当該車両を再度入庫させることなく適切なパレットに格納することができる。
【0008】
また、パレットが既に車両が格納されている状態にあることを検知するためのパレット状態検知手段を更に有し、格納先パレット決定手段は、車両入庫位置検知手段での検知結果とパレット状態検知手段での検知結果とに基づいて、隣接したパレットに跨っている状態にある車両の格納先のパレットを決定することが好ましい。このように構成した場合、隣接したパレットに跨っている状態にある車両の格納先のパレットを適切に決定することができる。
【0009】
また、格納先パレット決定手段は、パレット状態検知手段により入出庫段の上方段及び/又は下方段のパレットに車両が格納されていない空パレットが存在していることが検知されたときに、当該空パレットを隣接したパレットに跨っている状態にある車両の格納先のパレットとして決定することが好ましい。このように構成した場合、隣接したパレットに跨っている状態にある車両が入出庫段の上方段及び/又は下方段の空パレットに移送、格納されることになり、入出庫段の空パレット数を多くして、入出庫段への新たな車両の入庫をスムーズに行わせることができる。
【0010】
また、格納先パレット決定手段は、パレット状態検知手段により入出庫段のパレットに既に車両が格納されていることが検知されたときに、空パレットに格納する車両を入出庫段のパレットに既に格納されている車両に変更することが好ましい。このように構成した場合、隣接したパレットに跨っている状態にある車両をスムーズに格納することができる。
【0011】
また、格納先パレット決定手段は、空パレットに格納する車両を入出庫段のパレットに既に格納されている車両に変更したときに、隣接したパレットに跨っている状態にある車両が跨っているいずれか一方のパレットを格納先のパレットとして決定することが好ましい。このように構成した場合、必要最小限の移送時間で隣接したパレットに跨っている状態にある車両を適切なパレットに格納することができる。
【0012】
また、格納先パレット決定手段は、隣接したパレットに跨っている状態にある車両の格納先のパレットとして移送時間が最も短くなるパレットに決定することが好ましい。このように構成した場合、隣接したパレットに跨っている状態にある車両をパレットに適切且つ迅速に格納することができる。
【0013】
また、格納先パレット決定手段は、パレット状態検知手段により入出庫段の上方段及び/又は下方段のパレットに車両が格納されていない空パレットが存在していないことが検知されたときに、隣接したパレットに跨っている状態にある車両が跨っているいずれか一方のパレットを格納先のパレットとして決定することが好ましい。このように構成した場合、必要最小限の移送時間で隣接したパレットに跨っている状態にある車両を適切なパレットに格納することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る機械式駐車装置の制御装置について図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0015】
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る機械式駐車装置の構成について説明する。図1は、機械式駐車装置の概略構成図である。機械式駐車装置1は、既知の二・多段式駐車装置(本実施形態においては、地上2段)として構成されている。この機械式駐車装置1は、枠体としてのフレーム構造物3を有し、このフレーム構造物3で囲まれる空間内に複数の駐車室を上下2段に有している。
【0016】
機械式駐車装置1は、地上1段目(入出庫段)には複数(本実施形態においては、4体)の地上パレット11a〜11dが並設されており、地上2段目(入出庫段の上方段)には複数(本実施形態においては、4体)の昇降パレット13a〜13dが並設されている。各昇降パレット13a〜13dおよび各地上パレット11a〜11dは、いずれも、個別に、上下変位自在となっている。各昇降パレット13a〜13dは、地上1段目まで昇降する。
【0017】
各地上パレット11a〜11dの昇降駆動機構はそれ自体公知のものであり、たとえば、昇降駆動源として、各地上パレット11a〜11dごとに、左右一対の地上パレット用油圧アクチュエータ(図示せず)を前後に備える。また、各昇降パレット13a〜13dの昇降駆動機構もそれ自体は公知のものであり、たとえば、チェーン及び昇降パレット用駆動モータ等(いずれも図示せず)にて構成される。
【0018】
各昇降パレット13a〜13d及び各地上パレット11a〜11dは、互いに上下位置を合わせて車両Cを搬送する横行コンベア15をそれぞれ備えている。横行コンベア15は、横行コンベア用駆動モータ(図示せず)により駆動され、車両Cを横方向(入出庫方向と交差する方向)に移送する。横行コンベア15としては、スラットコンベア式、ベルトコンベア式又はローラーコンベア式等を用いることができる。
【0019】
機械式駐車装置1には、車両Cの入庫位置及び格納位置を検知する車両位置検知部17が設けられている。車両位置検知部17は、車両入庫位置検知手段としての車両入庫位置検知センサ18とパレット状態検知手段としてのパレット状態検知センサ19とを含んでいる。
【0020】
車両入庫位置検知センサ18は、車両Cの入庫位置(停車位置)が入出庫段の地上パレット11a〜11dのうち隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にあることを検知するためのものである。この車両入庫位置検知センサ18は、地上パレット11aと地上パレット11bとの間、地上パレット11bと地上パレット11cとの間、及び、地上パレット11cと地上パレット11dとの間に夫々配設されている。車両入庫位置検知センサ18は、たとえば、投光素子及び受光素子を備え、光路に遮光物(車両)が無い場合には、投光素子より投光した光が受光素子に受光されてオン信号を出力し、一方、光路に遮光物が有る場合には、光路が遮光されてオフ信号を出力し、このオン/オフ信号により、隣接した地上パレット11a〜11dに跨って車両が入庫(停車)しているか否かが検知可能とされている。
【0021】
パレット状態検知センサ19は、各昇降パレット13a〜13d及び各地上パレット11a〜11dが既に車両Cが格納されている状態にあることを検知するためのものである。このパレット状態検知センサ19は、各昇降パレット13a〜13d及び各地上パレット11a〜11dに対応する位置に夫々配設されている。パレット状態検知センサ19は、たとえば、投光素子及び受光素子を備え、光路に遮光物(車両)が無い場合には、投光素子より投光した光が受光素子に受光されてオン信号を出力し、一方、光路に遮光物が有る場合には、光路が遮光されてオフ信号を出力し、このオン/オフ信号により、各昇降パレット13a〜13d及び各地上パレット11a〜11dに車両が格納されているか否かが検知可能とされている。
【0022】
次に、図2に基づいて、本実施形態に係る機械式駐車装置の制御装置の構成について説明する。図2は、機械式駐車装置の制御装置の構成図である。
【0023】
本実施形態に係る機械式駐車装置の制御装置は、図2に示すように、機械式駐車装置1全体を制御するための制御部21を有している。制御部21には、使用者により操作可能な操作部31が接続されており、この操作部31は使用者による操作結果を出力信号として制御部21に出力する。
【0024】
操作部31は、使用者が通常時において車両を入出庫させるために操作する入出庫操作部33、電源スイッチ(図示せず)、非常停止ボタン(図示せず)等を有している。
【0025】
制御部21は、たとえばROM及びRAMを含む制御用CPU(図示せず)等からなる。制御用CPUは、ROMに記憶された制御プログラムを読み出して制御を行うことにより、図2に示されるように、制御部21が格納先パレット決定部23(格納先パレット決定手段)、駆動制御部25(駆動制御手段)等を有することになる。
【0026】
格納先パレット決定部23は、入出庫操作部33からの出力信号を受けると、車両位置検知部17(車両入庫位置検知センサ18、パレット状態検知センサ19)での検知結果に基づいて、入出庫段に乗り入れて停車した車両Cの格納先のパレットを決定する。このため、格納先パレット決定部23には、図2に示されるように、車両位置検知部17(車両入庫位置検知センサ18、パレット状態検知センサ19)が接続されており、車両位置検知部17からの出力信号が送られている。そして、格納先パレット決定部23は、決定した格納先のパレットに関する情報を駆動制御部25に送出する。
【0027】
駆動制御部25は、格納先パレット決定部23から送られた格納先のパレットに関する情報に基づいて、決定した格納先のパレットに車両を移送するための連続する複数の移送動作手順を決定し、当該複数の移送動作手順に基づいて横行コンベア15の動作、地上パレット11a〜11dの昇降動作、及び/又は昇降パレット13a〜13dの昇降動作を制御する。
【0028】
駆動制御部25には、図2に示されるように、各地上パレット11a〜11d、昇降パレット13a〜13dの位置を検知するパレット位置検知部41、車両位置検知部17(パレット状態検知センサ19)が接続されており、パレット位置検知部41及びパレット状態検知センサ19からの出力信号が送られている。ここで、パレット状態検知センサ19は、車両Cを横行コンベア15で移送したときの車両Cの位置を検知する車両位置検知手段として機能する。
【0029】
また、駆動制御部25には、図2に示されるように、各地上パレット11a〜11d、昇降パレット13a〜13dを昇降駆動するためのパレット昇降駆動部45(地上パレット用油圧アクチュエータ、昇降パレット用駆動モータ等)、横行コンベア15を駆動するための横行コンベア駆動部47が接続されており、駆動制御部25からパレット昇降駆動部45、横行コンベア駆動部47に対して制御信号が出力される。
【0030】
駆動制御部25は、連続した複数の移送動作手順に基づいて、当該移送動作手順を順番に実行する。それぞれの移送動作手順をする際、パレット位置検知部41及びパレット状態検知センサ19に基づいて、パレット昇降駆動部45あるいは横行コンベア駆動部47に制御信号を出力するとともに、次の移送動作手順に移行する。
【0031】
続いて、図3に基づいて、制御部21(格納先パレット決定部23、駆動制御部25)における車両格納処理動作について説明する。
【0032】
まず、格納先パレット決定部23は、操作部31からの出力信号に基づいて入出庫操作部33が操作されたことを確認すると、車両位置検知部17(車両入庫位置検知センサ18、パレット状態検知センサ19)からの出力信号に基づいて、入出庫段における車両Cの乗り入れ停車位置を確認する(S301)。すなわち、各地上パレット11a〜11dのいずれかに停車した状態にあるのか、地上パレット11aと地上パレット11bに跨って停車した状態にあるのか、地上パレット11bと地上パレット11cに跨って停車した状態にあるのか、あるいは、地上パレット11cと地上パレット11dに跨って停車した状態にあるのかを認識する。
【0033】
入出庫段における車両Cの乗り入れ停車位置を確認すると、格納先パレット決定部23は、パレット状態検知センサ19からの出力信号に基づいて、地上2段目の昇降パレット13a〜13dに空きがあるか否か、すなわち空パレットが存在しているか否かを判断する(S303)。地上2段目に空パレットが存在していると判断すると(S303にてYES)、格納先パレット決定部23は、パレット状態検知センサ19からの出力信号に基づいて、入出庫段の各地上パレット11a〜11dのいずれかに既に車両Cが格納されているか否かを判断する(S305)。
【0034】
入出庫段の各地上パレット11a〜11dのいずれかに既に車両Cが格納されていないと判断すると(S305にてYES)、格納先パレット決定部23は、入出庫段に乗り入れ停車した車両Cの格納先のパレットを決定する(S307)。決定した格納先のパレットに関する情報は、上述したように駆動制御部25に送られる。
【0035】
格納先パレット決定部23は、車両位置検知部17(車両入庫位置検知センサ18、パレット状態検知センサ19)での検知結果に基づいて、地上2段目に空パレットが存在している場合には、当該空パレットを格納先のパレットとして決定する。地上2段目に空パレットが存在していない場合には、格納先パレット決定部23は、入出庫段の地上パレット11a〜11dを格納先のパレットとして決定する。
【0036】
また、格納先パレット決定部23は、複数の空パレットが存在する場合には、車両Cの移送時間が最も短くなる位置にある空パレットを格納先のパレットとして決定する。なお、移送時間を考慮する以外に、各々のパレットの使用頻度等を考慮して移送先のパレットを決定するようにしてもよい。
【0037】
たとえば、地上パレット11aに入庫した車両に関しては、昇降パレット13bが空パレットの場合、昇降パレット13bが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13bに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13cが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13b,13cに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13dが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13b〜13dに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13aが移送先のパレットに決定される。
【0038】
また、地上パレット11bに入庫した車両に関しては、昇降パレット13aが空パレットの場合、昇降パレット13aが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13aに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13cが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13a,13cに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13dが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13a,13c,13dに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13bが移送先のパレットに決定される。
【0039】
地上パレット11cに入庫した車両に関しては、昇降パレット13bが空パレットの場合、昇降パレット13bが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13bに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13dが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13b,13dに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13aが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13a,13b,13dに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13cが移送先のパレットに決定される。
【0040】
地上パレット11dに入庫した車両に関しては、昇降パレット13cが空パレットの場合、昇降パレット13cが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13cに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13bが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13b,13cに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13aが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13a〜13cに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13dが移送先のパレットに決定される。
【0041】
地上パレット11aと地上パレット11bに跨って入庫(乗り入れ停車)した車両に関しては、昇降パレット13cが空パレットの場合、昇降パレット13cが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13cに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13dが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13c,13dに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13aが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13a,13c,13dに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13bが移送先のパレットに決定される。
【0042】
地上パレット11bと地上パレット11cに跨って入庫(乗り入れ停車)した車両に関しては、昇降パレット13aが空パレットの場合、昇降パレット13aが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13aに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13dが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13a,13dに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13bが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13a,13b,13dに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13cが移送先のパレットに決定される。
【0043】
地上パレット11cと地上パレット11dに跨って入庫(乗り入れ停車)した車両に関しては、昇降パレット13bが空パレットの場合、昇降パレット13bが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13bに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13aが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13a,13bに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13cが移送先のパレットに決定される。昇降パレット13a〜13cに車両Cが格納されている場合、昇降パレット13dが移送先のパレットに決定される。
【0044】
格納先パレット決定部23から格納先のパレットに関する情報が送られると、駆動制御部25は、入出庫段に入庫した車両Cを決定した格納先のパレットに移送、格納するための一連の移送動作手順を決定する(S309)。そして、駆動制御部25は、決定したこれらの移送動作手順に基づいて、対応するパレット昇降駆動部45あるいは横行コンベア駆動部47に制御信号を出力する(S311)。これにより、対応する横行コンベア15、昇降パレット13a〜13d、地上パレット11a〜11dの動作が制御されることになる。
【0045】
地上2段目に空パレットが存在していないと判断すると(S303にてNO)、格納先パレット決定部23は、S301での入出庫段における車両Cの乗り入れ停車位置の確認結果に基づいて、隣接する地上パレット11a〜11dに跨っている状態にあるか否かを判断する(S313)。車両Cの乗り入れ停車位置が隣接する地上パレット11a〜11dに跨っている状態にあると判断すると(S313にてYES)、格納先パレット決定部23は、車両Cが跨っている地上パレット11a〜11dのいずれか一方を格納先のパレットとして決定する(S315)。
【0046】
たとえば、地上パレット11aと地上パレット11bに跨って入庫(乗り入れ停車)した車両に関しては、地上パレット11aが移送先のパレットに決定される。地上パレット11bと地上パレット11cに跨って入庫(乗り入れ停車)した車両に関しては、地上パレット11bが移送先のパレットに決定される。地上パレット11cと地上パレット11dに跨って入庫(乗り入れ停車)した車両に関しては、地上パレット11dが移送先のパレットに決定される。
【0047】
このように、格納先パレット決定部23にて格納先のパレットが決定されると、格納先のパレットに関する情報が駆動制御部25に送られ、駆動制御部25は、上述したように、一連の移送動作手順を決定し(S309)、対応するパレット昇降駆動部45あるいは横行コンベア駆動部47に制御信号を出力する(S311)。
【0048】
なお、車両Cの乗り入れ停車位置が隣接する地上パレット11a〜11d上にあり跨っていない状態にあると判断すると(S313にてNO)、入庫した車両Cを移送させる必要はなく、そのまま処理を終えることになる。
【0049】
入出庫段の各地上パレット11a〜11dのいずれかに既に車両Cが格納されていると判断すると(S305にてNO)、格納先パレット決定部23は、既に入庫している車両Cが今回入庫した車両Cの移送(空パレットへの移送)に障害となるか否かを判断する(S317)。
【0050】
既に入庫している車両Cが今回入庫した車両Cの移送(空パレットへの移送)に障害となると判断すると(S317にてYES)、格納先パレット決定部23は、移送先のパレットを決定する車両(空パレットに格納する車両)を既に入庫している車両Cに変更して、S307と同様にして移送先のパレットを決定する(S319)。移送先のパレットが決定されると、移送先のパレットに関する情報を駆動制御部25に送り、S313に進んで処理を行う。一方、既に入庫している車両Cが今回入庫した車両Cの移送(空パレットへの移送)に障害とならないと判断すると(S317にてNO)、格納先パレット決定部23は、S307に進んで処理を行う。
【0051】
続いて、図4〜6に基づいて、駆動制御部25の動作について説明する。なお、図4(A)〜(E)は、地上パレット11bに入庫した車両Cを左側の昇降パレット13aに移送する場合の機械式駐車装置1の動作を示すものである。図5(A)〜(F)は、地上パレット11cと地上パレット11dに跨った状態にある車両Cを昇降パレット13cに移送する場合の機械式駐車装置1の動作を示すものである。図6(A)〜(G)は、地上パレット11bと地上パレット11cに跨った状態にある車両Cを地上パレット11bに移送し、地上パレット11dの車両Cを昇降パレット13dに移送する場合の機械式駐車装置1の動作を示すものである。
【0052】
まず、地上パレット11bに入庫した車両Cを左側の昇降パレット13aに移送する場合、駆動制御部25は、格納先パレット決定部23にて決定された移送先の昇降パレット13aに車両Cを移送するための連続する複数の移送動作手順として、
▲1▼地上パレット11aの下降動作手順(図4(A)参照)
▲2▼昇降パレット13aの下降動作手順(図4(B)参照)
▲3▼地上パレット11b及び昇降パレット13aの横行コンベア15の動作手順(図4(C)参照)
▲4▼昇降パレット13aの上昇動作手順(図4(D)参照)
▲5▼地上パレット11aの上昇動作手順(図4(E)参照)
の5つの手順を決定する。
【0053】
そして、上述した▲1▼地上パレット11aの下降動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11aのパレット昇降駆動部45に対して地上パレット11aを下降させるための制御信号を出力し、地上パレット11aが下降したことを地上パレット11aの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲2▼昇降パレット13aの下降動作手順に移行して実行する。
【0054】
また、上述した▲2▼昇降パレット13aの下降動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、昇降パレット13aのパレット昇降駆動部45に対して昇降パレット13aを下降させるための制御信号を出力し、昇降パレット13aが下降したことを昇降パレット13aの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲3▼地上パレット11b及び昇降パレット13aの横行コンベア15の動作手順に移行して実行する。
【0055】
また、上述した▲3▼地上パレット11b及び昇降パレット13aの横行コンベア15の動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11b及び昇降パレット13aの横行コンベア15の横行コンベア駆動部47に対して車両Cを地上パレット11bから昇降パレット13aに移送するように制御信号を出力し、車両Cが昇降パレット13aに移送されたことをパレット状態検知センサ19での検知結果に基づいて認識し、横行コンベア駆動部47が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲4▼昇降パレット13aの上昇動作手順に移行して実行する。
【0056】
また、上述した▲4▼昇降パレット13aの上昇動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、昇降パレット13aのパレット昇降駆動部45に対して昇降パレット13aを上昇させるための制御信号を出力し、昇降パレット13aが上昇したことを昇降パレット13aの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲5▼地上パレット11aの上昇動作手順に移行して実行する。
【0057】
また、上述した▲5▼地上パレット11aの上昇動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11aのパレット昇降駆動部45に対して地上パレット11aを上昇させるための制御信号を出力し、地上パレット11aが上昇したことを地上パレット11aの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。これにより、一連の移送動作手順の実行を完了し、車両Cが移送先のパレットとして決定された昇降パレット13aに移送、格納されることになる。
【0058】
次に、地上パレット11cと地上パレット11dに跨った状態にある車両C(図5(A)中、一点鎖線)を昇降パレット13cに移送する場合、駆動制御部25は、格納先パレット決定部23にて決定された移送先の昇降パレット13cに車両Cを移送するための連続する複数の移送動作手順として、
▲1▼地上パレット11c及び地上パレット11dの横行コンベア15の動作手順(図5(A)参照)
▲2▼地上パレット11cの下降動作手順(図5(B)参照)
▲3▼昇降パレット13cの下降動作手順(図5(C)参照)
▲4▼地上パレット11d及び昇降パレット13cの横行コンベア15の動作手順(図5(D)参照)
▲5▼昇降パレット13cの上昇動作手順(図5(E)参照)
▲6▼地上パレット11cの上昇動作手順(図5(F)参照)
の6つの手順を決定する。
【0059】
そして、上述した▲1▼地上パレット11c及び地上パレット11dの横行コンベア15の動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11c及び地上パレット11dの横行コンベア15の横行コンベア駆動部47に対して車両Cを地上パレット11cと地上パレット11dとに跨った位置から地上パレット11dに移送するように制御信号を出力し、車両Cが地上パレット11dに移送されたことをパレット状態検知センサ19での検知結果に基づいて認識し、横行コンベア駆動部47が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲2▼地上パレット11cの下降動作手順に移行して実行する。
【0060】
また、上述した▲2▼地上パレット11cの下降動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11cのパレット昇降駆動部45に対して地上パレット11cを下降させるための制御信号を出力し、地上パレット11cが下降したことを地上パレット11cの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲3▼昇降パレット13cの下降動作手順に移行して実行する。
【0061】
また、上述した▲3▼昇降パレット13cの下降動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、昇降パレット13cのパレット昇降駆動部45に対して昇降パレット13cを下降させるための制御信号を出力し、昇降パレット13cが下降したことを昇降パレット13cの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲4▼地上パレット11d及び昇降パレット13cの横行コンベア15の動作手順に移行して実行する。
【0062】
また、上述した▲4▼地上パレット11d及び昇降パレット13cの横行コンベア15の動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11d及び昇降パレット13cの横行コンベア15の横行コンベア駆動部47に対して車両Cを地上パレット11dから昇降パレット13cに移送するように制御信号を出力し、車両Cが昇降パレット13cに移送されたことをパレット状態検知センサ19での検知結果に基づいて認識し、横行コンベア駆動部47が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲5▼昇降パレット13cの上昇動作手順に移行して実行する。
【0063】
また、上述した▲5▼昇降パレット13cの上昇動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、昇降パレット13cのパレット昇降駆動部45に対して昇降パレット13cを上昇させるための制御信号を出力し、昇降パレット13cが上昇したことを昇降パレット13cの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲6▼地上パレット11cの上昇動作手順に移行して実行する。
【0064】
また、上述した▲6▼地上パレット11cの上昇動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11cのパレット昇降駆動部45に対して地上パレット11cを上昇させるための制御信号を出力し、地上パレット11cが上昇したことを地上パレット11cの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。これにより、一連の移送動作手順の実行を完了し、車両Cが移送先のパレットとして決定された昇降パレット13cに移送、格納されることになる。
【0065】
次に、地上パレット11bと地上パレット11cに跨った状態にある車両C(図6(A)中、一点鎖線)を昇降パレット13dに移送する場合、既に地上パレット11dに格納されている車両Cが存在しているので、当該車両Cを昇降パレット13dへの移送と、地上パレット11bと地上パレット11cに跨った状態にある車両Cを地上パレット11bに移送することになり、駆動制御部25は、格納先パレット決定部23にて決定された移送先の地上パレット11b及び昇降パレット13dにそれぞれの車両Cを移送するための連続する複数の移送動作手順として、
▲1▼地上パレット11b及び地上パレット11cの横行コンベア15の動作手順(図6(A)参照)
▲2▼地上パレット11c及び地上パレット11dの横行コンベア15の動作手順(図6(B)参照)
▲3▼地上パレット11dの下降動作手順(図6(C)参照)
▲4▼昇降パレット13dの下降動作手順(図6(D)参照)
▲5▼地上パレット11c及び昇降パレット13dの横行コンベア15の動作手順(図6(E)参照)
▲6▼昇降パレット13dの上昇動作手順(図6(F)参照)
▲7▼地上パレット11dの上昇動作手順(図6(G)参照)
の7つの手順を決定する。
【0066】
そして、上述した▲1▼地上パレット11b及び地上パレット11cの横行コンベア15の動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11b及び地上パレット11cの横行コンベア15の横行コンベア駆動部47に対して車両Cを地上パレット11bと地上パレット11cとに跨った位置から地上パレット11bに移送するように制御信号を出力し、車両Cが地上パレット11bに移送されたことをパレット状態検知センサ19での検知結果に基づいて認識し、横行コンベア駆動部47が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲2▼地上パレット11c及び地上パレット11dの横行コンベア15に移行して実行する。
【0067】
また、上述した▲2▼地上パレット11c及び地上パレット11dの横行コンベア15の動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11c及び地上パレット11dの横行コンベア15の横行コンベア駆動部47に対して車両Cを地上パレット11から地上パレット11cに移送するように制御信号を出力し、車両Cが地上パレット11cに移送されたことをパレット状態検知センサ19での検知結果に基づいて認識し、横行コンベア駆動部47が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲3▼地上パレット11dの下降動作手順に移行して実行する。
【0068】
また、上述した▲3▼地上パレット11dの下降動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11dのパレット昇降駆動部45に対して地上パレット11dを下降させるための制御信号を出力し、地上パレット11cが下降したことを地上パレット11dの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲4▼昇降パレット13dの下降動作手順に移行して実行する。
【0069】
また、上述した▲4▼昇降パレット13dの下降動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、昇降パレット13dのパレット昇降駆動部45に対して昇降パレット13dを下降させるための制御信号を出力し、昇降パレット13dが下降したことを昇降パレット13dの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲5▼地上パレット11c及び昇降パレット13dの横行コンベア15の動作手順に移行して実行する。
【0070】
また、上述した▲5▼地上パレット11c及び昇降パレット13dの横行コンベア15の動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11c及び昇降パレット13dの横行コンベア15の横行コンベア駆動部47に対して車両Cを地上パレット11cから昇降パレット13dに移送するように制御信号を出力し、車両Cが昇降パレット13dに移送されたことをパレット状態検知センサ19での検知結果に基づいて認識し、横行コンベア駆動部47が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲6▼昇降パレット13dの上昇動作手順に移行して実行する。
【0071】
また、上述した▲6▼昇降パレット13dの上昇動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、昇降パレット13dのパレット昇降駆動部45に対して昇降パレット13dを上昇させるための制御信号を出力し、昇降パレット13dが上昇したことを昇降パレット13dの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。そして、駆動制御部25は、次の移送動作手順である▲7▼地上パレット11dの上昇動作手順に移行して実行する。
【0072】
また、上述した▲7▼地上パレット11dの上昇動作手順を実行する場合、駆動制御部25は、地上パレット11cのパレット昇降駆動部45に対して地上パレット11dを上昇させるための制御信号を出力し、地上パレット11dが上昇したことを地上パレット11dの位置を検知するパレット位置検知部41での検知結果に基づいて認識し、パレット昇降駆動部45が停止するように制御信号を出力する。これにより、一連の移送動作手順の実行を完了し、それぞれの車両Cが移送先のパレットとして決定された昇降パレット13d及び地上パレット11bに移送、格納されることになる。
【0073】
以上のように、本実施形態においては、格納先パレット決定部23により、車両入庫位置検知センサ18により車両Cの入庫位置が入出庫段における隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にあることが検知されると、隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cの格納先のパレットが決定される。そして、駆動制御部25により、格納先パレット決定部23にて決定された格納先のパレットに隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態の車両Cを移送するように横行コンベア15及び/又は昇降パレット13a〜13dの動作が制御されることなる。これにより、入庫した車両Cがどの位置で隣接する2つの地上パレット11a〜11dに跨いだ状態となった場合においても、当該車両Cを再度入庫させることなく適切なパレットに格納することができる。
【0074】
また、本実施形態においては、格納先パレット決定部23は、車両入庫位置検知センサ18での検知結果とパレット状態検知センサ19での検知結果とに基づいて、隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cの格納先のパレットを決定している。これにより、隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cの格納先のパレットを適切に決定することができる。
【0075】
また、本実施形態においては、格納先パレット決定部23は、パレット状態検知センサにより地上2段目の昇降パレット13a〜13dに車両Cが格納されていない空パレットが存在していることが検知されたときに、当該空パレットを隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cの格納先のパレットとして決定している。これにより、隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cが地上2段目の空パレットに移送、格納されることになり、入出庫段の空パレット数を多くして、入出庫段への新たな車両Cの入庫をスムーズに行わせることができる。
【0076】
また、本実施形態においては、格納先パレット決定部23は、パレット状態検知センサ19により入出庫段の地上パレット11a〜11dに既に車両Cが格納されていることが検知されたときに、既に入庫している車両Cが今回入庫した車両Cの移送(空パレットへの移送)に障害となる場合には、空パレットに格納する車両Cを入出庫段の地上パレット11a〜11dに既に格納されている車両Cに変更している。これにより、隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cをスムーズに格納することができる。
【0077】
また、本実施形態においては、格納先パレット決定部23は、空パレットに格納する車両Cを入出庫段の地上パレット11a〜11dに既に格納されている車両Cに変更したときに、隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cが跨っているいずれか一方の地上パレット11a〜11dを格納先のパレットとして決定している。これにより、必要最小限の移送時間で隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cを適切なパレットに格納することができる。
【0078】
また、本実施形態においては、格納先パレット決定部23は、隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cの格納先のパレットとして移送時間が最も短くなるパレットに決定している。これにより、隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cをパレットに適切且つ迅速に格納することができる。
【0079】
また、本実施形態においては、格納先パレット決定部23は、パレット状態検知センサ19により地上2段目の昇降パレット13a〜13dに車両Cが格納されていない空パレットが存在していないことが検知されたときに、隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cが跨っているいずれか一方の地上パレット11a〜11dを格納先のパレットとして決定している。これにより、必要最小限の移送時間で隣接した地上パレット11a〜11dに跨っている状態にある車両Cを適切なパレットに格納することができる。
【0080】
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。たとえば、機械式駐車装置1(二・多段式駐車装置)の段数、各段において並設される地上パレット11a〜11d、昇降パレット13a〜13dの数等は適宜変更可能である。また、機械式駐車装置1(二・多段式駐車装置)は、昇降パレット13a〜13dを地下に並設するように構成してもよい。
【0081】
また、本実施形態においては、地上2段目における各昇降パレット13a〜13dに対してパレット状態検知センサ19を設けるようにしているが、必ずしも設ける必要はない。この場合には、入出庫段の地上パレット11a〜11dに対するパレット状態検知センサ19を用いて、この地上パレット11a〜11dに対するパレット状態検知センサ19の検知結果を制御部21等で記憶するようにしておけば、各昇降パレット13a〜13dが既に車両Cが格納されている状態にあることを検知することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、入庫した車両がどの位置で隣接する2つのパレットに跨いだ状態となった場合においても、当該車両を再度入庫させることなく適切なパレットに格納することが可能な機械式駐車装置の制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る機械式駐車装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る機械式駐車装置の制御装置の構成図である。
【図3】本発明の実施形態に係る機械式駐車装置の制御装置に含まれる、制御部の車両格納処理動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】(A)〜(E)は、本発明の実施形態に係る機械式駐車装置の制御装置に含まれる、駆動制御部25の動作の一例を説明するための図である。
【図5】(A)〜(F)は、本発明の実施形態に係る機械式駐車装置の制御装置に含まれる、駆動制御部25の動作の一例を説明するための図である。
【図6】(A)〜(G)は、本発明の実施形態に係る機械式駐車装置の制御装置に含まれる、駆動制御部25の動作の一例を説明するための図である。
【図7】(A)〜(C)は、地上2段の機械式駐車装置の作動説明図である。
【符号の説明】
1…機械式駐車装置、11a〜11d…地上パレット、13a〜13d…昇降パレット、15…横行コンベア、17…車両位置検知部、18…車両入庫位置検知センサ、19…パレット状態検知センサ、21…制御部、23…格納先パレット決定部、25…駆動制御部、31…操作部、33…入出庫操作部、41…パレット位置検知部、45…パレット昇降駆動部、47…横行コンベア駆動部、C…車両。

Claims (7)

  1. 地上に位置する入出庫段において並設された複数のパレットが横行コンベアを有し、前記入出庫段の上方段及び/又は下方段において並設された複数のパレットが前記入出庫段まで昇降すると共に横行コンベアを有しており、
    前記入出庫段において並設された前記複数のパレットのうちの少なくとも1つのパレットが移動することにより形成された空間に、前記入出庫段の前記上方段及び/又は下方段において並設された前記複数のパレットのうちの1つのパレットを下降あるいは上昇させる機械式駐車装置の制御装置であって、
    車両の入庫位置が前記入出庫段における隣接したパレットに跨っている状態にあることを検知するための車両入庫位置検知手段と、
    前記車両入庫位置検知手段での検知結果に基づいて、前記車両の入庫位置が前記入出庫段における前記隣接したパレットに跨っている状態にあることを検知したときに、前記隣接したパレットに跨っている状態にある前記車両の格納先のパレットを決定する格納先パレット決定手段と、
    前記格納先パレット決定手段での決定結果に基づいて、前記隣接したパレットに跨っている状態にある前記車両を前記格納先のパレットに移送するように前記横行コンベア及び/又は前記パレットの動作を制御する駆動制御手段と、を有していることを特徴とする機械式駐車装置の制御装置。
  2. 前記パレットが既に車両が格納されている状態にあることを検知するためのパレット状態検知手段を更に有し、
    前記格納先パレット決定手段は、前記車両入庫位置検知手段での検知結果と前記パレット状態検知手段での検知結果とに基づいて、前記隣接したパレットに跨っている状態にある前記車両の前記格納先のパレットを決定することを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車装置の制御装置。
  3. 前記格納先パレット決定手段は、前記パレット状態検知手段により前記入出庫段の上方段及び/又は下方段の前記パレットに車両が格納されていない空パレットが存在していることが検知されたときに、当該空パレットを前記隣接したパレットに跨っている状態にある前記車両の前記格納先のパレットとして決定することを特徴とする請求項2に記載の機械式駐車装置の制御装置。
  4. 前記格納先パレット決定手段は、前記パレット状態検知手段により前記入出庫段の前記パレットに既に車両が格納されていることが検知され且つ前記入出庫段の前記パレットに既に格納されている前記車両が前記空パレットへの格納に障害となるときに、前記空パレットに格納する車両を前記入出庫段の前記パレットに既に格納されている前記車両に変更することを特徴とする請求項3に記載の機械式駐車装置の制御装置。
  5. 前記格納先パレット決定手段は、前記空パレットに格納する車両を前記入出庫段の前記パレットに既に格納されている前記車両に変更したときに、前記隣接したパレットに跨っている状態にある前記車両が跨っているいずれか一方のパレットを前記格納先のパレットとして決定することを特徴とする請求項4に記載の機械式駐車装置の制御装置。
  6. 前記格納先パレット決定手段は、前記隣接したパレットに跨っている状態にある前記車両の前記格納先のパレットとして移送時間が最も短くなるパレットに決定することを特徴とする請求項3に記載の機械式駐車装置の制御装置。
  7. 前記格納先パレット決定手段は、前記パレット状態検知手段により前記入出庫段の上方段及び/又は下方段の前記パレットに車両が格納されていない空パレットが存在していないことが検知されたときに、前記隣接したパレットに跨っている状態にある前記車両が跨っているいずれか一方のパレットを前記格納先のパレットとして決定することを特徴とする請求項2に記載の機械式駐車装置の制御装置。
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