JP2555112Y2 - スタッカクレーンの荷異常検出装置 - Google Patents

スタッカクレーンの荷異常検出装置

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JP2555112Y2
JP2555112Y2 JP1993014778U JP1477893U JP2555112Y2 JP 2555112 Y2 JP2555112 Y2 JP 2555112Y2 JP 1993014778 U JP1993014778 U JP 1993014778U JP 1477893 U JP1477893 U JP 1477893U JP 2555112 Y2 JP2555112 Y2 JP 2555112Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はスタッカクレーンの昇降
台に載せた荷物に荷崩れ等の異常がないかを検出して、
異常がある場合にその荷物を最適に処理する構成に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来からスタッカクレーンの走行方向と
平行にラックを配置して、該ラックに荷物を格納した
り、ラックから荷物を取り出したりすることをスタッカ
クレーンにより行う自動倉庫は公知となっており、該ス
タッカクレーンの荷物を載置する昇降台には、スライド
フォークにより荷物を載せる時或いは降ろす時に荷崩れ
が生じていないかを検知する荷崩れ検出センサーが配設
されており、該荷崩れ検出センサーは昇降台の両側にワ
イヤーを張架して荷物が当接するとワイヤーを引っ張
り、ワイヤー端部に接続したスイッチがONして異常を
検出するようにしたり、光センサー等の非接触センサー
を昇降台の両側に配置して、荷物がセンサーの光軸を遮
るとONするようにして異常を検出するようにし、この
荷物の異常を検出するとその場でスタッカクレーンの作
動を停止して非常停止させるようにしていたのである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、荷物が崩れて
荷崩れ検出センサーがONした場合であっても、その荷
崩れの度合は様々であり、少しの位置ズレ等の軽度の異
常では格納や出庫する際には支障なく作動できる場合が
あり、従来の構成ではこのような場合でもスタッカクレ
ーンは停止させることになり、次ぎの作業ができなくな
り、オペレーターが荷物を正常に戻さない限り作業の再
開はできず大幅な時間ロスと手間がかかっていたのであ
る。そこで、本考案は軽度の異常の場合にはその荷物を
別の位置に格納しておき、次ぎの作業を進め、余剰時間
を利用して異常荷物の処理ができるようにしようとする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は上記のような課
題を解決するために次のように構成したものである。即
ち、スタッカクレーンの昇降台に配置される軽度の荷崩
れを検出するセンサーと、このセンサーの検出位置の外
側に配置される重度の荷崩れを検出するセンサーとを備
えたスタッカクレーンの荷異常検出装置であって、軽度
の荷崩れが検出されると、検出された荷物をラックの通
常の区画より大きい異常処理棚に格納して、次の入出庫
作業を続行すべく構成したものである。また、昇降台に
設けた軽度の荷崩れを検出するセンサーにて軽度の荷崩
れが検出されると、スライドフォークの移動速度、昇降
台の昇降速度、及びスタッカクレーンの走行速度を落と
して、検出された荷物を異常処理棚まで搬送して格納す
るものである。
【0005】
【作用】このような手段を用いることによって、スライ
ドフォーク2をラック側へスライドさせて、所定の区画
へ荷物を格納したり、荷物を取り出したりする時に、荷
崩れが、昇降台における重度の荷崩れを検出するセンサ
ーでは検出されず、軽度の荷崩れを検出するセンサーの
みにて検出されると、軽度の荷崩れであると判断し、こ
の軽度の荷崩れと検出された荷物をラックの通常の区画
より大きい異常処理棚まで搬送して一端格納し、次の入
出庫作業を続行するように構成しているので、僅かに荷
崩れした荷物を、通常の狭いラックに格納しようとし
て、更に重度の荷崩れとしてしまうことが無くなったの
である。また、異常処理棚で一端格納して、次の入出庫
作業を続行するので、作業能率を低下させることが無い
のである。また、軽度の荷崩れが検出されると、スライ
ドフォークの移動速度、昇降台の昇降速度及びスタッカ
クレーンの走行速度を落として、検出された荷物を異常
処理棚まで搬送して格納するので、これによっても、僅
かに荷崩れした荷物を、スライドフォークによる移動時
に更に荷崩れさせることが無くなったのである。
【0006】
【実施例】本考案の解決しようとする課題及び解決手段
は以上の如くであり、添付した図面に従い実施例の構成
を説明する。図1は自動倉庫の斜視図、図2は本考案の
荷崩れ検出装置を装備したスタッカクレーン斜視図、図
3は荷崩れ検出装置を装備した昇降台側面図、図4はラ
ックの区画を示す側面図である。
【0007】自動倉庫は図1に示すように、ラックRと
ラックRの間のフロア上に走行レール14が、天井部に
ガイドレール13が配設されて、ラックRは一定間隔に
区画されてそれぞれに荷物を格納可能とし、ラックR入
口側には入出庫ステーションGが配設され、前記走行レ
ール14とガイドレール13の間をスタッカクレーンS
が前後に走行可能とし、該スタッカクレーンSにて荷物
Wの受け渡しができるようにしている。
【0008】該スタッカクレーンは図2に示すように、
フロントマスト11とリアマスト12の間の上部に上部
フレーム7を横設し、下部に走行体8を横設し、この上
部フレーム7と走行体8がガイドレール13と走行レー
ル14に装着され、該走行体8の前部に走行モーターと
昇降モーターを内装した駆動部が配置され、走行体8
後部にステップ24上でオペレーターが操作できるよう
に操作盤Aが配設されている。前記フロントマスト11
とリアマスト12の間には昇降台1が配設されて、該昇
降台1の前後にそれぞれ前支柱5・後支柱6が立設さ
れ、該前支柱5の前面及び後支柱6の後面にそれぞれガ
イドローラー9・9・・・を設けてフロントマスト11
とリアマスト12を挟む如く配設して昇降時のガイドと
し、吊り上げ用ローラーチェーン10・10を前支柱5
と後支柱6の上部に吊設して駆動部に連結し、昇降モ
ーターの駆動により昇降台1を昇降可能としている。
【0009】そして、前記前支柱5と後支柱6の間にス
ライドフォーク2が左右に出退可能に設けられ、本考案
の荷崩れ検出装置が前支柱5と後支柱6の両側の上下に
配置されている。即ち、荷崩れ検出装置はスライドフォ
ーク2に載置する荷物Wの最大外形より少し大きい位置
で軽度の荷崩れを検出する内側センサー15と、内側セ
ンサー15よりも外側で荷崩れが生じた時に危険な状態
となる重度の荷崩れを検出する外側センサー16からな
り、該内側センサー15は光センサー等の非接触型のセ
ンサーより構成されて、図3に示すように、荷物Wの高
さの異常を検知するように、前支柱5上部の左右両側に
発光素子15a・15aと後支柱6上部の左右両側に受
光素子15b・15bをそれぞれ対向して配置してお
り、更に、前後幅(荷物の移動方向の幅)の異常を検知
するために前支柱5と後支柱6の左右両側の上部にそれ
ぞれ発光素子15c・15c・・・を配設し、前支柱5
と後支柱6の左右両側の下部にそれぞれ受光素子15d
・15d・・・を配設している。但し、発光素子と受光
素子の位置は逆であっても構わない。
【0010】そして、外側センサー16は機械的な接触
型のセンサーよりなり、前記内側センサー15の外側を
検知するように、スライドフォーク2の左右両側の前後
と上方にワイヤー16a・16aが張設され、それぞれ
のワイヤー16a・16a端はスイッチ16b・16b
と接続され、該スイッチ16b・16bを昇降台1の左
右両側に配設し、ワイヤー16a・16aが引っ張られ
るとスイッチ16bがONするようにしている。但し、
左右のワイヤーの代わりには検出する高さや幅の位置に
回転又は移動可能なバー等を設けて、このバーとスイッ
チが連動するようにして荷物Wの異常を検出するように
構成しても構わない。そして、前記内側センサー15及
び外側センサー16は操作盤Eの制御回路と接続され
て、それぞれのセンサーがONすると後述するようにそ
の場で停止するか、又は別の棚へ格納するかの処理が行
われる。
【0011】更に、ラックRには軽度の荷崩れ等が生じ
た異常荷物を格納するための異常処理棚Aが設定されて
おり、この異常処理棚Aは図1に示すようにラックRの
中央部に設けて、全ての区画を考慮して出来るだけ短い
距離で短時間で収納できるように配置し、軽度の異常荷
物が生じるとこの異常処理棚Aに一旦格納しておき、そ
の他の作業が終了したり、余剰の時間ができるとその荷
物を正常に戻すようにするのである。尚、異常処理棚の
配置は中央に限定するものではなく、後方や上方の空い
た空間に設定してもよく、また、入出庫ステーションG
側に設定して、オペレーターが処理し易い位置とするこ
ともできる。また、図4に示すように、ラックRの区画
の大きさを少しずつ変えて、例えば、通常の区画をDと
すると、幅方向に荷崩れした時には幅が少し長くなるの
で、幅方向の長い(L1>L4)区画Cに格納し、高さ
方向の異常であると、高さが少し高い(L2>L3)区
画Bに格納し、高さも幅も異常である場合には区画A’
に格納し、異常の種類に合わせてその荷物を最適大きさ
の異常処理棚(A’〜C)に格納するように構成するこ
ともできる。但し、本実施例では異常検出を二重のチェ
ックとしているが、三重以上のチェックを行うようにセ
ンサーを設けても良く、その異常の度合に合わせて棚も
増加させることも可能であり、また、荷崩れ検出センサ
ーの位置を変更可能に構成して、異常の度合を調節する
ように構成することもできる。
【0012】このように構成することによって、スライ
ドフォーク2上に荷物を載せて左又は右方向へスライド
させて、ラックRの所定の区画へ収納したり、逆にラッ
クRから荷物Wを取り出したりする時に、荷崩れ等の異
常が生じると、軽度の異常の場合には、外側センサー1
6の位置する部分まで荷崩れが起こらず荷物Wが光軸を
遮って内側センサー15のみがONする。この内側セン
サー15がONすると、スライドフォーク2の移動速度
及び昇降台1の昇降速度、スタッカクレーンSの走行速
度が落とされて、その荷崩れ等の異常が更に拡大しない
ように低速で駆動され、異常処理棚Aまで搬送して格納
され、次ぎの入出庫作業や一連のシステムが続行され、
余剰時間が生じると、オペレーターが異常処理棚Aに格
納された荷物を正常に戻すのである。そして、内側セン
サー15及び外側センサー16がONすると、重度の異
常と判断してその場で非常停止して荷崩れが増大するこ
とを防止し、警報等を発してオペレーターに認識させ、
早急に荷物を正常に戻すようにするのである。
【0013】
【考案の効果】本考案は以上のように構成したので次の
ような効果を奏するものである。即ち、スライドフォー
ク2をラック側へスライドさせて、所定の区画へ荷物を
格納したり、荷物を取り出したりする時に、昇降台にお
ける重度の荷崩れの検出センサーには検出されず、軽度
の荷崩れを検出する検出センサーのみにてその荷崩れが
検出された場合に、検出された荷物をラックの通常の区
画より大きい異常処理棚まで搬送して一旦格納し、次の
入出庫作業を続行するように構成しているので、僅かに
荷崩れした荷物を、通常の狭いラックに格納しようとし
て、更に重度の荷崩れとしてしまうことが無くなったの
である。また、異常処理棚で一旦格納して次の入出庫作
業を続行するので、その後のシステムの作業能率を低下
させることが無いのである。また、軽度の荷崩れが検出
されると、スライドフォークの移動速度、昇降台の昇降
速度及びスタッカクレーンの走行速度を落として、検出
された荷物を異常処理棚まで搬送して格納するので、こ
れによっても、僅かに荷崩れした荷物を、スライドフォ
ークによる移動時に更に荷崩れさせることが無くなった
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動倉庫の斜視図である。
【図2】本考案の荷崩れ検出装置を装備したスタッカク
レーン斜視図である。
【図3】荷崩れ検出装置を装備した昇降台側面図であ
る。
【図4】ラックの区画を示す側面図である。
【符号の説明】
A 異常処理棚 R ラック S スタッカクレーン 1 昇降台 2 スライドフォーク 15 内側センサー 16 外側センサー

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタッカクレーンの昇降台に配置される
    軽度の荷崩れを検出するセンサーと、このセンサーの検
    出位置の外側に配置される重度の荷崩れを検出するセン
    サーとを備えたスタッカクレーンの荷異常検出装置であ
    って、軽度の荷崩れが検出されると、検出された荷物を
    ラックの通常の区画より大きい異常処理棚に格納して、
    次の入出庫作業を続行することを特徴とするスタッカク
    レーンの荷異常検出装置。
  2. 【請求項2】 昇降台に設けた軽度の荷崩れを検出する
    センサーにて軽度の荷崩れが検出されると、スライドフ
    ォークの移動速度、昇降台の昇降速度、及びスタッカク
    レーンの走行速度を落として、検出された荷物を異常処
    理棚まで搬送して格納することを特徴とする請求項1記
    載のスタッカクレーンの荷異常検出装置。
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