JP3566665B2 - 回転電機の固定子 - Google Patents

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    • H02K3/12Windings characterised by the conductor shape, form or construction, e.g. with bar conductors arranged in slots

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用交流発電機の固定子に関し、特に固定子巻線を構成する導体線の接合部における冷却性を改善する固定子構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図24は従来の車両用交流発電機を示す縦断面図、図25は従来の車両用交流発電機に実装される固定子の固定子巻線に適用される導体セグメントを示す斜視図である。図26は従来の車両用交流発電機に実装される固定子の固定子巻線の1相巻線を模式的に示すリヤ側端面図であり、図中実線はリヤ側の配線状態を示し、点線はフロント側の配線状態を示し、黒丸は接合部を示している。図27は従来の車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図、図28は従来の車両用交流発電機に実装される固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図、図29は従来の車両用交流発電機に実装される固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。なお、図24では、コイルエンドの形状が模式的に表されている。
【0003】
従来の車両用交流発電機は、図24に示されるように、アルミニウム製のフロントブラケット1およびリヤブラケット2から構成されたケース3と、このケース3内に設けられ、一端部にプーリ4が固定されたシャフト6と、このシャフト6に固定されたランデル型の回転子7と、この回転子7の軸方向両端部に固定されたファン5と、回転子7を包囲するようにケース3に固定された固定子8と、シャフト6の他端部に固定されて回転子7に電流を供給するスリップリング9と、スリップリング9の表面に摺動する一対のブラシ10と、このブラシ10を収納するブラシホルダ11と、固定子8に電気的に接続され、固定子8で生じた交流を直流に整流する整流器12と、ブラシホルダ11に嵌着されたヒートシンク17に取り付けられて、固定子8で生じた交流電圧の大きさを調整するレギュレータ18とを備えている。
【0004】
そして、回転子7は、電流を流して磁束を発生する界磁巻線13と、この界磁巻線13を覆うように設けられ、その磁束によって磁極が形成される一対のポールコア20、21とを備えている。一対のポールコア20、21は、鉄製で、それぞれ最外径面形状を略台形形状とする爪状磁極22、23が外周縁部に周方向に等角ピッチで突設されてなり、これらの爪状磁極22、23を噛み合わせるように対向させてシャフト6に固着されている。
また、固定子8は、円筒状の固定子鉄心15と、固定子鉄心15に巻装された固定子巻線16とから構成されている。そして、固定子8は、爪状磁極22、23の外周面と固定子鉄心15の内周面との間に均一なエアギャップを形成するようにフロントブラケット1とリヤブラケット2とに挟持されている。
【0005】
ここで、固定子巻線16の具体的構造について図25および図27を参照しつつ説明する。
まず、導体セグメント30が、絶縁被膜が被覆された短尺の断面円形の銅線材を略U字状に折り曲げて作製される。この導体セグメント30は、図25に示されるように、一対の直線部30aがターン部30bにより連結された略U字状に構成されている。
また、スロット15aが所定ピッチに形成された長尺の磁性鋼薄板を所定枚積層し、スロット15aの開口を内周側に向けて円環状に折り曲げ、円環状の両端面を溶接して、固定子鉄心15が作製される。この固定子鉄心15には、溝方向を軸方向とするスロット15aが毎極毎相当たり2の割合で形成されている。即ち、スロット15aが固定子鉄心15の内周側に周方向に96個配列され、回転子7の磁極数は16極である。
なお、説明の便宜上、各スロット15aには、図26に示されるように、1番から36番のスロット番号を付し、各スロット15a内の導体セグメント30の収納位置を内周側から1番地、2番地、3番地および4番地とする。
【0006】
そして、導体セグメント30が、固定子鉄心15のフロント側から6スロット離れた各スロット対(スロット番号n番と(n+6)番とのスロット対)に2本づつ挿入される。この時、各スロット対において、1本の導体セグメント30が、n番のスロット15a内の1番地と、(n+6)番のスロット15a内の2番地とに挿入され、もう1本の導体セグメント30が、n番のスロット15a内の3番地と、(n+6)番のスロット15a内の4番地とに挿入される。そして、各スロット対の1番地と2番地とからリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部側が図26中時計回り方向に曲げられ、各スロット対の3番地と4番地とからリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部側が図26中反時計回り方向に曲げられる。ここで、4本の直線部30aが径方向に1列に並んで各スロット15a内に収納されている。
【0007】
ついで、スロット番号n番のスロット15a内の1番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cとスロット番号(n+6)番のスロット15a内の4番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cとを径方向に重ねて溶接等により接合する。同様に、スロット番号n番のスロット15a内の2番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cとスロット番号(n+6)番のスロット15a内の3番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cとを径方向に重ねて溶接等により接合する。これにより、6スロット毎のスロット15aに巻回された2ターンの重ね巻き巻線が2つ形成される。
【0008】
ここで、固定子鉄心15のリヤ側では、各スロット対における1番地と4番地とからリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30c同士の遠隔番地接合部311−4が、図27乃至図29に示されるように、2番地と3番地とからリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30c同士の近接番地接合部312−3を取り囲んでいる。これにより、2つの接合部311−4、312−3が軸方向に2層に配列されている。
一方、固定子鉄心15のフロント側では、各スロット対における1番地と2番地とからフロント側に延出する導体セグメント30のターン部30bと、3番地と4番地とからフロント側に延出する導体セグメント30のターン部30bとが、径方向に重なって配列されている。
【0009】
ついで、例えば91番のスロット15aの2番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cと、1番のスロット15aの4番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cとを接合する。これにより、図26に示されるように、2ターンの重ね巻き巻線を直列に接続してなる4ターンの1相巻線161が作製される。そして、91番のスロット15aの1番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cが、1相巻線161の口出し線(O)となり、1番のスロット15aの3番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cが、1相巻線161の中性点引き出し線(N)となる。
【0010】
ここで、図26には、スロット番号1番、7番・・・91番のスロット群に巻装された1相巻線161のみが示されているが、スロット番号2番、8番・・・92番のスロット群、スロット番号3番、9番・・・93番のスロット群、スロット番号4番、10番・・・94番のスロット群、スロット番号5番、11番・・・95番、スロット番号6番、12番・・・96番のスロット群にも同様に1相巻線161が巻装されている。
そして、スロット番号1番、7番・・・91番のスロット群、スロット番号3番、9番・・・93番のスロット群およびスロット番号5番、11番・・・95番のスロット群に巻装された3つの1相巻線161の各中性点引き出し線(N)が一体に接続され、3つの1相巻線161をY結線(交流結線)してなる3相交流巻線が作製される。同様に、スロット番号2番、8番・・・92番のスロット群、スロット番号4番、10番・・・94番のスロット群およびスロット番号6番、12番・・・96番のスロット群に巻装された3つの1相巻線161の各中性点引き出し線(N)が一体に接続され、3つの1相巻線161をY結線(交流結線)してなる3相交流巻線が作製される。そして、このように構成された2つの3相交流巻線からなる固定子巻線16が固定子鉄心15に巻装されて固定子8を得る。
【0011】
このように作製された固定子8は、車両用交流発電機に搭載され、2つの3相交流巻線がそれぞれ異なる整流器12に接続されている。そこで、2つの3相交流巻線の出力は、それぞれの整流器12で3相全波整流された後、合成されて出力される。
【0012】
このように構成された固定子8においては、図27乃至図29に示されるように、導体セグメント30の開放端部30c同士の遠隔番地接合部311−4および近接番地接合部312−3が、軸方向に2層となって周方向に所定ピッチで配列されてリヤ側のコイルエンド群16rを構成している。なお、図示していないが、導体セグメント30のターン部30bが、径方向に所定距離離れて1列に並んで、周方向に2列となって所定ピッチで配列されてフロント側のコイルエンド群16fを構成している。
【0013】
このように構成された車両用交流発電機では、バッテリ(図示せず)からブラシ10、スリップリング9を通じて界磁巻線13に電流が供給されて磁束が発生する。この磁束により、ポールコア20の爪状磁極22がN極に着磁され、ポールコア21の爪状磁極23がS極に着磁される。
一方、エンジンによってプーリ4が駆動され、シャフト6によって回転子7が回転される。この回転子7の回転により、回転磁界が固定子鉄心15に与えられ、固定子巻線16に起電力が発生する。そして、固定子巻線16に発生した交流の起電力が整流器12により直流に整流されるとともに、その出力電圧の大きさがレギュレータ18により調整され、バッテリに充電される。
【0014】
ここで、界磁巻線13、固定子巻線16、整流器12およびレギュレータ18は、発電中、常に発熱している。
そこで、発電により発生する熱を冷却するために、吸気孔1a、1bがフロントブラケット1およびリヤブラケット2の軸方向端面に穿設され、排気孔1b、2bがフロントブラケット1およびリヤブラケット2の径方向側面に固定子巻線16のコイルエンド群16f、16rに相対するように穿設されている。
これにより、回転子7の回転に伴ってファン5が回転駆動され、外気が吸気孔1a、2aからケース3内に吸気されて軸方向に回転子7側に流れ、ついでファン5により遠心方向に曲げられ、その後コイルエンド群16f、16rを横切って排気孔1b、2bから外部に排気される冷却風流路が形成される。また、回転子7のフロント側およびリヤ側の圧力差に起因して、フロント側から回転子7内を通ってリヤ側に流れる冷却風流路が形成される。
【0015】
その結果、固定子巻線16で発生した熱がコイルエンド群16f、16rから冷却風に放熱されて、固定子8の温度上昇が抑えられる。また、整流器12およびレギュレータ18で発生した熱がヒートシンク12a、17を介して冷却風に放熱されて、整流器12およびレギュレータ18の温度上昇が抑えられる。さらに、界磁巻線13で発生した熱が回転子7内を流れる冷却風に放熱されて、回転子7の温度上昇が抑えられる。
【0016】
上述の従来の固定子8においては、多数本の導体セグメント30を固定子鉄心15に装着し、導体セグメント30の開放端部30c同士を接合して固定子巻線16を作製しているので、接合箇所が多数となり、固定子巻線16の組立性が著しく低下してしまうという問題があった。また、溶接により導体セグメント30の接合部311−4、312−3が軟化して、固定子巻線16の剛性が低下してしまう。これにより、固定子8としての剛性が低下してしまい、固定子8を車両用交流発電機に搭載した場合、磁気騒音が大きくなってしまうという問題がある。
このような問題を解決するために、連続導体線を用いて固定子巻線を作製して固定子巻線の接合箇所を削減し、固定子巻線の組立性を向上させ、かつ、溶接による固定子巻線の剛性の低下を抑えることができる固定子巻線構造が、本出願人により例えば特開平11−361286号公報に提案されている。
【0017】
ついで、連続導体線で作製した固定子巻線を用いた従来の固定子構造について説明する。
図30は従来の車両用交流発電機の他の例を示す断面図、図31は従来の車両用交流発電機に実装される固定子の固定子巻線の1相巻線を模式的に示すリヤ側端面図であり、図中実線はリヤ側の配線状態を示し、点線はフロント側の配線状態を示し、黒丸は接合部を示している。図32は従来の車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図、図33は従来の車両用交流発電機に実装される固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図、図34は従来の車両用交流発電機に実装される固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。なお、図30では、コイルエンドの形状が模式的に表されている。
【0018】
図30において、固定子8Aは、連続導体線32で作製された固定子巻線16Aを固定子鉄心15に巻装されたものである。
【0019】
ここで、固定子巻線16Aの1相巻線162の巻線構造について図31を参照しつつ具体的に説明する。なお、連続導体線32は、絶縁被覆された断面矩形の銅線から作製されている。
1相巻線162は、それぞれ1本の連続導体線32からなる第1乃至第6の巻線34〜39から構成されている。そして、第1巻線34は、1本の連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の2番地と1番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。第2巻線35は、連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の1番地と2番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。第3巻線36は、連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の4番地と3番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。第4巻線37は、連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の3番地と4番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。第5巻線38は、連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の6番地と5番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。第6巻線39は、連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の5番地と6番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。そして、各スロット15a内には、連続導体線32が矩形断面の長手方向を径方向に揃えて径方向に1列に6本並んで配列されている。
【0020】
そして、固定子鉄心15のリヤ側において、スロット番号の1番の1番地から延出する第2巻線35の端部35aと、スロット番号の91番の6番地から延出する第6巻線39の端部39bとが接合され、スロット番号の1番の3番地から延出する第4巻線37の端部37aと、スロット番号の91番の2番地から延出する第2巻線35の端部35bとが接合され、さらにスロット番号の1番の5番地から延出する第6巻線39の端部39aと、スロット番号の91番の4番地から延出する第4巻線37の端部37bとが接合されて、第2、第4および第6巻線35、37、39が直列に接続されてなる3ターンの波巻き巻線が形成されている。
【0021】
また、固定子鉄心15のフロント側において、スロット番号の1番の2番地から延出する第1巻線34の端部34aと、スロット番号の91番の3番地から延出する第3巻線36の端部36bとが接合され、スロット番号の1番の4番地から延出する第3巻線36の端部36aと、スロット番号の91番の5番地から延出する第5巻線38の端部38bとが接合され、さらにスロット番号の1番の6番地から延出する第5巻線38の端部38aと、スロット番号の91番の1番地から延出する第1巻線34の端部34bとが接合されて、第1、第3および第5巻線34、36、38が直列に接続されてなる3ターンの波巻き巻線が形成されている。
【0022】
さらに、スロット番号の49番と55番とから固定子鉄心15のリヤ側に延出する第1巻線34の連続導体線32の部分が切断され、スロット番号の55番と61番とから固定子鉄心15のリヤ側に延出する第2巻線35の連続導体線32の部分が切断される。そして、第1巻線34の切断端34cと第2巻線35の切断端35cとが接合されて、第1乃至第6巻線34〜39を直列接続してなる6ターンの1相巻線162が形成されている。
なお、第1巻線34の切断端34dと第2巻線35の切断端35dとがそれぞれ1相巻線162の口出し線(O)および中性点引き出し線(N)となる。
【0023】
ここで、図31には、スロット番号1番、7番・・・91番のスロット群に巻装された1相巻線162のみが示されているが、スロット番号2番、8番・・・92番のスロット群、スロット番号3番、9番・・・93番のスロット群、スロット番号4番、10番・・・94番のスロット群、スロット番号5番、11番・・・95番、スロット番号6番、12番・・・96番のスロット群にも同様に1相巻線162が巻装されている。
そして、スロット番号1番、7番・・・91番のスロット群、スロット番号3番、9番・・・93番のスロット群およびスロット番号5番、11番・・・95番のスロット群に巻装された3つの1相巻線162の各中性点引き出し線(N)が一体に接続され、3つの1相巻線162をY結線(交流結線)してなる3相交流巻線が作製される。同様に、スロット番号2番、8番・・・92番のスロット群、スロット番号4番、10番・・・94番のスロット群およびスロット番号6番、12番・・・96番のスロット群に巻装された3つの1相巻線162の各中性点引き出し線(N)が一体に接続され、3つの1相巻線162をY結線(交流結線)してなる3相交流巻線が作製される。そして、このように構成された2つの3相交流巻線からなる固定子巻線16Aが固定子鉄心15に巻装されて固定子8Aを得る。
そして、各3相交流巻線がそれぞれ整流器12に接続され、各整流器12の直流出力が並列に接続されて合成される。
【0024】
このように構成された固定子8Aにおいては、図32乃至図34に示されるように、連続導体線32のターン部32aが、径方向に互いに所定距離離れて1列に並んで、周方向に3列となって所定ピッチで配列されてリヤ側のコイルエンド群16rを構成している。そして、コイルエンド群16rの連続導体線32の結線部(連続導体線32の端部同士を接合する部位)において、6スロット離れたスロット対の2番地と3番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部312−3と、同じスロット対の4番地と5番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部314−5とが径方向に並び、同じスロット対の1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部同士の遠隔番地接合部311−6が径方向に並ぶ2つの近接番地接合部312−3、314−5を取り囲むように配置されている。そして、このように構成された3つの接合部312−3、314−5、311−6の組が周方向に1スロットピッチで6組配列されている。
なお、フロント側のコイルエンド群16fも同様に構成されている。
【0025】
ここで、第1乃至第6巻線34〜39を構成するそれぞれの連続導体線32は、1つのスロット15aから固定子鉄心15の端面側に延出し、折り返されて6スロット離れたスロット15aに入るように波巻きに巻装されている。そして、それぞれの連続導体線32は、6スロット毎に、スロット深さ方向(径方向)に関して、内層と外相とを交互に採るように巻装されている。
固定子鉄心15の端面側に延出して折り返された連続導体線32のターン部32aがコイルエンドを形成している。そこで、固定子鉄心15の両端において、ほぼ同一形状に形成されたターン部32aが周方向に、かつ、径方向に互いに離間して、3列となって周方向に整然と配列されてコイルエンド群16f、16rを形成している。
【0026】
ついで、従来の固定子8Aの固定子巻線16Aに適用される巻線アッセンブリの構造について、図35乃至図37を参照しつつ説明する。
図35は例えば特開平11−361286号公報に記載された固定子巻線に適用される巻線アッセンブリを示す図であり、図35の(a)はその端面図、図35の(b)はその側面図である。図36は図35に示される巻線アッセンブリを構成する連続導体線の要部を示す斜視図、図37は図35に示される巻線アッセンブリを構成する連続導体線の配列状態を説明する図である。
【0027】
巻線アッセンブリ33は、絶縁被覆された断面矩形の銅線からなる連続導体線32を平面上に1スロットピッチに12本配列し、12本の連続導体線32を同時に折り畳んで形成されている。
これにより、各連続導体線32は、図36に示されるように、ターン部32aで連結された直線部30bが6スロットピッチ(6P)で配列された平面上パターンに折り曲げ成形されている。また、隣り合う直線部32bが、ターン部32aにより直線部30bの配列方向と直交する方向に連続導体線32の幅(w)分ずらされている。そして、このようなパターンに形成された2本の連続導体線32を図37に示されるように6スロットピッチずらして直線部32bを重ねて配列してなる連続導体線32の対が、1スロットピッチづつずらして6対配列されて図35に示される巻線アセンブリ33を構成している。
【0028】
このように構成された3個の巻線アッセンブリ33が、直線部32bの各対を各スロット15a内に挿入するようにして径方向に重ねて固定子鉄心15に巻装される。そして、巻線アセンブリ33の各連続導体線32の両端を図31に示される結線方法に基づいて接合することにより、固定子巻線16Aが固定子鉄心15に巻装してなる固定子8Aを得る。
【0029】
このように構成された従来の固定子8Aにおいては、連続導体線32で作製された巻線アッセンブリ33を固定子鉄心15に装着し、連続導体線32の端部同士を接合して固定子巻線16Aを作製しているので、従来の固定子8に比べて、接合箇所が著しく削減され、固定子巻線16Aの組立性が著しく向上される。また、溶接により接合部311−6、312−3、3144−5が軟化しても、接合部の個数が少ないので、固定子巻線16Aの剛性の低下が抑えられる。これにより、固定子8Aとしての剛性の低下が抑えられ、固定子8Aを車両用交流発電機に搭載した場合、磁気騒音の増大が抑制できることになる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車両用交流発電機に適用される固定子8においては、以上述べたように、略U字状に成形された導体セグメント30が6スロット離れた各スロット対に2本づつ挿入され、導体セグメント30の開放端部30c同士を接合して固定子巻線16を作製している。また、固定子8Aにおいては、複数本の連続導体線32が6スロット毎のスロット15aに内層と外層とを交互に採るように波状に巻回され、連続導体線32の端部同士を接合して、固定子巻線16Aを作製している。
ここで、導体セグメント30の開放端部30c同士の接合および連続導体線32の端部同士の接合は、ティグ溶接等により行われており、接合部31は接合時の不純物の混入に起因して抵抗値の上昇を伴う。そこで、固定子巻線16、16Aに通電時、接合部31における発熱が最も大きくなってしまう。また、接合部31は絶縁被膜が除去されており、ブラケット1、2と接合部31との間の電気的絶縁性、および、接合部31同士の電気的絶縁性を確保する必要がある。
【0031】
従来の固定子8においては、遠隔番地接合部311−4および近接番地接合部312−3が、軸方向に2層に重なって、周方向に所定ピッチで配列されてリヤ側コイルエンド群16rを構成しているので、リヤ側コイルエンド群16rの軸方向高さが高くなるとともに、近接番地接合部312−3が遠隔番地接合部311−4に遮蔽されてファン5から送風される冷却風に曝されにくくなる。これにより、固定子8の小型化が図られなくなるとともに、固定子巻線16の冷却性が悪化するという課題があった。
そして、この固定子8を搭載した車両用交流発電機においては、下記の問題が生じる。
まず、固定子8の大型化にともない、車両用交流発電機が大型化してしまう。また、遠隔番地接合部311−4および近接番地接合部312−3とリヤブラケット2との電気的絶縁性を確保するために、両者間の隙間を確保する必要があり、コイルエンド群16rの軸方向高さが高くなることは、車両用交流発電機の更なる大型化をもたらすことになる。さらに、通風抵抗の増加をもたらし、冷却風の風量が減少してしまうとともに、風音が増加してしまう。
さらに、近接番地接合部312−3が遠隔番地接合部311−4に遮蔽されてファン5から送風される冷却風に曝されにくくなり、近接番地接合部312−3の温度度が上昇し、導体セグメント30の絶縁被膜の劣化をもたらし、導体セグメント30間の絶縁不良を発生させる恐れがあるとともに、出力低下をもたらすことになる。
【0032】
また、従来の固定子8Aの結線部においては、スロット15a内の2番地と3番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部312−3と、スロット15a内の4番地と5番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部314−5とが径方向に並び、スロット15a内の1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部同士を接合する遠隔番地接合部311−6が径方向に並んだ2つの近接番地接合部312−3、314−5の外周側を取り囲むように構成されているので、結線部の軸方向高さが高くなるとともに、近接番地接合部312−3、314−5が遠隔番地接合部311−6に遮蔽されてファン5から送風される冷却風に曝されにくくなる。これにより、固定子8Aの小型化が図られなくなるとともに、固定子巻線16Aの冷却性が悪化するという課題があった。
【0033】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、所定スロット離れたスロット対から延出する導体線の接合において、スロット対の3番地以上離れた番地から延出する導体線の端部同士を接合し(遠隔番地接合部)、スロット対の2番地以下離れた導体線の端部同士を接合し(近接番地接合部)、かつ、遠隔番地接合部を近接番地接合部に対して周方向にずらし、コイルエンド群の軸方向高さを低くし、かつ、遠隔番地接合部による近接番地接合部の遮蔽をなくし、優れた冷却性を有する小型の車両用交流発電機の固定子を得ることを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る車両用交流発電機の固定子は、軸方向に延びるスロットが周方向に複数設けられた環状の固定子鉄心と、上記スロットに装着された固定子巻線とを備えた回転電機の固定子において、上記固定子巻線は、上記スロット内の内径側から外径側に1列に並ぶ1番地からm番地(m≧4)の各収納位置に収納されたスロット収納部と、所定スロット数離れたスロット対の上記スロット内の異なる番地に収納されている上記スロット収納部を上記スロット外で直列に接続するコイルエンドとから構成された複数の巻線を有し、上記コイルエンドは、上記スロット対の上記スロット内の3番地以上離れた番地に収納されている上記スロット収納部を上記スロット外で接合する遠隔番地接合部と、上記スロット対の上記スロット内の2番地以下離れた番地に収納されている上記スロット収納部を上記スロット外で接合する近接番地接合部とを有し、上記遠隔番地接合部が上記近接番地接合部に対して周方向に離間して配設されているものである。
【0035】
また、上記巻線のそれぞれは、U字状に成形された複数の導体セグメントを上記スロット対の上記スロット内の異なる番地に挿入し、上記スロット対の上記スロット内の異なる番地から上記スロット外に延出する異なる上記導体セグメントの開放端部同士を接合して構成され、上記導体セグメントの開放端部同士の接合部が、上記遠隔番地接合部と上記近接番地接合部とから構成されているものである。
【0036】
また、上記導体セグメントの開放端部同士の接合部が上記固定子鉄心の一端側に周方向に配列されているものである。
【0037】
また、上記巻線のそれぞれは、1本の連続導体線を上記所定スロット数毎の上記スロットに異なる番地を採るように巻装して構成され、上記コイルエンドは、上記スロット対の上記スロット内の異なる上記スロット収納部を上記スロット外で連結する上記連続導体線のターン部と、上記スロット対の上記スロット内の異なる上記スロット収納部を上記スロット外で連結する上記連続導体線の端部同士の接合部とから構成され、上記連続導体線の端部同士の接合部が、上記遠隔番地接合部と上記近接番地接合部とから構成されているものである。
【0038】
また、上記複数の巻線は、複数本の上記連続導体線を同時に折り畳んで形成された巻線アッセンブリがスロット深さ方向に2層以上に重ねられて上記固定子鉄心に巻装されて構成され、上記巻線アッセンブリのそれぞれは、直線部がターン部により連結されて上記所定スロット数のピッチで配列され、かつ、隣り合う該直線部が該ターン部により上記スロット内の異なる番地を交互に採るようにずらされたパターンに形成された2本の上記連続導体線を、互いに上記所定スロット数のピッチずらして上記直線部を上記スロット深さ方向に重ねて配列してなる連続導体線対が、1スロットピッチづつずらされて上記所定スロット数と同数対配列されて構成されているものである。
【0039】
また、上記近接番地接合部が軸方向の高さを同じくして周方向に配列され、上記遠隔番地接合部がそれぞれ周方向に隣接する上記近接番地接合部の間に該近接番地接合部と軸方向高さを同じくして配置されているものである。
【0040】
また、上記近接番地接合部が軸方向の高さを同じくして周方向に配列され、上記遠隔番地接合部が周方向に配列された上記近接番地接合部の群の周方向の一側に該近接番地接合部と軸方向高さを同じくして周方向に配列されているものである。
【0041】
また、上記近接番地接合部が軸方向の高さを同じくして周方向に配列され、上記遠隔番地接合部が周方向に配列された上記近接番地接合部の群の周方向の両側に該近接番地接合部と軸方向高さを同じくして周方向に配列されているものである。
【0042】
また、上記近接番地接合部が周方向に少なくとも1列に配列されており、上記遠隔番地接合部の径方向位置が周方向に配列されている上記近接番地接合部の少なくとも1つの列に一致しているものである。
【0043】
また、上記遠隔番地接合部は、上記スロット収納部の延出部同士が直接接合されて形成されているものである。
【0044】
また、上記遠隔番地接合部は、上記スロット収納部の延出部同士が金属接続端子を介して接合されて形成されているものである。
【0045】
また、上記遠隔番地接合部間、上記近接番地接合部間、および、上記遠隔番地接合部と上記近接番地接合部との間の少なくともいずれかに絶縁材が介装されているものである。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る固定子を実装した車両用交流発電機を示す縦断面図である。図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子における固定子巻線の1相巻線を模式的に示すリヤ側端面図であり、図中実線はリヤ側の配線状態を示し、点線はフロント側の配線状態を示し、黒丸は接合部を示している。図3はこの発明の実施の形態1に係る固定子を搭載した車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図、図4はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図、図5はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。なお、各図において、図24乃至図36に示した従来例と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。また、図1では、コイルエンドの形状が模式的に表されている。
【0047】
この実施の形態1による固定子80では、従来の固定子8と同様に、導体セグメント30および固定子鉄心15が用いられる。そして、固定子鉄心15には、溝方向を軸方向とするスロット15aが毎極毎相当たり2の割合で形成されている。即ち、スロット15aが固定子鉄心15の内周側に周方向に96個配列され、回転子7の磁極数は16極である。また、説明の便宜上、各スロット15aには、図2に示されるように、1番から96番のスロット番号を付し、各スロット15a内の導体セグメント30の収納位置を内周側から1番地、2番地、3番地および4番地とする。
【0048】
まず、固定子80における固定子巻線81の具体的構造について説明する。
導体セグメント30が、固定子鉄心15のフロント側から6スロット離れた各スロット対(スロット番号n番と(n+6)番とのスロット対)に2本づつ挿入される。この時、各スロット対において、1本の導体セグメント30が、n番のスロット15a内の1番地と、(n+6)番のスロット15a内の2番地とに挿入され、もう1本の導体セグメント30が、n番のスロット15a内の3番地と、(n+6)番のスロット15a内の4番地とに挿入される。そして、各スロット対の1番地と2番地とからリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部側が図26中時計回り方向に曲げられ、各スロット対の3番地と4番地とからリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部側が図26中反時計回り方向に曲げられる。ここで、スロット収納部としての4本の直線部30aが径方向に1列に並んで各スロット15a内に収納されている。
【0049】
ついで、スロット番号n番のスロット15a内の1番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cとスロット番号(n+6)番のスロット15a内の4番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cとを径方向に重ねて溶接等により接合する。同様に、スロット番号n番のスロット15a内の2番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cとスロット番号(n+6)番のスロット15a内の3番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cとを、1番地と4番地とからリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30c同士の接合部31に対して周方向にずらして、径方向に重ねて溶接等により接合する。これにより、6スロット毎のスロット15aに巻回された2ターンの重ね巻き巻線が2つ形成される。
【0050】
ついで、91番のスロット15aの2番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cと、1番のスロット15aの4番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cとを接合する。これにより、図2に示されるように、2ターンの重ね巻き巻線を直列に接続してなる4ターンの1相巻線161が作製される。そして、91番のスロット15aの1番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cが、1相巻線161の口出し線(O)となり、1番のスロット15aの3番地からリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30cが、1相巻線161の中性点引き出し線(N)となる。
【0051】
ここで、図2には、スロット番号1番、7番・・・91番のスロット群に巻装された1相巻線161のみが示されているが、スロット番号2番、8番・・・92番のスロット群、スロット番号3番、9番・・・93番のスロット群、スロット番号4番、10番・・・94番のスロット群、スロット番号5番、11番・・・95番、スロット番号6番、12番・・・96番のスロット群にも同様に1相巻線161が巻装されている。
そして、スロット番号1番、7番・・・91番のスロット群、スロット番号3番、9番・・・93番のスロット群およびスロット番号5番、11番・・・95番のスロット群に巻装された3つの1相巻線161の各中性点引き出し線(N)が一体に接続され、3つの1相巻線161をY結線(交流結線)してなる3相交流巻線が作製される。同様に、スロット番号2番、8番・・・92番のスロット群、スロット番号4番、10番・・・94番のスロット群およびスロット番号6番、12番・・・96番のスロット群に巻装された3つの1相巻線161の各中性点引き出し線(N)が一体に接続され、3つの1相巻線161をY結線(交流結線)してなる3相交流巻線が作製される。そして、このように構成された2つの3相交流巻線からなる固定子巻線81が固定子鉄心15に巻装されて固定子80を得る。
【0052】
ここで、固定子鉄心15のリヤ側では、図3乃至図5に示されるように、各スロット対における1番地と4番地とからリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30c同士の遠隔番地接合部311−4と、2番地と3番地とからリヤ側に延出する導体セグメント30の開放端部30c同士の近接番地接合部312−3とが、軸方向高さを同じくして、互いに離間して周方向に1列に配列されてリヤ側コイルエンド群81rを構成している。なお、遠隔番地接合部311−4および近接番地接合部312−3がコイルエンドを構成している。
一方、固定子鉄心15のフロント側では、各スロット対における1番地と2番地とからフロント側に延出する導体セグメント30のターン部30bと、3番地と4番地とからフロント側に延出する導体セグメント30のターン部30bとが、軸方向高さを同じくして、径方向に1列となって、周方向に2列に配列されてフロント側コイルエンド群81fを構成している。なお、ターン部30bがコイルエンドを構成している。
【0053】
このように構成された固定子80は、図1に示されるように、爪状磁極22、23の外周面と固定子鉄心15の内周面との間に均一なエアギャップを形成するようにフロントブラケット1とリヤブラケット2とに挟持され、固定子巻線81の口出し線(O)が整流器12に接続されて、車両用交流発電機に実装される。
【0054】
この実施の形態1によれば、遠隔番地接合部311−4および近接番地接合部312−3が、軸方向高さを同じくして、互いに周方向に離間して、1列となって周方向に配列されてリヤ側コイルエンド群81rを構成し、ターン部30bが、軸方向高さを同じくして、互いに周方向および径方向に離間して、2列となって周方向に配列されてフロント側コイルエンド群81fを構成している。
そこで、リヤ側コイルエンド群81rの軸方向高さが、従来の固定子8におけるリヤ側コイルエンド群16rに比べて低くなり、固定子80の小型化が図られる。これにより、接合部311−4、312−3とリヤブラケット2との隙間を確保でき、優れた電気絶縁性を有する小型の車両用交流発電機を実現することができる。
また、コイルエンド群16fの軸方向高さが低くなるので、通風抵抗が低減され、冷却風の風量増加をもたらし、冷却性が向上されるとともに、風音の低減が図られる。
【0055】
また、遠隔番地接合部311−4および近接番地接合部312−3が周方向に離間して1列となって周方向に配列されているので、即ち各接合部311−4、312−3が径方向内方から見て露出するように配列されているので、固定子巻線81の中で最も発熱する部位である接合部311−4、312−3が全てファン5により内径側から送風される冷却風に曝され、接合部311−4、312−3で発生した熱が効率的に冷却風に放熱され、接合部311−4、312−3の温度上昇が抑えられる。これにより、接合部311−4、312−3の温度上昇に起因する導体セグメント30の絶縁被膜の劣化が抑えられ、優れた電気絶縁性が得られるとともに、固定子80の温度上昇に起因する出力低下が抑えられる。
【0056】
また、遠隔番地接合部311−4および近接番地接合部312−3が周方向に均等に配置されてリヤ側コイルエンド群81rを構成しているので、周方向に於ける通風バランスがよくなり、コイルエンド群81rの温度が周方向に関して均一となる。同様に、ターン部30bが周方向に配置されてフロント側コイルエンド群81fを構成しているので、周方向に於ける通風バランスがよくなり、コイルエンド群81fの温度が周方向に関して均一となる。
また、導体セグメント30がフロント側から固定子鉄心15のスロット15aに挿入されているので、導体セグメント30の開放端部30cの接合部が固定子鉄心15のリヤ側のみとなり、接合工程が簡略化される。
また、導体セグメント30の開放端部30cが直接接合されているので、接合用の別部材が不要となり、材料費が低減できる。
【0057】
なお、上記実施の形態1では、導体セグメント30を固定子鉄心15のスロット対にフロント側から挿入するものとしているが、導体セグメント30を固定子鉄心15のスロット対にリヤ側から挿入するようにしてもよい。遠隔番地接合部311−4および近接番地接合部312−3は導体セグメント30の端部を溶接して作製されているので、接合部311−4、312−3の軸方向高さがターン部30bに比べて高くなってしまう。この場合、ターン部30bで構成されるリヤ側コイルエンド群の軸方向高さが接合部311−4、312−3で構成されるフロント側コイルエンド群の軸方向高さより低くなる。そこで、発熱部品である整流器12およびレギュレータ18が搭載されているリヤ側の冷却風の通風抵抗が小さくなり、リヤ側の冷却風の風量を大きくできる。その結果、整流器12およびレギュレータ18の熱が効率的に放熱され、整流器12およびレギュレータ18の温度上昇が抑えられる。
【0058】
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2に係る固定子を実装した車両用交流発電機を示す縦断面図である。図7はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機の固定子における固定子巻線の1相巻線を模式的に示すリヤ側端面図であり、図中実線はリヤ側の配線状態を示し、点線はフロント側の配線状態を示し、黒丸は接合部を示している。図8はこの発明の実施の形態2に係る固定子を搭載した車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図、図9はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図、図10はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。なお、図6では、コイルエンドの形状が模式的に表されている。
【0059】
この実施の形態2による固定子80Aは、従来の固定子8Aと同様に、3つの巻線アッセンブリ33を径方向に重ねて固定子鉄心15に巻装して構成されている。そして、固定子鉄心15には、溝方向を軸方向とするスロット15aが毎極毎相当たり2の割合で形成されている。即ち、スロット15aが固定子鉄心15の内周側に周方向に96個配列され、回転子7の磁極数は16極である。また、説明の便宜上、各スロット15aには、図7に示されるように、1番から96番のスロット番号を付し、各スロット15a内の導体セグメント30の収納位置を内周側から1番地、2番地、・・・6番地とする。
【0060】
まず、固定子80Aにおける固定子巻線81Aの具体的構造について説明する。
1相巻線162は、それぞれ1本の連続導体線32からなる第1乃至第6の巻線34〜39から構成されている。そして、第1巻線34は、1本の連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の2番地と1番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。第2巻線35は、連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の1番地と2番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。第3巻線36は、連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の4番地と3番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。第4巻線37は、連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の3番地と4番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。第5巻線38は、連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の6番地と5番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。第6巻線39は、連続導体線32を、スロット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の5番地と6番地とを交互に採るように波巻きして構成されている。そして、各スロット15a内には、スロット収納部としての連続導体線32の直線部32bが矩形断面の長手方向を径方向に揃えて径方向に1列に6本並んで配列されている。
【0061】
そして、固定子鉄心15のリヤ側において、スロット番号の1番の1番地から延出する第2巻線35の端部35aと、スロット番号の91番の6番地から延出する第6巻線39の端部39bとが接合され、スロット番号の1番の3番地から延出する第4巻線37の端部37aと、スロット番号の91番の2番地から延出する第2巻線35の端部35bとが接合され、さらにスロット番号の1番の5番地から延出する第6巻線39の端部39aと、スロット番号の91番の4番地から延出する第4巻線37の端部37bとが接合されて、第2、第4および第6巻線35、37、39が直列に接続されてなる3ターンの波巻き巻線が形成されている。ここで、第4巻線37の端部37aと第2巻線35の端部35bとの近接番地接合部312−3と、第6巻線39の端部39aと第4巻線37の端部37bとの近接番地接合部314−5とが、軸方向高さを同じくして、互いに離間して径方向に1列に並んでいる。また、第2巻線35を構成する連続導体線32の端部側が、1番のスロット15aの1番地から延出した後、曲げられて図7中反時計回り方向に固定子鉄心15の端面と平行に所定距離延び、ついで軸方向外方に曲げられ、さらに径方向外方に曲げられる。第6巻線39を構成する連続導体線32の端部側が、91番のスロット15aの6番地から延出した後、曲げられて図7中反時計回り方向に固定子鉄心15の端面と平行に所定距離延び、ついで軸方向外方に曲げられ、さらに径方向内方に曲げられる。そして、第2巻線35を構成する連続導体線32の端部と第6巻線39を構成する連続導体線32の端部とが接合される。これにより、第2巻線35の端部35aと第6巻線39の端部39bとの遠隔番地接合部311−6が、径方向に並ぶ2つの近接番地接合部312−3、314−5に対して、軸方向高さを同じくして、図7中反時計回り方向に6スロット分ずれて配置されている。
【0062】
また、固定子鉄心15のフロント側において、スロット番号の1番の2番地から延出する第1巻線34の端部34aと、スロット番号の91番の3番地から延出する第3巻線36の端部36bとが接合され、スロット番号の1番の4番地から延出する第3巻線36の端部36aと、スロット番号の91番の5番地から延出する第5巻線38の端部38bとが接合され、さらにスロット番号の1番の6番地から延出する第5巻線38の端部38aと、スロット番号の91番の1番地から延出する第1巻線34の端部34bとが接合されて、第1、第3および第5巻線34、36、38が直列に接続されてなる3ターンの波巻き巻線が形成されている。ここで、第1巻線34の端部34aと第3巻線36の端部36bとの近接番地接合部312−3と、第3巻線36の端部36aと第5巻線38の端部38bとの近接番地接合部314−5とが、軸方向高さを同じくして、互いに離間して径方向に1列に並んでいる。また、第5巻線38を構成する連続導体線32の端部側が、1番のスロット15aの6番地から延出した後、曲げられて図7中時計回り方向に固定子鉄心15の端面と平行に所定距離延び、ついで軸方向外方に曲げられ、さらに径方向内方に曲げられる。第1巻線34を構成する連続導体線32の端部側が、91番のスロット15aの1番地から延出した後、曲げられて図7中時計回り方向に固定子鉄心15の端面と平行に所定距離延び、ついで軸方向外方に曲げられ、さらに径方向外方に曲げられる。そして、第5巻線38を構成する連続導体線32の端部と第1巻線34を構成する連続導体線32の端部とが接合される。これにより、第5巻線38の端部38aと第1巻線34の端部34bとの遠隔番地接合部311−6が、径方向に並ぶ2つの近接番地接合部312−3、314−5に対して、軸方向高さを同じくして、図7中時計回り方向に6スロット分ずれて配置されている。
【0063】
さらに、スロット番号の49番と55番とから固定子鉄心15のリヤ側に延出する第1巻線34の連続導体線32の部分が切断され、スロット番号の55番と61番とから固定子鉄心15のリヤ側に延出する第2巻線35の連続導体線32の部分が切断される。そして、第1巻線34の切断端34cと第2巻線35の切断端35cとが接合されて、第1乃至第6巻線34〜39を直列接続してなる6ターンの1相巻線162が形成されている。
なお、第1巻線34の切断端34dと第2巻線35の切断端35dとがそれぞれ1相巻線162の口出し線(O)および中性点引き出し線(N)となる。
【0064】
ここで、図7には、スロット番号1番、7番・・・91番のスロット群に巻装された1相巻線162のみが示されているが、スロット番号2番、8番・・・92番のスロット群、スロット番号3番、9番・・・93番のスロット群、スロット番号4番、10番・・・94番のスロット群、スロット番号5番、11番・・・95番、スロット番号6番、12番・・・96番のスロット群にも同様に1相巻線162が巻装されている。
そして、スロット番号1番、7番・・・91番のスロット群、スロット番号3番、9番・・・93番のスロット群およびスロット番号5番、11番・・・95番のスロット群に巻装された3つの1相巻線162の各中性点引き出し線(N)が一体に接続され、3つの1相巻線162をY結線(交流結線)してなる3相交流巻線が作製される。同様に、スロット番号2番、8番・・・92番のスロット群、スロット番号4番、10番・・・94番のスロット群およびスロット番号6番、12番・・・96番のスロット群に巻装された3つの1相巻線162の各中性点引き出し線(N)が一体に接続され、3つの1相巻線162をY結線(交流結線)してなる3相交流巻線が作製される。そして、このように構成された2つの3相交流巻線からなる固定子巻線81Aが固定子鉄心15に巻装されて固定子80Aを得る。
そして、各3相交流巻線がそれぞれ整流器12に接続され、各整流器12の直流出力が並列に接続されて合成される。
【0065】
このように構成された固定子80Aにおいては、図8乃至図10に示されるように、連続導体線32のターン部32aが、径方向に互いに所定距離離れて1列に並んで、周方向に3列となって1スロットピッチで配列されてリヤ側のコイルエンド群16rを構成している。
そして、コイルエンド群16rの連続導体線32の結線部(連続導体線32の端部同士を接合する部位)においては、6スロット離れたスロット対の2番地と3番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部312−3と、同じスロット対の4番地と5番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部314−5とが、軸方向高さを同じくして、互いに離間して径方向に1列に並び、周方向に2列となって1スロットピッチで6対配列している。また、6スロット離れたスロット対の1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部同士の遠隔番地接合部311−6が、6対の近接番地接合部312−3、314−5に引き続いて、近接番地接合部312−3、314−5と軸方向高さを同じくして、周方向に1列に1スロットピッチで6個配列している。つまり、6スロット離れたスロット対の1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部側は、スロット15aから延出した後、6対の近接番地接合部312−3、314−5の内周側および外周側を通って固定子鉄心15の端面に平行に周方向にターン部32a上まで引き回され、ターン部32a上で軸方向の外方に曲げられ、さらに径方向に曲げられて互いに接合されている。また、6対の近接番地接合部312−3、314−5の内周側を引き回される6本の連続導体線32の部位は、互いに軸方向に連続導体線32の太さ分ずらされ、軸方向に重なっている。同様に、6対の近接番地接合部312−3、314−5の外周側を引き回される6本の連続導体線32の部位は、互いに軸方向に連続導体線32の太さ分ずらされ、軸方向に重なっている。ここで、ターン部32aおよび各接合部311−6、312−3、314−5がコイルエンドを構成している。
なお、フロント側のコイルエンド群81fも同様に構成されている。
【0066】
ここで、第1乃至第6巻線34〜39を構成するそれぞれの連続導体線32は、1つのスロット15aから固定子鉄心15の端面側に延出し、折り返されて6スロット離れたスロット15aに入るように波巻きに巻装されている。そして、それぞれの連続導体線32は、6スロット毎に、スロット深さ方向(径方向)に関して、内層と外相とを交互に採るように巻装されている。
そして、固定子80Aは、図6に示されるように、爪状磁極22、23の外周面に固定子鉄心15の内周面との間に均一なエアギャップを形成するようにフロントブラケット1とリヤブラケット2とに挟持され、固定子巻線81Aの口出し線(O)が整流器12に接続されて、車両用交流発電機に実装される。
【0067】
この実施の形態2によれば、固定子巻線81Aの結線部において、6スロット離れたスロット対の1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部同士の遠隔番地接合部311−6が、2番地と3番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部312−3と、4番地と5番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部314−5とに対して、周方向の一側にずらされているので、コイルエンド群16f、16rの結線部の軸方向高さが低くなるとともに、2番地と3番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部312−3と、4番地と5番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部314−5とがファン5からの冷却風に曝されるようになる。
従って、この実施の形態2による固定子80は、従来の固定子80に比べて、小型化が図られるとともに、接合部31の温度上昇が抑えられ、絶縁性の向上が図られる。
また、コイルエンド群81f、82rの軸方向高さが低くなるので、通風抵抗が低減され、冷却風の風量増加をもたらし、冷却性が向上されるとともに、風音の低減が図られる。
また、この実施の形態2では、固定子巻線81Aが連続導体線32で作製された巻線アッセンブリ33で構成されているので、導体セグメント30を用いた上記実施の形態1に比べて接合部の個数が著しく削減され、接合作業性が極めて向上される。
また、遠隔番地接合部311−6が近接番地接合部312−3、314−5の内周側および外周側を通ってターン部32a上まで引き回され、ターン部32a上の空きスペースを利用して接合されているので、遠隔番地接合部311−6の接合作業が簡易となる。
【0068】
ここで、固定子巻線81Aの結線部における結線構造について説明する。
上記実施の形態2では、固定子巻線の結線部において、1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部同士を接合し、2番地と3番地とから延出する連続導体線32の端部同士を接合し、さらに4番地と5番地とから延出する連続導体線32の端部同士を接合している。この結線構造を採用することにより、第1、第3および第5巻線34、36、38が直列に接続された3ターンの巻線と、第2、第4および第6巻線35、37、39が直列に接続された3ターンの巻線とが構成されることになる。そこで、固定子巻線81Aのジョイント部(固定子巻線における整流器へのジョイント部)では、図7に示されるように、2つの3ターンの巻線を連結する接合部が1相巻線当たり1箇所となり、接合箇所の削減が図られる。
【0069】
一方、固定子巻線の結線部において、スロット対の隣接番地から延出する連続導体線の端部同士を接合する結線構造では、1ターンの第1乃至第6巻線34〜39が構成されてしまう。そこで、固定子巻線のジョイント部では、図11に示されるように、1ターンの第1乃至第6巻線34〜39を連結する接合部が1相巻線当たり5箇所となってしまう。
【0070】
このように、固定子巻線の結線部において、スロット対のm1番地とm2番地(m2≧m1+3)とから延出する連続導体線32の端部同士を接合し、スロット対の他の番地から延出する連続導体線32の端部は、近接番地から延出する連続導体線の端部同士を接合する結線構造を採用することにより、スロット内のm1番地からm2番地までに巻装されている波巻き巻線が直列に接続されるので、固定子巻線のジョイント部における接合部の個数が削減されることになる。そして、スロット対の最内周層から延出する連続導体線の端部と最外周層から延出する連続導体線の端部とを接合した場合、固定子巻線のジョイント部における接合部の個数が1箇所となるので、接合作業性を考慮すれば、スロット対の最内周層と最外周層との巻線端を接合する結線構造が最も有効である。
なお、スロット対のm番地とm番地(m≧m+3)とから延出する導体線の端部同士の接合部が遠隔番地接合部であり、スロット対のm番地とm番地(m<m≦m+2)番地とから延出する導体線の他濡b同士の接合部が近接番地接合部となる。そして、導体線は導体セグメント30、連続導体線32である。
【0071】
実施の形態3.
この実施の形態3では、リヤ側コイルエンド群81rの結線部において、図12に示されるように、1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部同士を接合し、3番地と4番地とから延出する連続導体線32の端部同士を接合し、さらに2番地と5番地とから延出する連続導体線32の端部同士を接合している。そして、3番地と4番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部313−4が、周方向に1スロットピッチで6個配列され、1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部同士の各遠隔番地接合部311−6が、近接番地接合部313−4と軸方向高さを同じくし、周方向の一側に6スロットピッチ分ずらされて、6個配列された近接番地接合部313−4に引き続いて周方向に1スロットピッチで6個配列され、さらに2番地と5番地とから延出する連続導体線32の端部同士の遠隔番地接合部312−5が、近接番地接合部313−4と軸方向高さを同じくし、周方向の他側に0.5スロットピッチ分ずらされて、近接番地接合部313−4間に位置するように周方向に1スロットピッチで6個配列されている。
ここで、フロント側コイルエンド群81fの結線部も、リヤ側と同様に構成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
【0072】
この実施の形態3によれば、遠隔番地接合部312−5、311−6が近接番地接合部3−4に対して周方向にずれて配列されているので、上記実施の形態2と同様に、コイルエンド群の高さを低くすることができる。
また、遠隔番地接合部311−6、312−5および近接番地接合部313−4が互いに周方向にずれて配列されているので、各接合部311−6、312−5、313−4が径方向から見て露出されており、車両用交流発電機に搭載された際に、固定子の冷却性がさらに向上されることになる。
さらに、遠隔番地接合部311−6、312−5および近接番地接合部3−4が軸方向高さを同じくして、かつ、径方向位置を同じくして、周方向に1列に配列されているので、溶接装置に固定子鉄心15をセットし、固定子鉄心15を所定ピッチで周方向の一側に回転させることで各接合部を順次溶接でき、溶接作業性が向上される。
【0073】
実施の形態4.
図13はこの発明の実施の形態4に係る固定子を搭載した車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図、図14はこの発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図、図15はこの発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【0074】
図13乃至図15において、コイルエンド群81rの連続導体線32の結線部(連続導体線32の端部同士を接合する部位)では、6スロット離れたスロット対の2番地と3番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部312−3と、同じスロット対の4番地と5番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部314−5とが、軸方向高さを同じくし、互いに離間して径方向に1列に並び、周方向に2列となって1スロットピッチで6対配列している。また、6スロット離れたスロット対の1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部同士の遠隔番地接合部311−6が、6対の近接番地接合部312−3、314−5の周方向の両側に近接番地接合部312−3、314−5と軸方向高さを同じくして、1列に1スロットピッチで3個づつ配列している。
【0075】
つまり、6スロット離れたスロット対の1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部側は、スロット15aから延出した後、6対の近接番地接合部312−3、314−5の内周側および外周側を通って固定子鉄心15の端面に平行に周方向にターン部32a上まで引き回され、ターン部32a上で軸方向の外方に曲げられ、さらに径方向に曲げられて互いに接合されている。また、6対の近接番地接合部312−3、314−5の内周側を引き回される3本づつの連続導体線32の部位は、互いに軸方向に連続導体線32の太さ分ずらされ、軸方向に重なっている。同様に、6対の近接番地接合部312−3、314−5の外周側を引き回される3本づつの連続導体線32の部位は、互いに軸方向に連続導体線32の太さ分ずらされ、軸方向に重なっている。
なお、フロント側のコイルエンド群も同様に構成されている。
尚、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
【0076】
従って、この実施の形態4においても、遠隔番地接合部311−6が6対の近接番地接合部312−3、314−5に対して周方向にずれて配列されているので、上記実施の形態2と同様に、コイルエンド群の高さを低くすることができるとともに、6対の近接番地接合部312−3、314−5が冷却風の曝されやすくなっている。また、この実施の形態4によれば、1番地と6番地との連続導体線32の端部同士を接合する遠隔番地接合部311−6が6対の近接番地接合部312−3、314−5の周方向の両側に3個づつに分割されている。そこで、遠隔番地接合部1−6を構成する連続導体線32の端部側の引き回し量が少なくなるので、連続導体線32の端部同士の位置合わせ精度が高められ、遠隔番地接合部311−6の接合信頼性が向上される。
また、遠隔番地接合部1−6を構成する連続導体線32の引き回し部が軸方向に3層しか重なっていないので、上記実施の形態2に比べて、遠隔番地接合部311−6の軸方向高さをその分低くできる。そこで、近接番地接合部312−3、314−5の軸方向高さを遠隔番地接合部311−6に合わせて低くでき、小型化が図られる。
【0077】
実施の形態5.
図16はこの発明の実施の形態5に係る固定子を搭載した車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図、図17はこの発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図、図18はこの発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【0078】
図16乃至図18において、コイルエンド群81rの連続導体線32の結線部(連続導体線32の端部同士を接合する部位)では、6スロット離れたスロット対の2番地と3番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部312−3と、同じスロット対の4番地と5番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部314−5とが軸方向高さを同じくし、互いに離間して径方向に1列に並び、周方向に2列となって1スロットピッチで6対配列している。また、6スロット離れたスロット対の1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部同士の遠隔番地接合部311−6が6対の近接番地接合部312−3、314−5の周方向の両側に1列に1スロットピッチで3個づつ配列している。さらに、図18中、右側の3個の遠隔番地接合部1−6は、近接番地接合部4−5と軸方向高さを同じくして、かつ、径方向位置を同じくして、周方向に1列に配列されており、左側の3個の遠隔番地接合部1−6は、近接番地接合部2−3と軸方向高さを同じくして、かつ、径方向位置を同じくして、周方向に1列に配列されている。
【0079】
つまり、6スロット離れたスロット対の1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部側は、スロット15aから延出した後、6対の近接番地接合部312−3、314−5の内周側および外周側を通って固定子鉄心15の端面に平行に周方向にターン部32a上まで引き回され、ターン部32a上で軸方向の外方に曲げられ、さらに径方向に曲げられて互いに接合されている。また、6対の近接番地接合部312−3、314−5の内周側を引き回される3本づつの連続導体線32の部位は、互いに軸方向に連続導体線32の太さ分ずらされ、軸方向に重なっている。同様に、6対の近接番地接合部312−3、314−5の外周側を引き回される3本づつの連続導体線32の部位は、互いに軸方向に連続導体線32の太さ分ずらされ、軸方向に重なっている。
なお、フロント側のコイルエンド群81fも同様に構成されている。
尚、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
【0080】
従って、この実施の形態5においても、遠隔番地接合部311−6が6対の近接番地接合部312−3、314−5に対して周方向にずれて配列されているので、上記実施の形態2と同様に、コイルエンド群の高さを低くすることができるとともに、6対の近接番地接合部312−3、314−5が冷却風の曝されやすくなっている。また、この実施の形態5によれば、1番地と6番地との連続導体線32の端部同士を接合する遠隔番地接合部311−6が6対の近接番地接合部312−3、314−5の周方向の両側に3個づつに分割されている。そこで、遠隔番地接合部1−6を構成する連続導体線32の端部側の引き回し量が少なくなるので、連続導体線32の端部同士の位置合わせ精度が高められ、遠隔番地接合部311−6の接合信頼性が向上される。
また、遠隔番地接合部1−6を構成する連続導体線32の引き回し部が軸方向に3層しか重なっていないので、上記実施の形態2に比べて、遠隔番地接合部311−6の軸方向高さをその分低くできる。そこで、近接番地接合部312−3、314−5の軸方向高さを遠隔番地接合部311−6に合わせて低くでき、小型化が図られる。
【0081】
また、この実施の形態5によれば、3個の遠隔番地接合部1−6が、近接番地接合部4−5と軸方向高さを同じくして、かつ、径方向位置を同じくして、周方向の一側に1列に配列されており、残りの3個の遠隔番地接合部1−6が、近接番地接合部2−3と軸方向高さを同じくして、かつ、径方向位置を同じくして、周方向の他側に1列に配列されている。そこで、溶接装置に固定子鉄心15をセットし、固定子鉄心15を所定ピッチで周方向の一側に回転させることで6個の近接番地接合部314−5および3個の遠隔番地接合部1−6を順次溶接でき、ついで溶接装置に固定子鉄心15をセットし直し、固定子鉄心15を所定ピッチで周方向の一側に回転させることで6個の近接番地接合部312−3および3個の遠隔番地接合部1−6を順次溶接できるので、上記実施の形態4に比べて、溶接作業性が向上される。
【0082】
なお、上記実施の形態4においては、近接番地接合部312−3、314−5および遠隔番地接合部1−6の径方向位置が異なるので、近接番地接合部312−3、314−5および遠隔番地接合部1−6の溶接毎に溶接装置に固定子鉄心15をセットし直す必要がある。
【0083】
実施の形態6.
図19はこの発明の実施の形態6に係る固定子を搭載した車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図、図20はこの発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図、図21はこの発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【0084】
図19乃至図21において、コイルエンド群81rの連続導体線32の結線部(連続導体線32の端部同士を接合する部位)では、6スロット離れたスロット対の2番地と3番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部312−3と、同じスロット対の4番地と5番地とから延出する連続導体線32の端部同士の近接番地接合部314−5とが、軸方向高さを同じくし、互いに離間して径方向に1列に並び、周方向に2列となって1スロットピッチで6対配列している。また、6スロット離れたスロット対の1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部同士は、U字状に折り曲げ成形された金属接続端子40を介して接合され、各対の近接番地接合部312−3、314−5に対して軸方向高さを同じくし、周方向の一側に0.5スロットピッチずらされて配列している。
【0085】
つまり、6スロット離れたスロット対の1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部側は、スロット15aから延出した後、各対の近接番地接合部312−3、314−5の内周側および外周側を通って周方向の一側に0.5スロットピッチ分ずらされ、ついで軸方向外方に延びるように折り曲げられている。そして、1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部がそれぞれ隣り合う近接番地接合部312−3、314−5間に挿入された金属接続端子40の両端に突き合わされ、溶接されている。ここで、1番地と6番地とから延出する連続導体線32の端部と金属接続端子40との接合部が遠隔番地接合部311−6となる。
なお、フロント側のコイルエンド群81fも同様に構成されている。
尚、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
【0086】
この実施の形態6においても、金属接続端子40(接合部311−6)が6対の近接番地接合部312−3、313−4に対して周方向にずれて配列されているので、上記実施の形態2と同様に、コイルエンド群の高さを低くすることができるとともに、6対の近接番地接合部312−3、313−4が冷却風の曝されやすくなっている。
また、遠隔番地接合部のための連続導体線32の引き回し量が少なくなり、固定子巻線の形成が容易となる。
また、近接番地接合部312−3、313−4と遠隔番地接合部1−6とが周方向に0.5スロットピッチで配列されているので、固定子巻線81Aの結線部の占める周方向スペースが小さくなり、車両用交流発電機に搭載した際に、固定子巻線81Aの結線部とブラケット1、2との短絡の可能性が少なくなり、その分電気的絶縁性が向上される。
【0087】
実施の形態7.
この実施の形態7では、図22に示されるように、径方向に1列に並ぶ近接番地接合部312−3、314−5間に絶縁材としての絶縁紙41を介装し、絶縁紙41を接合部2−3、314−5にワニスにより固着するものとしている。
なお、他の構成は上記実施の形態6と同様に構成されている。
【0088】
この実施の形態7によれば、絶縁紙41が近接番地接合部312−3、314−5間に介装されているので、近接番地接合部312−3と近接番地接合部314−5との間の電気的絶縁性が確実に確保される。
【0089】
実施の形態8.
この実施の形態8では、図23に示されるように、径方向に1列に並ぶ近接番地接合部312−3、314−5と遠隔番地接合部311−6との間に絶縁紙41を介装し、絶縁紙41を接合部312−3、314−5、311−6にワニスにより固着するものとしている。
なお、他の構成は上記実施の形態6と同様に構成されている。
【0090】
この実施の形態8によれば、絶縁紙41が近接番地接合部312−3、314−5と遠隔番地接合部1−6との間に介装されているので、近接番地接合部312−3、314−5と遠隔番地接合部1−6との間の電気的絶縁性が確実に確保される。
【0091】
ここで、上記実施の形態8では、断面矩形の連続導体線32を用いるものとしているが、スロット内に収納される直線部が断面矩形を有し、直線部を連結するターン部(コイルエンド)が断面円形を有する導体線を用いても良い。この場合、コイルエンドの外周面が滑らかとなるので、固定子巻線の固定子鉄心への巻装時に、あるいはエンジン等の振動が固定子に加わって、コイルエンド同士が干渉しても、コイルエンドの絶縁被膜の損傷が抑えられ、絶縁性が向上される。さらに、導体線の両端部を断面円形とすれば、導体線の結線部(コイルエンド)においても干渉に起因する絶縁被膜の損傷が抑えられ、絶縁性がさらに向上されるとともに、導体線の両端部を容易に曲げられるようになり、導体線の端部の引き回しを伴う導体線結線部における結線作業性が向上される。なお、他の実施の形態においても、このような導体線構造を採ることにより、同様の効果が得られることは言うまでもないことである。
また、上記実施の形態7、8では、上記実施の形態6の固定子において、絶縁紙41を接合部間に介装するものとしているが、他の実施の形態の固定子において、絶縁紙41を接合部間に介装しても同様の効果を奏する。
【0092】
なお、上記各実施の形態では、毎極毎相当たりのスロット数が2のものについて説明しているが、この発明は、毎極毎相当たりのスロット数が1のもの、あるいは3以上のものに適用しても、同様の効果が得られる。そして、毎極毎相当たりのスロット数が2の場合、毎極毎相当たりのスロット数が1の場合に比べて、スロット間に形成されるティースが径方向に関して隣り合う磁極間に重なる時間が短くなる。その結果、漏れ磁束が低減され、有効磁束の減少が抑えられる。さらに、磁束の脈動の発生が抑えられ、発電電圧の変動や出力波形の乱れが少なくなり、直流に整流した場合のリップルが低減される。
また、上記各実施の形態では、回転子の磁極数が16のものについて説明しているが、回転子の磁極数は16に限定されるものではなく、例えば磁極数は12であってもよい。
また、上記実施の形態2〜8では、巻線アッセンブリ33を3層に重ねて固定子鉄心15に装着し、6ターンの1相巻線162を構成するものとしているが、4ターンの1相巻線であれば、巻線アッセンブリ33を2層に重ねて固定子鉄心15に装着すればよく、8ターンの1相巻線であれば、巻線アッセンブリ33を4層に重ねて固定子鉄心15に装着すればよい。
また、上記各実施の形態では、車両用交流発電機の固定子に適用するものとして説明しているが、この発明は、車両用交流発電機の固定子に限定されるものではなく、電動機等の回転電機の固定子にも適用することができる。
【0093】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0094】
この発明によれば、軸方向に延びるスロットが周方向に複数設けられた環状の固定子鉄心と、上記スロットに装着された固定子巻線とを備えた回転電機の固定子において、上記固定子巻線は、上記スロット内の内径側から外径側に1列に並ぶ1番地からm番地(m≧4)の各収納位置に収納されたスロット収納部と、所定スロット数離れたスロット対の上記スロット内の異なる番地に収納されている上記スロット収納部を上記スロット外で直列に接続するコイルエンドとから構成された複数の巻線を有し、上記コイルエンドは、上記スロット対の上記スロット内の3番地以上離れた番地に収納されている上記スロット収納部を上記スロット外で接合する遠隔番地接合部と、上記スロット対の上記スロット内の2番地以下離れた番地に収納されている上記スロット収納部を上記スロット外で接合する近接番地接合部とを有し、上記遠隔番地接合部が上記近接番地接合部に対して周方向に離間して配設されているので、近接番地接合部が冷却風に曝されやすくなるとともに、コイルエンドの軸方向高さが低くなり、優れた冷却性を有する小型の回転電機の固定子が得られる。
【0095】
また、上記巻線のそれぞれは、U字状に成形された複数の導体セグメントを上記スロット対の上記スロット内の異なる番地に挿入し、上記スロット対の上記スロット内の異なる番地から上記スロット外に延出する異なる上記導体セグメントの開放端部同士を接合して構成され、上記導体セグメントの開放端部同士の接合部が、上記遠隔番地接合部と上記近接番地接合部とから構成されているので、接合部が周方向にバランス良く配置され、通風バランスが向上される。
【0096】
また、上記導体セグメントの開放端部同士の接合部が上記固定子鉄心の一端側に周方向に配列されているので、接合工程が簡略化される。
【0097】
また、上記巻線のそれぞれは、1本の連続導体線を上記所定スロット数毎の上記スロットに異なる番地を採るように巻装して構成され、上記コイルエンドは、上記スロット対の上記スロット内の異なる上記スロット収納部を上記スロット外で連結する上記連続導体線のターン部と、上記スロット対の上記スロット内の異なる上記スロット収納部を上記スロット外で連結する上記連続導体線の端部同士の接合部とから構成され、上記連続導体線の端部同士の接合部が、上記遠隔番地接合部と上記近接番地接合部とから構成されているので、接合箇所が極めて少なくなり、固定子巻線の作製が容易となる。
【0098】
また、上記複数の巻線は、複数本の上記連続導体線を同時に折り畳んで形成された巻線アッセンブリがスロット深さ方向に2層以上に重ねられて上記固定子鉄心に巻装されて構成され、上記巻線アッセンブリのそれぞれは、直線部がターン部により連結されて上記所定スロット数のピッチで配列され、かつ、隣り合う該直線部が該ターン部により上記スロット内の異なる番地を交互に採るようにずらされたパターンに形成された2本の上記連続導体線を、互いに上記所定スロット数のピッチずらして上記直線部を上記スロット深さ方向に重ねて配列してなる連続導体線対が、1スロットピッチづつずらされて上記所定スロット数と同数対配列されて構成されているので、固定子巻線の固定子鉄心への巻装が簡易となる。
【0099】
また、上記近接番地接合部が軸方向の高さを同じくして周方向に配列され、上記遠隔番地接合部がそれぞれ周方向に隣接する上記近接番地接合部の間に該近接番地接合部と軸方向高さを同じくして配置されているので、接合部の配置スペースが縮小化され、ブラケットとの短絡事故の発生が抑制される。
【0100】
また、上記近接番地接合部が軸方向の高さを同じくして周方向に配列され、上記遠隔番地接合部が周方向に配列された上記近接番地接合部の群の周方向の一側に該近接番地接合部と軸方向高さを同じくして周方向に配列されているので、遠隔番地接合部のための導体線の引き回し方向が周方向の一方向となり、かつ、接合部を周方向の一方向に順次接合できるようになり、導体線の曲げ工程および接合工程が容易となるとともに、ターン部上のスペースを遠隔番地接合部に利用でき、遠隔番地接合部の接合が容易となる。
【0101】
また、上記近接番地接合部が軸方向の高さを同じくして周方向に配列され、上記遠隔番地接合部が周方向に配列された上記近接番地接合部の群の周方向の両側に該近接番地接合部と軸方向高さを同じくして周方向に配列されているので、導体線の引き回し量が少なくなり、遠隔番地接合部の位置精度が高められるとともに、遠隔番地接合部の軸方向高さを低くすることができるとともに、ターン部上のスペースを遠隔番地接合部に利用でき、遠隔番地接合部の接合が容易となる。
【0102】
また、上記近接番地接合部が周方向に少なくとも1列に配列されており、上記遠隔番地接合部の径方向位置が周方向に配列されている上記近接番地接合部の少なくとも1つの列に一致しているので、接合作業性が向上される。
【0103】
また、上記遠隔番地接合部は、上記スロット収納部の延出部同士が直接接合されて形成されているので、別部材の接合材が不要となり、材料費が削減される。
【0104】
また、上記遠隔番地接合部は、上記スロット収納部の延出部同士が金属接続端子を介して接合されて形成されているので、遠隔番地接合部のための導体線の引き回し量が少なくなり、固定子巻線の形成が容易となる。
【0105】
また、上記遠隔番地接合部間、上記近接番地接合部間、および、上記遠隔番地接合部と上記近接番地接合部との間の少なくともいずれかに絶縁材が介装されているので、優れた電気的絶縁性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る固定子を実装した車両用交流発電機を示す縦断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子における固定子巻線の1相巻線を模式的に示すリヤ側端面図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る固定子を搭載した車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係る固定子を実装した車両用交流発電機を示す縦断面図である。
【図7】この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機の固定子における固定子巻線の1相巻線を模式的に示すリヤ側端面図である。
【図8】この発明の実施の形態2に係る固定子を搭載した車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図である。
【図9】この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図である。
【図10】この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【図11】この発明の固定子の固定子巻線における結線部の接合構造とジョイント部の接合構造との関係を説明する図である。
【図12】この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【図13】この発明の実施の形態4に係る固定子を搭載した車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図である。
【図14】この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図である。
【図15】この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【図16】この発明の実施の形態5に係る固定子を搭載した車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図である。
【図17】この発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図である。
【図18】この発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【図19】この発明の実施の形態6に係る固定子を搭載した車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図である。
【図20】この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図である。
【図21】この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【図22】この発明の実施の形態7に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図である。
【図23】この発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機の固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【図24】従来の車両用交流発電機を示す縦断面図である。
【図25】従来の車両用交流発電機に実装される固定子の固定子巻線に適用される導体セグメントを示す斜視図である。
【図26】従来の車両用交流発電機に実装される固定子の固定子巻線の1相巻線を模式的に示すリヤ側端面図である。
【図27】従来の車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図である。
【図28】従来の車両用交流発電機に実装される固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図である。
【図29】従来の車両用交流発電機に実装される固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【図30】従来の車両用交流発電機の他の例を示す断面図である。
【図31】従来の他の車両用交流発電機に実装される固定子の固定子巻線の1相巻線を模式的に示すリヤ側端面図である。
【図32】従来の他の車両用交流発電機における固定子のリヤ側要部を周方向から見た状態を模式的に示す図である。
【図33】従来の他の車両用交流発電機に実装される固定子のリヤ側要部を径方向外側から見た側面図である。
【図34】従来の他の車両用交流発電機に実装される固定子のリヤ側要部を軸方向外側から見た端面図である。
【図35】従来の固定子巻線に適用される巻線アッセンブリを示す図である。
【図36】図35に示される巻線アッセンブリを構成する連続導体線の要部を示す斜視図である。
【図37】図35に示される巻線アッセンブリを構成する連続導体線の配列状態を説明する図である。
【符号の説明】
15 固定子鉄心、15a スロット、30 導体セグメント、30a 直線部(スロット収納部)、30b ターン部(コイルエンド)、30c 開放端部、311−4、311−6、312−5 遠隔番地接合部、312−3、313−4、314−5 近接番地接合部、32 連続導体線、32a ターン部(コイルエンド)、32b 直線部(スロット収納部)、33 巻線アッセンブリ、40 金属接続端子、41 絶縁紙(絶縁材)、80、80A 固定子、81、81A 固定子巻線。

Claims (12)

  1. 軸方向に延びるスロットが周方向に複数設けられた環状の固定子鉄心と、上記スロットに装着された固定子巻線とを備えた回転電機の固定子において、
    上記固定子巻線は、上記スロット内の内径側から外径側に1列に並ぶ1番地からm番地(m≧4)の各収納位置に収納されたスロット収納部と、所定スロット数離れたスロット対の上記スロット内の異なる番地に収納されている上記スロット収納部を上記スロット外で直列に接続するコイルエンドとから構成された複数の巻線を有し、
    上記コイルエンドは、上記スロット対の上記スロット内の3番地以上離れた番地に収納されている上記スロット収納部を上記スロット外で接合する遠隔番地接合部と、上記スロット対の上記スロット内の2番地以下離れた番地に収納されている上記スロット収納部を上記スロット外で接合する近接番地接合部とを有し、上記遠隔番地接合部が上記近接番地接合部に対して周方向に離間して配設されている
    ことを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 上記巻線のそれぞれは、U字状に成形された複数の導体セグメントを上記スロット対の上記スロット内の異なる番地に挿入し、上記スロット対の上記スロット内の異なる番地から上記スロット外に延出する異なる上記導体セグメントの開放端部同士を接合して構成され、
    上記導体セグメントの開放端部同士の接合部が、上記遠隔番地接合部と上記近接番地接合部とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機の固定子。
  3. 上記導体セグメントの開放端部同士の接合部が上記固定子鉄心の一端側に周方向に配列されていることを特徴とする請求項2記載の回転電機の固定子。
  4. 上記巻線のそれぞれは、1本の連続導体線を上記所定スロット数毎の上記スロットに異なる番地を採るように巻装して構成され、
    上記コイルエンドは、上記スロット対の上記スロット内の異なる上記スロット収納部を上記スロット外で連結する上記連続導体線のターン部と、上記スロット対の上記スロット内の異なる上記スロット収納部を上記スロット外で連結する上記連続導体線の端部同士の接合部とから構成され、
    上記連続導体線の端部同士の接合部が、上記遠隔番地接合部と上記近接番地接合部とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機の固定子。
  5. 上記複数の巻線は、複数本の上記連続導体線を同時に折り畳んで形成された巻線アッセンブリがスロット深さ方向に2層以上に重ねられて上記固定子鉄心に巻装されて構成され、
    上記巻線アッセンブリのそれぞれは、直線部がターン部により連結されて上記所定スロット数のピッチで配列され、かつ、隣り合う該直線部が該ターン部により上記スロット内の異なる番地を交互に採るようにずらされたパターンに形成された2本の上記連続導体線を、互いに上記所定スロット数のピッチずらして上記直線部を上記スロット深さ方向に重ねて配列してなる連続導体線対が、1スロットピッチづつずらされて上記所定スロット数と同数対配列されて構成されていることを特徴とする請求項4記載の回転電機の固定子。
  6. 上記近接番地接合部が軸方向の高さを同じくして周方向に配列され、上記遠隔番地接合部がそれぞれ周方向に隣接する上記近接番地接合部の間に該近接番地接合部と軸方向高さを同じくして配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  7. 上記近接番地接合部が軸方向の高さを同じくして周方向に配列され、上記遠隔番地接合部が周方向に配列された上記近接番地接合部の群の周方向の一側に該近接番地接合部と軸方向高さを同じくして周方向に配列されていることを特徴とする請求項4または請求項5記載の回転電機の固定子。
  8. 上記近接番地接合部が軸方向の高さを同じくして周方向に配列され、上記遠隔番地接合部が周方向に配列された上記近接番地接合部の群の周方向の両側に該近接番地接合部と軸方向高さを同じくして周方向に配列されていることを特徴とする請求項4または請求項5記載の回転電機の固定子。
  9. 上記近接番地接合部が周方向に少なくとも1列に配列されており、上記遠隔番地接合部の径方向位置が周方向に配列されている上記近接番地接合部の少なくとも1つの列に一致していることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  10. 上記遠隔番地接合部は、上記スロット収納部の延出部同士が直接接合されて形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  11. 上記遠隔番地接合部は、上記スロット収納部の延出部同士が金属接続端子を介して接合されて形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  12. 上記遠隔番地接合部間、上記近接番地接合部間、および、上記遠隔番地接合部と上記近接番地接合部との間の少なくともいずれかに絶縁材が介装されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の回転電機の固定子。
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