JP3566078B2 - 自動車のフューエルリッド装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体パネルに形成された燃料給油部を開閉する自動車のフューエルリッド装置に関し、詳細には車体パネルの外面にサイドガーニッシュを配設した場合の燃料給油部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に自動車のフューエルリッド装置は、車体パネルの側面に凹部を設け、該凹部にフューエルタンクから延びる燃料チューブの給油口を配置し、上記凹部を開閉するリッドを配設した構造となっている。
【0003】
このようなフューエルリッド装置として、例えば、図9,図10に示すように、センタピラー51(車体パネル)の下端部に形成された凹部51a内に給油口52を配設し、該凹部51aを開閉する板金製リッド53をヒンジブラケット54により回動可能に支持した構造のものがある。このヒンジブラケット54は凹部51aに固定された固定片54aにヒンジピン55を介してリインホース54bを回動自在に連結したものである。なお、56,57はそれぞれフロンドドア,スライドドアであり、該フロントドア56の下端部には上記凹部51aに沿って切り欠きが形成されている。
【0004】
また上記自動車においては、車体を飛石から保護するとともに外観の向上を図る観点から、フロントドア56,スライドドア57の下部に連続面をなすように樹脂製のサイドガーニッシュ58,58を配設する場合がある。
【0005】
このようなサイドガーニッシュ58を配設する場合、従来、該サイドガーニッシュ58のリッド53に臨む部分に開口59を形成し、該開口59に樹脂製のリッドガーニッシュ60を上記前,後のサイドガーニッシュ58と連続面をなすように配置するとともにリッド53に固定するのが一般的でなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のようにリッド53にリッドガーニッシュ60を配置する構造では、ヒンジピン55に対してリッドガーニッシュ60が車体外側に離れて位置することから、リッド53を開閉する際にリッドガーニッシュ60がサイドガーニッシュ58に干渉する場合があり、給油に必要なリッド53の開度が得られないおそれがある。
【0007】
このような干渉を回避するには、サイドガーニッシュ58の開口59を大きくしてリッドガーニッシュ60との割線部の隙間を広げたり、リッドガーニッシュ60の前端縁に逃げ凹部60aを形成したりする必要があり、見栄えが悪化するという問題がある。
【0008】
また上記従来装置では、ヒンジブラケット54を構成するリインフォース54bにリッド53を取付け固定し、該リッド53にリッドガーニッシュ60を取付けるという構造であるので、それぞれの組み付け精度上のバラツキが重なって上記割線部の隙間が大きくなり易く、この点からも見栄えが悪化するという問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたもので、車体パネルにサイドガーニッシュを配設する場合の見栄えの悪化を防止できる自動車のフューエルリッド装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車体パネルに凹部を形成するとともに、該凹部内にフューエルタンクの給油口を配置し、上記凹部を覆うようにサイドガーニッシュを配設した自動車のフューエルリッド装置において、上記サイドガーニッシュの上記凹部に臨む部分に給油開口を形成するとともに、該給油開口に該開口を開閉する樹脂製リッドガーニッシュを上記サイドガーニッシュと略連続面をなすように配設し、上記リッドガーニッシュを上記凹部内に固定されたヒンジブラケットにより回動可能に支持し、該ヒンジブラケットのヒンジピンを上記サイドガーニッシュが取付けられた車体外面より外側でかつ上記リッドガーニッシュの内側近傍に配置したことを特徴としている。
【0011】
【発明の作用効果】
本発明に係るフューエルリッド装置によれば、サイドガーニッシュに形成された給油開口に樹脂製リッドガーニッシュを配設し、該リッドガーニッシュをヒンジブラケットにより回動可能に支持し、該ヒンジブラケットのヒンジピンを車体外面より外側でかつリッドガーニッシュの内側近傍に配置したので、リッドガーニッシュのヒンジ回りの回転半径を従来構造に比べて小さくすることができる。これによりサイドガーニッシュとの干渉を回避しつつ、かつ給油に必要なリッド開度を確保しながら、サイドガーニッシュとの割線部の隙間を小さくできるとともに、逃げ凹部を不要にでき、よって見栄えの悪化を防止できる効果がある。
【0012】
本発明では、上記リッドガーニッシュを給油開口を開閉するリッドに兼用できることから、従来の板金製リッドを不要にでき、部品点数を低減できる。またリッドを不要にできるので、リッドガーニッシュの車体パネルに対する組み付け精度を向上でき、この点からも見栄えの悪化を防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図8は、本発明の一実施形態による自動車のフューエルリッド装置を説明するための図であり、図1〜図4はそれぞれフューエルリッド装置の断面図、図5はフューエルリッド装置のリッドガーニッシュの側面図、図6はリッドガーニッシュを支持するヒンジブラケットの斜視図、図7はフューエルリッド装置が配設されたサイドパネルの側面図、図8はフューエルリッド装置が配設された自動車の斜視図である。
【0014】
図において、1はワンボックス型自動車であり、該自動車1の車体2は左, 右サイドパネル3の上端間にルーフパネル4を配設するとともに、下端間にフロアパネル(不図示)を配設して車室を形成し、該サイドパネル3にフロントドア開口3a,リヤドア開口3bを形成するとともに、各ドア開口3a,3bにフロントドア5,スライドドア6を配設した概略構造のものである。
【0015】
上記サイドパネル3はフロントピラー7の上端にルーフレール8を,下端にロッカパネル9を接続するとともに、該ロッカパネル9及びルーフレール8の後端にクォータパネル10のクォータピラー(不図示)を接続し、上記ルーフレール8とロッカパネル9との間にセンタピラー11を接続した構造のもので、これにより上記各ドア開口3a,3bが形成されている。
【0016】
上記センタピラー11の下端部には燃料給油部が設けられ、該燃料給油部にはこれを開閉するフューエルリッド装置が配設されている。この燃料給油部は上記センタピラー11に車体内方に膨出する凹部11aを形成し、該凹部11a内に不図示のフューエルタンクに接続された燃料チューブの給油口14を配置した構造のもので、該給油口14にはキャップ15が着脱可能に締結されている。
【0017】
上記凹部11aはセンタピラー11に開口11bを形成し、該開口11bの周縁に大略碗状の板部材11cを接合して形成されたものである。また上記フロントドア5の下部には上記凹部11aに沿うように切り欠き部5aが形成されており、これにより上記凹部11aは車外に露出し得るようになっている。
【0018】
上記フロントドア5,スライドドア6の外面下部には車体前後方向に延びるABS樹脂からなるサイドガーニッシュ17,18が連続面をなすように配設されている。この前側のサイドガーニッシュ17の後端部には円弧状の切り欠き部17aが形成されており、該切り欠き部17aと後側のサイドガーニッシュ18の前端縁18aとで上記凹部11aに臨む部分には給油開口19が形成されている。
【0019】
上記給油開口19にはPP樹脂(ポリプロピレン)からなるリッドガーニッシュ20が配設されている。該リッドガーニッシュ20は、上記前,後のサイドガーニッシュ17,18の外面と連続面をなすように配置されており、意匠面となる外壁部20aと、該外壁部20aの周縁に一体形成されたフランジ部20bとからなる大略皿状に形成されている。
【0020】
上記リッドガーニッシュ20はヒンジブラケット21により回動可能に支持されている。このヒンジブラケット21は、上記凹部11a内にボルト22より固定された固定板23と、上記リッドガーニッシュ20が固定されたリインホースメント24とをヒンジピン25により回動自在に連結して構成されている。なお、21aは補強ビードである。
【0021】
上記リインホースメント24は、図6に示すように、長孔24aを有する本体部24bから二股状に延びるアーム部24c,25dを形成し、該アーム部24c,24d同士をフランジ部24eにより連結した概略構造のものであり、上記長孔24a内にはヒンジピン25が架け渡して固着され、上記下側アーム部24dにはロック片24fが屈曲形成されている。
【0022】
上記本体部24bにはリッドガーニッシュ20の外壁部20a内面に形成された上,下のボス部24cにビス27により固定され、フランジ部24eには後側のフランジ部20bがビス27により固定されている。さらに上記本体部24bの前縁はリッドガーニッシュ20の前側のフランジ部20bに形成された係止片20dに挟持されている。また上記凹部11a内の後側の上,下にはゴム製ストッパ部材28が装着され、該ストッパ部材28にはリッドガーニッシュ20の後側のフランジ部20bが当接している。
【0023】
上記リインホースメント24のロック片24fにはリッドオープナ30のロッド31が進退可能に係合しており、該ロッド31を運転席近傍に配置されたオープナレバー(不図示)により進退させることにより施錠,解錠する。また上記固定板23とリインホースメント24との間にはばね部材32が配設されており、該バネ部材32はリインホースメント24を介してリッドガーニッシュ20を開方向aに常時付勢している。
【0024】
そして上記固定板23は車体外側にく字状に屈曲して延びており、これの先端部23aはリッドガーニッシュ20の外壁部20aと前側のフランジ部20bとの間に延びている。この先端部23aには筒状のヒンジ部23bが折り曲げて形成されており、該ヒンジ部23b内にヒンジピン25が回転自在に挿入されている。これによりヒンジピン25はフロンドドア5の外面より外側に位置し、かつリッドガーニッシュ20の内側の前端近傍に位置している。
【0025】
次に本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態のフューエルリッド装置によれば、サイドガーニッシュ17,18の燃料給油部としての凹部11aに臨む部分に給油開口19を形成し、該給油開口19に樹脂製リッドガーニッシュ20をサイドガーニッシュ17,18に連続面をなすように配設し、該リッドガーニッシュ20をヒンジブラケット21により回動可能に支持し、該ヒンジブラケット21のヒンジピン25をフロンドドア5の外面より外側で、かつリッドガーニッシュ20の内側の前端近傍に配置したので、リッドガーニッシュ20のヒンジピン回りの回転半径を小さくすることができる。これによりサイドガーニッシュ17との干渉を回避しつつ、かつ給油に必要なリッド開度を確保しながら、サイドガーニッシュ17との割線部の隙間bを小さくでき、見栄えを向上できる。また従来のような逃げ凹部を不要にでき、この点からも見栄えを向上できる。
【0026】
本実施形態では、上記リッドガーニッシュ20により給油開口19を開閉するので、従来の板金製リッドを不要にでき、部品点数を低減できるとともに、コストを低減できる。また上記リッドを不要にできるので、リッドガーニッシュ20,ヒンジブラケット21のサイドパネル3に対する組み付け精度を向上でき、この点からも見栄えを向上できる。
【0027】
また上記板金製リッドを不要にできることから、リッドガーニッシュ20とヒンジブラケット21とによる断面係数を大きくでき、それだけ剛性を向上できる。さらにリッドガーニッシュ20にPP樹脂を採用したので、ABS樹脂を使用する場合に比べて部品コストを低減できる。
【0028】
なお、上記実施形態では、燃料給油部をフロントドア5とスライドドア6との間に設けた場合を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図8に示すように、クォータパネル10に燃料給油部を設けた場合にも適用できる。この場合には、クォータパネル10に配設されたサイドガーニッシュに給油開口を形成し、該開口にリッドガーニッシュを配設する。そしてヒンジピンをクォータパネル10より外側のリッドガーニッシュの近傍に配置する。この場合にも、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による自動車のフューエルリッド装置を説明するための断面図である(図5のI−I 線断面図) 。
【図2】上記フューエルリッド装置の断面図である(図5のII−II 線断面図) 。
【図3】上記フューエルリッド装置の断面図である(図5のIII−III 線断面図) 。
【図4】上記フューエルリッド装置の断面図である(図5のIV−IV 線断面図) 。
【図5】上記フューエルリッド装置のリッドガーニッシュの側面図である。
【図6】上記フューエルリッド装置のヒンジブラケットの斜視図である。
【図7】上記フューエルリッド装置の燃料給油部が設けられたサイドパネルの側面図である。
【図8】上記フューエルリッド装置が配設された自動車の斜視図である。
【図9】従来のフューエルリッド装置の斜視図である。
【図10】従来のフューエルリッド装置の断面図である。
【符号の説明】
3 サイドパネル(車体パネル)
11a 凹部
14 給油口
17,18 サイドガーニッシュ
19 給油開口
20 リッドガーニッシュ
21 ヒンジブラケット
25 ヒンジピン
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体パネルに形成された燃料給油部を開閉する自動車のフューエルリッド装置に関し、詳細には車体パネルの外面にサイドガーニッシュを配設した場合の燃料給油部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に自動車のフューエルリッド装置は、車体パネルの側面に凹部を設け、該凹部にフューエルタンクから延びる燃料チューブの給油口を配置し、上記凹部を開閉するリッドを配設した構造となっている。
【0003】
このようなフューエルリッド装置として、例えば、図9,図10に示すように、センタピラー51(車体パネル)の下端部に形成された凹部51a内に給油口52を配設し、該凹部51aを開閉する板金製リッド53をヒンジブラケット54により回動可能に支持した構造のものがある。このヒンジブラケット54は凹部51aに固定された固定片54aにヒンジピン55を介してリインホース54bを回動自在に連結したものである。なお、56,57はそれぞれフロンドドア,スライドドアであり、該フロントドア56の下端部には上記凹部51aに沿って切り欠きが形成されている。
【0004】
また上記自動車においては、車体を飛石から保護するとともに外観の向上を図る観点から、フロントドア56,スライドドア57の下部に連続面をなすように樹脂製のサイドガーニッシュ58,58を配設する場合がある。
【0005】
このようなサイドガーニッシュ58を配設する場合、従来、該サイドガーニッシュ58のリッド53に臨む部分に開口59を形成し、該開口59に樹脂製のリッドガーニッシュ60を上記前,後のサイドガーニッシュ58と連続面をなすように配置するとともにリッド53に固定するのが一般的でなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のようにリッド53にリッドガーニッシュ60を配置する構造では、ヒンジピン55に対してリッドガーニッシュ60が車体外側に離れて位置することから、リッド53を開閉する際にリッドガーニッシュ60がサイドガーニッシュ58に干渉する場合があり、給油に必要なリッド53の開度が得られないおそれがある。
【0007】
このような干渉を回避するには、サイドガーニッシュ58の開口59を大きくしてリッドガーニッシュ60との割線部の隙間を広げたり、リッドガーニッシュ60の前端縁に逃げ凹部60aを形成したりする必要があり、見栄えが悪化するという問題がある。
【0008】
また上記従来装置では、ヒンジブラケット54を構成するリインフォース54bにリッド53を取付け固定し、該リッド53にリッドガーニッシュ60を取付けるという構造であるので、それぞれの組み付け精度上のバラツキが重なって上記割線部の隙間が大きくなり易く、この点からも見栄えが悪化するという問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたもので、車体パネルにサイドガーニッシュを配設する場合の見栄えの悪化を防止できる自動車のフューエルリッド装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車体パネルに凹部を形成するとともに、該凹部内にフューエルタンクの給油口を配置し、上記凹部を覆うようにサイドガーニッシュを配設した自動車のフューエルリッド装置において、上記サイドガーニッシュの上記凹部に臨む部分に給油開口を形成するとともに、該給油開口に該開口を開閉する樹脂製リッドガーニッシュを上記サイドガーニッシュと略連続面をなすように配設し、上記リッドガーニッシュを上記凹部内に固定されたヒンジブラケットにより回動可能に支持し、該ヒンジブラケットのヒンジピンを上記サイドガーニッシュが取付けられた車体外面より外側でかつ上記リッドガーニッシュの内側近傍に配置したことを特徴としている。
【0011】
【発明の作用効果】
本発明に係るフューエルリッド装置によれば、サイドガーニッシュに形成された給油開口に樹脂製リッドガーニッシュを配設し、該リッドガーニッシュをヒンジブラケットにより回動可能に支持し、該ヒンジブラケットのヒンジピンを車体外面より外側でかつリッドガーニッシュの内側近傍に配置したので、リッドガーニッシュのヒンジ回りの回転半径を従来構造に比べて小さくすることができる。これによりサイドガーニッシュとの干渉を回避しつつ、かつ給油に必要なリッド開度を確保しながら、サイドガーニッシュとの割線部の隙間を小さくできるとともに、逃げ凹部を不要にでき、よって見栄えの悪化を防止できる効果がある。
【0012】
本発明では、上記リッドガーニッシュを給油開口を開閉するリッドに兼用できることから、従来の板金製リッドを不要にでき、部品点数を低減できる。またリッドを不要にできるので、リッドガーニッシュの車体パネルに対する組み付け精度を向上でき、この点からも見栄えの悪化を防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図8は、本発明の一実施形態による自動車のフューエルリッド装置を説明するための図であり、図1〜図4はそれぞれフューエルリッド装置の断面図、図5はフューエルリッド装置のリッドガーニッシュの側面図、図6はリッドガーニッシュを支持するヒンジブラケットの斜視図、図7はフューエルリッド装置が配設されたサイドパネルの側面図、図8はフューエルリッド装置が配設された自動車の斜視図である。
【0014】
図において、1はワンボックス型自動車であり、該自動車1の車体2は左, 右サイドパネル3の上端間にルーフパネル4を配設するとともに、下端間にフロアパネル(不図示)を配設して車室を形成し、該サイドパネル3にフロントドア開口3a,リヤドア開口3bを形成するとともに、各ドア開口3a,3bにフロントドア5,スライドドア6を配設した概略構造のものである。
【0015】
上記サイドパネル3はフロントピラー7の上端にルーフレール8を,下端にロッカパネル9を接続するとともに、該ロッカパネル9及びルーフレール8の後端にクォータパネル10のクォータピラー(不図示)を接続し、上記ルーフレール8とロッカパネル9との間にセンタピラー11を接続した構造のもので、これにより上記各ドア開口3a,3bが形成されている。
【0016】
上記センタピラー11の下端部には燃料給油部が設けられ、該燃料給油部にはこれを開閉するフューエルリッド装置が配設されている。この燃料給油部は上記センタピラー11に車体内方に膨出する凹部11aを形成し、該凹部11a内に不図示のフューエルタンクに接続された燃料チューブの給油口14を配置した構造のもので、該給油口14にはキャップ15が着脱可能に締結されている。
【0017】
上記凹部11aはセンタピラー11に開口11bを形成し、該開口11bの周縁に大略碗状の板部材11cを接合して形成されたものである。また上記フロントドア5の下部には上記凹部11aに沿うように切り欠き部5aが形成されており、これにより上記凹部11aは車外に露出し得るようになっている。
【0018】
上記フロントドア5,スライドドア6の外面下部には車体前後方向に延びるABS樹脂からなるサイドガーニッシュ17,18が連続面をなすように配設されている。この前側のサイドガーニッシュ17の後端部には円弧状の切り欠き部17aが形成されており、該切り欠き部17aと後側のサイドガーニッシュ18の前端縁18aとで上記凹部11aに臨む部分には給油開口19が形成されている。
【0019】
上記給油開口19にはPP樹脂(ポリプロピレン)からなるリッドガーニッシュ20が配設されている。該リッドガーニッシュ20は、上記前,後のサイドガーニッシュ17,18の外面と連続面をなすように配置されており、意匠面となる外壁部20aと、該外壁部20aの周縁に一体形成されたフランジ部20bとからなる大略皿状に形成されている。
【0020】
上記リッドガーニッシュ20はヒンジブラケット21により回動可能に支持されている。このヒンジブラケット21は、上記凹部11a内にボルト22より固定された固定板23と、上記リッドガーニッシュ20が固定されたリインホースメント24とをヒンジピン25により回動自在に連結して構成されている。なお、21aは補強ビードである。
【0021】
上記リインホースメント24は、図6に示すように、長孔24aを有する本体部24bから二股状に延びるアーム部24c,25dを形成し、該アーム部24c,24d同士をフランジ部24eにより連結した概略構造のものであり、上記長孔24a内にはヒンジピン25が架け渡して固着され、上記下側アーム部24dにはロック片24fが屈曲形成されている。
【0022】
上記本体部24bにはリッドガーニッシュ20の外壁部20a内面に形成された上,下のボス部24cにビス27により固定され、フランジ部24eには後側のフランジ部20bがビス27により固定されている。さらに上記本体部24bの前縁はリッドガーニッシュ20の前側のフランジ部20bに形成された係止片20dに挟持されている。また上記凹部11a内の後側の上,下にはゴム製ストッパ部材28が装着され、該ストッパ部材28にはリッドガーニッシュ20の後側のフランジ部20bが当接している。
【0023】
上記リインホースメント24のロック片24fにはリッドオープナ30のロッド31が進退可能に係合しており、該ロッド31を運転席近傍に配置されたオープナレバー(不図示)により進退させることにより施錠,解錠する。また上記固定板23とリインホースメント24との間にはばね部材32が配設されており、該バネ部材32はリインホースメント24を介してリッドガーニッシュ20を開方向aに常時付勢している。
【0024】
そして上記固定板23は車体外側にく字状に屈曲して延びており、これの先端部23aはリッドガーニッシュ20の外壁部20aと前側のフランジ部20bとの間に延びている。この先端部23aには筒状のヒンジ部23bが折り曲げて形成されており、該ヒンジ部23b内にヒンジピン25が回転自在に挿入されている。これによりヒンジピン25はフロンドドア5の外面より外側に位置し、かつリッドガーニッシュ20の内側の前端近傍に位置している。
【0025】
次に本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態のフューエルリッド装置によれば、サイドガーニッシュ17,18の燃料給油部としての凹部11aに臨む部分に給油開口19を形成し、該給油開口19に樹脂製リッドガーニッシュ20をサイドガーニッシュ17,18に連続面をなすように配設し、該リッドガーニッシュ20をヒンジブラケット21により回動可能に支持し、該ヒンジブラケット21のヒンジピン25をフロンドドア5の外面より外側で、かつリッドガーニッシュ20の内側の前端近傍に配置したので、リッドガーニッシュ20のヒンジピン回りの回転半径を小さくすることができる。これによりサイドガーニッシュ17との干渉を回避しつつ、かつ給油に必要なリッド開度を確保しながら、サイドガーニッシュ17との割線部の隙間bを小さくでき、見栄えを向上できる。また従来のような逃げ凹部を不要にでき、この点からも見栄えを向上できる。
【0026】
本実施形態では、上記リッドガーニッシュ20により給油開口19を開閉するので、従来の板金製リッドを不要にでき、部品点数を低減できるとともに、コストを低減できる。また上記リッドを不要にできるので、リッドガーニッシュ20,ヒンジブラケット21のサイドパネル3に対する組み付け精度を向上でき、この点からも見栄えを向上できる。
【0027】
また上記板金製リッドを不要にできることから、リッドガーニッシュ20とヒンジブラケット21とによる断面係数を大きくでき、それだけ剛性を向上できる。さらにリッドガーニッシュ20にPP樹脂を採用したので、ABS樹脂を使用する場合に比べて部品コストを低減できる。
【0028】
なお、上記実施形態では、燃料給油部をフロントドア5とスライドドア6との間に設けた場合を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図8に示すように、クォータパネル10に燃料給油部を設けた場合にも適用できる。この場合には、クォータパネル10に配設されたサイドガーニッシュに給油開口を形成し、該開口にリッドガーニッシュを配設する。そしてヒンジピンをクォータパネル10より外側のリッドガーニッシュの近傍に配置する。この場合にも、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による自動車のフューエルリッド装置を説明するための断面図である(図5のI−I 線断面図) 。
【図2】上記フューエルリッド装置の断面図である(図5のII−II 線断面図) 。
【図3】上記フューエルリッド装置の断面図である(図5のIII−III 線断面図) 。
【図4】上記フューエルリッド装置の断面図である(図5のIV−IV 線断面図) 。
【図5】上記フューエルリッド装置のリッドガーニッシュの側面図である。
【図6】上記フューエルリッド装置のヒンジブラケットの斜視図である。
【図7】上記フューエルリッド装置の燃料給油部が設けられたサイドパネルの側面図である。
【図8】上記フューエルリッド装置が配設された自動車の斜視図である。
【図9】従来のフューエルリッド装置の斜視図である。
【図10】従来のフューエルリッド装置の断面図である。
【符号の説明】
3 サイドパネル(車体パネル)
11a 凹部
14 給油口
17,18 サイドガーニッシュ
19 給油開口
20 リッドガーニッシュ
21 ヒンジブラケット
25 ヒンジピン
Claims (1)
- 車体パネルに凹部を形成するとともに、該凹部内にフューエルタンクの給油口を配置し、上記凹部を覆うようにサイドガーニッシュを配設した自動車のフューエルリッド装置において、上記サイドガーニッシュの上記凹部に臨む部分に給油開口を形成するとともに、該給油開口に該開口を開閉する樹脂製リッドガーニッシュを上記サイドガーニッシュと略連続面をなすように配設し、上記リッドガーニッシュを上記凹部内に固定されたヒンジブラケットにより回動可能に支持し、該ヒンジブラケットのヒンジピンを上記サイドガーニッシュが取付けられた車体外面より外側でかつ上記リッドガーニッシュの内側近傍に配置したことを特徴とする自動車のフューエルリッド装置。
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-
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