JP5596754B2 - 車両用ドア装置 - Google Patents

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本発明は、車両ボディの前部にキャビン部を有するスピードスプレーヤ等に用いて好適な車両用ドア装置に関する。
従来、果樹園等の圃場で農薬散布を行うスピードスプレーヤは知られているが、特に、車両ボディの前部にキャビン部を有するとともに、このキャビン部の後方に薬液タンクを搭載してなるキャビンタイプのスピードスプレーヤも特許文献1で知られている。
同文献1に開示されるスピードスプレーヤは、車両ボディの前部にキャビン部を有するとともに、このキャビン部の内部であって左右方向中央位置に運転席を設置した構成を備える。また、キャビン部の側面(右側面)には乗降用の出入口部を有するとともに、この出入口部を開閉するドア部を備えている。この場合、ドア部及びその取付構造を含むドア装置の原理的構造は、図8に示すようになる。即ち、キャビン部81の側面に開口した出入口部82に対して、相似形であって、稍小さい外郭形状のドア部83を用意し、このドア部83を出入口部82の内側に収容するとともに、ドア部83の前端辺83fをヒンジ部84…を介して出入口部82の前端辺82fに取付ける。これにより、ドア部83は、ヒンジ部84…により回動自在に支持されるため、ヒンジ部84…を回動支点に開閉することができる。なお、スピードスプレーヤは、農薬の散布を目的とするため、通常、キャビン部81及びドア部83などは、腐食に強い強化プラスチック(FRP)材により形成されている。その他、図8において、85は薬液タンク、86は前輪をそれぞれ示す。
特開2009−154550号公報
しかし、上述した従来のスピードスプレーヤに付設した車両用ドア装置は、次のような解決すべき課題も存在した。
第一に、ドア装置に備えるドア部83は、強化プラスチック材により形成されるため、乗用自動車等のドア部で用いられる鋼板プレス材と比較した場合、特に、剛性において不利となり、寸法の均一性を得にくい。このため、図8に示すように、ドア部83の前端辺83fと出入口部82の前端辺82f間に一定の隙間Lfu,Lfdが生じるように取付けたとしても、ドア部83及び出入口部82の寸法的バラツキにより、ドア部83の後端辺83rと出入口部82の後端辺82r間の隙間Lrd及びドア部83の上端辺83uと出入口部82の上端辺82u間の隙間Lruにバラツキを生じやすい。このバラツキは、比較的狭い隙間に生じるため、外観上も目立ちやすく、全体の品質感を大きく損なう原因になるとともに、気密性や水密性の低下要因にもなりやすい。
第二に、同様の理由により、キャビン部81(ドアストライカ部)に対してドア部83(ドアラッチ機構部)をロックするドアロック機構にも寸法的バラツキを生じやすい。このため、確実なドアロック機能を確保するには、各ドアロック機構単位でドアストライカ部の位置調整を行う必要があるが、従来のドア装置において調整を行う場合、調整の都度、ドア部83を開閉して確認する必要があるなど、調整作業を容易に行うことができない。結局、無視できない作業性の低下及び調整工数の増加を招くとともに、操作フィーリングを高めたりドアパッキンの圧縮度合等の微妙な調整も容易に行うことが困難となる。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した車両用ドア装置の提供を目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するため、車両ボディ2の前部に有するキャビン部3の側面3sに設けた出入口部4の前端辺4fに配設したヒンジ部5…を回動支点として開閉するドア部6を備える車両用ドア装置1を構成するに際して、ドア部6を構成するドアパネル6pの上端辺部6pu及びドアパネル6pの後端辺部6prに、キャビン部3の室内3i側方向へ延出させることにより、キャビン部3におけるルーフパネル部3uの一部及びキャビン部3におけるリアパネル部3rの一部となる張出パネル部7u,7rを一体に設けてなることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、キャビン部3における出入口部4の縁部の近傍には、ドア部6側方向に突出し、かつ張出パネル部7u,7rの内面に対向して当該張出パネル部7u,7rにオーバラップ可能な遮蔽堤部11u,11rを設けることができる。また、ルーフパネル部3u及びリアパネル部3rには、同一面上に張出パネル部7u,7rを収容し、かつ当該張出パネル部7u,7rに相似形状となる収容域部12u,12rを形成することができる。他方、ドアパネル6pの後端辺部6prに一体形成した張出パネル部7rには、少なくとも、キャビン部3に設けたドアロック機構13のドアストライカ部13sに対して、外部からの位置調整を許容する切欠窓部(又は開口窓部)14を設けることができる。さらに、少なくとも、ドアパネル6pは、プラスチック材Rにより形成することができる。なお、車両ボディ2には、スピードスプレーヤMの車両ボディ2を適用することが望ましい。
このような構成を有する本発明に係る車両用ドア装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) ドア部6を構成するドアパネル6pの上端辺部6pu及びドアパネル6pの後端辺部6prに、キャビン部3の室内3i側方向へ延出させることにより、キャビン部3におけるルーフパネル部3uの一部及びキャビン部3におけるリアパネル部3rの一部となる張出パネル部7u,7rを一体に設けたため、ドア部6の上端辺6u及び後端辺6rにより発生する隙間を、いわば、キャビン部3の上面側及び背面側に移すことができる。したがって、ドア部6を横から見た場合、ドア部6の上端辺6u及び後端辺6rによる隙間は隠れることになり、ドア部6及びキャビン部3が材料等により寸法の均一性が得にくい場合であっても寸法バラツキによる外観への悪影響を排除でき、ドア装置1の品質感を飛躍的に高めることができる。
(2) 平面的なドア部6に対して略直角方向に延出する張出パネル部7u,7rが設けられるため、張出パネル部7u,7rにリブ機能を兼用させることができる。したがって、ドア部6全体の剛性及び機械的強度を高めることができるとともに、更なる安全性の向上に寄与できる。加えて、外観的にも見掛け上は厚みのあるドア部6として観ることができるため、ドア部6の重厚感及びグレード感を高めることができる。
(3) 好適な態様により、キャビン部3における出入口部4の縁部の近傍に、ドア部6側方向に突出し、かつ張出パネル部7u,7rの内面に対向して当該張出パネル部7u,7rにオーバラップ可能な遮蔽堤部11u,11rを設ければ、張出パネル部7u,7rと遮蔽堤部11u,11rが実質的な二層構造になるため、気密性及び水密性の更なる向上に寄与できる。
(4) 好適な態様により、ルーフパネル部3u及びリアパネル部3rに、同一面上に張出パネル部7u,7rを収容し、かつ当該張出パネル部7u,7rに相似形状となる収容域部12u,12rを形成すれば、開閉ラインの位置は異なるもドア装置1の基本的構造は、従来構造を踏襲できるため、容易に実施可能になるとともに、シーリング性能等のドア装置の基本的性能も容易に確保できる。
(5) 好適な態様により、ドアパネル6pの後端辺部6prに一体形成した張出パネル部7rに、少なくとも、キャビン部3に設けたドアロック機構13のドアストライカ部13sに対して、外部からの位置調整を許容する切欠窓部(又は開口窓部)14を設ければ、ドア部6を閉じた状態のまま、切欠窓部(又は開口窓部)14を通してドアストライカ部13sの位置調整が可能になるため、位置調整の容易化を実現できる。したがって、作業性の向上及び調整工数の低減を図れるとともに、操作フィーリングを高めたりドアパッキンの圧縮度合等の微妙な調整も容易かつ確実に行うことができる。
(6) 好適な態様により、少なくとも、ドアパネル6pをプラスチック材Rにより形成すれば、ドアパネル6pにプラスチック材Rも用いたことにより生じる課題を有効に解決できるため、ドア装置1の品質感を高めることができるとともに、ドア部6全体の剛性及び機械的強度を高める観点からも最も望ましい作用効果を得ることができる。
(7) 好適な態様により、車両ボディ2に、スピードスプレーヤMの車両ボディ2を適用すれば、スピードスプレーヤMにおけるドア部6及びキャビン部3により生じる課題を有効に解決できるため、スピードスプレーヤMにとって最適なドア装置1を得ることができる。
本発明の好適実施形態に係るドア装置を備えるスピードスプレーヤのドア部を閉じた状態のキャビン部の後斜視図、 同ドア装置を備えるスピードスプレーヤのドア部を開いた状態のキャビン部の後斜視図、 同ドア装置を備えるスピードスプレーヤのキャビン部の平面図、 同ドア装置のドア部におけるドアパネルの断面正面図、 同ドア装置の上部を示す背面図、 同ドア装置におけるドアロック機構の一部断面平面構成図、 同ドア装置の特徴説明図、 背景技術に係るドア装置の課題説明図、 本発明の好適実施形態に係るドア装置を備えるスピードスプレーヤの外観を示す全体斜視図、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
最初に、本実施形態に係る車両用ドア装置1の理解を容易にするため、この車両用ドア装置1を備えるスピードスプレーヤM全体の概略構成について、図9(図2,図3)を参照して説明する。
図9に車両として示すスピードスプレーヤMは、図に現れないシャーシを備え、このシャーシの前側に、左右一対の前輪21…を備えるとともに、後側に、左右一対の後輪22…を備える。前輪21…及び後輪22…は、シャーシに搭載されるエンジンにより四輪駆動される。一方、シャーシ上には車両ボディ2を搭載し、車両ボディ2の前部をキャビン部3として構成するとともに、後部を薬液タンク23及びエンジンルーム24として構成する。さらに、エンジンルーム24の後方には、多数の噴霧ノズルを配した噴霧機構25及び送風ファンを配した送風機構26をそれぞれ搭載する。
この場合、キャビン部3は、プラスチック材R、望ましくは強化プラスチック(FRP)材を用いたキャビンパネルPにより全体を一体構成し、このキャビンパネルPは、左側に位置するサイドパネル部3q(図3),上端に位置するルーフパネル部3u,前側に位置するフロントパネル部3f及び背面に位置するリアパネル部3rを有する。これにより、キャビン部3の内側が室内3iとなり、この室内3iには、図3に示すように、左右方向中央位置に運転席27を設置するとともに、図2に示すステアリング28、ダッシュボード29等を備える。そして、右側の側面3sに本実施形態に係るドア装置1を配設する。その他、スピードスプレーヤMにおいて、30…はバックミラー、31…はヘッドライト、32はフロントウィンドウガラス、33は手動散布用ホースを巻取るためのホースリール、34は開閉式の薬液噴霧遮断プレートをそれぞれ示す。また、35…はルーフパネル部3uにおいて下方へ膨出形成した補強形状部を示す。
次に、本実施形態に係る車両用ドア装置1の構成について、図1〜図7を参照して具体的に説明する。
まず、キャビン部3は、右側の側面3sに乗降用の出入口部4を有するため、この出入口部4にドア部6を付設する。この場合、ドア部6は、図7に示すように、前端辺部6pfを、ヒンジ部5,5を介して出入口部4の前端辺4fに取付ける。これにより、ドア部6は、当該ヒンジ部5…を支点として回動変位し、出入口部4を開閉できる。ドア部6は、プラスチック材R、望ましくは強化プラスチック(FRP)材を用いて一体形成した図4に示すドアパネル6pを備え、このドアパネル6pはドア部6の外面に位置してアウタパネルとして機能する。このように、少なくとも、ドアパネル6pをプラスチック材Rにより形成すれば、ドアパネル6pにプラスチック材Rも用いたことにより生じる課題を有効に解決できるため、ドア装置1の品質感を高めることができるとともに、ドア部6全体の剛性及び機械的強度を高める観点からも最も望ましい作用効果を得れる利点がある。
また、ドアパネル6pの上半部位置にはサイドアッパウィンドウ41を設けるとともに、ドアパネル6pの下半部位置にはサイドロアウィンドウ42を設ける。サイドアッパウィンドウ41には、二枚のウィンドウガラス41f及び41rを付設し、このウィンドウガラス41f及び41rにより、サイドアッパウィンドウ41を開閉することができる。その他、ドアパネル6pには、図1に示す、前述したバックミラー30をはじめ、ウィンカランプ42、ドアハンドル43、キーホール44等のドア部6に必要な一般的な車両パーツを備えている。
さらに、ドアパネル6pの上端辺部6pu及びドアパネル6pの後端辺部6prには、図3及び図4に示すように、キャビン部3の室内3i側方向へ延出させることにより、キャビン部3におけるルーフパネル部3uの一部及びキャビン部3におけるリアパネル部3rの一部となる張出パネル部7u及び7rを一体形成する。したがって、張出パネル部7u,7rは、ドアパネル6pの本体面に対してほぼ直角となり、張出パネル部7uの先端は、ルーフパネル部3rの面上に位置するとともに、張出パネル部7rの先端は、リアパネル部3rの面上に位置する。
一方、キャビン部3側には、このドア部6の構成に対応した構成を備える。まず、キャビン部3における出入口部4の縁部の近傍には、当該縁部に沿った無端状のドアパッキン46を取付ける。これにより、ドア部6を閉じた際には、ドアパネル6pの内面側がドアパッキン46に圧接してシーリングされ、必要な気密性及び水密性が確保される。さらに、出入口部4の縁部の近傍には、図2及び図5に示すように、ドア部6側方向へ突出し、かつ張出パネル部7u,7rの内面に対向して当該張出パネル部7u,7rにオーバラップ可能な遮蔽堤部11u…,11r…を設ける。なお、遮蔽堤部11u…と11r…は連続形成する。このような遮蔽堤部11u…,11r…を設ければ、張出パネル部7u,7rと遮蔽堤部11u,11rが実質的な二層構造になるため、気密性及び水密性の更なる向上に寄与できる利点がある。
また、ルーフパネル部3u及びリアパネル部3rには、図1〜図3に示すように、同一面上に各張出パネル部7u,7rをそれぞれ収容し、かつ各張出パネル部7u,7rに相似形状となる収容域部12u,12rを形成する。このような収容域部12u,12rを設ければ、開閉ラインの位置は異なるもドア装置1の基本的構造は、従来構造を踏襲できるため、容易に実施可能になるとともに、シーリング性能等のドア装置の基本的性能も容易に確保できる。
さらに、ドアパネル6pの後端辺部6prに一体形成した張出パネル部7rには、図5に示すように、少なくとも、キャビン部3に設けたドアロック機構13のドアストライカ部13sに対して、外部からの位置調整を許容する切欠窓部14を設ける。ドアロック機構13は、図6に示すように構成され、キャビン部3側に取付けるドアストライカ部13sと、ドア部6側に配設するドアラッチ機構部13mを備える。ドアストライカ部13sは、L形に形成し、一方の面をキャビン部3に固定した支持プレート51と、この支持プレート51の他方の面に取付けるストライカ本体52を備える。このストライカ本体52の位置は、長孔を通して固定する二組の調整用ボルトナット53,53の緩締により変更(調整)することができる。このため、調整用ボルトナット53,53は、少なくとも、切欠窓部14に対して内側から対向する位置に配する。このような切欠窓部14を設ければ、ドア部6を閉じた状態のまま、切欠窓部14を通してドアストライカ部13sの位置調整が可能になるため、位置調整の容易化を実現できる。したがって、作業性の向上及び調整工数の低減を図れるとともに、操作フィーリングを高めたりドアパッキンの圧縮度合等の微妙な調整も容易かつ確実に行える利点がある。
また、ドアラッチ機構部13mは、回動可能なU形のラッチ爪13mcを有し、このラッチ爪13mcがドアストライカ部13sに対して係止又は係止解除される公知のドアラッチ機能を有する。したがって、ドア部6を閉じた際には、ラッチ爪13mcがドアストライカ部13sに自動で係止して当該係止状態がロックされるとともに、前述したドアハンドル43又はドア部6の内面側に配した図示を省略した室内ドアハンドルを手で引き操作すれば、当該ロックが解除され、さらに係止状態も解除されるため、ドア部6を開くことができる。
他方、ドアパネル6pには、図4に示すように、外方に膨出する形状に形成した断面矩形状の付属品配設部55を一体形成する。ところで、この付属品配設部55は、ドアパネル6pから観た場合、外方へ突出した形状となるが、図3に示すように、スピードスプレーヤMの車両ボディ2から観た場合は、付属品配設部55の先端面をそのまま残し、他のドアパネル6pの部位の全体を、いわば内側(室内3i側)へ押し込むことによりオフセットさせた形状となる。この形態は、図3に示すように、キャビン部3の左側に位置する前述したサイドパネル部3qにおいても同様であり、サイドパネル部3qにも付属品配設部55と同様の付属品配設部55qを形成する。したがって、図3に示すように、キャビン部3の本来の左右方向幅寸法はWrとなるが、本実施形態に係るキャビン部3の左右方向幅寸法はWiとなり、例示の場合、概ね15〔%〕程度幅狭となる。
キャビン部3及びドア部6をこのように構成することにより左右方向幅Wiは相対的に狭くなるが、前述したように、運転席27のみを室内3iの中央位置に配設するため、運転者にとって、特に居住性や運転性が損なわれるものではない。むしろ、左右方向幅Wiが狭くなることにより、運転者にとっては乗降容易性が向上するとともに、左右の各ウィンドウ41…が運転者側に近づくため、視界も良好となる。さらに、フロントウィンドウガラス32のサイズダウンに伴い、効果的な軽量化を図れるとともに、キャビン部3のサイズダウンに伴い、材料削減及びハーネスや配管等の短縮により、車両全体の軽量化を図れるため、燃費(省エネルギ性)の向上及びコストダウンを実現できる。加えて、付属品配設部55,55qの内側は中空となるため、ハーネスや配管等の引き回しスペースとして利用できるとともに、付属品配設部55,55qにリブ機能を兼用できるため、ドアパネル6pの剛性及び機械的強度の向上を図ることができ、特に、横方向からの衝撃に対する強度を飛躍的に高めることができる。
なお、キャビン部3及びドア部6をこのように構成するため、図3に示すように、サイドパネル部3q側に位置する薬液タンク23の前端隅部に面取形状部61を形成し、サイドパネル部3qの後端辺部3qrと薬液タンク23の側面間における空力特性及び形状的連続性(デザイン性)を確保しているとともに、薬液タンク23に設けたホースリール33を設置するための収容凹部には湾曲形状部62を形成し、ドアパネル6pの後端辺部3prと薬液タンク23の側面間における空力特性を確保している。また、キャビン部3の左右方向幅Wiが狭くなったとしても、ドア部6に必要な一般的な車両パーツは、従来と同様の位置に配する必要があるため、付属品配設部55,55qにおける左右方向の先端面及びその付近に、バックミラー30…、ウィンカランプ42…、ドアハンドル43…、キーホール44…を配設し、例えば、外部においてウィンカランプ42…が見えにくくなる等の不具合を回避している。
次に、本実施形態に係る車両用ドア装置1の機能及び作用について、図1〜図7を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る車両用ドア装置1は、車両ボディ2の前部に位置するキャビン部3の側面3sにドア部6を付設するとともに、このドア部6は、乗降用の出入口部4の前端辺4fに取付けたヒンジ部5…を支点として回動変位させ、当該出入口部4を開閉することができる。
この場合、ドア部6を構成するドアパネル6pの上端辺部6pu及び後端辺部6prには、キャビン部3の室内3i側方向へ延出させることにより、キャビン部3におけるルーフパネル部3uの一部及びリアパネル部3rの一部となる張出パネル部7u,7rを一体に設けたため、ドア部6を閉じた際において、ドア部6及びキャビン部3が材料等により寸法のバラツキが生じた場合であっても、外観への悪影響を排除できる。即ち、従来、ドア部6の上端辺6u及び後端辺6rにより発生した隙間は、いわば、キャビン部3の上面側及び背面側に移ることにより、ドア部6を横から見た場合、ドア部6の上端辺6u及び後端辺6rによる隙間が隠れることになる。したがって、ドア部6及びキャビン部3が材料等により寸法の均一性が得にくい場合であっても寸法バラツキによる外観への悪影響を排除でき、ドア装置1の品質感を飛躍的に高めることができる。
具体的には、ルーフパネル部3uとリアパネル部3rに、張出パネル部7u,7rが被さった形態となるため、図7に示すように、ドア部6の前端辺6fと出入口部4の前端辺4f間に一定の隙間Lfu,Lfdが生じるように取付けるとともに、この際、ドア部6及び出入口部4(キャビン部3)に寸法的バラツキが存在し、ドア部6の後端辺6rの位置が正規の位置よりもズレたとしても外観への悪影響はほとんど生じない。即ち、ドア部6の後端辺6rの後方における離れた位置に薬液タンク23が存在し、薬液タンク23とドア部6間の隙間Ltは比較的広くなるため、前後方向の寸法的バラツキは相対的に小さくなり、寸法的バラツキによる外観への悪影響はほとんど生じない。同様に、ドア部6の上端辺6uの上方Lsには何も存在しないため、上下方向の寸法的バラツキによる外観への悪影響もほとんど生じない。このように、ドア部6及びキャビン部3が材料等により寸法の均一性が得にくい場合であっても寸法バラツキによる外観への悪影響を排除でき、ドア装置1の品質感を飛躍的に高めることができる。
しかも、平面的なドア部6に対して略直角方向に延出する張出パネル部7u,7rが設けられるため、張出パネル部7u,7rにリブ機能を兼用させることができる。したがって、ドア部6全体の剛性及び機械的強度を高めることができるとともに、更なる安全性の向上に寄与できる。加えて、外観的にも見掛け上は厚みのあるドア部6として観ることができるため、ドア部6の重厚感及びグレード感を高めることができる。特に、本実施形態では、ドアパネル6pに付属品配設部55を設けたため、この付属品配設部55と張出パネル部7u,7rが組合わさることにより、より剛性及び機械的強度が高められる。
一方、ドアパネル6pの後端辺部6prに一体形成した張出パネル部7rには、少なくとも、キャビン部3に設けたドアロック機構13のドアストライカ部13sに対して、外部からの位置調整を許容する切欠窓部14を設けたため、図5及び図6に示すように、ドア部6を閉じた状態のまま、切欠窓部14を通してドアストライカ部13sの位置調整が可能になる。即ち、調整を行う際には、ドア部6を閉じたまま、外部から切欠窓部14を通してナット回し等の工具を差し込み、調整用ボルトナット53,53を緩めるとともに、ドアストライカ部13sを最適な位置にセットし、この後、調整用ボルトナット53,53を再度締め付ける作業を行えばよい。なお、ドアストライカ部13sを最適な位置にセットするとは、ドアロック機構13の機能に対する最適化をはじめ、操作フィーリングを高めたりドアパッキンの圧縮度合等の微妙な調整も含まれる。
このように、張出パネル部7rには切欠窓部14を設けたため、少なくとも、ドアロック機構13のドアストライカ部13sに対する位置調整を容易に行うことができる。この結果、調整する際における作業性の向上及び調整工数の低減を図れるとともに、操作フィーリングを高めたりドアパッキンの圧縮度合等の微妙な調整も容易かつ確実に行うことができる。本実施形態に係る車両用ドア装置1は、各種作業車等に適用できるが、特に、例示したスピードスプレーヤMに適用することにより、スピードスプレーヤMにおけるドア部6及びキャビン部3により生じる課題を有効に解決できるため、スピードスプレーヤMにとって最適なドア装置1を得ることができる。
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、キャビン部3における出入口部4の縁部の近傍に、ドア部6側方向に突出し、かつ張出パネル部7u,7rの内面に対向して当該張出パネル部7u,7rにオーバラップ可能な遮蔽堤部11u…,11r…を設ける形態としては、ルーフパネル部3u及びリアパネル部3rの一部を折曲げ、段差を介して連続形成してもよいし、別途の遮蔽堤部11u…,11r…を取付けて構成してもよい。この際、遮蔽堤部11u…,11r…は一個所に設けてもよいし、二個所以上に設けてもよい。実施形態は、二個所に設けた場合を例示している。また、リアパネル部3rの張出パネル部7rに切欠窓部14を設けた場合を示したが、開口窓部14を形成してもよい。さらに、切欠窓部(開口窓部)14には、必要により開閉式のカバーを付設してもよい。なお、切欠窓部(開口窓部)14は必須の構成要素ではなく、必ずしも設けることを要しない。
本発明に係る車両用ドア装置1は、例示したスピードスプレーヤMをはじめ、類似構造を有する各種作業自動車、更にはプラスチック材Rを多用する電気自動車等の各種乗用自動車を含む各種車両に利用できる。
1:車両用ドア装置,2:車両ボディ,3:キャビン部,3s:キャビン部の側面,3i:キャビン部の室内,3u:ルーフパネル部,3r:リアパネル部,4:出入口部,4f:出入口部の前端辺,5…:ヒンジ部,6:ドア部,6p:ドアパネル,6pu:ドアパネルの上端辺部,6pr:ドアパネルの後端辺部,7u:張出パネル部,7r:張出パネル部,11u:遮蔽堤部,11r:遮蔽堤部,12u:収容域部,12r:収容域部,13:ドアロック機構,13s:ドアストライカ部,14:切欠窓部(又は開口窓部),R:プラスチック材,M:スピードスプレーヤ

Claims (6)

  1. 車両ボディの前部に有するキャビン部の側面に設けた出入口部の前端辺に配設したヒンジ部を回動支点として開閉するドア部を備える車両用ドア装置であって、前記ドア部を構成するドアパネルの上端辺部及び前記ドアパネルの後端辺部に、前記キャビン部の室内側方向へ延出させることにより、前記キャビン部におけるルーフパネル部の一部及び前記キャビン部におけるリアパネル部の一部となる張出パネル部を一体に設けてなることを特徴とする車両用ドア装置。
  2. 前記キャビン部における前記出入口部の縁部の近傍には、前記ドア部側方向に突出し、かつ前記張出パネル部の内面に対向して当該張出パネル部にオーバラップ可能な遮蔽堤部を備えることを特徴とする請求項1記載の車両用ドア装置。
  3. 前記ルーフパネル部及び前記リアパネル部には、同一面上に前記張出パネル部を収容し、かつ当該張出パネル部に相似形状となる収容域部を形成してなることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用ドア装置。
  4. 前記ドアパネルの後端辺部に一体形成した前記張出パネル部には、少なくとも、前記キャビン部に設けたドアロック機構のドアストライカ部に対して、外部からの位置調整を許容する切欠窓部(又は開口窓部)を形成してなることを特徴とする請求項1,2又は3記載の車両用ドア装置。
  5. 少なくとも前記ドアパネルは、プラスチック材により形成してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両用ドア装置。
  6. 前記車両ボディは、スピードスプレーヤの車両ボディであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車両用ドア装置。
JP2012173660A 2012-08-06 2012-08-06 車両用ドア装置 Active JP5596754B2 (ja)

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