JP4685275B2 - 作業車の運転キャビン用サイドドア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクターなどの農作業車や、バックホーなどの土木建設用車両など、各種の作業車で用いられる運転キャビン用サイドドアに関する。
【0002】
【従来の技術】
作業車の一例であるトラクターでは、運転キャビンの乗降口に対応するドアとして、後部の上下軸芯周りで揺動開閉自在に構成された一枚のドアガラスで構成したものが従来より知られている(例えば、特開平11−91637号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、運転キャビンの乗降口に対応するドアとして、一枚のドアガラスで構成したものを採用した従来の運転キャビン用サイドドアでは、畦際を直視しながら耕耘したいような場合に、運転キャビン外方に顔を出すことができず、操縦操作性の不具合がある。
また、道ばたで知人と出会ったときに、ちょっとした会話でも、わざわざドアを開けて行わなければならない不便さがあった。
一般の乗用車であれば、分厚いドアの上部に、ドア肉厚内部へ引き込み可能な窓を設けているので、ドアを開けずに窓を開閉することが可能であるが、上記のような作業車では、前方及び側方の視界を確保することが作業性能上、極めて重要である。つまり、サイドドアは、その乗降口に対応する部位でも前方視界を確保する必要があり、そのため、側方視界が妨げられる乗用車のようなドア構造を採用することはできない。
そこで、例えば、サイドドアの前後幅を幅狭なもので構成して、その揺動支点を機体前方側へ寄せて設けることにより、サイドドアの後方側の運転キャビン横側壁に開閉可能な窓を構成することも考えられなくはない。しかしながら、そのようにするとサイドドアの前後幅が狭くなくことによって、狭い運転キャビンから操縦ハンドルや各種レバー類などとの接触を避けながら出入りするのに不便であり、また、サイドドアの重量を支持して揺動自在に装備する揺動支点部分が運転キャビンの横側部中央付近に位置することとなり、運転者の視界を妨げる状態となる傾向がある。
本発明の目的は、サイドドアとして十分な前後幅を有し、しかも運転キャビンでの視界の妨げとなるおそれの少ない窓付きの作業車の運転キャビン用サイドドアを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために講じた本発明の技術手段は次のとおりである。
〔請求項1にかかる発明〕
請求項1にかかる発明では、運転キャビンの乗降口に設けられる作業車の運転キャビン用サイドドアにおいて、運転キャビンのキャビンフレームに対する枢支連結部と、乗降口に対応するドアガラスの取付部とを設けたドア枠構成体を備え、このドア枠構成体に窓部を設けるとともに、前記取付部にドアガラスを取り付けて、窓部とドアガラスとを枢支連結部の揺動軸芯周りで一体揺動自在に構成し、前記窓部に開閉機構を介して窓用リヤガラスを設けて、窓を閉塞する状態と、その窓を開放する状態とに、前記窓用リヤガラスの姿勢を切換可能に構成し、前記ドアガラスと前記ドア枠構成体とにわたって、一体形成された共通のウエザストリップを設け、このウエザストリップに、前記ドア枠構成体の取付部に前記ドアガラスを取り付けて一体化されたサイドドアの外周縁の全周にわたり、かつ運転キャビンの室内側に面した第1シール部と、前記ドア枠構成体の前記窓部を形成した箇所の内周側及び外周側の全周にわたる第2シール部と、前記窓部の室外側に設けられる窓用リヤガラスに対向して前記窓部の外面側で窓部の全周にわたる第3シール部とが一体形成されている点に構成上の特徴がある。
【0005】
上記の構成を採用したことにより、サイドドア全体の前後長さは、乗降口に対応するドアガラス部分と、その後方のドア枠構成体部分とを含む範囲であるから、サイドドアの開き操作により運転キャビンの乗降口を十分に大きく開放することができる。
そして、このように大きな前後幅を有したサイドドアでありながら、ドア枠構成体に窓部を設け、この窓部に開閉可能な窓用リヤガラスが設けられているので、窓用リヤガラスの開閉によって、サイドドアは閉じたまま窓部だけを開放することができるのである。
しかも、窓部を形成したドア枠構成体に開閉機構を設けて窓用リヤガラスを開閉自在に構成したので、窓用リヤガラス及びその開閉機構には、そのサイドドア重量を支持するための枢支連結部は必要なく、したがって窓用リヤガラスの支持構造となる開閉機構は、ドア全体を支持する構造に比べて、軽量かつコンパクトな構造とすることができ、運転キャビンの側方視界を大きく妨げるような強大な構造となることはない。
上記構成を採用したことにより、ドアガラス部分だけではなく、ドア枠構成体部分をも含めて共通のウエザストリップが設けられるものであるから、各々に別々のウエザストリップを設けた場合に比べて、水封性能の向上とその装脱作業の簡素化を図ることができる。
【0006】
〔請求項2にかかる発明〕
請求項2に記載のように構成された作業車の運転キャビン用サイドドアでは、運転キャビンのキャビンフレームに対する枢支連結部をドア枠構成体の車体後方側に備え、そのドア枠構成体の車体前方側にドアガラスを取り付け、窓用リヤガラスは、その開放状態で乗降口に対応するドアガラスと重なる位置である車体前方側に移行するように構成されている点に構成上の特徴がある。
【0007】
上記構成を採用したことにより、前述した請求項1にかかる発明と同様な作用に加えて、次の作用がある。
つまり、窓用リヤガラスを開放するときは、運転者が窓から顔を出したり、機体を停止して側方を向いているときであり、窓用リヤガラスを前方のドアガラスと重なる位置に移行させても、その窓用リヤガラスによって運転者の視界が妨げられる状態とはならない。
【0008】
〔請求項3にかかる発明〕
請求項3に記載のように構成された作業車の運転キャビン用サイドドアでは、運転キャビンのキャビンフレームに対する枢支連結部をドア枠構成体の車体後方側に備え、そのドア枠構成体の車体前方側にドアガラスを取り付け、窓用リヤガラスは、ドア枠構成体側に設けたガイドレールに案内されて、ドアガラスに対してほぼ平行な方向で車体前方側へスライド移動自在に構成されている点に構成上の特徴がある。
【0009】
上記構成を採用したことにより、前述した請求項1及び2にかかる発明と同様な作用に加えて、次の作用がある。
上記のようにガイドレールを用いて窓用リヤガラスをドアガラスに対して平行移動させるように構成すると、簡単な構造でありながら、窓用リヤガラスの開閉に際して、その移動軌跡が機体横側方への張り出しが少ない状態で前後に大きく開閉することができる。
【0010】
〔請求項4にかかる発明〕
請求項4に記載のように構成された作業車の運転キャビン用サイドドアでは、窓用リヤガラスの前後幅を、ドアガラスの前後幅とほぼ同程度の寸法に設定してある点に構成上の特徴がある。
【0011】
上記構成を採用したことにより、前述した請求項1〜3にかかる発明と同様な作用に加えて、窓用リヤガラスを最大限大きく開放できる作用がある。
【0012】
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の運転キャビンのサイドドアを適用した作業車の一例であるトラクターを示す。
このトラクターは、左右一対の駆動及び操向自在な前車輪1と、左右一対の駆動自在な後車輪2と、エンジンを有する原動部3とを備えるとともに、車体前部に位置させた前記原動部3の後方に車体フレームを構成するミッションケース4を一体に設け、その車体フレーム上に運転キャビンCを搭載設置して自走車体を構成している。
この自走車体の前記ミッションケース4の上部の両横側に、ロータリ耕耘装置などの各種作業機装着用のリフトアーム5を上下揺動自在に取付け、かつ前記ミッションケース4の後壁部からは動力取り出し軸6を突設してトラクターを構成している。
【0015】
〔運転キャビン〕
図1,2に示すように、運転キャビンCは、キャビンフレーム10の前側部に、原動部3の後端側が入り込む切欠き15aを下端側に有する前壁としてのフロント透明板15が取り付けられ、左右両側部には、左右に設けられた一対の乗降口7を開閉する左右一対の透明板で成るサイドドア20が取り付けられ、後側部の後窓8には、後窓透明板18が取り付けられ、天井には合成樹脂板で成る天板19が固定されている。
【0016】
キャビンフレーム10は、左右一対のキャビン上下向きの前支柱部11,11と、左右一対のキャビン上下向きの後支柱部12,12と備えるとともに、それらの前支柱部11,11及び後支柱部12,12の上端部どうしを前後方向で連結する左右一対のキャビン前後向きの上前後フレーム13,13と、下端部どうしを前後方向で連結する左右一対のキャビン前後向きの下前後レーム14,14とを備えている。
また、前記前支柱部11,11及び後支柱部12,12は、その上端部どうしが前後一対のキャビン横向きの上横フレーム16,16で連結され、後支柱部12,12の下端部どうしがキャビン横向きの下横フレーム17で連結されている。
【0017】
フロント透明板15は透明ガラス材で構成され、その左右端を左右の前支柱部11,11に、上端側を前記上横フレーム16にそれぞれ連結することにより、キャビンフレーム10に取付けてある。
【0018】
後窓透明板18は、透明ガラス材で構成され、その上端部の両横側にヒンジ部材18aを付設してあるとともに、この左右一対のヒンジ部材18aは、後方側の前記上横フレーム16に付設してあるヒンジ部材にキャビン横方向に沿う横軸芯Xまわりで回動自在に連結している。
また、後窓透明板18の上部付近と、運転キャビンCの下横フレーム17との間には、ガスシリンダ18bが配設され、このガスシリンダ18bで後窓透明板18を上動側、すなわち開き側に付勢している。
これにより、後窓透明板18は、キャビンフレーム10に前記横軸芯Xまわりで上下揺動自在に支持され、車体横方向の前記軸芯まわりで上下に揺動操作されることによって後窓8を開閉し、かつ、その開放状態はガスシリンダ18bの付勢力で維持できるように構成されている。
【0019】
左右のサイドドア20は、後述する構成により、上下方向の揺動軸芯Yまわりで回動自在にキャビンフレーム10に連結してあり、運転キャビンCの乗降口7を前記揺動軸芯Yまわりでの揺動操作によって開閉するように構成されている。
【0020】
〔サイドドア〕
各サイドドア20は、次のように構成されている。
図2,3に示すように、各サイドドア20は、運転キャビンCの後支柱部12に対する枢支連結部21を備えたドア枠構成体22と、そのドア枠構成体22に取り付けたドアガラス23と、窓用リヤガラス24とによって構成されている。
【0021】
前記ドア枠構成体22は、側面視コの字状で、かつ断面クランク状に形成された鋼材からなる取付フレーム25と、このコの字状の取付フレーム25の上辺部分と下辺部分との前後方向中間位置を上下に連結する状態に設けられた平板状部材26とにより構成されている。
そして、前記コの字状取付フレーム25と平板状部材26とで囲繞される矩形空間によって窓部27が構成され、コの字状取付フレーム25の前端部に、ドアガラス23を取り付けるためのボルト孔28を設け、これをドアガラス23の取付部として構成している。
また、コの字状取付フレーム25の後端部箇所には、上下二箇所にヒンジ部材29を付設してある。このヒンジ部材29は、後支柱部12に付設してあるヒンジ部材12aと枢支連結されることにより、前述した上下方向の揺動軸芯Yを備えた前記枢支連結部21を構成するものである。
【0022】
このドア枠構成体22に設けられた窓部27には、後述する開閉機構30を介して窓用リヤガラス24が取り付けられている。
開閉機構30は、図3、図5、図6に示されているように、コの字状取付フレーム25の上辺部分と下辺部分とのそれぞれに対して取り付けられる取付座板31を備え、その取付座板31のそれぞれに上下軸芯P1周りで揺動自在に構成された前後一対のリンク32,32を枢着してあり、その各リンク32の先端側で前記上下軸芯P1と平行な回動軸芯P2周りで揺動自在な取付片33を設けて、この取付片33を窓用リヤガラス24に形成されている取付孔(図外)に対して、共通のボルトで共締め固定するように構成されている。つまり、開閉機構30は、取付座板31側を固定節とし、取付片33側、すなわち窓用リヤガラス24側を可動節とする平行四節回転機構を構成している。
このように構成された開閉機構30で支持された窓用リヤガラス24は、図6(a)に示す実線の状態から仮想線の状態に位置移動して、窓部27を開放状態に切り換えられるように構成されている。
【0023】
このように構成されたサイドドア20は、その外周縁部分、及び窓部周辺部分を、図4に示すようなウエザストリップ34で覆われている。
このウエザストリップ34は、全体が一体成形され、図3の切断線(a−a)〜(f−f)に示す各箇所の断面形状は、図6(a)〜(f)に示すように構成されている。
すなわち、上記のウエザストリップ34には、図6(a)〜(f)に示すように、前記ドア枠構成体22の取付部に前記ドアガラス23を取り付けることにより一体化されたサイドドア20の外周縁の全周にわたって形成され、かつ運転キャビンCの室内側に面した第1シール部34aを備えさせてある。また、上記のウエザストリップ34には、図6(a)、及び図6(e),(f)に示すように、前記ドア枠構成体22の前記窓部27を形成した箇所の内周側及び外周側の全周にわたって第2シール部34bが形成されている。さらに、上記のウエザストリップ34には、図6(a)、及び図6(e),(f)に示すように、前記窓部27の室外側に設けられる窓用リヤガラス24に対向して、前記窓部27の外面側で窓部27の全周にわたる第3シール部34cが形成されている。これらの第1シール部34aと、第2シール部34bと、第3シール部34cとは、全体が一体に形成されていて、前記ウエザストリップ34を構成している。
【0024】
〔後窓ロック装置〕
運転キャビンCの後窓透明板18には、次のような後窓ロック装置40が設けられている。
図7〜10に示すように、キャビン横向きの上横フレーム16に上端部をヒンジ部材18aで枢支された後窓透明板18に対して、その遊端側となる下端部の室内側に位置させて一般的なドア用ロック装置と同様な後窓ロック装置40が設けられている。
つまり、後窓透明板18の室内側下端部に係止体ボックス41が設けられ、その係止体ボックス41に係合する固定係合体42をキャビン横向きの下横フレーム17に設けて、この固定係合体42と係止体ボックス41の可動係止体41Aとの係合でロック状態となり、固定係合体42と可動係止体41Aとの係合解除で、前記係止体ボックス41が後窓透明板18の開閉動作に伴って移動するロック解除状態に切り換えられるようにして、後窓ロック装置40が構成されている。
【0025】
前記係止体ボックス41には、その係止体ボックス41の可動係止体41Aを、前記固定係合体42に対して係合及び係合解除状態に切換自在な操作用取っ手43が連設されており、取っ手43を仮想線に示すように横軸芯P3周りで回動起立させると係合が解除され、取っ手43を伏せた姿勢にすると前記係合状態となるように構成されている。
したがって、係合解除状態では、起立させた姿勢の操作用取っ手43を掴んで押し引き操作を行うことにより、後窓透明板18を上端部のヒンジ部材18aの枢支軸芯周りで回動させて開閉操作を行うことができる。
また、前記係止体ボックス41の一部には、外部から施錠及び解錠可能な鍵部44が一体に構成され、前記後窓透明板18の外部からの鍵の差込状態での回動操作によって、前記固定係合体42と前記可動係止体41Aのロック及びロック解除を行うように構成してある。
つまり、前記係止体ボックス41の可動係止体41Aは、前記取っ手43の起伏動作により固定係合体42に対して相対摺動し、固定係合体42に対して係脱操作されるとともに、前記鍵部44への鍵の差込状態での回動操作によっても前記固定係合体42に対する相対摺動が行われるように構成されている。
【0026】
前記後窓透明板18の室外側には、その後窓透明板18を外部側から開閉操作するためのアウタハンドル45と、前記後窓ロック装置40による係合状態を切換操作可能な鍵部44に対する鍵穴とが設けられている。
したがって、前記鍵穴から鍵を差し込んで回動操作することにより、外部からの操作で鍵部44を施錠状態と解錠状態とに切換えて、固定係合体42に対する可動係止体41Aの係脱を行うことができる。
【0027】
〔オーバーフェンダ〕
本発明を適用した作業車では、図11に示すように、ウォッシャータンク50を左右フェンダー51の外側に設けてある。
このウォッシャータンク50は、合成樹脂製材料の中空タンクで構成され、図11及び図12に示すように、左右のフェンダー51の側面形状に沿う形状で、そのフェンダー側面51Aに対してボルトナットを用いて連結固定されている。このウォッシャータンク50の下部には吸引用のポンプ52を設けて、ウォッシャー液を吸い出し、運転キャビンCのフロント透明板15及び後ろ窓透明板18に対してウォッシャー液を供給するように構成されている。
このように、フェンダー側面に対して横側方に連設されたウォッシャータンク50によってオーバーフェンダを構成している。
このようにフェンダー部分を利用してウォッシャータンク50を設けたことにより、例えば、ウォッシャータンク50をボンネット内に配設すると、リヤウォッシャーノズル(図外)までの距離が長くなり過ぎる傾向があり、また、運転キャビンCの脱着を行うような場合にはウォシャー液ホース53を取り外さなければならない不便さがあるが、上述の構成を採用することでそのような不便さがない。
また、運転キャビンCの外側でフロアシートの後ろ側に配置することも考えられなくないが、この場合には、フロントウォッシャーノズル(図外)までの距離が長くなりすぎる点の他、リフトアームなどの各種作業関連機器が輻輳する箇所であるため、タンク内へのウォッシャー液の補給が困難となる不都合があるが、このような問題もない。さらにまた、運転キャビンCの室内側に配置すると、液補給時に室内を汚すおそれがあって好ましくないが、このような不都合もない。
【0028】
〔他の実施の形態〕
[ 1]
窓用リヤガラス24の開閉機構30としては、前述した四節回転機構を利用した構造に限らず、図13に示すようにスライドガイドレールを用いた構造、あるいはそれ以外の構成を採用したものであってもよい。
図13に示すスライドガイドレールを用いた構造の開閉機構30は次のように構成されている。
この開閉機構30は、図13〜16に示されているように、コの字状取付フレーム25の上辺部分に上ガイドレール35を設けるとともに、窓用リヤガラス24自身の下部に下ガイドレール36を設けている。
そして、窓用リヤガラス24の上部に、この窓用リヤガラス24を吊り持ち支持するための前後一対の上スライドヒンジ37を付設して、この上スライドヒンジ37を上ガイドレール35が吊り持ち状態で案内するように、上ガイドレール35に上スライドヒンジ37のスライダ37aを案内する案内溝35aを前後一対設けてある。
窓用リヤガラス24自身の下部に固定して取り付けられる下ガイドレール36は、断面C型のチャンネル状に形成されていて、コの字状取付フレーム25の下辺部分に一端側を支持させて上下軸芯P4周りで回動自在に装着された下スライドヒンジ38の他端側のガイドローラー38aを係入させた状態で、前後方向にスライド移動自在に構成されている。
このように構成された開閉機構30で支持された窓用リヤガラス24は、図16に示す実線の状態から仮想線の状態に位置移動して、窓部空間を開放状態に切り換えられるように構成されている。したがって、下スライドヒンジ38を前後方向の一側にだけ設けるこの構造の開閉機構30は、前述した四節回転機構を用いて構成した場合に比べて、前後移動量を大きくすることができる割に、運転キャビンC内外方向での窓用リヤガラス24の移動量が少なくてすむ。
【0029】
[ 2]
本発明の窓用リヤガラス24の開度は、運転キャビンC内の作業者が、無理なく顔をのぞかせることができる程度であれば一応こと足りるが、望ましくは、窓部27の範囲をサイドドア20の前後長さのほぼ半分、もしくは半分近くに設定して、作業者の半身を窓から乗り出すことがてきるようにするとさらによい。
【0030】
[ 3]
運転キャビンCのサイドドア20に設けられる開閉自在な窓部27は、必ずしも運転キャビンCの左右にあるサイドドア20の両方ともに設けなければならないものではなく、左右何れか一方にだけ設けたものであっても良い。
【0031】
【発明の効果】
上記の構成を採用したことにより、サイドドア全体の前後長さを縮小することなく開閉可能な窓部を設けることができたものであり、十分広い乗降口の確保と、ドアの開閉なしでの作業者の顔出しが可能な運転キャビン空間の開放が可能となる。
しかも、窓用リヤガラスの支持構造となる開閉機構は、ドア全体を支持する構造に比べて、軽量かつコンパクトな構造とすることができ、運転キャビンの側方視界を大きく妨げるような強大な構造となることはないので、側方視界の良好な状態を保って、窓部の開閉が可能な構造を得ることができた。
ウエザストリップを、ドアガラス部分だけではなく、ドア枠構成体部分をも含めて一体化したものであるから、窓部を設けたものでありながら、ウエザストリップが分断されず、ドア部の水封を損なうことがない。
【0032】
請求項2に記載の構成を採用したことにより、前述した請求項1にかかる発明と同様な効果に加えて、次の効果がある。
つまり、窓用リヤガラスを開放させる際の窓用リヤガラスの退避箇所として前方のドアガラス部分の外側空間を利用するものであるから、窓用リヤガラスを開放の際に格納するための専用の格納部分を常設する必要がなく、その常設された格納部分によって運転者の視界が妨げられることがない。
【0033】
請求項3に記載の構成を採用したことにより、前述した請求項1及び2にかかる発明と同様な効果に加えて、次の効果がある。
ガイドレールを用いて窓用リヤガラスをドアガラスに対して平行移動させるように構成すると、簡単な構造でありながら、窓用リヤガラスの開閉に際して、その移動軌跡が機体横側方への張り出しが少ない状態で前後により大きく移動させて開閉することができる。
【0034】
請求項4に記載の構成を採用したことにより、前述した請求項1〜3にかかる発明と同様な効果に加えて、窓用リヤガラスを最大限大きく開放できる効果がある。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】 トラクター全体の側面図
【図2】 運転キャビンの分解斜視図
【図3】 サイドドアのドア枠構成体部分を示す斜視図
【図4】 ウエザストリップの全体形状を示す側面図
【図5】 開閉機構のリンク構造を示す斜視図
【図6】 図3におけるサイドドアにウエザストリップを装着した状態での部分断面図であり、(a)が図中のa−a線断面を示し、(b)が図中のb−b線断面を示し、(c)が図中のc−c線断面を示し、(d)が図中のd−d線断面を示し、(e)が図中のe−e線断面を示し、(f)が図中のf−f線断面を示す。
【図7】 後部透明板部分のロック装置を示す概略斜視図
【図8】 後部透明板部分のロック装置を示す概略斜視図
【図9】 ロック装置を示す平面図
【図10】 ロック装置を示す正面図
【図11】 オーバーフェンダー部分を示す斜視図
【図12】 オーバーフェンダー部分を示す部分断面図であり、(イ)が図中のイ−イ線断面を示し、(ロ)が図中のロ−ロ線断面を示し、(ハ)が図中のハ−ハ線断面を示す。
【図13】 サイドドアのドア枠構成体部分の他の実施形態を示す斜視図
【図14】 開閉機構に対する窓用リヤガラスの取付状態を示す部分断面図
【図15】 開閉機構の上ガイドレール部分を示す平面図
【図16】 開閉機構による窓用リヤガラスの動作状態を示す説明図
【符号の説明】
C 運転キャビン
7 乗降口
8 後窓
10 キャビンフレーム
15 フロント透明板
18 後窓透明板
20 サイドドア
21 枢支連結部
22 ドア枠構成体
23 ドアガラス
24 窓用リヤガラス
25 取付フレーム
26 平板状部材
27 窓部
28 取付部
Y 揺動軸芯
30 開閉機構
34 ウエザストリップ
34a 第1シール部
34b 第2シール部
34c 第3シール部
35 上ガイドレール
36 下ガイドレール

Claims (4)

  1. 運転キャビンの乗降口に設けられる作業車の運転キャビン用サイドドアであって、
    運転キャビンのキャビンフレームに対する枢支連結部と、乗降口に対応するドアガラスの取付部とを設けたドア枠構成体を備え、
    このドア枠構成体に窓部を設けるとともに、前記取付部にドアガラスを取り付けて、窓部とドアガラスとを枢支連結部の揺動軸芯周りで一体揺動自在に構成し、
    前記窓部に開閉機構を介して窓用リヤガラスを設けて、窓を閉塞する状態と、その窓を開放する状態とに、前記窓用リヤガラスの姿勢を切換可能に構成し、
    前記ドアガラスと前記ドア枠構成体とにわたって、一体形成された共通のウエザストリップを設け、
    このウエザストリップに、前記ドア枠構成体の取付部に前記ドアガラスを取り付けて一体化されたサイドドアの外周縁の全周にわたり、かつ運転キャビンの室内側に面した第1シール部と、前記ドア枠構成体の前記窓部を形成した箇所の内周側及び外周側の全周にわたる第2シール部と、前記窓部の室外側に設けられる窓用リヤガラスに対向して前記窓部の外面側で窓部の全周にわたる第3シール部とが一体形成されている作業車の運転キャビン用サイドドア。
  2. 運転キャビンのキャビンフレームに対する枢支連結部をドア枠構成体の車体後方側に備え、そのドア枠構成体の車体前方側にドアガラスを取り付け、窓用リヤガラスは、その開放状態で乗降口に対応するドアガラスと重なる位置である車体前方側に移行するように構成されている請求項1記載の作業車の運転キャビン用サイドドア。
  3. 運転キャビンのキャビンフレームに対する枢支連結部をドア枠構成体の車体後方側に備え、そのドア枠構成体の車体前方側にドアガラスを取り付け、窓用リヤガラスは、ドア枠構成体側に設けたガイドレールに案内されて、ドアガラスに対してほぼ平行な方向で車体前方側へスライド移動自在に構成されている請求項1または2記載の作業車の運転キャビン用サイドドア。
  4. 窓用リヤガラスの前後幅を、ドアガラスの前後幅とほぼ同程度の寸法に設定してある請求項1、2、または3記載の作業車の運転キャビン用サイドドア。
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