JP3563181B2 - 自動車の成形天井用芯材 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車の車体の屋根の室内側を覆う内装成形天井の芯材の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から自動車の成形天井用芯材は、熱硬化性樹脂と有機性繊維とを混練して金型により熱圧成形したものであった。また、図5に示したように、熱成形用板状ウレタンフォームの両面にホットメルトフイルムを介在させてガラス繊維マットを貼着し、さらに該ガラス繊維マットの表面にホットメルトフイルムを介在させてポリエステル不織布または表装紙等を貼着してなる成形天井も知られ、このように伸縮性のないガラス繊維マットを板状ウレタンフォームの両面に貼着することにより、この成形用芯材の剛性を保つと共に軽量化を実現し、熱湿環境での変形が防止されるようにしている。
【0003】
ところで一般に自動車の成形天井用芯材には、耐熱性,断熱性,吸音性,形状安定性等の機能と、軽量で生産性が高いこと、および、製造コストが低いこと等が同時に求められる。しかし従来の上記成形用天井芯材は重量が重く、製造工程が複雑で成形方法が限定されたり、所要成形時間が長く、さらには金型コスト が高く付くなど種々の問題があった。また、ガラス繊維マットは、取扱い時に皮膚に刺すような刺激があり人体への悪影響が懸念されるため作業性が悪く、また環境への悪影響も問題とされるなどその使用が憂慮されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、自動車用として必要充分な剛性を有し、軽量で成形も容易なる成形天井用芯材を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明の成形天井用芯材は、熱成形用板状ウレタンフォームの両面にポリカーボネートフイルムをラミネートしてなることを特徴とする。
また本発明の成形天井用芯材は、熱成形用板状ウレタンフォームの両面にポリカーボネートフイルムをラミネートし、該ポリカーボネートフイルムの溶融によって不織布を接着してなることを特徴とする。
さらに本発明に係る成形天井用芯材の成形方法は、押出成形機から押出された直後のポリカーボネートフイルムを熱成形用板状ウレタンフォームの両面にラミネートすることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に図面と共に本発明の実施形態を説明する。図1に示したように、厚さ6mm,比重0.035の熱成形用板状ウレタンフォーム1の両面に、厚さ100μmのポリカーボネートフイルム2,2を配置し、さらに該ポリカーボネートフイルム2,2の上に厚さ20μmのポリエステルからなる不織布3,3を配置し、これを図2に示したように加熱装置5の加熱板4,4間に20〜80秒間挟んで200℃±20℃の温度に加熱し、ポリカーボネートフイルム2,2を融着させ芯材8を得る。そして該芯材8をすみやかに冷間成形機6に移しその成形型7,7により挟着加圧し所要の凹凸形状に成形する。なおこのときファブリック等の表皮材9を成形型7,7間に挟入させ該表皮材9を同時に貼着させてもよい。
【0007】
なお、加熱装置5より得られた芯材8を図3に示したようにストックし、成形時に加熱炉10に通して再加熱してから冷間成形機6により表皮材9と同時に成形型7,7間に挟着して成形してもよい。
【0008】
また、図示しないが、冷間成形機6に代えて芯材8を型面に真空吸引させて成形する周知の真空成形法を用いて所期の天井形状に成形することもできる。
【0009】
こうして成形された本発明の芯材8は、表1および表2に従来品として図5に示したものと機械的性質の比較試験の結果を示したように、従来のガラス繊維を用いたものと同等またはそれを上回る剛性,形状安定性を有し、自動車の成形天井用芯材として全く損色のない性能が得られた。
【0010】
【表1】
【表2】
【0011】
一方、図4に示した工程図は、熱成形用板状ウレタンフォーム1の両側に押出成形機20,20を設け、該押出成形機20,20より押出された直後で未だ半溶融状態にあるポリカーボネートフイルム2,2を熱成形用板状ウレタンフォーム1の両面に冷却ロール21,21により圧着し、熱成形用板状ウレタンフォーム1の両面に該ポリカーボネートフイルム2,2を貼着することにより芯材22を成形し、さらに該ポリカーボネートフイルム2,2が固まらないうちに該芯材22を冷間成形機6に搬入し表皮材9と共に成形型7,7間に挟着加圧して所期形状の芯材22を成形するものである。このようにポリカーボネートフイルム2,2に挟着剤としての役割をさせることにより製造工程を著しく簡略化することができる。
【0012】
【発明の効果】
このように本発明は、機械的特性が優れしかも軽量な自動車の成形天井用芯材を簡単な製造工程により低コストで製造することができるようにする有益な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車の成形天井用芯材の層構造を示した説明用図。
【図2】本発明の自動車の成形天井用芯材の製造工程図。
【図3】本発明の自動車の成形天井用芯材の製造工程図。
【図4】本発明の自動車の成形天井用芯材の他の実施形態を示した製造工程図。
【図5】従来の自動車の成形天井用芯材の層構造の説明図。
【符号の説明】
1 熱成形用板状ウレタンフォーム
2 ポリカーボネートフイルム
3 不織布
5 加熱装置
6 冷間成形機
8 芯材
9 表皮材
20 押出成形機
22 芯材
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車の車体の屋根の室内側を覆う内装成形天井の芯材の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から自動車の成形天井用芯材は、熱硬化性樹脂と有機性繊維とを混練して金型により熱圧成形したものであった。また、図5に示したように、熱成形用板状ウレタンフォームの両面にホットメルトフイルムを介在させてガラス繊維マットを貼着し、さらに該ガラス繊維マットの表面にホットメルトフイルムを介在させてポリエステル不織布または表装紙等を貼着してなる成形天井も知られ、このように伸縮性のないガラス繊維マットを板状ウレタンフォームの両面に貼着することにより、この成形用芯材の剛性を保つと共に軽量化を実現し、熱湿環境での変形が防止されるようにしている。
【0003】
ところで一般に自動車の成形天井用芯材には、耐熱性,断熱性,吸音性,形状安定性等の機能と、軽量で生産性が高いこと、および、製造コストが低いこと等が同時に求められる。しかし従来の上記成形用天井芯材は重量が重く、製造工程が複雑で成形方法が限定されたり、所要成形時間が長く、さらには金型コスト が高く付くなど種々の問題があった。また、ガラス繊維マットは、取扱い時に皮膚に刺すような刺激があり人体への悪影響が懸念されるため作業性が悪く、また環境への悪影響も問題とされるなどその使用が憂慮されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、自動車用として必要充分な剛性を有し、軽量で成形も容易なる成形天井用芯材を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明の成形天井用芯材は、熱成形用板状ウレタンフォームの両面にポリカーボネートフイルムをラミネートしてなることを特徴とする。
また本発明の成形天井用芯材は、熱成形用板状ウレタンフォームの両面にポリカーボネートフイルムをラミネートし、該ポリカーボネートフイルムの溶融によって不織布を接着してなることを特徴とする。
さらに本発明に係る成形天井用芯材の成形方法は、押出成形機から押出された直後のポリカーボネートフイルムを熱成形用板状ウレタンフォームの両面にラミネートすることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に図面と共に本発明の実施形態を説明する。図1に示したように、厚さ6mm,比重0.035の熱成形用板状ウレタンフォーム1の両面に、厚さ100μmのポリカーボネートフイルム2,2を配置し、さらに該ポリカーボネートフイルム2,2の上に厚さ20μmのポリエステルからなる不織布3,3を配置し、これを図2に示したように加熱装置5の加熱板4,4間に20〜80秒間挟んで200℃±20℃の温度に加熱し、ポリカーボネートフイルム2,2を融着させ芯材8を得る。そして該芯材8をすみやかに冷間成形機6に移しその成形型7,7により挟着加圧し所要の凹凸形状に成形する。なおこのときファブリック等の表皮材9を成形型7,7間に挟入させ該表皮材9を同時に貼着させてもよい。
【0007】
なお、加熱装置5より得られた芯材8を図3に示したようにストックし、成形時に加熱炉10に通して再加熱してから冷間成形機6により表皮材9と同時に成形型7,7間に挟着して成形してもよい。
【0008】
また、図示しないが、冷間成形機6に代えて芯材8を型面に真空吸引させて成形する周知の真空成形法を用いて所期の天井形状に成形することもできる。
【0009】
こうして成形された本発明の芯材8は、表1および表2に従来品として図5に示したものと機械的性質の比較試験の結果を示したように、従来のガラス繊維を用いたものと同等またはそれを上回る剛性,形状安定性を有し、自動車の成形天井用芯材として全く損色のない性能が得られた。
【0010】
【表1】
【表2】
【0011】
一方、図4に示した工程図は、熱成形用板状ウレタンフォーム1の両側に押出成形機20,20を設け、該押出成形機20,20より押出された直後で未だ半溶融状態にあるポリカーボネートフイルム2,2を熱成形用板状ウレタンフォーム1の両面に冷却ロール21,21により圧着し、熱成形用板状ウレタンフォーム1の両面に該ポリカーボネートフイルム2,2を貼着することにより芯材22を成形し、さらに該ポリカーボネートフイルム2,2が固まらないうちに該芯材22を冷間成形機6に搬入し表皮材9と共に成形型7,7間に挟着加圧して所期形状の芯材22を成形するものである。このようにポリカーボネートフイルム2,2に挟着剤としての役割をさせることにより製造工程を著しく簡略化することができる。
【0012】
【発明の効果】
このように本発明は、機械的特性が優れしかも軽量な自動車の成形天井用芯材を簡単な製造工程により低コストで製造することができるようにする有益な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車の成形天井用芯材の層構造を示した説明用図。
【図2】本発明の自動車の成形天井用芯材の製造工程図。
【図3】本発明の自動車の成形天井用芯材の製造工程図。
【図4】本発明の自動車の成形天井用芯材の他の実施形態を示した製造工程図。
【図5】従来の自動車の成形天井用芯材の層構造の説明図。
【符号の説明】
1 熱成形用板状ウレタンフォーム
2 ポリカーボネートフイルム
3 不織布
5 加熱装置
6 冷間成形機
8 芯材
9 表皮材
20 押出成形機
22 芯材
Claims (3)
- 熱成形用板状ウレタンフォームの両面にポリカーボネートフイルムをラミネートしてなることを特徴とした自動車の成形天井用芯材。
- 熱成形用板状ウレタンフォームの両面にポリカーボネートフイルムをラミネートし、該ポリカーボネートフイルムの溶融によって不織布を接着してなることを特徴とした自動車の成形天井用芯材。
- 押出成形機から押出された直後のポリカーボネートフイルムを熱成形用板状ウレタンフォームの両面にラミネートすることを特徴とした自動車の成形天井用芯材の成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30683095A JP3563181B2 (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | 自動車の成形天井用芯材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30683095A JP3563181B2 (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | 自動車の成形天井用芯材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09123323A JPH09123323A (ja) | 1997-05-13 |
JP3563181B2 true JP3563181B2 (ja) | 2004-09-08 |
Family
ID=17961778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30683095A Expired - Fee Related JP3563181B2 (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | 自動車の成形天井用芯材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3563181B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030090242A (ko) * | 2002-05-21 | 2003-11-28 | 정동수 | 탑차용 샌드위치 패널 |
JP6041378B2 (ja) * | 2012-09-05 | 2016-12-07 | 株式会社イノアックコーポレーション | 車両用天井内装材の製造方法 |
-
1995
- 1995-10-30 JP JP30683095A patent/JP3563181B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09123323A (ja) | 1997-05-13 |
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