JP3555658B2 - 感光材料搬送装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光材料を挟持可能で、かつ、感光材料受け取り位置と感光材料受け渡し位置とにわたって位置変更自在な一対の遊転ローラ体を設け、前記遊転ローラ体が、前記感光材料受け取り位置で受け取った感光材料を挟持搬送して、前記感光材料受け渡し位置側の一対の回転挟持体の間に前記感光材料の先端側を送り込み可能に構成してある感光材料搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の感光材料搬送装置では、一例として、前記感光材料受入位置で一対の遊転ローラ体がローラ駆動部に連動連結され、感光材料受入位置から離れると連動連結が解除されるようになっている。
【0003】
そして、感光材料受入位置でローラ駆動部によって遊転ローラ体を回転させながら、露光部からの露光済みの感光材料を一対の遊転ローラ体の間に受け入れ挟持し、その挟持状態で感光材料受け渡し位置側に搬送し、感光材料受け渡し位置側の一対の回転挟持体(ローラ体や回転無端ベルトなど)の間に感光材料の先端側を送り込んでいる。
【0004】
前記回転挟持体は駆動回転しており、遊転ローラ体側からの感光材料を両回転挟持体の間に引き込む。
【0005】
従来、上記の感光材料搬送装置における一対の遊転ローラ体は、感光材料受け取り位置を離れると、正逆方向とも遊転状態になるように構成してあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
例えば図12に示すように、遊転ローラ体32,33が挟持している感光材料10がカールしていると、感光材料10の先端側が、受け入れユニット210の一対の回転挟持体111,112の間に正確に送り込まれず、一方の回転挟持体111の周面側に偏って当たることがある(図12において42,43は感光材料に対するガイド板である)。
【0007】
上記従来の構成によれば、感光材料10を挟持している遊転ローラ体32,33は、感光材料受け渡し位置側で正逆方向とも遊転状態になるために、感光材料10が一方の回転挟持体111の周面のみに当たると瞬間的に押し戻され、遊転ローラ体32,33に対して後方に位置ずれした状態になって、回転挟持体111,112が感光材料10を受け取ることができなくなることがあった。
【0008】
本発明の目的は、遊転ローラ体で挟持搬送する感光材料を感光材料受け渡し位置側の一対の回転挟持体に受け渡しする際の受け渡し不良を防止することができる感光材料搬送装置を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0010】
[構成]
冒頭に記載した感光材料搬送装置において、前記感光材料を挟持した遊転ローラ体が、前記感光材料受け渡し位置側で、前記感光材料の送り込み方向に対応する回転方向とは反対方向に回転するのを阻止するロック手段を、前記感光材料受け取り位置側でロック解除可能に設けてある。
【0011】
[作用]
上記のロック手段を設けてあるから、遊転ローラ体が挟持しているカール状態の感光材料の先端側が、受け渡し位置側の一方の回転挟持体の周面のみに当たっても、一対の遊転ローラ体で感光材料を保持して、感光材料が押し戻されるの阻止することができる。
【0012】
つまり、感光材料の先端側が回転挟持体の周面から離れるのを阻止することができ、回転挟持体の回転力を感光材料の先端側に作用させて、その感光材料の先端側を一対の回転挟持体の間に入り込ませやすくなる。
【0013】
また、ロック手段を感光材料受け取り位置側でロック解除可能に構成してあるから、感光材料受入位置では、例えば本感光材料搬送装置とは別個に設けたローラ駆動部によって遊転ローラ体を回転させながら、感光材料を一対の遊転ローラ体の間に受け入れることができる。
【0014】
[効果]
従って、遊転ローラ体で挟持搬送する感光材料を感光材料受け渡し位置側の一対の回転挟持体に受け渡しする際の受け渡し不良を防止することができた。
【0015】
請求項2による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0016】
[構成]
請求項1による発明の構成において、前記感光材料受け取り位置と感光材料受け渡し位置とにわたって往復位置変更自在な可動体を支持フレームに支持させるとともに、前記一対の遊転ローラ体を回転自在に支持させたローラ支持体を、一方の遊転ローラ体のローラ軸芯又はこの軸芯に沿う軸芯周りに回転自在に前記可動体に支持させ、前記可動体に対するローラ支持体の前記ローラ軸芯又はこの軸芯に沿う軸芯周りにおける姿勢を切り換える姿勢切り換え機構を設けて、前記一対の遊転ローラ体が前記感光材料の挟持搬送方向に並ぶ感光材料受入状態と、前記挟持搬送方向に交差する方向に並ぶ感光材料送り込み状態とに切り換え可能に構成し、前記ロック手段は、前記ローラ支持体と、前記一方の遊転ローラ体の回転軸とにわたるラチェット機構を設けるとともに、前記ローラ支持体が前記感光材料送り込み状態側に姿勢変更するに伴って、前記ラチェット爪とラチェットホイールを咬合させ、前記感光材料受入状態側に姿勢変更するに伴って咬合解除させる咬合切換え機構を設けて構成してある。
【0017】
[作用]
請求項1の構成による作用と同様の作用を奏することができるのに加え、次の作用を奏することができる。
【0018】
[イ]遊転ローラ体は感光材料受け取り位置側では感光材料受入状態になっている。
【0019】
つまり、可動体に対するローラ支持体の前記ローラ軸芯又はこの軸芯に沿う軸芯周りにおける姿勢を姿勢切り換え機構が切り換えて、一対の遊転ローラ体が感光材料の挟持搬送方向に並ぶ感光材料受入状態にする。
【0020】
また、ローラ支持体が感光材料受入状態側に姿勢変更するに伴って、咬合切換え機構が、ラチェット爪とラチェットホイールの咬合を解除させる。これにより、一対の遊転ローラ体が感光材料を受入れて挟持することができる。
【0021】
遊転ローラ体が感光材料を受入れて挟持すると、ローラ支持体を支持する可動体が支持フレームに対して感光材料受け渡し位置側に位置変更する。
【0022】
[ロ]一対の遊転ローラ体は感光材料受け渡し位置側では感光材料送り込み状態になっている。
【0023】
つまり、可動体に対するローラ支持体の前記ローラ軸芯又はこの軸芯に沿う軸芯周りにおける姿勢を姿勢切り換え機構が切り換えて、一対の遊転ローラ体が感光材料の挟持搬送方向に交差する方向に並ぶ感光材料送り込み状態にする。
【0024】
また、ローラ支持体が感光材料送り込み状態側に姿勢変更するに伴って、咬合切換え機構が、前記ラチェット爪とラチェットホイールを咬合させる。
【0025】
これにより、遊転ローラ体が挟持しているカール状態の感光材料の先端側が、受け渡し位置側の一方の回転挟持体の周面に偏って当たっても、一対の遊転ローラ体で感光材料を保持して、感光材料が押し戻されるの阻止することができる。
【0026】
[効果]
従って、請求項1の構成による効果と同様の効果を得やすくなった。
【0027】
請求項3による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0028】
[構成]
請求項2による発明の構成において、前記咬合切換え機構は、前記ラチェット爪側にカムフォロアを、前記可動体側にカム面を設けて構成してある。
【0029】
[作用]
請求項2の構成による作用と同様の作用を奏することができるのに加え、咬合切換え機構は、前記ラチェット爪側にカムフォロアを、前記可動体側にカム面を設けて構成してあるから、咬合切換え機構の構造を簡素化することができる。
【0030】
[効果]
従って、構造の複雑化を抑制した状態で請求項1の構成による効果と同様の効果を得ることができた。
【0031】
請求項4による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0032】
[構成]
請求項1,2,3のいずれか一つによる発明の構成において、前記感光材料受け取り位置は、露光部から排出されてくる露光焼き付け済みの感光材料を前記一対の遊転ローラ体が受け取る位置であり、前記感光材料受け渡し位置は、前記感光材料を現像処理部に送り込む位置である。
【0033】
[作用]
露光部からの感光材料を現像処理部側に受け渡す際に、請求項1,2,3のいずれか一つの構成による作用と同様の作用を奏することができる。
【0034】
[効果]
従って、露光部からの感光材料を現像処理部側に受け渡す際に、請求項1の構成による効果と同様の効果を奏することができた。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に、露光部100と感光材料搬送装置200(以下、「搬送装置200」と略称する)と現像処理部300とを備えた写真処理機を示してある。
【0036】
図2に示すように、前記露光部100はレーザ露光用のエンジン4を備え、モータM1によって駆動される露光部側搬送機構3で感光材料10を搬送しながら走査露光する。
【0037】
焼付露光された感光材料10は、感光材料受け入れ位置で搬送装置200に受け取られるとともに上方に搬送され、感光材料受け渡し位置で受け入れユニット210側の一対の回転ローラ(回転挟持体に相当)111,112の間に送り込まれ、そこから現像処理部300へ送られる。
【0038】
図2と図3に示すように、前記搬送装置200は、垂直姿勢の板状の保持体20(支持フレームに相当)と、保持体20の表側の面上に昇降可能に支持された一対の搬送体40(40R,40L)と、各搬送体40上に水平方向に移動可能に支持された挟持搬送ユニット60(60R,60L)とを備えている。
【0039】
前記保持体20の裏側と機体1の間には、水平に配置されたレール21aとボール21bで構成したスライド移動機構21を設けてあり、図1に二点鎖線で示すように、点検等の目的で搬送装置200を保持体20ごと機体1から水平方向外側に引き出すことができる。
【0040】
図3に示すように前記一対の搬送体40は、保持体20の縦中心軸Yの両側にそれぞれ配置してある。
【0041】
図3,図4に示すように、各搬送体40は、保持体20に配置されたモータM2と、モータM2の回転軸に巻回された垂直駆動無端ベルト22とにより、保持体20上の垂直ガイドレール24に沿って保持体20の上端部と下端部の間を上下に往復移動することができる。
【0042】
前記保持体20の上端側が感光材料受け渡し位置側に対応し、下端側が感光材料受け渡し位置側に対応している。
【0043】
また、保持体20上には、前記往復移動に基づく搬送体40の垂直ガイドレール24上における位置を検出する第2センサー74を設けてある。
【0044】
各挟持搬送ユニット60は、搬送体40上に配置されたモータM3と、モータM3の回転軸に巻回された水平駆動無端ベルト28によって、保持体20上に配設された水平ガイドレール30に沿って水平に往復移動することができる。
【0045】
各挟持搬送ユニット60は、水平ガイドレール30上を往復位置変更自在な摺動体60a(可動体に相当)を備えている。
【0046】
そして、感光材料10を挟持する一対の遊転ローラ体32,33を回転自在に支持させたローラ支持体38を、一方の遊転ローラ体33のローラ軸芯O周りに回転自在に摺動体60aに支持させてある。
【0047】
つまり、感光材料10を挟持可能で、かつ、感光材料受け取り位置と感光材料受け渡し位置とにわたって位置変更自在な一対の遊転ローラ体32,33が、感光材料受け取り位置で受け取った感光材料10を挟持搬送して、感光材料受け渡し位置側の一対の回転ローラ111、112の間に感光材料10の先端側を送り込み可能に構成してある。
【0048】
搬送体40上には摺動体60aの水平ガイドレール30上における位置を検出するための第1センサー72を設けてある。
【0049】
図10に示すように、前記一対の遊転ローラ体32,33のうち、一方の遊転ローラ体33は伝導軸36(回転軸に相当、この伝動軸36の軸芯が前記ローラ軸芯である)の一端に一体回転可能に連結してあり、伝導軸36の他部位には入力ギヤ34,34が一体回転可能に連結されている。
【0050】
図4,図9に示すように、他方の遊転ローラ体32は、伝導軸36上に回転可能に支持されたローラ支持体38に回転自在に支持されている。
図4に示すように、感光材料10を遊転ローラ体32,33の間に案内する一対のガイド板42,43を前記ローラ支持体38に固定してある。
【0051】
そして図5にも示すように、前記摺動体60aに対するローラ支持体38のローラ軸芯O周りにおける姿勢を切り換える姿勢切り換え機構(後述の板状操作部材62・捻りコイルばね50から成る)を設けて、一対の遊転ローラ体32,33が感光材料10の挟持搬送方向(垂直方向)に並ぶ感光材料受入状態(図5(a))と、挟持搬送方向に交差する方向(水平方向)に並ぶ感光材料送り込み状態(図5(b))とに切り換え可能に構成してある。
【0052】
さらに、前記ローラ支持体38は摺動体60aとの間に設けた捻りコイルばね50の復元力によって、前記感光材料送り込み状態側に付勢してある。
【0053】
前記保持体20に、一対の上下方向に沿う板状操作部材62,62を設けてあり、ローラ支持体38は、保持体20に対する摺動体60aの位置に応じて、板状操作部材62と接当して姿勢変更操作され、捻りコイルばね50の復元力に抗して前記感光材料受入状態に保持される(図5(a))。
【0054】
図2に示すように、感光材料受け取り位置側に、感光材料10を搬送装置200に受け渡すための受け渡し部が設けられている。前記受け渡し部は、中間ギヤ52に噛合した出力ギヤ54を有する。出力ギヤ54は、摺動体60aの位置に応じて挟持搬送ユニット60の入力ギヤ34,34の一方と噛合する。
【0055】
前記受け渡し部は保持体20の縦中心軸Y上に一つ配置されており、搬送装置200に対して感光材料10を一列状に排出する。
【0056】
前記一対の受け入れユニット210は保持体20の縦中心軸Yの両側に配置してある。
【0057】
また、前記受け渡し部に近接した保持体20上の位置には、各遊転ローラ体32,33の間に搬送されてきた感光材料10の先端部を検出する第3センサー76,76を設けてある(図5参照)。
【0058】
第3センサー76,76の位置は先端部を直接検知する位置でなくとも良く、後端部を検知して計算により把握する方式でも特に問題はない。
【0059】
そして図9,図10,図11に示すように、感光材料10を挟持した遊転ローラ体32,33が、感光材料受け渡し位置側で、感光材料10の送り込み方向に対応する回転方向とは反対方向に回転するのを阻止するロック手段113を、感光材料受け取り位置側でロック解除可能に設けてある。
【0060】
前記ロック手段113は、ローラ支持体38と伝動軸36とにわたるラチェット機構114を設けるとともに、ローラ支持体38が感光材料送り込み状態側に姿勢変更するに伴って、ラチェット爪115とラチェットホイール116を咬合させ、感光材料受入状態側に姿勢変更するに伴って咬合解除させる咬合切換え機構を設けて構成してある。
【0061】
前記咬合切換え機構は、ラチェット爪115側に小円柱状のカムフォロア118を、摺動体60a側にカム面119を設けて構成してある。
【0062】
次に、搬送装置200の動きについて説明する。図6(a)は、初期状態を示している。ここでは、右側の搬送体40Rは保持体20の最下端まで下がった位置にあり、しかも、右側の搬送体40Rの挟持搬送ユニット60Rは、搬送体40R上の左端にある。
【0063】
そして、前記受け渡し部の右側の出力ギヤ54が、右の挟持搬送ユニット60Rの入力ギヤ34,34と咬合状態にある。
【0064】
左側の搬送体40Lは保持体20の最下端よりも上方のホームポジションにあり、左側の搬送体40Lの挟持搬送ユニット60Lは搬送体40L上の左端位置にある。
【0065】
このとき、右側の挟持搬送ユニット60R上の遊転ローラ体32,33は、最も中心軸Yに近づき、露光部100の前記受け渡し部から送り出された水平姿勢の感光材料10を挟持し始めている。
【0066】
前述したように、この搬送体40Rが下端にある位置では、ローラ支持体38は、板状操作部材62との接当によって、前記感光材料受入状態、つまり、遊転ローラ体32,33が上下に並んだ状態に操作保持されている(図5(a))。
【0067】
そして、前記ラチェット爪115とラチェットホイール116の咬合が解除された状態にある(図11)。
【0068】
つまり、遊転ローラ体32,33が、感光材料10の送り込み方向に対応する回転方向とは反対方向に回転するのを阻止するロック手段113がロック解除された状態にある。
【0069】
この状態でモータM1が駆動して、感光材料10を挟持搬送ユニット60Rのガイド板42,43の間に送るとともに、中間ギヤ52と出力ギヤ54を介して、右の挟持搬送ユニット60Rの入力ギヤ34,34も回転し、これによって、右側の遊転ローラ体32,33が回転して、ガイド板42,43の間に進入してきた感光材料10を、感光材料10の先端が第3センサー76に検出されるまで引き込む(感光材料10の乳剤面は上を向いている)。
【0070】
第3センサー76が感光材料10の先端を検出すると、モータM2とモータM3が回転駆動し始め、図6(b)に示されるように、搬送体40Rは上方に向かって、さらに、挟持搬送ユニット60Rは搬送体40R上を紙面の右側に向かって移動を開始する。
【0071】
この搬送体40Rの上方移動の初期に、ローラ支持体38は、板状操作部材62との接当から解放されるので、捻りコイルばね50の復元力によって前記感光材料送り込み状態側に切り替えられる(図5(b)参照。感光材料10の乳剤面は保持体20面と向き合う)。そして、前記ラチェット爪115とラチェットホイール116が咬合した状態にある(図10)。つまり、感光材料10を挟持した遊転ローラ体32,33が、感光材料10の送り込み方向に対応する回転方向とは反対方向に回転するのを阻止された状態にある。
【0072】
図7(a)は、搬送体40Rが保持体20の上端位置に到達し、挟持搬送ユニット60Rが搬送体40R上の右端位置に到達した状態を示している。
【0073】
ここでは、挟持搬送ユニット60Rが右側の受け入れユニット210Rに感光材料10を搬出し、受け入れユニット210Rはこれを現像処理部300へ送る。この図7(a)の状態では、既に左側の挟持搬送ユニット60Lの遊転ローラ体32,33が前記受け渡し部で次の感光材料10を挟持開始している。
【0074】
図7(b)では、右側の挟持搬送ユニット60Rから受け入れユニット210Rへの感光材料10の受け渡しが完了しようとしており、左側の挟持搬送ユニット60Lは、次の感光材料10を受け入れユニット210Lに向かって搬送開始している。
【0075】
図8(a)に示すように、左側の挟持搬送ユニット60Lの遊転ローラ体32,33が次の感光材料10を左側の受け入れユニット210Lに受け渡し開始するタイミングでは、右側の挟持搬送ユニット60Rは再びさらに次の感光材料10を挟持搬送するために前記受け渡し部に向かって搬送され始め、図8(b)に示されるように、前記受け渡し部に到着する前に、挟持搬送ユニット60Rが搬送体40R上の左端位置まで移動し、その後、前記受け渡し部に到着する。
【0076】
すなわち、各挟持搬送ユニット60R,60Lの入力ギヤ34,34の、前記受け渡し部の各出力ギヤ54との咬合は、これらギヤの周方向から行われる。
【0077】
このように、左右の挟持搬送ユニット60L,60Rが交互に、前記受け渡し部と受け入れユニット210L,210Rの間を上下に往復することによって、受け渡し部から一列状に排出される感光材料10を二つの受け入れユニット210L,Rに交互に振り分け供給する。
【0078】
〔別実施形態〕
前記一対の回転ローラ111,112に換えて、一対の回転無端ベルトを設けてあってもよく、これら回転ローラや回転無端ベルトを回転挟持体と総称する。
【0079】
前記ローラ支持体38を、一方の遊転ローラ体33のローラ軸芯に沿う軸芯周りに回転自在に摺動体60aに支持させてあってもよい。
【0080】
前記ロック手段をラチェット機構以外の機構で構成してあってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真処理機の全体斜視図
【図2】感光材料搬送装置の縦断側面図
【図3】感光材料搬送装置の正面図
【図4】感光材料搬送装置の斜視図
【図5】感光材料搬送装置の作動を示す図
【図6】感光材料搬送装置の搬送状態を示す正面図
【図7】感光材料搬送装置の搬送状態を示す正面図
【図8】感光材料搬送装置の搬送状態を示す正面図
【図9】感光材料搬送装置の要部の正面図
【図10】ロック手段の作動を示す縦断側面図
【図11】ロック手段の作動を示す縦断側面図
【図12】従来技術を示す図
【符号の説明】
10 感光材料
20 支持フレーム
32,33 遊転ローラ体
36 回転軸
38 ローラ支持体
60a 可動体
100 露光部
111,112 回転ローラ
113 ロック手段
114 ラチェット機構
115 ラチェット爪
116 ラチェットホイール
118 カムフォロア
119 カム面
300 現像処理部
O ローラ軸芯
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光材料を挟持可能で、かつ、感光材料受け取り位置と感光材料受け渡し位置とにわたって位置変更自在な一対の遊転ローラ体を設け、前記遊転ローラ体が、前記感光材料受け取り位置で受け取った感光材料を挟持搬送して、前記感光材料受け渡し位置側の一対の回転挟持体の間に前記感光材料の先端側を送り込み可能に構成してある感光材料搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の感光材料搬送装置では、一例として、前記感光材料受入位置で一対の遊転ローラ体がローラ駆動部に連動連結され、感光材料受入位置から離れると連動連結が解除されるようになっている。
【0003】
そして、感光材料受入位置でローラ駆動部によって遊転ローラ体を回転させながら、露光部からの露光済みの感光材料を一対の遊転ローラ体の間に受け入れ挟持し、その挟持状態で感光材料受け渡し位置側に搬送し、感光材料受け渡し位置側の一対の回転挟持体(ローラ体や回転無端ベルトなど)の間に感光材料の先端側を送り込んでいる。
【0004】
前記回転挟持体は駆動回転しており、遊転ローラ体側からの感光材料を両回転挟持体の間に引き込む。
【0005】
従来、上記の感光材料搬送装置における一対の遊転ローラ体は、感光材料受け取り位置を離れると、正逆方向とも遊転状態になるように構成してあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
例えば図12に示すように、遊転ローラ体32,33が挟持している感光材料10がカールしていると、感光材料10の先端側が、受け入れユニット210の一対の回転挟持体111,112の間に正確に送り込まれず、一方の回転挟持体111の周面側に偏って当たることがある(図12において42,43は感光材料に対するガイド板である)。
【0007】
上記従来の構成によれば、感光材料10を挟持している遊転ローラ体32,33は、感光材料受け渡し位置側で正逆方向とも遊転状態になるために、感光材料10が一方の回転挟持体111の周面のみに当たると瞬間的に押し戻され、遊転ローラ体32,33に対して後方に位置ずれした状態になって、回転挟持体111,112が感光材料10を受け取ることができなくなることがあった。
【0008】
本発明の目的は、遊転ローラ体で挟持搬送する感光材料を感光材料受け渡し位置側の一対の回転挟持体に受け渡しする際の受け渡し不良を防止することができる感光材料搬送装置を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0010】
[構成]
冒頭に記載した感光材料搬送装置において、前記感光材料を挟持した遊転ローラ体が、前記感光材料受け渡し位置側で、前記感光材料の送り込み方向に対応する回転方向とは反対方向に回転するのを阻止するロック手段を、前記感光材料受け取り位置側でロック解除可能に設けてある。
【0011】
[作用]
上記のロック手段を設けてあるから、遊転ローラ体が挟持しているカール状態の感光材料の先端側が、受け渡し位置側の一方の回転挟持体の周面のみに当たっても、一対の遊転ローラ体で感光材料を保持して、感光材料が押し戻されるの阻止することができる。
【0012】
つまり、感光材料の先端側が回転挟持体の周面から離れるのを阻止することができ、回転挟持体の回転力を感光材料の先端側に作用させて、その感光材料の先端側を一対の回転挟持体の間に入り込ませやすくなる。
【0013】
また、ロック手段を感光材料受け取り位置側でロック解除可能に構成してあるから、感光材料受入位置では、例えば本感光材料搬送装置とは別個に設けたローラ駆動部によって遊転ローラ体を回転させながら、感光材料を一対の遊転ローラ体の間に受け入れることができる。
【0014】
[効果]
従って、遊転ローラ体で挟持搬送する感光材料を感光材料受け渡し位置側の一対の回転挟持体に受け渡しする際の受け渡し不良を防止することができた。
【0015】
請求項2による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0016】
[構成]
請求項1による発明の構成において、前記感光材料受け取り位置と感光材料受け渡し位置とにわたって往復位置変更自在な可動体を支持フレームに支持させるとともに、前記一対の遊転ローラ体を回転自在に支持させたローラ支持体を、一方の遊転ローラ体のローラ軸芯又はこの軸芯に沿う軸芯周りに回転自在に前記可動体に支持させ、前記可動体に対するローラ支持体の前記ローラ軸芯又はこの軸芯に沿う軸芯周りにおける姿勢を切り換える姿勢切り換え機構を設けて、前記一対の遊転ローラ体が前記感光材料の挟持搬送方向に並ぶ感光材料受入状態と、前記挟持搬送方向に交差する方向に並ぶ感光材料送り込み状態とに切り換え可能に構成し、前記ロック手段は、前記ローラ支持体と、前記一方の遊転ローラ体の回転軸とにわたるラチェット機構を設けるとともに、前記ローラ支持体が前記感光材料送り込み状態側に姿勢変更するに伴って、前記ラチェット爪とラチェットホイールを咬合させ、前記感光材料受入状態側に姿勢変更するに伴って咬合解除させる咬合切換え機構を設けて構成してある。
【0017】
[作用]
請求項1の構成による作用と同様の作用を奏することができるのに加え、次の作用を奏することができる。
【0018】
[イ]遊転ローラ体は感光材料受け取り位置側では感光材料受入状態になっている。
【0019】
つまり、可動体に対するローラ支持体の前記ローラ軸芯又はこの軸芯に沿う軸芯周りにおける姿勢を姿勢切り換え機構が切り換えて、一対の遊転ローラ体が感光材料の挟持搬送方向に並ぶ感光材料受入状態にする。
【0020】
また、ローラ支持体が感光材料受入状態側に姿勢変更するに伴って、咬合切換え機構が、ラチェット爪とラチェットホイールの咬合を解除させる。これにより、一対の遊転ローラ体が感光材料を受入れて挟持することができる。
【0021】
遊転ローラ体が感光材料を受入れて挟持すると、ローラ支持体を支持する可動体が支持フレームに対して感光材料受け渡し位置側に位置変更する。
【0022】
[ロ]一対の遊転ローラ体は感光材料受け渡し位置側では感光材料送り込み状態になっている。
【0023】
つまり、可動体に対するローラ支持体の前記ローラ軸芯又はこの軸芯に沿う軸芯周りにおける姿勢を姿勢切り換え機構が切り換えて、一対の遊転ローラ体が感光材料の挟持搬送方向に交差する方向に並ぶ感光材料送り込み状態にする。
【0024】
また、ローラ支持体が感光材料送り込み状態側に姿勢変更するに伴って、咬合切換え機構が、前記ラチェット爪とラチェットホイールを咬合させる。
【0025】
これにより、遊転ローラ体が挟持しているカール状態の感光材料の先端側が、受け渡し位置側の一方の回転挟持体の周面に偏って当たっても、一対の遊転ローラ体で感光材料を保持して、感光材料が押し戻されるの阻止することができる。
【0026】
[効果]
従って、請求項1の構成による効果と同様の効果を得やすくなった。
【0027】
請求項3による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0028】
[構成]
請求項2による発明の構成において、前記咬合切換え機構は、前記ラチェット爪側にカムフォロアを、前記可動体側にカム面を設けて構成してある。
【0029】
[作用]
請求項2の構成による作用と同様の作用を奏することができるのに加え、咬合切換え機構は、前記ラチェット爪側にカムフォロアを、前記可動体側にカム面を設けて構成してあるから、咬合切換え機構の構造を簡素化することができる。
【0030】
[効果]
従って、構造の複雑化を抑制した状態で請求項1の構成による効果と同様の効果を得ることができた。
【0031】
請求項4による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0032】
[構成]
請求項1,2,3のいずれか一つによる発明の構成において、前記感光材料受け取り位置は、露光部から排出されてくる露光焼き付け済みの感光材料を前記一対の遊転ローラ体が受け取る位置であり、前記感光材料受け渡し位置は、前記感光材料を現像処理部に送り込む位置である。
【0033】
[作用]
露光部からの感光材料を現像処理部側に受け渡す際に、請求項1,2,3のいずれか一つの構成による作用と同様の作用を奏することができる。
【0034】
[効果]
従って、露光部からの感光材料を現像処理部側に受け渡す際に、請求項1の構成による効果と同様の効果を奏することができた。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に、露光部100と感光材料搬送装置200(以下、「搬送装置200」と略称する)と現像処理部300とを備えた写真処理機を示してある。
【0036】
図2に示すように、前記露光部100はレーザ露光用のエンジン4を備え、モータM1によって駆動される露光部側搬送機構3で感光材料10を搬送しながら走査露光する。
【0037】
焼付露光された感光材料10は、感光材料受け入れ位置で搬送装置200に受け取られるとともに上方に搬送され、感光材料受け渡し位置で受け入れユニット210側の一対の回転ローラ(回転挟持体に相当)111,112の間に送り込まれ、そこから現像処理部300へ送られる。
【0038】
図2と図3に示すように、前記搬送装置200は、垂直姿勢の板状の保持体20(支持フレームに相当)と、保持体20の表側の面上に昇降可能に支持された一対の搬送体40(40R,40L)と、各搬送体40上に水平方向に移動可能に支持された挟持搬送ユニット60(60R,60L)とを備えている。
【0039】
前記保持体20の裏側と機体1の間には、水平に配置されたレール21aとボール21bで構成したスライド移動機構21を設けてあり、図1に二点鎖線で示すように、点検等の目的で搬送装置200を保持体20ごと機体1から水平方向外側に引き出すことができる。
【0040】
図3に示すように前記一対の搬送体40は、保持体20の縦中心軸Yの両側にそれぞれ配置してある。
【0041】
図3,図4に示すように、各搬送体40は、保持体20に配置されたモータM2と、モータM2の回転軸に巻回された垂直駆動無端ベルト22とにより、保持体20上の垂直ガイドレール24に沿って保持体20の上端部と下端部の間を上下に往復移動することができる。
【0042】
前記保持体20の上端側が感光材料受け渡し位置側に対応し、下端側が感光材料受け渡し位置側に対応している。
【0043】
また、保持体20上には、前記往復移動に基づく搬送体40の垂直ガイドレール24上における位置を検出する第2センサー74を設けてある。
【0044】
各挟持搬送ユニット60は、搬送体40上に配置されたモータM3と、モータM3の回転軸に巻回された水平駆動無端ベルト28によって、保持体20上に配設された水平ガイドレール30に沿って水平に往復移動することができる。
【0045】
各挟持搬送ユニット60は、水平ガイドレール30上を往復位置変更自在な摺動体60a(可動体に相当)を備えている。
【0046】
そして、感光材料10を挟持する一対の遊転ローラ体32,33を回転自在に支持させたローラ支持体38を、一方の遊転ローラ体33のローラ軸芯O周りに回転自在に摺動体60aに支持させてある。
【0047】
つまり、感光材料10を挟持可能で、かつ、感光材料受け取り位置と感光材料受け渡し位置とにわたって位置変更自在な一対の遊転ローラ体32,33が、感光材料受け取り位置で受け取った感光材料10を挟持搬送して、感光材料受け渡し位置側の一対の回転ローラ111、112の間に感光材料10の先端側を送り込み可能に構成してある。
【0048】
搬送体40上には摺動体60aの水平ガイドレール30上における位置を検出するための第1センサー72を設けてある。
【0049】
図10に示すように、前記一対の遊転ローラ体32,33のうち、一方の遊転ローラ体33は伝導軸36(回転軸に相当、この伝動軸36の軸芯が前記ローラ軸芯である)の一端に一体回転可能に連結してあり、伝導軸36の他部位には入力ギヤ34,34が一体回転可能に連結されている。
【0050】
図4,図9に示すように、他方の遊転ローラ体32は、伝導軸36上に回転可能に支持されたローラ支持体38に回転自在に支持されている。
図4に示すように、感光材料10を遊転ローラ体32,33の間に案内する一対のガイド板42,43を前記ローラ支持体38に固定してある。
【0051】
そして図5にも示すように、前記摺動体60aに対するローラ支持体38のローラ軸芯O周りにおける姿勢を切り換える姿勢切り換え機構(後述の板状操作部材62・捻りコイルばね50から成る)を設けて、一対の遊転ローラ体32,33が感光材料10の挟持搬送方向(垂直方向)に並ぶ感光材料受入状態(図5(a))と、挟持搬送方向に交差する方向(水平方向)に並ぶ感光材料送り込み状態(図5(b))とに切り換え可能に構成してある。
【0052】
さらに、前記ローラ支持体38は摺動体60aとの間に設けた捻りコイルばね50の復元力によって、前記感光材料送り込み状態側に付勢してある。
【0053】
前記保持体20に、一対の上下方向に沿う板状操作部材62,62を設けてあり、ローラ支持体38は、保持体20に対する摺動体60aの位置に応じて、板状操作部材62と接当して姿勢変更操作され、捻りコイルばね50の復元力に抗して前記感光材料受入状態に保持される(図5(a))。
【0054】
図2に示すように、感光材料受け取り位置側に、感光材料10を搬送装置200に受け渡すための受け渡し部が設けられている。前記受け渡し部は、中間ギヤ52に噛合した出力ギヤ54を有する。出力ギヤ54は、摺動体60aの位置に応じて挟持搬送ユニット60の入力ギヤ34,34の一方と噛合する。
【0055】
前記受け渡し部は保持体20の縦中心軸Y上に一つ配置されており、搬送装置200に対して感光材料10を一列状に排出する。
【0056】
前記一対の受け入れユニット210は保持体20の縦中心軸Yの両側に配置してある。
【0057】
また、前記受け渡し部に近接した保持体20上の位置には、各遊転ローラ体32,33の間に搬送されてきた感光材料10の先端部を検出する第3センサー76,76を設けてある(図5参照)。
【0058】
第3センサー76,76の位置は先端部を直接検知する位置でなくとも良く、後端部を検知して計算により把握する方式でも特に問題はない。
【0059】
そして図9,図10,図11に示すように、感光材料10を挟持した遊転ローラ体32,33が、感光材料受け渡し位置側で、感光材料10の送り込み方向に対応する回転方向とは反対方向に回転するのを阻止するロック手段113を、感光材料受け取り位置側でロック解除可能に設けてある。
【0060】
前記ロック手段113は、ローラ支持体38と伝動軸36とにわたるラチェット機構114を設けるとともに、ローラ支持体38が感光材料送り込み状態側に姿勢変更するに伴って、ラチェット爪115とラチェットホイール116を咬合させ、感光材料受入状態側に姿勢変更するに伴って咬合解除させる咬合切換え機構を設けて構成してある。
【0061】
前記咬合切換え機構は、ラチェット爪115側に小円柱状のカムフォロア118を、摺動体60a側にカム面119を設けて構成してある。
【0062】
次に、搬送装置200の動きについて説明する。図6(a)は、初期状態を示している。ここでは、右側の搬送体40Rは保持体20の最下端まで下がった位置にあり、しかも、右側の搬送体40Rの挟持搬送ユニット60Rは、搬送体40R上の左端にある。
【0063】
そして、前記受け渡し部の右側の出力ギヤ54が、右の挟持搬送ユニット60Rの入力ギヤ34,34と咬合状態にある。
【0064】
左側の搬送体40Lは保持体20の最下端よりも上方のホームポジションにあり、左側の搬送体40Lの挟持搬送ユニット60Lは搬送体40L上の左端位置にある。
【0065】
このとき、右側の挟持搬送ユニット60R上の遊転ローラ体32,33は、最も中心軸Yに近づき、露光部100の前記受け渡し部から送り出された水平姿勢の感光材料10を挟持し始めている。
【0066】
前述したように、この搬送体40Rが下端にある位置では、ローラ支持体38は、板状操作部材62との接当によって、前記感光材料受入状態、つまり、遊転ローラ体32,33が上下に並んだ状態に操作保持されている(図5(a))。
【0067】
そして、前記ラチェット爪115とラチェットホイール116の咬合が解除された状態にある(図11)。
【0068】
つまり、遊転ローラ体32,33が、感光材料10の送り込み方向に対応する回転方向とは反対方向に回転するのを阻止するロック手段113がロック解除された状態にある。
【0069】
この状態でモータM1が駆動して、感光材料10を挟持搬送ユニット60Rのガイド板42,43の間に送るとともに、中間ギヤ52と出力ギヤ54を介して、右の挟持搬送ユニット60Rの入力ギヤ34,34も回転し、これによって、右側の遊転ローラ体32,33が回転して、ガイド板42,43の間に進入してきた感光材料10を、感光材料10の先端が第3センサー76に検出されるまで引き込む(感光材料10の乳剤面は上を向いている)。
【0070】
第3センサー76が感光材料10の先端を検出すると、モータM2とモータM3が回転駆動し始め、図6(b)に示されるように、搬送体40Rは上方に向かって、さらに、挟持搬送ユニット60Rは搬送体40R上を紙面の右側に向かって移動を開始する。
【0071】
この搬送体40Rの上方移動の初期に、ローラ支持体38は、板状操作部材62との接当から解放されるので、捻りコイルばね50の復元力によって前記感光材料送り込み状態側に切り替えられる(図5(b)参照。感光材料10の乳剤面は保持体20面と向き合う)。そして、前記ラチェット爪115とラチェットホイール116が咬合した状態にある(図10)。つまり、感光材料10を挟持した遊転ローラ体32,33が、感光材料10の送り込み方向に対応する回転方向とは反対方向に回転するのを阻止された状態にある。
【0072】
図7(a)は、搬送体40Rが保持体20の上端位置に到達し、挟持搬送ユニット60Rが搬送体40R上の右端位置に到達した状態を示している。
【0073】
ここでは、挟持搬送ユニット60Rが右側の受け入れユニット210Rに感光材料10を搬出し、受け入れユニット210Rはこれを現像処理部300へ送る。この図7(a)の状態では、既に左側の挟持搬送ユニット60Lの遊転ローラ体32,33が前記受け渡し部で次の感光材料10を挟持開始している。
【0074】
図7(b)では、右側の挟持搬送ユニット60Rから受け入れユニット210Rへの感光材料10の受け渡しが完了しようとしており、左側の挟持搬送ユニット60Lは、次の感光材料10を受け入れユニット210Lに向かって搬送開始している。
【0075】
図8(a)に示すように、左側の挟持搬送ユニット60Lの遊転ローラ体32,33が次の感光材料10を左側の受け入れユニット210Lに受け渡し開始するタイミングでは、右側の挟持搬送ユニット60Rは再びさらに次の感光材料10を挟持搬送するために前記受け渡し部に向かって搬送され始め、図8(b)に示されるように、前記受け渡し部に到着する前に、挟持搬送ユニット60Rが搬送体40R上の左端位置まで移動し、その後、前記受け渡し部に到着する。
【0076】
すなわち、各挟持搬送ユニット60R,60Lの入力ギヤ34,34の、前記受け渡し部の各出力ギヤ54との咬合は、これらギヤの周方向から行われる。
【0077】
このように、左右の挟持搬送ユニット60L,60Rが交互に、前記受け渡し部と受け入れユニット210L,210Rの間を上下に往復することによって、受け渡し部から一列状に排出される感光材料10を二つの受け入れユニット210L,Rに交互に振り分け供給する。
【0078】
〔別実施形態〕
前記一対の回転ローラ111,112に換えて、一対の回転無端ベルトを設けてあってもよく、これら回転ローラや回転無端ベルトを回転挟持体と総称する。
【0079】
前記ローラ支持体38を、一方の遊転ローラ体33のローラ軸芯に沿う軸芯周りに回転自在に摺動体60aに支持させてあってもよい。
【0080】
前記ロック手段をラチェット機構以外の機構で構成してあってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真処理機の全体斜視図
【図2】感光材料搬送装置の縦断側面図
【図3】感光材料搬送装置の正面図
【図4】感光材料搬送装置の斜視図
【図5】感光材料搬送装置の作動を示す図
【図6】感光材料搬送装置の搬送状態を示す正面図
【図7】感光材料搬送装置の搬送状態を示す正面図
【図8】感光材料搬送装置の搬送状態を示す正面図
【図9】感光材料搬送装置の要部の正面図
【図10】ロック手段の作動を示す縦断側面図
【図11】ロック手段の作動を示す縦断側面図
【図12】従来技術を示す図
【符号の説明】
10 感光材料
20 支持フレーム
32,33 遊転ローラ体
36 回転軸
38 ローラ支持体
60a 可動体
100 露光部
111,112 回転ローラ
113 ロック手段
114 ラチェット機構
115 ラチェット爪
116 ラチェットホイール
118 カムフォロア
119 カム面
300 現像処理部
O ローラ軸芯
Claims (4)
- 感光材料を挟持可能で、かつ、感光材料受け取り位置と感光材料受け渡し位置とにわたって位置変更自在な一対の遊転ローラ体を設け、前記遊転ローラ体が、前記感光材料受け取り位置で受け取った感光材料を挟持搬送して、前記感光材料受け渡し位置側の一対の回転挟持体の間に前記感光材料の先端側を送り込み可能に構成してある感光材料搬送装置であって、
前記感光材料を挟持した遊転ローラ体が、前記感光材料受け渡し位置側で、前記感光材料の送り込み方向に対応する回転方向とは反対方向に回転するのを阻止するロック手段を、前記感光材料受け取り位置側でロック解除可能に設けてある感光材料搬送装置。 - 前記感光材料受け取り位置と感光材料受け渡し位置とにわたって往復位置変更自在な可動体を支持フレームに支持させるとともに、前記一対の遊転ローラ体を回転自在に支持させたローラ支持体を、一方の遊転ローラ体のローラ軸芯又はこの軸芯に沿う軸芯周りに回転自在に前記可動体に支持させ、前記可動体に対するローラ支持体の前記ローラ軸芯又はこの軸芯に沿う軸芯周りにおける姿勢を切り換える姿勢切り換え機構を設けて、前記一対の遊転ローラ体が前記感光材料の挟持搬送方向に並ぶ感光材料受入状態と、前記挟持搬送方向に交差する方向に並ぶ感光材料送り込み状態とに切り換え可能に構成し、前記ロック手段は、前記ローラ支持体と、前記一方の遊転ローラ体の回転軸とにわたるラチェット機構を設けるとともに、前記ローラ支持体が前記感光材料送り込み状態側に姿勢変更するに伴って、前記ラチェット爪とラチェットホイールを咬合させ、前記感光材料受入状態側に姿勢変更するに伴って咬合解除させる咬合切換え機構を設けて構成してある請求項1記載の感光材料搬送装置。
- 前記咬合切換え機構は、前記ラチェット爪側にカムフォロアを、前記可動体側にカム面を設けて構成してある請求項2記載の感光材料搬送装置。
- 前記感光材料受け取り位置は、露光部から排出されてくる露光焼き付け済みの感光材料を前記一対の遊転ローラ体が受け取る位置であり、前記感光材料受け渡し位置は、前記感光材料を現像処理部に送り込む位置である請求項1,2,3のいずれか一つに記載の感光材料処理装置。
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