JP3553365B2 - 釣竿 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は中通し釣竿を含む大撓みの可能な釣竿に関する。中実の穂先等にも適用される。
【0002】
【従来の技術】
各釣竿は、夫々の設計思想によって全体が硬い調子、全体が柔らかな調子、先の柔らかな調子、胴部の柔らかな調子等の種類がある。こうした中で、穂先部、或いは胴部が特別に大きく撓むことを求める場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、大撓みすれば、竿管の径方向一側が大きく引き伸ばされ、反対側が強く圧縮される。従って、大きく引き伸ばされる側では、円周方向に指向した強化繊維間に剥離が生じ易くなり、竿管の耐潰れ性が低下し、また、強く圧縮される側では、軸長方向強化繊維が座屈し易くなる。従って、充分な撓みを得る前に竿管が潰れたり座屈によって破損する。また、撓み剛性を低下させる目的で、竿の合成樹脂材料を単に多くしたり、単に竿管の肉厚を薄くしたりすれば竿の強度不足が生じ、同様に潰れや座屈を生じ易い。
中通し釣竿では内部に釣糸を挿通させる構造のため、特に穂先竿管はどうしても径を或る程度以上細くできない。従って、穂先竿としては必然的に撓み剛性が高くなり、所望の撓み性能が得難いという問題がある。
【0004】
依って本発明は破損を防止しつつ大撓みのできる釣竿の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑みて本発明は、合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維で強化した竿管を有する釣竿であって、繊維の方向が竿管の軸長方向に対して概ね60度±20度の範囲内で傾斜した第1方向を指向した傾斜繊維と、前記軸長方向に対して前記傾斜繊維と概ね対称な第2方向に指向した傾斜繊維とを概ね同程度有する傾斜繊維の層と、該傾斜繊維よりも低弾性であって、弾性率が10ton/mm程度以下の繊維を主体として概ね前記軸長方向に指向させた軸長方向層とを有し、各強化繊維は炭素繊維であり、前記概ね軸長方向に指向した繊維の量よりも前記第1と第2を合せた傾斜繊維の量の方が多い(多いか否かを一義的に定められないケースが生じた場合は特許請求の範囲外とする)竿管領域を有することを特徴とする釣竿を提供する。
【0006】
傾斜繊維の層とは必ずしも1つの層とは限らず、第1の方向に指向した繊維の層と第2の方向に指向した繊維の層とが一体や隣接関係になく、内外に離れていてもよい。従って、態様としては、第1の方向に指向した繊維のプリプレグと第2の方向に指向した繊維のプリプレグとを重ね合せたり、或いは間に軸長方向層を介在させたり、また、両方向に指向した繊維を有する織布の層であったり、更には、両方向に指向するように編んだブレーディングの層であってもよい。
上記傾斜角60度±20度は、好ましくは60度±15度である。また、弾性率10ton/mmは、好ましくは5ton/mmであり、更に好ましくは1ton/mmであるこれら傾斜角度の数値と弾性率の数値の組合せ方は任意である。
【0007】
傾斜繊維は軸長方向成分を有しており、これが竿が撓んだ際の繊維間の剥離に対する抵抗になり、剥離が防止されると共に、60度±20度程度の傾斜角度では竿が撓む際の撓み剛性に寄与する分が小さく、竿の柔軟性も保持できる。また、傾斜繊維は円周方向の成分も有しており、この成分のために竿管の潰れに対しても耐力を有する。また、傾斜繊維の存在は、捩りに対しても強く、穂先竿のように捩れの大きな部分では特に強度が向上する。
更には、竿が柔軟なだけでは大撓みした際に塑性変形曲りを生じ得るが、概ね軸長方向に指向した繊維を有するため適度な撓み剛性を有して塑性変形曲りを押えることができる。また、この軸長方向繊維の弾性率が10ton/mm 程度以下であって、その繊維量も傾斜繊維の量よりも少ないため、竿の柔軟性に大きな影響を与えない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す形態例に基づき、更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る釣竿に用いる竿管の製造方法を示している。釣竿は継合式の中通し釣竿であり、その穂先竿管である。テーパが3/1000以下、好ましくは1/1000以下の先細テーパの芯金10に離型剤を塗布し、その上に厚手のテープ12を、側縁間に一定の隙間を設けつつ螺旋状に巻回する。その後、その隙間を覆うことのできる幅の薄手のテープ又は大きなシート(図示せず)を巻回し、その上から、例えば繊維束を引揃えたものを軽く捩り、樹脂を含浸させた螺旋状釣糸ガイド素材14をその隙間に巻回する。勿論、これらの作業を同時に行ってもよい。
【0009】
更にこの上から離型剤を塗布して、成形後のテープ12の離型性をよくし、以下のプリプレグを巻回する。この例では、各プリプレグの強化繊維は炭素繊維であるまた、プリプレグP1,P2,P3,P1’,P2’は穂先竿管の全長に亘る長さに準備する。
プリプレグP1は、その強化繊維S1が芯金10の軸長方向に対して角度θだけ傾斜するように設定し、プリプレグP2は、その強化繊維S2が芯金の軸長方向に対してプリプレグP1の強化繊維S1と概ね対称な方向に指向するように巻回する。
【0010】
更には、両プリプレグは同じ程度の密度にて同じ種類の強化繊維を有し、概ね同じ大きさである。要は力学的に軸長方向に対して対称性を有する竿管が得られるようにし、製造時の熱応力や釣りの際の荷重で、竿の変形に偏りが生じることを防止するのであり、これができれば他の形態でもよい。前記角度θは概ね60度±20度の範囲内に設定し、好ましくは概ね60度±15度の範囲内に設定する。
【0011】
次に、強化繊維S3が概ね芯金10の軸長方向に指向するように設定したプリプレグP3を巻回する。この強化繊維S3の弾性率は、前記強化繊維S1,S2の弾性率よりも小さく、10ton/mm 程度以下のものを選定する。好ましくは5ton/mm 程度以下、更に好ましくは1ton/mm 程度以下とする。然しながら、こうした低弾性率の強化繊維の中に、それらよりも弾性率の高い強化繊維を僅かな量混入させていてもよい。例えば、主たる強化繊維S3が1ton/mm 程度の場合、8ton/mm 程度の強化繊維を僅かに混入させていたり、或いは、主たる強化繊維S3が5ton/mm 程度の場合、30ton/mm 程度の強化繊維を僅かに混入させていてもよい。
本実施形態例の場合、各強化繊維S1,S2,S3の弾性率は、夫々24ton/mm ,24ton/mm ,1ton/mm 程であり、補強プリプレグP4,P5のそれは30ton/mm 程である。
【0012】
更にこの上から、前記プリプレグP1,P2と同じプリプレグP1’,P2’を巻回する。勿論、プリプレグP3の強化繊維S3よりも高い弾性率を有する強化繊維であれば、他の種類のプリプレグでもよい。プリプレグP1’,P2’同士の関係はプリプレグP1,P2と同様である。
【0013】
穂先竿管の後方部を前半部よりも高剛性化するために、強化繊維が概ね軸長方向に指向するように設定したプリプレグP4,P5,P6を後方部に巻回する。これらのプリプレグはプリプレグP3と同じプリプレグを図示のような寸法形態にカットして使用してもよいが、P3,P4,P5,P6となるに従って高い弾性率を有するプリプレグにすれば更に効果的に剛性が向上する。
【0014】
プリプレグP1〜P6のエポキシ樹脂等の樹脂含浸率は、本実施例では、P1,P2(P1’,P2’)は65.5wt%であり、P3は40wt%である。P1,P2(P1’,P2’)は50wt%以上が好ましく、P3は30wt%以上が好ましい。補強プリプレグP4,P5,P6はP3よりは少なくすることが好ましく、40wt%程度以下に設定するとよい。補強プリプレグP4,P5,P6の無い領域(この例の穂先竿管の前半部)の平均的な樹脂含浸率は50wt%以上が好ましい。
【0015】
また、各プリプレグの厚さは、P1,P2(P1’,P2’)は0.03mm以下が好ましく、P3は0.05mm以下が好ましい。この実施例では、P1,P2(P1’,P2’)は0.02mm、P3が0.03mmである。この例のプリプレグの巻回数は、P1,P2(P1’,P2’)が2回、P3が1回である。
【0016】
プリプレグP4は段差状にカットされており、夫々のプリプレグ部分PA,PB,PCは、夫々の巻回位置において各芯金対応部を整数回だけ巻回できる幅にカットされている。プリプレグP5も同様である。整数回巻回できずに半端な回数巻回されると、その位置の円周方向において肉厚の偏り、即ち偏肉が生じ、特に補強プリプレグではその撓み剛性に与える影響が大きいため、撓み剛性に強い方向性が生じ、大撓みさせた際に滑らかに撓み難くなることを防止するためである。
【0017】
こうして各種プリプレグを巻回した竿管素材の上に、緊締テープを巻回して加圧しつつ加熱焼成する。その後芯金10を引き抜き、テープ10と緊締テープとを除去すれば、内部に釣糸ガイドが突出し、竿管の軸長方向強化繊維S3や傾斜繊維S1,S2等の強化繊維の蛇行の防止された強度の高い穂先竿管が得られる。
【0018】
上記の傾斜角度θが概ね60度±20度の範囲、好ましくは概ね60度±15度であることは、角度θを種々に変えた円筒試験体を複数体製作し、これらを曲げ試験し、試験体の破壊荷重を測定した結果、大撓みしつつ破壊荷重の大きくなる試験体角度から選定した。
【0019】
上記形態例では、竿管の後半部の撓み剛性を向上させるために補強したが、こうした補強をしない竿管でもよい。また、本発明は、竿管内径が10mm以下の竿管領域に適用することが好ましい。上記形態例では傾斜繊維を有するプリプレグは4枚使用したが、プリプレグP1,P2を無くして2枚にしたり、或いはプリプレグP1’,P2’を無くしてプリプレグP1,P2のみの2枚にしてもよい。更には、傾斜繊維のプリプレグがP1,P2のみの場合、P1をプリプレグP3の内側に、P2をプリプレグP3の外側に配設する等してもよい。補強プリプレグP4,P5,P6に関しては、補強の目的から、なるべく外側層として巻回することが好ましい。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば、破損を防止しつつ大撓みのできる釣竿が提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る中通し釣竿に使用する竿管の製造説明図である。
【符号の説明】
S1 第1方向を指向した傾斜繊維
S2 第2方向を指向した傾斜繊維
S3 概ね軸長方向を指向した繊維

Claims (1)

  1. 合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維で強化した竿管を有する釣竿であって、
    繊維の方向が竿管の軸長方向に対して概ね60度±20度の範囲内で傾斜した第1方向を指向した傾斜繊維と、前記軸長方向に対して前記傾斜繊維と概ね対称な第2方向に指向した傾斜繊維とを概ね同程度有する傾斜繊維の層と、該傾斜繊維よりも低弾性であって、弾性率が10ton/mm程度以下の繊維を主体として概ね前記軸長方向に指向させた軸長方向層とを有し、
    各強化繊維は炭素繊維であり、前記概ね軸長方向に指向した繊維の量よりも前記第1と第2を合せた傾斜繊維の量の方が多い(多いか否かを一義的に定められないケースが生じた場合は特許請求の範囲外とする)
    竿管領域を有することを特徴とする釣竿。
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