JPH11266746A - 釣 竿 - Google Patents
釣 竿Info
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- JPH11266746A JPH11266746A JP10096876A JP9687698A JPH11266746A JP H11266746 A JPH11266746 A JP H11266746A JP 10096876 A JP10096876 A JP 10096876A JP 9687698 A JP9687698 A JP 9687698A JP H11266746 A JPH11266746 A JP H11266746A
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Abstract
する。 【解決手段】 合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維
で強化した竿管を有する釣竿であって、繊維S1の方向
が竿管の軸長方向に対して概ね60度±20度の範囲内
で傾斜した第1方向θを指向した傾斜繊維S1と、前記
軸長方向に対して前記傾斜繊維と概ね対称な第2方向に
指向した傾斜繊維S2とを概ね同程度有する傾斜繊維の
層と、該傾斜繊維よりも低弾性であって、弾性率が10
ton/mm2 程度以下の繊維S3を主体として概ね前
記軸長方向に指向させた軸長方向層とを有し、前記概ね
軸長方向に指向した繊維の量よりも前記第1と第2を合
せた傾斜繊維の量の方が多い竿管領域を有するよう構成
する。
Description
撓みの可能な釣竿に関する。中実の穂先等にも適用され
る。
が硬い調子、全体が柔らかな調子、先の柔らかな調子、
胴部の柔らかな調子等の種類がある。こうした中で、穂
先部、或いは胴部が特別に大きく撓むことを求める場合
がある。
れば、竿管の径方向一側が大きく引き伸ばされ、反対側
が強く圧縮される。従って、大きく引き伸ばされる側で
は、円周方向に指向した強化繊維間に剥離が生じ易くな
り、竿管の耐潰れ性が低下し、また、強く圧縮される側
では、軸長方向強化繊維が座屈し易くなる。従って、充
分な撓みを得る前に竿管が潰れたり座屈によって破損す
る。また、撓み剛性を低下させる目的で、竿の合成樹脂
材料を単に多くしたり、単に竿管の肉厚を薄くしたりす
れば竿の強度不足が生じ、同様に潰れや座屈を生じ易
い。中通し釣竿では内部に釣糸を挿通させる構造のた
め、特に穂先竿管はどうしても径を或る程度以上細くで
きない。従って、穂先竿としては必然的に撓み剛性が高
くなり、所望の撓み性能が得難いという問題がある。
できる釣竿の提供を目的とする。
は、合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維で強化した
竿管を有する釣竿であって、繊維の方向が竿管の軸長方
向に対して概ね60度±20度の範囲内で傾斜した第1
方向を指向した傾斜繊維と、前記軸長方向に対して前記
傾斜繊維と概ね対称な第2方向に指向した傾斜繊維とを
概ね同程度有する傾斜繊維の層と、該傾斜繊維よりも低
弾性であって、弾性率が10ton/mm2 程度以下の
繊維を主体として概ね前記軸長方向に指向させた軸長方
向層とを有し、前記概ね軸長方向に指向した繊維の量よ
りも前記第1と第2を合せた傾斜繊維の量の方が多い竿
管領域を有することを特徴とする釣竿を提供する。
らず、第1の方向に指向した繊維の層と第2の方向に指
向した繊維の層とが一体や隣接関係になく、内外に離れ
ていてもよい。従って、態様としては、第1の方向に指
向した繊維のプリプレグと第2の方向に指向した繊維の
プリプレグとを重ね合せたり、或いは間に軸長方向層を
介在させたり、また、両方向に指向した繊維を有する織
布の層であったり、更には、両方向に指向するように編
んだブレーディングの層であってもよい。上記傾斜角6
0度±20度は、好ましくは60度±15度である。ま
た、弾性率10ton/mm2 は、好ましくは5ton
/mm2 であり、更に好ましくは1ton/mm2 であ
る。前記傾斜繊維の量と概ね軸長方向に指向した繊維の
量とを合せた全体に対して、傾斜繊維の量は75〜95
%程度が好ましい(従って、軸長方向繊維量は25〜5
%程度)。これら傾斜角度の数値、弾性率の数値、繊維
量の数値の組合せ方は任意である。
れが竿が撓んだ際の繊維間の剥離に対する抵抗になり、
剥離が防止されると共に、60度±20度程度の傾斜角
度では竿が撓む際の撓み剛性に寄与する分が小さく、竿
の柔軟性も保持できる。また、傾斜繊維は円周方向の成
分も有しており、この成分のために竿管の潰れに対して
も耐力を有する。また、傾斜繊維の存在は、捩りに対し
ても強く、穂先竿のように捩れの大きな部分では特に強
度が向上する。更には、竿が柔軟なだけでは大撓みした
際に塑性変形曲りを生じ得るが、概ね軸長方向に指向し
た繊維を有するため適度な撓み剛性を有して塑性変形曲
りを押えることができる。また、この軸長方向繊維の弾
性率が10ton/mm2 程度以下であって、その繊維
量も傾斜繊維の量よりも少ないため、竿の柔軟性に大き
な影響を与えない。
態例に基づき、更に詳細に説明する。図1は本発明に係
る釣竿に用いる竿管の製造方法を示している。釣竿は継
合式の中通し釣竿であり、その穂先竿管である。テーパ
が3/1000以下、好ましくは1/1000以下の先
細テーパの芯金10に離型剤を塗布し、その上に厚手の
テープ12を、側縁間に一定の隙間を設けつつ螺旋状に
巻回する。その後、その隙間を覆うことのできる幅の薄
手のテープ又は大きなシート(図示せず)を巻回し、そ
の上から、例えば繊維束を引揃えたものを軽く捩り、樹
脂を含浸させた螺旋状釣糸ガイド素材14をその隙間に
巻回する。勿論、これらの作業を同時に行ってもよい。
のテープ12の離型性をよくし、以下のプリプレグを巻
回する。この例では、各プリプレグの強化繊維は炭素繊
維であるが、ガラス繊維等を使用してもよく、また、プ
リプレグP1,P2,P3,P1’,P2’は穂先竿管
の全長に亘る長さに準備する。プリプレグP1は、その
強化繊維S1が芯金10の軸長方向に対して角度θだけ
傾斜するように設定し、プリプレグP2は、その強化繊
維S2が芯金の軸長方向に対してプリプレグP1の強化
繊維S1と概ね対称な方向に指向するように巻回する。
て同じ種類の強化繊維を有し、概ね同じ大きさである。
要は力学的に軸長方向に対して対称性を有する竿管が得
られるようにし、製造時の熱応力や釣りの際の荷重で、
竿の変形に偏りが生じることを防止するのであり、これ
ができれば他の形態でもよい。前記角度θは概ね60度
±20度の範囲内に設定し、好ましくは概ね60度±1
5度の範囲内に設定する。
方向に指向するように設定したプリプレグP3を巻回す
る。この強化繊維S3の弾性率は、前記強化繊維S1,
S2の弾性率よりも小さく、10ton/mm2 程度以
下のものを選定する。好ましくは5ton/mm2 程度
以下、更に好ましくは1ton/mm2 程度以下とす
る。然しながら、こうした低弾性率の強化繊維の中に、
それらよりも弾性率の高い強化繊維を僅かな量混入させ
ていてもよい。例えば、主たる強化繊維S3が1ton
/mm2 程度の場合、8ton/mm2 程度の強化繊維
を僅かに混入させていたり、或いは、主たる強化繊維S
3が5ton/mm2 程度の場合、30ton/mm2
程度の強化繊維を僅かに混入させていてもよい。本実施
形態例の場合、各強化繊維S1,S2,S3の弾性率
は、夫々24ton/mm2 ,24ton/mm2 ,1
ton/mm2 程であり、補強プリプレグP4,P5の
それは30ton/mm2 程である。
2と同じプリプレグP1’,P2’を巻回する。勿論、
プリプレグP3の強化繊維S3よりも高い弾性率を有す
る強化繊維であれば、他の種類のプリプレグでもよい。
プリプレグP1’,P2’同士の関係はプリプレグP
1,P2と同様である。
するために、強化繊維が概ね軸長方向に指向するように
設定したプリプレグP4,P5,P6を後方部に巻回す
る。これらのプリプレグはプリプレグP3と同じプリプ
レグを図示のような寸法形態にカットして使用してもよ
いが、P3,P4,P5,P6となるに従って高い弾性
率を有するプリプレグにすれば更に効果的に剛性が向上
する。
樹脂含浸率は、本実施例では、P1,P2(P1’,P
2’)は65.5wt%であり、P3は40wt%であ
る。P1,P2(P1’,P2’)は50wt%以上が
好ましく、P3は30wt%以上が好ましい。補強プリ
プレグP4,P5,P6はP3よりは少なくすることが
好ましく、40wt%程度以下に設定するとよい。補強
プリプレグP4,P5,P6の無い領域(この例の穂先
竿管の前半部)の平均的な樹脂含浸率は50wt%以上
が好ましい。
(P1’,P2’)は0.03mm以下が好ましく、P
3は0.05mm以下が好ましい。この実施例では、P
1,P2(P1’,P2’)は0.02mm、P3が
0.03mmである。この例のプリプレグの巻回数は、
P1,P2(P1’,P2’)が2回、P3が1回であ
る。
り、夫々のプリプレグ部分PA,PB,PCは、夫々の
巻回位置において各芯金対応部を整数回だけ巻回できる
幅にカットされている。プリプレグP5も同様である。
整数回巻回できずに半端な回数巻回されると、その位置
の円周方向において肉厚の偏り、即ち偏肉が生じ、特に
補強プリプレグではその撓み剛性に与える影響が大きい
ため、撓み剛性に強い方向性が生じ、大撓みさせた際に
滑らかに撓み難くなることを防止するためである。
材の上に、緊締テープを巻回して加圧しつつ加熱焼成す
る。その後芯金10を引き抜き、テープ10と緊締テー
プとを除去すれば、内部に釣糸ガイドが突出し、竿管の
軸長方向強化繊維S3や傾斜繊維S1,S2等の強化繊
維の蛇行の防止された強度の高い穂先竿管が得られる。
範囲、好ましくは概ね60度±15度であることは、角
度θを種々に変えた円筒試験体を複数体製作し、これら
を曲げ試験し、試験体の破壊荷重を測定した結果、大撓
みしつつ破壊荷重の大きくなる試験体角度から選定し
た。
を向上させるために補強したが、こうした補強をしない
竿管でもよい。また、本発明は、竿管内径が10mm以
下の竿管領域に適用することが好ましい。上記形態例で
は傾斜繊維を有するプリプレグは4枚使用したが、プリ
プレグP1,P2を無くして2枚にしたり、或いはプリ
プレグP1’,P2’を無くしてプリプレグP1,P2
のみの2枚にしてもよい。更には、傾斜繊維のプリプレ
グがP1,P2のみの場合、P1をプリプレグP3の内
側に、P2をプリプレグP3の外側に配設する等しても
よい。補強プリプレグP4,P5,P6に関しては、補
強の目的から、なるべく外側層として巻回することが好
ましい。
よれば、破損を防止しつつ大撓みのできる釣竿が提供可
能となる。
の製造説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維
で強化した竿管を有する釣竿であって、 繊維の方向が竿管の軸長方向に対して概ね60度±20
度の範囲内で傾斜した第1方向を指向した傾斜繊維と、
前記軸長方向に対して前記傾斜繊維と概ね対称な第2方
向に指向した傾斜繊維とを概ね同程度有する傾斜繊維の
層と、該傾斜繊維よりも低弾性であって、弾性率が10
ton/mm2 程度以下の繊維を主体として概ね前記軸
長方向に指向させた軸長方向層とを有し、 前記概ね軸長方向に指向した繊維の量よりも前記第1と
第2を合せた傾斜繊維の量の方が多い竿管領域を有する
ことを特徴とする釣竿。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09687698A JP3553365B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 釣竿 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09687698A JP3553365B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 釣竿 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11266746A true JPH11266746A (ja) | 1999-10-05 |
JP3553365B2 JP3553365B2 (ja) | 2004-08-11 |
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ID=14176631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09687698A Expired - Fee Related JP3553365B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 釣竿 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3553365B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009065953A (ja) * | 2007-09-18 | 2009-04-02 | Shimano Inc | 釣り竿 |
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CN113085217A (zh) * | 2021-05-24 | 2021-07-09 | 宁波江丰复合材料科技有限公司 | 一种锥形碳纤维管的纤维布卷管方法 |
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-
1998
- 1998-03-25 JP JP09687698A patent/JP3553365B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3553365B2 (ja) | 2004-08-11 |
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