JP3511559B2 - 中通し釣竿 - Google Patents

中通し釣竿

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太 西川
浩康 鈴江
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は大撓みの可能な粘り
強い穂先部領域を有する中通し釣竿に関する。 【0002】 【従来の技術】穂先竿は、繊細であってしかも大撓みを
起こしても破損しない粘り強さが求められる。特に最近
は、糸の絡みを防止できる等の効果から釣竿内部に釣糸
を挿通させた中通し釣竿が使用されており、穂先竿のよ
うに細い径の竿管も内部に釣糸を挿通させる空間を確保
し、また釣糸抵抗を低減させる必要性のあることから、
中通しでない釣竿と比べて一般に竿管外径が大きく形成
される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】然しながら、竿管外径
が大きくなれば、それだけ撓み剛性が高くなり、繊細な
調子の大撓み可能な釣竿が提供できないこととなる。こ
の繊細さを出すために、弾性率の低い合成樹脂材料を主
体に形成したり、単に竿管の肉厚を薄くしたりすれば強
度不足になる。また、軸長方向強化繊維の層の内外に円
周方向強化繊維を配設して竿管を構成しても、大撓みさ
せた場合は、特に外側の円周方向強化繊維層の伸びが大
きくなり、隣接した円周方向強化繊維間に剥離が生じ易
く、座屈や潰れが生じて破損し易くなる。 【0004】依って本発明は、繊細な調子を有する大撓
みの可能な粘り強さのある穂先部領域を有する中通し釣
竿を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的に鑑みて本発明
樹脂をマトリックスとし、強化繊維で強化された穂
先竿であって、主として竿の軸長方向成分を有する方向
に指向するように強化繊維の配設された複数層からなる
本体層においては、外側の層程軸長方向に対して大きな
角度を有する方向に指向している穂先部領域を具備する
ことを特徴とする中通し釣竿を提供する。 【0006】本発明では、強化繊維が軸長方向か、或い
は傾斜方向に指向した本体層の中で外側程傾斜角度が大
きい構造では、実験によればそうでない構造よりも大撓
みが可能で、粘り強さを示す。これは、大撓み時に外側
程変形が大きくなるが、外側程撓み剛性が小さくなるか
らと考えられる 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す形
態例に基づき、更に詳細に説明する。図1は本発明に係
る穂先竿10が穂持竿12に継ぎ合わされている中通し
釣竿の部分図であり、図2はその矢視線B−Bによる穂
先竿10の先部領域の拡大横断面図である。これら竿管
10,12はエポキシ樹脂等の合成樹脂をマトリックス
とし、炭素繊維等の強化繊維によって強化された繊維強
化プラスチック製であり、14はトップガイドである。
本発明ではトップガイド14の部位を除いて、少なくと
も穂先竿10の先部領域の横断面構造は図2に示す構造
である。 【0008】即ち、強化繊維が概ね円周方向に指向した
内側層10Aと外側層10Bとの間に、本体層10Hが
設けられており、この本体層はこの実施形態例では3層
10C,10D,10Eで構成されている。内側は、強
化繊維が概ね軸長方向に指向した層10Cであり、外側
の2層は、引き揃えられた強化繊維が軸長方向に対して
プラス方向に45度程度傾斜指向した層10Dと、引き
揃えられた強化繊維が軸長方向に対してマイナス方向に
45度程度傾斜指向した層10Eである。層10Dと1
0E用プリプレグシートでは、引き揃えられた2枚のプ
リプレグシートを使用する代りに、夫々の強化繊維が交
差するように編まれたり、織り成した1枚のプリプレグ
シートを用いてもよい。 【0009】この形態例での内側層10Aと外側層10
Bとは必須構成要件ではないが、存在することが潰れや
座屈に対しても補強効果を奏する。図2の外側層10B
の無い本発明形態としての竿管構造と、本体層10Hを
構成している各層の順序が層10D,層10C,層10
Eであって、内側層10Aが存在して外側層の無い竿管
構造につき、夫々4点曲げ試験を行った。共に、強化繊
維として炭素繊維を用い、マトリックス樹脂としてエポ
キシ樹脂を用いている。この結果、前者の本発明構造の
場合の最大撓み量が65.5mm、後者の場合が37.
3mmであり、5本の試験体の平均値である曲げ強度は
前者が44.0kgf/mm2 、後者が32.0kgf
/mm2 である。 【0010】従って、本発明構造である前者の方が大き
な撓みが可能であるため、大撓みの可能な粘り強さのあ
る穂先竿として適する。また、本体層10Hに傾斜方向
に指向した強化繊維層が存在するので捩りに強く、特に
45度方向に指向しておれば更に効果的である。更に
は、軸長方向に対して傾斜角が互いに対称になるように
プラスマイナス方向に指向していると、撓みの偏りも防
止できる。本発明に係る中通し釣竿の本体層10Hを有
する穂先部領域は穂先竿10全体であってもよいが、例
えば前側半分というような前方領域(トップガイド14
の装着部位は撓みを予定していないため構造を問わな
い)のみでもよい。 【0011】本体層10Hの各層強化繊維の傾斜角度を
外側程大きくし、更に強化繊維の弾性率を外側程小さく
すれば外側の層程撓み剛性が小さくなるので、撓み性が
向上して効果的である。また、例え、外側の層程強化繊
維の弾性率を大きくしても、外側の層が内側の層よりも
撓み剛性の低い範囲内ならば差し支えない。円周方向に
指向する層10Aや10Bを設ける場合には、本体層1
0Hの強化繊維の弾性率よりもこれらの層の強化繊維の
弾性率を大きく設定すれば、潰れや座屈に強くなる。 【0012】上記形態例は1例であり、本体層10Hの
各構成層の傾斜角度は、内側から順に±30度,±45
度,±60度等であってもよい。±間は何れが内でも外
でもよい。更には、大撓みの可能な粘り強さのある穂先
竿の横断面構造として図3に示す参考構造もある。即
ち、必須の概ね円周方向に指向した強化繊維を有する内
側層10Aと外側層10Bとの間に、軸長方向に対して
互いに概ね対称となるプラスマイナスの各45度方向に
斜交し、互いに概ね同等の剛性となる量の強化繊維を主
体に有する中間層10H’が配設された構造である。 【0013】この構造と比較する構造として外側層10
Bを形成するプリプレグシートを内側層10Aに重ね
た、即ち、図3の構造に比較して内側層10Aが厚くな
り、外側層10Bの存在しない構造の竿管と、図3の
構造の竿管とを4点曲げ試験によって比較した。共
に、強化繊維として炭素繊維を用い、マトリックス樹脂
としてエポキシ樹脂を用いている。その結果、本発明構
造の場合の最大撓み量が82.2mm、比較対象の場合
が74.7mmであり、5本の試験体の平均値である曲
げ強度は前者が27.5kgf/mm2 、後者が26.
2kgf/mm2 である。 【0014】従って、参考構造の方が大きな撓みが可能
であるため、大撓みの可能な粘り強さのある穂先竿とし
て適する。傾斜角度は45度でなくてもよい。また、中
間層10H’に傾斜方向に指向した強化繊維層が存在す
るので捩りにも強く、特に45度方向に指向しておれば
更に効果的である。更には、軸長方向に対して傾斜角が
互いに対称になるようにプラスマイナス方向に指向して
いるので撓みの偏りも防止できる。参考の中通し釣竿の
図3の構造の穂先部領域は穂先竿10全体であってもよ
いが、例えば前側半分というような前方領域(トップガ
イド14の装着部位は撓みを予定していないため構造を
問わない)のみでもよい。円周方向に指向する層10A
や10Bの強化繊維は、中間層10H’の強化繊維の弾
性率よりもこれらの弾性率を大きく設定すれば潰れや座
屈に強くなる。 【0015】以下は、以上の何れの形態構造の穂先竿に
も共通することである。竿を製造する際に、巻回用芯金
は非常に小径であるためシート状のプリプレグは巻回が
困難である。従って、テープ状のプリプレグを使用して
巻回形成することが効率的である。穂先竿10の後方部
に、強化繊維が軸長方向に指向した補強耳シートを設け
て後方部の撓み剛性を高くし、先部のみ柔軟に構成して
先調子を高めてもよい。撓み性能を向上させるために、
上記各形態例の本体層や中間層の軸長方向や傾斜方向の
強化繊維を、例えば、耐炎化繊維や低弾性炭素繊維等の
高伸度繊維や、アラミド繊維、アラミドのフィルム等の
高伸度材料とすることが好ましい。 【0016】更には、マトリックス樹脂を、熱可塑性樹
脂やゴム変成エポキシ樹脂等の高伸度樹脂にすれば、強
化繊維との界面剥離が防止可能となる。また、強化繊維
の表面に、前記ゴム変成エポキシ樹脂等の高伸度樹脂を
極薄被膜状にコーティングさせ、これによってマトリッ
クス樹脂の変形と強化繊維との境界のずれ変形力に対し
て緩衝作用を奏し、竿管を破断させ難くできる。 【0017】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、繊細な調子を有する大撓みの可能な粘り強さの
ある穂先部領域を有する中通し釣竿の提供が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は本発明に係る中通し釣竿の要部を示す図
である。 【図2】図2は図1の矢視線B−Bによる横断面図であ
る。 【図3】図3は図2に代る参考構造の横断面図である。 【符号の説明】 10 穂先竿 10A 内側層 10B 外側層 10H 本体層 10H’ 中間層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−205714(JP,A) 特開 平8−126451(JP,A) 特開 平6−225669(JP,A) 実開 昭59−174229(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 87/00 - 87/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 樹脂をマトリックスとし、強化繊維で強
    化された中通し釣竿であって、 主として竿の軸長方向成分を有する方向に指向するよう
    に強化繊維の配設された複数層からなる本体層において
    は、外側の層程軸長方向に対して大きな角度を有する方
    向に指向している穂先部領域を具備することを特徴とす
    る中通し釣竿
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KR101856831B1 (ko) * 2014-12-26 2018-05-10 글로브라이드 가부시키가이샤 초릿대 및 당해 초릿대를 갖는 낚싯대
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