JPH1119257A - ゴルフクラブシャフト - Google Patents
ゴルフクラブシャフトInfo
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- JPH1119257A JPH1119257A JP9182842A JP18284297A JPH1119257A JP H1119257 A JPH1119257 A JP H1119257A JP 9182842 A JP9182842 A JP 9182842A JP 18284297 A JP18284297 A JP 18284297A JP H1119257 A JPH1119257 A JP H1119257A
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- layers
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 超軽量カーボンシャフトにおいて曲げ強度を
向上させる。 【解決手段】 シャフトの軸方向に対して±３５゜〜±
５５゜の範囲内に配向させたバイアス層と、シャフトの
軸方向に対して±１０゜以内の角度で配向させたストレ
ート層と、シャフトの軸方向に対して９０゜±１０゜の
角度で配向させたフープ層とを備え、該フープ層をシャ
フトの少なくとも一部に３層または４層存在させると共
に、重量を４７ｇ〜３０ｇに設定している。
向上させる。 【解決手段】 シャフトの軸方向に対して±３５゜〜±
５５゜の範囲内に配向させたバイアス層と、シャフトの
軸方向に対して±１０゜以内の角度で配向させたストレ
ート層と、シャフトの軸方向に対して９０゜±１０゜の
角度で配向させたフープ層とを備え、該フープ層をシャ
フトの少なくとも一部に３層または４層存在させると共
に、重量を４７ｇ〜３０ｇに設定している。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、ゴルフクラブシ
ャフトに関し、詳しくは、一方にカーボンシャフトと呼
ばれる炭素繊維強化樹脂製のゴルフクラブシャフトにお
いて、特に、軽量化しながら強度を保持するものであ
る。
ャフトに関し、詳しくは、一方にカーボンシャフトと呼
ばれる炭素繊維強化樹脂製のゴルフクラブシャフトにお
いて、特に、軽量化しながら強度を保持するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】近年では、ゴルフクラブシャフトとし
て、カーボンシャフトと呼ばれる炭素繊維強化樹脂製の
シャフトが多くのプレーヤーに利用されている。このカ
ーボンシャフトは、スチール製シャフトに較べて、大幅
な軽量化が可能な上、捻れ剛性や曲げ剛性が比較的自由
に設定出来る等、設計自由度が大きい。そのため、幅広
いゴルファーのニ−ズに対応でき、よって、広く普及し
ている。
て、カーボンシャフトと呼ばれる炭素繊維強化樹脂製の
シャフトが多くのプレーヤーに利用されている。このカ
ーボンシャフトは、スチール製シャフトに較べて、大幅
な軽量化が可能な上、捻れ剛性や曲げ剛性が比較的自由
に設定出来る等、設計自由度が大きい。そのため、幅広
いゴルファーのニ−ズに対応でき、よって、広く普及し
ている。
【０００３】従来、一般に提供されているカーボンシャ
フトは、図２に示すように、炭素繊維の配向角が互いに
交差するように少なくとも２層を積層したバイアス層群
１Ａ、１Ｂと、炭素繊維がシャフト軸線方向に略平行に
配列する少なくとも１層のストレート層２のみから構成
されている。
フトは、図２に示すように、炭素繊維の配向角が互いに
交差するように少なくとも２層を積層したバイアス層群
１Ａ、１Ｂと、炭素繊維がシャフト軸線方向に略平行に
配列する少なくとも１層のストレート層２のみから構成
されている。
【０００４】この種のカーボンシャフトにおいて、５５
ｇ以下の軽量シャフトとした場合、シャフトの肉厚が薄
くなる関係で、シャフトの圧壊強度（つぷし強度）が不
足し、それが、強度低下の要因のーつとなって折れが発
生しやすい。即ち、非軽量シャフトの場合におけるシャ
フトの折れの原因は、曲げ応力より起因する引っ張り及
び圧縮せん断破壊が主であるが、上記軽量シャフトの場
合、肉厚が薄く圧縮破壊強度が弱くなる為、シャフト折
れの過程で、曲げ応力の負荷がかかると、まず圧壊（つ
ぶし破壊）が起こる。
ｇ以下の軽量シャフトとした場合、シャフトの肉厚が薄
くなる関係で、シャフトの圧壊強度（つぷし強度）が不
足し、それが、強度低下の要因のーつとなって折れが発
生しやすい。即ち、非軽量シャフトの場合におけるシャ
フトの折れの原因は、曲げ応力より起因する引っ張り及
び圧縮せん断破壊が主であるが、上記軽量シャフトの場
合、肉厚が薄く圧縮破壊強度が弱くなる為、シャフト折
れの過程で、曲げ応力の負荷がかかると、まず圧壊（つ
ぶし破壊）が起こる。
【０００５】そこで、軽量なカーボンシャフトの場合、
図３に示すように、炭素繊維の配向角がシャフト軸線に
略平行なストレート層２と、バイアス層１Ａ、１Ｂの他
に、ジャフト軸線に対して略直交する方向のフープ層３
を１層あるいは２層設けている。図３の例では、フープ
層３Ａを上記バイアス層１Ａと１Ｂの間と、バイアス層
１Ｂとストレート層２の間に配置し、曲げ破壊強度を向
上させ、シャフトの折れの発生を低減させている。
図３に示すように、炭素繊維の配向角がシャフト軸線に
略平行なストレート層２と、バイアス層１Ａ、１Ｂの他
に、ジャフト軸線に対して略直交する方向のフープ層３
を１層あるいは２層設けている。図３の例では、フープ
層３Ａを上記バイアス層１Ａと１Ｂの間と、バイアス層
１Ｂとストレート層２の間に配置し、曲げ破壊強度を向
上させ、シャフトの折れの発生を低減させている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにフープ層
を１層あるいは２層設けた場合、ある程度、曲げ破壊強
度が向上してシャフトの折れは軽減されるが、４７ｇ以
下の超軽量シャフトの場合、バイアス層及びストレート
層の肉厚が極端に薄くなり、フープ層を１層または２層
設けても、強度が上がらず、シャフトの折れを低減する
ことが困難となっている。
を１層あるいは２層設けた場合、ある程度、曲げ破壊強
度が向上してシャフトの折れは軽減されるが、４７ｇ以
下の超軽量シャフトの場合、バイアス層及びストレート
層の肉厚が極端に薄くなり、フープ層を１層または２層
設けても、強度が上がらず、シャフトの折れを低減する
ことが困難となっている。
【０００７】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、４７ｇ以下の超軽量のカーボンシャフトにおい
て、強度を向上させて折れの発生を低減することを課題
としている。
ので、４７ｇ以下の超軽量のカーボンシャフトにおい
て、強度を向上させて折れの発生を低減することを課題
としている。
【０００８】
【発明を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、シャフトの少なくとも一部に、フープ層
を３層または４層用いて、曲げ破壊強度を向上させたカ
ーボンシャフトを提供するものである。
め、本発明は、シャフトの少なくとも一部に、フープ層
を３層または４層用いて、曲げ破壊強度を向上させたカ
ーボンシャフトを提供するものである。
【０００９】詳しくは、本発明は、炭素繊維強化樹脂層
を積層したゴルフクラブシャフトにおいて、上記炭素繊
維強化樹脂層の炭素繊維を、シャフトの軸方向に対して
±３５゜〜±５５゜の範囲内に配向させたバイアス層
と、上記炭素繊維強化樹脂層の炭素繊維を、シャフトの
軸方向に対して±１０゜以内の角度で配向させたストレ
ート層と、上記炭素繊維強化樹脂層の炭素繊維を、シャ
フトの軸方向に対して９０゜±１０゜の角度で配向させ
たフープ層とを備え、上記フープ層をシャフトの少なく
とも一部に３層または４層存在させると共に、重量を４
７ｇ〜３０ｇに設定していることを特徴とするゴルフク
ラブシャフトを提供している。
を積層したゴルフクラブシャフトにおいて、上記炭素繊
維強化樹脂層の炭素繊維を、シャフトの軸方向に対して
±３５゜〜±５５゜の範囲内に配向させたバイアス層
と、上記炭素繊維強化樹脂層の炭素繊維を、シャフトの
軸方向に対して±１０゜以内の角度で配向させたストレ
ート層と、上記炭素繊維強化樹脂層の炭素繊維を、シャ
フトの軸方向に対して９０゜±１０゜の角度で配向させ
たフープ層とを備え、上記フープ層をシャフトの少なく
とも一部に３層または４層存在させると共に、重量を４
７ｇ〜３０ｇに設定していることを特徴とするゴルフク
ラブシャフトを提供している。
【００１０】上記のように、本発明では、フープ層をシ
ャフトの少なくとも一部に３層または４層存在させるこ
とを特徴としているが、上記３層〜４層設けるフープ層
はシャフトの全長にわたって配置することが最も好まし
い。シャフトの長さ方向の一部に配置する場合には、グ
リップ側の圧壊強度（つぷし強度）が弱いため、グリッ
プ側の太径端から６００ｍｍの範囲に配置することが好
ましい。
ャフトの少なくとも一部に３層または４層存在させるこ
とを特徴としているが、上記３層〜４層設けるフープ層
はシャフトの全長にわたって配置することが最も好まし
い。シャフトの長さ方向の一部に配置する場合には、グ
リップ側の圧壊強度（つぷし強度）が弱いため、グリッ
プ側の太径端から６００ｍｍの範囲に配置することが好
ましい。
【００１１】上記３層または４層のフープ層を、１層つ
づわけてバイアス層の間あるいは／およびバイアス層と
ストレート層の間に存在させることが好ましい（請求項
２）。
づわけてバイアス層の間あるいは／およびバイアス層と
ストレート層の間に存在させることが好ましい（請求項
２）。
【００１２】なお、フープ層の厚みを厚くして、１層あ
るいは２層のフープ層で３層分あるいは４層分の炭素繊
維を巻き付けるという方法も考えられるが、これには問
題がある。フープ層はシャフト軸線方向と直交させて炭
素繊維を巻き付ける為、厚いプリプレグ（炭素繊維目付
量の多いプリプレグ）を巻き付けると、繊維が直線状に
戻ろうとする復元力によって、巻いたプリプレグが起き
あがる所謂「起きあがり」が発生して、巻くことがこと
が難しくなる。言い換えると、プリプレグが薄ければ薄
いほど、炭素繊維目付が少なければ少ないほど巻き易く
なり、生産性が向上する。よって、１層分のフープ層に
含まれる炭素繊維の重量には制約があり、プリプレグを
厚くして２層または１層にて３層分の炭素繊維を巻き付
ける方法は採用しえない。
るいは２層のフープ層で３層分あるいは４層分の炭素繊
維を巻き付けるという方法も考えられるが、これには問
題がある。フープ層はシャフト軸線方向と直交させて炭
素繊維を巻き付ける為、厚いプリプレグ（炭素繊維目付
量の多いプリプレグ）を巻き付けると、繊維が直線状に
戻ろうとする復元力によって、巻いたプリプレグが起き
あがる所謂「起きあがり」が発生して、巻くことがこと
が難しくなる。言い換えると、プリプレグが薄ければ薄
いほど、炭素繊維目付が少なければ少ないほど巻き易く
なり、生産性が向上する。よって、１層分のフープ層に
含まれる炭素繊維の重量には制約があり、プリプレグを
厚くして２層または１層にて３層分の炭素繊維を巻き付
ける方法は採用しえない。
【００１３】従って、本発明のフープ層の厚さは０．０
２５ｍｍ〜０．０５０ｍｍの範囲に設定している。
２５ｍｍ〜０．０５０ｍｍの範囲に設定している。
【００１４】また、本発明においては、上記したバイア
ス層は０．０５ｍｍ〜０．２５ｍｍの厚さで、２〜６
層、ストレート層は０．０５ｍｍ〜０．２５ｍｍの厚さ
で１〜５層とし、シャフトの肉厚は、グリップ側の最大
外径側で０．３〜１．０ｍｍ、ヘッド側の最小外径側で
層数を増加して補強しているため０．９〜４．０ｍｍの
範囲としている。なお、最外層はストレート層とするこ
とが好ましい。
ス層は０．０５ｍｍ〜０．２５ｍｍの厚さで、２〜６
層、ストレート層は０．０５ｍｍ〜０．２５ｍｍの厚さ
で１〜５層とし、シャフトの肉厚は、グリップ側の最大
外径側で０．３〜１．０ｍｍ、ヘッド側の最小外径側で
層数を増加して補強しているため０．９〜４．０ｍｍの
範囲としている。なお、最外層はストレート層とするこ
とが好ましい。
【００１５】上記のようにフープ層を従来の１層あるい
は２層から３層あるいは４層に増加すると、４７ｇ〜３
０ｇの超軽量シャフトの場合、シャフト肉厚が薄くなる
分だけシャフトの圧壊強度が不足して曲げ応力が低下す
るが、圧壊強度を高めるフープ層を従来の２〜３倍とし
ているため、曲げ強度を高めることができ、シャフトの
折れ発生を低減できる。
は２層から３層あるいは４層に増加すると、４７ｇ〜３
０ｇの超軽量シャフトの場合、シャフト肉厚が薄くなる
分だけシャフトの圧壊強度が不足して曲げ応力が低下す
るが、圧壊強度を高めるフープ層を従来の２〜３倍とし
ているため、曲げ強度を高めることができ、シャフトの
折れ発生を低減できる。
【００１６】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図１に示す本発明の実施形態のゴルフクラ
ブシャフト１０では図１に示すように、最内層から最外
層にかけて、バイアス層１０、第一のフープ層１１、バ
イアス層１２、第二のフープ層１３、ストレート層１
４、第三のフープ層１５、ストレート層１６、１７を順
次配置している。また、該ゴルフクラブシャフト１０の
重量を４７ｇ〜３０ｇの範囲としている。
て説明する。図１に示す本発明の実施形態のゴルフクラ
ブシャフト１０では図１に示すように、最内層から最外
層にかけて、バイアス層１０、第一のフープ層１１、バ
イアス層１２、第二のフープ層１３、ストレート層１
４、第三のフープ層１５、ストレート層１６、１７を順
次配置している。また、該ゴルフクラブシャフト１０の
重量を４７ｇ〜３０ｇの範囲としている。
【００１７】上記各層１０〜１７は、炭素繊維強化樹脂
シート（炭素繊維プリプレグシート）からなる。各層を
構成するプリプレグシートをマンドレル２０に積層後、
ラッピングテープを巻き付け、加熱硬化後、表面のラッ
ピングテープを剥がし、表面を研磨して、ゴルフクラブ
シャフトとして成形している。
シート（炭素繊維プリプレグシート）からなる。各層を
構成するプリプレグシートをマンドレル２０に積層後、
ラッピングテープを巻き付け、加熱硬化後、表面のラッ
ピングテープを剥がし、表面を研磨して、ゴルフクラブ
シャフトとして成形している。
【００１８】上記バイアス層１０、１２は、上記プリプ
レグシートの炭素繊維の配向角度をシャフトの軸方向に
対して±３５゜〜±５５゜の範囲とし、かつ、バイアス
層１０と１２とは配向角度を互いに交差するように対称
としている。上記ストレート層１４、１６、１７は炭素
繊維の配向角度をシャフトの軸方向に対して±１０゜以
内としている。上記第一、第二、第三のフープ層１１、
１３、１５は炭素繊維の配向角度をシャフトの軸方向に
対して９０゜±１０゜の角度としている。
レグシートの炭素繊維の配向角度をシャフトの軸方向に
対して±３５゜〜±５５゜の範囲とし、かつ、バイアス
層１０と１２とは配向角度を互いに交差するように対称
としている。上記ストレート層１４、１６、１７は炭素
繊維の配向角度をシャフトの軸方向に対して±１０゜以
内としている。上記第一、第二、第三のフープ層１１、
１３、１５は炭素繊維の配向角度をシャフトの軸方向に
対して９０゜±１０゜の角度としている。
【００１９】具体的には、各層１０〜１７として下記の
表１に示すプリプレグシートを用いている。
表１に示すプリプレグシートを用いている。
【００２０】
【表１】 バイアス層 ８０５５Ｓ−１０ 東レ（株）製 ストレート層 ８０５５Ｓ−７、１０、１２ 東レ（株）製 フープ層 ８０５−３ 東レ（株）製
【００２１】なお、上記ストレート層の重量は、上記３
種のプリプレグと、表面研磨量によって調整している。
種のプリプレグと、表面研磨量によって調整している。
【００２２】上記したように、３層のフープ層１１、１
３、１５は、１層づつ分けてバイアス層の間、およびバ
イアス層とストレート層との間に配置することが好まし
い。即ち、フープ層１１、１３、１５は厚みが薄く、か
つ繊維が軸線に対して略直角に配向しているので、それ
単独で巻き付けようとすると、作業中、プリプレグが繊
維方向に対し平行に裂けてしまったり、または、繊維が
重なり合って乱れたりしやすくなる。しかしながら、バ
イアス層やストレート層に一旦貼り合わせてから巻き付
けると裂けたりすることなく効率よく巻き付けることが
できる。さらに、１層ずつ分けると、プリプレグシート
の幅を小さくすることにより、貼り合わせたときフープ
層がはみ出ることなく、作業性が向上する。しかしなが
ら、必ずしも１層づつ分けて配置することに限定され
ず、３層のフープ層をまとめて配置していもよい。
３、１５は、１層づつ分けてバイアス層の間、およびバ
イアス層とストレート層との間に配置することが好まし
い。即ち、フープ層１１、１３、１５は厚みが薄く、か
つ繊維が軸線に対して略直角に配向しているので、それ
単独で巻き付けようとすると、作業中、プリプレグが繊
維方向に対し平行に裂けてしまったり、または、繊維が
重なり合って乱れたりしやすくなる。しかしながら、バ
イアス層やストレート層に一旦貼り合わせてから巻き付
けると裂けたりすることなく効率よく巻き付けることが
できる。さらに、１層ずつ分けると、プリプレグシート
の幅を小さくすることにより、貼り合わせたときフープ
層がはみ出ることなく、作業性が向上する。しかしなが
ら、必ずしも１層づつ分けて配置することに限定され
ず、３層のフープ層をまとめて配置していもよい。
【００２３】本発明は、上記第１実施形態と同様に下記
の表２に示す第２〜第４実施形態のゴルフクラブシャフ
トを製造した。さらに、本発明の実施形態と比較するた
めに第１〜第４従来例および比較例のゴルフクラブシャ
フトを製造した。表２中の第１〜第４従来例及び比較例
のバイアス層、ストレート層およびフープ層は前記表１
に示す本発明の実施形態と同一のものを使用している。
の表２に示す第２〜第４実施形態のゴルフクラブシャフ
トを製造した。さらに、本発明の実施形態と比較するた
めに第１〜第４従来例および比較例のゴルフクラブシャ
フトを製造した。表２中の第１〜第４従来例及び比較例
のバイアス層、ストレート層およびフープ層は前記表１
に示す本発明の実施形態と同一のものを使用している。
【００２４】
【表２】
【００２５】表２に示すように、第１比較例と第２比較
例では、第１比較例がフープ層１層であるのに対して、
第２比較例はフープ層を２層とし、フープ層１層分の重
量をストレート層の重量で調整して両者の重量を同じと
した。シャフト重量が４７ｇで同一の第２従来例、第１
実施形態、第４実施形態および比較例、シャフト重量が
４４ｇで同一の第３従来例と第２実施例、シャフト重量
が４３ｇで同一の第４従米例と第３実施形態も、それぞ
れ、同様にフープ層の重量差をストレート層で調整して
重量を合わせている。つまりシャフト重量が同じで、フ
ープ層が多い場合、増えたフープ層の分だけストレート
層が少なくなっている。
例では、第１比較例がフープ層１層であるのに対して、
第２比較例はフープ層を２層とし、フープ層１層分の重
量をストレート層の重量で調整して両者の重量を同じと
した。シャフト重量が４７ｇで同一の第２従来例、第１
実施形態、第４実施形態および比較例、シャフト重量が
４４ｇで同一の第３従来例と第２実施例、シャフト重量
が４３ｇで同一の第４従米例と第３実施形態も、それぞ
れ、同様にフープ層の重量差をストレート層で調整して
重量を合わせている。つまりシャフト重量が同じで、フ
ープ層が多い場合、増えたフープ層の分だけストレート
層が少なくなっている。
【００２６】上記第１〜第４実施形態、第１〜第４従来
例、および比較例のゴルフクラブシャフトに対して、製
品安全協会の標準法に準拠するＳＧ式３点曲げ破壊強度
試験を行った。該ＳＧ方式の破壊強度試験によりゴルフ
クラブシャフトの細径側先端より９０ｍｍ（Ｔ点）、１
７５ｍｍ（Ａ点）、５２５ｍｍ（Ｂ点）、後端部より１
７５ｍｍ（Ｃ点）の各点における破壊強度を測定した。
また、つぷし強度は上記（Ａ点）（Ｂ点）（Ｃ点）にお
いて、１０ｍｍ幅にて輪切りにしたシャフト片の圧縮破
壊強度を測定した。
例、および比較例のゴルフクラブシャフトに対して、製
品安全協会の標準法に準拠するＳＧ式３点曲げ破壊強度
試験を行った。該ＳＧ方式の破壊強度試験によりゴルフ
クラブシャフトの細径側先端より９０ｍｍ（Ｔ点）、１
７５ｍｍ（Ａ点）、５２５ｍｍ（Ｂ点）、後端部より１
７５ｍｍ（Ｃ点）の各点における破壊強度を測定した。
また、つぷし強度は上記（Ａ点）（Ｂ点）（Ｃ点）にお
いて、１０ｍｍ幅にて輪切りにしたシャフト片の圧縮破
壊強度を測定した。
【００２７】上記表２に示すように、同一重量の第１従
来例と第２従来例を比較すると、フープ層が２層である
第２従来例の方がＢ点及びＣ点で強度が向上している。
よって、フープ層が多い程、曲げ強度およびつぶし強度
が向上することが確認できた。さらに、第１および第２
従来例と同一重量の第１実施形態では、フープ層を３層
としているため、第２従来例よりも更に曲げ強度および
つびし強度が向上していた。また、第４実施形態もは、
同一重量の４７ｇでフープ層を４層にしたものである
が、やはりＡ，Ｂ，Ｃの各点で第２従来例よりも３点曲
げ破壊強度およびつぶし強度が向上していた。これに対
して、同一重量の４７ｇでフープ層を５層とした比較例
は第１および第４実施形態と比較して３点曲げ強度が著
しく低下していた。これは、フープ層の増加によりつぶ
し強度向上による曲げ強度の向上率よりも、フープ層が
増加することによってストレート層が減少することによ
り曲げ強度の減少率が大きくない、よって、曲げ強度が
低下したと認めらる。
来例と第２従来例を比較すると、フープ層が２層である
第２従来例の方がＢ点及びＣ点で強度が向上している。
よって、フープ層が多い程、曲げ強度およびつぶし強度
が向上することが確認できた。さらに、第１および第２
従来例と同一重量の第１実施形態では、フープ層を３層
としているため、第２従来例よりも更に曲げ強度および
つびし強度が向上していた。また、第４実施形態もは、
同一重量の４７ｇでフープ層を４層にしたものである
が、やはりＡ，Ｂ，Ｃの各点で第２従来例よりも３点曲
げ破壊強度およびつぶし強度が向上していた。これに対
して、同一重量の４７ｇでフープ層を５層とした比較例
は第１および第４実施形態と比較して３点曲げ強度が著
しく低下していた。これは、フープ層の増加によりつぶ
し強度向上による曲げ強度の向上率よりも、フープ層が
増加することによってストレート層が減少することによ
り曲げ強度の減少率が大きくない、よって、曲げ強度が
低下したと認めらる。
【００２８】同様に、同一重量の４４ｇである第３従来
例と第２実施形態を比較すると、第２実施形態の方が、
曲げ強度、つぷし強度共に向上していた。第３実施形態
は、第２実施形態における３層目のフープ層のうち先端
より５００ｍｍを取り除いたものであるが、 同じ４３ｇ
の第４従米例において特に曲げ強度の弱いＢ点、Ｃ点に
おいて効果的に強度向上が達成されていた。
例と第２実施形態を比較すると、第２実施形態の方が、
曲げ強度、つぷし強度共に向上していた。第３実施形態
は、第２実施形態における３層目のフープ層のうち先端
より５００ｍｍを取り除いたものであるが、 同じ４３ｇ
の第４従米例において特に曲げ強度の弱いＢ点、Ｃ点に
おいて効果的に強度向上が達成されていた。
【００２９】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わるゴルフクラブシャフトでは、超軽量の４７ｇ〜
３０ｇとしながら、フープ層を従来の２〜４倍の３層あ
るいは４層としているため、つぶし強度を高めて、曲げ
強度を高めることができ、よって、シャフトの折れの発
生を低減できる。言い換えれば、重量を増加することな
く効果的に強度の向上を図ることができる。
に係わるゴルフクラブシャフトでは、超軽量の４７ｇ〜
３０ｇとしながら、フープ層を従来の２〜４倍の３層あ
るいは４層としているため、つぶし強度を高めて、曲げ
強度を高めることができ、よって、シャフトの折れの発
生を低減できる。言い換えれば、重量を増加することな
く効果的に強度の向上を図ることができる。
【００３０】また、フープ層を３層または４層にして
も、バイアス層の間、あるいはバイアス層とストレート
層の間に１層づつ配置し、これらバイアス層あるいはス
トレート層に一旦貼りわせてから積層することで、生産
性よく作製することが出来る。
も、バイアス層の間、あるいはバイアス層とストレート
層の間に１層づつ配置し、これらバイアス層あるいはス
トレート層に一旦貼りわせてから積層することで、生産
性よく作製することが出来る。
【図１】 本発明の実施形態を示す一部斜視図であ
る。
る。
【図２】 従来例を示す一部斜視図である。
【図３】 他の従来例を示す一部斜視図である。
１１、１３、１５ フープ層 １０、１２ バイアス層 １４、１６、１７ ストレート層 ２０ マンドレル
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成９年７月２８日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００４
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００４】この種のカーボンシャフトにおいて、５５
ｇ以下の軽量シャフトとした場合、シャフトの肉厚が薄
くなる関係で、シャフトの圧壊強度（つぶし強度）が不
足し、それが、強度低下の要因のーつとなって折れが発
生しやすい。即ち、非軽量シャフトの場合におけるシャ
フトの折れの原因は、曲げ応力より起因する引っ張り及
び圧縮せん断破壊が主であるが、上記軽量シャフトの場
合、肉厚が薄く圧縮破壊強度が弱くなる為、シャフト折
れの過程で、曲げ応力の負荷がかかると、まず圧壊（つ
ぶし破壊）が起こる。
ｇ以下の軽量シャフトとした場合、シャフトの肉厚が薄
くなる関係で、シャフトの圧壊強度（つぶし強度）が不
足し、それが、強度低下の要因のーつとなって折れが発
生しやすい。即ち、非軽量シャフトの場合におけるシャ
フトの折れの原因は、曲げ応力より起因する引っ張り及
び圧縮せん断破壊が主であるが、上記軽量シャフトの場
合、肉厚が薄く圧縮破壊強度が弱くなる為、シャフト折
れの過程で、曲げ応力の負荷がかかると、まず圧壊（つ
ぶし破壊）が起こる。
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１０
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１０】上記のように、本発明では、フープ層をシ
ャフトの少なくとも一部に３層または４層存在させるこ
とを特徴としているが、上記３層〜４層設けるフープ層
はシャフトの全長にわたって配置することが最も好まし
い。シャフトの長さ方向の一部に配置する場合には、グ
リップ側の圧壊強度（つぶし強度）が弱いため、グリッ
プ側の太径端から６００ｍｍの範囲に配置することが好
ましい。
ャフトの少なくとも一部に３層または４層存在させるこ
とを特徴としているが、上記３層〜４層設けるフープ層
はシャフトの全長にわたって配置することが最も好まし
い。シャフトの長さ方向の一部に配置する場合には、グ
リップ側の圧壊強度（つぶし強度）が弱いため、グリッ
プ側の太径端から６００ｍｍの範囲に配置することが好
ましい。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２６
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２６】上記第１〜第４実施形態、第１〜第４従来
例、および比較例のゴルフクラブシャフトに対して、製
品安全協会の標準法に準拠するＳＧ式３点曲げ破壊強度
試験を行った。該ＳＧ方式の破壊強度試験によりゴルフ
クラブシャフトの細径側先端より９０ｍｍ（Ｔ点）、１
７５ｍｍ（Ａ点）、５２５ｍｍ（Ｂ点）、後端部より１
７５ｍｍ（Ｃ点）の各点における破壊強度を測定した。
また、つぶし強度は上記（Ａ点）（Ｂ点）（Ｃ点）にお
いて、１０ｍｍ幅にて輪切りにしたシャフト片の圧縮破
壊強度を測定した。
例、および比較例のゴルフクラブシャフトに対して、製
品安全協会の標準法に準拠するＳＧ式３点曲げ破壊強度
試験を行った。該ＳＧ方式の破壊強度試験によりゴルフ
クラブシャフトの細径側先端より９０ｍｍ（Ｔ点）、１
７５ｍｍ（Ａ点）、５２５ｍｍ（Ｂ点）、後端部より１
７５ｍｍ（Ｃ点）の各点における破壊強度を測定した。
また、つぶし強度は上記（Ａ点）（Ｂ点）（Ｃ点）にお
いて、１０ｍｍ幅にて輪切りにしたシャフト片の圧縮破
壊強度を測定した。
【手続補正４】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２７
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２７】上記表２に示すように、同一重量の第１従
来例と第２従来例を比較すると、フープ層が２層である
第２従来例の方がＢ点及びＣ点で強度が向上している。
よって、フープ層が多い程、曲げ強度およびつぶし強度
が向上することが確認できた。さらに、第１および第２
従来例と同一重量の第１実施形態では、フープ層を３層
としているため、第２従来例よりも更に曲げ強度および
つぶし強度が向上していた。また、第４実施形態は、同
一重量の４７ｇでフープ層を４層にしたものであるが、
やはりＡ，Ｂ，Ｃの各点で第２従来例よりも３点曲げ破
壊強度およびつぶし強度が向上していた。これに対し
て、同一重量の４７ｇでフープ層を５層とした比較例は
第１および第４実施形態と比較して３点曲げ強度が著し
く低下していた。これは、フープ層の増加によりつぶし
強度向上による曲げ強度の向上率よりも、フープ層が増
加することによってストレート層が減少することにより
曲げ強度の減少率が大きくなり、よって、曲げ強度が低
下したと認められる。
来例と第２従来例を比較すると、フープ層が２層である
第２従来例の方がＢ点及びＣ点で強度が向上している。
よって、フープ層が多い程、曲げ強度およびつぶし強度
が向上することが確認できた。さらに、第１および第２
従来例と同一重量の第１実施形態では、フープ層を３層
としているため、第２従来例よりも更に曲げ強度および
つぶし強度が向上していた。また、第４実施形態は、同
一重量の４７ｇでフープ層を４層にしたものであるが、
やはりＡ，Ｂ，Ｃの各点で第２従来例よりも３点曲げ破
壊強度およびつぶし強度が向上していた。これに対し
て、同一重量の４７ｇでフープ層を５層とした比較例は
第１および第４実施形態と比較して３点曲げ強度が著し
く低下していた。これは、フープ層の増加によりつぶし
強度向上による曲げ強度の向上率よりも、フープ層が増
加することによってストレート層が減少することにより
曲げ強度の減少率が大きくなり、よって、曲げ強度が低
下したと認められる。
【手続補正５】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２８
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２８】同様に、同一重量の４４ｇである第３従来
例と第２実施形態を比較すると、第２実施形態の方が、
曲げ強度、つぶし強度共に向上していた。第３実施形態
は、第２実施形態における３層目のフープ層のうち先端
より５００ｍｍを取り除いたものであるが、 同じ４３ｇ
の第４従来例において特に曲げ強度の弱いＢ点、Ｃ点に
おいて効果的に強度向上が達成されていた。
例と第２実施形態を比較すると、第２実施形態の方が、
曲げ強度、つぶし強度共に向上していた。第３実施形態
は、第２実施形態における３層目のフープ層のうち先端
より５００ｍｍを取り除いたものであるが、 同じ４３ｇ
の第４従来例において特に曲げ強度の弱いＢ点、Ｃ点に
おいて効果的に強度向上が達成されていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｂ３２Ｂ 5/12 Ｂ２９Ｃ 67/14 Ｘ // Ｂ２９Ｌ 31:52
Claims (2)
- 【請求項１】 炭素繊維強化樹脂層を積層したゴルフク
ラブシャフトにおいて、 上記炭素繊維強化樹脂層の炭素繊維を、シャフトの軸方
向に対して±３５゜〜±５５゜の範囲内に配向させたバ
イアス層と、 上記炭素繊維強化樹脂層の炭素繊維を、シャフトの軸方
向に対して±１０゜以内の角度で配向させたストレート
層と、 上記炭素繊維強化樹脂層の炭素繊維を、シャフトの軸方
向に対して９０゜±１０゜の角度で配向させたフープ層
とを備え、 上記フープ層をシャフトの少なくとも一部に３層または
４層存在させると共に、重量を４７ｇ〜３０ｇに設定し
ていることを特徴とするゴルフクラブシャフト。 - 【請求項２】 上記３層または４層のフープ層を、１層
つづわけてバイアス層の間あるいは／およびバイアス層
とストレート層の間に存在させている請求項１に記載の
ゴルフクラブシャフト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9182842A JPH1119257A (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | ゴルフクラブシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9182842A JPH1119257A (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | ゴルフクラブシャフト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1119257A true JPH1119257A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=16125420
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9182842A Pending JPH1119257A (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | ゴルフクラブシャフト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1119257A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008093944A (ja) * | 2006-10-11 | 2008-04-24 | Mrc Composite Products Co Ltd | 繊維強化樹脂製管状体の製造方法 |
| JP2012245309A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-13 | Dunlop Sports Co Ltd | ゴルフクラブ用シャフト |
| JP2013111403A (ja) * | 2011-11-30 | 2013-06-10 | Globeride Inc | ゴルフクラブセットのためのシャフトセット |
| US8740009B2 (en) | 2009-04-10 | 2014-06-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Tank and manufacturing method thereof |
| CN104006284A (zh) * | 2014-05-26 | 2014-08-27 | 中山市卡邦碳纤维材料制品有限公司 | 一种碳纤维管 |
| US9316359B2 (en) | 2009-04-10 | 2016-04-19 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Tank and manufacturing method thereof |
| JP2016123493A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | ダンロップスポーツ株式会社 | ゴルフクラブシャフト |
| CN111720631A (zh) * | 2020-07-07 | 2020-09-29 | 河南四通精密模具有限公司 | 一种高环刚度的拉缠frp管及其制备方法 |
-
1997
- 1997-07-08 JP JP9182842A patent/JPH1119257A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008093944A (ja) * | 2006-10-11 | 2008-04-24 | Mrc Composite Products Co Ltd | 繊維強化樹脂製管状体の製造方法 |
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| US9316359B2 (en) | 2009-04-10 | 2016-04-19 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Tank and manufacturing method thereof |
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| JP2016123493A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | ダンロップスポーツ株式会社 | ゴルフクラブシャフト |
| US9713753B2 (en) | 2014-12-26 | 2017-07-25 | Dunlop Sports Co. Ltd. | Golf club shaft |
| CN111720631A (zh) * | 2020-07-07 | 2020-09-29 | 河南四通精密模具有限公司 | 一种高环刚度的拉缠frp管及其制备方法 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070109 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070308 |
|
| A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20070507 |
|
| A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20070615 |