JP2013111403A - ゴルフクラブセットのためのシャフトセット - Google Patents
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【課題】シャフト間の物性の変化が少なく各シャフトの重量が精度良く調整されたシャフトセットが提供される。
【解決手段】ゴルフクラブセットのためのシャフトセットは、長さの異なる複数のシャフト12A,12B,12Cから構成される。各シャフト12A,12B,12Cはいずれも、筒状に積層された複数の強化繊維層から形成されている。複数の強化繊維層は、ストレート層とバイアス層とフープ層を有している。シャフトセットのシャフト12A,12B,12Cは、長さの短いものほど、フープ層の重量が大きく、全体の重量が大きい。
【選択図】図1
【解決手段】ゴルフクラブセットのためのシャフトセットは、長さの異なる複数のシャフト12A,12B,12Cから構成される。各シャフト12A,12B,12Cはいずれも、筒状に積層された複数の強化繊維層から形成されている。複数の強化繊維層は、ストレート層とバイアス層とフープ層を有している。シャフトセットのシャフト12A,12B,12Cは、長さの短いものほど、フープ層の重量が大きく、全体の重量が大きい。
【選択図】図1
Description
本発明は、ゴルフクラブセットのためのシャフトセットに関する。
特開2009−207616号公報は、ゴルフクラブセットの各ゴルフクラブの使用感をゴルフクラブ間で大きく変化させずにシャフトの重量を変化させたゴルフクラブセットを開示している。このゴルフクラブセットでは、各シャフトは、繊維強化樹脂の筒状本体と、この筒状本体の内側に設けた質量調整材とから構成されている。筒状本体を構成する繊維強化樹脂は、で構成されている。ブレーディンク法により、シャフト毎に共通の材料で形成されている。
繊維強化樹脂のブレーディンク法により、共通の材料としているため、番手ごとの要求特性に大きな差がつけ難く、また、番手ごとのシャフトの物性(曲げ剛性、振動数、捩り剛性)を調整することができず、スイングし難いゴルフクラブセットとなる。
また、重量変化のため、質量調整体の長さを変えたり、(周方向全体)厚さを変えると、シャフト毎に曲げ剛性が変化したり、撓み(曲がり)位置が変化したりしやすく、番手ごとにスイングの調整が必要なゴルフクラブセットになる。
本発明は、このような実状を考慮して成されたものであり、その目的は、シャフト間の物性の変化が少なく各シャフトの重量が精度良く調整されたシャフトセットを提供することである。
本発明は、複数の番手のゴルフクラブから構成されるゴルフクラブセットのためのシャフトセットである。シャフトセットは、長さの異なる複数のシャフトから構成され、各シャフトは、筒状に積層された複数の強化繊維層から形成されている。前記複数の強化繊維層は、少なくとも、シャフトの軸に平行に強化繊維が延びているストレート層と、シャフトの軸に対して斜めに強化繊維が延びているバイアス層と、シャフトの軸に対して垂直に強化繊維が延びているフープ層を有している。前記複数のシャフトは、長さが短いものほど、前記フープ層の重量が大きく、全体の重量が大きい。
本発明によれば、シャフト間の物性の変化が少なく各シャフトの重量が精度良く調整されたシャフトセットが提供される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
ゴルフクラブセットは、複数の番手のゴルフクラブから構成される。ゴルフクラブセットの一例を図1に示す。このゴルフクラブセットは、たとえば、アイアンセットであり、図1に示されるように、3〜9番アイアン#3〜#9とピッチングウェッジPWとアプローチウェッジAWとサンドウェッジSWの10本のアイアンで構成されている。アイアンセットの構成はこれに限らない。たとえば、これらのうちのいくつかが省略されてもよい。アイアンセットは、別の例では、6〜9番アイアン#6〜#9とピッチングウェッジPWの5本のアイアンから構成されてもよい。また、1,2番アイアンやロブウェッジなど、他のゴルフクラブが追加されてもよい。
各ゴルフクラブは、基本的に、シャフト12と、シャフト12の先端部に取り付けられたヘッド14と、シャフト12の後端部に設けられたグリップ16から構成される。
ゴルフクラブセットのためのシャフトセットは、長さの異なる複数のシャフトから構成される。シャフトセットの一例を図2に示す。このシャフトセットは、長さの異なる複数のシャフト12A,12B,12Cから構成されている。各シャフト12A,12B,12Cは、ヘッド側すなわち先側が小径・肉厚に形成され、グリップ側すなわち元側が大径・肉薄に形成されている。ここで、便宜上、シャフト12Aが、低番手のゴルフクラブ用のシャフトを表し、シャフト12Bが、中番手のゴルフクラブ用のシャフトを表し、シャフト12Cが、高番手のゴルフクラブ用のシャフトを表している。
図2には、例示的に、3本のシャフトから構成されたシャフトセットが図示されているが、シャフトセットを構成するシャフトの本数はこれに限らない。シャフトセットは、3本よりも多い本数のシャフトで構成されてもよく、また反対に、2本のシャフトで構成されてもよい。
たとえば、シャフトセットを構成する複数のシャフトは、それぞれ、ゴルフクラブセットを構成する複数の番手のゴルフクラブに対応していてもよい。たとえば、シャフトセットが10本のシャフトから構成され、10本のシャフトが、それぞれ、前述した3〜9番アイアン#3〜#9とピッチングウェッジPWとアプローチウェッジAWとサンドウェッジSWの10本のゴルフクラブに対応していてもよい。
また、シャフトセットを構成する複数のシャフトの少なくとも一つは、ゴルフクラブセットを構成する複数の番手のゴルフクラブのうちの連続する複数の番手のゴルフクラブに対応していてもよい。たとえば、シャフトセット中の1本のシャフトが、7〜9番アイアン#7〜#9に対応していてもよい。他の各シャフトは、連続する別の複数の番手のゴルフクラブに対応していてもよく、または、別の番手の1本のゴルフクラブに対応していてもよい。
さらには、シャフトセットを構成する複数のシャフトは、それぞれ、ゴルフクラブセットを構成する複数の番手のゴルフクラブの一部を構成する連続する複数の番手のゴルフクラブに対応してもよい。たとえば、シャフトセットが3本のシャフトから構成され、それらのうちの1本のシャフトが3〜6番アイアン#3〜#6に対応し、別の1本のシャフトが7〜9番アイアン#7〜#9に対応し、残りの1本のシャフトがピッチングウェッジPWとアプローチウェッジAWとサンドウェッジSWに対応していてもよい。
図2のシャフトセットは、最後の構成例に該当し、シャフト12Aが3〜6番アイアン#3〜#6に対応し、シャフト12Bが7〜9番アイアン#7〜#9に対応し、シャフト12CがピッチングウェッジPWとアプローチウェッジAWとサンドウェッジSWに対応している。
図3Aは、図2に示された低番手のゴルフクラブ用のシャフト12AのA−A線に沿った断面を模式的に示し、図3Bは、図2に示された中番手のゴルフクラブ用のシャフト12BのB−B線に沿った断面を模式的に示し、図3Cは、図2に示された高番手のゴルフクラブ用のシャフト12CのC−C線に沿った断面を模式的に示している。図3A,3B,3Cに示されるように、各シャフト12A,12B,12Cはいずれも、筒状に積層された複数の強化繊維層から形成されている。各強化繊維層は、平行に延びる多数の強化繊維を含んでいる。複数の強化繊維層は、ストレート層SLとバイアス層BLとフープ層HLを有している。
ストレート層SLは、曲げ剛性強化のために設けられ、シャフトの軸に平行に強化繊維が延びている。すなわち、ストレート層SLの強化繊維は、シャフトの軸にほとんど平行にシャフトの軸の周囲に位置している。
バイアス層BLは、捩れ剛性強化のために設けられ、シャフトの軸に対して斜めに強化繊維が延びている。すなわち、バイアス層BLの強化繊維は、シャフトの軸の周囲を、螺旋状に周回している。
ストレート層SLとバイアス層BLは本体層を形成している。ここで、本体層とは、シャフトの全長の80%以上にわたって延在しており、シャフトの全体の剛性を実質的に担う層を指している。
フープ層HLは、重量調整のために設けられ、シャフトの軸に対して垂直に強化繊維が延びている。すなわち、フープ層HLの強化繊維は、シャフトの軸の周囲を、シャフトの軸に垂直な平面に平行に周回している。
図3A,3B,3Cには示されていないが、シャフトを形成する複数の強化繊維層は、ストレート層SLとバイアス層BLとフープ層HLのほかに、シャフトの先側の剛性強化のための補強層と、シャフトの先側の外径を調整するための外径調整層を有している。これらの補強層と外径調整層は、シャフトの先側に部分的に積層される。外径調整層は、ヘッド14の取り付けの際に、ヘッド14に設けられた取り付け穴に合わせて適宜削られる。
フープ層HLは、図3A,3B,3Cに示されるように、ストレート層SLとバイアス層BLの間に配置されてよい。しかし、フープ層HLの位置はこれに限らない。たとえば、フープ層HLは、ストレート層SLとバイアス層BLの内側に配置されてもよく、また、ストレート層SLとバイアス層BLの内側に配置されてもよい。
シャフトの断面構造を模式的に示すために、図3A,3B,3Cにはストレート層SLとバイアス層BLとフープ層HLが一つずつ描かれているが、それらはいずれも複数の層から構成されてもよい。さらに、フープ層HLは、ストレート層SLを構成する複数の層の間に配置されてもよく、また、バイアス層BLを構成する複数の層の間に配置されてもよい。
シャフトは、その物性(曲げ剛性、振動数)が異方性をもたないことが要求される。つまり、シャフトの物性は、曲がり方向によらずに、同じであることが求められる。このため、ストレート層の巻回数はいずれも実質的に正の整数に等しい方が良い。
シャフトの長さはゴルフクラブの番手ごとに異なる。番手の異なるゴルフクラブ間におけるスイングの感覚の変化を少なく抑えるために、低番手のゴルフクラブ用の長いシャフトは軽く、高番手のゴルフクラブ用の短いシャフトは重いとよい。
このため、シャフトセットのシャフトは、長さの短いものほど、フープ層の重量が大きく、全体の重量が大きい。つまり、短いシャフトは長いシャフトに比べてフープ層の重量が大きく、そのフープ層の重量の差は、長さの減少に起因するストレート層とバイアス層の重量の減少よりも大きい。たとえば、図2のシャフトセットでは、シャフト12Bのフープ層HLの重量は、ストレート層SLとバイアス層BLの重量の減少分を超えて、シャフト12Aのフープ層HLの重量よりも大きく、同様に、シャフト12Cのフープ層HLの重量は、ストレート層SLとバイアス層BLの重量の減少分を超えて、シャフト12Bのフープ層HLの重量よりも大きい。
ゴルフクラブセットは、たとえば、3アイアン#3とサンドウェッジSWの間に3〜5gの重量差を与えるように設計される。このため、図2のゴルフクラブセットでは、シャフト12Cはシャフト12Aよりも3〜15g重く設計される。また、シャフトセットのシャフトがゴルフクラブセットのゴルフクラブに1対1で対応している構成では、隣接する番手間にたとえば0.1〜3.0g程度の重量差をつけて設計される。
フープ層の重量の違いは、シャフトセットのシャフトごとにフープ層の巻回数を変えることにより達成される。つまり、シャフトセットの複数のシャフトは、それぞれ、フープ層の巻回数が異なっている。フープ層の強化繊維はシャフトの軸に垂直に延びているので、フープ層の巻回数の変化はシャフトの物性の異方性を引き起こさない。したがって、フープ層の巻回数は任意に設定してよい。つまり、フープ層の巻回数は、ストレート層とバイアス層の巻回数とは異なり、正の整数である必要はなく、任意の正の実数であってよい。これにより、シャフトセットの各シャフトの重量を細かく調整することができる。
シャフトセットの各シャフトのフープ層HLの巻回数がいずれも1よりも大きい場合には、フープ層の巻回数の違いは、フープ層の重ね代の違いととらえてよい。シャフトセットのシャフトは、長さの短いものほど、フープ層の重ね代が大きい。たとえば、図2のシャフトセットでは、図3A,3B,3Cを比較してわかるように、シャフト12Bのフープ層HLの重ね代wbは、シャフト12Aのフープ層HLの重ね代waよりも大きく、シャフト12Cのフープ層HLの重ね代wcは、シャフト12Bのフープ層HLの重ね代wbよりも大きい。
さらに、フープ層の巻回数は、シャフトの軸に沿って一定であってもよく、また、シャフトの先側と元側で異なっていてもよい。以下に、3番アイアン#3と7番アイアン#7とピッチングウェッジPWにそれぞれ対応するシャフトの間における先側と元側のフープ層の巻回数のいくつかの変化例を示す。
この例では、各シャフトのフープ層の巻回数は、シャフトの軸に沿って一定であり、シャフトの先側と元側で等しい。このようなシャフトセットでは、シャフト間の重心位置の変化が少なく、バランスポイントがシャフト間で変化し難くため、スイング感が一定に保たれやすい。
この例では、各シャフトのフープ層の巻回数は、シャフトの先側と元側で異なっており、元側の巻回数だけがシャフト間で変化している。このようなシャフトセットは、低番手のゴルフクラブほどヘッド側の重量を軽くできるため、飛距離の向上が期待できる。また、高番手のゴルフクラブほどヘッド側の重量を重くできるため、方向性の向上が期待できる。
この例では、各シャフトのフープ層の巻回数は、シャフトの先側と元側で異なっており、元側の巻回数に比べて先側の巻回数が大きくシャフト間で変化している。このようなシャフトセットは、低番手のゴルフクラブほどヘッド側の重量を重くできるため、方向性の向上が期待できる。また、高番手のゴルフクラブほどヘッド側の重量を軽くできるため、飛距離の向上が期待できる。
シャフトは、テーパー部を有するマンドレルと呼ばれる芯金に、複数の強化繊維シートを巻回し、巻回した強化繊維シートを硬化させることによって形成される。
図4は、図2の各シャフトを形成するために使用される複数の強化繊維シートの構成例を、これらの強化繊維シートが巻回されるマンドレルと共に示している。この構成例における複数の強化繊維シートは、前述したバイアス層を形成するバイアスシートBSと、前述したフープ層を形成するフープシートHSと、前述したストレート層を形成するストレートシートSSと、前述した補強層を形成する補強シートRSと、前述した外径調整層を形成する外径調整シートASから構成される。
これらの強化繊維シートBS,HS,SS,RS,ASは、プリプレグシートを裁断して形成される。プリプレグシートとは、平行に延びる多数の強化繊維に合成樹脂を含浸した形成されたシートである。プリプレグシートは、各種メーカーから供給されており、工業的に入手可能である。プリプレグシートには、繊維、繊維弾性率、樹脂含有量、繊維目付などの違いにより、さまざまな種類がある。つまり、各強化繊維シートBS,HS,SS,RS,ASは、設計に基づいて、多数あるが数限られた種類のプリプレグシートの中から適当なプリプレグシートを選択し、選択したプリプレグシートを適当なパターンに裁断することにより形成される。
ストレートシートSSと補強シートRSと外径調整シートASの強化繊維は、そのシートの長手方向に延びている。ここで、シートの長手方向とは、シートがマンドレルMに巻回された際にマンドレルMの軸に平行になる方向を言う。フープシートHSの強化繊維は、そのシートの長手方向に垂直に延びている。バイアスシートBSの強化繊維は、そのシートの長手方向に斜めに延びている。バイアスシートBSは、通常、その長手方向に対して、強化繊維が+35度〜+55度の範囲で延びるシートと、強化繊維が−35度〜−55度の範囲で延びるシートを積層して形成される。
フープシートHSは、強化繊維がシートの長手方向に垂直に延びているため、他のシートに比べるとマンドレルMに巻回しにくい。このため、フープシートHSは、通常、ストレートシートSSまたはバイアスシートBSに重ねてマンドレルMに巻回される。
バイアスシートBSとフープシートHSとストレートシートSSは同じ長さであり、実質的にクラブの全長と同じである。したがって、形成されるバイアス層とフープ層とストレート層は、クラブの全長にわたって延びている。また、補強シートRSと外径調整シートASは、クラブの全長に対して比較的短く、クラブの先側に配置される。したがって、形成される補強層と外径調整層は、クラブの先側だけに部分的に存在する。
図4には、バイアスシートBSとフープシートHSとストレートシートSSと補強シートRSと外径調整シートASは一つずつ描かれているが、これは理解を容易にするための便宜的な例示であり、これらはいずれも複数のシートから構成されてよい。
図5は、図2の各シャフトを形成するために使用される複数の強化繊維シートの別の構成例を示している。この構成例における複数の強化繊維シートは、図4のシート構成に加えて、複数の部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3を有している。すなわち、複数の強化繊維シートは、バイアスシートBSと、フープシートHSと、部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3と、ストレートシートSSと、補強シートRSと、外径調整シートASから構成される。
部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3は、フープシートHSと共に、フープ層HLを形成する。また、フープシートHSは、省略されてもよい。
部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3は、マンドレルMの軸に沿って間隔を置いて巻回される。したがって、部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3によって形成されるフープ層は、シャフトの軸に沿って離間して配置された複数の部分から構成される。
部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3は、マンドレルMの軸に沿った寸法が互いに重なるほど長く、部分的に重ねて巻回されてもよい。この場合、部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3によって形成されるフープ層は、シャフトの軸に沿って部分的に重なる複数の部分から構成される。
部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3の一部は省略されてもよい。この場合、部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3によって形成されるフープ層は、シャフトの全長の一部に部分的に設けられる。
部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3の巻回数は、一例では、同じであってよい。この場合、部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3によって形成されるフープ層の各部分の巻回数は同じである。
部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3の巻回数は、別の例では、重心位置の調整のために異なっていてもよい。この場合、部分的フープシートPHS1,PHS2,PHS3によって形成されるフープ層の各部分の巻回数は異なっている。
以上に説明したように、この実施形態のシャフトセットでは、各シャフトの重量が、フープ層によって調整されている。フープ層は、シャフトの軸に対して垂直に強化繊維が延びており、シャフトの物性(曲げ剛性、振動数、捩り剛性など)を実質的に変化させない。したがって、各シャフトのフープ層の巻回数を1未満で変化させることによって、各シャフトの重量を精度良く、また、シャフト間の重量差を細かく調整することができる。
また、フープ層の巻回数を1以上に設定することによって、シャフトのつぶし強変の向上を図ることができる。
さらに、先側と元側でフープ層の巻回量を変えることによって、またはフープ層を複数の部分で構成することによって、シャフトの重心位置を容易に調整することができる。
これまで、図面を参照しながら実施形態を述べたが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
12,12A,12B,12C…シャフト、14…ヘッド、16…グリップ、BL…バイアス層、SL…ストレート層、HL…フープ層、BS…バイアスシート、SS…ストレートシート、HS…フープシート、RS…補強シート、AS…外径調整シート、PHS1,PHS2,PHS3…部分的フープシート。
Claims (11)
- 複数の番手のゴルフクラブから構成されるゴルフクラブセットのためのシャフトセットであり、
長さの異なる複数のシャフトから構成され、
各シャフトは、筒状に積層された複数の強化繊維層から形成されており、
前記複数の強化繊維層は、少なくとも、シャフトの軸に平行に強化繊維が延びているストレート層と、シャフトの軸に対して斜めに強化繊維が延びているバイアス層と、シャフトの軸に対して垂直に強化繊維が延びているフープ層を有し、
前記複数のシャフトは、長さが短いものほど、前記フープ層の重量が大きく、全体の重量が大きい、シャフトセット。 - 前記複数のシャフトは、それぞれ、前記フープ層の巻回数が異なっており、各フープ層の巻回数は任意の正の実数である、請求項1に記載のシャフトセット。
- 各シャフトのフープ層の巻回数はいずれも1よりも大きく、前記複数のシャフトは、長さが短いものほど、前記フープ層の重ね代が大きい、請求項2に記載のシャフトセット。
- 前記複数のシャフトは、それぞれ、前記複数の番手のゴルフクラブに対応している、請求項1〜3のいずれかひとつに記載のシャフトセット。
- 前記複数のシャフトの少なくとも一つは、前記複数の番手のゴルフクラブのうちの連続する複数の番手のゴルフクラブに対応している、請求項1〜3のいずれかひとつに記載のシャフトセット。
- 前記複数のシャフトは、それぞれ、前記複数の番手のゴルフクラブの一部を構成する連続する複数の番手のゴルフクラブに対応している、請求項1〜3のいずれかひとつに記載のシャフトセット。
- 前記フープ層は、前記ストレート層と前記バイアス層の間に位置している、請求項1〜3のいずれかひとつに記載のシャフトセット。
- 各シャフトは複数のストレート層を有し、前記フープ層は前記複数のストレート層の間に位置している、請求項1〜3のいずれかひとつに記載のシャフトセット。
- 各シャフトは複数のバイアス層を有し、前記フープ層は前記複数のバイアス層の間に位置している、請求項1〜3のいずれかひとつに記載のシャフトセット。
- 前記フープ層は、各シャフトの軸に沿って離間して配置された複数の部分から構成される、請求項1〜3のいずれかひとつに記載のシャフトセット。
- 前記フープ層の各部分の巻回数が異なっている、請求項1〜3のいずれかひとつに記載のシャフトセット。
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