JP3489923B2 - 継式釣竿 - Google Patents

継式釣竿

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JP3489923B2 JP27203195A JP27203195A JP3489923B2 JP 3489923 B2 JP3489923 B2 JP 3489923B2 JP 27203195 A JP27203195 A JP 27203195A JP 27203195 A JP27203195 A JP 27203195A JP 3489923 B2 JP3489923 B2 JP 3489923B2
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恭央 小村
和男 島田
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ダイワ精工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は継式釣竿に関する。 【0002】 【従来の技術】継式釣竿の撓みバランスと竿調子を改良
すべく、特公平1−18698号公報には、受け入れる
側の継合部を大径にして継ぎ合わせ、その前後の竿管の
外径差を小さくし、継合部を除いて竿先から竿元まで一
定のテーパ状に形成した構造が開示されている。従っ
て、全体的には撓みバランスがよくなると思われる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】然しながら、継合部は
前後の竿管部分よりも大径構造であり、それだけ前後よ
りも撓み剛性が大きくなり、この部分が屈曲し難く、継
合部の前後端部において竿管が急に曲る、所謂、への字
曲りを生ずる。従って、部分的な撓みバランスがよくな
い。従って、竿調子も改善の余地がある。この改善にお
いて、継合部の剛性を単に低下させたのでは、継合部と
しての強度が不足し、この部分から破損等が生ずる虞が
ある。 【0004】依って本発明は、継合部の強度を保持しつ
つ、撓みバランスと竿調子の優れた継式釣竿の提供を目
的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的に鑑みて本発明
は、各竿管が繊維強化合成樹脂プリプレグを加熱硬化さ
せて成形されており、前後の竿管を継合部において継ぎ
合わせる継式釣竿であって、一方の竿管を内側に受け入
れる他方の竿管の継合部は、他方竿管の本体管先端部外
周に、主として円周方向指向の高強度繊維の大径補助管
を一体化させており、該補助管の外側の、前記一方の竿
管を継ぎ合わせた場合のその後端位置近くに、前記の両
竿管の軸長方向繊維と同じか同程度の高強度な強化繊維
を主として軸長方向に指向させた補強層を設け、更に、
該補強層の外側に、該補強層並びに他方竿管の何れの軸
長方向繊維よりも低弾性な強化繊維を使用した補助層を
補強層の前後端を越えた範囲に亘って設け、前記一方の
竿管の端部の位置する部位の曲げ剛性を高剛性にし、そ
の他の部位は低剛性にしたことを特徴とする継式釣竿を
提供する。 【0006】受入側の継合部において、挿入側の継合端
部の位置する部位の曲げ剛性を高剛性にしているため、
釣竿が撓んだ際の挿入側の継合端部から受ける荷重に耐
えられ、その他の部位を低剛性にしているため、継合部
においても撓み性能が改善され、調子が向上する。 【0007】 【発明の実施の形態】以下本発明を添付図面に示す実施
の形態例に基づき、更に詳細に説明する。図1は本発明
に係る継式中通し釣竿であり、各竿管はカーボン繊維等
を使用した繊維強化合成樹脂プリプレグを加熱硬化させ
て成形されており、継ぎ方式は並継式である。元竿10
の先端部の大径継合部TB1には中竿12が継ぎ合わさ
れており、該中竿12の先端部の大径継合部TB2には
穂先竿14が継ぎ合わされている。穂先竿の先端にはト
ップガイド16が装着されている。 【0008】元竿10の後端には竿尻部品26が装着さ
れており、リール装着装置18にリール20が固定され
ており、その前方位置に釣糸導入部22が設けられてい
る。リールから引き出された釣糸24は釣糸導入部から
竿管内部に導入され、トップガイドから外に引き出され
る。元竿10のG1,G2は握り部を示し、この部分か
ら釣糸導入部22の部位までは元竿竿管は径が大きく、
その前部から穂先竿先端までは小径である。従って、握
持操作部が高剛性な割には釣糸導入部より前方の撓み性
が大きい。 【0009】図2は継合部TB2の付近の拡大縦断面図
である。中竿本体管12Hの先端部外周には繊維強化合
成樹脂プリプレグによって形成された大径の補助管30
が、該中竿本体管と一体に加熱成形されている。勿論、
別体のものを接着固定してもよい。この補助管30は継
合において生じ易い軸長方向に割れの入る裂けを防止す
るため、円周方向に指向した高強度繊維を多く配設す
る。こうすれば、裂けに強いと共に、撓み性が向上す
る。 【0010】然しながら、この補助管をそのまま継合部
TB2とすれば、穂先竿14の後端部の継合部を挿入し
て継ぎ合わせた状態で撓み荷重が作用すれば、穂先竿の
後端14Eの位置において補助管30をこじ開けるよう
に強く押圧し、そのために破損が生じ易い。これを防止
するために、各本体管の軸長方向繊維と同じ、又は同程
度の高強度な強化繊維を主として軸長方向に指向させた
補強層32を繊維強化合成樹脂プリプレグによって形成
している。即ち、この補強層32は継ぎ合わせた穂先竿
の後端位置近くに配設し、この部位の強度、特に曲げ剛
性を向上させている。実際には、高強度なカーボン繊維
を一方向に指向させ、これにガラス繊維のスクリムシー
トを裏打ちしたプリプレグによって形成している。 【0011】 この補強層32の存在によって、継合部
は穂先竿14の撓みによるその後端14Eの押圧力に耐
えるが、この補強層32が軸長方向において無くなった
位置において急に撓み剛性が減少するため、応力緩和を
目的として補助層34を設けている。即ち、この補助層
34は補強層32の前後のある程度の長さに亘るように
配設し、その材料としては、補強層32の軸長方向繊維
より弾性率の低い低弾性カーボン繊維、ガラス繊維、ア
ラミド繊維等の有機繊維等を使用した繊維強化合成樹脂
プリプレグが適する。この補助層34は最外層に位置し
ているため、形状的には継合部TB2の撓み剛性を上昇
させるが、既述の如く、使用する強化繊維は補強層32
や本体管12Hよりも低弾性な繊維であり、曲げ剛性は
さ程大きくならず、撓み性への影響は少ない。 【0012】 36はチタンやステンレス等の金属製口
金であり、継ぎ合わせに伴う裂けの防止と、継合部TB
2の端面が損傷することを防止しており、更には、釣竿
の美的外観の向上にも寄与している。以上の構造は、他
の継合部TB1においても同様である。また、本発明は
並継ぎに限らず、逆並継ぎにも適用でき、中通し以外の
釣竿にも適用できる。更には、継合部は本体管よりも大
であり、以上説明した形態例のように、継合部におい
て前後の本体管が同程度の場合に撓みの全体バランスが
よい。 【0013】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、受入側の継合部において、挿入側の継合端部の
位置する部位の曲げ剛性を高剛性にしているため、釣竿
が撓んだ際に挿入側の継合端部から受ける荷重に耐えら
れ、その他の部位を低剛性にしているため、継合部にお
いても撓み性能が改善され、調子が向上する。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は本発明に係る実施形態例の継式中通し釣
竿の側面図である。 【図2】図2は図1の要部の拡大縦断面図である。 【符号の説明】 30 補助管 32 補強層 34 補助層 TB1,TB2 継合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−220633(JP,A) 実開 平6−60357(JP,U) 実公 昭27−83(JP,Y1) 実公 昭50−38461(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 87/00 - 87/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 各竿管が繊維強化合成樹脂プリプレグを
    加熱硬化させて成形されており、前後の竿管を継合部に
    おいて継ぎ合わせる継式釣竿であって、 一方の竿管を内側に受け入れる他方の竿管の継合部は、
    他方竿管の本体管先端部外周に、主として円周方向指向
    の高強度繊維の大径補助管を一体化させており、該補助
    管の外側の、前記一方の竿管を継ぎ合わせた場合のその
    後端位置近くに、前記の両竿管の軸長方向繊維と同じか
    同程度の高強度な強化繊維を主として軸長方向に指向さ
    せた補強層を設け、更に、該補強層の外側に、該補強層
    並びに他方竿管の何れの軸長方向繊維よりも低弾性な強
    化繊維を使用した補助層を補強層の前後端を越えた範囲
    に亘って設け、前記一方の竿管の端部の位置する部位の
    曲げ剛性を高剛性にし、その他の部位は低剛性にしたこ
    とを特徴とする継式釣竿。
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