JP3171315B2 - 釣 竿 - Google Patents

釣 竿

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JP3171315B2
JP3171315B2 JP06942596A JP6942596A JP3171315B2 JP 3171315 B2 JP3171315 B2 JP 3171315B2 JP 06942596 A JP06942596 A JP 06942596A JP 6942596 A JP6942596 A JP 6942596A JP 3171315 B2 JP3171315 B2 JP 3171315B2
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謙一 亀田
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ダイワ精工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強化繊維に樹脂を含
浸させたプリプレグを巻回して形成した樹脂比率の低い
釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、樹脂比率を35〜40重量%程
度にして、表層割れを防止しつつある程度軽量で高強度
な竿管の成形を容易にしていたが、更に比強度と比剛性
を向上させるべく、軽量化を求めるようになっている。
即ち、横断面平均の樹脂比率を30重量%未満、好まし
くは25重量%以下に設定した竿管の成形である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、こうした
低樹脂比率の竿管を形成する場合には種々の技術的問題
を解決しなければならない。即ち、樹脂が少ないため、
一般には層間剥離や割れが生じ易く、高強度な竿管を製
造し難い。特に握り部において釣竿操作上から竿管表面
を親指で強く押すが、この場合の押圧に対して割れを生
じ易い。また、竿管の横断面平均では同じ樹脂比率であ
る条件下でも、成形時の各プリプレグ間において樹脂比
率が異なる場合において可及的に高強度、高品質な竿管
を成形したい
【0004】依って本発明は、樹脂比率を小さくしても
高強度にでき、比強度と比剛性を向上させた高品質な釣
竿の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑みて本発明
は、請求項1において、概ね軸長方向に指向した強化繊
維を主に有する中間層と、該中間層の内側と外側に、概
ね円周方向に指向した強化繊維を主に有する内層と外層
とを有し、樹脂比率の平均が30重量%未満である管状
部を有する釣竿において、前記内層と外層の強化繊維が
同質であり、外層が内層よりも強化繊維の比率が大き
く、かつ、強化繊維の総量も多いことを特徴とする釣竿
を提供する。同質とは弾性率や強度が近似していること
をいい、例えば種類の多い炭素繊維では、同じ種類の炭
素繊維を含む他、弾性率や強度の近い種類も含む
【0006】また、請求項2において、概ね軸長方向に
指向した強化繊維を主に有する中間層と、該中間層の内
側と外側に、概ね円周方向に指向した強化繊維を主に有
する内層と外層とを有し、樹脂比率の平均が25重量%
以下である管状部を有する釣竿において、前記内層と外
層の強化繊維が同質であり、外層が内層よりも強化繊維
の比率が大きく、かつ、強化繊維の総量も多いことを特
徴とする釣竿を提供する。
【0007】請求項1において、同質の強化繊維を有す
る外層が内層よりも強化繊維の比率が大きく、かつ、強
化繊維の総量も多いと強度が向上することが実験によっ
て確認された
【0008】請求項2においては、請求項1と同様であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す形
態例に基づき、更に詳細に説明する。図1は本発明に係
る釣竿の側面図であり、図2は中竿の拡大図であり、図
3は矢視線C−Cによる拡大横断面図である。元竿10
の補強された継合部10Tには中竿12の後部肉盛テー
パ継合部12T’が、該中竿12の補強された先部継合
部12Tには穂先竿14が、夫々振出式に継ぎ合わされ
ており、16は釣糸結着部であり、18は竿尻部品であ
る。
【0010】上記各竿管10,12,14は繊維強化プ
ラスチックで形成されており、マトリックス樹脂として
はエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等
の熱硬化性樹脂があり、強化繊維としては、カーボン繊
維、ボロン繊維、アルミナ繊維、アラミド繊維等があ
る。ここではカーボン繊維の一方向引揃えシートが使用
されており、概ね軸長方向に指向した強化繊維を主に有
する中間層A1,A2の外側と内側に、概ね円周方向に
指向した強化繊維を主に有する外層Bと内層Cが配設さ
れてプリプレグシートを巻回して形成した本体層が形成
されている。外層Bの外側には、被膜層Dが合成樹脂、
金属、セラミックス等の塗装、メッキ、蒸着等によって
形成され、本体層を保護しつつ装飾している。この他、
内層Cの内側に極薄フィルム層や樹脂層を形成する等し
てもよい。
【0011】各層C,A2,A1,Bの厚さは夫々0.
03mm,0.15mm,0.15mm,0.03mm
である。以下の試験において使用する引揃えカーボン繊
維にエポキシ樹脂を含浸させた繊維強化プリプレグを5
種類a’,a,b,c,d示しておく。また、各試験体
の外径は20mm程である。 縦弾性率(ton/mm2 ) 樹脂比率(重量%) a’ 60 40 a 40 40 b 40 30 c 60 20 d 60 15
【0012】第1の試験として、下記の層構造の3種類
の試験体竿管1,2,2’の潰し強度を試験した。この
潰し試験は、試験体の長さを600mmにし、その長さ
方向中央位置を、直径15mmの平面圧子をクッション
材を介在させて押圧し、ピシッという音を発した際の荷
重を破壊荷重とする。 層 試験体1 試験体2 試験体2’ B b a a’ A1 c c c A2 c c c C a b b
【0013】結果は試験体1が14kgで破損し、試験
体2が11kg、試験体2’が7kgで破損した。試験
体1と2を比較すると、樹脂比率の小さな(強化繊維比
率の大きな)プリプレグbを外層Bとし、内層外層同じ
層厚なので外層Bの強化繊維量も多い試験体1が高強度
であることが分った。ここでは中間層は2層A1,A2
に構成しているが、1層でも3層以上でもよい。
【0014】第2の試験として、下記の構造の2種類の
試験体竿管3,4の潰し強度を試験した。この潰し試験
は上述と同様である。 層 試験体3 試験体4 B b b A1 c d A2 d c C a a
【0015】結果は、試験体3が強度のばらつきが少な
く、また、潰れ強度の平均は14kgであり、試験体4
は強度のばらつきが試験体3よりも大きく、潰れ強度の
平均は12.5kgである。従って、試験体3の方がば
らつきが少なく、かつ高強度である。この試験体3は最
小樹脂比率のプリプレグdを用いた中間層の1つの層A
2と最大樹脂比率のプリプレグaを用いた内層Cとが隣
接しているため、層間に樹脂の流動が生じ易く、層間に
気泡が生じ難く、層間剥離が防止されて高強度になる
が、試験体4は最小樹脂比率のプリプレグdを用いた中
間層の1つの層A1が樹脂比率の小さな方の外層Bに隣
接しているため、層間に樹脂の流動が生じ難く、層間に
広い気泡が生じて強度が低下することが分った。この例
での中間層は2層A1,A2であるが、3層以上に構成
しても同様である。
【0016】図4は、それぞれが連続したプリプレグで
ある2つのプリプレグシートP1,P2を巻回して形成
された竿管の横断面を模式的に示した図である。プリプ
レグシートP1は、軸長方向に指向した強化繊維を主に
有し、成形後の竿管の内側となる側に円周方向に指向す
る強化繊維を裏打ちしたシートであり、巻回開始角度位
置から幾分重なるような角度位置で巻回を終了する。
【0017】プリプレグシートP2は、軸長方向に指向
した強化繊維を主に有し、成形後の竿管の外側となる側
に円周方向に指向する強化繊維を裏打ちしたシートであ
り、巻回開始角度位置から幾分重なるような角度位置で
巻回を終了する。こうして円周方向に2箇所の重合領域
J1,J2が生じる。この場合、竿管の中心と各重合領
域の角度中央位置とを結ぶラインL1とL2とが互いに
90度離隔するように各プリプレグの巻回開始位置が設
定されている。
【0018】各重合領域は他部領域よりは撓み剛性が高
く、また2つのプリプレグの強化繊維の縦弾性率が同程
度であれば、この図4のような層厚比の場合は、ライン
L1側が最大の第1剛性領域であり、ラインL2側が第
2剛性領域である。従って、もし第2剛性領域がライン
L1上か又はその近くにあれば、竿管がラインL1方向
に撓んだ際に両方の重合領域が同時に撓むことになり、
非常に撓み剛性が高くなり、この場合ラインL2方向の
撓みが最小の撓み剛性となって撓みの方向性が非常に大
きくなるが、両重合領域が90度離隔しておれば、ライ
ンL1方向、又はL2方向に撓む際には他の重合領域は
抵抗にならず、撓みの方向性が可及的に緩和され、強度
ばらつきを少なくして高強度、高品質な竿管にできる。
【0019】従って、両重合領域は90度離隔している
のが最良であるが、90±35度の範囲内であればよ
い。重合領域が3箇所以上存在しても、最大剛性箇所と
第2番目の剛性箇所が互いに90±35度離隔していれ
ば本発明範囲内である。また、この構造は竿管の(肉厚
/外径)の値が0.04以下、好ましくは0.03以下
の薄肉中空竿管に特に適する。本発明は、竿管の全長に
亘って以上の各形態例ように構成されていなくてもよ
く、例えば図2の中竿でいえば、前後端部の継合部12
T,12T’を除いた領域が本発明の構造を有する等で
ある。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、樹脂比率を小さくしても高強度な釣竿にでき、
比強度と比剛性を向上させた高品質な釣竿が提供でき
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る釣竿の全体図である。
【図2】図2は中竿の拡大図である。
【図3】図3は図2の矢視線C−Cによる拡大横断面図
である。
【図4】図4は竿管の模式的横断面図である。
【符号の説明】
A1,A2 中間層 B 外層 C 内層 J1 第1重合領域 J2 第2重合領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−68651(JP,A) 特開 平5−304860(JP,A) 特開 昭63−39327(JP,A) 特開 平6−225669(JP,A) 実開 平6−41470(JP,U) 実開 昭63−199565(JP,U) 実開 平3−108366(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 87/00 630

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 概ね軸長方向に指向した強化繊維を主に
    有する中間層と、該中間層の内側と外側に、概ね円周方
    向に指向した強化繊維を主に有する内層と外層とを有
    し、樹脂比率の平均が30重量%未満である管状部を有
    する釣竿において、 前記内層と外層の強化繊維が同質であり、外層が内層よ
    りも強化繊維の比率が大きく、かつ、強化繊維の総量も
    多いことを特徴とする釣竿。
  2. 【請求項2】 概ね軸長方向に指向した強化繊維を主に
    有する中間層と、該中間層の内側と外側に、概ね円周方
    向に指向した強化繊維を主に有する内層と外層とを有
    し、樹脂比率の平均が25重量%以下である管状部を有
    する釣竿において、 前記内層と外層の強化繊維が同質であり、外層が内層よ
    りも強化繊維の比率が大きく、かつ、強化繊維の総量も
    多いことを特徴とする釣竿。
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