JP3718559B2 - ゴルフクラブシャフト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴルフクラブシャフトに関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
現在、ゴルフクラブシャフトに要求される特性は、軽量で振り抜き易く、しかも飛距離が伸びることである。この要求を満足するために、繊維強化プリプレグを用いたゴルフクラブシャフトの研究が進められている。特に、飛距離を伸ばすために、シャフトのヘッド側にしなりをグリップ側のしなりに較べて大きくすることが研究されている。
【0003】
飛距離を伸ばすことができるゴルフクラブシャフトとして、特公昭60−40309号公報に開示されているものがある。このゴルフクラブシャフトは、シャフト全長の半分よりもヘッド側に細径部を設けたものであり、この細径部にシャフトの調子を決めるキックポイントが現れて、しなりが大きくなり、飛距離を伸ばすことができる。
【0004】
しかしながら、上記ゴルフクラブシャフトは、細径部がシャフト全長の半分よりもヘッド側に設けられているので、シャフトの大部分が太い。このため、シャープに振り抜きにくいという欠点がある。また、シャフトにおいて細径部よりヘッド側のみがしなり易くなっているので、細径部から破損し易いという欠点もある。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、振り抜き易く、シャフトにおける強度やそのバランスに優れるゴルフクラブシャフトを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ゴルフクラブシャフトのしなり、剛性、および強度のバランスを鋭意検討した結果、振り抜き易く、握り易く、外観に優れ、しかも飛距離が伸びる形状を見出し本発明をするに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、強化繊維に合成樹脂を含浸してなる繊維強化プリプレグを巻回してなる管状体で構成されたゴルフクラブシャフトであって、ヘッド側に小径部を有し、グリップ側に大径部を有し、前記小径部と前記大径部との間にテーパ部を有しており、前記小径部の長さが前記管状体の長さの半分より長く、前記小径部の後端部における外径が前記大径部の先端部における外径よりも2mm以上小さく、前記後端部における曲げ剛性が前記先端部における曲げ剛性の60〜100%であることを特徴とするゴルフクラブシャフトを提供する。
【0009】
また、本発明は、強化繊維に合成樹脂を含浸してなる繊維強化プリプレグで構成されたゴルフクラブシャフトであって、グリップ側からヘッド側に向って縮径する比較的緩いテーパを有する小径部をヘッド側に有し、グリップ側からヘッド側に向って縮径する比較的緩いテーパを有する大径部をグリップ側に有し、前記小径部と前記大径部との間に前記テーパよりも大きいテーパのテーパ部を有しており、前記テーパ部のテーパが20/1000〜120/1000であることを特徴とするゴルフクラブシャフトを提供する。
なお、本発明のゴルフクラブシャフトは、ウッド、アイアン、パター等に適用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様は、ヘッド側に小径部を有し、グリップ側に大径部を有し、前記小径部と前記大径部との間にテーパ部を有しており、前記小径部の後端部における外径が前記大径部の先端部における外径よりも少なくとも1mm以上、通常2〜4mm小さく、前記後端部における曲げ剛性が前記先端部における曲げ剛性の60〜100%である。
【0011】
第1の態様において、小径部の後端部における外径が大径部の先端部における外径よりも2mm以上小さくなるように設定する。これは、外径差が2mm未満であると、スイング中の空気抵抗を減少させるために充分な小径部の外径とならないからである。
【0012】
第1の態様において、小径部の後端部における曲げ剛性が大径部の先端部における曲げ剛性の60〜100%となるように、好ましくは70〜90%に設定する。これは、小径部の後端部における曲げ剛性が大径部の先端部における曲げ剛性の60%未満であると、スイング中に小径部の後端部にしなりが集中し、振りにくいだけではなく破損の原因となるからである。
【0013】
本発明の第2の態様は、グリップ側からヘッド側に向って縮径する比較的緩いテーパを有する小径部をヘッド側に有し、グリップ側からヘッド側に向って縮径する比較的緩いテーパを有する大径部をグリップ側に有し、前記小径部と前記大径部との間に前記テーパよりも大きいテーパのテーパ部を有しており、前記小径部の長さが前記管状体の長さの半分より長く、前記大径部の長さが前記テーパ部より長く、かつ前記小径部より短く、前記小径部の後端部における外径が前記大径部の先端部における外径よりも2mm以上小さいことである。
【0014】
第2の態様において、比較的緩いテーパとは、ストレート形状(テーパなし)を含む意味であり、具体的には0/1000〜5/1000である。
第2の態様において、スイング中の空気抵抗を考慮して、小径部の長さはシャフトの長さの半分より長く設定する。また、大径部の長さは、グリップの長さを考慮して、テーパ部より長く、かつ小径部より短く設定する。
【0015】
第2の態様においても、第1の態様と同様に、小径部の後端部における外径が大径部の先端部における外径よりも2mm以上小さくなるように設定する。
第2の態様においては、小径部のヘッド側からグリップ側に向って肉厚が厚くなるようにすることが好ましい。このように肉厚を調整することにより、シャフトのしなりのバランスを改良することができ、しかも曲げ等の応力の集中を防止することができる。これにより、シャフトの強度を向上させることができる。
【0016】
第1および第2の態様において、大径部の先端部および小径部の後端部とは、それぞれ先端部を含む近傍の領域および後端部を含む近傍の領域を含む意味である。
【0017】
本発明の第3の態様は、グリップ側からヘッド側に向って縮径する比較的緩いテーパを有する小径部をヘッド側に有し、グリップ側からヘッド側に向って縮径する比較的緩いテーパを有する大径部をグリップ側に有し、前記小径部と前記大径部との間に前記テーパよりも大きいテーパのテーパ部を有しており、前記テーパ部のテーパが20/1000〜120/1000である。
【0018】
第3の態様において、比較的緩いテーパとは、第2の態様の場合と同様である。
第3の態様において、テーパ部のテーパは20/1000〜120/1000に設定する。これは、テーパ部のテーパが前記範囲の下限未満であると、小径部の外形が大きくなり、スイング中の空気抵抗が増大し、テーパが前記範囲の上限を超えると、外形変化が急激になり過ぎ、強化繊維の蛇行やよじれが生じ、強度が低下するからである。
【0019】
第1〜第3の態様において、小径部の後端部の外径は、スイング中の空気抵抗を考慮して、9.0〜12.5mmであることが好ましく、大径部の先端部の外径は、グリップの外径を考慮して、13.5〜15.0mmであることが好ましい。
【0020】
第1〜第3の態様において、シャフトの全長は、適用するクラブにより異なるが、通常800〜1200mmである。
なお、上記第1〜第3の態様は、適宜組み合わせて実施することができる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明のゴルフクラブシャフトを用いたゴルフクラブの一実施形態を示す斜視図である。図中1はシャフト本体を示す。シャフト本体1は、ヘッド側に小径部1aを有し、グリップ側に大径部1bを有し、小径部1aと大径部1bとの間にテーパ部1cを有してなる。
【0022】
シャフト本体1の小径部1aのヘッド側の先端には、例えば接着や一体成形等の方法により、クラブヘッド2(ここでは、アイアンヘッド)が取り付けられている。また、シャフト本体1の大径部1bのグリップ側には、例えば接着等の方法によりグリップ3が取り付けられている。
【0023】
図2は図1に示すシャフト本体1を示す断面図である。図2において、A〜Eがシャフト本体1の全長を示し、A〜Cが小径部1aを示し、C〜Dがテーパ部1cを示し、D〜Eが大径部1bを示す。なお、A〜Bはクラブヘッド2を固定する固定部に相当する。また、小径部の後端部はCであり、大径部の先端部はDである。
【0024】
本実施形態では、シャフト本体1の全長(A〜E)が1120mm(45インチクラブ)、小径部1a(A〜C)が790mm、テーパ部1c(C〜D)が60mm、大径部1b(D〜E)が270mm(240〜280mm)、固定部(A〜B)が150mmである。また、小径部1aの先端部(A)の外径は8.4mmφ(7〜9.5mmφ)、小径部1aの後端部(C)の外径は11.40mmφ(10〜12.5mmφ)、大径部1bの先端部(D)の外径は14.1mmφ(13.5〜16.0mmφ)、大径部1bの後端部(E)の外径は15.5mmφ(14.0〜20.0mmφ)、Bの外径は8.5mmφである。このような寸法に設定することにより、グリップ交換についても、既存の物や方法で容易に行うことができる。
【0025】
上記に示すように、本実施形態のゴルフクラブシャフトは、小径部1aの長さがシャフト本体1の全長の約60%以上であり、小径部の長さがシャフト本体1の長さの半分より長い。また、大径部1bの長さがテーパ部1cの長さより長く、小径部1aの長さより短い。
【0026】
また、小径部1aのテーパは約4/1000であり、テーパ部1cのテーパは約45/1000であり、大径部1bのテーパは約5/1000であるので、テーパ部1cのテーパが小径部1aおよび大径部1bのテーパよりも大きく、20/1000〜120/1000の範囲内である。
【0027】
また、小径部1aの後端部(C)と大径部1bの先端部(D)の外径差は2.7mmである。なお、小径部1aは、そのヘッド側(B)からグリップ側に向って肉厚が厚くなるようになっている。
【0028】
上記構成のゴルフクラブシャフトは、図3に示すマンドレル4(4aが小径部1aに対応し、4bが大径部1bに対応し、4cがテーパ部1cに対応する)に対し、符号5〜13で示すプリプレグを順次別々に巻回するか、あるいは隣接したプリプレグを適宜重ね合わせた状態としてこれを巻回し、その後、常法すなわちテーピングによる締め付け、加熱硬化、マンドレル除去、テープの除去、研磨等の工程を経て製造する。なお、図3に示す各プリプレグの線方向は繊維方向を示しており、そのプライ数は、用途、要求特性等に応じて種々変更することができる。また、図3において、基本となる本体層は、第1〜第5本体プリプレグ6〜10で構成される。図3中5は先端補強用プリプレグを示し、11および12はグリップ用プリプレグを示し、13は補強用プリプレグを示す。
【0029】
先端補強用プリプレグ5は、シャフトの先端部を補強するプリプレグである。このプリプレグ5は、例えば炭素繊維を軸長方向に引き揃えた一方向シート(UDシート)で構成しても良く、あるいは織布や織布とUDシートを組み合わせた構成でも良い。また、繊維方向は、軸長方向以外に、周方向または軸長方向に対して傾斜させて配向したものであっても良い。繊維方向を周方向とすることにより、つぶれ方向に対する強度を向上させることができ、軸長方向に対して傾斜させて配向することにより、ねじれ方向に対する強度を向上させることができる。
【0030】
先端補強用プリプレグ5の合成樹脂含浸量は、後述する本体層より多い含浸比率とする。具体的には、合成樹脂含浸量を略28重量%以上、好ましくは略40重量%以上とすることが良い。このように、略40重量%以上とすることにより、マンドレル4との密着性が防止されてマンドレルの除去が行い易くなり、また、気泡の発生が防止されて剥離等が防止される。
【0031】
先端補強用プリプレグ5の厚さについては任意であるが、段差の防止、本体層の繊維の蛇行を防止する等の理由により、本体層のプリプレグよりも薄くすることが好ましい。なお、このような先端部以外の長さ方向において部分的に補強用のプリプレグを巻回する場合、上記したように構成することができる。
【0032】
また、先端補強用プリプレグ5を構成する繊維は、本体層の軸長方向に引き揃えた繊維に合成樹脂を含浸したプリプレグ(SPプリプレグ)を構成する繊維よりも低い弾性率を有する材料を用いることが好ましい。SPプリプレグを構成する繊維よりも低い弾性率の繊維を用いることにより、曲げ強度の向上、さらには、剪断強度、耐衝撃強度の向上、という効果が得られる。また、その比重は、通常、本体層またはグリップ側に用いる補強用のプリプレグの繊維の比重よりも軽いものが選択されるが、シャフトの全体のウェイトバランス調節のために、逆に比重の重い材料を用いても良い。
【0033】
第2および第3本体プリプレグ7,8は、本体層の軸長方向に対して傾斜した方向に引き揃えた繊維に合成樹脂を含浸したプリプレグ(APプリプレグ)である。この第2および第3本体プリプレグ7,8は、シャフトがどちらにねじれても良いように、好ましくは軸長方向に対して、例えば繊維方向が±45°の2方向に傾斜したプリプレグによって構成されている。また、これらのプリプレグが交互に巻回された状態となるように、約半プライ程度あらかじめ重合させることが好ましい。なお、各プリプレグ7,8の繊維方向は、±45°に限定されることなく、軸長方向に対して略30°〜55°(−30°〜−55°)の範囲としても良く、この範囲を越えるプリプレグを用いても良い。
【0034】
この第2および第3本体プリプレグ7,8は、その合成樹脂含浸量が略10〜23重量%と低くなるように構成されるが、この範囲を越えても良い。また、第2および第3本体プリプレグ7,8が、内層側に巻回されるときは、気泡内在しやすいため、合成樹脂含浸量を外側のプリプレグのそれよりも多くすることが好ましい。また、逆に、第2および第3の本体プリプレグ7,8が、外層側に巻回されるときも、気泡内在しやすいため、合成樹脂含浸量を内側のプリプレグのそれよりも多くすることが好ましい。
【0035】
第2および第3本体プリプレグ7,8の厚さは任意であるが、交差状に繊維を配向する理由から、他の本体プリプレグよりも薄いものを用い、かつ巻回数を多くすることが好ましい。また、他の本体プリプレグよりも厚いものを用い、かつ巻回数を少なくしても良い。ただし、繊維方向を異なる方向から重ねたプリプレグによって構成する場合、その厚さは、偏肉防止等の理由から、他の本体プリプレグの厚さと略同等か、2倍以内とすることが好ましい。
【0036】
また、第2および第3本体プリプレグ7,8は、曲げ弾性を低下させないで、かつねじり剛性を(効率的に)向上できる等の理由から、それを構成する繊維が他の本体プリプレグを構成する繊維より高弾性となるものが好ましい。具体的には、繊維方向を軸長方向に対して傾斜させることにより、曲げ弾性率は急激に低下するため、両者の繊維の弾性率には、10 ton/mm2 以上、好ましくは20 ton/mm2 以上の差が付くような材料を選択することが好ましい。すなわち、SPプリプレグを構成する繊維が30 ton/mm2 の弾性率を有する場合、APプリプレグを構成する繊維は30〜70 ton/mm2 の弾性率を有するように、弾性率を高くすることが好ましい。
【0037】
また、合成樹脂含浸量が低いプリプレグでは、その強化繊維は、その径が細い程よく、例えば、炭素繊維では、平均直径が5.5μ以下程度のものを用いるのことが好ましい。これは、繊維径が太いと、合成樹脂の充填が不充分な箇所が発生し易くなり、また、気泡を内在し易く、層間においても気泡が発生し易くなるからである。
【0038】
第4本体プリプレグ9は、炭素繊維を軸長方向に引き揃えたUDシートによって構成される。この実施形態では、SPプリプレグを複数に分割しており、表面層側のプリプレグが高樹脂含有率、内面層側のプリプレグが超低樹脂含有率となるように構成されている。具体的には、内面層側のプリプレグの合成樹脂含浸量は、略10〜20重量%であり、表面層側のプリプレグの合成樹脂含浸量は、略25〜35重量%である。
【0039】
また、第4本体プリプレグの厚さは、0.05〜0.25mmの範囲のものを用いているが、特に、この範囲に限定されることはなく、繊維方向についても、±5°以内、または±15°以内の範囲で軸長方向に対して傾斜させても良い。さらに、強化繊維としては、高密度、高弾性繊維を用いるのが良く、この実施形態のように、本体層を分割して複数層にした場合は、外側層を内側層よりも高強度にして、内側は高弾性の繊維(プリプレグ)にするのが良い。
【0040】
このような第4本体プリプレグの外層に、さらに、極薄(厚さ0.06mm以下)の周方向に引き揃えられた繊維を配置したり、糸状体を螺旋状やあやまき状に巻回しても良い。この場合、合成樹脂含浸量は、他の本体プリプレグのそれよりも多くしておく。第4本体プリプレグの外層に、このような層を形成することにより、本体層の保護、外観向上等の効果が得られる。
【0041】
グリップ用プリプレグ11,12は、第3本体プリプレグ8と第4本体プリプレグ9との間に設けても良く、第4本体プリプレグ9と第5本体プリプレグ10との間に設けても良い。補強用プリプレグ13は、それぞれシャフトの先端部および握り部側を補強するプリプレグである。グリップ用プリプレグ11,12および補強用プリプレグ13は、前記した先端補強用プリプレグ5と同様な構成となっている。
【0042】
上記プリプレグ5〜13は、炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維等の無機繊維や、アラミド繊維、ポリエーテルイミド繊維等の有機繊維のような強化繊維にエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル等の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等の合成樹脂を含浸させた繊維強化プリプレグであり、その強化繊維の繊維方向、強化繊維の形状、プリプレグの形状、樹脂含浸量等は目的とする特性を考慮して適宜選択する。
【0043】
このようにして製造された本発明のゴルフクラブシャフトは、図4に示すように、曲げ剛性において、顕著に向上する部分Xを有しているが、従来のものよりも非常に小さくなっている。なお、ねじり剛性については、曲げ剛性と異なり、外径差により剛性差を考慮するのではなく、小径部のねじり剛性を考慮するので、外径差による剛性差が曲げ剛性の場合よりも大きくなっても差支えない。
【0044】
小径部1aの後端部(C)における曲げ剛性は大径部1bの先端部(D)における曲げ剛性の60〜100%の範囲内である。すなわち、図4において、小径部1aの後端部(C)の曲げ剛性は約5×106 kgf・mm2 であり、大径部1bの先端部(D)の曲げ剛性約6.2×106 kgf・mm2 の約80%である。
【0045】
本発明のゴルフクラブシャフトを用いたゴルフクラブは、シャフトの大部分が小径部で構成されているので、スイングしたときの空気抵抗が少なく、シャープに振り抜くことができる。また、剛性(曲げ、ねじり)のバランスが良いので、強度が高く、しかも強度のバランスに優れたものである。また、シャフトの大部分が小径部で構成されているので、外観的にも優れている。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のゴルフクラブシャフトは、グリップ部またはその近傍を除くシャフトの大部分の領域が小径であるので、スイングした際の空気抵抗を減少させることができ、振り抜き易いものである。
【0047】
また、本発明のゴルフクラブシャフトは、小径部、テーパ部、および大径部の位置や剛性を考慮した形状を有するので、シャフトにおける強度やそのバランスに優れるものである。
さらに、本発明のゴルフクラブシャフトでは、グリップ部は大径としているので、握持し易く、握持したときの安定感が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴルフクラブシャフトを用いたゴルフクラブを示す斜視図。
【図2】本発明のゴルフクラブシャフトを示す要部断面図。
【図3】本発明のゴルフクラブシャフトの製造工程を説明するための図。
【図4】本発明のゴルフクラブシャフトにおいて、長さLと曲げ剛性との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…シャフト本体、1a…小径部、1b…大径部、1c…テーパ部、2…クラブヘッド、3…グリップ、4…マンドレル、5…先端補強用プリプレグ、6…第1本体プリプレグ、7…第2本体プリプレグ、8…第3本体プリプレグ、9…第4本体プリプレグ、10…第5本体プリプレグ、11,12…グリップ用プリプレグ、13…補強用プリプレグ。
Claims (1)
- 強化繊維に合成樹脂を含浸してなる繊維強化プリプレグを巻回してなる管状体で構成されたゴルフクラブシャフトであって、ヘッド側に小径部を有し、グリップ側に大径部を有し、前記小径部と前記大径部との間にテーパ部を有しており、前記小径部の長さが前記管状体の長さの半分より長く、前記小径部の後端部における外径が前記大径部の先端部における外径よりも2mm以上小さく、前記後端部における曲げ剛性が前記先端部における曲げ剛性の60〜100%であることを特徴とするゴルフクラブシャフト。
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