JP3552544B2 - オーディオシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はオーディオシステムに関し、特にAVシステムの録音機能に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常のステレオ(L,Rの2チャンネル)再生モードのほかに多チャンネル信号、例えばドルビーAC−3方式5.1チャンネル(L,R,C,LS,RS等)デジタル信号やDTSデジタル信号、を出力できるサラウンド再生モードを有するオーディオ機器、例えばAV(オーディオビデオ)レシーバ、から出力される多チャンネル信号をMD(ミニディスク)レコードプレーヤ(以降MDプレーヤとする)やカセットデッキなどのステレオ録音機器で録音するオーディオシステムでは、そのまま録音状態にすると、多チャンネル成分の内のL成分とR成分だけがステレオ録音機器のL及びRチャンネルに録音され、他のチャンネル成分は録音されない。
この場合、サラウンド再生モードでは、例えば“セリフ”や“ボーカル”はC(センター)チャンネルになるので、ダウンミックスせずにこのままL及びR成分のみ録音すると、セリフや、ボーカルがなくなってしまう。(すなわち、一種のカラオケ状態になる。)
【0003】
そこで、上述の場合に多チャンネル信号の全部の音声をステレオ録音機器のL及びRチャンネルに録音するためには、まずステレオダウンミックスキーを押し、多チャンネルサラウンド信号をステレオ信号にダウンミックスしてから、録音キーを押してMDプレーヤやカセットデッキを録音状態にする。
図4は、従来のオーディオシステムにおける録音操作を説明するフローチャートである。
まずステップS21で、現在レシーバはサラウンド再生モードON中か否かを判断し、イエスならばS22に進み、リモコン(またはレシーバ)のステレオダウンミックスキーをONしレシーバのサラウンド再生モードを解除してステレオ再生モードにし、次いでS23に進む。S21の答がノーならば直接S23に進む。
S23では、リモコンのレコードキーを押してMDプレーヤ(またはカセットデッキ)を録音状態にし、録音を行なう。
録音終了時、S24でリモコンのストップキーを押してMDプレーヤ(またはカセットデッキ)を停止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のように多チャンネル信号をステレオ録音機器で録音するためには、多チャンネル信号をステレオ信号にダウンミックスする操作をしてから、MDプレーヤやカセットデッキを録音状態にする操作を行う必要があり、操作が煩雑である。
また、ダウンミックスモードにするのを忘れると、セリフまたはボーカルのない音が録音されてしまう。
【0005】
AVレシーバのL及びRチャンネルREC OUT端子出力に常にダウンミックスした信号を出力すれば上記の問題は発生しないが、その為には、信号処理するDSP(デジタルシグナルプロセッサ)が専用に必要となり、コストアップとなる。
【0006】
本発明の目的は、1回の操作で不具合の発生しない録音動作を指示できるオーディオシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によるオーディオシステムは、請求項1に記載のように、
多チャンネルサラウンド再生モードを有するオーディオ機器と、該オーディオ機器の出力を録音するステレオ録音機器とからなるオーディオシステムであって、上記ステレオ録音機器が録音動作状態になると、上記オーディオ機器は多チャンネルサラウンド再生モード時強制的にステレオダウンミックスモードに切り換えられることを特徴とする。
【0008】
また、本発明によるオーディオシステムは、請求項2に記載のように、
多チャンネルサラウンド再生モードを有するオーディオ機器と、該オーディオ機器の出力を録音するステレオ録音機器と、上記両機器にコマンド信号を与えるリモコン機器とからなるオーディオシステムであって、上記リモコン機器からの録音コマンド信号の受信に応じて、上記ステレオ録音機器は録音動作状態になると共に、上記オーディオ機器は多チャンネルサラウンド再生モード時強制的にステレオダウンミックスモードに切り換えられることを特徴とする。
【0009】
また、本発明によるオーディオシステムは、請求項3に記載のように、
請求項1または2記載のオーディオシステムにおいて、前記オーディオ機器は前記ステレオ録音機器から出力される表示コード信号を受信するように構成され、前記オーディオ機器は、前記ステレオ録音機器からの録音表示コードに応じて多チャンネルサラウンド再生モード時強制的にステレオダウンミックスモードに切り換えられることを特徴とする。
【0010】
また、本発明によるオーディオシステムは、請求項4に記載のように、
請求項1乃至3のいずれかに記載のオーディシステムにおいて、さらに、前記オーディオ機器は、前記ステレオ録音機器または前記リモコン機器からの録音停止信号に応じて、ステレオダウンミックスモードから元の多チャンネルサラウンド再生モードに切り換えられることを特徴とする
【0011】
また、本発明によるオーディオシステムは、請求項5に記載のように、
請求項1乃至4のいずれかに記載のオーディシステムにおいて、さらに、ダウンミックスオフキーを設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るオーディオシステムの一実施例を示すブロック図である。図1において、AVレシーバ1にMDプレーヤ2が接続され、AVレシーバ1及びMDプレーヤ2はそれぞれリモコン受信機能を有し、リモコンコマンダー3からのリモコンコマンドで各種動作が指示される。
リモコンコマンダー3からMDプレーヤ2への録音コマンドのリモコンコード信号をAVレシーバ1が受信した時、AVレシーバ1のモードがドルビーAC−3方式5.1chなどの多チャンネルサラウンド再生モードになっている場合は、AVレシーバ1のモードを強制的に多チャンネルサラウンド再生モードからステレオダウンミックスモードにする。
また、録音コマンドにより強制的にダウンミックスされているときは、AVレシーバ1はこの状態を記憶しておき、ストップコマンドのリモコンコード信号の受信時に元の多チャンネルモードに戻す。
【0013】
図2は上記の録音動作を説明するフローチャートである。
まずステップS1で、リモコンコマンダー3のMD(Tape)RECキーを押し、次いでS2で、MDプレーヤ(またはカセットデッキ)はリモコンコマンドのRECコード信号を受信し、録音状態になる。
次いでS3で、現在AVレシーバ1は内蔵CPUでサラウンド再生モード(多チャンネルサラウンド再生モード)ON中か否かを判定し、イエスならばS4に進み、内蔵CPUの制御によりサラウンド再生モードを解除してステレオ再生モード(ステレオダウンミックスモード)にし、次いでS5に進む。S3の答がノーならば直接S5に進む。
S5では、リモコンコマンダー3のストップキーを押し、MDプレーヤ(またはカセットデッキ)は内蔵CPUでリモコンコマンドのStopコード信号を受信してストップキーONか否かを判定する。
S5の答がイエスならばS6に進み、MDプレーヤ2は停止し、次いでS7で、AVレシーバ1は、リモコンコマンドのStopコード信号を受信したら、内蔵CPUの制御によりモードをステレオ再生モードから録音操作前の元のモード、すなわちサラウンド再生モードに戻し、次いで作業を終了する。(例えば、1つのDSPで動作を行うと、REC端子出力信号とスピーカから出力される信号は同じである為、録音時のスピーカ出力は、ステレオ再生になっている。)
【0014】
このようにして、録音コマンド時は、強制的に“ステレオダウンミックスモード”にすることにより、従来の不具合は解消される。また、録音終了時、自動的にダウンミックスを中止し、スピーカ端子出力は多チャンネル出力に戻るのでユーザにとって便利である。
以上のように、ユーザはサラウンド機能の切換操作をすること無く、1回の録音指示操作で適切な音声モードで録音することが可能になる。
【0015】
【実施例】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず種々の変形が可能である。
【0016】
例えば、図2のフローチャートでは、MDプレーヤ(またはカセットデッキ)2に録音禁止になっているディスクやテープがセットされているときでも、AVレシーバ1はRec(録音)キーのリモコンコード信号の受信によって自動的にステレオダウンミックスモードになってしまうため、本発明の他の実施例として、MDプレーヤやカセットデッキから出力される表示コード(Play,Rec,Stopなどの状態を、自身の表示装置や他機器のFL、OSD、LCDリモコン等に表示するためのコード)信号を利用し、AVレシーバ1はMDプレーヤ(またはカセットデッキ)2からのこの表示コード信号をシステム信号線等を介して受信できるようにし、表示コード信号がRecコードであると内蔵CPUが判定したらステレオダウンミックスするように構成すれば、正確に録音時のみダウンミックス状態になる。
【0017】
図3は上記の録音動作を説明するフローチャートである。
まずステップS11で、リモコンコマンダー3のMD(Tape)RECキーを押し、次いでS12で、MDプレーヤ(またはカセットデッキ)2はリモコンコマンドのRECコード信号を受信し、録音状態にする。このとき、セットされているMDディスク(またはテープ)が録音禁止のものでなければ表示コード信号としてRec表示コード信号が出力され、AVレシーバ1で受信される。
次いでS13で、AVレシーバ1は内蔵CPUでRec表示コード信号受信時サラウンド再生モードON中か否かを判定し、イエスならばS14に進み、内蔵CPUの制御によりサラウンド再生モードを解除してステレオ再生モードにし、次いでS15に進む。S13の答がノーならば直接S15に進む。
S15では、リモコンコマンダー3のストップキーを押し、MDプレーヤ(またはカセットデッキ)2は内蔵CPUでリモコンコマンドのStopコード信号を受信してストップキーONか否かを判定する。
S15の答がイエスならばS16に進み、MDプレーヤ2は停止し、次いでS17で、AVレシーバ1は、リモコンコマンドのStopコード(またはMDプレーヤ(またはカセットデッキ)2からのStop表示コード)信号を受信したら、内蔵CPUの制御によりモードをステレオ再生モードから録音操作前の元のモード、すなわちサラウンド再生モードに戻し、次いで作業を終了する。
【0018】
さらに、例えば、図2及び図3のフローチャートでは、AVレシーバ1はRec(録音)キーのリモコンコード信号の受信または録音機器からのRec表示コード信号の受信によって自動的にステレオダウンミックスモードになってしまうが、本発明のさらに他の実施例として、リモコンコマンダー3(またはAVレシーバ1)に“ダウンミックスオフキー”を追加的に設け、セリフまたはボーカルのない多チャンネル音声信号を録音する際はダウンミックスオフキーを押すことによりサラウンド再生モードのまま録音できるようにしても良い。
【0019】
他の実施例として、AVレシーバ1とMDプレーヤ2をシステム信号線等を介して互いに機器の状態等を通信可能とし、MDプレーヤ2の録音キーを操作して録音状態としたとき、MDプレーヤ2より録音状態の信号をAVレシーバ1に送信し、その信号を受信したAVレシーバ1の内蔵CPUはMDプレーヤ2が録音状態であると判定してAVレシーバ1のモードが多チャンネルサラウンド再生モードになっている場合は、AVレシーバ1のモードを強制的に多チャンネルサラウンド再生モードからステレオダウンミックスモードにするようにしてもよい。このとき、録音停止信号も前記信号線を介してMDプレーヤ2からAVレシーバ1に送信される。
【0020】
さらに他の実施例として、図2におけるステップS5及びS6と図3におけるステップS15及びS16に加えて、ディスクエンドの録音領域がなくなったとき(またはテープエンドで)MDプレーヤ(またはカセットデッキ)が停止したときに、図2のステップS7と図3のステップ17に進むようにしても良い。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、ユーザはサラウンド機能の切換操作をすること無く適切な
音声モードで録音することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるオーディシステムの一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1のブロック図における録音動作を説明するフローチャートである。
【図3】図1のブロック図における録音動作の他の例を説明するフローチャートである。
【図4】従来のオーディオシステムにおける録音動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 AVレシーバ
2 MDプレーヤ(またはカセットデッキ)
3 リモコンコマンダー
Claims (5)
- 多チャンネルサラウンド再生モードを有するオーディオ機器と、該オーディオ機器の出力を録音するステレオ録音機器とからなるオーディオシステムであって、上記ステレオ録音機器が録音動作状態になると、上記オーディオ機器は多チャンネルサラウンド再生モード時強制的にステレオダウンミックスモードに切り換えられることを特徴とするオーディシステム。
- 多チャンネルサラウンド再生モードを有するオーディオ機器と、該オーディオ機器の出力を録音するステレオ録音機器と、上記両機器にコマンド信号を与えるリモコン機器とからなるオーディオシステムであって、上記リモコン機器からの録音コマンド信号の受信に応じて、上記ステレオ録音機器は録音動作状態になると共に、上記オーディオ機器は多チャンネルサラウンド再生モード時強制的にステレオダウンミックスモードに切り換えられることを特徴とするオーディシステム。
- 請求項1または2記載のオーディオシステムにおいて、前記オーディオ機器は前記ステレオ録音機器から出力される表示コード信号を受信するように構成され、前記オーディオ機器は、前記ステレオ録音機器からの録音表示コードに応じて多チャンネルサラウンド再生モード時強制的にステレオダウンミックスモードに切り換えられることを特徴とするオーディシステム。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載のオーディシステムにおいて、さらに、前記オーディオ機器は、前記ステレオ録音機器または前記リモコン機器からの録音停止信号に応じて、ステレオダウンミックスモードから元の多チャンネルサラウンド再生モードに切り換えられることを特徴とするオーディシステム。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のオーディシステムにおいて、さらに、ダウンミックスオフキーを設けたことを特徴とするオーディシステム。
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WO2005120132A1 (ja) * | 2004-06-04 | 2005-12-15 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 音響信号処理装置 |
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1998
- 1998-08-05 JP JP23361398A patent/JP3552544B2/ja not_active Expired - Fee Related
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