JP3552165B2 - 記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法 - Google Patents

記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3552165B2
JP3552165B2 JP2001020737A JP2001020737A JP3552165B2 JP 3552165 B2 JP3552165 B2 JP 3552165B2 JP 2001020737 A JP2001020737 A JP 2001020737A JP 2001020737 A JP2001020737 A JP 2001020737A JP 3552165 B2 JP3552165 B2 JP 3552165B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
recording
ink composition
resin emulsion
recording method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001020737A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002225414A (ja
Inventor
林 利 行 宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001020737A priority Critical patent/JP3552165B2/ja
Priority to US10/056,231 priority patent/US7040747B2/en
Publication of JP2002225414A publication Critical patent/JP2002225414A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3552165B2 publication Critical patent/JP3552165B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/0011Pre-treatment or treatment during printing of the recording material, e.g. heating, irradiating
    • B41M5/0017Application of ink-fixing material, e.g. mordant, precipitating agent, on the substrate prior to printing, e.g. by ink-jet printing, coating or spraying

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Description

【0001】
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、記録媒体にインク組成物と反応液とを付着させて印刷した後に、記録媒体を極性溶媒で洗浄することにより印刷を行う記録方法に関する。
【0002】
背景技術
水性インク組成物は、水を主成分とし、これに着色成分およびグリセリン等の湿潤剤を含有したものが一般的である。また、水性インク組成物に用いられる記録媒体は、一般にインク組成物をある程度吸収し着色剤を浸透させることができるもの、例えば紙等が用いられる。水性インク組成物を用いて印刷を行う記録方法としては、近年、インクジェット記録方法が注目されている。インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、それを記録媒体に付着させて印刷を行う記録方法である。
【0003】
一方、プラスチック、金属などの、水性インク組成物を基本的に吸収しない記録媒体に対して印刷や塗装を行う場合には、一般に有機溶媒(特に親油性の有機溶媒)を用いた溶剤系インク組成物や塗料が用いられる。溶剤系インク組成物や塗料は非吸収性の記録媒体に印刷をした場合、定着性、耐擦性、耐久性等に優れるものである。しかし、有機溶媒のある種のものは動植物に対して毒性を示すことがある。そのため、その使用、廃棄などに注意が必要であり、取り扱いに不便な場合がある。
【0004】
非吸収性記録媒体に印刷、塗装をする場合でも、水性インク組成物を用いた記録方法によれば、安全面、環境面、使用の便宜などの点から好ましいものといえる。しかし、非吸収性記録媒体への印刷においては、水性インク組成物の着色剤成分が記録媒体表面に強固に定着することが要求される。一般に着色剤の記録媒体への定着性を改善するために、水性インク組成物に結着剤(バインダー)として樹脂を添加する提案がなされている。この樹脂は結着剤として着色剤を記録媒体上に定着させるものである。
【0005】
また、プラスチック金属などの記録媒体への印刷においては、一般に印刷物の耐久性、耐光性、耐候性が要求されることが多い。インク組成物の耐光性を向上させる手段として、紫外線吸収剤または光安定剤をインク組成物へ添加することが考えられる。しかしながら、紫外線吸収剤および光安定化剤の多くは油溶性であることから、水溶性インク組成物に十分な量を存在させることが困難であった。さらに、インク組成物の耐候性を向上させる手段として、低分子量の耐光性付与剤や、ある種の高分子バインダーを、インク組成物中へ添加することが考えられる。しかしながら、印刷物が野外において雨露に暴露されたり、海辺の海水に接触する等の過酷な条件下では、印刷物の初期画像品質を維持することは困難なことがある。
【0006】
インクジェット記録方法にあっては、良好な画像形成を実現するために、インク組成物の分散安定性、吐出安定性を向上させる必要もある。
【0007】
文字を印刷する場合、通常、実像で印刷を行う。しかしながら、印刷物の用途、使用環境に応じて、記録媒体に鏡像を印刷することがある。例えば、壁地、包装地、転写紙等は、透明または半透明の記録媒体に対してデザインを鏡像印刷して使用する場合がある。また、印鑑製造は、鏡像を印刷した版下を基にして行われる。さらに、バックライト専用シートはそのシート裏面に鏡像を印刷したものであり、使用時には鏡像印刷されたシートの裏面から光を照射するものである。従って、鏡像印刷においても、定着性、耐擦性、および耐光性に優れ、画像品質の良好な印刷方法が要求されている。
【0008】
【発明の概要】
本発明者らは、今般、着色剤と樹脂エマルジョン粒子を含んでなるインク組成物と、カチオン性無機微粒子および/またはカチオン性ポリマー微粒子と、反応剤とを含んでなる反応液との二液を用いて記録媒体に画像を形成し、その後に極性溶媒によって洗浄することによって印刷部分(画像部分)が膜化し、その結果、記録媒体における着色剤の、定着性、耐擦性、耐光性、および耐候性を向上させ、印刷物の画像品質を予想以上に改善することができる、との知見を得た。本発明は、かかる知見に基づくものである。
【0009】
従って、本発明は、記録媒体における着色剤の、定着性、耐擦性、耐光性、および耐候性に優れ、良好な画像が実現できる記録方法の提供をその目的としている。
【0010】
そして、本発明による記録方法は、記録媒体に、インク組成物と反応液とを付着させて印刷を行う記録方法であって、
前記反応液を記録媒体上に付着させる工程と、
前記インク組成物を記録媒体上に付着させて画像を記録する工程と、そして
前記反応液と前記インク組成物とを付着させて印刷した記録媒体を極性溶媒で洗浄する工程とを含んでなり、
前記インク組成物が、着色剤と、樹脂エマルジョン粒子と、水溶性有機溶媒と、水とを含んでなり、
前記反応液が、該インク組成物と接触したとき凝集物を生じさせる反応剤と、カチオン性無機微粒子および/またはカチオン性ポリマー微粒子と、水溶性有機溶媒と、水とを含んでなるものである。
【0011】
【発明の具体的説明】
本発明による記録方法は、記録媒体上に反応液を付着させる工程と、インク組成物とを付着させて画像を記録する工程と、そして反応液とインク組成物とを付着させて印刷した記録媒体を極性溶媒で洗浄する工程とを含んでなるものである。
【0012】
A 反応液
1.反応剤
本発明における反応液は反応剤を含んでなり、ここで「反応剤」とは、インク組成物中における着色剤、樹脂エマルジョン粒子等の分散および/または溶解状態を破壊し、凝集させ得るものである。その例としては、多価金属塩、ポリアミン、およびポリアミン誘導体があげられる。
【0013】
多価金属塩とは、二価以上の多価金属イオンとこれら多価金属イオンに結合する陰イオンとから構成され、水に可溶なものである。多価金属イオンの具体例としては、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+、Ba2+ などの二価金属イオン、Al3+、Fe3+、Cr3+ などの三価金属イオンがあげられる。陰イオンとしては、Cl、NO3−、I、Br、ClO3− 、およびCHCOO などがあげられる。
【0014】
とりわけ、Ca2+ またはMg2+ より構成される金属塩は、反応液のpH、得られる印刷物の品質という二つの観点から、好適な結果を与える。
【0015】
これら多価金属塩の反応液中における濃度は印刷品質、目詰まり防止の効果が得られる範囲で適宜決定されてよいが、好ましくは0.1〜40重量%程度であり、より好ましくは5〜25重量%程度である。
【0016】
本発明の好ましい態様によれば、反応液に含まれる多価金属塩は、二価以上の多価金属イオンと、これら多価金属イオンに結合する硝酸イオンまたはカルボン酸イオンとから構成され、水に可溶なものである。
【0017】
ここで、カルボン酸イオンは、好ましくは炭素数1〜6の飽和脂肪族モノカルボン酸または炭素数7〜11の炭素環式モノカルボン酸から誘導されるものである。炭素数1〜6の飽和脂肪族モノカルボン酸の好ましい例としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ヘキサン酸などが挙げられる。特に蟻酸、酢酸が好ましい。
【0018】
このモノカルボン酸の飽和脂肪族炭化水素基上の水素原子は水酸基で置換されていてもよく、そのようなカルボン酸の好ましい例としては、乳酸が挙げられる。
【0019】
さらに、炭素数6〜10の炭素環式モノカルボン酸の好ましい例としては、安息香酸、ナフトエ酸等が挙げられ、より好ましくは安息香酸である。
【0020】
反応液に用いることができるポリアリルアミンおよびポリアリルアミン誘導体は水に可溶で、水中でプラスに荷電するカチオン系高分子である。例えば、下記の式で表されるものが挙げられる。
【0021】
【化2】
Figure 0003552165
[上記式中、
X−は塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硝酸イオン、燐酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等を表す]
上記以外に、アリルアミンとジアリルアミンが共重合したポリマーやジアリルメチルアンモニウムクロライドと二酸化硫黄との共重合体を使用することができる。
【0022】
これらポリアリルアミンおよびポリアリルアミン誘導体の含有量は、反応液の0.5〜10重量%であることが好ましい。
【0023】
2.カチオン性無機微粒子および/またはカチオン性ポリマー微粒子
本発明における反応液はカチオン性無機微粒子および/またはカチオン性ポリマー微粒子を含んでなる。
【0024】
本発明にあっては、カチオン性無機微粒子は、無機微粒子に種々の方法により処理してカチオン化したものをいう。その処理の好ましい具体例としては、無機微粒子を水和処理またはカチオン性物質により処理してカチオン化する方法が挙げられる。無機微粒子をカチオン性物質により処理してカチオン化する方法の具体例としては、無機微粒子の表面をカチオン性物質により表面処理する方法、無機微粒子をカチオン性物質によって分散安定化させる方法が挙げられる。
【0025】
無機微粒子は種々の無機物質の微粒子を用いることができ、その好ましい具体例としては無機コロイド粒子が挙られる。無機コロイド粒子はその直径が1〜500nm程度の範囲にあり、10〜10程度の原子を含んでなるものをいう。無機コロイド粒子は液体を分散剤として液体中で分散し、コロイド溶液を形成する。無機微粒子の具体例としては、シリカ(非晶質シリカ、無定型シリカを含む)、コロイダルシリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、微粉シリカ、シリカゲル、アルミナ、ベーマイト、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、硫酸バリウム、アルミナゾル、炭酸カルシウム、またはホワイトカーボンなどと呼ばれるケイ酸類などが挙げられる。また、無機コロイド粒子の具体例としては、コロイダルシリカ、アルミナが好ましくは挙げられる。
【0026】
カチオン性物質の具体例としては、アルミナゾル(アルミナ水和物とも言う)、塩基性塩化アルミニウム、カチオン性界面活性剤、ポリカチオン化合物が挙げられる。
【0027】
カチオン性界面活性剤の具体例としては、第一脂肪アミン塩;第二脂肪アミン塩;第三脂肪アミン塩;テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルビリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N,N−ジアルキルモルホリニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミドの尿素縮合物の塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミドの尿素縮合物の第四級アンモニウム塩等の第四級アンモニウム塩;が挙げられる。
【0028】
ポリカチオン化合物の具体例としては、ポリアミン、ポリアミン誘導体、ポリアミンサルホン、ポリアミンサルホン誘導体等が挙げられる。
【0029】
カチオン性無機微粒子の平均一次粒子径は、0.1nm〜200nmの範囲であり、好ましくは1nm〜100nmの範囲である。更に好ましくは1nm〜50nmの範囲である。カチオン性無機微粒子の平均一次粒子径が上記の範囲内にあることにより、インク組成物の着色成分を記録媒体に堅固に定着させることができる。
カチオン性無機微粒子として好ましい具体例としては、アルミナゾル、カチオン性コロイダルシリカが挙げられる。アルミナゾルは市販品を用いることができ、その具体例としてはカタロイドAS−3(触媒化成工業社製:一次粒径約10nm)、アルミナゾル100(日産化学社製)、アルミナゾル200(日産化学社製)、アルミナゾル520(日産化学社製)等が挙げられる。
【0030】
カチオン性コロイダルシリカは市販品を用いることができ、その具体例としてはスノーテックス−UP−AK(日産化学社製:一次粒径10〜20nm)、スノーテックス−AK(日産化学社製:一次粒径10〜20nm)、カタロイド−SN(触媒化成工業社製:一次粒径40〜50nm)が挙げられる。
【0031】
カチオン性ポリマー微粒子は、種々の方法で得られるものが用いられ、好ましくは、ポリマー微粒子をカチオン性物質により処理してカチオン化したもの、またはカチオン性モノマー重合させたものが挙げられる。ポリマー微粒子をカチオン性物質により処理してカチオン化する方法の具体例としては、ポリマー微粒子の表面をカチオン性物質により表面処理する方法、ポリマー微粒子をカチオン性物質によって分散安定化させる方法が挙げられる。カチオン性物質はカチオン性無機微粒子で用いるものと同様であってよい。
【0032】
カチオン性ポリマー微粒子の平均一次粒子径は、0.1nm〜200nmの範囲であり、好ましくは1nm〜100nmの範囲である。カチオン性無機微粒子の平均一次粒子径が上記の範囲内にあることにより、インク組成物の着色成分を記録媒体に堅固に定着させることができる。
ポリマー微粒子は種々の方法で合成されたポリマーの微粒子を用いることができる。ポリマー微粒子の具体例としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリシロキサン、およびポリウレタンの群、好ましくは、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド、ポリシロキサン、およびポリウレタンの群、から選択されるポリマーから構成されるものが好ましい。
【0033】
本発明においては、カチオン性ポリマー微粒子はカチオン性モノマーを重合させて得られるポリマーから構成される微粒子を用いることができる。カチオン性モノマーとしては下記の式(I)で表されるものが好ましくは挙げられる。そして、式(I)で表されるモノマーとビニルモノマーとを共重合させることによって、カチオン性ポリマー微粒子を得ることができる。式(I)で表されるモノマーおよびビニルモノマーは、特開平9−99632号に開示された公知のものである。よって、これらモノマーの具体例、および共重合の方法等については、この公開公報に記載されたものと同様であってよい。
【0034】
【化3】
Figure 0003552165
[上記式中、
は水素原子またはメチル基を表し、
Xは酸素原子またはNH基を表し、
およびRは各々独立に炭素数が1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を表し、
は水素原子または置換されていてもよい炭素数が1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を表し、
nは2〜5の整数を表し、
は塩を形成する陰イオンを表す]
本発明にあっては、カチオン性無機微粒子および/またはカチオン性ポリマー微粒子は反応液全量に対して0.1〜30重量%の範囲、好ましくは1〜20重量%の範囲で含んでなる。
【0035】
3.水溶性有機溶媒および水
本発明における反応液は、主溶媒として、水溶性有機溶媒と水とを用いる。水溶性有機溶媒の具体例としては、高沸点水溶性有機溶媒が挙げられる。高沸点水溶性有機溶媒は、反応液の乾燥を防止する。高沸点水溶性有機溶媒の好ましい例としては、後記するポリオールとも一部重なるが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミンなどがあげられる。
【0036】
本発明の好ましい態様によれば、高沸点水溶性有機溶媒として、少なくともグリセリンが好ましく、より好ましくは、グリセリンとトリエチレングリコールモノブチルエーテルと1,2−ヘキサンジオールとの組合せ、またはグリセリンとトリエチレングリコールモノブチルエーテルまたは1,2−ヘキサンジオールとの組合せ、が好ましい。
【0037】
本発明の別の態様によれば、水溶性有機溶媒の好ましい具体例として低沸点水溶性有機溶媒を挙げることができる。低沸点水溶性有機溶媒の好ましい例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノールなどがあげられる。特に一価アルコールが好ましい。低沸点水溶性有機溶媒は、本発明の方法での水による洗浄において洗浄をより容易とする効果がある。
【0038】
水溶性有機溶媒の添加量は反応液全量に対して0.5〜10重量%が好ましく、より好ましくは1.5〜6重量%の範囲である。
【0039】
4.その他の成分
本発明における反応液は、上記した成分以外のその他の成分を含むことができる。本発明の好ましい態様によれば、反応液は、さらに糖類が添加されてもよい。糖類の添加は、反応液をインクジェット記録装置で用いる場合に目詰まりや吐出安定性等の信頼性の向上に効果がある。糖類の好ましい例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、(三糖類および四糖類を含む)および多糖類が挙げられる。糖類の具体例としては、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシシール、ソルビット、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等が挙げられる。これらの糖類は一種または二種以上の混合物として添加されても良い。
【0040】
糖類の添加量は反応液全量に対して1〜10重量%である。
【0041】
本発明の好ましい態様によれば、反応液はアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の各種界面活性剤が添加されてもよい。
【0042】
界面活性剤としては、下記式(III)で表わされる化合物及び/または多価アルコールの低級アルコールエーテルが好ましくは挙げられる。
【0043】
【化4】
Figure 0003552165
[上記式中、
0≦m+n≦50、R、R、R、およびRは独立してアルキル基(好ましくは炭素数が1〜6のアルキル基)である]
上記式(III)で表される化合物の具体例としては、オルフィンY、サーフィノール82、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485(いずれも製造:Air Products and Chemicals.Inc.)等がある。これらは単独または2種類以上添加しても良い。
【0044】
界面活性剤の添加量は反応液全量に対して0.01〜5重量%である。
【0045】
本発明の好ましい態様によれば、反応液はpH調整のためにアルカノールアミンを含んでなる。アルカノールアミンの好ましい具体例としてはトリエタノールアミンが挙げられる。トリエタノールアミンの添加量は、反応液全量に対して0.5〜2重量%程度が好ましい。
【0046】
B インク組成物
本発明による方法に用いられるインク組成物は、着色剤と、樹脂エマルジョン粒子と、水溶性有機溶媒と、水とを少なくとも含んでなる。本発明においてインク組成物とは、モノクロ印刷を行う場合にはブラックインク組成物を意味し、さらにカラー印刷を行う場合にはカラーインク組成物、具体的にはイエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物、更に場合によってブラックインク組成物を意味するものとする。
【0047】
1.着色剤
本発明による着色剤は、顔料、或いは顔料および/または染料をポリマーで包含したものであり、かつ、その包含物が微粒子の形態にあるもの、である。
【0048】
1)顔料
顔料は特に限定されず、無機顔料および有機顔料のいずれも使用することができる。無機顔料としては、酸化チタンおよび酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネスト法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。
【0049】
顔料の具体例としては、カーボンブラックとして、三菱化学製のNo.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No2200B等が、コロンビア社製の Raven5750、同5250、同5000、同3500、同1255、同700 等が、キャボット社製のRegal 400R、同330R、同660R、Mogul L、同700、Monarch 800、同880、同900、同1000、同1100、同1300、同1400等が、デグッサ社製の Color Black FW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、 Color Black S150、同S160、同S170、Printex 35、同U、同V、同140U、Special Black 6、同5、同4A、同4等が挙げられる。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、128、129、138、150、151、154、155、180、185等が挙げられる。
また、マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202等が挙げられる。
さらに、シアンインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、16、22、60、C.I.バットブルー4、60が挙げられる。
【0050】
これらの顔料の粒径は、5〜500nm程度、好ましくは5〜200nm程度、より好ましくは5〜100nm程度である。
【0051】
2)染料
染料としては、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料、など通常インクジェット記録に使用する各種染料を使用することができる。
【0052】
着色剤の含有量はインク組成物全量に対して1〜20重量%程度が好ましく、より好ましくは1〜10重量%の範囲である。着色剤の含有量が上記範囲にあることで、インクジェット記録方法において良好な吐出安定性が得られる。
【0053】
3)分散剤
本発明の好ましい態様によれば、着色剤として顔料を用いる場合、顔料を分散剤で水性媒体中に分散させた顔料分散液としてインクに添加するのが好ましい。顔料分散液を調製するのに用いられる分散剤としては、一般に顔料分散液を調製するのに用いられている分散剤、例えば高分子分散剤、界面活性剤を使用することができる。なお、この顔料分散液に含まれる界面活性剤がインク組成物の界面活性剤としても機能するであろうことは当業者に明かであろう。高分子分散剤の好ましい例としては天然高分子が挙げられ、その具体例としては、にかわ、ゼラチン、ガゼイン、アルブミンなどのタンパク質類;アラビアゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム類;サボニンなどのグルコシド類;アルギン酸およびアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導体;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。
【0054】
高分子分散剤の好ましい例として合成高分子が挙げられ、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂;スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン−アクリル樹脂;スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、および酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体およびそれらの塩が挙げられる。これらの中で、特に疎水性基を持つモノマーと親水性基を持つモノマーとの共重合体、および疎水性基と親水性基を分子構造中に併せ持ったモノマーからなる重合体が好ましい。
【0055】
分散剤の添加量は、インク組成物全量に対して0.1〜20重量%程度、好ましくは0.1〜10重量%程度である。
【0056】
4)ポリマーで包含した顔料および/または染料
本発明による好ましい態様によれば、着色剤として、顔料および/または染料をポリマーで包含したものであり、かつ、その包含物が微粒子の形態にあるものをインクに添加することが好ましい。この様な着色剤はマイクロカプセル型着色剤と呼ばれることがある(以下、本明細書では適宜、この名称を用いる)。
【0057】
マイクロカプセル型着色剤は、高分子中に染料または顔料を混合する方法、染料または顔料を高分子によりカプセル化するマイクロカプセル化法、染料または顔料をモノマーに溶解し、乳化重合する方法、マイクロエマルジョン化の手法などにより製造することができる。
【0058】
染料または顔料を高分子によりカプセル化する方法としては、界面重合法、in−situ重合法、コアセルペーション法、液中乾燥法、融解分散冷却法、スプレードライング法、液中硬化被覆法が挙げられる。具体的には、特開平9−279073号、特開平10−176130号、特開平5−239392号等に開示されている方法に従って実施することができる。
【0059】
マイクロカプセル型着色剤の具体例としては、下記のものが挙げられる。
【0060】
a)顔料の水系ディスパージョン
本発明において、「顔料の水系ディスパージョン」とは、顔料を、ノニオン性およびアニオン性の両方の親水性を有する重合性界面活性剤と、モノマーとの重合体により包含した顔料の微小かつ安定なカプセル化粒子をいう。「顔料の水系ディスパージョン」は、顔料の微小かつ安定なカプセル化粒子が水性媒体において安定に分散しているものである。本発明によるアニオン性及びノニオン性の両方の親水性を有する重合性界面活性剤は、顔料粒子の表面に吸着し、その後の重合条件下でも分散性安定(即ち粒子同士の凝集を防止することができる)に優れているため、カプセル化粒子を形成することが容易である点で有利である。顔料の水系ディスパージョンにおける顔料は、上記したものと同様であってよい。
【0061】
顔料の水系ディスパージョンは、分散安定性に優れている。その理由は明確ではないが、上記したようにカプセル化することによって、分散剤が顔料粒子表面に単にファンデルワールス力により吸着している場合に比べ、より機械的に強固に定着するためであると考えられる。なお、上記した理論はあくまでも本発明の内容を説明するために用いたものであって、当該理論のみによって本発明の範囲が限定されるものではない。
【0062】
本発明において、着色剤として顔料の水系ディスパージョンを用いる場合には、その含有量は、インク組成物に対して、1〜20重量%程度が好ましく、より好ましくは、1〜10重量%程度である。顔料の水系ディスパージョンの含有量が1重量%以上とすることで、十分な印刷濃度を得ることができるので好ましい。一方、顔料のディスパージョンの含有量が20重量%以下とすることで、インク組成物の粘度がインクジェット記録用インクとして適する範囲内となり、吐出安定性を維持することができる。
顔料の添加量は、顔料の水系ディスパージョンの総量に対して、5〜50重量%程度の範囲が好ましく、より好ましくは5〜30重量%程度の範囲が好ましい。顔料の水系ディスパージョンの粒径は、5〜500nm程度であり、好ましくは5〜200nm程度である。
【0063】
アニオン性及びノニオン性の両方の親水性を有する重合性界面活性剤としては、下記の式(II)で表される化合物が好ましい。下記の式(II)で表される重合性界面活性剤は、特開平5−320276号、特開平10−316909号において開示されているものである。
【0064】
【化5】
Figure 0003552165
[上記式中、
Rは水素原子または炭素数1〜12の炭化水素残基を表し、
nは2〜20の数を表し、
Mはアルカリ金属原子(好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウムである)、アンモニウム塩またはアルカノールアミンを表す]
式(II)におけるRとnとの値を適宜調整することによって、顔料表面の親水性または疎水性の度合いに対応させることが可能である。式(II)で表される好ましい重合性界面活性剤は、具体的には下記の式によって表される化合物が挙げられる。これらは単独または二種以上の混合物として使用されてよい。
【0065】
【化6】
Figure 0003552165
また、本発明にあっては、重合性界面活性剤は、市販品を用いることもできる。例えば、第一工業薬品株式会社のアクアロンHSシリーズ(アクアロンHS−05、HS−10、HS−20、HS−1025)、アクアロンRNシリーズ(RN−10、RN−20、RN−30、RN−50,RN−2025)、ニューフロンティアシリーズ(ニューフロンティアN−177E,S−510)、旭電化株式会社のアデカリアソープSEシリーズ、アデカリアソープNEシリーズ(NE−10、NE−20、NE−30、NE−40、NE−50)などが挙げられる。
【0066】
なお、本発明の好ましい態様によれば、重合性界面活性剤は単独重合させることもできるが、共重合体にすることが好ましい。
重合性界面活性剤の添加量は、顔料に対して、10〜150重量%程度の範囲が好ましく、より好ましくは20〜100重量%程度の範囲である。10重量%以上の添加量とすることでインク組成物の分散安定性を向上することが可能となる。また、150重量%以下の添加量とすることで顔料との未吸着な重合性界面活性剤の発生を抑制し、そしてカプセル粒子以外にポリマーが発生することを防止できるので、その結果、インク組成物の吐出安定性を良好にすることができる。
【0067】
本発明において用いられるモノマーとしては、重合性界面活性剤と共重合性の高いものであれば何のものも用いることができる。しかしながら、式(1)で表される重合性界面活性剤は電子供与性の高いモノマーであるため、本発明においては電子受容性の高いモノマーが好ましい。電子受容性の高いモノマーの具体例としては、アクリロニトリル、フマロニトリル、フマール酸ジブチルエステルのようなフマール酸ジエステル;マレイン酸ジブチルエステルのようなマレイン酸ジエステル;N−フェニルマレイミドのようなマレイミド類;並びにシアン化ビニリデンなど;が挙げられる。これらは単独または二種以上の混合物として使用されてもよい。
【0068】
さらに、本発明において用いられるモノマーとしては、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、およびメタクリル酸エステルが挙げられる。具体的には、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、ブトキシエチルアクリレート、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、フエノキシエチルアクリレート、アクリル酸シクロヘキシル、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロベンチニルアクリレート、ジシクロペンチニルオキシエチルアクリレート、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、カプロラクトンアクリレート、グリシジルアクリレート、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n一ブチル、2−エチルヘキシルメタクリレート、プトキシメチルメタクリレート、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、フエノキシエチルメタクリレート、メタクリル酸シクロヘキシル、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、イリボルニルメタクリレート、2−ヒ ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、グリセロールメタクリレート、2一メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、カブロラクトンメタクリレート、グリシジルメタクリレート、スルホエチルメタクリレート、ブチルアクリルアミドスルホン酸、ホスホエチルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、アリルアクリレート、ビス(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロビレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2−ヒドロキシー1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラブロモピスフェノールAジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、プロビレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4一(メタクリロキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン、テトラブロモビスフェノールAジメタクリレート、ジシクロペンタニルジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、トリグリセーロールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、等が挙げられる。
【0069】
モノマーの添加量は、重合性界面活性剤に対して、2〜15モル比程度の範囲が好ましく、より好ましくは3〜12モル比程度の範囲が好ましい。2モル比以上の添加量とすることで形成されるカプセル顔料粒子は水性媒体中において分散安定性に優れたものとなる。また、15モル比以下の添加量とすることで、モノマーは重合性界面活性剤吸着層に十分溶解することができ、水に不溶性のポリマーの発生を抑制したり、また相対的にイオン性反発基の量が減少するのを抑制することができるので、インク組成物の分散安定性を高めることができる。
【0070】
本発明において用いられる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、2,2,アゾビス−(2メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、または4,4,アゾビス−(4シアノ吉草酸)などが挙げられる。
【0071】
本発明による顔料の水系ディスパージョンは下記のようにして製造することができる。
【0072】
顔料に重合性界面活性剤を固定化すること、即ち顔料のマイクロカプセル化は、顔料および重合性界面活性剤を水性有機溶媒および/または水に加えて、超音波、ボールミルあるいはサンドグラインダーなどにより湿式粉砕した後に、必要に応じて粉砕処理を続けながら共重合するモノマーおよび/または重合開始剤を加えて、40〜100℃で10〜60時間重合反応させることにより行う。これによってマイクロカプセル化顔料粒子を得ることができる。重合開始剤の添加量は、モノマーに対して、0.1〜10重量%が好ましく、より好ましくは1〜5重量%が好ましい。
【0073】
次に、得られたマイクロカプセル化顔料粒子を遠心分離あるいは濾過により粗大粒子を除去した後に、使用目的に応じて、アルコール類、グリコール類、アミド類、などの水溶性有機溶媒、水溶性ポリマー、界面活性剤、防カビ剤などを添加して調整し、顔料の水系ディスパージョンを得ることができる。より好ましくは、特開平10−316909号公開公報に記載されている製造法によって製造することができる。
【0074】
b)紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する着色剤
本発明の好ましい態様によれば、着色剤として、染料または顔料を紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する高分子により包含し、かつその包含物が微粒子の形態とされたものをインクに添加することが好ましい。本発明において、この高分子は、分子鎖中に紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位を有してなるものである。この着色剤を添加したインクは、印刷された記録媒体の画像に対して耐光性を付与することができるものと考えられる。着色剤としての染料または顔料は上記したものと同様であってよい。
【0075】
本発明の好ましい態様によれば、この高分子は、紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位を有するモノマーを重合成分とする重合体または共重合体、または高分子に紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位がグラフト重合されたものを意味する。
【0076】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位とは、芳香族単環炭化水素基、縮合多環芳香族炭化水素基、複素単環基、および縮合複素環基からなる群から選択され、200〜400nmの領域に吸収能を有するものを意味する。さらに前記紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位の具体例としては、ベンゾトリアゾール骨格、ベンゾフェノン骨格、サリチレート骨格、シアノアクリレート構造、ヒンダードフェノール骨格、またはヒンダードアミン骨格を有するものが挙げられる。
【0077】
これら骨格の具体的構造を示せば、下記式で表されるものが挙げられる。
【0078】
【化7】
Figure 0003552165
本発明において、分子鎖中に紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位を有してなる高分子は、紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位を有するモノマーを重合成分とし、それを重合させたホモポリマーまたは、他のモノマーと共重合させたコポリマーとして得ることができる。あるいは、分子鎖中に紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位を有してなる高分子は、高分子に、紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位をグラフト重合することにより得ることも可能である。このような製造法に好ましく用いられる、紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位を有してなるモノマーとしては、紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位と、エチレン性不飽和結合とを有するモノマーが挙げられる。さらにこのようなモノマーの具体例としては、エチレン性不飽和結合を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、エチレン性不飽和結合を有するベンゾフェノン系紫外線吸収剤、エチレン性不飽和結合を有するサリチレート紫外線吸収剤、エチレン性不飽和結合を有するシアノアクリレート系紫外線吸収剤、エチレン性不飽和結合を有するヒンダードフェノール系紫外線吸収剤、またはエチレン性不飽和結合を有するヒンダードアミン系光安定化剤が挙げられる。さらにこれらモノマーのエチレン性不飽和結合は、メタクロイル基、アクロイル基、ビニル基、アリル基として与えられてよい。
【0079】
このようなモノマーの具体例としては、次のものが挙げられる。まず、ベンゾフェノン骨格を有する紫外線吸収部位を有するモノマーの具体例としては、次の下記式で表されるものが挙げられる。
【0080】
【化8】
Figure 0003552165
Figure 0003552165
また、ベンゾトリアゾール骨格を有する紫外線吸収部位を有するモノマーの具体例としては、次の下記式で表されるものが挙げられる。
【0081】
【化9】
Figure 0003552165
Figure 0003552165
Figure 0003552165
さらに、ヒンダードフェノール骨格を有する紫外線吸収部位を有するモノマーの具体例としては、次の下記式で表されるものが挙げられる。
【0082】
【化10】
Figure 0003552165
また、ヒンダードアミン骨格を有する光安定部位を有するモノマーの具体例としては、次のものが挙げられる。
【0083】
【化11】
Figure 0003552165
Figure 0003552165
紫外線吸収能および/または光安定化能を有する部位を有するモノマーとして、市販されているものを利用することも可能である。市販品の例としては、ベンゾトリアゾール骨格を有する紫外線吸収部位を有するモノマーとして、大塚化学株式会社から入手可能なRUVA−93(2−(2’−ヒドロキシ−5−メチルアクリルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール)が挙げられる。また、ヒンダートアミン骨格を有する光安定化部位を有するモノマーとして、旭電化工業株式会社から入手可能なアデカスタブLA−82(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート)、同LA−87(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート)が挙げられる。
【0084】
さらに、上記モノマーと共重合されるモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート等のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルおよび酢酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等、スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類;エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、クロロプレン等と、カルボキシル基を含むアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステエル、イタコン酸またはそのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノアルキルエステルなどのエチレン性不飽和カルボン酸;アミド基を有するアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等、アミノ基を含むN−メチルアミノエチルメタクリレート、N−メチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルアミノエステル類;N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、等のアルキルアミノ基を有する不飽和アミド類等と、ビニルピリジン等のモノビニルピリジン類、ジメチルアミノエチルビニルエーテルなどのアルキルアミノ基を有するビニルエーテル類;ビニルイミダゾール等、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸およびその塩、2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパンスルホン酸、およびその塩等のスルホン基を有するものが挙げられる。これらのモノマーは、単独または二種以上を混合して用いることができる。これらモノマーから得られる共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−イタコン酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、およびポリアミドなどが挙げられる。
【0085】
本発明の好ましい態様によれば、分子鎖中に紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する部位を有してなる高分子は、熱可塑性であることが好ましい。
【0086】
さらに、上記した紫外線吸収能および/または光安定化能を有する部位を有するモノマーがグラフト重合される高分子としては、上記のモノマーのホモポリマーまたはコポリマーが挙げられる。
【0087】
紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する着色剤は、好ましくは乳化重合法により製造される。乳化重合法は、具体的には、ポリマーを構成するモノマー成分に染料または顔料を分散させ、さらに紫外線吸収活性または光安定活性を有する部位を有するモノマーとを、重合触媒と乳化剤とを存在させた水中において乳化重合させることによって実施される。
【0088】
本発明の好ましい態様によれば、紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する着色剤は、カルボキシル基またはスルホン酸基のいずれかの官能基を有するものであるのが好ましく、さらにアミド基、水酸基、またはアミノ基を有してなるものが好ましい。これらの基は、上記した製造法において、モノマーの構造中に存在させてもよく、また微粒子を得た後にその表面にグラフト重合等によって付加させてもよい。
【0089】
本発明の好ましい態様によれば、紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する着色剤の粒径は5nm〜500nm程度の微粒子であることが好ましく、より好ましくは5nm〜200nm程度である。
【0090】
また、紫外線吸収活性および/または光安定化活性を有する着色剤中の染料または顔料の含有量は、その発色性が損なわれない範囲で適宜決定されてよい。よって、その含有量は高分子性付与着色剤中に0.1〜99重量%程度が好ましく、より好ましくは5〜90重量%の範囲である。
【0091】
本発明によるインク組成物にあっては、上記の着色剤に加えて、他の染料および/または顔料を含んでなることができる。特に、後記する被膜形成能を有する樹脂エマルジョン粒子と組み合わせて用いることにより、より発色性、耐水性、耐擦性、さらには耐光性に優れた画像を実現できる点で有利である。
【0092】
さらに本発明の好ましい態様によれば、染料または顔料を包含する高分子は、皮膜形成能を有するものであることが好ましい。本発明の好ましい態様によれば、この高分子は、着色剤の形態にあるときガラス転移点が30℃以下のものであることが好ましい。ここで、最低成膜温度とは、水中に分散した着色剤をアルミニウム等の金属板の上に薄く流延し、温度を上げていった時に連続フィルムの形成される温度をいう。この態様によれば、本発明によるインク組成物は室温において確実に被膜を形成し、その結果、印刷物の速乾性、指触性、耐擦性、および耐水性の向上を図ることができる。
【0093】
2.樹脂エマルジョン粒子
本発明におけるインク組成物は、樹脂エマルジョン粒子を含んでなる。本発明において、「樹脂エマルジョン粒子」とは、ポリマー成分の微粒子、即ち、ポリマー微粒子をいう。また、「樹脂エマルジョン粒子」は、好ましくは被膜形成能を有するポリマーからなるものがよい。「樹脂エマルジョン」とは、連続相が水であり、分散粒子が樹脂エマルジョン粒子である水性分散液をいう。「樹脂エマルジョン」は「ポリマーエマルジョン」、「水系エマルジョン」とも呼ばれることがある。
【0094】
本発明において、樹脂エマルジョン粒子を構成するポリマー成分の具体例とししては、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン、などが挙げられる。本発明において樹脂エマルジョン粒子は、前記した反応液中の反応剤、とりわけ多価金属イオンまたはポリアリルアミンもしくはポリアリルアミンの誘導体との相互作用により、着色剤の記録媒体表面への定着性を促進する効果を有する。
【0095】
樹脂エマルジョン粒子の添加量は、インク組成物全量に対して0.1〜30重量%程度であり、好ましくは5〜30重量%である。
【0096】
本発明において、樹脂エマルジョンは、樹脂エマルジョン粒子と水との割合が、1:1〜4程度であり、好ましくは1:1〜3程度の範囲で形成されるのが好ましい。なお、本発明の好ましい態様によれば、樹脂エマルジョン粒子は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つポリマー成分からなるものが好ましい。また、樹脂エマルジョン粒子の平均分子量は、5、000程度以上であり、好ましくは10、000程度以上である。樹脂エマルジョン粒子の平均分子量は、樹脂エマルジョンの水成分を除去した後に得られたポリマーをテトラヒドロフラン等の有機溶媒に溶解し、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(GPC)で測定する。分子量の校正は単分散ポリスチレンを使用して行なう。
【0097】
樹脂エマルジョン粒子の平均粒子径は400nm程度以下が好ましく、より好ましくは100〜200nm程度、さらに好ましくは10〜100nm程度である。樹脂エマルジョン粒子の平均粒子径は一般的な方法で測定されてよい。特にレーザー散乱法によって測定された値を好ましく用いる。
【0098】
本発明の好ましい態様によれば、樹脂エマルジョン粒子のガラス転移点は30℃程度以下、好ましくは25℃程度以下、より好ましくは20℃程度以下、であることが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、樹脂エマルジョン粒子を含んでなる樹脂エマルジョンの最低成膜温度が、30℃程度以下、好ましくは室温(約25℃)程度以下、より好ましくは20℃程度以下であることが好ましい。樹脂エマルジョンの成膜形成が30℃程度以下で行うことができれば、印刷された記録媒体を加熱および乾燥することなく、室温以下において印刷面の成膜化が自動的に進行し着色剤である染料、顔料が記録媒体に強固に定着するので好ましい。
【0099】
一方、樹脂エマルジョン粒子は、本発明による記録方法において、加熱および乾燥する工程を特に必要としない場合に好ましいものであるが、本発明による記録方法は、樹脂エマルジョン粒子のガラス転移点、樹脂エマルジョンの最低成膜温度が上記のように30℃程度以下にある樹脂エマルジョン粒子のみに限定されるものではなく、それ以上の値を示すものであっても好ましくは用いることができる。当業者であれば、樹脂エマルジョンが有する最低成膜温度で加熱すれば、成膜し着色剤成分が記録媒体に定着することを当然に理解するはずである。
【0100】
ここで、「最低成膜温度」とは、樹脂エマルジョン粒子を水に分散させて得られた樹脂エマルジョンをアルミニウム等の金属板の上に薄く流延し、温度を上げていった時に透明な連続フィルムが形成される最低の温度をいう。最低成膜温度以下の温度領域では白色粉末状となる。
【0101】
「成膜性」とは、樹脂エマルジョン粒子を水に分散させて樹脂エマルジョンの形態としたとき、この樹脂エマルジョンの連続相である水成分を蒸発させていくと、ポリマーの皮膜が形成されることを意味する。この樹脂エマルジョン粒子が添加されたインク組成物は、水または水性有機溶剤がその樹脂エマルジョン粒子(ポリマー微粒子)の周囲より除去された状態となると、ポリマー皮膜が同様に形成される性質を有することとなる。このポリマー皮膜は、インク組成物中の着色剤を記録媒体表面に強固に定着させる役割を担う。これによって、耐擦性、耐水性、さらに耐候性に優れた画像が実現できると考えられる。
【0102】
本発明の好ましい態様によれば、本発明の樹脂エマルジョン粒子は単粒子構造およびコアシェル構造のいずれにおいても、その表面にカルボキシル基、スルホン酸基、アミド基、アミノ基、水酸基のうちで少なくとも一つの官能基を有してなるのが好ましい。コアシェル構造の場合、シェル層にこれらの官能基が存在するのが好ましい。特に、カルボキシル基を有してなるのが好ましい。これらの基は、後記する製造方法において、モノマーの構造中に存在させてもよく、また樹脂エマルジョン粒子を得た後にその表面にグラフト重合等によって付加させてもよい。
【0103】
このような官能基の存在は次のような予想される機構から好ましいと思われるが、以下の理論はあくまでも仮定であって本発明はこれに限定されるものではない。このような樹脂エマルジョン粒子表面のカルボキシル基やスルホン酸基、アミド基、アミノ基、水酸基等の親水性基は、表面がプラスチック、ゴム、金属、またはセラミックス等の非吸収性記録媒体表面の水酸基(OH基)と水素結合を形成することができることから、本発明の記録方法において色材を上記の非吸収性記録媒体に強固に定着させることができる。特に樹脂エマルジョン粒子構造がコアシェル構造であってシェル層にカルボキシル基やスルホン酸基、アミド基、アミノ基、水酸基等の親水性基が含有される場合には粒子表面のこれら親水性基の存在する割合が高まるため、さらに効果が現れる。さらに、これらの基を有する樹脂エマルジョン粒子を含んだインク組成物は、インクジェットプリンターの記録ヘッドの撥水処理を施したノズルプレート表面を濡らさない。その結果、インクのノズルプレート表面の濡れによる吐出不良や飛行曲がりの発生などなく吐出安定性に優れたものとなる。さらに、これらの基を有する樹脂エマルジョン粒子を含んだインク組成物は、保存安定性に優れたものとなる。
【0104】
本発明の好ましい態様によれば、本発明の樹脂エマルジョン粒子は二価金属塩と高い凝集性を有するものが好ましい。具体的には、樹脂エマルジョン粒子は、その微粒子を0.1重量%有する樹脂エマルジョン3容量と、1mol/l濃度の二価金属塩水溶液1容量とを接触させたとき、波長700nmの光の透過率が初期値の50%となる時間が1×10秒以下、好ましくは1×10秒以下、より好ましくは1×10以下となるよう二価金属イオンと接触すると凝集して浮遊物を生じ溶液の透明度を落とす。この浮遊物の生成量を光の透過率をもって測定する。ここで、二価金属イオンとは、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+、Ba2+が挙げられ、それと塩を形成する陰イオンとしては、Cl、NO3−、I、Br、CLO 、およびCHCOOが挙げられる。
【0105】
さらに、本発明の特に好ましい態様によれば、本発明の樹脂エマルジョン粒子はその表面にカルボキシル基を有するものであることが好ましい。これによって、二価金属塩とはより高い凝集性を有するものとなる。具体的には、樹脂エマルジョン粒子は、その微粒子を0.1重量%有する樹脂エマルジョン3容量と、1mol/l濃度の二価金属塩水溶液1容量とを接触させたとき、波長700nmの光の透過率が初期値の50%となる時間が1×10秒以下、好ましくは1×10秒以下、より好ましくは10秒以下となるよう二価金属イオンと接触すると凝集して浮遊物を生じ溶液の透明度を落とす。この浮遊物の生成量を光の透過率をもって測定する。このような高い凝集性は、樹脂エマルジョン粒子がその表面に比較的多くのカルボキシル基を有することとが相まって得られるものと考えられる。上記のような多量のカルボキシル基をその表面に有する樹脂エマルジョン粒子を含んでなるインク組成物は、撥水処理されたインクジェット記録用ヘッドのノズルプレートに親和性を有さない。このため、比較的多量のカルボキシル基を有する樹脂エマルジョン粒子の利用は、より良好な耐擦性および耐水性を実現する。さらにまた、この樹脂エマルジョン粒子表面の高い親水性によって、インク組成物は優れた保存安定性が得られるとの利点も有する。
【0106】
本発明の好ましい態様によれば、樹脂エマルジョン粒子を濃度10重量%で水に分散させた樹脂エマルジョンのテフロン板上での接触角が70°程度以上、より好ましくは80°程度以上であることが好ましい。さらに、樹脂エマルジョン粒子を濃度が35重量%となるように水に分散させた樹脂エマルジョンの表面張力が、40×10−3N/m(40dyne/cm、20℃)程度、好ましくは50×10−3N/m程度以上であることが好ましい。上記の様な樹脂エマルジョン粒子を利用することによって、インクジェット記録方法において、より飛行曲がりを防止でき、良好な印刷が可能となる。
【0107】
本発明の別の好ましい態様によれば、樹脂エマルジョン粒子は、カルボキシル基を有する不飽和ビニルモノマーに由来する構造を1〜10重量%含んでなり、かつ重合可能な二重結合を二つ以上有する架橋性モノマーによって架橋された構造を有し、架橋性モノマーに由来する構造を0.2〜4重量%含有してなるものであることが好ましい。重合の際に重合可能な二重結合を二つ以上さらに好ましくは三つ以上有する架橋性モノマー類を共重合させて三次元架橋させた架橋性ポリマーの利用により、ノズルプレート表面がインク組成物によりさらに濡れ難くなり、飛行曲がりをより防止でき、吐出安定性をより向上させることが出来る。
【0108】
本発明においては、樹脂エマルジョン粒子として単粒子構造のものを利用することができる。一方、本発明においてはコア部とそれを囲むシェル部とからなるコアシェル構造を有する樹脂エマルジョン粒子を利用することも可能である。本発明において「コアシェル構造」とは、「組成の異なる2種以上のポリマーが粒子中に相分離して存在する形態」を意味する。従って、シェル部がコア部を完全に被覆している形態のみならず、コア部の一部を被覆しているものであってもよい。また、シェル部ポリマーの一部がコア粒子内にドメインなどを形成しているものであってもよい。さらに、コア部とシェル部の中間に、更にもう一層以上、組成の異なる層を含む3層以上の多層構造を持つものであってもよい。
【0109】
本発明の好ましい態様によれば、樹脂エマルジョン粒子は、コア部がエポキシ基を有するポリマーからなり、シェル部がカルボキシル基を有するポリマーから形成されるものであることが好ましい。エポキシ基とカルボキシル基とは互いに反応する性質を有するが、これら二つの基をコア部とシェル部とに分離して存在させる。水または水溶性有機溶媒の減少により、樹脂エマルジョン粒子(即ち、ポリマー微粒子)同士が合一し成膜に伴う圧力によって変形する。これによって、コア部のエポキシ基とシェル部のカルボキシル基とが結合して、網目構造を形成する。これにより、より強度の大きな皮膜を形成することが出来るとの利点が得られる。エポキシ基を有する不飽和ビニルモノマーの量は1〜10重量%であることが好ましい。なお、ここで成膜前の一部のエポキシ基とカルボキシル基との反応は、膜形成能が失われていない限り、本発明にあっては許容されるものである。このような樹脂エマルジョン粒子内に反応性の官能基を共存させ、硬化剤を添加しなくとも成膜時にそれら基を反応させ網目構造を形成する性質を本発明にあっては「自己架橋性」と呼ぶ。
【0110】
本発明による樹脂エマルジョンは、水と、モノマーと、乳化剤と、重合開始剤とを混合して乳化重合反応させて、、その後に、pH調整剤を添加して所望のpHに調整することにより得られる。本発明においては、樹脂エマルジョンの分散相を形成する樹脂エマルジョン粒子は、モノマー(特に、不飽和ビニルモノマー)と、乳化剤と、重合開始剤とを用いて乳化重合反応することによって製造される。
【0111】
本発明にあっては、モノマー、好ましくは、不飽和ビニルモノマーを用いる。不飽和ビニルモノマーの具体例としては、一般的に乳化重合で使用されるアクリル酸エステルモノマー類、メタクリル酸エステルモノマー類、芳香族ビニルモノマー類、ビニルエステルモノマー類、ビニルシアン化合物モノマー類、ハロゲン化モノマー類、オレフィンモノマー類、ジエンモノマー類が挙げられる。さらに、具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、グリシジルアクリレート、等のアクリル酸エステル類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、等のメタクリル酸エステル類;および酢酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルシアン化合物類;塩化ビニリデン、塩化ビニル、等のハロゲン化モノマー類;スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン等の芳香族ビニルモノマー類;エチレン、プロピレン、イソプロピレン、等のオレフィン類;ブタジエン、クロロプレン等のジエン類;ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルピロリドン等のビニルモノマー類が挙げられる。カルボキシル基を有さないモノマーには、カルボキシル基を有する不飽和ビニルモノマーの利用が必須となるが、好ましいその例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸が挙げられ、メタクリル酸の利用が好ましい。
【0112】
また、本発明にあっては、上記モノマー由来の分子を、重合可能な二重結合を二つ以上有する架橋性モノマーによって架橋された構造を有することが好ましい。重合可能な二重結合を二つ以上有する架橋性モノマーの例としては、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−アクリロキシプロピロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、等のジアクリレート化合物;トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート等のトリアクリレート化合物;ジトリメチロールテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等のテトラアクリレート化合物;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のヘキサアクリレート化合物;エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリブチレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、等のジメタクリレート化合物;トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート等のトリメタクリレート化合物;メチレンビスアクリルアミド、ジビニルベンゼンが挙げられる。
【0113】
さらに、上記モノマーに加えて、スルホン酸基含有モノマー、アクリルアミド類、または水酸基含有モノマーを添加することによって、さらに印刷安定性を向上させることが出来る。アクリルアミド類の具体例としては、アクリルアミドおよびN,N’−ジメチルアクリルアミドが挙げられる。また、スルホン酸基を有するモノマーの具体例としては、ビニルスルホン酸およびその塩、スチレンスルホン酸およびその塩、2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパンスルホン酸およびその塩等が挙げられる。これらを単独または2種以上混合して使用することができる。さらに、水酸基含有モノマーの具体例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、および2−ヒドロキシプロピルメタクリレートが挙げられ、これらを単独または二種以上混合して使用することができる。
【0114】
乳化剤としては、アルキルアリルスルホン酸塩または硫酸塩、アルキルスルホン酸塩または硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ソルビタンモノラウリン酸エステル等のノニオン性界面活性剤などが挙げられる。
【0115】
重合開始剤としては、過硫酸カリウムまたは過硫酸アンモニウムなどが挙げられる。その他の成分としては、重合調製剤、連鎖移動剤、分子量調整剤などが挙げられる。
【0116】
樹脂エマルジョン粒子は、モノマーと、乳化剤と、重合開始剤と、その他の任意成分を混合して乳化重合反応することで製造される。これら成分の添加量は、適宜定めることができる。また、上記した成分を反応容器に入れて混合し乳化重合反応を行う。乳化重合反応温度は60〜90℃であり、好ましくは70〜80℃程度である。
【0117】
上記したコアシェル構造を有する樹脂エマルジョン粒子は、公知の手法により、一般的には多段階の乳化重合などによって製造される。例えば、特開平4−76004号公報で開示されている方法によって製造することができる。重合に用いられる不飽和ビニルモノマーの例としては、上記したものが同様に挙げられる。
【0118】
また、上記のコア部へのエポキシ基の導入は、エポキシ基を有する不飽和ビニルモノマーとして、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等を他の不飽和ビニルモノマーと共重合する方法、あるいは一種以上の不飽和ビニルモノマーを重合してコア粒子を調製する際にエポキシ化合物を同時に添加し、複合化させる方法を挙げることができる。重合の容易さや重合安定性等の点から前者の方法が好ましい。
【0119】
本発明にあっては、上記した乳化重合によって得られた樹脂エマルジョン粒子は、pH調整剤を添加することによって、所望のpHに調製してなる。
【0120】
本発明において用いられるpH調整剤としては、一価のアルカリ金属水酸化物、有機アミン、が好ましくは用いられる。
【0121】
一価のアルカリ金属水酸化物を添加して所望のpHに調製する場合、pH値が7〜10程度の範囲内、好ましくは7〜9程度の範囲内になるように調製する。従って、一価のアルカリ金属水酸化物の添加量は、樹脂エマルジョン粒子が上記したpH値の範囲内になる量を添加する。
【0122】
樹脂エマルジョンの製造法は、概説すれば以下の通りである。水、乳化剤を仕込み、重合開始剤を添加して、所定温度に調整された攪拌機、環流コンデンサー、滴下装置、温度計等を具備した反応容器に、乳化したモノマーを加えて反応させて樹脂エマルジョンを得る。これに、所望のpHとなるように一価の金属水酸化物を添加する。これによって、本発明による樹脂エマルジョンが製造される。
【0123】
さらに、本発明において上記条件を満足する樹脂エマルジョンとして、公知の樹脂エマルジョンを用いることも可能であり、例えば特公昭62−1426号、特開平3−56573号、特開平3−79678号、特開平3−160068号、特開平4−18462号などに記載の樹脂エマルジョンを用いることができる。
【0124】
本発明の別の態様によれば、特定の機能を有する樹脂エマルジョン粒子をインクに添加することができ、そのような具体例としては以下のものが挙げられる。なお、後記する樹脂エマルジョン粒子は、特定の機能を有するものであるが、それ以外については前記した樹脂エマルジョン粒子と同様であって良い。
【0125】
1)フルオロアルキル基を有する樹脂エマルジョン粒子
本発明の好ましい態様によれば、フルオロアルキル基を有する樹脂エマルジョン粒子がインクに添加されてもよい。この樹脂エマルジョン粒子が添加されたインク組成物が記録媒体に付着されると、樹脂エマルジョン粒子が成膜して着色剤を記録媒体に定着させる。その結果、印刷部分に耐擦性と耐候性とが付与されるのではないかと考えられる。そのような効果が生じる理由は明確ではないが、以下の記載のように推論することができる。この樹脂エマルジョン粒子はフルオロアルキル基を有するため、記録媒体に固着した着色剤をこのフッ素原子がさらにコーティングするので、印刷物に耐候性を付与するのではないかと考えられる。なお、上記の機構はあくまで仮定であって、本発明はこの機構に限定して解釈されるものではない。
【0126】
この樹脂エマルジョン粒子におけるフルオロアルキル基は、炭素数1〜13であり、好ましくは、3〜13である直鎖状または分岐鎖状のアルキル基にフッ素原子が3〜41、好ましくは、3〜27で存在するものである。このようなフルオロアルキル基の好ましい具体例としては、−CF,−C,−C,−C,−C11,−C13,−C15,−C17,−C19,−C1021,−C1123,−C1225,−C1327,−CFH、−CH,−CH、−CFCFHCFなどが挙げられる。
【0127】
フルオロアルキル基を有するモノマーは、下記の式で表されるものからなる群から選択されるものが好ましい。
【0128】
【化12】
Figure 0003552165
[上記式中、
nは1以上であり、
mは1〜20である]
フルオロアルキル基を有するモノマーの具体例としては、メタクリル酸トリフルオロエチル、メタクリル酸ヘプタデカフルオロデシル、2,2,3,3−テトラフロロプロピルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルメタクリレート、パーフロロオクチルエチルメタクリレート等が挙げられる。
【0129】
2)キレート形成可能な樹脂エマルジョン粒子
本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は、金属イオンとキレートを形成し得る配位子構造を有するポリマーからなり、金属イオンとキレートを形成すると凝集する性質を有する樹脂エマルジョン粒子が添加されることが好ましい。この樹脂エマルジョン粒子が添加されたインク組成物が記録媒体に付着されると、樹脂エマルジョン粒子が成膜して着色剤を記録媒体に定着させる。その結果、印刷部分に耐擦性を付与することができる。そのような効果が生じる理由は明確ではないが、以下の記載のように推論することができる。この樹脂エマルジョン粒子は、金属イオンとキレートを形成し得る配位子構造を有するポリマーからなり、金属イオンとキレートを形成すると凝集する性質を有する。このため、この樹脂エマルジョン粒子と、金属イオンを有する反応液とが接触すると、凝集物の生成が顕著に促進されて成膜性が高まり、その結果、印刷物に耐擦性を付与するのではないかと考えられる。なお、上記の機構はあくまで仮定であって、本発明はこの機構に限定して解釈されるものではない。
【0130】
本発明において、樹脂エマルジョン粒子が有する「金属イオンとキレートを形成し得る配位子構造」とは、配位結合を形成する電子を供給する原子を複数持ち、かつこの原子が適当な間隔を隔てて存在し、その結果、これら複数の原子が金属イオンを挟み込むような形で金属キレート化合物を生成する構造をいう。
【0131】
本発明の好ましい態様によれば、このような「配位子構造」の好ましい例としては、β−ジケトン構造、ポリアミン構造、イミノジ酢酸構造、ザルコシン構造、エタノールアミノ酸構造、グリシン構造、キサントゲン酸構造、アミドキシム構造、アミン構造、ピリジン構造、イミダゾール構造、ホスホン酸構造、ホスフィン酸構造、リン酸構造、シッフ塩基構造、オキシム構造、ヒドロキサム構造、アミノポリカルボン酸構造、チオール構造、ポリチオアルコール構造、2−ピロリドン構造、および2−オキサゾリドン構造が挙げられる。
【0132】
さらに本発明の具体的態様によれば、例えば、「金属イオンとキレートを形成し得る配位子構造」として下記の式で表される構造が挙げられる。
【0133】
【化13】
Figure 0003552165
[上記式中、
Pはポリマー構造部分であり、
Rはアルキル基(好ましくはC−C20アルキル基を、より好ましくはC−C10アルキル基を、最も好ましくはメチル基を表す)またはアリル基(例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基)を表す]
上記式の配位子構造が例えば二価の金属と金属キレートを形成した場合の構造は次の通りと思われる。
【0134】
【化14】
Figure 0003552165
[上記式中、
Mtは二価の金属を表し、
PおよびRは上で定義した通りである]
本発明の好ましい態様によれば、金属イオンとキレートを形成し得る配位子構造を有するポリマーの共重合成分であって、かつ、金属イオンとキレートを形成し得る配位子構造を有するモノマーとしては、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート、メタクロイルアセトン、メタクロイルジアセチルメタン、4−(1,3−ジオキシペンチル)フェニル−4−(6−アクロイロキシヘキシロキシ)ベンゾエート、アクリロイルアセチルアセトン、アクリロイルマロン酸ジエチル、メタクリロイルマロン酸ジエチル、2−(メタクリロキシ)エチルアセテート等が挙げられる。
【0135】
3)紫外線吸収能および/または光安定化能を有する樹脂エマルジョン粒子
本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は、紫外線吸収能および/または光安定化能を有する樹脂エマルジョン粒子が添加されることが好ましい。この樹脂エマルジョン粒子が添加されたインク組成物が記録媒体に付着されると、樹脂エマルジョン粒子が成膜して着色剤を記録媒体に定着させる。その結果、印刷部分に耐光性と耐候性とが付与されるのではないかと考えられる。そのような効果が生じる理由は明確ではないが、以下の記載のように推論することができる。この樹脂エマルジョン粒子は紫外線吸収能および/または光安定化能を有するため、記録媒体に固着した着色剤に紫外線吸収能および/または光安定化能を付与するので、その結果、印刷物に耐光性と耐候性とを付与するのではないかと考えられる。より具体的には、色材が顔料である場合、顔料がその中に分散した皮膜が形成される。紫外線は、この皮膜に遮られ、その中の顔料までに至らないことから、画像は耐光性を有するものとなる。なお、上記の機構はあくまで仮定であって、本発明はこの機構に限定して解釈されるものではない。
【0136】
なお、本発明において、紫外線吸収能および紫外線吸収剤と、光安定化能および光安定化剤とは、当業界において理解されている定義に従うものである。すなわち、その作用機序から、紫外線吸収能および紫外線吸収剤とは、一般に、紫外線のもつ強力なエネルーを、ケト・エノール型互変異性により徐々に熱エネルギーに変換して放出し、安定化するものを意味し、一方光安定化能および光安定化剤とは、ラジカルの捕捉、ヒドロペルオキシドの分解、重金属の捕捉、一重項酸素の消光によって安定化するものを意味する。本発明にあっては、そのいずれかが存在すればよいが、本発明の好ましい態様によれば、その両方が共に存在していることが好ましい。
【0137】
本発明にあっては、このような樹脂エマルジョン粒子の具体例として、二つの態様のものがあげられる。第一の態様によれば、紫外線吸収剤および/または光安定化剤を構成ポリマーに物理的に混合した樹脂エマルジョン粒子が挙げられる。
【0138】
本発明において利用可能な紫外線吸収剤および光安定化剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、およびニッケル錯塩系紫外線吸収剤、ならびにヒンダードアミン系光安定化剤からなる群から選択されるものが挙げられる。
【0139】
第二の態様によれば、紫外線吸収能および/または光安定化能を有する部位を有するポリマーから構成された樹脂エマルジョン粒子が挙げられる。この態様において利用可能な紫外線吸収能を有する部位としては、ベンゾフェノン骨格、ベンゾトリアゾール骨格、ヒンダードフェノール骨格、サリチレート骨格、およびシアノアクリレート骨格が挙げられ、また光安定化能を有する部位としてはヒンダードアミン骨格が挙げられる。
【0140】
なお、紫外線吸収能および/または光安定化能を有する樹脂エマルジョン粒子は、特開平11−12519号に開示されているように公知のものである。よって、この樹脂エマルジョン粒子の製造等は特開平11−12519号に開示されたものと同様であってよい。
【0141】
4.水溶性有機溶媒および水
本発明におけるインク組成物は、水および水溶性有機溶媒を主溶媒として用いる。水溶性有機溶媒としては高沸点有機溶媒が好ましい。高沸点有機溶媒剤の好ましい具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類;尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミンなどがあげられる。
【0142】
この中でも沸点が180℃以上の水溶性有機溶媒の利用が好ましい。沸点が180℃以上の水溶性有機溶媒の使用はインク組成物の保水と湿潤性をもたらす。この結果、インク組成物を長期間保管しても着色剤の凝集や粘度の上昇がなく、優れた保存安定性を実現できる。さらに、開放状態(室温で空気に触れている状態)で放置しても流動性と再分散性を長時間維持するインク組成物が実現できる。さらに、インクジェット記録方法においては、印字中もしくは印字中断後の再起動時にノズルの目詰まりが生じることもなく、高い吐出安定性が得られる。
【0143】
沸点が180℃以上の水溶性有機溶媒の例としては、エチレングリコール(沸点:197℃;以下括弧内は沸点を示す)、プロピレングリコール(187℃)、ジエチレングリコール(245℃)、ペンタメチレングリコール(242℃)、トリメチレングリコール(214℃)、2−ブテン−1,4−ジオール(235℃)、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(243℃)、2−メチル−2,4ーペンタンジオール(197℃)、N−メチル−2−ピロリドン(202℃)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(257〜260℃)、2−ピロリドン(245℃)、グリセリン(290℃)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(243℃)、ジプロピレングリコールモノエチルグリコール(198℃)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(190℃)、ジプロピレングリコール(232℃)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(249℃)、テトラエチレングリコール(327℃)、トリエチレングリコール(288℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(230℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(202℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(194℃)が挙げられる。特にこれら水溶性有機溶媒の中でも、沸点が200℃以上であるものが好ましい。これら水溶性有機溶媒は単独または2種以上混合して使用することができる。
【0144】
水溶性有機溶媒としては、低沸点有機溶剤をも好ましくは用いられる。その好ましい例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノールなどがあげられる。特に一価アルコールが好ましい。
【0145】
これら水溶性有機溶媒の含有量は、インク組成物に対して好ましくは0.5〜40重量%程度であり、より好ましくは2〜20重量%である。
【0146】
5.その他の成分
本発明によるインク組成物は、上記した成分を含んでなるものであるが、さらにその他の成分が添加されてもよい。本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は、糖、三級アミン、水酸化アルカリ、またはアルギン酸誘導体が添加されてもよい。糖および三級アミンの添加は湿潤性をもたらす。また、三級アミンと水酸化アルカリの添加は、インク組成物中の着色剤および樹脂エマルジョン粒子のインク中での分散安定化をもたらす。
【0147】
糖の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類があげられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール、(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース、などがあげられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、アルギン酸、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖[(例えば、糖アルコール(一般式HOCH (CHOH)CHOH(ここで、n=2〜5の整数を表す)で表される]、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ糖などがあげられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどが挙げられる。これら糖類の添加量は0.1〜40重量%程度が好ましく、より好ましくは1〜30重量%程度である。
【0148】
三級アミンの例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリイソプロペノールアミン、ブチルジエタノールアミン等が挙げられる。これらは単独または混合して使用されてよい。これら三級アミンのインク組成物への添加量は、0.1〜10重量%程度が好ましく、より好ましくは、0.5〜5重量%である。
【0149】
水酸化アルカリの例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムであり、その添加量は0.01〜5重量%程度が好ましく、より好ましくは0.05〜3重量%程度である。
【0150】
アルギン酸誘導体の好ましい例としては、アルギン酸アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)アルギン酸有機塩(例えば、トリエタノールアミン塩)、アルギン酸アンモニウム塩、等が挙げられる。このアルギン酸誘導体のインク組成物への添加量は、好ましくは0.01〜1重量%程度であり、より好ましくは0.05〜0.5重量%程度である。
【0151】
アルギン酸誘導体の添加により良好な画像が得られる理由は明確ではないが、反応液に存在する多価金属塩が、インク組成物中のアルギン酸誘導体と反応し、着色剤の分散状態を変化させ、着色剤の記録媒体への定着が促進されることに起因するものと考えられる。
【0152】
本発明による方法に用いられるインク組成物は、さらに界面活性剤を含有することができる。界面活性剤の例としては、上記した樹脂エマルジョン粒子の調製において用いた界面活性剤と同一のものを好適には用いることができる。
【0153】
その他、保存安定性を向上させるために必要に応じて、インク組成物にpH調整剤、防腐剤、防かび剤等を添加することも可能である。
【0154】
インク組成物の製造方法
本発明によるインク組成物は、前記成分を適当な方法で分散、混合することによって製造することができる。
【0155】
(1)着色剤として顔料を用いる場合、先ず、顔料と高分子分散剤と水を適当な分散機(たとえば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジデータミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、オングミルなど)で混合し、均一な顔料分散液を調製し、次いで、これに、水、水溶性有機溶媒、糖、pH調整剤、防腐剤、防黴剤等を加えて十分溶解させた後、前記の樹脂エマルジョン粒子を加え適当な分散機を用いて常温で充分に攪拌したインク溶媒を徐々に滴下し、さらに十分に攪拌する。十分攪拌した後に、目詰まりの原因となる粗大粒子および異物を除去するために濾過を行って目的のインク組成物を得る。
【0156】
(2)着色剤としてマイクロカプセル型着色剤を用いる場合、上記した分散機にマイクロカプセル型着色剤と、水と、水溶性有機溶媒等を供給して混合し、これに樹脂エマルジョン粒子を加えて十分攪拌する。十分攪拌した後に、目詰まりの原因となる粗大粒子および異物を除去するために濾過を行って目的のインク組成物を得る。
【0157】
記録方法
本発明による記録方法によれば、着色剤が記録媒体に強固に定着されるので、その結果、印刷物の定着性と耐擦性とを向上させ、印刷物の印刷部分に耐光性と耐候性とを付与することができる。
【0158】
このような効果が生じる理由は明確ではないが、以下の記載のように推論することができる。プラスチック、ゴム、金属、セラミックス等の非吸収性の記録媒体表面で、先ず反応液とインク組成物とが接触することによって、反応液中の反応剤がインク組成物中の着色剤と樹脂エマルジョン粒子との分散状態を破壊して、それを凝集させると考えられる。また、反応液中のカチオン性無機微粒子またはカチオン性ポリマー微粒子は反応剤と同様にインク組成物における着色成分を強固に凝集させるものと考えられる。
【0159】
反応液とインク組成物とを接触させて記録媒体に形成された印刷部分には、接触当初、着色剤と反応液と樹脂エマルジョン粒子とカチオン性無機微粒子またはカチオン性ポリマー微粒子とからなる凝集物と、その凝集物とは分離した水または水溶性有機溶媒とが共存する。この凝集物が形成される際に、水と水溶性有機溶媒がこの凝集物と記録媒体表面の間から排除され、その結果、この凝集物は記録媒体表面に吸着した状態となる。これをさらに、極性溶媒で洗浄することにより、樹脂エマルジョン粒子とカチオン性無機微粒子および/またはカチオン性ポリマー微粒子の粒子間とに存在する水または水溶性有機溶媒が排除され、その結果、膜化が促進されて、着色剤を包含した有機−無機複合皮膜が形成される。
【0160】
この有機−無機複合皮膜の形成は、樹脂エマルジョン粒子が有するカルボキシル基、スルホン基、アミド基、アミノ基、水酸基等の親水性基の存在が大きく関わっているのではないかと考えられる。一方で、カチオン性無機微粒子またはカチオン性ポリマー微粒子の存在は、インク中に樹脂エマルジョン粒子のみを含有した場合に比べて着色剤をより強固に記録媒体上に定着させるとともに、皮膜の強度をより強靱なものにできるものと考えられる。
【0161】
特に、カチオン性無機微粒子またはカチオン性ポリマー微粒子と樹脂エマルジョン粒子とがインクに添加された場合、両者を組み合わせた効果の総和以上に、着色剤が記録媒体表面に堅固に定着され、その結果、印刷部分の耐擦過性や耐摩耗性等の機械的強度を飛躍的に向上させたのではないかと考えられる。
【0162】
この機構は、記録媒体が、非吸収性記録媒体において顕著にその効果が発揮される。なお、上記の機構はあくまで仮定であり、本発明はこの機構に限定して解釈されるものではない。
【0163】
本発明にあっては、「印刷」は実像印刷または鏡像印刷のいずれかであってよく、または両者を交互または同時に行うものであってもよい。また、反応液とインク組成物を記録媒体に付着させる順序は適宜定めることができるが、好ましくは、反応液を記録媒体に付着させ、その後この記録媒体にインク組成物を付着させる方法が好ましい。
【0164】
反応液の記録媒体への付着に関しては、インク組成物を付着させる場所にのみ選択的に反応液を付着させるという方法と、記録媒体全体に反応液を付着させる方法のいずれの態様であってもよい。いずれの方法を採用するかは、インク組成物と反応液との組み合わせを考慮して決定されてよい。
【0165】
反応液を記録媒体に付着させる手段と、インク組成物を記録媒体に付着させる手段は、印刷業界、塗装業界において通常用いられる記録方法が可能であり、例えば、直噴、吹付け、塗布、転写等があげられ、好ましくは液滴を記録媒体に吐出させて印刷を行うインクジェット記録方法が好ましい。
【0166】
本発明において、印刷後の記録媒体を極性溶媒で洗浄する方法の具体的としては、記録媒体またはその表面を極性溶媒で濯ぐ、洗い流す、浸漬する、またはこれらの混合手法などが挙げられる。洗浄する方法は、印刷中において連続的または断続的に行うことができる。
【0167】
極性溶媒は、記録媒体に吸着した着色剤及び樹脂エマルジョン粒子が脱離せず、また水溶性で、安全性のあるものが好適には用いられる。このような極性溶媒の具体例としては、水;炭素数5以下のアルコール、好ましくはメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等の低級アルコール;式R(R’)S=Oで表されるスルホキシド(式中、RおよびR’ぞれぞれが直鎖状または分岐鎖状の炭素数5以下のアルキル基)、好ましくはジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド;炭素数5以下のアミン、好ましくはメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン等の低級脂肪族第一アミン、好ましくはジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン等の低級脂肪族第二アミン、好ましくはトリメチルアミン、トリエチルアミン等の低級脂肪族第三アミン等の低級アミン;またはこれらの混合物;が挙げられ、特に好ましくは水である。
【0168】
なお、本発明の態様によれば、記録媒体を極性溶媒で洗浄した後に記録媒体を加熱、乾燥する方法を用いることができる。
【0169】
本発明における記録媒体は、インク組成物に対して実質的に非吸収性のものが好適に用いられる。「インク組成物に対して実質的に非吸収性である」とは、記録媒体にインク組成物を付着させたとき、数秒の時間では記録媒体にインク組成物がまったく浸透しないような記録媒体を意味する。従って、記録媒体自体または記録媒体の少なくとも記録表面が実質的に非吸収性であればよい。
【0170】
本発明による記録方法が適用可能な記録媒体の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ酢酸ビニル、AS樹脂、ACS樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、天然ゴム、ブタジエン−スチレン共重合体、ニトリルゴム、クロロプレン、ポリイソプレン、ブチルゴム等を基材とするプラスチック及びゴムからなる記録媒体;黄銅、鉄、アルミニウム、SUS、銅等の金属表面からなる記録媒体;または非金属の基材に蒸着等の手法により金属コーティング処理をした記録媒体;紙を基材として樹脂コーティング処理などがなされた記録媒体;布等の繊維表面に撥水処理等がなされた記録媒体;無機質の材料を高温で焼成した、いわゆるセラミックス材料からなる記録媒体;などが挙げられる。
【0171】
本発明による記録方法は、記録媒体、好ましくは非吸収性記録媒体、に文字情報、画像情報、デザインを施す方法(即ち、記録方法、印刷方法、塗装方法、染色方法)等に用いることができる。具体的には、工業製品、看板や表示版に、文字情報、画像情報、デザイン情報等を記録または印刷する方法、建築用品や工業製品の内装、外装に用いる塗装方法、繊維への染色方法に用いることができる。
【0172】
また、本発明の記録方法は、様々な記録媒体に印刷することができる。記録媒体の具体例としては、工業製品、工業用品、家電製品、建築用品、家具、食器、航空機、車両、船舶、カード、包装容器、医療用品、衣服、靴、鞄、オフィス用品、文房具、玩具、看板、繊維等が挙げられる。その具体例としては、コンパクトディスク(CD)のレーベル、壁面、建材等の建築用品、配電やスイッチ等の表示、壁紙、傘、テント、水着、ゴムプール、ビニールプール、靴、グラス、陶器、磁器、食器、テプラ、サーフボード、船舶(例えば、モータボート、漁船、タンカー)、車両(乗用車、バス、トラック)、鉄道(例えば、電車、レール)、航空機(例えば、旅客機、戦闘機、セスナ、グライダー)、スキー用品(例えば、スキー板、ストック、ブーツ、スキーウェアー)、スノーボード用(例えば、スノーボード板、ウェアー)、ダイビング用品(例えば、ウェットスーツ、アクアラング、シュノーケル、ウエイト(重り)、フィン)、スーツケース、家具(例えば、机、テーブル、イス)、医療用器具(例えば、注射器、カテーテル、点滴容器)、缶(例えば、デザイン、内容表示)、時計(文字盤、デザイン)、家電製品(例えば、テレビ、冷蔵庫、ラジオ、パソコン、カセット、CDプレーヤー、掃除機)、バーコード、カード製品(各種会員カード、プリペリーカード「テレカ、ハイカ、オレカ、クレカ」、クレジットカード、銀行カード)ネールアート、表札、玩具、人形、マネキン等に印刷を行うことができる。なお、これらのものは例示列挙したものであり、本発明は上記の記録媒体に限定されるものではない。
【0173】
記録装置
本発明による記録装置について、図面を用いて説明する。
【0174】
本発明による記録装置の構成を図1によって示す。記録媒体を収納した供給源1から記録媒体がインクジェット記録機構2を備えた印刷工程に搬入される。インクジェット記録機構2に備えられた記録ヘッドから反応液とインク組成物とが記録媒体の表面に吐出されて印刷面3が形成される。記録ヘッドは、図中に記載していない、反応液を吐出するノズルとインク組成物を吐出するノズルとから構成されている。印刷面3が形成された記録媒体は、洗浄工程に搬入される。印刷面3が形成された記録媒体は洗浄機構4で極性溶媒により洗浄される。洗浄機構4は図中に記載していない洗浄液を回収し、分離する手段を有してなる。洗浄後、記録媒体は乾燥工程に搬入される。記録媒体は乾燥機構5で乾燥される。乾燥機構5は記録媒体に接触してそれを加熱するものであっても、赤外線などを照射しまたは熱風を吹き付けるなど記録媒体に接触せずに加熱するものであってもよい。乾燥後、記録媒体は、製品として製品格納受け6に搬入される。なお、この記録装置は記録媒体の搬送手段として図中に記載したロールまたは図中に記載していないコンベヤー等によって行う。本発明による記録装置によれば、実像印刷、鏡像印刷、またはこれらの混合印刷を実現することができる。
【0175】
本発明による記録装置の一態様を図2に示す。図2の符号中、図1の機構等と同一構成のものは図1の符号と同一符号とした。
【0176】
PETフィルムロール11からPETフィルムがインクジェット記録機構2を備えた印刷工程に搬入される。インクジェット記録機構2に備えられた記録ヘッドから反応液とインク組成物とがPETフィルムの表面に吐出されて印刷面3が形成される。印刷面3が形成されたPETフィルムは、支持台12を通過して洗浄工程に搬入される。印刷面3が形成されたPETフィルムは洗浄機構4で極性溶媒によって洗浄される。洗浄後、PETフィルムは乾燥工程に搬入される。PETフィルムは乾燥機構5で乾燥される。乾燥後、印刷されたPETフィルム製品としてロール13に巻き付けられる。本発明による記録装置によれば、実像印刷、鏡像印刷、またはこれらの混合印刷されたPETフィルムを製品を得ることができる。
【0177】
【実施例】
以下に、本発明の実施態様を示すが、これらの実施例は本発明の内容を説明するものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0178】
反応液の調製
反応液を下記表1の組成に従って調製した。なお、表1中の「カチオン性ポリマー微粒子」は下記の方法により調製した。
カチオン性ポリマー微粒子の調製
攪拌機、還流冷却器、滴下装置および温度計と窒素導入管を備えた反応容器に、イオン交換水600ml、スチレン50g、ブチルアクリレート100g、およびメタクリル酸ジメチルアミノエチルベンジルクロライドの70%水溶液15gを供給して、80℃に昇温した後、反応系内を窒素ガスで置換した。
【0179】
次に、スチレン50g、ブチルアクリレート100g、メタクリル酸ジメチルアミノエチルベンジルクロライドの70%水溶液15gを4時間かけて一定速度で反応系に供給し反応させた。また、これと同時に、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジ塩酸塩の5%水溶液40gを5時間かけて一定速度で反応系に供給し反応させた。反応物を冷却した後、0.1μmフィルターにて濾過してカチオン性ポリマー微粒子の水性エマルジョンを得た。このカチオン性ポリマー微粒子のガラス転移点は−15℃であって、このカチオン性ポリマー微粒子の水性エマルジョンは、固形分35%、最低成膜温度5℃であった。また、このカチオン性ポリマー微粒子の平均粒子径は光散乱法方式の粒径測定器(マイクロトラックUPA;リーズ&ノースロップ社製)で測定したところ80nmであった。
【0180】
ガラス転移点の測定は、前記カチオン性ポリマー微粒子の水性エマルジョンの数gをフィルム状に薄く延ばし、70℃で1時間以上乾燥させて得られたフィルムをサンプリングして、示差走査熱量測定装置(DSC)にて昇温速度10℃/minで測定した。
【0181】
最低成膜温度の測定は、最低成膜温度測定装置のアルミニウム製の試料板上に、前記カチオン性ポリマー微粒子の水性エマルジョンを薄く延ばし昇温していって、透明な連続フィルムが形成された温度を最低成膜温度とした。
【0182】
なお、後記する樹脂エマルジョン粒子のガラス転移点の測定および樹脂エマルジョンの最低成膜温度の測定は、これらの測定方法に準じて行った。
【0183】
【表1】
Figure 0003552165
インク組成物の調製
インク組成物を下記表1に示す組成に従って調製した。なお、表2中の「樹脂エマルジョンA〜D」、および表3中の「顔料のディスパージョン」は下記の方法により調製した。
樹脂エマルジョンの調製
樹脂エマルジョンA
攪拌機、還流冷却器、滴下装置および温度計と窒素導入管を備えた反応容器に、イオン交換水100ml、および過硫酸カリウム0.1gを加え、系内を窒素ガスで置換し、70℃まで昇温した。
【0184】
次に、イオン交換水100ml、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0g、スチレン30g、ブチルアクリレート55g、メタクリル酸5g、アクリルアミド1gを攪拌して乳化物を得た。この乳化物を、滴下漏斗を用いて反応容器内に滴下し、70℃で6時間反応させた後、常温まで冷却し、その後、中和剤としてアンモニア水でpHを調整して、0.4μmのフィルターで濾過して、樹脂エマルジョンを得た。ここの樹脂エマルジョン粒子のガラス転移点は−15℃であった。また、この樹脂エマルジョンの最低成膜温度は5℃であった。この樹脂エマルジョン粒子の平均粒子径はマイクロトラックUPAで測定したところ100nmであった。
【0185】
樹脂エマルジョンB
攪拌機、温度計、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水900gを仕込み、攪拌下に窒素置換しながら、内温を70℃まで昇温した。内温を70℃に保持し、重合開始剤として過硫酸カリウム4gを添加し溶解した。次いで、予めイオン交換水70g、ラウリル硫酸ナトリウム1g、スチレン53g、ブチルアクリレート59g、グリシジルメタクリレート48gと分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン0.16gを攪拌下に加えて調製した乳化物を、反応容器内に連続的に1時間かけて滴下する。滴下終了後、1時間の熟成を行う。
【0186】
さらに、予めイオン交換水70g、ラウリル硫酸ナトリウム1g、アクリルアミド1gにスチレン79g、ブチルアクリレート80gおよびt−ドデシルメルカプタン0.16gを攪拌下に加えて調製した乳化物を反応容器内に連続的に1時間かけて滴下する。滴下終了後、1時間の熟成を行う。
【0187】
続いて、重合開始剤として過硫酸アンモニウム4gをイオン交換水20gに溶解した水溶液を反応容器内に添加し、さらに予めイオン交換水300g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド16g、スチレン298g、ブチルアクリレート297g、メタクリル酸29g、およびt−ドデシルメルカプタン0.65gを攪拌下に加えて調製した乳化物を、反応容器内に連続的に3時間かけ滴下する。得られた樹脂エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水とアンモニア水とを添加して固形分35重量%、pH8に調整し、0.1μmフィルターを通過させた。マイクロトラックUPAを用いて測定したところ平均粒子径は90nmであった。
【0188】
得られた樹脂エマルジョン粒子のガラス転移点は17℃であった。また、得られた樹脂エマルジョンの最低成膜温度は24℃であった。この樹脂エマルジョンの粒子を0.1重量%有する水性エマルジョン3容量と、1mol/lの濃度の硝酸マグネシウム水溶液1容量とを接触させ、700nmの光の透過率が初期値の50%となる時間(半減期)が10秒であった。また、この樹脂エマルジョンの粒子を10重量%含んでなるように製造した水性エマルジョンのテフロン板上での接触角が108゜であった。
【0189】
樹脂エマルジョンC
撹拌機、還流冷却器、滴下装置および温度計と窒素導入管を備えた反応容器に、蒸留水200ml、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを仕込み、窒素雰囲気中で、撹拌しながら70℃まで加温し、さらに過硫酸カリウム2gを添加した。
【0190】
一方、ブチルアクリレート50g、スチレン40g、アクリルアミド5g、アクリル酸5g、t−ドデシルメルカプタン0.1gと、紫外線吸収能を有する骨格を持つモノマー2(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(大塚化学製RUVA−93)を5gと光安定化能を有する骨格を持つモノマー1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート(旭電化製アデカスタブLA−82)1g、エチレングリコールジメタクリレート2gを混合溶解して、これを前記反応容器中に滴下した。さらに、70℃で6時間反応させた後、常温まで冷却し、中和剤としてアンモニア水を添加してpHを製造し、0.4μmのフィルターで濾過して、紫外線吸収能および光安定能を有する部位を構造中に有するポリマー微粒子を分散粒子とする樹脂エマルジョンを得た。
【0191】
得られた樹脂エマルジョン粒子のガラス転移点は8℃であった。この樹脂エマルジョンは、ガラス転移点が20℃、最低成膜温度が25℃、表面張力が58×10−3N/m、接触角90°、平均粒子径0.1μm(マイクロトラックUPAで測定)、Mg2+イオンとの反応における半減期が70秒であった。また、この樹脂エマルジョン粒子のガラス転移点が20℃であった。
【0192】
樹脂エマルジョンD
攪拌機、温度計、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水900gおよびラウリル硫酸ナトリウム4gを仕込み、攪拌下に窒素置換しながら、内温を70℃まで加熱した。内温を70℃に保持し、重合開始剤として過硫酸カリウム2gを添加し溶解した。
【0193】
次いで、予めイオン交換水450g、ラウリル硫酸ナトリウム3g、スチレン435g、アクリルアミド20g、ブチルアクリレート475g、およびメタクリル酸30g、メタクリル酸ヘプタデカフルオロデシル50g、およびエチレングリコールジメタクリレート4g攪拌下に加えて作製した乳化物を反応容器内に連続的に3時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間の熟成を行なった。これを滴下漏斗で上記反応容器内に徐々に滴下した。得られた樹脂エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水とアンモニア水とを添加して固形分35重量%、pH8に調整し、0.1μmフィルターを通過させた。マイクロトラックUPAを用いて測定したところ平均粒子径は90nmであった。得られた樹脂エマルジョン粒子のガラス転移点は、9℃であった。また、得られた樹脂エマルジョンの最低成膜温度は24℃であった。この樹脂エマルジョン粒子を0.1重量%有する樹脂エマルジョン3容量と、1mol/lの濃度の硝酸マグネシウム水溶液1容量とを接触させ、700nmの光の透過率が初期値の50%となる時間(半減期)が5秒であった。また、この樹脂エマルジョン粒子を10重量%含んでなるように製造した樹脂エマルジョンのテフロン板上での接触角が110゜であった。
【0194】
樹脂エマルジョンE
攪拌機、温度計、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水900gおよびラウリル硫酸ナトリウム4gを仕込み、攪拌下に窒素置換しながら、内温を70℃まで加熱した。内温を70℃に保持し、重合開始剤として過硫酸カリウム2gを添加し溶解した。
【0195】
次いで、予めイオン交換水450g、ラウリル硫酸ナトリウム3g、スチレン435g、ブチルアクリレート475g、および2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパンスルホン酸30g、メタクリロイルジアセチルメタン50g、およびジエチレングリコールジメタクリレート4g攪拌下に加えて作製した乳化物を反応容器内に連続的に3時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間の熟成を行なった。これを滴下漏斗を用いて上記反応容器内に徐々に滴下した。得られた樹脂エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水とアンモニア水とを添加して固形分35重量%、pH8に調整し、0.1μmフィルターを通過させた。マイクロトラックUPAを用いて測定したところ平均粒子径は95nmであった。得られた樹脂エマルジョン粒子のガラス転移点は、8℃であった。また、得られた樹脂エマルジョンの最低成膜温度は20℃であった。この樹脂エマルジョン粒子を0.1重量%有する樹脂エマルジョン3容量と、1mol/lの濃度の硝酸マグネシウム水溶液1容量とを接触させ、700nmの光の透過率が初期値の50%となる時間(半減期)が6秒であった。また、この樹脂エマルジョン粒子を10重量%含んでなるように製造した樹脂エマルジョンのテフロン板上での接触角が115゜であった。
【0196】
マイクロカプセル型着色剤の調製
マイクロカプセル型着色剤として、下記の顔料の水系ディスパージョンを調製した。
【0197】
マゼンタ顔料の水系ディスパージョン
C.I.ピグメントレッド122を100gと重合性界面活性剤SE−10N(旭電化製)60gとをイオン交換水1000g中に加えて超音波発生機で超音波を照射して2時間分散させた後、さらにサンドミルで約2時間分散させた。この分散液を、超音波発生器、攪拌機、温度調整器、還流冷却器、滴下漏斗を備えた反応容器に投入した。ついで、予め、ベンジルメタクリレート5g、ブチルメタリレート15g、ジシクロペンタニルジメタクリレート10g、メタクリル酸10gを混合したモノマー混合液と、過硫酸カリウム1gとをさらに添加して、60℃で48時間重合反応を行った。得られる目的物を水酸化カリウムでpH8に調整し、0.4μmのフィルターを通過させて粗大粒子を除去した。これによって、目的のマゼンタ顔料の水系ディスパージョンが得られた。マイクロトラックUPAを用いて測定したところ平均粒子径は80nmであった。
【0198】
シアン顔料の水系ディスパージョン
C.I.ピグメントブルー15:3を100gと重合性界面活性剤SE−10N(旭電化製)60gとをイオン交換水1000g中に加えて超音波発生機で超音波を照射して2時間分散させた後、さらにサンドミルで約2時間分散させた。この分散液を、超音波発生器、攪拌機、温度調整器、還流冷却器、滴下漏斗を備えた反応容器に投入する。ついで、予め、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10gとアクリロニトリル10gとベンジルメタクリレート10g、ブチルメタリレート10gを混合したモノマー混合液と、過硫酸カリウム1gとをさらに添加して、60℃で48時間重合反応を行った。得られる目的物を水酸化カリウムでpH8に調整し、0.4μmのフィルターを通過させて粗大粒子を除去した。これによって、目的のシアン顔料の水系ディスパージョンが得られた。マイクロトラックUPAを用いて測定したところ平均粒子径は90nmであった。
【0199】
イエロー顔料の水系ディスパージョン
C.I.ピグメントイエロー185を100gと重合性界面活性剤SE−10N(旭電化製)60gとをイオン交換水1000g中に加えて超音波発生機で超音波を照射して2時間分散させた後、さらにサンドミルで約2時間分散させた。この分散液を、超音波発生器、攪拌機、温度調整器、還流冷却器、滴下漏斗を備えた反応容器に投入した。ついで、予め、アクリロニトリル20gとフマール酸ジブチル20gを混合したモノマー混合液と、過硫酸カリウム1gとをさらに添加して、60℃で48時間重合反応を行った。得られる目的物を水酸化カリウムでpH8に調整し、0.4μmのフィルターを通過させて粗大粒子を除去した。これによって、目的のイエロー顔料の水系ディスパージョンが得られた。マイクロトラックUPAを用いて測定したところ平均粒子径は70nmであった。
【0200】
【表2】
Figure 0003552165
【0201】
【表3】
Figure 0003552165
【0202】
印刷評価試験
インク組成物と反応液は、下記の表4に記載した通りの組み合わせとした。下記の評価の対象とした印刷物は、本発明の記録装置を用いて、上記のインク組成物と反応液とをPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、アルミ板、鉄板、SBRシート、ガラス板に印刷し、さらに水で洗浄して得た。各評価試験の結果は下記表5に記載した通りであった。
【0203】
評価1:印刷適性
本発明の記録装置を用いて、上記の記録媒体にまず本発明の反応液を塗布し、その塗布した個所に本発明のインクを塗布して画像を形成して、さらに水で洗浄して印刷物を得た。このとき、記録媒体上の印刷部の状態を目視で観察し、以下の3段階で評価した。
評価A:インクが均一に塗布され、鮮明な画像で、エッジも鋭敏であった。
評価B:インクのはじきの発生によって、画像は鮮明さを欠き、エッジも鋭敏でなかった。
評価C:洗浄の際に、インクが洗い流されてしまって、画像が不鮮明であった。
【0204】
評価2:定着性(密着性)
本発明の記録装置を用いて、上記の記録媒体にまず本発明の反応液を塗布し、その塗布した個所に本発明のインクを塗布してベタ画像を形成して、さらに水で洗浄して印刷物を得た。得られた印刷物は25℃、湿度40%の雰囲気に1時間放置した後に評価試験に供した。
【0205】
評価試験は以下のようにして行った。ベタ印刷部分を1mm間隔で碁盤目になるように鋭利な刃を用いて切り込みを入れて一辺1cmの正方形をつくり、その上にスコッチクリアテープ(商品名:3M社製)を貼って、9.8N/mmの荷重をかけた後に、テープを引き剥がして記録媒体上に残った1mm×1mmの碁盤目の数を調べた。評価は以下の基準で行った。
評価A:95個以上残存した。
評価B:90個以上残存した。
評価C:60個〜90個未満残存した。
評価D:60個未満残存した。
【0206】
評価3:カラーブリード
本発明の記録装置を用いて、上記の記録媒体にまず本発明の反応液を塗布し、その塗布した個所に本発明のインクを塗布して画像を形成して、さらに水で洗浄して印刷物を得た。このとき、得られた印刷物の色境界での不均一な色の混じりを目視によって以下の基準で評価を行った。
評価A:色の混じりが無く、境界が鮮明であった。
評価B:僅かに色の混じりが見られた。
評価C:色の境界がはっきりとしないほど色が混ざった状態であった。
【0207】
評価4:耐擦過性
本発明の記録装置を用いて、上記の記録媒体にまず本発明の反応液を塗布し、その塗布した個所に本発明のインクを塗布して画像を形成して、さらに水で洗浄して印刷物を得た。得られた印刷物を25℃、湿度40%の雰囲気に1時間放置した後に、ゼブラ社製イエロー水性蛍光ペンZEBRA PEN2(商品名)に9.8N/mmの荷重をかけて印刷部分を擦り、画像の状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
評価A:擦る前と同じ状態であった。
評価B:擦りによって印刷部分が汚れて、画像が不鮮明であった。
【0208】
【表4】
Figure 0003552165
【0209】
【表5】
Figure 0003552165
Figure 0003552165

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による記録装置を示す概略図である。
【図2】本発明による記録装置の一態様を示す図であって、この態様においてはPETフィルムを印刷する記録装置を示している。
【符号の説明】
1 供給源と記録ヘッド
2 インクジェット記録機構
3 印刷面
4 洗浄機構
5 乾燥機構
6 製品格納受け
11 PETフィルムロール
12 支持台
13 製品ロール

Claims (26)

  1. 記録媒体に、インク組成物と反応液とを付着させて印刷を行う記録方法であって、
    前記反応液を記録媒体上に付着させる工程と、
    前記インク組成物を記録媒体上に付着させて画像を記録する工程と、そして
    前記反応液と前記インク組成物とを付着させて印刷した記録媒体を極性溶媒で洗浄する工程とを含んでなり、
    前記インク組成物が、着色剤と、樹脂エマルジョン粒子と、水溶性有機溶媒と、水とを含んでなり、
    前記反応液が、該インク組成物と接触したときに凝集物を生じさせる反応剤と、カチオン性無機微粒子および/またはカチオン性ポリマー微粒子と、水溶性有機溶媒と、水とを含んでなる、記録方法。
  2. 前記カチオン性無機微粒子が、無機微粒子を水和処理してカチオン化したもの、または無機微粒子をカチオン性物質により処理してカチオン化したものである、請求項1に記載の記録方法。
  3. 前記無機微粒子が無機コロイド粒子である、請求項2に記載の記録方法。
  4. 前記カチオン性物質が、アルミナゾル、塩基性塩化アルミナ、カチオン性界面活性剤またはポリカチオン化合物である、請求項2に記載の記録方法。
  5. 前記カチオン性無機微粒子が、カチオン性アルミナゾルまたはカチオン性コロイダルシリカである、請求項1に記載の記録方法。
  6. 前記カチオン性ポリマー微粒子が、ポリマー微粒子をカチオン性物質により処理してカチオン化したもの、またはカチオン性モノマーを重合させて得られたものである、請求項1に記載の記録方法。
  7. 前記カチオン性ポリマー微粒子が、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリオレフェン、ポリスチレン、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリシロキサン、およびポリウレタンの群から選択されるポリマーから構成されるものである、請求項6に記載の記録方法。
  8. 前記カチオン性物質が、アルミナゾル、塩基性塩化アルミナ、カチオン性界面活性剤、またはポリカチオン化合物である、請求項7に記載の記録方法。
  9. 前記カチオン性ポリマー微粒子が、下記の式(I)で表されるカチオン性モノマーと、ビニルモノマーとを共重合させて得られたポリマーから構成される微粒子である、請求項1に記載の記録方法。
    Figure 0003552165
    [上記式中、
    は水素原子またはメチル基を表し、
    Xは酸素原子またはNH基を表し、
    およびRは各々独立に炭素数が1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を表し、
    は水素原子または置換されていてもよい炭素数が1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を表し、
    nは2〜5の整数を表し、
    は塩を形成する陰イオンを表す]
  10. 前記記録媒体が前記インク組成物に対して実質的に非吸収性のものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の記録方法。
  11. 前記記録媒体が、プラスチック、ゴム、金属、またはセラミックスからなるものである、請求項10に記載の記録方法。
  12. 前記記録媒体の表面が実質的に非吸収性のものであり、かつ、該表面がプラスチック、ゴム、金属、またはセラミックスからなるものである、請求項1〜9に記載の記録方法。
  13. 前記着色剤が顔料である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の記録方法。
  14. 前記着色剤が、顔料および/または染料をポリマーで包含したものであり、かつ、この包含物が微粒子の形態にあるものである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記樹脂エマルジョン粒子が、
    1 )皮膜形成性能を有するポリマーからなるものであり、
    2)カルボキシル基、スルホン基、アミド基、アミノ基、および水酸基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有するものであり、
    3)ガラス転移点が20℃以下のものであり、
    4)該粒子0.1重量%を含んでなる樹脂エマルジョン3容量と、1mol/lの濃度の二価金属塩水溶液1容量とを接触させたとき、波長700nmの光の透過率が初期値の50%となる時間が1×10秒以下となるような二価金属塩との反応性を有するものであり、
    5)該粒子の粒径が5〜200nmのものである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の記録方法。
  16. 前記樹脂エマルジョン粒子を含んでなる樹脂エマルジョンの最低成膜温度が30℃以下のものである、請求項15に記載の記録方法。
  17. 記録媒体上にインク組成物の液滴を付着させる工程が、反応液を記録媒体に付着させる工程の後に行われる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の記録方法。
  18. 記録媒体上にインク組成物の液滴を付着させる工程または反応液を記録媒体に付着させる工程が、液滴を吐出させ記録媒体に付着させて印刷を行うインクジェット記録方法である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の記録方法。
  19. 前記印刷が実像印刷および/または鏡像印刷である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の記録方法。
  20. 記録媒体が、工業製品、工業用品、家電製品、建築用品、家具、食器、航空機、車両、船舶、カード、包装容器、医療用品、衣服、靴、鞄、オフィス用品、文房具、玩具、看板、または繊維である、請求項1〜19のいずれか一項に記載の記録方法。
  21. 請求項1〜20のいずれか一項に記載の記録方法によって印刷された、記録物。
  22. 請求項1〜20のいずれか一項に記載の記録方法を用いて、記録媒体に文字情報、画像情報、デザインを施す方法。
  23. 請求項1〜20のいずれか一項に記載された記録方法を実施するための記録装置であって、
    記録媒体上に前記反応液を付着させる手段と、
    記録媒体上に前記インク組成物を付着させて画像を記録する手段と、そして
    記録媒体上に前記反応液を付着させる手段と、記録媒体上に前記インク組成物を付着させて画像を記録する手段を制御する手段と、そして
    前記反応液と前記インク組成物とを付着させて印刷した記録媒体を極性溶媒で洗浄する手段とを具備してなる、装置。
  24. 記録媒体上に前記反応液を付着させる手段と、記録媒体上に前記インク組成物を付着させて画像を記録する手段とを制御する手段がインクジェット記録手段である、請求項23に記載の装置。
  25. 前記印刷が実像印刷および/または鏡像印刷である、請求項23または24に記載の記録装置。
  26. 請求項23〜25のいずれか一項に記載の装置で印刷された、記録物。
JP2001020737A 1999-07-30 2001-01-29 記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法 Expired - Fee Related JP3552165B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001020737A JP3552165B2 (ja) 2001-01-29 2001-01-29 記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法
US10/056,231 US7040747B2 (en) 1999-07-30 2002-01-25 Recording method for printing using two liquids on recording medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001020737A JP3552165B2 (ja) 2001-01-29 2001-01-29 記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002225414A JP2002225414A (ja) 2002-08-14
JP3552165B2 true JP3552165B2 (ja) 2004-08-11

Family

ID=18886405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001020737A Expired - Fee Related JP3552165B2 (ja) 1999-07-30 2001-01-29 記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3552165B2 (ja)

Families Citing this family (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4397572B2 (ja) * 2002-09-02 2010-01-13 大日本印刷株式会社 化粧シートおよび水系塗工液
JP4512341B2 (ja) * 2002-10-29 2010-07-28 株式会社リコー インクジェット用インク
JP4635429B2 (ja) * 2002-11-15 2011-02-23 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録用インク
KR100779475B1 (ko) 2003-03-14 2007-11-28 가부시키가이샤 리코 잉크 세트, 및 이를 이용한 이미지 형성 방법, 이미지 형성기구, 카트리지 및 기록물
JP2004299386A (ja) 2003-03-20 2004-10-28 Ricoh Co Ltd 画像形成方法とそれに用いる画像形成装置及びインクセット
JP2006273891A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Seiko Epson Corp インク組成物及びこれを用いた記録方法、記録物
JP2006273892A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Seiko Epson Corp インク組成物及びこれを用いた記録方法、記録物
WO2006104157A1 (ja) * 2005-03-28 2006-10-05 Seiko Epson Corporation インク組成物及びこれを用いた記録方法、記録物
JP4967378B2 (ja) 2005-03-29 2012-07-04 セイコーエプソン株式会社 インク組成物
JP4648226B2 (ja) * 2006-03-20 2011-03-09 花王株式会社 インクジェット記録用塗工インク
JP4729422B2 (ja) * 2006-03-20 2011-07-20 花王株式会社 インクジェット印刷方法
JP2007253360A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Kao Corp インクジェット印刷方法
JP5164352B2 (ja) * 2006-09-08 2013-03-21 花王株式会社 インクジェット記録用水系インク
JP4495127B2 (ja) * 2006-09-15 2010-06-30 花王株式会社 インクジェット印刷方法
US20080132599A1 (en) 2006-11-30 2008-06-05 Seiko Epson Corporation. Ink composition, two-pack curing ink composition set, and recording method and recorded matter using these
JP5472670B2 (ja) 2007-01-29 2014-04-16 セイコーエプソン株式会社 インクセット、インクジェット記録方法及び記録物
US8894197B2 (en) 2007-03-01 2014-11-25 Seiko Epson Corporation Ink set, ink-jet recording method, and recorded material
JP5387810B2 (ja) * 2007-03-22 2014-01-15 セイコーエプソン株式会社 インクジェット用インクセット、インクジェット記録方法及び記録物
JP2008246820A (ja) 2007-03-30 2008-10-16 Brother Ind Ltd 前処理液、インクカートリッジ集合体、前処理済記録用紙およびインクジェット記録方法
JP2008246821A (ja) 2007-03-30 2008-10-16 Brother Ind Ltd 前処理液、インクセット、インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP4766281B2 (ja) 2007-09-18 2011-09-07 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録用非水系インク組成物、インクジェット記録方法および記録物
JP5330763B2 (ja) * 2007-09-25 2013-10-30 富士フイルム株式会社 画像形成方法及び画像形成装置
JP4964167B2 (ja) * 2008-02-20 2012-06-27 富士フイルム株式会社 インクジェット記録用インクセット及び画像記録方法
JP2009269397A (ja) 2008-02-29 2009-11-19 Seiko Epson Corp 不透明層の形成方法、記録方法、インクセット、インクカートリッジ、記録装置
JP4949297B2 (ja) * 2008-03-12 2012-06-06 富士フイルム株式会社 画像記録方法、インクセット、及びインクジェット記録物
JP2009220299A (ja) * 2008-03-13 2009-10-01 Fujifilm Corp インクジェット記録装置および記録方法
US8210672B2 (en) * 2008-05-28 2012-07-03 Seiko Epson Corporation Printing method using inkjet recording method and printing apparatus
JP5359114B2 (ja) * 2008-08-22 2013-12-04 コニカミノルタ株式会社 水性インクジェットインク及びインクジェット記録方法
JP5316023B2 (ja) * 2009-01-27 2013-10-16 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録方法および記録物
JP2010221415A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Fujifilm Corp インクジェット画像記録方法
US20110037013A1 (en) * 2009-08-14 2011-02-17 Ppg Industries Ohio, Inc. Coatings comprising itaconate latex particles and methods for using the same
JP5692490B2 (ja) 2010-01-28 2015-04-01 セイコーエプソン株式会社 水性インク組成物、およびインクジェット記録方法ならびに記録物
JP2011152747A (ja) 2010-01-28 2011-08-11 Seiko Epson Corp 水性インク組成物、およびインクジェット記録方法ならびに記録物
JP2012240925A (ja) * 2011-05-16 2012-12-10 Sumitomo Chemical Co Ltd マイクロカプセル組成物の取得方法及びマイクロカプセル組成物
JP6149586B2 (ja) * 2012-12-20 2017-06-21 東洋インキScホールディングス株式会社 水性インキ用コアシェル型樹脂微粒子分散体及び水性インキ組成物
JP6142722B2 (ja) * 2013-08-02 2017-06-07 東洋インキScホールディングス株式会社 水性インキ用コアシェル型樹脂微粒子分散体及び水性インキ組成物
JP6098432B2 (ja) * 2013-08-20 2017-03-22 セイコーエプソン株式会社 インクジェット捺染方法
JP2018016662A (ja) * 2014-12-04 2018-02-01 コニカミノルタ株式会社 記録液セット及び記録方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3450372B2 (ja) * 1993-04-14 2003-09-22 キヤノン株式会社 インクジェット捺染用インク、係るインクを用いたインクジェット捺染方法、及び機器
JP3251739B2 (ja) * 1993-09-30 2002-01-28 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法、該方法を行うためのインクジェット記録装置、該方法により形成される記録物、アルミニウム陽極酸化被膜に対する記録に用いるインク並びに記録媒体
JP3904120B2 (ja) * 1996-04-16 2007-04-11 セイコーエプソン株式会社 二液を用いたインクジェット記録方法に用いられる反応液およびそれを用いたインクジェット記録方法
JPH09300665A (ja) * 1996-05-17 1997-11-25 Canon Inc インクジェットプリント方法およびインクジェットプリント装置
JPH10202822A (ja) * 1997-01-24 1998-08-04 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット式製版印刷版の作成方法
JP2000108499A (ja) * 1998-10-08 2000-04-18 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002225414A (ja) 2002-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3552165B2 (ja) 記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法
JP3622910B2 (ja) 記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法
US7040747B2 (en) Recording method for printing using two liquids on recording medium
JPWO2001008895A1 (ja) 記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法
JP3630089B2 (ja) インク組成物およびそれを用いたインクジェット記録方法
JP4547885B2 (ja) マイクロカプセル化顔料及びその製造方法、水性分散液、並びに、インクジェット記録用インク
JP5348099B2 (ja) ポリマーエマルジョンの製造方法およびそれを含んでなるインク組成物
JP3446213B2 (ja) 耐光性に優れた画像を実現するインク組成物
JP2001123098A (ja) インクジェット記録用インク組成物
JP2010030305A (ja) インクセット
JP2002347338A (ja) インクジェット記録方法、並びに、それに用いるインクジェト記録用インクセット
JP5245252B2 (ja) カプセル化物及びその製造方法、並びにインク組成物
JP5729454B2 (ja) 水系インク組成物と反応液のセット、記録方法
JP5219511B2 (ja) マイクロカプセル化物、マイクロカプセル化色材、その製造方法、インク組成物、インクジェット記録方法及び記録物
JP2003082024A (ja) ポリマーエマルジョンの製造方法およびそれを含んでなるインク組成物
JP3965874B2 (ja) 記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法、この記録方法によって印刷された記録物、およびこの記録方法を実行する手段を備えた記録装置
JP4547893B2 (ja) マイクロカプセル化顔料及びその製造方法、並びに水性分散液
JP2002052804A (ja) 記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法
JP2010227732A (ja) カプセル化物及びその製造方法、並びにインク組成物
CN100522339C (zh) 胶囊化物及其制造方法以及油墨组合物
JP2005120136A (ja) マイクロカプセル化顔料及びその製造方法、水性分散液、並びに、インクジェット記録用インク
JP2005255755A (ja) マイクロカプセル化顔料及びその製造方法、並びに前記マイクロカプセル化顔料を含むインク組成物
JP4714982B2 (ja) ポリマーエマルジョンの製造方法およびそれを含んでなるインク組成物
JP2003113327A (ja) マイクロカプセル化着色剤分散液及び水性インク組成物
JP4029542B2 (ja) 二液を用いたインクジェット記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080514

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090514

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100514

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110514

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120514

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees