JP3548522B2 - 高周波誘導加熱コイル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1及び第2の段部を有する段付き軸状部材(多段付き軸状部材)を焼入処理等のために高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
等速ジョイントのアウターレースやインボードジョイント等の部品として、段付き軸状部材が用いられている。この種の段付き軸状部材はエンジンの回転を車輪に伝達する重要保安部品であるため、強度についての要求が厳しく、特に段部における隅部(隅R部とも称される)はねじり疲労強度破壊の起点になる箇所であることから、隅部における焼入硬化層の焼入深さが重要視されている。
【0003】
図7は、2段の段部1a,1bを有する段付き軸状部材(多段付き軸状部材)2を示すものである。この種の段付き軸状部材2は、図7示すように、相対的に小さな直径を有する小径軸部3と、相対的に大きな直径を有する大径軸部4とをそれぞれ備え、小径軸部3と大径軸部4との境界箇所に第1及び第2の段部1a,1bが設けられている。なお、第1の段部1aは、前記小径軸部3の付け根部分の隅部(隅R部)5aと、この隅部5aに連なる座面部6aと、この座面部6aに連なる肩部7aにて構成されている。また、第2の段部1bは、前記肩部7aに連なる隅部(隅R部)5bと、この隅部5bに連なる座面部6bと、この座面部6bに連なる肩部7bにて構成されている。このような段付き軸状部材2については、小径軸部3、第1の段部1aを構成する隅部5a,座面部6a及び肩部7a、及び第2の段部1bを構成する隅部5b,座面部6b及び肩部7bにわたって連続する均一な焼入硬化層パターン(焼入深さは、例えば2.0〜5.5mm程度)を要求される。
【0004】
また、図8は、上述の段付き軸状部材2を焼入するために従来より用いられている高周波誘導加熱コイル10を示すものである。この高周波誘導加熱コイル10は、図8に示すように、段付き軸状部材2の軸線Pを中心に180゜隔てた位置で段付き軸状部材2の小径軸部3の周面に平行に対向配置される直線形状の2本の小径軸部加熱導体11,12と、これらの小径軸部加熱導体11,12にそれぞれ接続され、かつ、段付き軸状部材2の軸線Pに対して直角に配置されると共に第1の段部1aの座面部6aに平行に対応配置される直線形状の2本の段部加熱導体(第1の段部加熱導体)13,14と、これらの段部加熱導体13,14にそれぞれ接続され、かつ、段付き軸状部材2の軸線Pを中心に180゜隔てた位置で前記軸線Pに対して平行な状態で第1の段部1aの肩部7aと第2の段部1bの隅部5bとの間の軸部部分に対応配置される直線形状の2本の周面加熱導体15,16と、これらの周面加熱導体15,16の間に接続され、かつ、第2の段部1bの座面部6bに対して平行な状態でこの座面部6bの半円弧部分に沿って対応配置される半円弧形状の段部加熱導体(第2の段部加熱導体)17とから構成されている。なお、図8において、18,19は図外の高周波電源から電流を供給するためのリード導体であり、これらのリード導体18,19間には図9及び図10に示す如く絶縁板20が介在されるようになっている。
【0005】
また、図9及び図10に示すように、上述の高周波誘導加熱コイル10の特定部分、すなわち第1の段部加熱導体13,14及び第2の段部加熱導体17に珪素鋼板やダストコア等の磁性材(磁束集中材)21,22がそれぞれ取付けられ、これにより、段付き軸状部材2の隅部5a,5b(磁束密度の関係で最も加熱されにくい部分)の加熱効率の増大が図られるように構成されている。
【0006】
かくして、段付き軸状部材2を焼入処理するに際しては、高周波誘導加熱コイル10にて取り囲まれた領域内に被焼入体である段付き軸状部材2の半分部分を配置し、高周波誘導加熱コイル10と段付き軸状部材2との間に所定の間隔を保った状態の下で段付き軸状部材2をその軸線Pを中心に回転させながら高周波誘導加熱コイル10に高周波電流を流すことにより、段付き軸状部材2の小径軸部3、第1の段部1aの隅部5a,座面部6a及び肩部7a、並びに第2の段部1bの隅部5b,座面部6b及び肩部7bの表面を高周波誘導加熱する。次いで、高周波誘導加熱された段付き軸状部材2の加熱部分を冷却液にて急冷することにより、これらの部分の表面に連続する焼入硬化層を形成するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図11に示すように段付き軸状部材2の半径方向における第1の段部1aの座面部6aの幅Lが広い場合には、この座面部6aの面積が大きくなることに起因して小径軸部3と座面部6aとにおける加熱バランスが崩れ、座面部6aに形成される焼入硬化層Sの深さ(焼入深さ)が不均一になると共に、隅部5a,5b付近の焼入硬化層深さが前記小径軸部3に形成される焼入硬化層Sの深さよりも相対的に浅くなる。そして、これに伴い、第1の段部1aの隅部5aの焼入硬化層Sの深さ及び第2の段部1bの焼入硬化層Sの深さが、前記小径軸部3に形成される焼入硬化層Sの深さよりも相対的に浅くなる。
【0008】
このような現象を生じるのは、次のような理由からである。まず、第1の段部1aの隅部5aは、図12に示すように、高周波誘導加熱コイル10のコイル導体を構成する柱状の小径軸部加熱導体11,12と、棒状の段部加熱導体13,14とによって高周波誘導加熱されると共に、第2の段部1bの隅部5bは円弧形状の段部加熱導体によって高周波誘導加熱される。第1の段部1aの座面部6aの幅Lが広い段付き軸状部材2の場合、焼入硬化層Sを各部において均一な深さにするためには、前記座面部6aの幅L(ひいては、面積)が広くなるのに対応して小径軸部3に対する座面部6aの加熱容量を増やすことが必要となる。しかし、座面部6aは小径軸部3に対して加熱効率が悪く、従って座面部6a部分における焼入硬化層Sの深さを小径軸部3の焼入硬化層Sと同等の深さにするのは難しいのが実状である。そのため、隅部5aの付近の座面部6a部分における焼入硬化層S深さ、ひいては隅部5aにおける焼入硬化層Sの深さが、小径軸部3における焼入硬化層Sの深さよりも浅くなり、焼入硬化層パターンが不均一な深さのパターンとなってしまうのである。
【0009】
また、単なる円弧形状の段部加熱導体17によって第2の段部1bの隅部5bを高周波誘導加熱した場合、この隅部5bにおける加熱効率が悪く、従って前記隅部5bに形成される焼入硬化層Sの深さは相対的に浅くなる。
【0010】
なお、焼入硬化層パターンが隅部5a,5bにおいて浅くなるような不具合を解消するための手段としては、既述の如く座面部6aを高周波誘導加熱する棒状の段部加熱導体13,14に珪素鋼板やダストコア等の磁性材21を配設したり、段部加熱導体13,14と座面部6aとの間の間隔G(図13参照)を狭くすることによって、座面部6aの加熱効率(ひいては隅部5aの加熱効率)を増大させることが考えられるが、このような手段を採用したとしても座面部6aについての加熱効率の向上の程度に限界があり、隅部5a付近の座面部6a部分における焼入硬化層Sの深さを小径軸部3における焼入硬化層Sの深さほどに深くすることができないのが実状である。また、段部加熱導体17に珪素鋼板やダストコア等の磁性材22を配設しても第2の段部1bの隅部5bに関しては充分に深い焼入硬化層S(図13参照)を得ることができないのが実状である。
【0011】
以上のようなことから、幅Lが広くて面積の大きな座面部6aを有する第1の段部1a及びこの第1の段部1aに連なる第2の段部1bを有する段付き軸状部材2を従来の高周波誘導加熱コイル10にて高周波誘導加熱して焼入冷却(焼入処理)しても、特に高い強度が要求される隅部5a,5b部分における焼入硬化層S,Sの深さが相対的に浅くなり、段付き軸状部材2に充分な強度を付与することができない場合がある。
【0012】
なお、上述の如く段付き軸状部材2に設けられた2段の段部1a,1bを同時に高周波誘導加熱して焼入処理をする場合には、第1の段部1aの隅部5aと第2の段部1bの隅部5bとの加熱容量のバランスを保ちながら第1の段部1aの隅部5aの焼入硬化層Sの深さを充分に確保する必要がある。
【0013】
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、小径軸部の立ち上がり部の加熱効率を相対的に低減することができると共に、段付き軸状部材の第1及び第2の段部における隅部の焼入硬化層の深さをより深くすることができ、その結果、小径軸部,隅部及び座面部に連続して形成される焼入硬化層の深さの均一化を図ることができるような構成の高周波誘導加熱コイルを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明では、相対的に小さな直径を有する小径軸部と、相対的に大きな直径を有する大径軸部と、前記小径軸部と大径軸部との間にそれぞれ形成される第1及び第2の段部とをそれぞれ備えた段付き軸状部材を高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイルにおいて、
(a) 軸回転する段付き軸状部材の軸線を中心に180°隔てた位置で前記軸線に対して平行に配置され、かつ、前記小径軸部に対応配置される直線形状の第1及び第2の小径軸部加熱導体と、
(b) 前記第1の小径軸部加熱導体に接続されると共に、前記第1の小径軸部加熱導体に対して屈曲されて前記小径軸部の立ち上がり部分から離れる方向に傾斜された第3の小径軸部加熱導体と、
(c) 前記第3の小径軸部加熱導体に接続されると共に、相対的に小径の軸部分に設けられる第1の段部に対応配置される円弧形状の第1の段部加熱導体と、
(d) 前記第1の段部加熱導体と前記第2の小径軸部加熱導体との間に接続される と共に、相対的に大径の軸部分に設けられる第2の段部に対応配置される円弧形状の第2の段部加熱導体と、
をそれぞれ設け、
前記第1の段部加熱導体の円弧の長さαと前記第2の段部加熱導体の円弧の長βとの関係を、α≦βとなるように設定すると共に、
前記小径軸部の立ち上がり部分における前記第2の小径軸部加熱導体と前記第3の小径軸部加熱導体との間の間隔を、前記第1の小径軸部加熱導体及び前記第3の小径軸部加熱導体の接続部における前記第2の小径軸部加熱導体と前記第3の小径軸部加熱導体との間の間隔よりも広くなるように設定し、
前記第1及び第2の小径軸部加熱導体を前記小径軸部の180°隔てた位置において前記小径軸部に対して平行に配置し、かつ、前記第3の小径軸部加熱導体を前記小径軸部の立ち上がり部に近づくにつれて徐々に前記小径軸部から遠ざかるように配置することにより、前記第3の小径軸部加熱導体を前記小径軸部の立ち上がり部から遠ざけた位置に配置するようにしている。
また、本発明では、前記条件式α≦βを満たすことを前提として、前記第1の段部加熱導体の円弧の中心角θ1を40°≦θ1≦220°とし、前記第2の段部加熱導体の円弧の中心角θ2を50°≦θ2≦230°としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図1〜図6を参照して説明する。なお、図1〜図6において、図7〜図13と同様の部分には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る高周波誘導加熱コイル30を示している。この高周波誘導加熱コイル30は、段付き軸状部材2の焼入処理時に段付き軸状部材2の小径軸部3、第1の段部1a及び第2の段部1bを高周波誘導加熱するために使用されるものである。図1に示すように、高周波誘導加熱コイル30は、一続きのコイル構成体から成る導電性の部品であって、高周波電源31に接続された第1のリード導体32a,32b及び第2のリード導体33a,33bと、前記リード導体32b,33bにそれぞれ接続されると共に、軸回転する段付き軸状部材2の軸線(小径軸部3及び大径軸部4の軸線)Pを中心に180゜隔てた位置で前記軸線Pに対して平行に配置される直線形状の第1及び第2の小径軸部加熱導体34,35と、第1の小径軸部加熱導体34に接続されると共に、小径軸部3の立ち上がり部分(付け根部分)から離れる方向に傾斜された第3の小径軸部加熱導体36と、連結導体37,38を介して第3の小径軸部加熱導体36に接続されると共に、相対的に小径の軸部分に設けられる第1の段部1aに対応配置される円弧形状の第1の段部加熱導体39と、この第1の段部加熱導体39に連結導体40を介して接続されると共に、相対的に大径の軸部分に設けられる第2の段部1bに対応配置される円弧形状の第2の段部加熱導体41と、この第2の段部加熱導体41と第2の小径軸部加熱導体35との間に連結導体42を介して接続されると共に、第1の段部1aの座面部6aに半径方向に沿って対応配置される直線形状の座面部加熱導体43とから構成されている。なお、図2,図3及び図4に示すように、第1及び第2のリード導体32a,33a間には絶縁板44が配設されている。
【0017】
図1における矢印は、ある瞬間に高周波誘導加熱コイル30に流れる電流の通電方向を示しており、この際には、高周波電流が高周波電源31からリード導体32a,33b、第1の小径軸部加熱導体34、傾斜状の第3の小径軸部加熱導体36、連結導体37,38、円弧形状の第1の段部加熱導体39、連結導体40、円弧形状の第2の段部加熱導体41、連結導体42、直線状の座面部加熱導体43、第2の小径軸部加熱導体35、及びリード導体33b,33aを順次に流れ、次の瞬間にはこれとは逆の方向に高周波電流が交互に流れるようになっている。
【0018】
また、本実施形態の高周波誘導加熱コイル30にあっては、図2及び図3に示すように、円弧形状の第1の段部加熱導体39に磁性材50が取付けられると共に、円弧形状の第2の段部加熱導体41に磁性材51が取付けられている。さらに、第2の小径軸部加熱導体35と連結導体43との間に形成された直角屈曲部分に磁性材52が取付けられている。かくして、磁性材50,51,52が取付けられた加熱導体部分にて高周波誘導加熱される段付き軸状部材2の第1及び第2の段部1a,1bの加熱効率(特に、隅部5a,5b及び座面部6a,6bの加熱効率)が増大されるようになっている。
【0019】
さらに、本実施形態の高周波誘導加熱コイル30では、図2に示すように、段付き軸状部材2の第1の段部1aに対応配置されてこの段部1aを高周波誘導加熱する第1の段部加熱導体39の円弧の長さ(周長)αと、段付き軸状部材2の第2の段部1bに対応配置されてこの段部1bを高周波誘導加熱する第2の段部加熱導体41の円弧の長さ(周長)βとの相互間の関係は、α≦βとなるように設定されている。なお、図2におけるθ 及びθは、第1の段部加熱導体39及び第2の段部加熱導体41の円弧の中心角である。
【0020】
また、図4に具体的に示すように、第1の小径軸部加熱導体34は第2の小径軸部加熱導体35よりも短く設定されており、第3の小径軸部加熱導体36が、第1の小径軸部加熱導体34の下端位置(第1の小径軸部加熱導体34と第3の小径軸部加熱導体36との接続部)から第2の小径軸部加熱導体35の下端位置(第1の段部1aに対応配置される、第2の小径軸部加熱導体35の端部)までの垂直距離Y(図3及び図4参照)の領域において既述の如く傾斜状態で配置されている。すなわち、段付き軸状部材2の小径軸部3の立ち上がり部(付け根部)に対応する柱形状の第3の小径軸部加熱導体36が第1の座面部6aから垂直距離Yだけ離れた(逃げた)箇所で小径軸部3の立ち上がり部から遠ざかる方向に屈曲されて傾斜状態で配置されており、第1の小径軸部加熱導体34及び前記第3の小径軸部加熱導体36の接続部と、段付き軸状部材2の第1の段部1aに対応配置される、第2の小径軸部加熱導体35の端部(下端部)との間の軸方向領域(軸線Pに沿った領域すなわち垂直領域Y)において、第3の小径軸部加熱導体36が段付き軸状部材2の小径軸部3の立ち上がり部に対して逃げた状態で配置されるようになっている。従って、第3の小径軸部加熱導体36は、第2の小径軸部加熱導体35に対向する片側の加熱導体部の一部分において逃げ部として設けられており、これにより第3の小径軸部加熱導体36による加熱効率が相対的に低く(加熱が弱くなる)ように構成されている。なお、第1の段部1aにおける隅部5aの加熱は、主に、第1の段部加熱導体39、及び、第2の小径軸部加熱導体35と座面部加熱導体43とによって形成される屈曲部分により行われると共に、第2の段部1bにおける隅部5bの加熱は、主に、第2の段部加熱導体41により行われるようになっている。
また、小径軸部3の立ち上がり部分における第2の小径軸部加熱導体35と第3の小径軸部加熱導体36との間の間隔は、第1の小径軸部加熱導体34及び第3の小径軸部加熱導体36の接続部における第2の小径軸部加熱導体35と第3の小径軸部加熱導体36との間の間隔よりも広くなるように設定されている。そして、加熱時には、第1及び第2の小径軸部加熱導体34,35が小径軸部の180°隔てた位置において小径軸部3に対して平行に配置され、かつ、第3の小径軸部加熱導体36が小径軸部3の立ち上がり部に近づくにつれて徐々に小径軸部3から遠ざかるように配置され、これにより、第3の小径軸部加熱導体36が小径軸部3の立ち上がり部から遠ざけられた位置に配置されるようになっている。
【0021】
このような構成の高周波誘導加熱コイル30を用いて段付き軸状部材2の2段の段部1a,1bの表面を焼入処理すると、良好な焼入硬化層パターンを得ることができる。具体的には、高周波誘導加熱コイル30の軸線と段付き軸状部材2の軸線Pとが互いに一致するように配置してこれらの間に所定の隙間を保った状態の下で段付き軸状部材2をその軸線Pを中心に回転させながら高周波誘導加熱を行ない、その直後に冷却液にて急冷すると、小径軸部3の立ち上がり部分から第1の段部1aを介して第2の段部1bに至るまでの表面領域に一続きの均一な焼入硬化層(強度についての最重要部である第1及び第2の隅部5a,5bにおいて充分な深さを有する焼入硬化層)Sを形成することができる。その理由を述べると、次の通りである。
【0022】
まず、加熱容量を考慮して、軸径が相対的に大きい第2の段部1bを加熱する第2の段部加熱導体41の円弧の長さβを、軸径が相対的に小さい第1の段部1aを加熱する第1の段部加熱導体39の円弧の長さαよりも長く設定するようにしているので(α≦β)、第1の段部1a(小径部)よりも第2の段部1b(大径部)への高周波誘導加熱が相対的に増大される。そのため、熱容量が相対的に小さい第1の段部1aと熱容量が相対的に大きい第2の段部1bとの加熱バランスが良くなり、均一に高周波誘導加熱されることとなる。
【0023】
また、誘導加熱され易い小径軸部3の一部分すなわち小径軸部3の立ち上がり部分(付け根部分;軸立ち上がり部分)を高周波誘導加熱するための加熱導体部分には、小径軸部3の立ち上がり部分(付け根部分)から離れる方向に屈曲された傾斜状の第3の小径軸部加熱導体36が設けられているので、小径軸部3の加熱効率が相対的に低減され、この第3の小径軸部加熱導体36の対応範囲すなわち小径軸部3の立ち上がり部分(第3の小径軸部加熱導体36が傾斜状でなく第1の小径軸部加熱導体34と直線をなすように配置される場合には焼入硬化層の深さが相対的に深くなる部分)における焼入硬化層が浅くなるように作用する。一方、誘導加熱されにくい座面部6a,6b及び隅部5a,5bを高周波誘導加熱するための第1及び第2の段部加熱導体39,41に磁性材50,51が取付けられると共に、座面部加熱導体43に磁性材52が取付けられているので、座面部6a,6b及び隅部5a,5bの加熱効率が増大される。
【0024】
その結果、これらの効果が相俟って、第1の段部1aを構成する小径軸部3,隅部5a,座面部6a及び肩部7a、並びに、第2の段部1bを構成する隅部5b,座面部6b及び肩部7bにわたって連続した均一な焼入硬化層S(焼入硬化層パターン)を得ることができる(図6参照)。このようにして得られる焼入硬化層Sにあっては、従来のものに比べて第1及び第2の隅部5a,5bにおける焼入硬化層深さがより深くなり、焼入硬化層Sの深さ(焼入硬化層深さ)の均一化が図られる。かくして、耐久性の最重要部である第1及び第2の隅部5a,5bにおける焼入硬化層深さを増すことにより、段付き軸状部材2の強度(特に、ねじり疲労強度)を上げることができる。
【0025】
以下に、本発明の一実施形態の具体的な実施例を示す。
実施例
(1) ワーク : BJアウターレース
(a) 材質 : S53C
(b) 軸部寸法: φ24mm
(c) 肩部寸法: φ58mm
(2) 高周波誘導加熱コイル
(a) 座面部加熱導体の円弧の長さα : 48mm
(b) 座面部加熱導体の円弧の中心角θ: 110゜
(c) 肩部加熱導体の円弧の長さβ : 107mm
(d) 肩部加熱導体の円弧の中心角θ: 150゜
(e) 第3の小径軸部加熱導体の逃げ距離Y : 24mm
(3) 高周波誘導加熱条件
(a) 周波数 : 8kHz
(b) 出力 : 175kW
(c) 加熱時間: 5.1sec
(d) 回転数 : 120rpm
(4) 冷却条件
(a) 冷却液 : ユーコンクエンチャントA(8%)
(b) 液温 : 30℃
(c) 流量 : 150 l/min
(e) 冷却時間: 15sec
【0026】
上記の加工条件により段付き軸部2の焼入処理を施した場合の焼入硬化層Sの深さは、小径軸部3(スプライン付け根部)において4.8mm、第1及び第2の隅部5a,5bにおいて2.4mmであった。なお、従来の高周波誘導加熱コイル10を用いて段付き軸部2の焼入処理を施した場合の焼入硬化層Sの深さは、小径軸部3において6.3mm、第1及び第2の隅部5a,5bにおいて1.8mmであった。従って、本発明の高周波誘導加熱コイル30によれば、小径軸部3における焼入硬化層Sの深さが相対的に浅くなると共に、第1及び第2の隅部5a,5bにおける焼入硬化層S,Sの深さが相対的に深くなるため、焼入硬化層深さの全体としてのバランスが良くなって焼入硬化層パターンの深さを均一化することができることが確認された。
【0027】
また、第1の段部加熱導体39の円弧の中心角θ及び第2の段部加熱導体の円弧の中心角θ(図2参照)を適宜に変えて焼入硬化層パターンのデータをとったところ、既述の条件式α≦βを満たすことを前提として、第1の段部加熱導体39の円弧の中心角θについては40゜≦θ≦220゜の範囲とし、第2の段部加熱導体41の円弧の中心角θについては50゜≦θ≦230゜の範囲とした場合に上述の如き効果を最も顕著に得ることができることが判明した。
【0028】
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、第3の小径軸部加熱導体36の屈曲方向(傾斜方向)は、段付き軸部2の小径軸部3から離れる方向であれば、必要に応じてどのような方向に設定しても良い。
【0029】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明は、段付き軸状部材の小径軸部を高周波誘導加熱する第1の小径軸部加熱導体に、小径軸部の立ち上がり部分から離れる方向に傾斜された第3の小径軸部加熱導体(すなわち、小径軸部の立ち上がり部分における第2の小径軸部加熱導体と第3の小径軸部加熱導体との間の間隔を、第1の小径軸部加熱導体及び第3の小径軸部加熱導体の接続部における第2の小径軸部加熱導体と第3の小径軸部加熱導体との間の間隔よりも広くなるように設定し、小径軸部の立ち上がり部に近づくにつれて徐々に小径軸部から遠ざかるように配置し、小径軸部の立ち上がり部から遠ざけた位置に配置するようにした第3の小径軸部加熱導体)を設けると共に、相対的に小径の軸部分に設けられる第1の段部に対応配置される第1の段部加熱導体の円弧の長さ(周長)αと、相対的に大径の軸部分に設けられる第2の段部加熱導体の円弧の長さ(周長)βとの関係をα≦βとなるように設定したものであるから、α≦βの設定により、軸径が相対的に小さくて熱容量が相対的に小さい部分である第1の段部よりも、軸径が相対的に大きくて熱容量が相対的に大きい部分である第2の段部への加熱を増大せしめることができる。一方、傾斜状の第3の小径軸部加熱導体を設けて段付き軸状部材の小径軸部(軸立ち上がり部)に対応する小径軸部加熱導体の一部を段付き軸状部材から離すことにより、すなわち、小径軸部の立ち上がり部に対応配置される加熱導体の一部に逃げコイル部分を設けることにより、誘導加熱され易い(すなわち、焼入硬化層の深さが相対的に深くなり易い)小径軸部の立ち上がり部分への加熱が相対的に低減されることとなる。その結果、全体の加熱バランスにおいて段付き軸状部材の座面部に加熱作用を集中させることができ、これにより隅部の焼入硬化層深さを従来の場合よりも深くすることができ、ひいては小径軸部から隅部を経て座面部に至る一連の(一続きの)焼入硬化層の深さを均一化し得て均一な焼入硬化層パターンを得ることができる。これに伴い、耐久性についての最重要部である隅部の焼入硬化層の深さを従来よりも深くすることができるので、段付き軸状部材の強度(特に、ねじり疲労強度)を充分に確保することが可能となる。
【0030】
また、請求項2に記載の本発明は、前記条件式α≦βを満たすことを前提として、第1の段部加熱導体の円弧の中心角θを40゜≦θ≦220゜とし、第2の段部加熱導体の円弧の中心角θを50゜≦θ≦230゜としたものであるから、これらの条件の下に前記長さα及びβを設定して焼入処理することにより、実用上の要求強度を満足する段付き軸状部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る高周波誘導加熱コイルを示す斜視図である。
【図2】図1に示す高周波誘導加熱コイルの平面図である。
【図3】図1に示す高周波誘導加熱コイルの正面図である。
【図4】傾斜状の第3の小径軸部加熱導体の配設部分を示す斜視図である。
【図5】図1に示す高周波誘導加熱コイルにて段付き軸状部材を焼入処理のために高周波誘導加熱する際の状態を示す断面図である。
【図6】図1に示す高周波誘導加熱コイルを用いて焼入処理した場合に段付き軸状部材の表面に形成される焼入硬化層パターンを示す断面図である。
【図7】被加熱体である段付き軸状部材を示す断面図である。
【図8】従来の高周波誘導加熱コイルを示す斜視図である。
【図9】図8に示す高周波誘導加熱コイルの平面図である。
【図10】図8に示す高周波誘導加熱コイルの正面図である。
【図11】座面部の幅が広い段付き軸状部材を示す断面図である。
【図12】図8に示す高周波誘導加熱コイルにて図11に示す段付き軸状部材を焼入処理のために高周波誘導加熱する際の状態を示す断面図である。
【図13】図8に示す高周波誘導加熱コイルに磁性材を取付けて焼入処理した場合に段付き軸状部材の表面に形成される焼入硬化層パターンを示す断面図である。
【符号の説明】
1a 第1の段部
1b 第2の段部
2 段付き軸状部材
3 小径軸部
4 大径軸部
5a 第1の隅部
5b 第2の隅部
6a 第1の座面部
6b 第2の座面部
7a 第1の肩部
7b 第2の肩部
30 高周波誘導加熱コイル
34 第1の小径軸部加熱導体
35 第2の小径軸部加熱導体
36 第3の小径軸部加熱導体
39 第1の段部加熱導体
41 第2の段部加熱導体
43 座面部加熱導体
S 焼入硬化層
α 第1の段部加熱導体の円弧の長さ
β 第2の段部加熱導体の円弧の長さ
θ 第1の段部加熱導体の円弧の中心角
θ 第2の段部加熱導体の円弧の中心角

Claims (2)

  1. 相対的に小さな直径を有する小径軸部と、相対的に大きな直径を有する大径軸部と、前記小径軸部と大径軸部との間にそれぞれ形成される第1及び第2の段部とをそれぞれ備えた段付き軸状部材を高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイルにおいて、
    (a) 軸回転する段付き軸状部材の軸線を中心に180°隔てた位置で前記軸線に対して平行に配置され、かつ、前記小径軸部に対応配置される直線形状の第1及び第2の小径軸部加熱導体と、
    (b) 前記第1の小径軸部加熱導体に接続されると共に、前記第1の小径軸部加熱導体に対して屈曲されて前記小径軸部の立ち上がり部分から離れる方向に傾斜された第3の小径軸部加熱導体と、
    (c) 前記第3の小径軸部加熱導体に接続されると共に、相対的に小径の軸部分に設けられる第1の段部に対応配置される円弧形状の第1の段部加熱導体と、
    (d) 前記第1の段部加熱導体と前記第2の小径軸部加熱導体との間に接続される と共に、相対的に大径の軸部分に設けられる第2の段部に対応配置される円弧形状の第2の段部加熱導体と、
    をそれぞれ設け、
    前記第1の段部加熱導体の円弧の長さαと前記第2の段部加熱導体の円弧の長βとの関係を、α≦βとなるように設定すると共に、
    前記小径軸部の立ち上がり部分における前記第2の小径軸部加熱導体と前記第3の小径軸部加熱導体との間の間隔を、前記第1の小径軸部加熱導体及び前記第3の小径軸部加熱導体の接続部における前記第2の小径軸部加熱導体と前記第3の小径軸部加熱導体との間の間隔よりも広くなるように設定し、
    前記第1及び第2の小径軸部加熱導体を前記小径軸部の180°隔てた位置において前記小径軸部に対して平行に配置し、かつ、前記第3の小径軸部加熱導体を前記小径軸部の立ち上がり部に近づくにつれて徐々に前記小径軸部から遠ざかるように配置することにより、前記第3の小径軸部加熱導体を前記小径軸部の立ち上がり部から遠ざけた位置に配置するようにしたこと、
    を特徴とする高周波誘導加熱コイル。
  2. 前記条件式α≦βを満たすことを前提として、前記第1の段部加熱導体の円弧の中心角θ1を40°≦θ1≦220°とし、前記第2の段部加熱導体の円弧の中心角θ2を50°≦θ2≦230°としたことを特徴とする請求項1に記載の高周波誘導加熱コイル。
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