JP3547874B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は耐衝撃性と顔料着色性に優れた耐衝撃性樹脂に関する。
【0002】
【従来技術】
一般に、樹脂材料を工業用途に用いる場合、成形加工後の外観、機械強度さらに、無塗装で使用する場合には太陽光や降雨によって変色、物性低下の少ない、いわゆる耐侯性が良好であると同時に、顔料等の着色剤を混合した際の発色性、顔料着色性が良好でなければならない。
【0003】
特に、車両分野で用いられる樹脂部品においては、成形外観、衝撃強度、および顔料着色性が高いレベルであることが必要である。このうち、衝撃強度は一般にASTM D−256試験法に準拠したアイゾット衝撃強度で評価されるが、例えば自動車外装材料に使用可能かどうかの見極めは、室温での衝撃強度に加え、−30℃といった低温雰囲気下での衝撃強度を持って評価される。自動車外装部品用樹脂材料として必要なアイゾット衝撃強度は、それぞれの用途により異なるが、一般的には−30℃の温度雰囲気下で高い衝撃強度を有する樹脂材料は、材料に耐久性に関する信頼度が高い為に、工業的価値が高い。
【0004】
また、自動車用途に用いる樹脂材料に要求される顔料着色性は、用途や所望する色相によって異なるものの、一般に最も代表的な色調である黒の発色性を持って評価される。この場合、評価方法としては、カーボンブラック等の着色剤を一定料添加した樹脂性成形品の明度(L*)を色相色差分析により求めることによって行われ、L*値が小さい樹脂材料ほど顔料着色性が優れていると判断される。例えば自動車用ドアハンドル、ホイールカバー等の自動車用外装材等の高度な意匠性が必要な用途では、例えばカーボンブラックを0.8重量部添加したときの樹脂成形品のL*値が13以下の、優れた漆黒性を有した材料が用いられる。従来、この様に特に高度な耐衝撃性と顔料着色性が要求される用途に対応する方法としては、例えば耐衝撃性の高い樹脂材料表面に耐侯性および顔料着色性に優れた樹脂材料を積層する方法、塗装する方法あるいは被覆する方法が用いられているが、これらは煩雑な工程を要するため高いコストとなり、工業的に好ましい方法とは言えない。
【0005】
一方、樹脂材料の耐衝撃性を向上させる従来方法として、Tgや弾性率の低いゴム成分を樹脂マトリックス中に分散させた樹脂材料がしられている。
【0006】
さらに、このようなゴム成分を分散させた樹脂材料の耐衝撃性を向上させるために、ゴム成分としてよりガラス転移温度(Tg)や弾性率に低いポルオルガノシロキサンを利用することが特開昭60−252613号公報および特開昭61−138654号公報に提案されている。
【0007】
しかしながら、これらの方法では、ポリオルガノシロキサンに由来する艶消し上の成形外観不良が発生し、またグラフトゴムの粒子径を小さくして成形外観を改良すると耐衝撃性が低下してしまい、高い耐衝撃性と良好な成形外観を両立することができないため工業的価値が低い。
【0008】
また、特開平1−190746号公報には樹脂成形外物の成形外観を改良するためにポリオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートゴムからなる複合ゴムにビニル単量体をグラフト重合させたグラフト共重合体を熱可塑性樹脂にブレンドした樹脂組成物が提案されている。
【0009】
また、特開平5−279434号公報には、耐衝撃性樹脂の顔料着色性を改良する方法として、ポリオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートからなる複合ゴムにビニル単量体をグラフト共重合させた数平均分子量0.01〜0.07μmで0.1μmより大きい粒子が20体積%以下のグラフト共重合体を用いることが提案されている。
【0010】
さらに、特開昭62−280210号公報には、架橋シリコーンの芯、架橋アクリレートの第1の殻、ビニル重合体成分からなる第二の殻で構成されたグラフト共重合体を熱可塑性樹脂と組み合わせた樹脂組成物が提案されている。
【0011】
さらに、特開平7−33836号公報には特定のポリオルガノシロキサン微粒子にアルキル(メタ)アクリレトを含浸させた後重合させ複合ゴムとし、これにビニル系単量体をグラフト重合させるグラフト共重合体の製造方法が提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平1−190746号公報ではポリオルガノシロキサンとポリアルキル(メタ)アクリレートとからなる平均粒子系0.08μmの複合ゴムにビニル系単量体がグラフト共重合されたグラフト共重合体について、耐衝撃性を発現させるための複合ゴムのポリオルガノシロキサンとポリアルキル(メタ)アクリレートの比率およびグラフト成分量については言及しているものの、実施例にはグラフト成分量が30重量%のグラフト共重合体およびグラフト成分量が50重量%でかつ複合ゴム中のポリオルガノシロキサン含有量が50重量%であるグラフト共重合体しか記載されておらず、これらのグラフト共重合体を含む樹脂組成物の顔料着色性は不良となるためその工業的利用価値が低い。
【0013】
また、特開昭62−280210号公報においては、グラフト共重合体および該グラフト共重合体を含む樹脂組成物の顔料着色性に関する記述はなく、またグラフト共重合体のシリコーンゴム量およびアクリレートゴム量については言及しているものの、実施例にはシリコーンゴムよりなる芯とアクリレートゴムよりなる第一の殻との比率は48:12であり、さらにビニル単量体の重合物よりなる第二の殻の重合分率は全グラフト共重合体を100重量部としたとき40重量部の場合しか記載されておらず、このグラフト共重合体および該グラフト共重合体を含む樹脂組成物の顔料着色性は不良となるため工業的利用価値が低い。
【0014】
また、特開平5−279434号公報に提案されている数平均粒子径0.01μm〜0.07μmで0.1μmより大きい粒子が20体積%以下のグラフト共重合体を用いる方法では、顔料着色性には優れるものの自動車外装部品等に要求される−30℃での耐衝撃性が低いため利用できる用途が限られているため工業的利用価値が低い。
【0015】
すなわち、従来はポリオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートゴムとからなる複合ゴムにビニル単量体がグラフト重合されたグラフト共重合体を含む樹脂組成物において、低温雰囲気下での耐衝撃性と顔料着色性を同時に満足させる方法は見いだされておらず、これらを同時に満足させ自動車用外装部品等特に要求性能のレベル高い用途でも使用できるグラフト共重合体の開発が望まれていた。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ポリオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートゴムからなる複合ゴムを含むグラフト共重合体のポリマー構造と、これを含有する樹脂組成物の低温雰囲気下の耐衝撃性および顔料着色性について鋭意検討した結果、驚くべきことに、特定のポリマー構造を有する二種の複合ゴム系グラフト共重合体を同時に含有する樹脂組成物が従来にない優れた低温雰囲気下での耐衝撃性と顔料着色性を有することを見いだし本発明に到達した。
【0017】
すなわち、本発明の要旨とするところは、(A) (a−1)ビニル重合性官能基含有ポリジメチルシロキサンと、(a−2)アルキル(メタ)アクリレートゴムからなる複合ゴムに、(a−3)芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種の単量体がグラフト重合されたグラフト共重合体であって、複合ゴム中にポリシロキサン(a−1)を1〜20重量%含有することを特徴とするグラフト共重合体(B)と(b−1)ビニル重合性官能基含有ポリジメチルシロキサンと、(b−2)アルキル(メタ)アクリレートゴムからなる複合ゴムに、(b−3)芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種の単量体がグラフト重合されたグラフト共重合体であって、複合ゴム中にポリシロキサン(b−1)を21〜40重量%含有することを特徴とするグラフト共重合体とからなる熱可塑性樹脂組成物にある。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に係るグラフト共重合体(A)を構成するビニル重合性官能基含有ポリジメチルシロキサン(a−1)は、ビニル重合性官能基含有シロキサンとジメチルシロキサンをその主成分とするものであれば特に限定されるものではないが、好ましくはビニル重合性官能基含有シロキサン単位0.2〜3モル%およびジメチルシロキサン単位97〜99.8モル%からなり、さらに3個以上のシロキサン結合を有するケイ素原子がポリジメチルシロキサン中のケイ素原子に対し1モル%以下である。
【0019】
ポリジメチルシロキサン(a−1)中のビニル重合性官能基含有シロキサン単位が0.2モル%未満では、アルキル(メタ)アクリレートゴム(a−2)との複合化が不十分となり、グラフト共重合体を含む樹脂組成物成形品の表面におけるポリオルガノシロキサンのブリードアウトに由来する成形外観が発生する場合があり、また、ポリジメチルシロキサン(a−1)中のビニル重合性官能基含有シロキサン単位が3.0モル%を超えるか、または3個以上のシロキサン結合を有するケイ素原子がポリジメチルシロキサン中の全ケイ素原子に対し1モル%を超える場合は、得られる樹脂組成物の耐衝撃性が若干低下することがある。
【0020】
さらにグラフト共重合体を含む樹脂組成物の耐衝撃性と成形外観の両方を考慮するとポリジメチルシロキサン(a−1)中のビニル重合性含有シロキサン単位はより好ましくは0.5〜2モル%さらに好ましくは0.5〜1モル%である。本発明に係るグラフト共重合体(A)を構成する複合ゴムの組成比はポリジメチルシロキサン(a−1)の量が1〜20重量%、アルキル(メタ)アクリレートゴム(a−2)が99〜80重量%((a−1)+(b−2)=100重量%)であり、1重量%未満ではポリジメチルシロキサン量が少ないため耐衝撃性が低下し、20重量%を超えるとグラフト共重合体を含む樹脂組成物成形品の顔料着色性が不良となる。また、グラフト共重合体を含む樹脂組成物の耐衝撃性と顔料着色性の両方を考慮すると、複合ゴム中のポリジメチルシロキサン(a−1)の量は好ましくは6〜20重量%、アルキル(メタ)アクリレートゴム(a−2)が94〜80重量%((a−1)+(a−2)=100重量%)であり、さらに好ましくはポリジメチルシロキサン(a−1)が10〜20重量%、アルキル(メタ)アクリレートゴム(a−2)が90〜80重量%((a−1)+(a−2)=100重量%)である。
【0021】
上記ポリオルガノシロキサンの製法としては、ジメチルシロキサンとビニル重合性官能基含有シロキサンからなる混合物またはさらにシロキサン系架橋剤を含む混合物を乳化剤と水によって乳化させたラテックスを、高速回転によるせん断力で微粒化するホモミキサーや、高圧発生機による噴出力で微粒化するホモジナイザー等を使用して微粒子化した後、酸触媒を用いて高温下で重合させ、次いでアルカリ性物質により酸を中和するものである。
【0022】
重合に用いる酸触媒の添加方法としては、シロキサン混合物、乳化剤および水とともに混合する方法と、シロキサン混合物が微粒子化したラテックスを高温の酸水溶液中に一定速度で滴下する方法等があるが、ポリオルガノシロキサンの粒子径の制御のしやすさを考慮するとシロキサン混合物が微粒子化したラテックスを高温の酸水溶液中に一定速度で滴下する方法が好ましい。
【0023】
ポリオルガノシロキサン粒子の大きさは特に限定されないが、グラフト共重合体を含む樹脂組成物の顔料着色性を考慮すると、重量平均粒子径が0.2μm以下が好ましく、さらに好ましくは0.1μm以下である。
【0024】
ジメチルシロキサンとしては、3員環以上のジメチルシロキサンが挙げられ、3〜6員環のものが好ましい。具体的には、ヘキサメチルシクロトリシロキサンオクタメチルテトラシクロシロキサン、デカメチルペンタシクロシロキサン、ドデカメチルヘキサシクロシロキサン等が挙げられるが、これらは単独または二種類以上混合して用いられる。
【0025】
また、ビニル重合性官能基含有シロキサンとしては、ビニル重合性官能基含有しかつジメチルシロキサンとシロキサン結合を介して結合し得るものであれば特に限定されないが、ジメチルシロキサンとの反応性を考慮するとビニル重合性官能基を有する各種アルコシキシラン化合物が好ましい。具体的には、β−メタクリロイルオキシエチルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメトキシジメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルエトキシジエチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジエトキシメチルシランおよびδ−メタクリロイルオキシブチルジエトキシメチルシラン等のメタクリロイルオキシシロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン等のビニルシロキサン、p−ビニルフェニルジメトキシメチルシランさらにγ−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシロキサンが挙げられる。
【0026】
なお、これらビニル重合性官能基含有シロキサンは、一種または二種以上の混合物として用いることができる。
【0027】
また、架橋剤としては3官能性および4官能性のシロキサン系架橋剤、例えばトリメトキシメチルシラン、トリエチキシフェニルシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランおよびテトラブトキシシラン等が用いられる。
【0028】
ポリオルガノシロキサン製造の際に用いる乳化剤としては、アニオン系乳化剤が好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム等の中から選ばれた乳化剤が使用される。特にアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸系乳化剤が好ましい。
【0029】
これらの乳化剤は、シロキサン混合物100重量部に対して0.05〜5重量部程度の範囲で使用される。使用量が少ないと分散状態が不安定となり微小な粒子径の乳化状態を保てなくなる。また使用量が多いとこの乳化剤に起因する樹脂組成物成形品の着色が甚だ不都合である。
【0030】
ポリオルガノシロキサンの重合に用いる酸触媒としては、脂肪族スルホン酸、脂肪族置換ベンゼンスルホン酸、脂肪族置換ナフタレンスルホン酸等のスルホン酸類および硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸類が挙げられる。これらの酸触媒は一種または二種以上を組み合わせて用いられる。また、これらの中では、ポリオルガノシロキサンラテックスの安定化作用にも優れている点で脂肪族置換ベンゼンスルホン酸が好ましく、n−ドデシルベンゼンスルホン酸が特に好ましい。また ポリオルガノシロキサンの重合温度は、50℃以上が好ましく、さらに好ましくは80℃以上である。
【0031】
重合反応の時間としては、酸触媒をシロキサン混合物、乳化剤および水と共に混合、微粒化させて重合する場合には2時間以上、さらに好ましくは5時間以上であり、酸触媒の水溶液にシロキサン混合物が微粒化したラテックスを滴下する方法では、ラテックスの滴下終了後1時間以上保持することが好ましい。
【0032】
このようにして製造されたポリオルガノシロキサンラテックスに、アルキル(メタ)アクリレートと多官能アルキル(メタ)アクリレートとからなるアルキル(メタ)アクリレート成分を含浸させた後重合させることにより複合ゴムを得ることができる。
【0033】
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレートおよびヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート等のアルキルメタクリレートが挙げられ、特にn−ブチルアクリレートの使用が好ましい。
【0034】
多官能アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばアリルメタクリレートエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート1、3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。また、多官能アルキル(メタ)アクリレートの使用量は、アルキル (メタ)アクリレート成分中0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜1重量%である。
【0035】
アルキル(メタ)アクリレートや多官能アルキル(メタ)アクリレートは単独でまたは二種以上併用して用いられる。
【0036】
本発明に係るグラフト共重合体(A)を構成するポリジメチルシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートゴムからなる複合ゴムは、ポリジメチルシロキサン成分のラテックス中へ上記アルキル(メタ)アクリレート成分を添加し、通常のラジカル重合開始剤を作用させ重合することによって製造することができる。アルキル(メタ)アクリレートを添加する方法としては、ポリジメチルシロキサン成分のラテックスと一括で混合する方法とポリジメチルシロキサン成分のラテックス中に一定速度で滴下する方法がある。なお、得られるグラフト共重合体およびこれを含む樹脂組成物の耐衝撃性を考慮すると、ポリジメチルシロキサン成分のラテックスと一括で混合する方法が好ましい。
【0037】
また、重合に用いるラジカル開始剤としては、過酸化物、アゾ系開始剤または酸化剤、還元剤を組み合わせたレゾックス系開始剤が用いられる。この中では、レゾックス系開始剤が好ましく、特に硫酸第一鉄、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩、ロンガリット、ヒドロパーオキサイドを組み合わせたスルホキシレート系開始剤が好ましい。
本発明に係るグラフト共重合体(A)は、上記のごとく乳化重合によって製造された複合ゴムに芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種以上の単量体をグラフト重合することにより製造できる。グラフト重合に用いる単量体のうち芳香族アルケニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等であり、メタクリル酸エステルとしては、例えばメチルメタアクリレートエチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等であり、アクリル酸エステルとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等であり、シアン化ビニル化合物としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等である。これらのうち、該グラフト共重合体とアクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂との相溶性を考慮するとグラフト重合に用いる単量体としては、スチレンとアクリロニトリルの混合物が好ましい。
グラフト重合は、複合ゴム中のラテックスに芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種の単量体を加えラジカル重合技術により一段あるいは多段で行うことができるが、得られるグラフト共重合体およびこれを含む樹脂組成物も耐衝撃性と顔料着色性の両方を考慮すると、二段以上で重合を行うことが好ましい
また、グラフト重合において用いる単量体中には、グラフトポリマーの分子量やグラフト率を調製するため連鎖移動剤を添加することができる。
グラフト共重合体(A)中の芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種の単量体をグラフト重合したグラフト重合成分(a−3)の量は、全グラフト共重合体(A)に対し50〜80重量%であることが好ましい。グラフト重合成分が50重量%未満では、これを含む樹脂組成物の顔料着色性が若干悪く、また、80重量%を超えるとゴム量が低くなるため耐衝撃性が若干低くる。また、グラフト共重合体およびこれを含む樹脂組成物の耐衝撃性と顔料着色性の両方を考慮すると、グラフト共重合体中の芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステルアクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種の単量体がグラフト重合したグラフト重合成分(a−3)は、全グラフト共重合体(A)に対しより好ましくは50〜70重量%、さらに好ましくは50〜60重量%である。
【0038】
本発明に係るグラフト共重合体(B)を構成するビニル重合性官能基含有ポリジメチルシロキサン(b−1)は、ビニル重合性官能基含有シロキサンとジメチルシロキサンをその主成分とするものであれば特に限定されるものではないが、ジメチルシロキサン化合物とビニル重合性官能基含有シロキサンおよび架橋剤を縮合することによって製造することができる。
ジメチルシロキサンとしては、3員環以上のジメチルシロキサンが挙げられ、3〜6員環のものが好ましい。具体的には、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルテトラシクロシロキサン、デカメチルペンタシクロシロキサン、ドデカメチルヘキサシクロシロキサン等が挙げられるが、これらは単独または二種類以上混合して用いられる。
【0039】
また、ビニル重合性官能基含有シロキサンとしては、ビニル重合性官能基含有しかつジメチルシロキサンとシロキサン結合を介して結合し得るものであれば特に限定されないが、ジメチルシロキサンとの反応性を考慮するとビニル重合性官能基を有する各種アルコシキシラン化合物が好ましい。具体的には、β−メタクリロイルオキシエチルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメトキシジメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルエトキシジエチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジエトキシメチルシランおよびδ−メタクリロイルオキシブチルジエトキシメチルシラン等のメタクリロイルオキシシロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン等のビニルシロキサン、p−ビニルフェニルジメトキシメチルシランさらにγ−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシロキサンが挙げられる。
【0040】
なお、これらビニル重合性官能基含有シロキサンは、一種または二種以上の混合物として用いることができるが、その使用量は得られるグラフト共重合体を含む樹脂組成物の耐衝撃性および成形外観を考慮すると、ポリオルガノシロキサンのシロキサン単位を基にビニル重合性官能基含有シロキサン単位が0.2〜3モル%であることが好ましく、さらに好ましくは0.2〜2モル%、さらに好ましくは0.3〜1モル%である。
【0041】
また、架橋剤としては3官能性および4官能性のシロキサン系架橋剤、例えば、トリメトキシメチルシラン、トリエチキシフェニルシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランおよびテトラブトキシシラン等が用いられる。
【0042】
なお、これらの架橋剤は一種以上の混合物として用いることができるがその使用量は得られるポリオルガノシロキサンのゲル含量が60〜95重量%かつトルエン溶媒中で測定した膨潤度が10〜30の範囲に調製することが好ましい。ゲル含量が60重量%未満では、ポリオルガノシロキサンを含むグラフト共重合体およびこれを含有した樹脂組成物の低温雰囲気下での耐衝撃性が若干低い。また膨潤度が10未満では、ポリオルガノシロキサンの架橋密度が高くなることでゴム弾性が失われ、このポリオルガノシロキサンを含むグラフト共重合体を含有した樹脂組成物の常温での耐衝撃性が低下する傾向を示す。一方、膨潤度が30を超えた場合、ポリオルガノシロキサンを含有するグラフト共重合体を含む樹脂組成物の低温雰囲気下での耐衝撃性が低くなる傾向を示す。常温での耐衝撃性と低温雰囲気下での耐衝撃性の両方を考慮すると、ポリオルガノシロキサンの膨潤度は、10〜20であることがより好ましい。
【0043】
なお、本発明に係る膨潤度とは、以下の方法で測定され、ポリオルガノシロキサンの架橋密度の指標となる値である。作製したポリオルガノシロキサンラテックスを、約3〜5倍のイソプロピルアルコール中に攪拌しながら添加し、該エマルジョンを破壊し凝固することによってシロキサンポリマーを得る。こうして得られたポリマーを80℃で10時間減圧乾燥する。乾燥後、約1gのポリマーを秤量し、約30gのトルエン中に浸漬し、25℃で100時間放置しポリマー中にトルエンを膨潤させる。ついで残余のトルエンをデカンテーションにより分離除去し秤量した後、80℃で16時間減圧乾燥し、吸収されたトルエンを蒸発除去し、再び秤量する。膨潤度は、時式により算出される。
【0044】
膨潤度=((膨潤したポリマー重量)−(乾燥ポリマー重量))/(乾燥ポリマー重量)
上記ポリオルガノシロキサンの製法としては、ジメチルシロキサンとビニル重合性官能基含有シロキサンおよび系架橋剤からなる混合物を乳化剤と水によって乳化させたラテックスを、高速回転によるせん断力で微粒化するホモミキサーや、高圧発生機による噴出力で微粒化するホモジナイザー等を使用して微粒子化した後、酸触媒を用いて高温下で重合させ、次いでアルカリ性物質により酸を中和するものである。
【0045】
重合に用いる酸触媒の添加方法としては、シロキサン混合物、乳化剤および水とともに混合する方法と、シロキサン混合物が微粒子化したラテックスを高温の酸水溶液中に一定速度で滴下する方法等があるが、ポリオルガノシロキサンの粒子径の制御のしやすさを考慮するとシロキサン混合物が微粒子化したラテックスを高温の酸水溶液中に一定速度で滴下する方法が好ましい。
ポリオルガノシロキサン製造の際に用いる乳化剤としては、アニオン系乳化剤が好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム等の中から選ばれた乳化剤が使用される。特にアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸系乳化剤が好ましい。
【0046】
これらの乳化剤は、シロキサン混合物100重量部に対して0.05〜5重量部程度の範囲で使用される。使用量が少ないと分散状態が不安定となり微小な粒子径の乳化状態を保てなくなる。また使用量が多いとこの乳化剤に起因する樹脂組成物成形品の着色が甚だ不都合である。
【0047】
ポリオルガノシロキサンの重合に用いる酸触媒としては、脂肪族スルホン酸、脂肪族置換ベンゼンスルホン酸、脂肪族置換ナフタレンスルホン酸等のスルホン酸類および硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸類が挙げられる。これらの酸触媒は一種または二種以上を組み合わせて用いられる。また、これらの中では、ポリオルガノシロキサンラテックスの安定化作用にも優れている点で脂肪族置換ベンゼンスルホン酸が好ましく、n−ドデシルベンゼンスルホン酸が特に好ましい。また、
ポリオルガノシロキサンの製造に用いられる酸触媒の使用量は、特に限定されるものではないが得られる、グラフト共重合体およびこれを含む樹脂組成物の顔料着色性および低温衝撃性を考慮するとシロキサン混合物100重量部に対し0.5〜10重量部が好ましく、より好ましくは1〜5重量部、さらに好ましくは1〜3重量部である。
【0048】
ポリオルガノシロキサンの重合温度は、50℃以上が好ましく、さらに好ましくは80℃以上である。
【0049】
また、ポリオルガノシロキサンを高温下で重合した後、重合温度以下の温度で放置することによって、ポリオルガノシロキサンの架橋反応が進行し、得られるポリオルガノシロキサンのゲル含量は上昇し、またトルエン溶媒中での膨潤度は低下する。重合反応および架橋反応の停止は、反応液を冷却した後、重合ラテックスを苛性ソーダ、苛性カリおよび炭酸ナトリウム等のアルカリ性物質で中和することにより行うことができる。
【0050】
重合反応の時間としては、酸触媒をシロキサン混合物、乳化剤および水と共に混合、微粒化させて重合する場合には2時間以上、さらに好ましくは5時間以上であり、酸触媒の水溶液にしロキサン混合物が微粒かしたラテックスを滴下する方法では、ラテックスの滴下終了後1時間以上保持することが好ましい。
【0051】
また、重合後ラテックスを重合温度以下の温度で放置する時間は、得られるポリオルガノシロキサンのゲル含量が60〜95重量%、トルエン溶媒中で測定した膨潤度が10〜30になる条件が好ましく、この放置時間は使用する架橋剤の量によって適宜選択される。
【0052】
ポリオルガノシロキサン粒子の大きさは、該ポリオルガノシロキサンを用いたグラフト共重合体の重量平均粒子径が0.10〜0.20μmの範囲となることが好ましく、このようなグラフト共重合体を得るためのポリオルガノシロキサンの好ましい重量平均粒子径の範囲は0.05〜0.13μmである。
【0053】
このようにして製造されたポリオルガノシロキサンラテックスに、アルキル(メタ)アクリレートと多官能アルキル(メタ)アクリレートとからなるアルキル(メタ)アクリレート成分を含浸させた後重合させることにより複合ゴムを得ることができる。
【0054】
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレートおよびヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート等のアルキルメタクリレートが挙げられ、特にn−ブチルアクリレートの使用が好ましい。多官能アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばアリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1、3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。また、多官能アルキル(メタ)アクリレートの使用量は、アルキル(メタ)アクリレート成分中0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜1重量%である。
【0055】
アルキル(メタ)アクリレートや多官能アルキル(メタ)アクリレートは単独でまたは二種以上併用して用いられる。
【0056】
本発明に係るポリオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートゴムからなる複合ゴムは、ポリオルガノシロキサン成分のラテックス中へ上記アルキル(メタ)アクリレート成分を添加し、通常のラジカル重合開始剤を作用させ重合することによって製造することができる。アルキル(メタ)アクリレートを添加する方法としては、ポリオルガノシロキサン成分のラテックスと一括で混合する方法とポリオルガノシロキサン成分のラテックス中に一定速度で滴下する方法がある。なほ、得られるグラフト共重合体およびこれを含む樹脂組成物の耐衝撃性を考慮すると、ポリオルガノシロキサン成分のラテックスと一括で混合する方法が好ましい。また、重合に用いるラジカル開始剤としては、過酸化物、アゾ系開始剤または酸化剤、還元剤を組み合わせたレゾックス系開始剤が用いられる。この中では、レゾックス系開始剤が好ましく、特に硫酸第一鉄、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩、ロンガリット、ヒドロパーオキサイドを組み合わせたスルホキシレート系開始剤が好ましい。
【0057】
本発明に係るグラフト共重合体(B)を構成するポリオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートゴムとからなる複合ゴムにおいて、ポリオルガノシロキサン(b−1)の量は21〜40重量%、アルキル(メタ)アクリレートゴム(b−2)量は60〜79重量%((b−1)+(b−2)=100重量%)である。複合ゴム中のポリオルガノシロキサン(b−1)の量が21重量%未満ではポリオルガノシロキサンの含量が少ないために得られるグラフト共重合体を含む樹脂組成物の低温雰囲気下での耐衝撃性が低くなり、40重量%を超えるとグラフト共重合体およびこれを含む樹脂組成物の顔料着色性が悪く工業的価値が低い。また、得られる樹脂組成物の低温雰囲気下での顔料着色性と耐衝撃性の両方を考慮すると、複合ゴム中のポリオルガノシロキサン(b−1)の量は好ましくは22〜35重量%、アルキル(メタ)アクリレートゴム(b−2)量が65〜78重量%、さらに好ましくは複合ゴム中のポリオルガノシロキサン(b−1)が25〜30重量%、アルキル(メタ)アクリレート(b−2)の量が70〜75重量%である。
【0058】
本発明に係るグラフト共重合体(B)は、上記のごとく乳化重合によって製造された複合ゴムに芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種の単量体をグラフト重合することにより製造できる。グラフト重合に用いる単量体のうち芳香族アルケニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等であり、メタクリル酸エステルとしては、例えばメチルメタアクリレート、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等であり、アクリル酸エステルとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等であり、シアン化ビニル化合物としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等である。これらのうち、該グラフト共重合体とアクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂との相溶性を考慮するとグラフト重合に用いる単量体としては、スチレンとアクリロニトリルの混合物が好ましい。
【0059】
グラフト重合は、複合ゴム中のラテックスに芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種の単量体を加えラジカル重合技術により一段あるいは多段で行うことができるが、得られるグラフト共重合体およびこれを含む樹脂組成物も耐衝撃性と顔料着色性の両方を考慮すると、二段以上で重合を行うことが好ましい。
【0060】
また、グラフト重合において用いる単量体中には、グラフトポリマーの分子量やグラフト率を調製するため連鎖移動剤を添加することができる。
【0061】
本発明に係るグラフト共重合体(B)中の芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種の単量体をグラフト重合したグラフト重合成分(b−3)の量は、全グラフト共重合体(B)に対し50〜80重量%であることが好ましい。グラフト重合成分(b−3)が50重量%未満では、樹脂組成物の顔料着色性が若干悪く、また、80重量%を超えるとゴム量が低くなるため耐衝撃性が低くなる傾向を示す。また、耐衝撃性と顔料着色性の両方を考慮すると、グラフト共重合体(B)中の芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種の単量体がグラフト重合したグラフト重合成分(b−3)は、全グラフト共重合体(B)に対しより好ましくは50〜70重量%、さらに好ましくは50〜60重量%である。
【0062】
本発明に係るグラフト共重合体(B)の粒子径は特に限定されるものではないが好ましくは重量平均粒子径が0.10〜0.20μmであり、0.10μm未満では該グラフト共重合体を含む樹脂組成物の低温雰囲気下での耐衝撃性がやや低くなり、また0.20μmを超えた範囲では該グラフト共重合体を含む樹脂組成物の顔料着色性が若干劣る。グラフト共重合体を含む樹脂組成物の低温雰囲気下での耐衝撃性と顔料着色性の両方を考慮すると重量平均粒子径は0.10〜0.15μmであることが特に好ましい。
【0063】
上記のごとく調製されたグラフト共重合体(A)、(B)のグラフト重合が終了した後、ラテックスを塩化カルシウムまたは硫酸アルミニウム等の金属塩を溶解した熱水中に投入し、塩析、凝固することによりグラフト共重合体を分離し回収することができる。
【0064】
本願発明の、グラフト共重合体(A)および(B)からなる熱可塑性樹脂組成物には、さらに芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物およびこれらと共重合可能なビニル単量体から選ばれた少なくとも一種から得られる共重合体(C)を配合することができる。
【0065】
芳香族アルケニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モノブロモスチレン、p−ターシャリ−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルナフタレン等であり、好ましくはスチレン、α−メチルスチレンである。またシアン化ビニル化合物としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、好ましくはアクリロニトリルである。また共重合可能なビニル単量体としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド等のマレイミド化合物、無水マレイン酸等が挙げられる。
【0066】
共重合体(C)の好ましい例としては、スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)およびスチレン−アクリロニトリル−N−フェニルマレイミド共重合体が挙げられる。
【0067】
共重合体(C)の製造方法としては、バルク重合、溶液重合、縣濁重合、乳化重合等の通常公知の方法が用いられる。
【0068】
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、上記の方法で調製したグラフト共重合体(A)およびグラフト共重合体(B)、必要に応じて共重合体(C)を通常公知の混練機械によって押し出し成形することができる。このような成形機としては押出機、射出成形機、ブロー成形機、カレンダー成形機およびインフレーション成形機等が挙げられる。
【0069】
本発明に係る樹脂組成物中のゴム成分の含有量は特に限定されるものではないが、低温雰囲気下での耐衝撃性を考慮すると20重量%以上が好ましい。
【0070】
また、グラフト共重合体(A)とグラフト共重合体(B)のブレンド比率はグラフト共重合体(A)が80〜20重量%、グラフト共重合体(B)が20〜80重量%((A)+(B)=100重量%)が好ましく、より好ましくはグラフト共重合体(A)が60〜40重量%、グラフト共重合体(B)が40〜60重量%((A)+(B)=100重量%)である。
【0071】
さらに、グラフト共重合体を含む樹脂組成物には、必要に応じて染料、顔料、安定剤、補強剤、充填剤、難燃剤および種々の熱可塑性樹脂組成物を配合することができる。
【0072】
【実施例】
以下実施例により本発明を説明する。なお、参考例、実施例および比較例において『部』および『%』は特に断らない限り『重量部』および『重量%』を意味する。参考例におけるラテックス中のポリオルガノシロキサンの重量平均粒子径および実施例におけるラテックス中のグラフト共重合体の重量平均粒子径は、大塚電子(株)社製DLS−700型を用いいた動的光散乱法により求めた。
【0073】
実施例および比較例におけるロックウエル硬度の測定は、ASTM D−258に準拠した方法により行った。
【0074】
また、実施例および比較例における樹脂組成物の成形外観は、東芝機械(株)社製射出成形機IS−100ENを用い成形した100×100×3mm板表面の目視により、顔料着色性はJIS Z8729に準拠し色相測定のよってそれぞれ評価した。
【0075】
(参考例1)ポリオルガノシロキサンラテックスL−1の製造
オクタメチルテトラシロキサン98部、γ−メタクリロイルオキシルプロピルジメトキシメチルシラン2部を混合してシロキサン混合物100部を得た。これにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、0.67部を溶解した蒸留水300部を添加し、ホモミキサー10000rpm/分で2分環攪拌した後、ホモジナイザーに300Kg/cmの圧力で1会通し、安定な予備混合オルガノシロキサンラテックスを得た。
【0076】
一方、試薬注入容器、冷却管、ジャケット加熱機および攪拌装置を備えた反応容器内に、ドデシルベンゼンスルホン酸10部と蒸留水90部とを注入し、10重量%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液を調製した。
【0077】
この水溶液を85℃に加熱した状態で、予備混合オルガノシロキサンラテックスを4時間にわたった滴下し、滴化終了後1時間温度を維持し、冷却した。次いでこの反応物を苛性ソーダ水溶液で中和した。
【0078】
このようにして得られたらテックスを170℃で30分間乾燥し固形分を求めたところ、17.7%であった。また、ラテックスのポリオルガノシロキサンの数平均粒子系は0.05μmであった。
【0079】
(参考例2)ポリオルガノシロキサンラテックスL−2の製造
オクタメチルテトラシロキサン96部、γ−メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン2部およびエチルオルソシリケート2部を混合してシロキサン混合物100部を得た。これにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、0.67部を溶解した蒸留水300部を添加し、ホモミキサー10000rpm/分で2分環攪拌した後、ホモジナイザーに300Kg/cmの圧力で1回通し、安定な予備混合オルガノシロキサンラックスを得た。
【0080】
一方、試薬注入容器、冷却管、ジャケット加熱機および攪拌装置を備えた反応容器内に、ドデシルベンゼンスルホン酸2部と蒸留水90部とを注入し、2%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液を調製した。
【0081】
この水溶液を85℃に加熱した状態で、予備混合オルガノシロキサンラテックスを4時間にわたった滴下し、滴化終了後1時間温度を維持し、冷却した。またこの反応液を室温で48時間放置した後、苛性ソーダ水溶液で中和した。
このようにして得られたラテックスを170℃で30分間乾燥し固形分を求めたところ、17.3%であった。また、ラテックスのポリオルガノシロキサンの数平均粒子径は0.08μm、ゲル含量は85%、トルエン溶媒中で測定した膨潤度は14.5であった。
【0082】
(参考例3)複合ゴム系グラフト共重合体S−1の調製
試薬注入容器、冷却管、ジャケット加熱機および攪拌装置を備えた反応容器内に、参考例1で得られたポリオルガノシロキサンラテックス(L−1)56部、N−ラウロイルザルコシンナトリウム0.3部を採取し、蒸留水250部を添加混合した後、ブチルアクリレート63.7部、アリルメタクリレートO.4部、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート0.1部およびキュメンヒドロパーオキサイド0.15部の混合物を添加した。
【0083】
この反応容器に窒素気流を通じることによって、雰囲気の窒素置換を行い、60℃まで昇温した。内部の液温が60℃となった時点で、硫酸第一鉄0.0001部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.0003部およびロンガリット0.24部を蒸留水10部に溶解させ水溶液を添加し、ラジカル重合をせしめた。
【0084】
アクリレート成分の重合により、液温は78℃まで上昇した。1時間この状態を保持し、アクリレート成分の重合を完結させポリオルガノシロキサンとブチルアクリレートゴムとの複合ゴムのラテックスを得た。
【0085】
反応容器内の液温が60℃に低下した後、ロンガリット0.4部を蒸留水10部に溶解した水溶液を添加し、次いでアクリロニトリル11部、スチレン33部およびキュメンヒドロパーオキサイド0.23部の混合液を2時間にわたって滴下し重合した。滴下終了後、温度60℃の状態を1時間保持した後、硫酸第一鉄0.0002部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.0006部およびロンガリット0.23部を蒸留水10部に溶解させた水溶液にを添加し、次いで、アクリロニトリル7.4部、スチレン22.2部およびキュメンヒドロパーオキサイド0.13部の混合液を2時間にわたって滴下し重合した。滴下終了後、温度60℃の状態を1時間保持した後冷却し、ポリオルガノシロキサンとブチルアクリレートゴムとからなる複合ゴムに、アクリロニトリル−スチレン共重合体をグラフト重合させたグラフト共重合体のラテックスを得た。動的光散乱法より求めたラテックス中のグラフト共重合体の重量平均粒子径は、0.13μmであった。
【0086】
次いで、硫酸アルミニウムを7.5%の割合で溶解した水溶液150部を60℃に加熱し攪拌した。この中へグラフト共重合体のラテックス100部を徐々に滴下し凝固した。次いで析出物を分離し、洗浄した後乾燥し、グラフト共重合体(S−1)を得た。
【0087】
(参考例4)複合ゴム系グラフト共重合体S−2の調製
試薬注入容器、冷却管、ジャケット加熱機および攪拌装置を備えた反応容器内に、参考例2で得られたポリオルガノシロキサンラテックス(L−2)119.5部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム(花王(株)社製エマールNC−35)0.8部を採取し、蒸留水203部を添加混合した後、ブチルアクリレート53.2部、アリルメタクリレートO.21部、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート0.11部およびキュメンヒドロパーオキサイド0.13部の混合物を添加した。
【0088】
この反応容器に窒素気流を通じることによって、雰囲気の窒素置換を行い、60℃まで昇温した。内部の液温が60℃となった時点で、硫酸第一鉄0.0001部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.0003部およびロンガリット0.24部を蒸留水10部に溶解させ水溶液を添加し、ラジカル重合をせしめた。
【0089】
アクリレート成分の重合により、液温は78℃まで上昇した。1時間この状態を保持し、アクリレート成分の重合を完結させポリオルガノシロキサンとブチルアクリレートゴムとの複合ゴムのラテックスを得た。
【0090】
反応容器内の液温が60℃に低下した後、ロンガリット0.4部を蒸留水10部に溶解した水溶液を添加し、次いでアクリロニトリル11.1部、スチレン33.2部およびキュメンヒドロパーオキサイド0.20部の混合液を2時間にわたって滴下し重合した。滴下終了後、温度60℃の状態を1時間保持した後、硫酸第一鉄0.0002部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.0006部およびロンガリット0.25部を蒸留水10部に溶解させた水溶液にを添加し、次いで、、アクリロニトリル7.4部、スチレン22.2部およびキュメンヒドロパーオキサイド0.13部の混合液を40分にわたって滴下し重合した。滴下終了後、温度60℃の状態を1時間保持した後冷却し、ポリオルガノシロキサンとブチルアクリレートゴムとからなる複合ゴムに、アクリロニトリル−スチレン共重合体をグラフト重合させたグラフト共重合体のラテックスを得た。動的光散乱法より求めたラテックス中のグラフト共重合体の重量平均粒子径は、0.13μmであった。
【0091】
次いで、硫酸アルミニウムを7.5%の割合で溶解した水溶液150部を60℃に加熱し攪拌した。この中へグラフト共重合体のラテックス100部を徐々に滴下し凝固した。次いで析出物を分離し、洗浄した後乾燥し、グラフト共重合体(S−2)を得た。
【0092】
(実施例1〜5および比較例1〜2)
実施例および比較例において、以下の成分を使用した。
【0093】
成分(A)(複合ゴム系グラフト共重合体):参考例3で調製した複合ゴム系グラフト共重合体。
【0094】
成分(B)(複合ゴム系グラフト共重合体):参考例4で調製した複合ゴム系グラフト共重合体。
【0095】
成分(C)(SAN樹脂)スチレン70部およびアクリロニトリル30部の混合物を懸濁重合によって重合し、ジメチルホルムアミド溶液中(25℃で)測定した還元粘度(ηsp/c)が0.60のSAN樹脂を調製し、使用した。
【0096】
上記(A)、(B)および(C)の各成分を表−1に示す割合で(重量比)で混合し、さらに熱安定剤としてアデカスタブルC(旭電化(株)社製)を0.3部、さらに離型剤としてステアリン酸バリウムを0.4部、さらに滑剤としてEBSを0.4部、さらに黒着色剤としてカーボンブラック(CB−960:三菱化学(株)社製)を0.8部をそれぞれ添加し、シリンダー温度230℃に設定した押出機で賦形し、ペレットを作製した。ついで、このペレットをシリンダー温度230℃、金型温度60℃で射出成形し、物性および顔料着色性評価用試片を得た。得られた各試験片より、アイゾット衝撃強度、ロックウエル硬度、色相測定から得られたL*値および目視観察による成形外観を表1に示す。
【0097】
【表1】
Figure 0003547874
【0098】
実施例および比較例より、次のことが明らかになった。
【0099】
1)実施例および比較例に示す樹脂組成物の成形品はいずれも良好な成形外観を有する。
【0100】
2)実施例1〜5に示す樹脂組成物はいずれも−30℃雰囲気下でのアイゾット衝撃強度が5kgcm/cm以上と工業用樹脂材料として有用な低温下耐衝撃性を示し、かつ成形板のL*値が12以下と無塗装仕様でも使用可能な良好な顔料着色性を有することから、例えば自動車外装部品等高いレベルの低温下耐衝撃性および顔料着色性が同時に要求される用途にも使用することができる。
【0101】
3)比較例1に示す樹脂組成物は、良好な顔料着色性を示すものの−30℃雰囲気下でのアイゾット衝撃強度が低く、このように低温雰囲気下での耐衝撃性に劣る材料は使用できる用途に制限があるため工業的利用価値か低い。
【0102】
4)比較例2に示す樹脂組成物は、高い−30℃雰囲気下でのアイゾット衝撃強度を示すものの、成形板のL*値が高く、このような材料を無塗装仕様で各種工業用部品等に使用する際に顔料着色性が不良なため、成形品の意匠性を大きく損ない工業的価値が低い。
【0103】
【発明の効果】
本発明は以上説明した通りであり、次のように特別に顕著な効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。
【0104】
1)本発明に係る樹脂組成物は、耐衝撃性、表面硬度、成形外観、顔料着色性のバランスに優れる。
【0105】
2)特に、低温雰囲気下でのアイゾット衝撃強度および顔料着色性のバランスは従来知られているポリオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートゴムからなる複合ゴムをゴム源とする耐候性樹脂材料にはない高いレベルである。
【0106】
3)このように低温雰囲気下での耐衝撃性および顔料着色性に優れる樹脂材料は、自動車外装部品等特に高いレベルの機械特性と意匠性が要求される用途に用いることができ、その産業上の利用価値は極めて大である。

Claims (2)

  1. (a−1)ビニル重合性官能基含有ポリジメチルシロキサンと、(a−2)アルキル(メタ)アクリレートゴムからなる複合ゴムに、(a−3)芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種の単量体がグラフト重合されたグラフト共重合体であって、複合ゴム中にポリシロキサン(a−1)を1〜20重量%含有することを特徴とするグラフト共重合体(A)と、(b−1)ビニル重合性官能基含有ポリジメチルシロキサンと、(b−2)アルキル(メタ)アクリレートゴムからなる複合ゴムに、(b−3)芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物から選ばれた少なくとも一種の単量体がグラフト重合されたグラフト共重合体であって、複合ゴム中にポリシロキサン(b−1)を21〜40重量%含有することを特徴とするグラフト共重合体(B)とからなる熱可塑性樹脂組成物。
  2. 請求項1の熱可塑性樹脂組成物にさらに、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物およびこれらと共重合可能なビニル単量体から選ばれた少なくとも一種から得られる共重合体(C)が配合されてなる熱可塑性樹脂組成物。
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