JP3544238B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の液体発色現像剤及びそれを用いる処理方法 - Google Patents
ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の液体発色現像剤及びそれを用いる処理方法 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はハロゲン化銀カラ−写真感光材料用の1パートで構成された液体発色現像剤及びそれを用いた処理方法に関するものであり、特に処理液の調製が簡単で、かつ、長期間保存しても性能が低下しにくく、また、支持体上に磁気記録層を有する感光材料の処理に用いた場合に、記録された磁気情報の読み取りエラーを起こしにくい液体発色現像剤と、それを用いた処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の処理剤は、液体、粉末、顆粒、錠剤などの種々の形態で供給されており、使用に際しては、これを適量の水に溶解して処理液を調製する。この場合に、粉末、顆粒、錠剤などの固形処理剤は、溶解速度が遅いために40℃前後の温水を用いて溶解せねばならず、温水供給設備や攪拌設備を要することになる。従って、最近増加してきたミニラボやマイクロラボと呼ばれる小規模の現像処理店舗においては、非常に扱いにくい形態である。
これに対し、液体処理剤は冷水においても簡単に混合でき、温水供給設備や特別な攪拌設備が不要であるため、小規模店舗においてメインに使用されるようになった。
【0003】
ただし、液体処理剤は、含有成分が空気酸化されやすい、また、相互に反応しやすい欠点がある。従って、これを防止して長期間の保存安定性を確保するために、液体処理剤を複数のパートに分割したり、酸素透過性の低い容器に収納して酸化を防止するなどの手段がとられている。特に、安定性が最も重視される発色現像剤の場合、アルカリ剤パート、発色現像主薬パート、ヒドロキシルアミンなどの保恒剤パートの3つに分割した液体処理剤にするのが通常である。
【0004】
しかしながら、ミニラボなどの小規模店舗においては、処理液の調製も未習熟者によって行なわれる場合が多く、複数のパートに分割された処理剤は調合ミスの原因になりやすい。この欠点を解消するために、特開昭63−17453号には、液体の発色現像剤を1パートで構成し、かつ、保存安定性を確保するために、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなど、水蒸気透過速度と酸素透過速度の両方が低い材料を用いた容器に収納する方法が開示されている。これによって、1パートで構成した液体発色現像剤は、常温で10ヵ月間保存した後も十分な発色現像主薬の残存量を維持し、良好な写真性能が確保されたと記載されている。
【0005】
上記の公報に開示された技術は、発色現像主薬の安定性確保には確かに有効であるが、この技術をもってしても夏期の30℃を超える高温下での保存や、10カ月以上のより長期間の保存においては、亜硫酸塩が減少し、写真性能の硬調化とカブリの変動が起きることが本発明者の研究によって明らかになった。
【0006】
ところで、国際公開WO90/04205号には、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の支持体上に磁気記録層を設けて、撮影時の情報、顧客の注文時の情報、焼付時の情報など各種の情報を磁気記録し、また、これを読み取って活用する方法が開示されている。しかしながら、このような磁気記録層を有する感光材料を上記のように保存された1パート構成の発色現像剤で処理すると、処理後の感光材料の磁気情報の読み取りが著しく困難になることが本発明者の研究により明らかになった。
この現象の詳細な理由は未だ明らかではないが、1パート構成の発色現像剤の保存中に生成した物質が磁気記録層の表面に付着し、これが磁気の読み取り操作中に磁気ヘッドに転写して蓄積し、磁気情報の読み取り性能を低下させていくものと推定される。
【0007】
磁気記録層を有する感光材料の処理については、特開平6−95316号公報に、アルキル基などで置換されたヒドロキシルアミンを発色現像液に用いた方法が開示されているが、ここに開示された課題は、磁気記録層を有する感材をランニングした場合に、ステインの増加、マゼンタ色素濃度の低下、発色現像液中のタール生成の増加が起きることであり、液体の1パート発色現像剤の長期保存が及ぼす磁気情報読み取りへの影響に関する認識は見出せない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明が解決しようとする第一の課題は、処理液の調製が簡単な1パート構成の液体発色現像剤であって、高温下で長期間保存しても写真性能の変化を起こさない、優れた安定性を有するものを提供することである。また、第二の課題は、処理液の調製が簡単な1パート構成の液体発色現像剤であって、高温下で長期間保存しても磁気記録層を有する感材からの磁気情報読み取り性能を低下させないものを提供することである。さらに第三の課題は、上記のような1パートの液体発色現像剤を用いて、優れた写真性能と磁気情報読み取り性能を得る処理方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、下記方法で達成された。
(1)下記一般式(I)で表される化合物の少なくとも一種を含有し、1パートで構成され、希釈及びスターターの添加を行うことにより、支持体上に磁気記録層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用の液体発色現像液を調整するための液体発色現像剤であって、比重が1.05から1.13になるように調整された状態で保管・供給されることを特徴とする液体発色現像剤。
【0010】
【化2】
【0011】
式中、Lは置換してもよいアルキレン基を表わし、Aはカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ基、アルキル置換してもよいアミノ基を表わし、Rは水素原子、置換してもよいアルキル基を表わす。
【0012】
(2)前項に記載の液体発色現像剤を用いたハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法。
(3)二酸化炭素の透過速度が25ミリリットル/( m 2 ・ 24hrs ・ atm )以下の材料で構成された容器内に、空隙率が0.15から0.05になるように充填したことを特徴とする前項(1)又は(2)に記載の液体発色現像剤。
(4)下記一般式(I)で表される化合物の少なくとも一種を含有し、かつ、比重が1.05から1.13に調節し1パートで構成される状態で保管した液体発色現像剤を用いて処理することを特徴とする支持体上に磁気記録層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
【化32】
(式中、Lは置換してもよいアルキレン基を表わし、Aはカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ基、アルキル置換してもよいアミノ基を表わし、Rは水素原子、置換してもよいアルキル基を表わす。)
(5)前記液体発色現像剤がヒドロキシルアミンを含有しないことを特徴とする前項(4)に記載のカラー写真感光材料の処理方法。
(6)前記液体発色現像剤が二酸化炭素の透過速度が25ミリリットル/( m 2 ・ 24hrs ・ atm )以下の材料で構成された容器内に、空隙率が0.15から0.05になるように充填してなることを特徴とする前項(4)又は(5)に記載のカラー写真感光材料の処理方法。
(7)最終浴がマゼンタ色素の安定化剤を含有しないことを特徴とする前項(4)乃至前項(6)のいずれかに記載のハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法。
【0013】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において、1パートで構成されている液体発色現像剤とは、1つの容器に収納された一種類の液体を水で希釈するだけで発色現像液及び/または発色現像補充液として使用できるものであり、他の容器に分離収納された成分の添加を要しないものである。また、本発明の液体発色現像剤は、0.01モル/リットル以上の亜硫酸塩を含有する場合に好ましく適用されるものである。
【0014】
本発明の液体発色現像剤は、25℃における比重が1.05から1.13の範囲になるように調製するが、好ましくは1.06から1.12の範囲になるように調製し、特に好ましくは1.08から1.10の範囲になるように調製する。従来、処理に使用される発色現像液や発色現像補充液の比重は、1.035から1.045の範囲にあり、前記した特開昭63−17453号に記載の1パートの液体発色現像剤の比重もこの範囲にある。即ち、本発明の液体発色現像剤の比重は、従来の発色現像液や発色現像補充液、更には1パートの液体発色現像剤に比べて高い範囲にあることが特徴である。
【0015】
このような比重の調節は、液体発色現像剤中の成分を溶解させる水の量を調節することによって行われるが、この場合、各成分の溶解性を向上させるために水溶性の溶解助剤を用いることが好ましい。このような溶解助剤の例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、分子量6000以下のポリエチレングリコールなどのグリコール類、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン類、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、パラトルエンスルホン酸カリウムなどが好ましく、特にはジエチレングリコールとパラトルエンスルホン酸塩が好ましい。
また、発色現像液、発色現像補充液の成分として知られる炭酸ナトリウムや炭酸カリウム、その他、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四メチレンホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸などのキレート剤のナトリウム塩やカリウム塩を、他の成分との通常の量比以上に添加して比重を高めることも好ましい。
さらに、発色現像液の性能に影響の少ない化合物を添加して比重を調節することもできる。このような比重調整剤の例としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリム、塩化カリウムなどのアルカリ金属硫酸塩やアルカリ金属塩化物のほか、酢酸、シュウ酸、クエン酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、アジピン酸、グリコール酸、乳酸、グルタル酸などの有機酸をナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩の形で含有せしめてもよいし、可溶性澱粉、サッカロース、グルコース、フルクトースなどの糖類を含有せしめてもよい。その他、特開平6−102627号に記載の各種の単糖類を含有せしめてもよい。
また、パラトルエンスルフィン酸、メタカルボキシスルフィン酸など、特開平1−224762号に記載のスルフィン酸及びその塩を含有せしめることもできる。
以上の比重調整剤の中では、硫酸塩、スルフィン酸塩、可溶性澱粉、サッカロースが好ましい。
本発明における比重調整の効果の作用機構は明確ではないが、空気中の酸素や二酸化炭素の処理剤中への吸収速度、処理剤中成分の相互の反応速度の変化が組み合わさって、本発明の比重範囲において最適効果を生み出すものと推定される。
【0016】
次に、本発明の一般式(I)の化合物について詳細に説明する。
一般式(I)において、Lは炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖の置換してもよいアルキレン基を表わし、炭素数1〜5が好ましい。具体的には、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレンが好ましい例として挙げられる。置換基としては、カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ基、アルキル置換してもよいアミノ基を表わし、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基が好ましい例として挙げられる。Aはカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ基、アルキル置換してもよいアミノ基を表わし、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基が好ましい例として挙げられる。これらはナトリム、カリウム、リチウムなどの塩であってもよい。
−L−Aの例としては、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、スルホエチル基、スルホプロピル基、ヒドロキシエチル基を好ましい例として挙げることができる。
Rは水素原子、炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖の置換してもよいアルキル基を表わし、炭素数1〜5が好ましい。置換基としては、カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ基、アルキル置換してもよいアミノ基を表わし、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基を好ましい例としてあげることができる。これらの置換基はナトリウム、カリウム、リチウムなどの塩であってもよい。
次に本発明の具体的化合物を記すが、本発明の化合物はこれらに限定されるものではない。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】
上記の具体的な化合物の中でも、例示化合物(2)、例示化合物(6)、例示化合物(16)が好ましく、特に例示化合物(6)が好ましい。
これらの化合物は特開平3−56456号(米国特許第5、262、563号、同5、248、811号)、特開平3−157354号記載の合成方法によって合成することができる。
【0025】
本発明において、一般式(I)の化合物は、液体発色現像剤中に0.001から0.2モル/リットルを含有せしめるのが好ましく、特には0.005から0.07モル/リットル、さらには0.01から0.05モル/リットルを含有せしめるのが好ましい。
液体発色現像剤には、上記の化合物を1種類だけを使用してもよい、2種類以上を併用してもよい。併用する場合、一般式(I)の化合物の合計の濃度が上記の値になることが好ましい。
【0026】
本発明の液体発色現像剤においては、従来、保恒剤として汎用されてきたヒドロキシルアミンは、0.02モル/リットル以下にすることが好ましく、特には0.01モル/リットル以下にすることが好ましい。さらに最も好ましくは、まったく含有しないようにすることである。
【0027】
本発明の液体発色現像剤は、二酸化炭素の透過速度が25ミリリットル/(m2・24hrs ・atm)以下の材料で構成された容器内に、空隙率が0.15から0.05になるように充填することが本発明の効果を高める上で好ましい。特に20ミリリットル/(m2・24hrs ・atm)以下であることが好ましく、さらには15ミリリットル/(m2・24hrs ・atm)以下であることが好ましい。
このような二酸化炭素透過速度を持つ好ましい材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンやポロプロピレンとナイロンとの積層材、ポロエチレンやポリプロピレンとアルミニウムとの積層材、ガラスなどに300から2000ミクロンの厚みを持たせたものが好ましく、特には、ポリエチレンテレフタレート、またはポリエチレンとナイロンの積層材に、500から1000μm の厚みを持たせたものが、二酸化炭素の透過性と機械的な強度、重量の均衡がとれており最も好ましい。
また、 本発明に使用する容器の材料は、酸素の透過速度が20ミリリットル/(m2・24hrs ・atm)以下であることが好ましい。
【0028】
ここで空隙率とは、液体発色現像剤を収納する容器の容積(ミリリットル)から液体発色現像剤の充填量(ミリリットル)を差し引き、その値を該容器の容積(ミリリットル)で割った値である。本発明の液体発色現像剤は、上記の容器中に空隙率0.15から0.05になるように充填することが好ましいが、特には0.10から0.05にすることが好ましく、さらには0.08から0.06にすることが好ましい。
【0029】
本発明の液体発色現像剤を収納する容器の形状、構造は、目的に応じて任意に設計できるが、例えば、特開昭58−97046号、同63−50839号、特開平1−235950号、実開昭63−45555号などに記載の蛇腹などの伸縮自在構造を有するもの、特開昭58−52065号、同62−246061号、同62−134646号などに記載のフレキシブルな隔壁を有して廃液の収納を可能にした容器、特開平2−264950号に記載の内容積可変の複数容器を連結した構造が好ましい。
本発明においては、使用後の容器の体積を減少させて廃棄物の処分を容易にするために、特に空容器を簡単に潰せる構造にしたものがが好ましく、前記の蛇腹など伸縮自在構造を有した容器は好ましい。
これらの容器から液体発色現像剤を現像機の処理液タンクに供給するには、一度、補充液タンクに入れて、ここで自動または手動で水と混合希釈させてもよいし、該液体発色現像剤と水を別々に処理液タンクに直接送液してもよい。
このような作業に際し、容器の蓋はワンタッチで開けられる構造にしておくことが好ましく、このような例は実開昭61−128646号、特開平3−265849号、同4−240850号に記載されている。
【0030】
次に、本発明の液体発色現像剤を用いて処理するに好ましいハロゲン化銀カラ−写真感光材料について記す。
本発明が好ましく適用できるハロゲン化銀カラ−写真感光材料は、0.01モル/リットル以上の亜硫酸塩を含有する発色現像液で処理されるものであり、具体的には、塩臭化銀乳剤や臭化銀乳剤を塗布したカラーペーパー、カラーオートポジペーパー、沃臭化銀乳剤を塗布したカラーネガフイルム、カラー反転フイルム、カラー反転ペーパーがあげられるが、特にはカラーネガフイルムが好ましく、中でもバック面側(乳剤層の反対側)の支持体上に磁気記録層を有するものが好ましい。
【0031】
次に、本発明の液体発色現像剤で処理されることが好ましい磁気記録層を有する感光材料について説明する。
磁気記録層は磁性体粒子をバインダー中に分散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上に塗設したものであり、磁性体粒子には、γFe2O3 などの強磁性酸化鉄、Co被着γFe2O3 、Co被着マグネタイト、Co含有マグネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、強磁性合金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライト、Pbフェライト、Caフェライトなどを使用される。中でもCo被着γFe2O3 などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。
形状としては針状、米粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよい。比表面積では SBET で20m2/g以上が好ましく、30m2/g以上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)は、好ましくは 3.0×104 〜 3.0×105A/mであり、特に好ましくは4.0 ×104 〜2.5 ×105A/mである。強磁性体粒子には、シリカおよび/またはアルミナや有機素材による表面処理を施してもよい。さらに、磁性体粒子は特開平6−161032に記載された如くその表面にシランカップリング剤又はチタンカップリング剤で処理されてもよい。又特開平4−259911、同5−81652 号に記載の表面に無機、有機物を被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0032】
次に磁性粒子に用いられるバインダーには、特開平4−219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分解性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,糖誘導体など)およびそれらの混合物を使用することができる。上記樹脂のガラス転位温度Tgは −40℃〜 300℃、重量平均分子量は 0.2万〜 100万である。例えばビニル系共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルローストリプロピオネートなどのセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂を挙げることができ、ゼラチンも好ましい。特にセルロースジ(トリ)アセテートが好ましい。バインダーは、エポキシ系、アジリジン系、イソシアネート系の架橋剤を添加して硬化処理することができる。イソシアネート系の架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、などのイソシアネート類、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの反応生成物(例えば、トリレンジイソシアナート3molとトリメチロールプロパン1molの反応生成物)、及びこれらのイソシアネート類の縮合により生成したポリイソシアネートなどがあげられ、例えば特開平6−59357 に記載されている。
【0033】
前述の磁性体を上記バインダ−中に分散する方法は、特開平6−35092 に記載されている方法のように、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルなどが好ましく併用も好ましい。特開平5−088283に記載の分散剤や、その他の公知の分散剤が使用できる。
磁気記録層の厚みは 0.1μm〜10μm、好ましくは 0.2μm〜 5μm、より好ましくは 0.3μm〜 3μmである。磁性体粒子とバインダーの重量比は好ましくは 0.5:100〜60:100からなり、より好ましくは1:100 〜30:100である。磁性体粒子の塗布量は 0.005〜 3g/m2、好ましくは0.01〜 2g/m2、さらに好ましくは0.02〜 0.5g/m2である。
本発明に用いられる磁気記録層は、写真用支持体の裏面に塗布又は印刷によって全面またはストライプ状に設けることができる。磁気記録層を塗布する方法としてはエアードクター、ブレード、エアナイフ、スクイズ、含浸、リバースロール、トランスファーロール、グラビヤ、キス、キャスト、スプレイ、ディップ、バー、エクストリュージョン等が利用でき、特開平5−341436等に記載の塗布液が好ましい。
【0034】
磁気記録層には、潤滑性向上、カール調節、帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ持たせてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコンカーバイト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイアモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、その表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例えば保護層,潤滑剤層など)しても良い。この時使用するバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有する感材については、US 5,336,589、同 5,250,404、同
5,229,259、同 5,215,874、EP 466,130に記載されている。
【0035】
本発明の液体発色現像剤で処理される感光材料は、撮影用感光材料であることが好ましく、その支持体はポリエステルであることが好ましく、その詳細については、公開技報、公技番号94−6023(発明協会;1994.3.15.)に記載されている。
本発明に用いられるポリエステルはジオールと芳香族ジカルボン酸を必須成分として形成され、芳香族ジカルボン酸として2,6−、1,5−、1,4−、及び2,7−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジオールとしてジエチレングリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールが挙げられる。この重合ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート等のホモポリマーを挙げることができる。特に好ましいのは2,6−ナフタレンジカルボン酸を50モル%〜 100モル%含むポリエステルである。中でも特に好ましいのはポリエチレン 2,6−ナフタレートである。平均分子量の範囲は約 5,000ないし 200,000である。本発明のポリエステルのTgは50℃以上であり、さらに90℃以上が好ましい。
【0036】
次にポリエステル支持体は、巻き癖をつきにくくするために40℃以上Tg未満、より好ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理はこの温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却しながら熱処理してもよい。この熱処理時間は0.1時間以上1500時間以下、さらに好ましくは 0.5時間以上 200時間以下である。支持体の熱処理は、ロ−ル状で実施してもよく、またウェブ状で搬送しながら実施してもよい。表面に凹凸を付与し(例えばSnO2や Sb2O5等の導電性無機微粒子を塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端部にロ−レットを付与し端部のみ少し高くすることで巻芯部の切り口写りを防止するなどの工夫を行うことが望ましい。これらの熱処理は支持体製膜後、表面処理後、バック層塗布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後のどこの段階で実施してもよい。好ましいのは帯電防止剤塗布後である。
このポリエステルには紫外線吸収剤を練り込んでもよい。又ライトパイピング防止のため、三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKayaset 等ポリエステル用として市販されている染料または顔料を練り込むことにより目的を達成することが可能である。
【0037】
次に、本発明に使用される感光材料では、支持体と感材構成層を接着させるために、表面処理することが好ましい。薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面活性化処理があげられる。表面処理の中でも好ましいのは、紫外線照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロー処理である。
次に下塗法について述べると、単層でもよく2層以上でもよい。下塗層用バインダーとしては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中から選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始めとして、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼラチン、ニトロセルロース、ゼラチンが挙げられる。支持体を膨潤させる化合物としてレゾルシンとp−クロルフェノールがある。下塗層にはゼラチン硬化剤としてはクロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリン樹脂、活性ビニルスルホン化合物などを挙げることができる。SiO2、TiO2、無機物微粒子又はポリメチルメタクリレート共重合体微粒子(0.01〜10μm)をマット剤として含有させてもよい。
【0038】
また本発明に使用される感光材料においては、帯電防止剤が好ましく用いられる。それらの帯電防止剤としては、カルボン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カチオン性高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げることができる。
帯電防止剤として最も好ましいものは、 ZnO、TiO2、SnO2、Al2O3 、In2O3 、SiO2、 MgO、 BaO、MoO3、V2O5の中から選ばれた少くとも1種の体積抵抗率が107 Ω・cm以下、より好ましくは105 Ω・cm以下である粒子サイズ 0.001〜 1.0μm結晶性の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物(Sb,P,B,In,S,Si,C など)の微粒子、更にはゾル状の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物の微粒子である。感材への含有量としては、 5〜500mg/m2が好ましく特に好ましくは10〜350mg/m2である。導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物とバインダーの量の比は1/300 〜 100/1が好ましく、より好ましくは 1/100〜 100/5である。
【0039】
また、感光材料には滑り性がある事が好ましい。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いることが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で0.25以下0.01以上である。この時の測定は直径 5mmのステンレス球に対し、 60cm/分で搬送した時の値を表す(25℃、60%RH)。この評価において相手材として感光層面に置き換えてももほぼ同レベルの値となる。
使用可能な滑り剤としては、ポリオルガノシロキサン、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級アルコールのエステル等であり、ポリオルガノシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン等を用いることができる。添加層としては乳剤層の最外層やバック層が好ましい。特にポリジメチルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステルが好ましい。
【0040】
さらに、感光材料にはマット剤があることが好ましい。マット剤としては乳剤面、バック面のどちらでもよいが、乳剤側の最外層に添加するのが好ましい。マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好ましくは両者を併用することである。例えばポリメチルメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタクリル酸= 9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒子などが好ましい。粒径としては 0.8〜10μmが好ましく、その粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の 0.9〜 1.1倍の間に全粒子数の90%以上が含有されることが好ましい。
また、マット性を高めるために 0.8μm以下の微粒子を同時に添加することも好ましく、例えばポリメチルメタクリレート(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリレート/メタクリル酸= 9/1(モル比)、 0.3μm))、ポリスチレン粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)があげられる。
【0041】
次に本発明の液体発色現像剤で処理される感光材料の収納容器(パトローネ)について記す。使用されるパトローネの主材料は金属でも合成プラスチックでもよいが、好ましくは、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニルエーテルなどのプラスチック材料である。
また本発明のパトローネは各種の帯電防止剤を含有してもよく、カーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、アニオン、カチオン及びベタイン系界面活性剤やポリマー等を好ましく用いることができる。これらの帯電防止されたパトローネは特開平1−312537、同1−312538に記載されている。特に25℃、25%RHでの抵抗が1012Ω以下が好ましい。通常プラスチックパトローネは、遮光性を付与するためにカーボンブラックや顔料などを練り込んだプラスチックを使って製作される。パトローネのサイズは現在 135サイズのままでもよいし、カメラの小型化には、現在の 135サイズの25mmのカートリッジの径を22mm以下とすることも有効である。パトローネのケースの容積は、30cm3 以下好ましくは 25cm3以下とすることが好ましい。パトローネおよびパトローネケースに使用されるプラスチックの重量は5g〜15g が好ましい。
【0042】
また、パトローネはスプールを回転してフイルムを送り出すものでもよいし、フイルム先端がパトローネ本体内に収納され、スプール軸をフイルム送り出し方向に回転させることによってフイルム先端をパトローネのポート部から外部に送り出す構造でもよい。これらはUS 4,834,306、同 5,226,613に開示されている。現像処理された感光材料は、再びパトローネに収納することもできる。この場合、使用されるパトローネは処理前の感光材料と同じものでもよいし、異なるものでもよい。
【0043】
次に本発明の液体発色現像剤およびこれを用いた処理方法について、さらに詳細に説明する。
本発明の液体発色現像剤には、特開平4−121739号の第9頁右上欄1行〜第11頁左下欄4行に記載の化合物を使用することができる。特に発色現像時間を2分30秒以下にまで短縮した迅速な処理を行う場合は、発色現像主薬として2−メチル−4−〔N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(3−ヒドロキシプロピル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(4−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリンが好ましい。
これらの発色現像主薬は、液体発色現像剤中に0.01〜0.2モル/リットルを含有させることが好ましく、特には0.02〜0.1モル/リットル、さらには0.03〜0.08モル/リットルが好ましい。
また本発明の液体発色現像剤から調製される発色現像液には、発色現像主薬が0.01〜0.08モル/リットル含有されることがこのましく、特には0.015〜0.06モル/リットル、さらには0.02〜0.05モル/リットル含有されることが好ましい。発色現像液の補充液には、この値の1.1〜3倍を含有させることが好ましい。
【0044】
本発明の液体発色現像剤には、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩を含有させることが好ましい。その濃度は0.01〜0.2モル/リットルの範囲が好ましく、特には0.03〜0.15モル/リットル、さらには0.04〜0.1モル/リットルが好ましい。処理に際しては、発色現像液中において0.01〜0.05モル/リットルにすることが好ましく、補充液中においては、この値の1.3〜3倍の濃度にすることが好ましい。
本発明の液体発色現像剤のpHは9.8〜12が好ましいが、特には10〜11が好ましい。これを用いて調製される発色現像液においては、pHは10〜10.5が好ましく、また補充液においては10.2〜10.7が好ましい。
このようなpHの調整には水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリのほかに、炭酸塩、リン酸塩、スルホサリチル酸塩、ホウ酸塩などの公知のpH緩衝剤が使用される。pH緩衝剤としては特に炭酸塩が好ましい。
【0045】
発色現像液の補充量は、感光材料1m2 あたり80〜1300ミリリットルが好ましいが、環境汚濁負荷の低減の観点から、より少ない方が好ましく、具体的には80〜600ミリリットル、さらには80〜400ミリリットルが好ましい。
発色現像液中の臭化物イオン濃度は、通常、0.01〜0.06モル/リットルであるが、感度を保持しつつカブリを抑制してディスクリミネーションを向上させ、かつ、粒状性を良化させる目的からは、0.015〜0.03モル/リットルに設定することも好ましい。臭化物イオン濃度をこのような範囲に設定する場合に、補充液には下記の式で算出した臭化物イオンを含有させればよい。ただし、Cが負になる時は、補充液には臭化物イオンを含有させないことが好ましい。
C=A−W/V
C:発色現像補充液中の臭化物イオン濃度(モル/リットル)
A:目標とする発色現像液中の臭化物イオン濃度(モル/リットル)
W:1m2 の感光材料を発色現像した場合に、感光材料から発色現像液に溶出する臭化物イオンの量(モル)
V:1m2 の感光材料に対する発色現像補充液の補充量(リットル)
本発明の液体発色現像剤には、上記の発色現像液または発色現像補充液を調製するに必要な臭化物が含有される。従って、本発明の液体発色現像剤には臭化物が含有されてもよいし、まったく含有されていなくてもよい。
【0046】
また、補充量を低減した場合や、高い臭化物イオン濃度に設定した場合、感度を高める方法として、1−フェニル−3−ピラゾリドンや1−フェニル−2−メチル−2−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンに代表されるピラゾリドン類や3,6−ジチア−1,8−オクタンジオールに代表されるチオエーテル化合物、チオ硫酸ナトリウムやチオ硫酸カリウムなどを現像促進剤として使用することも好ましい。
本発明の液体発色現像剤には、これらの現像促進剤も好ましく使用できる。
【0047】
本発明の液体発色現像剤は、水と混合希釈して、発色現像液または補充液として使用される。発色現像液として使用する場合は、水のほかに、pH調整剤、臭化物などを含有したスターターを添加することが好ましい。また、補充液として使用する場合は、予め水と混合希釈して補充液タンクにストックし、ここから処理液タンクに定量補充するように使用してもよいし、水と別々に処理液タンクに直接定量補充し、処理液タンク内で混合希釈されるように使用してもよい。さらに、中間的な方法として連続的に水と混合希釈しながら、処理液タンクに送液する方法であってもよい。この場合に、中間に混合タンクを設けるなどの公知の方法が適用できる。
【0048】
次に発色現像液以外の処理液と処理方法について説明する。
本発明において、漂白能を有する処理液には、特開平4−125558号の第4頁左下欄16行〜第7頁左下欄6行に記載された化合物や処理条件を適用することが好ましい。漂白剤は酸化還元電位が150mV以上のものが好ましいが、その具体例としては特開平5−72694号、同5−173312号に記載のものが好ましく、特に1,3−ジアミノプロパン四酢酸、特開平5−173312号第7頁の具体例1の化合物の第二鉄錯塩が好ましい。
また、漂白剤の生分解性を向上させるには、特開平4−251845号、同4−268552号、欧州特許公開公報第588289号、同591934号、特開平6−208213号に記載の化合物の第二鉄錯塩を漂白剤として使用することが好ましい。これらの漂白剤の濃度は、漂白能を有する液において、0.05〜0.3モル/リットルが好ましく、特に環境への排出量を低減する目的から、0.1〜0.15モル/リットルで設計することが好ましい。また、漂白能を有する液が漂白液の場合は、0.2〜1モル/リットルの臭化物を含有させることが好ましく、特に0.3〜0.8モル/リットルを含有させることが好ましい。
漂白能を有する液の補充液には、基本的に以下の式で算出される各成分の濃度を含有させる。これにより、母液中の濃度を一定に維持することができる。
CR =CT ×(V1 +V2 )/V1 +CP
CR :補充液中の成分の濃度
CT :母液(処理タンク液)中の成分の濃度
CP :処理中に消費された成分の濃度
V1 :1m2 の感光材料に対する漂白能を有する補充液の補充量(ミリリットル)
V2 :1m2 の感光材料による前浴からの持ち込み量(ミリリットル)
その他、漂白液にはpH緩衝剤を含有させることが好ましく、特にコハク酸、マレイン酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸など、臭気の少ないジカルボン酸を含有させることが好ましい。また、特開昭53−95630号、リサーチディスクロージャーRDNo.17129、米国特許第3893858号に記載の公知の漂白促進剤を使用することも好ましい。
漂白液には、感光材料1m2あたり50〜1000ミリリットルの漂白補充液を補充することが好ましく、特には80〜500ミリリットル、さらには100〜300ミリリットルの補充をすることが好ましい。さらに漂白液にはエアレーションを行なうことが好ましい。
【0049】
定着能を有する処理液については、特開平4−125558号の第7頁左下欄10行〜第8頁右下欄19行に記載の化合物や処理条件を適用することができる。
特に、定着速度と保恒性を向上させるために、特開平6−301169号の一般式(I)と(II)で表される化合物を、単独あるいは併用して定着能を有する処理液に含有させることが好ましい。またp−トルエンスルフィン酸塩をはじめ、特開平1−224762号に記載のスルフィン酸を使用することも保恒性の向上の上で好ましい。 漂白能を有する液や定着能を有する液には、脱銀性の向上の観点からカチオンとしてアンモニウムを用いることが好ましいが、環境汚染低減の目的からは、アンモニウムを減少或いはゼロにする方が好ましい。
漂白、漂白定着、定着工程においては、特開平1−309059号に記載のジェット攪拌を行なうことが特に好ましい。
漂白定着また定着工程における補充液の補充量は、感光材料1m2 あたり100〜1000ミリリットルであり、好ましくは150〜700ミリリットル、特に好ましくは200〜600ミリリットルである。
漂白定着や定着工程には、各種の銀回収装置をインラインやオフラインで設置して銀を回収することが好ましい。インラインで設置することにより、液中の銀濃度を低減して処理できる結果、補充量を減少させることができる。また、オフラインで銀回収して残液を補充液として再利用することも好ましい。
漂白定着工程や定着工程は複数の処理タンクで構成することができ、各タンクはカスケード配管して多段向流方式にすることが好ましい。現像機の大きさとのバランスから、一般には2タンクカスケード構成が効率的であり、前段のタンクと後段のタンクにおける処理時間の比は、0.5:1〜1:0.5の範囲にすることが好ましく、特には0.8:1〜1:0.8の範囲が好ましい。
漂白定着液や定着液には、保恒性の向上の観点から金属錯体になっていない遊離のキレート剤を存在させることが好ましいが、これらのキレート剤としては、漂白液に関して記載した生分解性キレート剤を使用することが好ましい。
【0050】
水洗および安定化工程に関しては、上記の特開平4−125558号、第12頁右下欄6行〜第13頁右下欄第16行に記載の内容を好ましく適用することができる。一般に安定液にはホルムアルデヒドを代表例とするマゼンタ色素の安定化剤が含有されるが、本発明においては、ホルムアルデヒドに代わって欧州特許公開公報第504609号、同519190号に記載のアゾリルメチルアミン類や特開平4−362943号に記載のN−メチロールアゾール類を使用することが、本発明の効果を高める上で好ましい。さらには、本発明における安定液は、マゼンタ色素の安定化剤をまったく含まない方が、より良好な効果を得ることができる。本発明において、マゼンタ色素の安定化剤とは、残存マゼンタカプラーを不活性化してステインやマゼンタ色素の退色を減少させる化合物であり、具体例としてホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ピルビンアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒドなどのアルデヒド類、米国特許第4786583号に記載のメチロール化合物やヘキサメチレンテトラミン、特開平2−153348号に記載のヘキサヒドロトリアジン類.米国特許だい4921779号に記載のホルムアルデヒド重亜硫酸付加物などのホルムアルデヒドプレカーサー、欧州特許公開公報第504609号、同519190号に記載のアゾリルメチルアミン類や特開平4−362943号に記載のN−メチロールアゾール類などがあげあれる。
本発明においては、最終工程の浴に画像安定化剤を含ませないことが、磁気記録情報の読み取り性能を向上させる上でに特に好ましい。
水洗および安定液の補充量は、感光材料1m2あたり80〜1000ミリリットルが好ましく、特には100〜500ミリリットル、さらには150〜300ミリリットルが、水洗または安定化機能の確保と環境保全のための廃液減少の両面から好ましい範囲である。このような補充量で行なう処理においては、バクテリアや黴の繁殖防止のために、チアベンダゾール、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3オン、5−クロロ−2−メチルイソチアゾリン−3−オンのような公知の防黴剤やゲンタマイシンのような抗生物質、イオン交換樹脂等によって脱イオン処理した水を用いることが好ましい。脱イオン水と防菌剤や抗生物質は、併用することがより効果的である。
また、水洗または安定液タンク内の液は、特開平3−46652号、同3−53246号、同3−121448号、同3−126030号に記載の逆浸透膜処理を行なって補充量を減少させることも好ましく、この場合の逆浸透膜は、低圧逆浸透膜であることが好ましい。
【0051】
本発明における処理においては、発明協会公開技報、公技番号94−4992号に開示された処理液の蒸発補正を実施することが特に好ましい。特に第2頁の(式−1)に基づいて、現像機設置環境の温度及び湿度情報を用いて補正する方法が好ましい。蒸発補正に使用する水は、水洗の補充タンクから採取することが好ましく、その場合は水洗補充水として脱イオン水を用いることが好ましい。
【0052】
本発明に用いられる自動現像機については、上記公開技報の第3頁右欄の第22行から28行に記載のフイルムプロセサーが好ましい。
本発明を実施するに好ましい処理剤、自動現像機、蒸発補正方式の具体例については、上記の公開技報の第5頁右欄11行から第7頁右欄最終行までに記載されている。
【0053】
本発明に使用される感光材料は、特開平4−125558号、第14ページ左上欄第1行〜第18ページ左下欄第11行に記載のものが好ましい。特にハロゲン化銀乳剤としては、平均ヨウ化銀含有率が3〜20モル%のヨウ臭化銀乳剤が好ましく、アスペクト比が5以上の平板状粒子や、内部と外部が異なるハロゲン組成を有する二重構造粒子であることが好ましい。また内部と外部が明確な層状構造をなしていてもよい。アスペクト比は特に5〜20が好ましく、さらには6〜12が好ましい。
また、米国特許第3574628号、同3655394号に記載された単分散乳剤も好ましい。
本発明に使用される感光材料は、平均粒径0.02〜0.2μm の非感光性微粒子ハロゲン化銀を含有する層を有することが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は好ましくは0.5〜10モル%のヨウ化銀を含有する臭化銀である。
【0054】
本発明に使用される感光材料に用いられる添加剤は以下に記載されている。
【0055】
本発明の感光材料には種々の色素形成カプラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に好ましい。
イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わされるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされるカプラー (特に18頁のY−28); EP 568,037Aのクレーム1の式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576のカラム1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラー; 特開平4−274425の段落0008の一般式(I) で表わされるカプラー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載のカプラー(特に18頁のD−35); EP 447,969A1 の4頁の式(Y) で表わされるカプラー(特にY−1(17頁),Y−54(41 頁)); US 4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(IV)で表わされるカプラー(特にII−17,19( カラム17),II−24(カラム19))。
マゼンタカプラー; 特開平3−39737(L−57(11 頁右下),L−68(12 頁右下),L−77(13 頁右下); EP 456,257 の A−4 −63(134頁), A−4 −73,−75(139頁); EP 486,965 のM−4,−6(26 頁),M−7(27頁); EP 571,959AのM−45(19 頁);特開平5−204106の(M−1)(6 頁);特開平4−362631の段落0237のM−22。
シアンカプラー: 特開平4−204843のCX−1,3,4,5,11,12,14,15(14 〜16頁); 特開平4−43345 のC−7,10(35 頁),34,35(37頁),(I−1),(I−17)(42 〜43頁); 特開平6−67385 の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わされるカプラー。
ポリマーカプラー: 特開平2−44345 のP−1,P−5(11頁) 。
【0056】
発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、DE 3,234,533に記載のものが好ましい。
発色色素の不要吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC−86)、該EPに記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM−7(202 頁) 、 EX−1(249 頁) 、 EX−7(251 頁) 、US 4,833,069に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC−9 (カラム8)、CC−13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマスキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ましい。
【0057】
【実施例】
以下に本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0058】
実施例1
表1〜3に掲載した各成分の割合で液体発色現像剤No.1から16を調製した。これを表4に掲載した内容積540ミリリットルの円筒形の容器Dに空隙率0.08になるように充填(497ミリリットルを充填)して厚さ3mmのポリプロピレンキャップで密封した。これを30℃70%RHの恒温恒湿室内に12ヵ月保存し、保存後の液体発色現像剤No.1から16中の亜硫酸酸ナトリウムと、ヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、本発明の化合物を定量して残存率を表5に掲載した。 各成分の定量は、すべて高速液体クロマトグラフを用いて行なった。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】
表5に掲載したように、ヒドロキシルアミンを用いた液体発色現像剤No.1や2では、12ヵ月の保存期間中に、亜硫酸ナトリウムもヒドロキシルアミンも半分以下に減少してしまう。また、ジエチルヒドロキシルアミンを用いたNo.3と4においては、ヒドロキシルアミンに比べて向上するものの、亜硫酸ナトリウムもジエチルヒドロキシルアミンも80%以下に減少し、フレッシュ状態とは大きく異なった組成になってしまう。
さらに、本発明の化合物を用いてはいるが、比重が本発明外のNo.5、No.14も、ジエチルヒドロキルアミンと同程度の安定性しか示していない。
これに対し、比重を1.05から1.13の範囲に調整した本発明の液体発色現像剤は、亜硫酸ナトリウムと本発明の化合物自体の残存率の顕著な向上を示している。中でも比重が1.06から1.12にあるもの(発色現像剤No.7から10、12、13、15、16)がより残存率が高く、さらに比重が1.08から1.10にあるもの(発色現像剤No.8、9、12、13、15、16)の残存率が高く、保存安定性が優れていることがわかる。
【0065】
実施例2
30℃70%RHで12ヵ月保存した実施例1に記載の液体発色現像剤No.1から16を用いて発色現像液及び発色現像補充液を調製し、下記の磁気記録層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を処理して、写真性能と磁気情報の読み取り性能を評価した。
【0066】
1.発色現像液の調製
12ヶ月保存後の液体発色現像液No.1から16、及びコントロールとして新規に調製したフレッシュ状態の液体発色現像剤No.1から16を用いて、以下の割合で希釈及びスターターの添加を行なって発色現像液(タンク液)を調製した。
▲1▼以下の式で算出した量の液体発色現像剤を採取する。
750×表1に記載の仕上り液量/1000 (ミリリットル)
▲2▼水を加えて液量を950ミリリットルとする。
▲3▼以下の組成のスターターを50ミリリットル添加する。
水酸化カリウム 0.117g
5−ヒドロキシ−7−メチル−1,2,4−トリアザインドリジン 0.05g
ジエチレントリアミン五酢酸 0.20g
炭酸カリウム 3.14g
炭酸水素ナトリウム 1.075g
臭化カリウム 1.075g
ヨウ化カリウム 0.0013g
水を加えて 50.0ミリリットル
▲4▼pHを10.05に調整する。
【0067】
次に、上記の液体発色現像剤を以下の割合で水で希釈して発色現像補充液を調製した。
▲1▼以下の式で算出した量の液体発色現像剤を採取する。
1000×表1に記載の仕上り液量/1000 (ミリリットル)
▲2▼水を加えて液量を1000ミリリットルとする。
▲3▼pHを10.18に調整する。
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
3.自動現像機と処理工程
自動現像機は富士写真フイルム(株)製のカラーネガフイルム用自動現像機、フイルムプロセサーFP−360B.ALを使用した。また、処理工程は以下のとおりである。
<処理工程> <処理時間> <処理温度> <補充量>
発色現像 3分10秒 38℃ 20ミリリットル
漂白 74秒 38℃ 5ミリリットル
漂白定着 73秒 38℃
定着 73秒 38℃ 8ミリリットル
スーパーリンス 30秒 38℃ 17ミリリットル
安定(1) 28秒 38℃
安定(2) 34秒 38℃ 14ミリリットル
乾燥 2分10秒 55℃
上記の処理工程において、定着工程と安定工程は2タンクカスケード構造になっており、また水洗タンクのオーバーフローは全量が定着タンク(2)に流入するようになっている。
【0073】
4.感光材料
1)支持体
本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成した。
ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー 100重量部と紫外線吸収剤と してTinuvin P.326(チバ・ガイギーCiba−Geigy社製)2重量部とを乾燥した後、300℃にて溶融後、T型ダイから押し出し、 140℃で 3.3倍の縦延伸を行ない、続いて 130℃で 3.3倍の横延伸を行い、さらに 250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmの PENフイルムを得た。なおこの PENフィルムにはブルー染料,マゼンタ染料及びイエロー染料(公開技報: 公技番号 94−6023号記載のI−1,I−4,I−6,I−24,I−26,I−27,II−5)を適当量添加した。さらに、直径20cmのステンレス巻き芯に巻付けて、 110℃、48時間の熱履歴を与え、巻き癖のつきにくい支持体とした。
【0074】
2)下塗層の塗設上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処理、さらにグロー放電処理をした後、一方の面にゼラチン 0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチルヘキシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04g/m2、p−クロロフェノール 0.2g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.012g/m2 、ポリアミド−エピクロルヒドリン重縮合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10cc/m2、バーコーター使用)、下塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は 115℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115℃となっている)。
3)バック層の塗設下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
【0075】
3−1)帯電防止層の塗設
平均粒径 0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝集粒子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン0.05g/m2、(CH2 =CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02g/m2 、ポリ(重合度10)オキシエチレン−p−ノニルフェノール 0.005g/m2及びレゾルシンと塗布した。
3−2)磁気記録層の塗設
3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラン(15 重量%)で被覆処理されたコバルト−γ−酸化鉄 (比表面積43m2/g、長軸0.14μm、単軸0.03μm、飽和磁化 89emu/g、Fe+2/Fe +3=6/94 、表面は酸化アルミ酸化珪素で酸化鉄の2重量%で処理されている)0.06g/m2をジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化鉄の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施した)、硬化剤としてC2H5C(CH2OCONH−C6H3(CH3)NCO)3 0.3g/m2を、溶媒としてアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンを用いてバーコーターで塗布し、膜厚 1.2μmの磁気記録層の得た。マット剤としてシリカ粒子(0.3μm)と3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラン(15重量%)で処理被覆された研磨剤の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ 10mg/m2となるように添加した。乾燥は 115℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録層のDB の色濃度増加分は約 0.1、また磁気記録層の飽和磁化モーメントは4.2emu/g、保磁力 7.3×104A/m、角形比は65%であった。
【0076】
3−3)滑り層の調製ジアセチルセルロース(25mg/m2)、C6H13CH(OH)C10H20COOC40H81 (化合物a,6mg/m2) /C50H101O(CH2CH2O)16H(化合物b,9mg/m2)混合物を塗布した。なお、この混合物は、キシレン/プロピレンモノメチルエーテル (1/1)中で 105℃で溶融し、常温のプロピレンモノメチルエーテル(10倍量)に注加分散して作製した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.01μm)にしてから塗布した。マット剤としてシリカ粒子(0.3μm)と研磨剤の3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラン(15重量%で被覆された酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ 15mg/m2となるように塗布した。乾燥は 115℃、6分行なった(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5mmμのステンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静摩擦係数0.07(クリップ法)、また後述する乳剤面と滑り層の動摩擦係数も0.12と優れた特性であった。
【0077】
4)感光層の塗設
次に、前記で得られたバック層の反対側に、下記の組成の各層を重層塗布し、カラーネガフィルムを作成した。
【0078】
(感光層組成)
各層に使用する素材の主なものは下記のように分類されている;
ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤
ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤
ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤
ExS:増感色素
各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を示し、ハロゲン化銀については銀換算の塗布量を示す。ただし、増感色素については同一層のハロゲン化銀1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
【0093】
更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくするために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されている。
【0094】
【表6】
【0095】
表6において、
(1)乳剤J〜Lは特開平2-191938の実施例に従い、二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時に還元増感されている。
(2)乳剤A〜Hは特開平3-237450の実施例に従い、各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されている。
(3)平板状粒子の調製には特開平1-158426の実施例に従い、低分子量ゼラチンを使用している。
(4)平板状粒子には特開平3-237450に記載されているような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されている。
(5)乳剤Lは特開昭60-143331 に記載されている内部高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
【0096】
有機固体分散染料の分散物の調製
下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキシエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリットル並びに5%水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエ−テル(重合度10) 0.5gとを 700ミリリットルのポットミルに入れ、染料ExF−2を 5.0gと酸化ジルコニウムビーズ(直径1mm) 500ミリリットルを添加して内容物を2時間分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボールミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラチン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44μmであった。
【0097】
同様にして、ExF−3、ExF−4及びExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。ExF−5はEP549,489Aの実施例1に記載の微小析出(Microprecipitation)分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmであった。
【0098】
【化10】
【0099】
【化11】
【0100】
【化12】
【0101】
【化13】
【0102】
【化14】
【0103】
【化15】
【0104】
【化16】
【0105】
【化17】
【0106】
【化18】
【0107】
【化19】
【0108】
【化20】
【0109】
【化21】
【0110】
【化22】
【0111】
【化23】
【0112】
【化24】
【0113】
【化25】
【0114】
以上のように作成した感光材料を24mm幅、 160cmに裁断し、さらに感光材料の長さ方向の片側幅方向から 0.7mmの所に2mm四方のパーフォレーションを 5.8mm間隔で2つ設ける。この2つのセットを32mm間隔で設けたものを作成し、米国特許5,296,887号のFIG. 1〜FIG. 7に説明されているプラスチック製のフィルムカートリッジに収納した。
【0115】
この感光材料試料をカメラに装填して標準的被写体を適正露出で撮影した。
次に磁気記録層の塗布面側から、ヘッドギャップ5μm 、ターン数50、パーマロイ材質のオーディオタイプ磁気記録ヘッドを用いて、送り速度100mm/秒で記録波長50μm のデジタル飽和記録を行なった。
このようにして磁気情報を書き込んだ感光材料100本を、前記の自動現像機で連続して処理した。
処理後の上記感光材料を、ヘッドギャップ2.5μm 、ターン数2000、パーマロイ材の磁気再生ヘッドを用いて孤立再生波の出力信号レベルを測定した。以上の結果の中から、1本目の感光材料の平均出力レベルを100とし、これに対する100本目の感光材料の平均出力を%で表して表7に掲載した。
なお、上記の処理の前に、感光材料試料に色温度4800K、10CMSのウエッジ露光を与えて処理し、濃度計で測定して特性曲線を得た。
この特性曲線において、以下のイエローのDminとHDを測定した。
Dmin:特性曲線上のイエローの最低濃度
HD :最低濃度+0.2に相当する露光量点からLogEで2.0を足した露光量点のイエロー濃度
上記のDminとHDについて、コントロール(新規調製したフレッシュ液)との差を同じく表7に掲載した。
【0116】
【表7】
【0117】
表7に示したように、No.1や2のような比較例の液体発色現像剤を用いた処理では、磁気記録情報を100本連続に読むと、100本目の出力は1本目の2/3程度にまで低下する。この場合の磁気記録情報の出力は、85%以上が確保されていないと読み取りエラーが発生してしまう。
これに対し、本発明の液体発色現像剤を用いた処理においては、磁気記録情報は86%以上が確保されており、特に比重が1.06から1.12の範囲においては90%以上、比重が1.08から1.10の範囲においては、さらに良好な再生出力が確保されている。
また、イエローのDminとHDについても、本発明の液体発色現像剤を用いた処理では、コントロール(新規調製したフレッシュ液)との写真性の差が小さく、長期間の保存後も良好な写真性能が維持されていることが明らかである。
【0118】
実施例3
表1から3に掲載した液体発色現像剤No.1、No.8、No.15を表4に掲載した容器A、B、C、Dに空隙率を変更して充填し、実施例1と同条件で12ヵ月保存後に高速液体クロマトグラフで亜硫酸ナトリウム、ヒドロキシルアミン、本発明の化合物を定量し、フレッシュ液に対する残存率をもとめた。
また、一部の試料について実施例2と同様に自動現像機で処理し、磁気情報の読み取り性能と写真性能を比較した。以上の結果を表8から10に示した。
【0119】
【表8】
【0120】
【表9】
【0121】
【表10】
【0122】
表8から10に示したように、本発明の液体発色現像剤は二酸化炭素の透過速度の小さい材料で作製した容器内に、空隙率0.15から0.05の範囲で充填すると、長期保存後に処理した場合に、亜硫酸ナトリウムや本発明の化合物の残存率が高く、フレッシュ液に対する写真性能の変化も小さくて、より良好な保存性能を保持できることがわかる。
【0123】
実施例4
実施例2の液体発色現像剤No.9の処理において、安定液の組成を表11の2、3、4のように変更し、以下、実施例2と同様の処理と評価を行った。
表11において、安定液1は実施例2で使用したものである。
以上の結果を表12に示した。
【0124】
【表11】
【0125】
【表12】
【0126】
表12に示したように、本発明においては、安定液からマゼンタ色素の安定化剤(1,2,4−トリアゾール、1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)ピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、ホルマリン)を除去した4の組成が最も磁気情報の読み取り出力の低下が少ないことがわかる。
Claims (7)
- ヒドロキシルアミンを含有しないことを特徴とする、請求項1に記載の液体発色現像剤。
- 二酸化炭素の透過速度が25ミリリットル/(m2・24hrs ・atm)以下の材料で構成された容器内に、空隙率が0.15から0.05になるように充填したことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体発色現像剤。
- 前記液体発色現像剤がヒドロキシルアミンを含有しないことを特徴とする請求項4に記載のカラー写真感光材料の処理方法。
- 前記液体発色現像剤が二酸化炭素の透過速度が25ミリリットル/( m 2 ・ 24hrs ・ atm )以下の材料で構成された容器内に、空隙率が0.15から0.05になるように充填してなることを特徴とする請求項4又は5に記載のカラー写真感光材料の処理方法。
- 最終浴がマゼンタ色素の安定化剤を含有しないことを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載のハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法。
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