JPH08234389A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の液体発色現像剤及びそれを用いる処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の液体発色現像剤及びそれを用いる処理方法

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JPH08234389A
JPH08234389A JP7060119A JP6011995A JPH08234389A JP H08234389 A JPH08234389 A JP H08234389A JP 7060119 A JP7060119 A JP 7060119A JP 6011995 A JP6011995 A JP 6011995A JP H08234389 A JPH08234389 A JP H08234389A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】処理液の調製が簡単で優れた安定性を有し、高
温下で長期間保存しても磁気記録層を有する感材からの
磁気情報読み取り性能を低下させない液体発色現像剤及
びそれを用いる処理方法を提供。 【構成】下記一般式(I)で表される化合物の少なくと
も一種を含有し、かつ、比重が1.05から1.13の
1パートで構成されていることを特徴とする液体発色現
像剤及びそれを用いる処理方法。 一般式(I) HO−N(R)−L−A (式中、Lは置換してもよいアルキレン基を表わし、A
はカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ
基、アルキル置換してもよいアミノ基を表わし、Rは水
素原子、置換してもよいアルキル基を表わす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラ−写真
感光材料用の1パートで構成された液体発色現像剤及び
それを用いた処理方法に関するものであり、特に処理液
の調製が簡単で、かつ、長期間保存しても性能が低下し
にくく、また、支持体上に磁気記録層を有する感光材料
の処理に用いた場合に、記録された磁気情報の読み取り
エラーを起こしにくい液体発色現像剤と、それを用いた
処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の処
理剤は、液体、粉末、顆粒、錠剤などの種々の形態で供
給されており、使用に際しては、これを適量の水に溶解
して処理液を調製する。この場合に、粉末、顆粒、錠剤
などの固形処理剤は、溶解速度が遅いために40℃前後
の温水を用いて溶解せねばならず、温水供給設備や攪拌
設備を要することになる。従って、最近増加してきたミ
ニラボやマイクロラボと呼ばれる小規模の現像処理店舗
においては、非常に扱いにくい形態である。これに対
し、液体処理剤は冷水においても簡単に混合でき、温水
供給設備や特別な攪拌設備が不要であるため、小規模店
舗においてメインに使用されるようになった。
【0003】ただし、液体処理剤は、含有成分が空気酸
化されやすい、また、相互に反応しやすい欠点がある。
従って、これを防止して長期間の保存安定性を確保する
ために、液体処理剤を複数のパートに分割したり、酸素
透過性の低い容器に収納して酸化を防止するなどの手段
がとられている。特に、安定性が最も重視される発色現
像剤の場合、アルカリ剤パート、発色現像主薬パート、
ヒドロキシルアミンなどの保恒剤パートの3つに分割し
た液体処理剤にするのが通常である。
【0004】しかしながら、ミニラボなどの小規模店舗
においては、処理液の調製も未習熟者によって行なわれ
る場合が多く、複数のパートに分割された処理剤は調合
ミスの原因になりやすい。この欠点を解消するために、
特開昭63−17453号には、液体の発色現像剤を1
パートで構成し、かつ、保存安定性を確保するために、
ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロ
ンなど、水蒸気透過速度と酸素透過速度の両方が低い材
料を用いた容器に収納する方法が開示されている。これ
によって、1パートで構成した液体発色現像剤は、常温
で10ヵ月間保存した後も十分な発色現像主薬の残存量
を維持し、良好な写真性能が確保されたと記載されてい
る。
【0005】上記の公報に開示された技術は、発色現像
主薬の安定性確保には確かに有効であるが、この技術を
もってしても夏期の30℃を超える高温下での保存や、
10カ月以上のより長期間の保存においては、亜硫酸塩
が減少し、写真性能の硬調化とカブリの変動が起きるこ
とが本発明者の研究によって明らかになった。
【0006】ところで、国際公開WO90/04205
号には、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の支持体上に
磁気記録層を設けて、撮影時の情報、顧客の注文時の情
報、焼付時の情報など各種の情報を磁気記録し、また、
これを読み取って活用する方法が開示されている。しか
しながら、このような磁気記録層を有する感光材料を上
記のように保存された1パート構成の発色現像剤で処理
すると、処理後の感光材料の磁気情報の読み取りが著し
く困難になることが本発明者の研究により明らかになっ
た。この現象の詳細な理由は未だ明らかではないが、1
パート構成の発色現像剤の保存中に生成した物質が磁気
記録層の表面に付着し、これが磁気の読み取り操作中に
磁気ヘッドに転写して蓄積し、磁気情報の読み取り性能
を低下させていくものと推定される。
【0007】磁気記録層を有する感光材料の処理につい
ては、特開平6−95316号公報に、アルキル基など
で置換されたヒドロキシルアミンを発色現像液に用いた
方法が開示されているが、ここに開示された課題は、磁
気記録層を有する感材をランニングした場合に、ステイ
ンの増加、マゼンタ色素濃度の低下、発色現像液中のタ
ール生成の増加が起きることであり、液体の1パート発
色現像剤の長期保存が及ぼす磁気情報読み取りへの影響
に関する認識は見出せない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする第一の課題は、処理液の調製が簡単な1パ
ート構成の液体発色現像剤であって、高温下で長期間保
存しても写真性能の変化を起こさない、優れた安定性を
有するものを提供することである。また、第二の課題
は、処理液の調製が簡単な1パート構成の液体発色現像
剤であって、高温下で長期間保存しても磁気記録層を有
する感材からの磁気情報読み取り性能を低下させないも
のを提供することである。さらに第三の課題は、上記の
ような1パートの液体発色現像剤を用いて、優れた写真
性能と磁気情報読み取り性能を得る処理方法を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の課題は、
下記の発色現像剤とこれを用いた処理方法によって達成
された。 (1)下記一般式(I)で表される化合物の少なくとも
一種を含有し、かつ、比重が1.05から1.13の1
パートで構成されていることを特徴とするハロゲン化銀
カラ−写真感光材料用の液体発色現像剤。
【0010】
【化2】
【0011】式中、Lは置換してもよいアルキレン基を
表わし、Aはカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒ
ドロキシ基、アルキル置換してもよいアミノ基を表わ
し、Rは水素原子、置換してもよいアルキル基を表わ
す。
【0012】(2)前項に記載の液体発色現像剤を用い
たハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、1パートで構成されている液体発色現像剤と
は、1つの容器に収納された一種類の液体を水で希釈す
るだけで、或いは、水で希釈せずにそのままで、発色現
像液及び/または発色現像補充液として使用できるもの
であり、他の容器に分離収納された成分の添加を要しな
いものである。また、本発明の液体発色現像剤は、0.
01モル/リットル以上の亜硫酸塩を含有する場合に好まし
く適用されるものである。
【0014】本発明の液体発色現像剤は、25℃におけ
る比重が1.05から1.13の範囲になるように調製
するが、好ましくは1.06から1.12の範囲になる
ように調製し、特に好ましくは1.08から1.10の
範囲になるように調製する。従来、処理に使用される発
色現像液や発色現像補充液の比重は、1.035から
1.045の範囲にあり、前記した特開昭63−174
53号に記載の1パートの液体発色現像剤の比重もこの
範囲にある。即ち、本発明の液体発色現像剤の比重は、
従来の発色現像液や発色現像補充液、更には1パートの
液体発色現像剤に比べて高い範囲にあることが特徴であ
る。
【0015】このような比重の調節は、液体発色現像剤
中の成分を溶解させる水の量を調節することによって行
われるが、この場合、各成分の溶解性を向上させるため
に水溶性の溶解助剤を用いることが好ましい。このよう
な溶解助剤の例としては、メチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ルなどのアルコール類、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、分子量600
0以下のポリエチレングリコールなどのグリコール類、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアル
カノールアミン類、パラトルエンスルホン酸ナトリウ
ム、パラトルエンスルホン酸カリウムなどが好ましく、
特にはジエチレングリコールとパラトルエンスルホン酸
塩が好ましい。また、発色現像液、発色現像補充液の成
分として知られる炭酸ナトリウムや炭酸カリウム、その
他、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五
酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、
エチレンジアミン四メチレンホスホン酸、ニトリロトリ
メチレンホスホン酸などのキレート剤のナトリウム塩や
カリウム塩を、他の成分との通常の量比以上に添加して
比重を高めることも好ましい。さらに、発色現像液の性
能に影響の少ない化合物を添加して比重を調節すること
もできる。このような比重調整剤の例としては、硫酸ナ
トリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリム、塩化カリウム
などのアルカリ金属硫酸塩やアルカリ金属塩化物のほ
か、酢酸、シュウ酸、クエン酸、マレイン酸、コハク
酸、酒石酸、アジピン酸、グリコール酸、乳酸、グルタ
ル酸などの有機酸をナトリウム塩、カリウム塩、リチウ
ム塩の形で含有せしめてもよいし、可溶性澱粉、サッカ
ロース、グルコース、フルクトースなどの糖類を含有せ
しめてもよい。その他、特開平6−102627号に記
載の各種の単糖類を含有せしめてもよい。また、パラト
ルエンスルフィン酸、メタカルボキシスルフィン酸な
ど、特開平1−224762号に記載のスルフィン酸及
びその塩を含有せしめることもできる。以上の比重調整
剤の中では、硫酸塩、スルフィン酸塩、可溶性澱粉、サ
ッカロースが好ましい。本発明における比重調整の効果
の作用機構は明確ではないが、空気中の酸素や二酸化炭
素の処理剤中への吸収速度、処理剤中成分の相互の反応
速度の変化が組み合わさって、本発明の比重範囲におい
て最適効果を生み出すものと推定される。
【0016】次に、本発明の一般式(I)の化合物につ
いて詳細に説明する。一般式(I)において、Lは炭素
数1〜10の直鎖または分岐鎖の置換してもよいアルキ
レン基を表わし、炭素数1〜5が好ましい。具体的に
は、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレンが
好ましい例として挙げられる。置換基としては、カルボ
キシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ基、アルキ
ル置換してもよいアミノ基を表わし、カルボキシ基、ス
ルホ基、ヒドロキシ基が好ましい例として挙げられる。
Aはカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ
基、アルキル置換してもよいアミノ基を表わし、カルボ
キシ基、スルホ基、ヒドロキシ基が好ましい例として挙
げられる。これらはナトリム、カリウム、リチウムなど
の塩であってもよい。−L−Aの例としては、カルボキ
シメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル
基、スルホエチル基、スルホプロピル基、ヒドロキシエ
チル基を好ましい例として挙げることができる。Rは水
素原子、炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖の置換して
もよいアルキル基を表わし、炭素数1〜5が好ましい。
置換基としては、カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ
基、ヒドロキシ基、アルキル置換してもよいアミノ基を
表わし、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基を好ま
しい例としてあげることができる。これらの置換基はナ
トリウム、カリウム、リチウムなどの塩であってもよ
い。次に本発明の具体的化合物を記すが、本発明の化合
物はこれらに限定されるものではない。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】上記の具体的な化合物の中でも、例示化合
物(2)、例示化合物(6)、例示化合物(16)が好
ましく、特に例示化合物(6)が好ましい。これらの化
合物は特開平3−56456号(米国特許第5、26
2、563号、同5、248、811号)、特開平3−
157354号記載の合成方法によって合成することが
できる。
【0025】本発明において、一般式(I)の化合物
は、液体発色現像剤中に0.001から0.2モル/リッ
トルを含有せしめるのが好ましく、特には0.005から
0.07モル/リットル、さらには0.01から0.05モ
ル/リットルを含有せしめるのが好ましい。液体発色現像剤
には、上記の化合物を1種類だけを使用してもよい、2
種類以上を併用してもよい。併用する場合、一般式
(I)の化合物の合計の濃度が上記の値になることが好
ましい。
【0026】本発明の液体発色現像剤においては、従
来、保恒剤として汎用されてきたヒドロキシルアミン
は、0.02モル/リットル以下にすることが好ましく、特
には0.01モル/リットル以下にすることが好ましい。さ
らに最も好ましくは、まったく含有しないようにするこ
とである。
【0027】本発明の液体発色現像剤は、二酸化炭素の
透過速度が25ミリリットル/(m2・24hrs ・atm)以下の材料
で構成された容器内に、空隙率が0.15から0.05
になるように充填することが本発明の効果を高める上で
好ましい。特に20ミリリットル/(m2・24hrs ・atm)以下で
あることが好ましく、さらには15ミリリットル/(m2・24hr
s ・atm)以下であることが好ましい。このような二酸化
炭素透過速度を持つ好ましい材料としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリエチレンやポロプロピレンとナイロンとの積層
材、ポロエチレンやポリプロピレンとアルミニウムとの
積層材、ガラスなどに300から2000ミクロンの厚
みを持たせたものが好ましく、特には、ポリエチレンテ
レフタレート、またはポリエチレンとナイロンの積層材
に、500から1000μm の厚みを持たせたものが、
二酸化炭素の透過性と機械的な強度、重量の均衡がとれ
ており最も好ましい。また、 本発明に使用する容器の
材料は、酸素の透過速度が20ミリリットル/(m2・24hrs ・
atm)以下であることが好ましい。
【0028】ここで空隙率とは、液体発色現像剤を収納
する容器の容積(ミリリットル)から液体発色現像剤の充填量
(ミリリットル)を差し引き、その値を該容器の容積(ミリリット
ル)で割った値である。本発明の液体発色現像剤は、上
記の容器中に空隙率0.15から0.05になるように
充填することが好ましいが、特には0.10から0.0
5にすることが好ましく、さらには0.08から0.0
6にすることが好ましい。
【0029】本発明の液体発色現像剤を収納する容器の
形状、構造は、目的に応じて任意に設計できるが、例え
ば、特開昭58−97046号、同63−50839
号、特開平1−235950号、実開昭63−4555
5号などに記載の蛇腹などの伸縮自在構造を有するも
の、特開昭58−52065号、同62−246061
号、同62−134646号などに記載のフレキシブル
な隔壁を有して廃液の収納を可能にした容器、特開平2
−264950号に記載の内容積可変の複数容器を連結
した構造が好ましい。本発明においては、使用後の容器
の体積を減少させて廃棄物の処分を容易にするために、
特に空容器を簡単に潰せる構造にしたものがが好まし
く、前記の蛇腹など伸縮自在構造を有した容器は好まし
い。これらの容器から液体発色現像剤を現像機の処理液
タンクに供給するには、一度、補充液タンクに入れて、
ここで自動または手動で水と混合希釈させてもよいし、
該液体発色現像剤と水を別々に処理液タンクに直接送液
してもよい。このような作業に際し、容器の蓋はワンタ
ッチで開けられる構造にしておくことが好ましく、この
ような例は実開昭61−128646号、特開平3−2
65849号、同4−240850号に記載されてい
る。
【0030】次に、本発明の液体発色現像剤を用いて処
理するに好ましいハロゲン化銀カラ−写真感光材料につ
いて記す。本発明が好ましく適用できるハロゲン化銀カ
ラ−写真感光材料は、0.01モル/リットル以上の亜硫酸
塩を含有する発色現像液で処理されるものであり、具体
的には、塩臭化銀乳剤や臭化銀乳剤を塗布したカラーペ
ーパー、カラーオートポジペーパー、沃臭化銀乳剤を塗
布したカラーネガフイルム、カラー反転フイルム、カラ
ー反転ペーパーがあげられるが、特にはカラーネガフイ
ルムが好ましく、中でもバック面側(乳剤層の反対側)
の支持体上に磁気記録層を有するものが好ましい。
【0031】次に、本発明の液体発色現像剤で処理され
ることが好ましい磁気記録層を有する感光材料について
説明する。磁気記録層は磁性体粒子をバインダー中に分
散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上に塗設
したものであり、磁性体粒子には、γFe2O3 などの強磁
性酸化鉄、Co被着γFe2O3 、Co被着マグネタイト、Co含
有マグネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、強
磁性合金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライト、Pb
フェライト、Caフェライトなどを使用される。中でもCo
被着γFe2O3 などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。形
状としては針状、米粒状、球状、立方体状、板状等いず
れでもよい。比表面積では SBET で20m2/g以上が好まし
く、30m2/g以上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化
(σs)は、好ましくは 3.0×104 〜 3.0×105A/mであ
り、特に好ましくは4.0 ×104 〜2.5 ×105A/mである。
強磁性体粒子には、シリカおよび/またはアルミナや有
機素材による表面処理を施してもよい。さらに、磁性体
粒子は特開平6-161032に記載された如くその表面にシラ
ンカップリング剤又はチタンカップリング剤で処理され
てもよい。又特開平4-259911、同5-81652 号に記載の表
面に無機、有機物を被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0032】次に磁性粒子に用いられるバインダーに
は、特開平4-219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は
生分解性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,
糖誘導体など)およびそれらの混合物を使用することが
できる。上記樹脂のガラス転位温度Tgは -40℃〜 300
℃、重量平均分子量は 0.2万〜 100万である。例えばビ
ニル系共重合体、セルロースジアセテート、セルロース
トリアセテート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、セルロースアセテートブチレート、セルローストリ
プロピオネートなどのセルロース誘導体、アクリル樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂を挙げることができ、ゼ
ラチンも好ましい。特にセルロースジ(トリ)アセテー
トが好ましい。バインダーは、エポキシ系、アジリジン
系、イソシアネート系の架橋剤を添加して硬化処理する
ことができる。イソシアネート系の架橋剤としては、ト
リレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、などのイソシアネート
類、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの反
応生成物(例えば、トリレンジイソシアナート3molとト
リメチロールプロパン1molの反応生成物)、及びこれら
のイソシアネート類の縮合により生成したポリイソシア
ネートなどがあげられ、例えば特開平6-59357 に記載さ
れている。
【0033】前述の磁性体を上記バインダ−中に分散す
る方法は、特開平6-35092 に記載されている方法のよう
に、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルなどが好
ましく併用も好ましい。特開平5-088283に記載の分散剤
や、その他の公知の分散剤が使用できる。磁気記録層の
厚みは 0.1μm〜10μm、好ましくは 0.2μm〜 5μ
m、より好ましくは 0.3μm〜 3μmである。磁性体粒
子とバインダーの重量比は好ましくは 0.5:100〜60:100
からなり、より好ましくは1:100 〜30:100である。磁性
体粒子の塗布量は 0.005〜 3g/m2、好ましくは0.01〜 2
g/m2、さらに好ましくは0.02〜 0.5g/m2である。本発明
に用いられる磁気記録層は、写真用支持体の裏面に塗布
又は印刷によって全面またはストライプ状に設けること
ができる。磁気記録層を塗布する方法としてはエアード
クター、ブレード、エアナイフ、スクイズ、含浸、リバ
ースロール、トランスファーロール、グラビヤ、キス、
キャスト、スプレイ、ディップ、バー、エクストリュー
ジョン等が利用でき、特開平5-341436等に記載の塗布液
が好ましい。
【0034】磁気記録層には、潤滑性向上、カール調
節、帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ
持たせてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機
能を付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモ
ース硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好まし
い。非球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウ
ム、酸化クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコン
カーバイト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化
物、ダイアモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨
剤は、その表面をシランカップリング剤又はチタンカッ
プリング剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記
録層に添加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコ
ート(例えば保護層,潤滑剤層など)しても良い。この
時使用するバインダーは前述のものが使用でき、好まし
くは磁気記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記
録層を有する感材については、US 5,336,589、同 5,25
0,404、同5,229,259、同 5,215,874、EP 466,130に記載
されている。
【0035】本発明の液体発色現像剤で処理される感光
材料は、撮影用感光材料であることが好ましく、その支
持体はポリエステルであることが好ましく、その詳細に
ついては、公開技報、公技番号94-6023(発明協会;1994.
3.15.)に記載されている。本発明に用いられるポリエス
テルはジオールと芳香族ジカルボン酸を必須成分として
形成され、芳香族ジカルボン酸として2,6−、1,5
−、1,4−、及び2,7−ナフタレンジカルボン酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジオールとし
てジエチレングリコール、トリエチレングリコール、シ
クロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールが挙げられる。この重合ポリマーとしては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート等
のホモポリマーを挙げることができる。特に好ましいの
は2,6−ナフタレンジカルボン酸を50モル%〜 100モ
ル%含むポリエステルである。中でも特に好ましいのは
ポリエチレン 2,6−ナフタレートである。平均分子
量の範囲は約 5,000ないし 200,000である。本発明のポ
リエステルのTgは50℃以上であり、さらに90℃以上が好
ましい。
【0036】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつき
にくくするために40℃以上Tg未満、より好ましくはTg−
20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理はこの温度範囲
内の一定温度で実施してもよく、冷却しながら熱処理し
てもよい。この熱処理時間は0.1時間以上1500時間以
下、さらに好ましくは 0.5時間以上 200時間以下であ
る。支持体の熱処理は、ロ−ル状で実施してもよく、ま
たウェブ状で搬送しながら実施してもよい。表面に凹凸
を付与し(例えばSnO2や Sb2O5等の導電性無機微粒子を
塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端部にロ−レ
ットを付与し端部のみ少し高くすることで巻芯部の切り
口写りを防止するなどの工夫を行うことが望ましい。こ
れらの熱処理は支持体製膜後、表面処理後、バック層塗
布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後のどこの
段階で実施してもよい。好ましいのは帯電防止剤塗布後
である。このポリエステルには紫外線吸収剤を練り込ん
でもよい。又ライトパイピング防止のため、三菱化成製
のDiaresin、日本化薬製のKayaset 等ポリエステル用と
して市販されている染料または顔料を練り込むことによ
り目的を達成することが可能である。
【0037】次に、本発明に使用される感光材料では、
支持体と感材構成層を接着させるために、表面処理する
ことが好ましい。薬品処理、機械的処理、コロナ放電処
理、火焔処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処
理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾ
ン酸化処理、などの表面活性化処理があげられる。表面
処理の中でも好ましいのは、紫外線照射処理、火焔処
理、コロナ処理、グロー処理である。次に下塗法につい
て述べると、単層でもよく2層以上でもよい。下塗層用
バインダーとしては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブ
タジエン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無
水マレイン酸などの中から選ばれた単量体を出発原料と
する共重合体を始めとして、ポリエチレンイミン、エポ
キシ樹脂、グラフト化ゼラチン、ニトロセルロース、ゼ
ラチンが挙げられる。支持体を膨潤させる化合物として
レゾルシンとp−クロルフェノールがある。下塗層には
ゼラチン硬化剤としてはクロム塩(クロム明ばんな
ど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グルタールア
ルデヒドなど)、イソシアネート類、活性ハロゲン化合
物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリアジ
ンなど)、エピクロルヒドリン樹脂、活性ビニルスルホ
ン化合物などを挙げることができる。SiO2、TiO2、無機
物微粒子又はポリメチルメタクリレート共重合体微粒子
(0.01〜10μm)をマット剤として含有させてもよい。
【0038】また本発明に使用される感光材料において
は、帯電防止剤が好ましく用いられる。それらの帯電防
止剤としては、カルボン酸及びカルボン酸塩、スルホン
酸塩を含む高分子、カチオン性高分子、イオン性界面活
性剤化合物を挙げることができる。帯電防止剤として最
も好ましいものは、 ZnO、TiO2、SnO2、Al2O3 、In
2O3 、SiO2、 MgO、 BaO、MoO3、V2O5の中から選ばれた
少くとも1種の体積抵抗率が107 Ω・cm以下、より好ま
しくは105 Ω・cm以下である粒子サイズ 0.001〜 1.0μ
m結晶性の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物(Sb,
P,B,In,S,Si,C など)の微粒子、更にはゾル状の金属酸
化物あるいはこれらの複合酸化物の微粒子である。感材
への含有量としては、 5〜500mg/m2が好ましく特に好ま
しくは10〜350mg/m2である。導電性の結晶性酸化物又は
その複合酸化物とバインダーの量の比は1/300 〜 100/1
が好ましく、より好ましくは 1/100〜 100/5である。
【0039】また、感光材料には滑り性がある事が好ま
しい。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いる
ことが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で
0.25以下0.01以上である。この時の測定は直径 5mmのス
テンレス球に対し、 60cm/分で搬送した時の値を表す
(25℃、60%RH)。この評価において相手材として感光
層面に置き換えてももほぼ同レベルの値となる。使用可
能な滑り剤としては、ポリオルガノシロキサン、高級脂
肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級アル
コールのエステル等であり、ポリオルガノシロキサンと
しては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキ
サン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチルフェ
ニルシロキサン等を用いることができる。添加層として
は乳剤層の最外層やバック層が好ましい。特にポリジメ
チルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステルが好
ましい。
【0040】さらに、感光材料にはマット剤があること
が好ましい。マット剤としては乳剤面、バック面のどち
らでもよいが、乳剤側の最外層に添加するのが好まし
い。マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよ
く、好ましくは両者を併用することである。例えばポリ
メチルメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/
メタクリル酸= 9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒
子などが好ましい。粒径としては 0.8〜10μmが好まし
く、その粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の
0.9〜 1.1倍の間に全粒子数の90%以上が含有されるこ
とが好ましい。また、マット性を高めるために 0.8μm
以下の微粒子を同時に添加することも好ましく、例えば
ポリメチルメタクリレート(0.2μm)、ポリ(メチルメ
タクリレート/メタクリル酸= 9/1(モル比)、 0.3μ
m))、ポリスチレン粒子(0.25μm)、コロイダルシリ
カ(0.03μm)があげられる。
【0041】次に本発明の液体発色現像剤で処理される
感光材料の収納容器(パトローネ)について記す。使用
されるパトローネの主材料は金属でも合成プラスチック
でもよいが、好ましくは、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリフェニルエーテルなどのプラ
スチック材料である。また本発明のパトローネは各種の
帯電防止剤を含有してもよく、カーボンブラック、金属
酸化物粒子、ノニオン、アニオン、カチオン及びベタイ
ン系界面活性剤やポリマー等を好ましく用いることがで
きる。これらの帯電防止されたパトローネは特開平1-31
2537、同1-312538に記載されている。特に25℃、25%RH
での抵抗が1012Ω以下が好ましい。通常プラスチックパ
トローネは、遮光性を付与するためにカーボンブラック
や顔料などを練り込んだプラスチックを使って製作され
る。パトローネのサイズは現在 135サイズのままでもよ
いし、カメラの小型化には、現在の 135サイズの25mmの
カートリッジの径を22mm以下とすることも有効である。
パトローネのケースの容積は、30cm3 以下好ましくは 2
5cm3以下とすることが好ましい。パトローネおよびパト
ローネケースに使用されるプラスチックの重量は5g〜15
g が好ましい。
【0042】また、パトローネはスプールを回転してフ
イルムを送り出すものでもよいし、フイルム先端がパト
ローネ本体内に収納され、スプール軸をフイルム送り出
し方向に回転させることによってフイルム先端をパトロ
ーネのポート部から外部に送り出す構造でもよい。これ
らはUS 4,834,306、同 5,226,613に開示されている。現
像処理された感光材料は、再びパトローネに収納するこ
ともできる。この場合、使用されるパトローネは処理前
の感光材料と同じものでもよいし、異なるものでもよ
い。
【0043】次に本発明の液体発色現像剤およびこれを
用いた処理方法について、さらに詳細に説明する。本発
明の液体発色現像剤には、特開平4−121739号の
第9頁右上欄1行〜第11頁左下欄4行に記載の化合物
を使用することができる。特に発色現像時間を2分30
秒以下にまで短縮した迅速な処理を行う場合は、発色現
像主薬として2−メチル−4−〔N−エチル−N−(2
−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、2−メチル−
4−〔N−エチル−N−(3−ヒドロキシプロピル)ア
ミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−
(4−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリンが好まし
い。これらの発色現像主薬は、液体発色現像剤中に0.
01〜0.2モル/リットルを含有させることが好ましく、
特には0.02〜0.1モル/リットル、さらには0.03
〜0.08モル/リットルが好ましい。また本発明の液体発
色現像剤から調製される発色現像液には、発色現像主薬
が0.01〜0.08モル/リットル含有されることがこの
ましく、特には0.015〜0.06モル/リットル、さら
には0.02〜0.05モル/リットル含有されることが好
ましい。発色現像液の補充液には、この値の1.1〜3
倍を含有させることが好ましい。
【0044】本発明の液体発色現像剤には、亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩を含有させるこ
とが好ましい。その濃度は0.01〜0.2モル/リットル
の範囲が好ましく、特には0.03〜0.15モル/リッ
トル、さらには0.04〜0.1モル/リットルが好ましい。
処理に際しては、発色現像液中において0.01〜0.
05モル/リットルにすることが好ましく、補充液中におい
ては、この値の1.3〜3倍の濃度にすることが好まし
い。本発明の液体発色現像剤のpHは9.8〜12が好
ましいが、特には10〜11が好ましい。これを用いて
調製される発色現像液においては、pHは10〜10.
5が好ましく、また補充液においては10.2〜10.
7が好ましい。このようなpHの調整には水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリのほかに、
炭酸塩、リン酸塩、スルホサリチル酸塩、ホウ酸塩など
の公知のpH緩衝剤が使用される。pH緩衝剤としては
特に炭酸塩が好ましい。
【0045】発色現像液の補充量は、感光材料1m2
たり80〜1300ミリリットルが好ましいが、環境汚濁負荷
の低減の観点から、より少ない方が好ましく、具体的に
は80〜600ミリリットル、さらには80〜400ミリリットルが
好ましい。発色現像液中の臭化物イオン濃度は、通常、
0.01〜0.06モル/リットルであるが、感度を保持し
つつカブリを抑制してディスクリミネーションを向上さ
せ、かつ、粒状性を良化させる目的からは、0.015
〜0.03モル/リットルに設定することも好ましい。臭化
物イオン濃度をこのような範囲に設定する場合に、補充
液には下記の式で算出した臭化物イオンを含有させれば
よい。ただし、Cが負になる時は、補充液には臭化物イ
オンを含有させないことが好ましい。 C=A−W/V C:発色現像補充液中の臭化物イオン濃度(モル/リット
ル) A:目標とする発色現像液中の臭化物イオン濃度(モル
/リットル) W:1m2 の感光材料を発色現像した場合に、感光材料
から発色現像液に溶出する臭化物イオンの量(モル) V:1m2 の感光材料に対する発色現像補充液の補充量
(リットル) 本発明の液体発色現像剤には、上記の発色現像液または
発色現像補充液を調製するに必要な臭化物が含有され
る。従って、本発明の液体発色現像剤には臭化物が含有
されてもよいし、まったく含有されていなくてもよい。
【0046】また、補充量を低減した場合や、高い臭化
物イオン濃度に設定した場合、感度を高める方法とし
て、1−フェニル−3−ピラゾリドンや1−フェニル−
2−メチル−2−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン
に代表されるピラゾリドン類や3,6−ジチア−1,8
−オクタンジオールに代表されるチオエーテル化合物、
チオ硫酸ナトリウムやチオ硫酸カリウムなどを現像促進
剤として使用することも好ましい。本発明の液体発色現
像剤には、これらの現像促進剤も好ましく使用できる。
【0047】本発明の液体発色現像剤は、そのまま発色
現像液または補充液として使用することもできるが、好
ましくは水と混合希釈して、発色現像液または補充液と
して使用される。発色現像液として使用する場合は、水
のほかに、pH調整剤、臭化物などを含有したスタータ
ーを添加することが好ましい。また、補充液として使用
する場合は、予め水と混合希釈して補充液タンクにスト
ックし、ここから処理液タンクに定量補充するように使
用してもよいし、水と別々に処理液タンクに直接定量補
充し、処理液タンク内で混合希釈されるように使用して
もよい。さらに、中間的な方法として連続的に水と混合
希釈しながら、処理液タンクに送液する方法であっても
よい。この場合に、中間に混合タンクを設けるなどの公
知の方法が適用できる。
【0048】次に発色現像液以外の処理液と処理方法に
ついて説明する。本発明において、漂白能を有する処理
液には、特開平4−125558号の第4頁左下欄16
行〜第7頁左下欄6行に記載された化合物や処理条件を
適用することが好ましい。漂白剤は酸化還元電位が15
0mV以上のものが好ましいが、その具体例としては特
開平5−72694号、同5−173312号に記載の
ものが好ましく、特に1,3−ジアミノプロパン四酢
酸、特開平5−173312号第7頁の具体例1の化合
物の第二鉄錯塩が好ましい。また、漂白剤の生分解性を
向上させるには、特開平4−251845号、同4−2
68552号、欧州特許公開公報第588289号、同
591934号、特開平6−208213号に記載の化
合物の第二鉄錯塩を漂白剤として使用することが好まし
い。これらの漂白剤の濃度は、漂白能を有する液におい
て、0.05〜0.3モル/リットルが好ましく、特に環境
への排出量を低減する目的から、0.1〜0.15モル
/リットルで設計することが好ましい。また、漂白能を有す
る液が漂白液の場合は、0.2〜1モル/リットルの臭化物
を含有させることが好ましく、特に0.3〜0.8モル
/リットルを含有させることが好ましい。漂白能を有する液
の補充液には、基本的に以下の式で算出される各成分の
濃度を含有させる。これにより、母液中の濃度を一定に
維持することができる。 CR =CT ×(V1 +V2 )/V1 +CPR :補充液中の成分の濃度 CT :母液(処理タンク液)中の成分の濃度 CP :処理中に消費された成分の濃度 V1 :1m2 の感光材料に対する漂白能を有する補充液
の補充量(ミリリットル) V2 :1m2 の感光材料による前浴からの持ち込み量
(ミリリットル) その他、漂白液にはpH緩衝剤を含有させることが好まし
く、特にコハク酸、マレイン酸、マロン酸、グルタル
酸、アジピン酸など、臭気の少ないジカルボン酸を含有
させることが好ましい。また、特開昭53−95630
号、リサーチディスクロージャーRDNo.17129、米国特
許第3893858号に記載の公知の漂白促進剤を使用
することも好ましい。漂白液には、感光材料1m2あたり
50〜1000ミリリットルの漂白補充液を補充することが好
ましく、特には80〜500ミリリットル、さらには100〜
300ミリリットルの補充をすることが好ましい。さらに漂白
液にはエアレーションを行なうことが好ましい。
【0049】定着能を有する処理液については、特開平
4−125558号の第7頁左下欄10行〜第8頁右下
欄19行に記載の化合物や処理条件を適用することがで
きる。特に、定着速度と保恒性を向上させるために、特
開平6−301169号の一般式(I)と(II)で表さ
れる化合物を、単独あるいは併用して定着能を有する処
理液に含有させることが好ましい。またp−トルエンス
ルフィン酸塩をはじめ、特開平1−224762号に記
載のスルフィン酸を使用することも保恒性の向上の上で
好ましい。 漂白能を有する液や定着能を有する液に
は、脱銀性の向上の観点からカチオンとしてアンモニウ
ムを用いることが好ましいが、環境汚染低減の目的から
は、アンモニウムを減少或いはゼロにする方が好まし
い。漂白、漂白定着、定着工程においては、特開平1−
309059号に記載のジェット攪拌を行なうことが特
に好ましい。漂白定着また定着工程における補充液の補
充量は、感光材料1m2 あたり100〜1000ミリリットル
であり、好ましくは150〜700ミリリットル、特に好まし
くは200〜600ミリリットルである。漂白定着や定着工程
には、各種の銀回収装置をインラインやオフラインで設
置して銀を回収することが好ましい。インラインで設置
することにより、液中の銀濃度を低減して処理できる結
果、補充量を減少させることができる。また、オフライ
ンで銀回収して残液を補充液として再利用することも好
ましい。漂白定着工程や定着工程は複数の処理タンクで
構成することができ、各タンクはカスケード配管して多
段向流方式にすることが好ましい。現像機の大きさとの
バランスから、一般には2タンクカスケード構成が効率
的であり、前段のタンクと後段のタンクにおける処理時
間の比は、0.5:1〜1:0.5の範囲にすることが
好ましく、特には0.8:1〜1:0.8の範囲が好ま
しい。漂白定着液や定着液には、保恒性の向上の観点か
ら金属錯体になっていない遊離のキレート剤を存在させ
ることが好ましいが、これらのキレート剤としては、漂
白液に関して記載した生分解性キレート剤を使用するこ
とが好ましい。
【0050】水洗および安定化工程に関しては、上記の
特開平4−125558号、第12頁右下欄6行〜第13
頁右下欄第16行に記載の内容を好ましく適用すること
ができる。一般に安定液にはホルムアルデヒドを代表例
とするマゼンタ色素の安定化剤が含有されるが、本発明
においては、ホルムアルデヒドに代わって欧州特許公開
公報第504609号、同519190号に記載のアゾ
リルメチルアミン類や特開平4−362943号に記載
のN−メチロールアゾール類を使用することが、本発明
の効果を高める上で好ましい。さらには、本発明におけ
る安定液は、マゼンタ色素の安定化剤をまったく含まな
い方が、より良好な効果を得ることができる。本発明に
おいて、マゼンタ色素の安定化剤とは、残存マゼンタカ
プラーを不活性化してステインやマゼンタ色素の退色を
減少させる化合物であり、具体例としてホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、ピルビンアルデヒド、m−ヒド
ロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデ
ヒドなどのアルデヒド類、米国特許第4786583号
に記載のメチロール化合物やヘキサメチレンテトラミ
ン、特開平2−153348号に記載のヘキサヒドロト
リアジン類.米国特許だい4921779号に記載のホ
ルムアルデヒド重亜硫酸付加物などのホルムアルデヒド
プレカーサー、欧州特許公開公報第504609号、同
519190号に記載のアゾリルメチルアミン類や特開
平4−362943号に記載のN−メチロールアゾール
類などがあげあれる。本発明においては、最終工程の浴
に画像安定化剤を含ませないことが、磁気記録情報の読
み取り性能を向上させる上でに特に好ましい。水洗およ
び安定液の補充量は、感光材料1m2あたり80〜100
0ミリリットルが好ましく、特には100〜500ミリリットル、さ
らには150〜300ミリリットルが、水洗または安定化機能
の確保と環境保全のための廃液減少の両面から好ましい
範囲である。このような補充量で行なう処理において
は、バクテリアや黴の繁殖防止のために、チアベンダゾ
ール、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3オン、5−ク
ロロ−2−メチルイソチアゾリン−3−オンのような公
知の防黴剤やゲンタマイシンのような抗生物質、イオン
交換樹脂等によって脱イオン処理した水を用いることが
好ましい。脱イオン水と防菌剤や抗生物質は、併用する
ことがより効果的である。また、水洗または安定液タン
ク内の液は、特開平3−46652号、同3−5324
6号、同3−121448号、同3−126030号に
記載の逆浸透膜処理を行なって補充量を減少させること
も好ましく、この場合の逆浸透膜は、低圧逆浸透膜であ
ることが好ましい。
【0051】本発明における処理においては、発明協会
公開技報、公技番号94−4992号に開示された処理
液の蒸発補正を実施することが特に好ましい。特に第2
頁の(式−1)に基づいて、現像機設置環境の温度及び
湿度情報を用いて補正する方法が好ましい。蒸発補正に
使用する水は、水洗の補充タンクから採取することが好
ましく、その場合は水洗補充水として脱イオン水を用い
ることが好ましい。
【0052】本発明に用いられる自動現像機について
は、上記公開技報の第3頁右欄の第22行から28行に
記載のフイルムプロセサーが好ましい。本発明を実施す
るに好ましい処理剤、自動現像機、蒸発補正方式の具体
例については、上記の公開技報の第5頁右欄11行から第
7頁右欄最終行までに記載されている。
【0053】本発明に使用される感光材料は、特開平4
−125558号、第14ページ左上欄第1行〜第18
ページ左下欄第11行に記載のものが好ましい。特にハ
ロゲン化銀乳剤としては、平均ヨウ化銀含有率が3〜2
0モル%のヨウ臭化銀乳剤が好ましく、アスペクト比が
5以上の平板状粒子や、内部と外部が異なるハロゲン組
成を有する二重構造粒子であることが好ましい。また内
部と外部が明確な層状構造をなしていてもよい。アスペ
クト比は特に5〜20が好ましく、さらには6〜12が
好ましい。また、米国特許第3574628号、同36
55394号に記載された単分散乳剤も好ましい。本発
明に使用される感光材料は、平均粒径0.02〜0.2
μm の非感光性微粒子ハロゲン化銀を含有する層を有す
ることが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は好ましくは
0.5〜10モル%のヨウ化銀を含有する臭化銀であ
る。
【0054】本発明に使用される感光材料に用いられる
添加剤は以下に記載されている。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648頁右欄 3. 分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄 4. 増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁 5. 光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 6. バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁 7. 可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤 8. 塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤 9. スタチツク 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤 10. マツト剤 878 〜879 頁
【0055】本発明の感光材料には種々の色素形成カプ
ラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に
好ましい。 イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わさ
れるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされる
カプラー (特に18頁のY-28); EP 568,037Aのクレーム1
の式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576のカラム
1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラー; 特開
平4-274425の段落0008の一般式(I) で表わされるカプラ
ー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載のカプラー
(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式(Y) で表
わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41 頁)); US
4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(IV)で表わ
されるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II-24(カラ
ム19))。 マゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(11 頁右下),L-
68(12 頁右下),L-77(13頁右下); EP 456,257 の A-4 -6
3(134頁), A-4 -73,-75(139頁); EP 486,965 のM-4,-6
(26 頁),M-7(27頁); EP 571,959AのM-45(19 頁);特開平
5-204106の(M-1)(6 頁);特開平4-362631の段落0237のM-
22。 シアンカプラー: 特開平4-204843のCX-1,3,4,5,11,12,1
4,15(14 〜16頁); 特開平4-43345 のC-7,10(35 頁),3
4,35(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁); 特開平6-67385
の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わされるカプ
ラー。 ポリマーカプラー: 特開平2-44345 のP-1,P-5(11頁) 。
【0056】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、
DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要
吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁
に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエ
ローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EP
に記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202
頁) 、 EX-1(249 頁) 、 EX-7(251 頁) 、US 4,833,069
に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム
8)、CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、
WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマ
スキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ま
しい。
【0057】
【実施例】以下に本発明を実施例によって詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0058】実施例1 表1〜3に掲載した各成分の割合で液体発色現像剤N
o.1から16を調製した。これを表4に掲載した内容
積540ミリリットルの円筒形の容器Dに空隙率0.08にな
るように充填(497ミリリットルを充填)して厚さ3mmの
ポリプロピレンキャップで密封した。これを30℃70
%RHの恒温恒湿室内に12ヵ月保存し、保存後の液体
発色現像剤No.1から16中の亜硫酸酸ナトリウム
と、ヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミ
ン、本発明の化合物を定量して残存率を表5に掲載し
た。 各成分の定量は、すべて高速液体クロマトグラフ
を用いて行なった。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】表5に掲載したように、ヒドロキシルアミ
ンを用いた液体発色現像剤No.1や2では、12ヵ月
の保存期間中に、亜硫酸ナトリウムもヒドロキシルアミ
ンも半分以下に減少してしまう。また、ジエチルヒドロ
キシルアミンを用いたNo.3と4においては、ヒドロ
キシルアミンに比べて向上するものの、亜硫酸ナトリウ
ムもジエチルヒドロキシルアミンも80%以下に減少
し、フレッシュ状態とは大きく異なった組成になってし
まう。さらに、本発明の化合物を用いてはいるが、比重
が本発明外のNo.5、No.14も、ジエチルヒドロ
キルアミンと同程度の安定性しか示していない。これに
対し、比重を1.05から1.13の範囲に調整した本
発明の液体発色現像剤は、亜硫酸ナトリウムと本発明の
化合物自体の残存率の顕著な向上を示している。中でも
比重が1.06から1.12にあるもの(発色現像剤N
o.7から10、12、13、15、16)がより残存
率が高く、さらに比重が1.08から1.10にあるも
の(発色現像剤No.8、9、12、13、15、1
6)の残存率が高く、保存安定性が優れていることがわ
かる。
【0065】実施例2 30℃70%RHで12ヵ月保存した実施例1に記載の
液体発色現像剤No.1から16を用いて発色現像液及
び発色現像補充液を調製し、下記の磁気記録層を有する
ハロゲン化銀カラー写真感光材料を処理して、写真性能
と磁気情報の読み取り性能を評価した。
【0066】1.発色現像液の調製 12ヶ月保存後の液体発色現像液No.1から16、及
びコントロールとして新規に調製したフレッシュ状態の
液体発色現像剤No.1から16を用いて、以下の割合
で希釈及びスターターの添加を行なって発色現像液(タ
ンク液)を調製した。 以下の式で算出した量の液体発色現像剤を採取する。 750×表1に記載の仕上り液量/1000 (ミリリット
ル) 水を加えて液量を950ミリリットルとする。 以下の組成のスターターを50ミリリットル添加する。 水酸化カリウム 0.117g 5-ヒドロキシ-7-メチル−1,2,4-トリアザインドリジン 0.05g ジエチレントリアミン五酢酸 0.20g 炭酸カリウム 3.14g 炭酸水素ナトリウム 1.075g 臭化カリウム 1.075g ヨウ化カリウム 0.0013g 水を加えて 50.0ミリリットル pHを10.05に調整する。
【0067】次に、上記の液体発色現像剤を以下の割合
で水で希釈して発色現像補充液を調製した。 以下の式で算出した量の液体発色現像剤を採取する。 1000×表1に記載の仕上り液量/1000 (ミリリッ
トル) 水を加えて液量を1000ミリリットルとする。 pHを10.18に調整する。
【0068】2.その他の処理液の調製 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 1,3−ジアミノプロパン四酢酸 113 170 第二鉄アンモニウム一水塩 臭化アンモニウム 70 105 硝酸アンモニウム 14 21 コハク酸 34 51 マレイン酸 28 42 水を加えて 1リットル 1リットル pH(アンモニア水で調整) 4.6 4.0
【0069】 (定着液) タンク液(g) 補充液(g) チオ硫酸アンモニウム水溶液 240ミリリットル 720ミリリットル (750g/リットル) イミダゾール 7 21 メタンスルホン酸アンモニウム 5 15 メタンスルフィン酸アンモニウム 10 30 エチレンジアミン四酢酸 13 39 水を加えて 1リットル 1リットル pH(アンモニア水、酢酸で調整) 7.4 7.45
【0070】 (リンス液) タンク液、補充液共通(g) 脱イオン水 1リットル 二塩化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02 硫酸ナトリウム 0.15 pH 6〜8
【0071】 (安定液) タンク液、補充液共通(g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニル 0.2 エーテル(平均重合度 10) 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール 0.75 −1− イルメチル)ピペラジン 水を加えて 1リットル pH 7〜8.5
【0072】3.自動現像機と処理工程 自動現像機は富士写真フイルム(株)製のカラーネガフ
イルム用自動現像機、フイルムプロセサーFP−360
B.ALを使用した。また、処理工程は以下のとおりで
ある。 <処理工程> <処理時間> <処理温度> <補充量> 発色現像 38℃ 20ミリリットル 漂白 38℃ 5ミリリットル 定着(1) 38℃ 定着(2) 38℃ 8ミリリットル 水洗 38℃ 17ミリリットル 安定(1) 38℃ 安定(2) 38℃ 14ミリリットル 乾燥 55℃ 上記の処理工程において、定着工程と安定工程は2タン
クカスケード構造になっており、また水洗タンクのオー
バーフローは全量が定着タンク(2)に流入するように
なっている。
【0073】4.感光材料 1)支持体 本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成し
た。ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー 100
重量部と紫外線吸収剤としてTinuvin P.326(チバ・ガイ
ギーCiba-Geigy社製)2重量部とを乾燥した後、300℃
にて溶融後、T型ダイから押し出し、 140℃で 3.3倍の
縦延伸を行ない、続いて 130℃で 3.3倍の横延伸を行
い、さらに 250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmの PEN
フイルムを得た。なおこの PENフィルムにはブルー染
料,マゼンタ染料及びイエロー染料(公開技報: 公技番
号 94-6023号記載のI-1,I-4,I-6,I-24,I-26,I-27,II-5)
を適当量添加した。さらに、直径20cmのステンレス巻き
芯に巻付けて、 110℃、48時間の熱履歴を与え、巻き癖
のつきにくい支持体とした。
【0074】2)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン 0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチルヘ
キシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04g/m2、p
−クロロフェノール 0.2g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2
CH2 0.012g/m2 、ポリアミド−エピクロルヒドリン重縮
合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10cc/m2、バーコータ
ー使用)、下塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は 1
15℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置
はすべて 115℃となっている)。 3)バック層の塗設 下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
【0075】3−1)帯電防止層の塗設 平均粒径 0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物
の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝集粒
子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン0.05g/m2、(C
H2 =CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02g/m2 、ポリ(重合度1
0)オキシエチレン−p−ノニルフェノール 0.005g/m2
及びレゾルシンと塗布した。 3−2)磁気記録層の塗設 3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピルオキシ
トリメトキシシラン(15 重量%)で被覆処理されたコバ
ルト−γ−酸化鉄 (比表面積43m2/g、長軸0.14μm、単
軸0.03μm、飽和磁化 89emu/g、Fe+2/Fe +3=6/94 、表
面は酸化アルミ酸化珪素で酸化鉄の2重量%で処理され
ている)0.06g/m2をジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化
鉄の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施し
た)、硬化剤としてC2H5C(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)3
0.3g/m2を、溶媒としてアセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノンを用いてバーコーターで塗布し、
膜厚 1.2μmの磁気記録層の得た。マット剤としてシリ
カ粒子(0.3μm)と3−ポリ(重合度15) オキシエチレン
−プロピルオキシトリメトキシシラン(15重量%)で処
理被覆された研磨剤の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ
10mg/m2となるように添加した。乾燥は 115℃、6分実
施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115
℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録層
のDB の色濃度増加分は約 0.1、また磁気記録層の飽和
磁化モーメントは4.2emu/g、保磁力 7.3×104A/m、角形
比は65%であった。
【0076】3−3)滑り層の調製 ジアセチルセルロース(25mg/m2)、C6H13CH(OH)C10H20C
OOC40H81 (化合物a,6mg/m2) /C50H101O(CH2CH2O)16H
(化合物b,9mg/m2)混合物を塗布した。なお、この混合
物は、キシレン/プロピレンモノメチルエーテル (1/1)
中で 105℃で溶融し、常温のプロピレンモノメチルエー
テル(10倍量)に注加分散して作製した後、アセトン中
で分散物(平均粒径0.01μm)にしてから添加した。マッ
ト剤としてシリカ粒子(0.3μm)と研磨剤の3−ポリ(重
合度15) オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシ
シラン(15重量%で被覆された酸化アルミ(0.15μm)を
それぞれ 15mg/m2となるように添加した。乾燥は 115
℃、6分行なった(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置は
すべて 115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5mmφのス
テンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静摩擦係
数0.07(クリップ法)、また後述する乳剤面と滑り層の
動摩擦係数も0.12と優れた特性であった。
【0077】4)感光層の塗設 次に、前記で得られたバック層の反対側に、下記の組成
の各層を重層塗布し、カラーネガフィルムを作成した。
【0078】(感光層組成)各層に使用する素材の主な
ものは下記のように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を示
し、ハロゲン化銀については銀換算の塗布量を示す。た
だし、増感色素については同一層のハロゲン化銀1モル
に対する塗布量をモル単位で示す。
【0079】第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02
【0080】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.065 ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0081】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0082】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.70 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.015 ExC−6 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0083】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.10 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.10
【0084】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0085】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.15 沃臭化銀乳剤F 銀 0.10 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0086】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExC−8 0.010 ExM−2 0.10 ExM−3 0.025 ExY−1 0.018 ExY−4 0.010 ExY−5 0.040 HBS−1 0.13 HBS−3 4.0×10-3 ゼラチン 0.80
【0087】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.020 ExM−4 0.025 ExM−5 0.040 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0088】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0089】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 0.09 沃臭化銀乳剤K 銀 0.09 ExS−7 8.6×10-4 ExC−8 7.0×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.22 ExY−3 0.50 ExY−4 0.020 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.20
【0090】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤L 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.10 ExY−4 0.010 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.70
【0091】第13層(第1保護層) UV−1 0.19 UV−2 0.075 UV−3 0.065 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.8
【0092】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.05 S−1 0.20 ゼラチン 70
【0093】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0094】
【表6】
【0095】表6において、 (1)乳剤J〜Lは特開平2-191938の実施例に従い、二
酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時に
還元増感されている。 (2)乳剤A000特開平3-237450の実施例に従い、各
感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウム
の存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されてい
る。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426の実施例に
従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450に記載されている
ような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。 (5)乳剤Lは特開昭60-143331 に記載されている内部
高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
【0096】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7
ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキ
シエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリットル並びに5%
水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエ
−テル(重合度10) 0.5gとを 700ミリリットルのポットミル
に入れ、染料ExF−2を 5.0gと酸化ジルコニウムビ
ーズ(直径1mm) 500ミリリットルを添加して内容物を2時間
分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボール
ミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラ
チン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料
のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44
μmであった。
【0097】同様にして、ExF−3、ExF−4及び
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。
ExF−5はEP549,489Aの実施例1に記載の微小析出
(Microprecipitation)分散方法により分散した。平均
粒径は0.06μmであった。
【0098】
【化10】
【0099】
【化11】
【0100】
【化12】
【0101】
【化13】
【0102】
【化14】
【0103】
【化15】
【0104】
【化16】
【0105】
【化17】
【0106】
【化18】
【0107】
【化19】
【0108】
【化20】
【0109】
【化21】
【0110】
【化22】
【0111】
【化23】
【0112】
【化24】
【0113】
【化25】
【0114】以上のように作成した感光材料を24mm幅、
160cmに裁断し、さらに感光材料の長さ方向の片側幅方
向から 0.7mmの所に2mm四方のパーフォレーションを
5.8mm間隔で2つ設ける。この2つのセットを32mm間隔
で設けたものを作成し、米国特許5,296,887号
のFIG. 1〜FIG. 7に説明されているプラスチック製のフ
ィルムカートリッジに収納した。
【0115】この感光材料試料をカメラに装填して標準
的被写体を適正露出で撮影した。次に磁気記録層の塗布
面側から、ヘッドギャップ5μm 、ターン数50、パー
マロイ材質のオーディオタイプ磁気記録ヘッドを用い
て、送り速度100mm/秒で記録波長50μm のデジ
タル飽和記録を行なった。このようにして磁気情報を書
き込んだ感光材料100本を、前記の自動現像機で連続
して処理した。処理後の上記感光材料を、ヘッドギャッ
プ2.5μm 、ターン数2000、パーマロイ材の磁気
再生ヘッドを用いて孤立再生波の出力信号レベルを測定
した。以上の結果の中から、1本目の感光材料の平均出
力レベルを100とし、これに対する100本目の感光
材料の平均出力を%で表して表7に掲載した。なお、上
記の処理の前に、感光材料試料に色温度4800K、1
0CMSのウエッジ露光を与えて処理し、濃度計で測定
して特性曲線を得た。この特性曲線において、以下のイ
エローのDminとHDを測定した。 Dmin:特性曲線上のイエローの最低濃度 HD :最低濃度+0.2に相当する露光量点からL
ogEで2.0を足した露光量点のイエロー濃度 上記のDminとHDについて、コントロール(新規調
製したフレッシュ液)との差を同じく表7に掲載した。
【0116】
【表7】
【0117】表7に示したように、No.1や2のよう
な比較例の液体発色現像剤を用いた処理では、磁気記録
情報を100本連続に読むと、100本目の出力は1本
目の2/3程度にまで低下する。この場合の磁気記録情
報の出力は、85%以上が確保されていないと読み取り
エラーが発生してしまう。これに対し、本発明の液体発
色現像剤を用いた処理においては、磁気記録情報は86
%以上が確保されており、特に比重が1.06から1.
12の範囲においては90%以上、比重が1.08から
1.10の範囲においては、さらに良好な再生出力が確
保されている。また、イエローのDminとHDについ
ても、本発明の液体発色現像剤を用いた処理では、コン
トロール(新規調製したフレッシュ液)との写真性の差
が小さく、長期間の保存後も良好な写真性能が維持され
ていることが明らかである。
【0118】実施例3 表1から3に掲載した液体発色現像剤No.1、No.
8、No.15を表4に掲載した容器A、B、C、Dに
空隙率を変更して充填し、実施例1と同条件で12ヵ月
保存後に高速液体クロマトグラフで亜硫酸ナトリウム、
ヒドロキシルアミン、本発明の化合物を定量し、フレッ
シュ液に対する残存率をもとめた。また、一部の試料に
ついて実施例2と同様に自動現像機で処理し、磁気情報
の読み取り性能と写真性能を比較した。以上の結果を表
8から10に示した。
【0119】
【表8】
【0120】
【表9】
【0121】
【表10】
【0122】表8から10に示したように、本発明の液
体発色現像剤は二酸化炭素の透過速度の小さい材料で作
製した容器内に、空隙率0.15から0.05の範囲で
充填すると、長期保存後に処理した場合に、亜硫酸ナト
リウムや本発明の化合物の残存率が高く、フレッシュ液
に対する写真性能の変化も小さくて、より良好な保存性
能を保持できることがわかる。
【0123】実施例4 実施例2の液体発色現像剤No.9の処理において、安
定液の組成を表11の2、3、4のように変更し、以
下、実施例2と同様の処理と評価を行った。表11にお
いて、安定液1は実施例2で使用したものである。以上
の結果を表12に示した。
【0124】
【表11】
【0125】
【表12】
【0126】表12に示したように、本発明において
は、安定液からマゼンタ色素の安定化剤(1,2,4−
トリアゾール、1,4−ビス(1,2,4−トリアゾー
ル−1−イルメチル)ピペラジン、ヘキサメチレンテト
ラミン、ホルマリン)を除去した4の組成が最も磁気情
報の読み取り出力の低下が少ないことがわかる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正内容】
【0072】3.自動現像機と処理工程 自動現像機は富士写真フイルム(株)製のカラーネガフ
イルム用自動現像機、フイルムプロセサーFP−360
B.ALを使用した。また、処理工程は以下のとおりで
ある。 <処理工程> <処理時間> <処理温度> <補充量> 発色現像 3分5秒 38℃ 20ミリリットル 漂白 50秒 38℃ 5ミリリットル 定着(1) 50秒 38℃ 定着(2) 50秒 38℃ 8ミリリットル 水洗 20秒 38℃ 17ミリリットル 安定(1) 20秒 38℃ 安定(2) 20秒 38℃ 14ミリリットル 乾燥 55℃ 上記の処理工程において、定着工程と安定工程は2タン
クカスケード構造になっており、また水洗タンクのオー
バーフローは全量が定着タンク(2)に流入するように
なっている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正内容】
【0074】2)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処
理、さらにグロー放電処理をした後、一方の面にゼラチ
ン 0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチルヘキシ
ルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04g/m2、p−ク
ロロフェノール 0.2g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2
0.012g/m2 、ポリアミド−エピクロルヒドリン重縮合物
0.02g/m2の下塗液を塗布して(10cc/m2、バーコーター使
用)、下塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は 115
℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置は
すべて 115℃となっている)。 3)バック層の塗設 下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】3−3)滑り層の調製 ジアセチルセルロース(25mg/m2)、C6H13CH(OH)C10H20C
OOC40H81 (化合物a,6mg/m2) /C50H101O(CH2CH2O)16H
(化合物b,9mg/m2)混合物を塗布した。なお、この混合
物は、キシレン/プロピレンモノメチルエーテル (1/1)
中で 105℃で溶融し、常温のプロピレンモノメチルエー
テル(10倍量)に注加分散して作製した後、アセトン中
で分散物(平均粒径0.01μm)にしてから塗布した。マッ
ト剤としてシリカ粒子(0.3μm)と研磨剤の3−ポリ(重
合度15) オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシ
シラン(15重量%で被覆された酸化アルミ(0.15μm)を
それぞれ 15mg/m2となるように塗布した。乾燥は 115
℃、6分行なった(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置は
すべて 115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5mmφのス
テンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静摩擦係
数0.07(クリップ法)、また後述する乳剤面と滑り層の
動摩擦係数も0.12と優れた特性であった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正内容】
【0095】表6において、 (1)乳剤J〜Lは特開平2-191938の実施例に従い、二
酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時に
還元増感されている。 (2)乳剤A〜Hは特開平3-237450の実施例に従い、各
感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウム
の存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されてい
る。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426の実施例に
従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450に記載されている
ような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。 (5)乳剤Lは特開昭60-143331 に記載されている内部
高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03D 13/02 G03D 13/02 G11B 5/84 7303−5D G11B 5/84 Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表される化合物の少な
    くとも一種を含有し、かつ、比重が1.05から1.1
    3の1パートで構成されていることを特徴とするハロゲ
    ン化銀カラ−写真感光材料用の液体発色現像剤。 【化1】 (式中、Lは置換してもよいアルキレン基を表わし、A
    はカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ
    基、アルキル置換してもよいアミノ基を表わし、Rは水
    素原子、置換してもよいアルキル基を表わす。)
  2. 【請求項2】ヒドロキシルアミンを含有しないことを特
    徴とする、請求項1に記載の液体発色現像剤。
  3. 【請求項3】ハロゲン化銀カラ−写真感光材料が、支持
    体上に磁気記録層を有するものであることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の液体発色現像剤。
  4. 【請求項4】二酸化炭素の透過速度が25ミリリットル/(m2
    ・24hrs ・atm)以下の材料で構成された容器内に、空隙
    率が0.15から0.05になるように充填したことを
    特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
    液体発色現像剤。
  5. 【請求項5】ハロゲン化銀カラ−写真感光材料を、請求
    項1ないし請求項4のいずれかに記載の液体発色現像剤
    を用いて処理することを特徴とするハロゲン化銀カラ−
    写真感光材料の処理方法。
  6. 【請求項6】支持体上に磁気記録層を有するハロゲン化
    銀カラ−写真感光材料を、請求項1ないし請求項4のい
    ずれかに記載の液体発色現像剤を用いて処理することを
    特徴とするハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方
    法。
  7. 【請求項7】最終浴がマゼンタ色素の安定化剤を含有し
    ないことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の
    ハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法。
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