JP3543666B2 - ヘキサフロロプロペンオキシド重合体及びその製造方法 - Google Patents

ヘキサフロロプロペンオキシド重合体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘキサフロロプロペンオキシド(以下、HFPOと略す)重合体及びその製造方法に関し、特には分子量分布の狭い二官能性のHFPO重合体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、二官能性HFPO重合体には次のものが知られている。即ち、米国特許第3,250,807号公報には、FOC−(CF2n−COF(n=0〜6)をアルカリ金属フッ化物或いは活性炭などの触媒存在下、非プロトン性極性溶媒中でHFPOと反応させることにより、下記式の二官能性HFPO重合体が得られることが記述されている。
【0003】
【化4】
Figure 0003543666
【0004】
この場合、一般には、上記のように予め用意された−COF基にHFPOを付加しようとすると、下記式のように連鎖移動によって片方の末端にヘキサフロロプロピル基を有するHFPO重合体(一官能性HFPO重合体)が副生するという問題がある。
【0005】
【化5】
Figure 0003543666
【0006】
このような連鎖移動を防ぎ、高純度の二官能性HFPO重合体を製造するための改良方法が特公昭53−5360号公報、米国特許第3,660,315号公報に記述されている。即ち、これらの公報には、
FOCCF(CF3)OCF2CF2OCF(CF3)COF
及びフッ化セシウムをテトラエチレングリコールジメチルエーテル中で混合して
CsOCF2CF(CF3)OCF2CF2OCF(CF3)CF2OCs
とし、得られた溶液から過剰のフッ化セシウムを分離して均一な溶液を調製し、その均一溶液を重合開始剤として用いることを特徴とするHFPO重合体の製造方法が開示されている。ここでは、過剰のフッ化セシウムを分離し、かつ重合を−60℃〜−30℃の低温で行うことによって、数平均重合度約50の純粋な二官能性HFPO重合体が得られている。
【0007】
しかし、J.Macromol.Sci.Chem.,A8(3),499(1974)には、重合度の高い二官能性HFPO重合体を得ようとして、上記開始剤に対するHFPOのモル比を増加させると一官能性HFPO重合体の副生が増大し、二官能性HFPO重合体の純度が低下することが述べられている。なお、特開昭57−175185号公報、米国特許第4,356,291号公報には、上記開始剤に加えて、高度に精製したHFPOを用いることにより、数平均重合度445のHFPO重合体が得られたと述べられているが、ここでは副生する一官能性HFPO重合体及び得られた二官能性HFPO重合体の純度に関しては言及されていない。
【0008】
以上のように、従来の二官能性HFPO重合体に関する検討は、連鎖移動により副生する一官能性HFPO重合体を低減すること、及び重合度の高いHFPO重合体を得ることを主な目的としてなされてきた。
【0009】
一方、最近では二官能性HFPO重合体を原料とする液状ゴムの開発が進められている(特開平9−77777号公報、特開平9−95615号公報、特開平9−137027号公報)。このような用途においては、原料に一官能性HFPO重合体が混入すると、ゴム物性が低下したり、硬化反応に障害をきたすなどの好ましくない影響を与えるが、本発明者の検討によると、それにもまして、原料の二官能性HFPO重合体の分子量分布がコンパウンドの粘度や流動特性、更には硬化後のゴム物性に大きな影響を及ぼすことが明らかになった。原料の二官能性HFPO重合体の分子量分布が異なると、たとえ重合度が同じであっても、コンパウンド粘度が異なったり、硬化したゴムの諸物性に大きな差異が生ずる。
【0010】
従って、液状ゴムの原料などとして好適な、分子量分布の狭くしかも一官能性HFPO重合体含有率の低い二官能性HFPO重合体が望まれた。
【0011】
本発明は、上記要望に応えるためになされたもので、分子量分布が狭く、しかも一官能性HFPO重合体含有率の低い二官能性HFPO重合体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、例えば、重合開始剤溶液に凝固点の低い溶媒を添加して粘度を低下させ、なおかつ反応液に十分な撹拌を加え、HFPOの供給速度を厳密に調節しながらHFPOを重合すること、この場合、重合前に重合開始剤溶液又はこれに凝固点の低い溶媒を加えた溶液をパーフロロオレフィンで前処理することにより、分子量分布が狭くしかも一官能性HFPO重合体含有率の低い二官能性HFPO重合体が得られることを見出した。
【0013】
即ち、上述した従来のHFPO重合体の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は1.10を超え、通常1.15〜2.0程度のものであるが、このような分子量分布の大きいHFPO重合体は、上述したように液状ゴムの原料として問題がある。
【0014】
またこの場合、重合開始剤としては、下記一般式(2)
CsOCF2−Rf−CF2OCs …(2)
(式中、Rfは、環状構造を含んでいてもよい炭素数1〜6のパーフロロアルキレン基又は炭素数2〜10のエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基を示す。)
で示される化合物を用いることが好ましく、これにヘキサフロロプロペンオキシドを反応させて、本質的に下記一般式(1a)で示される二官能性HFPO重合体のみを得ることが好ましい。
【0015】
【化6】
Figure 0003543666
(但し、x,yは正数で、x+yは30〜400であり、Rfは上記と同じである。)
【0016】
しかしながら、上述したように、従来の製造方法においては、片末端がヘプタフロロプロピル基である一官能性HFPO重合体も比較的多くの量で副生してしまう。
【0017】
ところが、二官能性の重合開始剤溶液に炭素数2〜6のエーテル結合を有する化合物を第二の溶媒として加え、開始剤溶液の重合温度における粘度を低下させ、重合反応液の均一性を保つのに十分な撹拌を行いながら、HFPOを厳密に調節された供給速度で添加すること、更に重合温度より高い温度でパーフロロオレフィンによって前処理を施すことなどの方法により、分子量分布Mw/Mnが1.10以下の二官能性HFPO重合体が得られ、しかもこの重合体は、一官能性HFPO重合体含有率が低く、かかる二官能性HFPO重合体を液状ゴム原料等として使用した場合、ゴム組成物の流動特性が向上し、しかもロットによるバラツキもなくなる上、良好な物性のゴム硬化物が得られることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0018】
従って、本発明は、第一に、下記一般式(1)で示され、数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)との比Mw/Mnが1.10以下であることを特徴とするヘキサフロロプロペンオキシド重合体を提供する。
【0019】
【化7】
Figure 0003543666
[式中、Rは、−COF,−I,−Br,−CH2OH,−CH2OCH2CH=CH2,−COOR1又は−CONR23(R1,R2,R3はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20の一価炭化水素基であり、窒素、酸素、けい素又はイオウ元素を含んでいてもよく、R2とR3とでこれらが結合する窒素原子と共に環を形成してもよい。また、R2とR3は互いに同一でも異なっていてもよい)である。Rfは、環状構造を含んでいてもよい炭素数1〜6のパーフロロアルキレン基又は炭素数2〜10のエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基を示す。x及びyは正数で、x+yは30〜400である。]
【0020】
また、本発明は、第二に、下記一般式(2)で示される化合物にヘキサフロロプロペンオキシドを供給することによって得られ、下記一般式(1a)で示される重合体から本質的になると共に、FOC−CF(CF3)−末端基のモル数nとCF3CF2CF2−末端基のモル数mとが2m/(m+n)<0.15の関係を満たし、数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)との比Mw/Mnが1.10以下であることを特徴とするヘキサフロロプロペンオキシド重合体を提供する。
【0021】
【化8】
Figure 0003543666
(式中、Rfは、環状構造を含んでいてもよい炭素数1〜6のパーフロロアルキレン基又は炭素数2〜10のエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基を示す。x及びyは正数で、x+yは30〜400である。)
【0022】
更に、本発明は、第三に、ヘキサフロロプロペンオキシドを重合してヘキサフロロプロペンオキシド重合体を製造するに際し、ヘキサフロロプロペンオキシドの重合前に、下記一般式(2)
CsOCF2−Rf−CF2OCs …(2)
(式中、Rfは、環状構造を含んでいてもよい炭素数1〜6のパーフロロアルキレン基又は炭素数2〜10のエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基を示す。)
で示される化合物を分子内に4個以上のエーテル結合を有する非プロトン性極性溶媒に溶解してなる重合開始剤溶液又はこれに分子内に1〜3個のエーテル結合を有する炭化水素化合物溶剤を加えた溶液を重合温度より高い温度においてパーフロロオレフィンで処理した後、上記重合開始剤溶液に上記分子内に1〜3個のエーテル結合を有する炭化水素化合物溶剤を加えた溶液にヘキサフロロプロペンオキシドを供給して、ヘキサフロロプロペンオキシドの重合を行って、上記一般式(1)においてRが−COFであるヘキサフロロプロペンオキシド重合体を主成分とする数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)との比Mw/Mnが1.10以下である反応生成物を得ることを特徴とするヘキサフロロプロペンオキシド重合体の製造方法を提供する。この場合、上記反応生成物は、上記一般式(1a)で示される重合体から本質的になると共に、FOC−CF(CF3)−末端基のモル数nとCF3CF2CF2−末端基のモル数mとが2m/(m+n)<0.15の関係を満たすものとすることができる。
【0023】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のヘキサフロロプロペンオキシド(HFPO)重合体は、下記一般式(1)で示されるものである。
【0024】
【化9】
Figure 0003543666
【0025】
ここで、Rは、−COF,−I,−Br,−CH2OH,−CH2OCH2CH=CH2,−COOR1又は−CONR23である。
【0026】
上記R1,R2,R3は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の一価炭化水素基であり、この一価炭化水素基は窒素、酸素、けい素、イオウなどの炭素及び水素以外の元素を含んでいてもよい。更に、R2とR3とでこれらが結合する窒素原子と共に環を形成してもよい。なお、−CONR23において、R2とR3は互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0027】
上記炭素数1〜20、好ましくは1〜12の一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基などの非置換一価炭化水素基や、これら非置換一価炭化水素基の水素原子の一部又は全部が塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基などで置換された置換一価炭化水素基を例示することができる。
【0028】
また、上記一価炭化水素基に含み得る他の元素としては、酸素は−O−として、窒素は−NH−又は−NR’−(R’はメチル基、エチル基等のアルキル基、ビニル基等のアルケニル基、フェニル基等のアリール基などの炭素数1〜12、特に1〜8の一価炭化水素基)として、イオウは−S−又は−SO2−として、けい素は下記式として介在することができる。
【0029】
【化10】
Figure 0003543666
(R’は上記と同じ。aは0〜10、特に0〜4の整数。)
【0030】
更に、−CONR23において、−NR23が環を形成する例としては、下記のものを挙げることができる。
【0031】
【化11】
Figure 0003543666
【0032】
−COOR1及び−CONR23は、具体的には次のようなものを挙げることができる。それらは、公知の或いは後述する実施例に記載された方法で誘導することができる。
【0033】
【化12】
Figure 0003543666
【0034】
fは炭素数1〜6のパーフロロアルキレン基又は炭素数2〜10のエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基を示し、これは環状構造を含んでもよい。
【0035】
fのパーフロロアルキレン基又はエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基としては、下記のものを挙げることができる。
【0036】
【化13】
Figure 0003543666
【0037】
また、上記式において、x,yはそれぞれ正数であり、x+yは30〜400である。
【0038】
本発明のヘキサフロロプロペンオキシド(HFPO)重合体は、数平均重合度が好ましくは30〜400、更に好ましくは30〜200であり、数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の比Mw/Mnが1.10以下、好ましくは1.00〜1.05である。数平均重合度が30より小さいと、分子鎖長が短く、ゴム材料等として利用する場合に適合しないことがあり、数平均重合度が400より大きいと、多量の一官能性HFPO重合体が混入するおそれがあるために、ゴム材料として硬化不良となる。また、Mw/Mnが1.10より大きいと、硬化後のゴム物性(引張強度、伸び率、引き裂き強度)が低下する。
【0039】
ここで、本発明のヘキサフロロプロペンオキシド重合体は、下記一般式(2)
CsOCF2−Rf−CF2OCs …(2)
(式中、Rfは、環状構造を含んでいてもよい炭素数1〜6のパーフロロアルキレン基又は炭素数2〜10のエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基を示す。)
で示される化合物(重合開始剤)にヘキサフロロプロペンオキシドを供給、重合することによって得ることができ、これによって、典型的には下記一般式(1a)で示される両末端が−CF(CF3)COFである二官能性HFPO重合体が得られるが、通常、この式(1a)の重合体と共に下記反応式Aに従って生成した片末端がヘプタフロロプロピル基(CF3CF2CF2−基)である一官能性HFPO重合体も含まれ得る。
【0040】
【化14】
Figure 0003543666
【0041】
この場合、本発明のヘキサフロロプロペンオキシド(HFPO)重合体においては、FOC−CF(CF3)−末端基のモル数nと、ヘプタフロロプロピル(CF3CF2CF2−)末端基のモル数mとが、
2m/(m+n)<0.15
の関係を満たすものである。つまり、HFPO重合体を液状ゴムの原料として用いるためには、一官能性ポリマーの含有率、即ち2m/(m+n)[一官能と二官能におけるモル比を表す。即ち、ポリマー混合物の全モル数は(m+n)/2で示され、一官能性ポリマーのモル数はmに等しい。従って、一官能性ポリマーのモル数/ポリマー混合物の全モル数=m/(m+n)/2=2m/(m+n)となる。]は、0.15以下、更には0.10以下であることが好ましい。即ち、本発明のヘキサフロロプロペンオキシド重合体は、上記式(1a)の重合体を主成分とする高純度のものである。
【0042】
本発明の上記分子量分布Mw/Mnの狭いHFPO重合体を得る方法は特に制限されるものではないが、ヘキサフロロプロペンオキシドを重合してヘキサフロロプロペンオキシド重合体を製造するに際し、上記ヘキサフロロプロペンオキシドの重合を、分子内に4個以上のエーテル結合を有する非プロトン性極性溶媒(第一の溶媒)と分子内に1〜3個のエーテル結合を有する炭化水素化合物溶剤(第二の溶媒)との混合溶媒中で行うことが有効であり、このように第二の溶媒を加えることにより、重合溶液の重合温度における粘度を低下させ、重合反応液の均一性を保つのに十分な撹拌を行いながら、HFPOを厳密に調節された供給速度で添加する方法を採用することができる。
【0043】
ここで、重合開始剤は、非プロトン性極性溶媒(第一の溶媒)とアルカリ金属フッ化物との混合物にケトン類、酸ハロゲン化物等のカルボニル基を有する化合物を添加して調製した溶液が好適に用いられる。重合開始剤の調製方法は、例えば米国特許第3,660,315号公報に記載された公知の方法によって行うことができる。アルカリ金属フッ化物としては、フッ化セシウムが好ましい。また、非プロトン性極性溶媒(第一の溶媒)としては、テトラグライム、トリグライム等のグライム類が好ましく、最も好ましくはテトラグライム等の分子内に4個以上、特に5個以上のエーテル結合を有するものである。カルボニル基を有する化合物としては、下記に例示するものが挙げられる。
【0044】
【化15】
Figure 0003543666
【0045】
これらのカルボニル基を有する化合物を、非プロトン性極性溶媒(第一の溶媒)とアルカリ金属フッ化物の混合物に添加して重合開始剤溶液を調製する。重合開始剤溶液中では、カルボニル基を有する化合物はアルカリ金属フッ化物と反応して対応するアルコラートになる。
【0046】
即ち、重合開始剤としては、下記式(2)
CsOCF2−Rf−CF2OCs …(2)
(式中、Rfは上記と同じ意味を示す。)
で示される化合物を有効に使用することができる。
【0047】
なお、上記重合開始剤の重合開始剤溶液中における濃度は10〜60重量%、特に25〜45重量%であることが望ましい。
【0048】
重合開始剤溶液に添加する第二の溶媒としては、−30℃以下の低温においても重合開始剤溶液と均一に混合する溶媒であって、凝固点が−50℃以下のものがよい。望ましくは分子内に1〜3個のエーテル結合を有する炭化水素化合物、中でも炭素数2〜6のものがよく、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、メチルプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等が好適に使用できる。これらの溶媒は、重合開始剤溶液の重合温度領域(−40℃〜−30℃)における粘度を低下させ、撹拌効率を高めるために添加される。添加量は、第一の溶媒と第二の溶媒との割合が重量比で90:10〜10:90、特に80:20〜20:80であり、重合開始剤溶液100重量部に対して5〜60重量部であることが好ましい。60重量部より多いと、副生成物(一官能性ポリマー)の生成が増大するおそれがある。なお、これらの溶媒は予め脱水しておくことがよく、好ましくは水分量を50ppm以下にすることがよい。
【0049】
次に、重合開始剤溶液と第二の溶媒との混合物にヘキサフロロプロペン(HFP)等のパーフロロオレフィンを反応させ、そのオリゴマーを生成させる。この操作は、重合開始剤溶液と第二の溶媒中に存在する連鎖移動を引き起こす原因物質(例えば、プロトン性物質やフッ化セシウム及びこれから生成するフッ化水素)を除去し、引き続き行うHFPOの供給時に重合開始を円滑に行わせるために有効である。なお、この操作は、第二の溶媒を重合開始剤溶液に加える前に行ってもよいが、重合開始剤溶液と第二の溶媒との混合物に対して行うことが好ましい。
【0050】
ここで、パーフロロオレフィンとしては、炭素数2〜9、特に炭素数3〜6のものが使用され、例えば下記のものを例示することができる。
【0051】
【化16】
Figure 0003543666
【0052】
これらの中では、特に下記のものが好ましい。
【0053】
【化17】
Figure 0003543666
【0054】
このパーフロロオレフィンの使用量は特に制限されないが、通常、重合開始剤溶液100重量部に対して0.5〜100重量部、特に3〜30重量部が使用される。
【0055】
パーフロロオレフィンを添加して反応を行う場合の温度は、後述する重合温度より高ければよく、通常−30℃〜50℃で行うことができるが、好ましくは−25℃〜30℃である。反応温度が低すぎると反応時間に長時間を要し、また高温すぎると開始剤の分解が生じるおそれがある。反応時間は特に制限されないが、−25℃〜30℃の反応温度においてはパーフロロオレフィンの添加に要する時間を含めて通常10分〜2時間、特に20分〜1時間である。
【0056】
以上のように前処理された上記重合開始剤溶液及び第二の溶媒を反応器内で撹拌しながら冷却し、HFPOを供給することにより、二官能性HFPO重合体を得ることができる。このときヘキサフロロプロペン(HFP)を同時に添加してもよい。HFPの添加は、重合の進行に伴い次第に増粘する反応液を希釈するので、更に流動性を高めることができる。重合時には反応液の温度を−45℃〜−30℃に保つことが好ましい。−45℃よりも低い温度では反応液の粘度及びチキソ性が増加し、その結果効率的な撹拌が困難になる。このような状況では、反応器内壁或いは撹拌翼の一部に流動性の失われた反応物が付着して均一な撹拌が困難になり、生成する重合体の分子量分布が広くなる。また、−30℃よりも高い温度では、連鎖移動反応が起こり易くなり、一官能性HFPO重合体が生成してしまう。
【0057】
撹拌は、反応液全体が均一な流動性を維持するために重要である。但し、反応器の形状と大きさによってそれぞれ異なり、一般的には、アンカー型、パドル型、スパイラルリボン型、インペラー型などを用いることができる。回転数は特に制限はなく、撹拌翼の形状に合わせて最適の撹拌効率が得られるように調整すればよい。
【0058】
HFPOの供給は、マスフローコントローラー等の流量調節器を用いて連続的に行うことが好ましい。HFPO供給を安定した速度で行うことは、反応液の温度を適度な範囲に保つために必要である。供給速度は重合開始剤のモル数に対して3〜15倍モル/時間、好ましくは5〜10倍モル/時間が適当である。供給量は所望の分子量に応じて適時設定することができ、重合開始剤1モルに対して30〜400倍モルの範囲で実施できるが、HFPOの倍率を高めると、得られたHFPO重合体に無視できない量の一官能性ポリマーが混入するので、通常は30〜200倍モル程度である。
【0059】
なお、HFP供給は、HFPOの1/4〜3/4量(重量)をHFPOと同時に供給するとよい。
【0060】
HFPOの供給が終了したならば、1〜2時間程度撹拌を継続したのちに反応液を昇温し、目的物を分取すれば、上述した一官能性HFPO重合体の生成が局限されて、実質的に二官能性HFPO重合体からなり、2m/(m+n)<0.15を満足し、Mw/Mnが1.10以下の分子量分布の狭いHFPO重合体を得ることができる。
【0061】
このようにして得られた二官能性HFPO重合体は、末端が−CF(CF3)COF基であり、これを別の官能基−CF(CF3)−Rに変換することによって、上記式(1)の種々の有用なHFPO重合体を合成することができる。
【0062】
この場合、−Iや−Brを導入するには、下記のように末端−COF基と対応するリチウムハロゲン化物とを反応させ、末端−COX(XはBr又はI)とした後にUV光を照射することにより実施できる。
【0063】
【化18】
Figure 0003543666
【0064】
−CH2OHの導入は、末端−COF基をNaBH4或いはLiAlH4を用いて還元することにより実施できる。
【0065】
−CH2OCH2CH=CH2を導入するには、−CH2OH末端にYCH2CH=CH2(YはCl等のハロゲン原子)を反応させるなどの公知の方法を採用し得る。
【0066】
−COOR1を導入するには、対応するアルコールを塩基存在下で反応させるとよい。
【0067】
【化19】
Figure 0003543666
【0068】
−CONR23を導入するには、同様に対応する一級又は二級アミンを反応させるとよい。
【0069】
【化20】
Figure 0003543666
【0070】
本発明のHFPO重合体は、液状ゴムの原料として有効に使用されるほか、コーティング材、粘着材、塗料、樹脂改質用添加剤などに好適に用いられる。
【0071】
【発明の効果】
本発明のHFPO重合体は、液状ゴム原料等として用いられて、ロット間のバラツキなどのない性状の安定したゴム組成物を与え、これによって得られたゴム硬化物は品質にバラツキもなく、安定しており、良好なゴム物性を有する。
【0072】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0073】
〔実施例1〕
アンカー型の撹拌翼を備えた内容積0.5Lの反応器に下記の組成の開始剤溶液CsOCF2CF(CF3)OCF2CF2OCF(CF3)CF2OCsを5.0×10-4mol/g含有するテトラグライム溶液13g及びエチレングリコールジメチルエーテル4.0gを入れ、毎分180回転の速度で撹拌しながら−10℃に調節された冷媒浴を用いて反応器を冷却した。
【0074】
(ステップ1)反応器の内部温度が−7℃になった時点でHFPを3.8g/時間の速度で1.9g供給した。
【0075】
(ステップ2)次に、冷媒浴温度を−40℃に設定し、反応器内部の液体の温度が−38℃に達した時点で更にHFPを3.8g/時間の速度で1.9g供給した。
【0076】
(ステップ3)次に、HFPOを7.2g/時間の速度で108g及びHFPを3.6g/時間の速度で54gを約15時間かけて供給した。
【0077】
供給速度の調節にはマスフローコントローラーを用いた。HFPO供給中の反応器内部の液体の温度は−38℃〜−35℃の範囲であった。
【0078】
HFPO供給終了後、更に1時間撹拌し、冷媒浴を徐々に室温付近まで昇温した。このとき若干の発熱が認められると共にHFPが蒸発する様子が観察された。
【0079】
反応器内容物を100gのエタノール中にあけ、よく撹拌した後、下層を更にエタノール100gを用いて洗浄し、静置して相分離した下層を取り出し、固形分を濾過してから120℃、10mmHgにて揮発分を除去し、無色透明の末端エチルエステル化したHFPO重合体98gを得た。
【0080】
得られたオイル状HFPO重合体について19F−NMRにて分析し、数平均重合度及びヘプタフロロプロピル基の含有率を求めた。多角度光散乱光検出器を接続したゲルパーミエイションクロマトグラフィー(MALLS−GPC)にて分析を行った。
【0081】
19F−NMR:
数平均重合度及び一官能性HFPOポリマー含有率2m/(m+n)は下記の方法により求めた。
【0082】
【化21】
Figure 0003543666
MALLS−GPC:
測定は下記の装置及び条件のもとで行った。
本体:Shodex GPC SYSTEM−21、昭和電工(株)製
多角度光散乱光度計:DOWN DSP Wyatt Technology社製
カラム:Shodex KF−803、昭和電工(株)製
溶媒:ヘキサフロロベンゼン
カラム温度:35℃
流速:1.0ml/min
サンプル濃度:5mg/ml
【0083】
〔実施例2〜5〕
HFPO、HFP供給量及び時間、エチレングリコールジメチルエーテル添加量を変更した以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0084】
〔実施例6〕
実施例1と同様の重合開始剤溶液1.20kg及びエチレングリコールジメチルエーテル0.36kgを30Lステンレス製反応器に入れ、アンカー型撹拌翼にて毎分120回転の速度で撹拌しながら−10℃に調節された冷媒を循環して反応器を冷却した。
【0085】
(ステップ1)反応器の内部温度が−5℃になった時点でHFPを0.17kg/時間の速度で0.17kg供給した。
【0086】
(ステップ2)次に、冷媒温度を−43℃に設定し、反応器内部の液体の温度が−35℃に達した時点で更にHFPを0.17kg/時間の速度で0.17kg供給した。
【0087】
(ステップ3)次に、HFPOを0.21kg/時間の速度で10.0kg及びHFPを0.11kg/時間の速度で5.2kgを約48時間かけて供給した。
【0088】
供給速度の調節にはマスフローコントローラーを用いた。HFPO供給中の反応器内部の液体の温度は−38℃〜−35℃の範囲であった。
【0089】
HFPO供給終了後、更に1時間撹拌し、冷媒を徐々に室温付近まで昇温した。このとき若干の発熱が認められると共にHFPが蒸発する様子が観察された。
【0090】
得られた反応混合物の約100gを取り出し、実施例1と同様の操作を行い、末端エチルエステル化したHFPO重合体を得た。
【0091】
〔比較例1〜4〕
HFPO、HFP供給量、時間及び撹拌回転数を変更し、エチレングリコールジメチルエーテルを添加しなかった以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0092】
〔比較例5〕
HFPO、HFP供給量及び時間を変更し、エチレングリコールジメチルエーテルを添加しなかった以外は実施例6と同様の操作を行った。
以上の結果を表1に示す。
【0093】
【表1】
Figure 0003543666
【0094】
〔実施例7〕末端にアリル基を有するHFPO重合体の合成
実施例6と同じ装置を用い、重合開始剤溶液の使用量を変更して同様の操作を行い、数平均重合度35、Mw/Mn=1.02、2m/(m+n)=0.005の−COF末端のHFPO重合体を製造した。このHFPO重合体200gを撹拌しながら、アリルアミン4.7g及びトリエチルアミン7.1gの混合物を添加して50〜60℃にて約1時間反応させた。反応終了後、生成した塩を濾過して取り除き、活性炭粉末4g、パーフロロオクタン200gを加えて約4時間撹拌してから再び濾過し、120℃、5mmHgの条件で濾液から揮発分を留去した。不揮発分として無色透明のオイル状液体が得られた。このオイル状液体を分析した結果、下記末端基構造であることが確認された。
【0095】
【化22】
Figure 0003543666
【0096】
【化23】
Figure 0003543666
【0097】
〔実施例8〕末端にジメチルビニルシリル基を有するHFPO重合体の合成アリルアミンの代わりに3−(ジメチルビニルシリル)−N−メチルアニリン14.7gを用いた以外は実施例7と同様の操作を行い、無色透明のオイル状液体182gを得た。このオイル状液体を分析した結果、下記の末端基構造であることが確認された。
【0098】
【化24】
Figure 0003543666
【0099】
【化25】
Figure 0003543666
【0100】
〔実施例9〕
数平均重合度=96、Mw/Mn=1.02、片末端含有率2m/(m+n)=0.03の−COF末端のHFPO重合体を用いた以外は実施例8と同様の操作にて、末端基にジメチルビニルシリル基を導入したHFPO重合体を合成した。
【0101】
このHFPO重合体100重量部に下記式の化合物(A)で処理した比表面積300m2/gの煙霧質シリカ20重量部を加え、混合、熱処理したのち、3本ロールミル上にて混合した。次に、エチニルシクロヘキサノールの50%トルエン溶液を0.3重量部、塩化白金酸を下記式の化合物(B)で変性した触媒のトルエン溶液(白金として0.5重量%)0.2重量部、下記式の化合物(C)3.3重量部を加え、よく混合し、硬化性組成物を調製した。
【0102】
得られた硬化性組成物を150℃/1時間にて硬化させた硬化物について物理的性質を調べたところ、硬度(JIS−A)45、引張強度96kgf/cm2、伸び率410%、引き裂き強度28kgf/cmであった。
【0103】
【化26】
Figure 0003543666
【0104】
〔比較例6〕
数平均重合度=92、Mw/Mn=1.21、片末端含有率2m/(m+n)=0.11の−COF末端のHFPO重合体を用い、実施例8と同様の操作にて末端基にジメチルビニルシリル基を導入したHFPO重合体を合成した。この重合体を用いて実施例9と同様にして硬化性組成物を調製した。得られた硬化性組成物を150℃/1時間にて硬化させた硬化物について物理的性質を調べたところ、硬度(JIS−A)43、引張強度32kgf/cm2、伸び率230%、引き裂き強度7kgf/cmであった。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0003543666
    [式中、Rは、−COF,−I,−Br,−CH2OH,−CH2OCH2CH=CH2,−COOR1又は−CONR23(R1,R2,R3はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20の一価炭化水素基であり、窒素、酸素、けい素又はイオウ元素を含んでいてもよく、R2とR3とでこれらが結合する窒素原子と共に環を形成してもよい。また、R2とR3は互いに同一でも異なっていてもよい)である。Rfは、環状構造を含んでいてもよい炭素数1〜6のパーフロロアルキレン基又は炭素数2〜10のエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基を示す。x及びyは正数で、x+yは30〜400である。]
    で示され、数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)との比Mw/Mnが1.10以下であることを特徴とするヘキサフロロプロペンオキシド重合体。
  2. 下記一般式(2)
    CsOCF2−Rf−CF2OCs …(2)
    (式中、Rfは、環状構造を含んでいてもよい炭素数1〜6のパーフロロアルキレン基又は炭素数2〜10のエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基を示す。)
    で示される化合物にヘキサフロロプロペンオキシドを供給することによって得られ、下記一般式(1a)
    Figure 0003543666
    (式中、Rfは、環状構造を含んでいてもよい炭素数1〜6のパーフロロアルキレン基又は炭素数2〜10のエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基を示す。x及びyは正数で、x+yは30〜400である。)
    で示される重合体から本質的になると共に、FOC−CF(CF3)−末端基のモル数nとCF3CF2CF2−末端基のモル数mとが2m/(m+n)<0.15の関係を満たし、数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)との比Mw/Mnが1.10以下であることを特徴とするヘキサフロロプロペンオキシド重合体。
  3. 数平均重合度が30〜400である請求項1又は2記載のヘキサフロロプロペンオキシド重合体。
  4. ヘキサフロロプロペンオキシドを重合してヘキサフロロプロペンオキシド重合体を製造するに際し、ヘキサフロロプロペンオキシドの重合前に、下記一般式(2)
    CsOCF2−Rf−CF2OCs …(2)
    (式中、Rfは、環状構造を含んでいてもよい炭素数1〜6のパーフロロアルキレン基又は炭素数2〜10のエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基を示す。)
    で示される化合物を分子内に4個以上のエーテル結合を有する非プロトン性極性溶媒に溶解してなる重合開始剤溶液又はこれに分子内に1〜3個のエーテル結合を有する炭化水素化合物溶剤を加えた溶液を重合温度より高い温度においてパーフロロオレフィンで処理した後、上記重合開始剤溶液に上記分子内に1〜3個のエーテル結合を有する炭化水素化合物溶剤を加えた溶液にヘキサフロロプロペンオキシドを供給してヘキサフロロプロペンオキシドの重合を行って、請求項1の一般式(1)においてRが−COFであるヘキサフロロプロペンオキシド重合体を主成分とする数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)との比Mw/Mnが1.10以下である反応生成物を得ることを特徴とするヘキサフロロプロペンオキシド重合体の製造方法。
  5. 反応生成物が下記一般式(1a)
    Figure 0003543666
    (式中、Rfは、環状構造を含んでいてもよい炭素数1〜6のパーフロロアルキレン基又は炭素数2〜10のエーテル結合を有するパーフロロオキシアルキレン基を示す。x及びyは正数で、x+yは30〜400である。)
    で示される重合体から本質的になると共に、FOC−CF(CF3)−末端基のモル数nとCF3CF2CF2−末端基のモル数mとが2m/(m+n)<0.15の関係を満たす請求項4記載の製造方法。
  6. 重合温度が−45℃〜−30℃である請求項4又は5記載の製造方法。
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