JP3543440B2 - テープ駆動装置 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は、供給リールと巻取リールとにより磁気テープ等の長尺物の移送を制御するテープ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、テープ駆動装置では、長時間記録化の傾向が著しいため、テープ薄手化と共に、放送局で使用されているD3,D5フォーマットVTRのLサイズカセットに示されるような大カセット化が要求されている。
【0003】
このため、テープを目的の場所へ素早く移送するテープ高速アクセスが必須技術となっており、早送りモード(以下、FFモードと称す),巻戻しモード(以下、REWモードと称す)におけるテープ移送速度がますます高速化されてきている。
【0004】
また、テープの薄手化,テープ高速アクセス化に伴って、テープダメージを予防するためテープテンション制御技術が重要になってきている。
【0005】
この従来のテープ駆動装置のテンション制御技術としては、例えば、特開平4−302838号公報がある。以下、従来のテープ駆動装置について説明する。
【0006】
図3は、従来のテープ駆動装置のテンション制御手段を示すブロック図である。図3において、1はテープ、2は供給側リール(以下、Sリールと称す)、3は可動ポスト、4は可動ポスト3に接続されたばね、5は可動ポスト3の位置を検出することよってテープテンションを検出するテンションセンサ、6はテンション基準情報を供給するテンション基準情報供給端子、7は加算手段、8は加算手段7の出力情報をもとにしてSリール2を駆動する供給リール駆動手段である。
【0007】
可動ポスト3は、テープ1のテンションとばね4の付勢力によってその位置が決定されており、テンションセンサ5は可動ポスト3の位置を検出し、テープテンション情報を加算手段7へ出力している。加算手段7は、このテンションセンサ5から出力されたテンション情報と、テンション基準情報供給端子6から供給されたテンション基準情報との差を求め、この差情報をテンションエラー情報として供給リール駆動手段8に出力している。
【0008】
以上の構成によって、テープテンションが、端子6から供給されたテンション基準情報よりも大きい時は、供給リール駆動手段8によって出力されるトルクが低下するよう動作し、逆にテープテンションが端子6から供給されたテンション基準情報よりも小さい時は、供給リールトルクが増大するよう動作するようになっており、テープテンションは端子6から供給するテンション基準と等しくなるように動作する。このようにして、テープテンションが一定に保たれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のテープ駆動装置では、下記のような問題があった。
【0010】
前述したようにFF/REW時のテープ移送速度が速くなると、テープ巻取リールの回転数も上昇し、FF/REWモードでテープが巻取リールに巻かれる際、テープ表面とテープ裏面の間にエアーが残存し、テープの巻固さがゆるくなってしまう現象が発生する。特にリールハブ径周辺は、テープ移送速度が同じ場合リール回転数が高速になるため、特に巻固さのユル巻化が顕著である。
【0011】
このため、テープテンションを巻始めから巻終わりまで一定にして、FF/REWするとリール中心部分がユルく巻かれ、外周部にゆくと目標テンション通りに固く巻かれた状態のカセットテープとなる。
【0012】
このようにリール中心部分がユルく巻かれた状態で外周部が巻き締まってくると、シンチングと呼ばれる、中心部のテープが波打って、ひどい場合にはテープが折れて巻かれてしまう現象が発生する場合がある。このシンチングが発生した状態で長期間カセットテープを保管すると、テープに永久変形をきたし、VTRであればこのテープを再生した場合、映像,音声信号の欠落につながってしまう場合がある。
【0013】
また、仮にシンチングが発生せずとも、リール中心部がユル巻き状態で例えばFF/REW起動時等でテープテンションが増加した場合、リール中心部分のテープが滑り、テープが滑るとテンションセンサにて検出されるテンションは緩んだ状態となり、これを補正するため供給リール駆動トルクは増加する。そして今度はテープ滑りが停止した時、急激なテンション外乱を誘発し、テープダメージになってしまう。
【0014】
以上のような現象は、薄手テープが使用された場合は同一リール径におけるテープターン数が厚手テープよりも多くなるため、シンチング等のダメージの影響がより発生し易く、大きな問題となってきている。
【0015】
本発明は上記の問題を解決するもので、良好なテープハンドリング(テープ移送)を行うことのできるテープ駆動装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、テープのテンションを検出するテンション検出手段と、第2のリール巻径に対応してテンション制御基準値情報を出力するテンション基準演算手段と、テンション検出手段から出力されるテンション情報とテンション基準演算手段から出力される基準値情報との誤差情報を演算する加算手段とを備えたものである。
【0017】
【作用】
本発明は上記した構成により、第2のリール巻径が小さい場合は、テンション基準演算手段から高めのテンション基準値が出力され、FF/REWモードでリール中心部分の巻取テンションが高くなり、テープとテープの間の残存するエアーが殆ど残らず、テープがユル巻きになることが防止できる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施例のテープ駆動装置の構成を示すブロック図である。図1において、従来例と同じ動作を行うブロックについては、同一符号を付与し、説明を省略する。
【0020】
図1において、9はテンション基準演算手段、10は巻取リール12のリール半径情報Rtを出力する巻取リール径演算手段、11はテープ速度情報Vを供給するテープ速度情報供給端子である。図1の実施例においては、テープ1は矢印方向、供給リール2から巻取リール12の方向へ移送されている。
【0021】
巻取リール径演算手段10には、両リール回転パルス信号S−FG,T−FGが入力されており、巻取リール12のリール半径Rt情報がテンション基準演算手段9に供給されている。後述するが、テープ1が矢印と反対方向に移送されている場合は、巻取リール径演算手段10からテンション基準演算手段9へ供給する情報はSリール2の半径情報Rsを供給するようになっている。この両リール回転周期情報から、Sリール半径情報Rsを求める方法は、公知の方法であり、例えば、一定速度でテープ走行中にテープ総量を求めておき、このテープ総量と両リール回転周期の比情報から、Sリール半径情報Rsを求める方法等が知られている。
【0022】
図2はテンション基準演算手段の入力情報Rtと出力情報Trefの入出力特性図である。図2の実線に示されたように、入力情報の巻取リール径Rtが小さく、ハブ径に相当する時、出力情報であるテンション基準値情報Trefは高く、巻取リール径Rtが大きくなるに従って、テンション基準値情報Trefが減少してゆき、巻取リールが最外径に近づくとテンション基準値情報Trefは最小値で飽和するような特性になっている。
【0023】
図1において、加算手段7では、テンション基準演算手段9の出力情報Trefと、テンションセンサ5の出力情報Tsenとの差が演算されるように構成されており、この加算手段7の出力情報Terrがテンションエラー情報として、供給リール駆動手段8に供給されている。以上のような構成をとることで、テンション基準演算手段9の出力情報TrefにテープテンションTsenが等しくなるように動作する。
【0024】
従って、本実施例では巻取リールの半径が小さい時、テープテンションが最大でテープ巻き取りが進み、リール径が大きくなるにつれてテープテンションが減少し、巻取リールが最外径に近づくと定常テンションの設定となってFF/REW動作が実行される。
【0025】
図1,2においては、テープ1が矢印の方向に移送される場合で説明したが、テープが矢印と反対方向に移送される場合は、前述したように、巻取リールと供給リールを入れ替えて考え、巻取リール径演算手段10からは供給リール半径情報Rsをテンション基準演算手段9に供給し、テンション基準演算手段9の入出力特性もRtの変わりにRsで置き換えて演算する。
【0026】
以上のように、本実施例によればFF/REWモードにおいては、巻き取り側リールの巻径情報を検出し、巻き取り側となるリール径が小さい時には、テープテンションを定常状態よりも高くしてテープを巻き、外周になるにつれテープテンションを定常状態に徐々にもどしてテープを巻き取るように動作させることで、リール中心部分のエアー残存を除去し、ユル巻き状態,シンチング現象,テープダメージを防止することができる。
【0027】
次に、図1における端子11から供給されているテープ速度情報Vについて説明する。
【0028】
前述したように、巻き取り側リールの巻径に応じてテンション基準を増減すると、ユル巻き防止に効果があることを述べたが、下記のような副作用を生じる場合がある。
【0029】
VTRでは、記録トラックをヘリカル状に配したフォーマットが殆どであり、この場合回転ヘッドを内蔵したシリンダを両リールの水平面から斜めに設置してテープパスを形成しており、このシリンダにテープを巻き付けるため、走行ポストには傾斜ポストが必ず存在している。傾斜ポストには、テープ走行の上規制を行うものや、下規制を行うものがあるが、両者ともテープ移送速度が低い状態でテープテンションが上昇すると、上規制のポストではテープが下方向へせり下がりやすく、また下規制のポストではテープが上方向へせり上がりやすくなる。
【0030】
このため、テープテンションを上げて低速走行すると、テープ端面が走行規制ポストに擦れ、薄手テープではダメージとなる可能性がある。
【0031】
本発明では、この副作用を防止するため、テープ速度が低速走行の場合は、図2の点線に示したようにテンション基準値Trefは巻取リールの巻径にかかわらず、常に定常走行時の一定の値を出力するようにしており、走行規制ポストでのテープせり上がり,せり下がりが発生しないようにしている。即ち、テンション基準演算手段9は端子11から供給されているテープ速度情報Vが、低速走行状態(例えば、8倍速未満の状態)の時には、図2の点線で示される特性を出力し、テープ速度情報Vが高速状態(例えば、8倍速以上の状態)の時には、図2の実線で示された特性のテンション基準値を加算手段7へ出力する。
【0032】
なお、本発明の実施例では、テンション基準演算手段9の図2の点線と実線で示される出力特性の切り換えを、端子11から供給されるテープ速度情報Vにて行うように説明したが、端子11に巻き取り側リール(FFモードではTリール,REWモードではSリール)の回転数を供給するような構成にし、この端子11に供給された回転数が低速状態の場合は、図2の点線で示した特性を選択し、高速回転数の場合は実線で示した特性を選択するような構成にしても、同様な効果が得られることは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】
以上のように本発明は、テープのテンションを検出するテンション検出手段と、第2のリール巻径に対応してテンション制御基準値情報を出力するテンション基準演算手段と、テンション検出手段から出力されるテンション情報とテンション基準演算手段から出力される基準値情報の差情報を演算する加算手段を設けることにより、第2のリール巻径が小さい場合は、テンション基準演算手段から高めのテンション基準値が出力され、FF/REWモードでリール中心部分のテープがユル巻きになることが防止でき、シンチング現象やテープダメージを防ぎ、長期間のカセットテープ保存をも可能にし、その実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるテープ駆動装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施例におけるテンション基準演算手段9の入出力特性図
【図3】従来のテープ駆動装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 テープ
2 供給リール
3 可動ポスト
4 ばね
5 テンションセンサ
6 テンション基準情報供給端子
7 加算手段
8 供給リール駆動手段
9 テンション基準演算手段
10 巻取リール径演算手段
11 テープ速度情報供給端子
12 巻取リール
Claims (1)
- 第1のリールから第2のリールへテープ移送可能なテープ駆動装置であって、前記第1のリールから前記第2のリールへ移送されるテープのテンションを検出するテンション検出手段と、第2のリール巻径に対応してテンション制御基準値情報を出力するテンション基準演算手段と、前記テンション検出手段から出力されるテンション情報と前記テンション基準演算手段から出力される基準値情報との誤差情報を演算する加算手段と、を具備し、テープ移送速度が高速時には、前記テンション基準演算手段の出力情報は、前記第2のリール巻径が大きくなるにしたがって小さく設定することを特徴とするテープ駆動装置。
Priority Applications (1)
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JP23809295A JP3543440B2 (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | テープ駆動装置 |
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JPH0981989A JPH0981989A (ja) | 1997-03-28 |
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Family
ID=17025052
Family Applications (1)
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JP23809295A Expired - Fee Related JP3543440B2 (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | テープ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3543440B2 (ja) |
-
1995
- 1995-09-18 JP JP23809295A patent/JP3543440B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0981989A (ja) | 1997-03-28 |
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