JP3535765B2 - 魚釣用電動リール - Google Patents

魚釣用電動リール

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、バックラッシュを
防止しつつ、仕掛けの速やかな降下を図った魚釣用電動
リールに関する。 【0002】 【従来の技術】船釣り等、一般に深場の魚層を対象とし
た魚釣りを行う場合、電動の魚釣用リールが広く用いら
れている。従来周知のようにこの魚釣用電動リール(以
下、「電動リール」という)は、スプール駆動モータ
(以下、「モータ」という)の駆動で釣糸の巻取り操作
を行うもので、昨今では、スプール内にモータとその回
転をスプールに伝達させるギヤ減速機構を組み込んで、
リール本体の小型化を図った電動リールが広く普及して
いる。 【0003】ところで、従来、この種の電動リールにあ
っては、仕掛けの降下に伴う釣糸の繰出しによってスプ
ールが回転すると、これに噛合するギヤ減速機構のギヤ
列も回転するため、ギヤ列の駆動トルクや軸受部の摩擦
抵抗がスプールに制動力として作用し、これが仕掛けの
降下速度を遅くする一因となっていた。 【0004】そして、斯かる不具合は、モータをリール
本体の側板間に装着して、モータとスプールとの間にギ
ヤ減速機構を装着した電動リールにも共通する欠点であ
った。そこで、本出願人は、先に実公平7−46150
号公報に於て、クラッチ機構のクラッチレバーをクラッ
チOFFに操作したことを検知する検知手段と、当該検
知手段からの検知信号に基づき、モータを所定の速度で
釣糸巻取り回転と同方向へ回転制御し、また、検知手段
からの検知信号に基づいてモータの回転速度を所定の釣
糸繰出し速度に制御する制御手段を備えた電動リールを
開示した。 【0005】而して、斯かる電動リールによれば、釣糸
の繰出し時にモータが釣糸巻取り回転と同方向へ回転す
るため、スプールに作用するギヤ減速機構の駆動トルク
や軸受部の摩擦抵抗が排除されて、スプールフリーに伴
う仕掛けの降下速度が向上することとなる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、実際の釣り
場の状況は、船上での波や風の影響,仕掛けの重さ等に
よって仕掛けの降下速度、即ち、釣糸の繰出し速度は一
定せず、このため、釣糸の繰出し速度をスプールの回転
速度が瞬間的に追い越してバックラッシュが生ずること
がある。 【0007】そして、上記実公平7−46150号公報
で開示された電動リールは、釣糸の繰出し時に単にモー
タを所定の速度で回転させたり、所定の釣糸繰出し速度
となるようにモータの回転速度を制御する構造上、実釣
時に変化する釣り場の様々な状況に十分に対応できず、
このため、バックラッシュを防止しつつ、所定の棚位置
へ仕掛けを迅速に降下させることのできる電動リールが
望まれていた。 【0008】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、バックラッシュを防止しつつ、所定の棚位置に仕掛
けを速やかに降下させることのできる電動リールを提供
することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項1に係る電動リールは、リール本体に回転可
能に支持したスプールをギヤ減速機構を介して巻取り駆
動するモータと、当該モータを作動させるモータ作動指
令手段と、上記スプールを釣糸巻取り状態と釣糸繰出し
状態とに切り換える動力伝達切換機構と、上記スプール
から繰り出される釣糸の繰出し状況を検出する検出手段
と、釣糸の繰出し状況の変化をバックラッシュの発生に
よる異常変化状態と見なす異常設定条件及びモータ出力
増加方向に復帰させる復帰条件とを記憶する記憶手段
と、上記動力伝達切換機構でスプールが釣糸繰出し状態
に切り換えられて釣糸が繰り出された状態に於て、上記
検出手段の検出結果と異常設定条件とを比較し、当該検
出結果が異常設定条件になった時に上記モータ作動指令
手段に検出信号を送出する比較手段とを備え、上記モー
タ作動指令手段は、釣糸繰出し時にモータを釣糸巻取り
回転と同方向へ設定出力で作動させ、上記比較手段から
の検出信号に基づきモータのモータ出力を下げると共
に、上記記憶手段で記憶された復帰条件で再びモータ出
力を増加方向に復帰し、上記記憶手段は、上記異常設定
条件到達前のバックラッシュが生じ難いモータの最大出
力を学習記憶して、これを新たな設定出力とすることを
特徴とする。 【0010】(作用)請求項1に係る発明によれば、実
釣時に釣人が動力伝達切換機構によりスプールを釣糸繰
出し状態に切り換えると、仕掛けの重量でスプールが繰
出し方向へ回転して釣糸が繰り出されると共に、モータ
作動指令手段はモータを釣糸巻取り回転と同方向へ設定
出力で作動させる。 【0011】そして、検出手段は、スプールから繰り出
される釣糸の繰出し状況を検出して検出結果を比較手段
に送出し、比較手段はこの検出結果と記憶手段に記憶さ
れた異常設定条件とを比較する。そして、検出結果が異
常設定条件になると、比較手段はモータ作動指令手段に
検出信号を送出し、モータ作動指令手段は、比較手段か
らの検出信号に基づきモータのモータ出力を設定出力よ
り下げて、ギヤ減速機構の駆動トルクや軸受部の摩擦抵
抗をスプールに制動力として作用させる。 【0012】この後、モータ作動指令手段は、記憶手段
で記憶された復帰条件で再びモータ出力を増加方向に復
帰し、記憶手段は、異常設定条件到達前のバックラッシ
ュが生じ難いモータの最大出力を学習記憶して、これを
新たな設定出力とする。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき詳細に説明する。 【0014】図1は請求項1に係る電動リールの一実施
形態を示し、図に於て、1,3はリール本体5のフレー
ム7に装着された左右の側板、9はスプール11と軸線
を一致させて当該スプール11内に組み込んだモータ
で、モータ9はモータホルダー13を介してその一端が
フレーム7に支持されており、当該モータホルダー13
の外周に、スプール11の一端側がブラケット15と軸
受17を介して回転可能に支持されている。 【0015】そして、モータ9の防水を確実なものとす
るため、モータ9の両端側には、ゴムやシリコン等の可
撓性を有する薄肉な断面略コ字状の弾性体19,21が
密着されているが、従来、モータ9の発熱による内外の
温度差によってスプール11内のモータ収納部23に結
露が発生し、この結露によりモータ9に錆が発生して故
障の原因となる虞がある。 【0016】そこで、本実施形態は、モータ9の外周ま
たは図示しないがスプール11のモータ収納部23の内
周に除湿・乾燥剤25を取り付けて、モータ収納部23
内での結露の発生を防止している。尚、除湿・乾燥剤2
5に代えて、モータ収納部23内に不活性ガス(窒素)
等を封入してもよい。 【0017】また、図中、27はモータ9のモータ軸9
aに装着された一方向クラッチ、29はフレーム7から
突出するモータホルダー13の螺刻部13aに螺着され
たナットで、当該ナット29を螺刻部13aに螺着して
モータホルダー13がフレーム7に固定されている。一
方、図示するようにスプール11の他端側は、これに固
定したブラケット31と、フレーム7に取り付けたセッ
トプレート33の軸受35によって当該フレーム7に回
転可能に支持されている。 【0018】そして、側板3側に突出するモータ9のモ
ータ軸9aとスプール11間は、遊星歯車37aや太陽
歯車37b等からなる従来周知のギヤ減速機構37で連
結されて、モータ9の回転がスプール11に伝達される
ようになっている。そして、当該ギヤ減速機構37を構
成する遊星歯車支持体37cは、ブラケット31内に相
対回転可能に嵌合されている。 【0019】39はスプール巻上げ用のハンドルで、当
該ハンドル39は、セットプレート33に回転可能に取
り付くハンドル軸41の側板3外突出端に連結されてい
る。そして、ハンドル軸41にはスプール逆転止め用の
ラチェット43が取り付くと共に、ドライブギヤ45が
回転可能に嵌挿されており、ドライブギヤ45とハンド
ル軸41はドラグ装置47によって摩擦結合されてい
る。 【0020】また、図中、49はドライブギヤ45に噛
合するピニオンで、当該ピニオン49は、モータ9のモ
ータ軸9aの軸線上に於て上記遊星歯車支持体37cの
中心と側板3間に横架状態に支持したピニオン軸51に
回転可能且つその軸方向へ移動可能に支持されており、
ピニオン49とこれに対向する遊星歯車支持体37c間
には、両者のクラッチ結合を係脱するクラッチプレート
53が装着されている。 【0021】クラッチプレート53は、モータ9からの
巻取り動力をスプール11に伝達/遮断させるクラッチ
機構55の一構成要素で、従来と同様、側板3に挿着し
たクラッチレバー57の操作でピニオン49と上記遊星
歯車支持体37cとのクラッチ結合を係脱して、スプー
ル11を釣糸巻取り状態(クラッチON)と釣糸繰出し
状態(クラッチOFF)とに切り換えるようになってい
る。 【0022】また、上記クラッチレバー53にはマグネ
ット59が装着されると共に、当該マグネッ ト59でO
Nとなるリードスイッチ61がクラッチOFFの位置に
対応してフレーム7に取り付けられており、図1及び図
2に示すように当該リードスイッチ61のクラッチOF
F信号が、リール本体5上部の側板1,3間に装着した
制御ボックス63内の制御手段65 -1 に入力されるよう
になっている。 【0023】図2に示すように制御手段65 -1 はマイク
ロコンピュータからなり、この制御手段65 -1 は、プロ
グラムメモリ,データメモリ及び入出力装置を制御管理
して与えられたジョブを処理すべく必要な演算,転送処
理を実行するCPU67 -1 と、演算処理プログラム,糸
長計算式及び後述する異常設定条件やモータ出力を設定
出力に復帰させる復帰条件等を格納したROM69 -1
と、CPU67 -1 での演算結果等のデータを記憶するR
AM71 -1 と、入,出力インターフェース73,75及
びアップ・ダウンカウンタ77とで構成されている。 【0024】また、図1中、79,81はフレーム7に
装着された一対のリードスイッチ、83はこれらに対向
してスプール11の一端部に装着されたマグネットで、
図2に示すようにリードスイッチ79,81は入力イン
ターフェース73を介してCPU67 -1 に接続されてい
る。そして、CPU67 -1 は従来周知の糸長計測装置と
同様、リードスイッチ79,81がマグネット83によ
っていずれか先にON/OFFされることで得られるス
プール11の正転,逆転の判定信号を取り込んで釣糸の
繰出しか巻取りかを判定すると共に、リードスイッチ7
9,81から取り込むスプール11の回転パルス信号を
アップ・ダウンカウンタ77でカウントして、この計数
値を基にROM69 -1 に記憶された糸長計算式を演算実
行するようになっており、この演算結果が、釣糸の繰出
し量(糸長)として制御ボックス63の操作パネル85
上に設けたデジタル表示器87に表示されるようになっ
ている。 【0025】また、上記入力インターフェース73に
は、操作パネル85上に設けたオートスイッチ89やマ
ニュアルスイッチ91が接続されており、釣人がオート
スイッチ89を操作すると、CPU67 -1 はモータ駆動
回路93を介して釣糸の繰出し量が「0m」になるまで
モータ9を作動し、また、マニュアルスイッチ91やハ
ンドル39を操作すれば、その操作中に釣糸がスプール
11に巻き取られるようになっている。 【0026】而して、本実施形態に係る電動リール95
は、上述の如き従来と同様の構成に加え、以下の如き特
徴を有する。上述したようにクラッチレバー57を操作
してクラッチOFFにすると、スプール11が釣糸繰出
し状態(スプールフリー状態)となって、仕掛けの重量
でスプール11が繰出し方向(正転方向)へ回転して釣
糸が繰り出されていくが、電動リールは「電動胴付き」
と称されるように船に固定して使用されることが多く、
上述したようにクラッチOFFの操作で釣糸が繰り出さ
れていくが、波の揺れで船が下降して釣糸に弛みが生
じ、この弛んだ釣糸がスプール11に巻き込まれた後、
釣糸が再び引き出されると、スプール11が釣糸巻取り
方向(逆転方向)へ回転してバックラッシュが発生する
ことが知られている。 【0027】そこで、本実施形態は、釣糸の繰出し時に
於けるスプール11の「1回/秒の逆回転」をバックラ
ッシュ発生による異常変化状態と見なし、これを異常設
定条件としてROM69 -1 に格納している。 【0028】そして、リードスイッチ61のクラッチO
FF信号を入力したCPU67 -1 は、図示しないタイマ
の計測で所定の時間(例えば5秒)が経過すると、モー
タ駆動回路93を介してモータ9を設定出力(モータ出
力100%)で釣糸巻取り回転と同方向へ回転させると
共に、リードスイッチ79,81の検出結果からスプー
ル11の回転方向と異常設定条件とを比較するようにな
っている。 【0029】而して、この釣糸繰出し状態で、図3のA
点でスプール11の1回/秒の逆回転を検出すると、C
PU67 -1 は先ず、設定出力の10%のモータ出力でモ
ータ9が釣糸巻取り回転と同方向へ回転するように、モ
ータ駆動回路93を介してモータ9をデューティ制御す
るようになっている。そして、ROM69 -1 には、図3
に示すようにモータ出力の低下後、所定の時間(例えば
5秒)が経過すると、低下したモータ出力を設定出力の
90%まで復帰させる復帰条件が組み込まれている。 【0030】そして、CPU67 -1 は、斯様に90%デ
ューティの状態でモータ9を作動させて釣糸の繰出しを
したところ、図3のB点で再びスプール11の逆回転を
検出したとき、設定出力の20%のモータ出力でモータ
9を釣糸巻取り回転と同方向へ回転させ、20%のデュ
ーティ制御後、所定の時間(5秒)が経過すると、設定
出力の80%のモータ出力でモータ9をデューティ制御
し、そして、斯かる状態で釣糸の繰出しをしたところ、
再び図3のC点でスプール11の逆回転を検出したとき
には、設定出力の30%のモータ出力でモータ9を釣糸
巻取り回転と同方向へ回転させるようになっている。そ
して、所定の時間(5秒)が経過すると、CPU67 -1
が次に設定出力の70%のモータ出力でモータ9を釣糸
巻取り回転と同方向へ回転させるようにデータが組み込
まれており、斯かる70%のデューティ制御でスプール
11の逆回転が検出されないときには、70%デューテ
ィが、バックラッシュが生じ難いモータ9の最大出力で
あると学習して、これを新たなモータ9の設定出力とし
てRAM71 -1 に格納し、この70%デューティによっ
て再投入時にCPU67 -1 がモータ9を作動させて、上
述した制御を再現するようになっている。 【0031】本実施形態はこのように構成されているか
ら、実釣時に釣人がクラッチレバー57を操作してクラ
ッチOFFにすると、仕掛けの重量でスプール11が繰
出し方向へ回転して釣糸が繰り出されていくが、リード
スイッチ61のクラッチOFF信号を入力したCPU6
-1 は、クラッチOFFの操作後、タイマの計測で所定
の時間(5秒)が経過すると、モータ駆動回路93を介
してモータ9を設定出力で釣糸巻取り回転と同方向へ回
転させるため、スプール11に作用するギヤ減速機構3
7の駆動トルクや軸受部の摩擦抵抗がなくなって仕掛け
は速やかに降下していくこととなる。 【0032】また、これと同時にCPU67 -1 は、タイ
マの計測値とリードスイッチ79,81の検出結果を基
に、スプール11の回転方向と異常設定条件とを比較す
る。そして、図3のA点でスプール11の1回/秒の逆
回転を検出すると、CPU67 -1 は、設定出力の10%
のモータ出力でモータ9を釣糸巻取り回転と同方向へ回
転させて釣糸の繰出しを行うので、ギヤ減速機構37の
駆動トルクや軸受部の摩擦抵抗がスプール11に制動力
として作用し、これによりスプール11の回転速度が低
下してバックラッシュの発生が防止されることとなる。 【0033】而して、斯様にモータ出力の低下後、所定
の時間(5秒)が経過すると、CPU67 -1 は低下した
モータ出力を設定出力の90%まで復帰させるが、斯か
る90%デューティの状態で釣糸の繰出しをしたとこ
ろ、図3のB点で示すように再びスプール11の逆回転
を検出すると、CPU67 -1 は設定出力の20%のモー
タ出力でモータ9を釣糸巻取り回転と同方向へ回転させ
て釣糸の繰出しを行うので、同様にギヤ減速機構37の
駆動トルクや軸受部の摩擦抵抗がスプール11に作用し
てバックラッシュの発生が防止されることとなる。 【0034】そして、斯様に20%のデューティ制御
後、所定の時間(5秒)が経過すると、設定出力の80
%のモータ出力でモータ9が釣糸巻取り回転と同方向へ
回転し、そして、斯かる状態で釣糸の繰出しをしたとこ
ろ、図3のC点で再びスプール11の逆回転を検出した
き、CPU67 -1 は、設定出力の30%のモータ出力
でモータ9を釣糸巻取り回転と同方向へ回転させ、所定
の時間(5秒)が経過すると、次に設定出力の70%の
モータ出力に復帰させることとなる。 【0035】そして、斯かる70%のデューティ制御で
スプール11の逆回転が検出されないとき、70%のデ
ューティ制御でモータ9が作動し続けると共に、斯かる
70%デューティがバックラッシュが生じ難いモータ9
の最大出力であると学習して、これが新たなモータ9の
設定出力としてRAM71 -1 に格納され、この70%デ
ューティによって再投入時にCPU67 -1 がモータ9を
作動させて、上述した制御を再現することとなる。 【0036】このように、本実施形態は、釣糸の繰出し
時にモータ9を釣糸巻取り回転と同方向へ回転させてス
プール11に作用するギヤ減速機構37の駆動トルクや
軸受部の摩擦抵抗を排除させると共に、スプール11の
逆回転を検出したときに、モータ出力を下げ、そして、
ROM69 -1 に記憶された復帰条件で再びモータ出力を
増加方向に復帰させ乍ら、異常設定条件到達前のバック
ラッシュが生じ難いモータ9の最大出力を学習して、こ
れを新たな設定出力としてRAM71 -1 に記憶させるよ
うにしたので、本実施形態によれば、釣り場の状況で様
々に変化する釣糸の繰出し操作を、釣糸の繰出しに対す
るスプール過回転によって発生するバックラッシュの確
実な防止を図り乍ら、所定の棚位置へ仕掛けを迅速に降
下させることができることとなり、この結果、手際の良
い釣り操作が可能となって満足のいく釣果が得られるこ
ととなった。 【0037】尚、上記実施形態に於けるモータ出力のデ
ューティ制御の数値は例示であって、斯かる数値に限定
されるものでないことは勿論であるし、クラッチレバー
57のクラッチOFFの操作と同時に、モータ9が釣糸
巻取り回転方向と同方向に回転するように構成してもよ
い。 【0038】また、上記実施形態では、クラッチレバー
57の操作によるリードスイッチ61のクラッチOFF
信号で釣糸の繰出し状態を認識するようにしたが、例え
ば糸長計測装置による計測値(釣糸の繰出しでスプール
が所定回転数釣糸繰出し方向へ回転した時)を基に釣糸
の繰出し状態を認識させてもよい。更にまた、上述した
実施形態では、釣糸の繰出し時に於けるスプール11の
「1回/秒の逆回転」をバックラッシュ発生による異常
変化状態と見なしたが、例えば、リードスイッチ79,
81の検出結果を基に、CPU67 -1 で釣糸繰出し時の
単位時間当たりのスプール回転数の変化量を計測すると
共に、一定域の基準値から外れる釣糸繰出し時の単位時
間当たりのスプール回転数の変化量を異常設定条件とし
てROM69 -1 に記憶し、CPU67 -1 は計測値がこの
異常設定条件に合致したときに、釣糸巻取り回転と同方
向に回転するモータ9のモータ出力をデューティ制御す
るようにしてもよく、斯かる実施形態によっても、上記
実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能であ
る。 【0039】また、本出願人は、特開平4−27651
0号公報に於て、送信用超音波センサからスプールの釣
糸巻回面に発射された超音波が受信用超音波センサに受
信されるまでの時間差をタイマが測定して、この時間差
を基に制御手段のCPUが巻回面と両超音波センサとの
間の距離を計算式で演算し、そして、スプールに巻回さ
れた釣糸の糸巻径を同じく計算式で算出した後、糸長計
算式から糸長を演算する糸長計測装置を提案したが、上
記ROM69 -1 に基準値から外れる釣糸繰出し時のスプ
ール回転数に対する糸巻径の変化量を異常設定条件とし
て記憶し、計測された糸巻径計測値が基準値内であるか
否かをCPU67 -1 が比較し、計測値がこの異常設定条
件に合致したとき、バックラッシュが発生したとして釣
糸巻取り回転と同方向に回転するモータ9のモータ出力
をデューティ制御するように構成してもよい。 【0040】而して、この実施形態によっても、上記実
施形態と同様、バックラッシュの確実な防止を図り乍
ら、所定の棚位置へ仕掛けを迅速に降下させることが可
能である。 【0041】 【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る電動
リールによれば、釣り場の状況で様々に変化する釣糸の
繰出し操作を、釣糸の繰出しに対するスプール過回転に
よって発生するバックラッシュの確実な防止を図り乍
ら、所定の棚位置へ仕掛けを迅速に降下させることがで
きるので、手際の良い釣り操作が可能となって満足のい
く釣果が得られることとなった。また、本発明によれ
ば、初心者でも釣糸の繰出し操作に気を使う必要がなく
なるので、安心して釣りを楽しめる利点を有する。
【図面の簡単な説明】 【図1】請求項1の一実施形態に係る電動リールの断面
図である。 【図2】図1に示す電動リールの制御ブロック図であ
る。 【図3】図1に示す電動リールに装着したモータのデュ
ーティ制御図である。 【符号の説明】 5 リール本体 9 モータ 11 スプール 37 ギヤ減速機構 55 クラッチ機構 57 クラッチレバー 59 マグネット 61,79,81 リードスイッチ65 -1 制御手段 67 -1 CPU 69 -1 ROM 71 -1 RAM 95 電動リール

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 リール本体に回転可能に支持したスプー
    ルをギヤ減速機構を介して巻取り駆動するスプール駆動
    モータと、 当該スプール駆動モータを作動させるモータ作動指令手
    段と、 上記スプールを釣糸巻取り状態と釣糸繰出し状態とに切
    り換える動力伝達切換機構と、 上記スプールから繰り出される釣糸の繰出し状況を検出
    する検出手段と、 釣糸の繰出し状況の変化をバックラッシュの発生による
    異常変化状態と見なす異常設定条件及びモータ出力を
    加方向に復帰させる復帰条件とを記憶する記憶手段と、 上記動力伝達切換機構でスプールが釣糸繰出し状態に切
    り換えられて釣糸が繰り出された状態に於て、上記検出
    手段の検出結果と異常設定条件とを比較し、当該検出結
    果が異常設定条件になった時に上記モータ作動指令手段
    に検出信号を送出する比較手段とを備え、 上記モータ作動指令手段は、釣糸繰出し時にスプール駆
    動モータを釣糸巻取り回転と同方向へ設定出力で作動さ
    、上記比較手段からの検出信号に基づきスプール駆動
    モータのモータ出力を下げると共に、上記記憶手段で記
    憶された復帰条件で再びモータ出力を増加方向に復帰
    し、 上記記憶手段は、上記異常設定条件到達前のバックラッ
    シュが生じ難いスプール駆動モータの最大出力を学習記
    憶して、これを新たな設定出力とす ることを特徴とする
    魚釣用電動リール。
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