JPH1189488A - 魚釣用電動リール - Google Patents

魚釣用電動リール

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JPH1189488A
JPH1189488A JP25212997A JP25212997A JPH1189488A JP H1189488 A JPH1189488 A JP H1189488A JP 25212997 A JP25212997 A JP 25212997A JP 25212997 A JP25212997 A JP 25212997A JP H1189488 A JPH1189488 A JP H1189488A
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motor
spool
overrun
motor drive
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JP25212997A
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Kazuya Nanbu
一弥 南部
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Globeride Inc
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Daiwa Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は魚釣用電動リールに関し、船べり停
止位置で釣糸の巻取りを確実に停止させることができる
魚釣用電動リールを提供することを目的とする。 【解決手段】 船べり停止位置とこれより手前に設定さ
れたモータ駆動停止位置とを記憶する記憶手段と、糸長
計測手段の計測値に基づき、モータ駆動停止位置でスプ
ール駆動モータの駆動回路にモータ駆動停止信号を送出
するモータ停止手段と、糸長計測手段で計測されたスプ
ール停止時の船べり停止実長値と記憶手段に記憶された
船べり停止位置からオーバーラン糸長値を検出するオー
バーラン糸長値検出手段と、次回の巻取り操作時に船べ
り停止実長値が船べり停止位置と一致するように、上記
オーバーラン糸長値に基づきモータ駆動停止位置を調節
するモータ駆動停止位置調節手段とを備えたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船べり自動停止装
置を備えた魚釣用電動リールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】船釣り等、一般に水深の深い魚層を狙う
場合、釣糸の巻取り操作をスプール駆動モータ(以下、
「スプールモータ」という)で行う魚釣用電動リールが
広く用いられている。そして、正確な棚取りを行って釣
果の向上を図るため、近年、多くの魚釣用電動リールに
は、釣糸の巻取りや繰出しで回転する回転体(例えば、
スプール)の回転数に基づき釣糸の糸長(繰出し量)を
演算,計測して、この計測値を操作パネル上の表示部に
表示する糸長計測装置が装着されている。
【0003】更に、昨今、釣糸の自動巻取りに伴う竿先
保護を考慮して、斯かる糸長計測装置の計測値を基に、
釣糸が巻取り終端(糸長表示値「0」の位置)の手前の
所定位置、即ち、船べり自動停止位置まで巻き取られた
処で、自動的にスプールモータを停止させる船べり自動
停止装置を備えたものが特開平3−228634号公報
や実開平5−55876号公報等で知られており、特開
平3−228634号公報で開示された船べり自動停止
装置は、予めコンピュータに数種類の船べり停止位置を
記憶させて、状況に応じ釣人がこれらを適宜選択できる
ようにしたものである。
【0004】そして、実開平5−55876号公報で開
示された船べり自動停止装置は、状況に応じ釣人が船べ
り停止位置を任意に設定,変更できるようにしたもので
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、これらの船
べり自動停止装置は、何れも釣糸が船べり停止位置まで
巻き取られた処でスプールモータを停止させる構造上、
中高速での巻取り操作中にスプールモータを停止させる
と、スプールモータのオーバーラン現象で釣糸が巻き取
られ過ぎてしまい、仕掛けが釣人の手元(最適な取込み
位置)に来なくなって手返しが悪いといった問題があっ
た。
【0006】尚、特公平8−8826号公報には、船べ
り停止位置の手前でスプールモータの巻取り速度を徐々
に減速させて、モータ駆動停止時のオーバーランを防止
した船べり自動停止装置が開示されているが、巻取り速
度を減速させるために巻取りに時間がかかり、手返しの
効率が悪く釣果に影響が生じてしまう等の課題が残され
ている。
【0007】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、従来の船べり自動停止装置に改良を加え、駆動停止
時に生ずるスプールモータのオーバーランを考慮して、
船べり停止位置で釣糸の巻取りを確実に停止させること
ができると共に、釣糸の速やかな巻取り操作を可能とし
た魚釣用電動リールを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項1に係る魚釣用電動リールは、リール本体に
回転可能に支持されたスプールと、当該スプールを回転
駆動するスプール駆動用モータと、釣糸の繰出しで回転
する回転体の回転数を検出して釣糸の繰出し糸長を測定
する糸長計測手段と、船べり停止位置とスプール駆動モ
ータの駆動停止時のオーバーランを考慮して当該船べり
停止位置より手前に設定されたモータ駆動停止位置とを
記憶する記憶手段と、上記糸長計測手段の計測値に基づ
き、モータ駆動停止位置でスプール駆動モータの駆動回
路にモータ駆動停止信号を送出するモータ停止手段と、
糸長計測手段で計測されたスプール停止時の船べり停止
実長値と記憶手段に記憶された船べり停止位置から、オ
ーバーラン糸長値を検出するオーバーラン糸長値検出手
段と、次回の巻取り操作時に船べり停止実長値が船べり
停止位置と一致するように、上記オーバーラン糸長値に
基づきモータ駆動停止位置を調節するモータ駆動停止位
置調節手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】(作用)請求項1に係る魚釣用電動リール
によれば、釣糸の巻取りに伴う竿先保護を図るに当た
り、船べり停止時のスプールモータのオーバーランを考
慮して、船べり停止位置の手前にモータ駆動停止位置を
設定すると共に、スプール停止時の船べり停止実長値と
記憶手段に記憶された船べり停止位置からオーバーラン
糸長値検出手段がオーバーラン糸長値を検出する。
【0010】そして、斯かるオーバーラン糸長値に基づ
き、モータ駆動停止位置調節手段が、次回の巻取り操作
時に船べり停止実長値が船べり停止位置と一致するよう
にモータ駆動停止位置を調節するので、スプールモータ
がオーバーランしても、スプール停止時に船べり停止位
置で仕掛けが確実に停止することとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき詳細に説明する。図1は請求項1に係る魚釣用電
動リールの一実施形態を示し、図に於て、1はフレーム
枠体3の左右両側に側板5,7が装着されたリール本
体、9はスプールで、当該スプール9は、その一端が図
示しないブラケットを介してフレーム枠体3に回転可能
に支持され、又、その他端はこれに固定したブラケット
11と、フレーム枠体3に取り付けたセットプレート1
3の軸受15によってリール本体1に回転可能に支持さ
れている。
【0012】17はスプール9内に軸線を一致させて配
置したスプールモータで、当該スプールモータ17の回
転軸17aとスプール9間は太陽歯車19やこれに噛合
する複数の遊星歯車21等からなる動力伝達機構23を
介して連結されており、スプールモータ17の巻取り動
力が当該動力伝達機構23を介してスプール9に伝達さ
れるようになっている。そして遊星歯車21を支持する
遊星歯車支持体25のボス部25aは、スプール9を支
持するブラケット11のボス11a内に相対回転可能に
嵌合されている。
【0013】そして、遊星歯車支持体25には、スプー
ルモータ17の回転軸17aと同軸上に配置したピニオ
ン軸27に回転可能且つその軸方向へ移動可能に支持さ
れたピニオン29がクラッチ結合しており、当該ピニオ
ン29と遊星歯車支持体25との間に、両者を係脱する
クラッチプレート31が配置されている。このクラッチ
プレート31は、スプールモータ17や後述する手動ハ
ンドル33の巻取り動力をスプール9に伝達/遮断させ
るクラッチ機構の構成要素で、図2は斯かるクラッチ機
構35の詳細を示している。
【0014】図2中、37はクラッチプレート31を作
動させるクラッチ作動プレートで、当該クラッチ作動プ
レート37は、リール本体1の上部後方から下部前方に
亘って長尺に形成されている。そして、クラッチ作動プ
レート37の中央には手動ハンドル33のハンドル軸3
9等が挿通する長孔41が形成され、更に、この長孔4
1を挟んで2つのカム43が設けられている。
【0015】又、リール本体1の下部前方の側板5,7
間にはクラッチ駆動用モータ(以下「クラッチモータ」
という)45が装着されており、当該クラッチモータ4
5の駆動でクラッチ作動プレート37が矢印A,B方向
へ移動して、クラッチがON/OFFするようになって
いる。即ち、図3に示すように上記クラッチモータ45
には減速機構47が装着されており、当該減速機構47
のレバー49に取り付くピン51が、クラッチ作動プレ
ート37の後端側に設けた長孔53に係合している。そ
して、クラッチモータ45は、図1に示す制御ボックス
55上の操作パネル57に配設されたクラッチスイッチ
59の操作で駆動するようになっており、当該クラッチ
スイッチ59の操作でクラッチモータ47が回転してレ
バー49が図2の矢印C方向へ移動すると、クラッチ作
動プレート37が矢印A方向へ移動するようになってい
る。
【0016】そして、クラッチプレート39はコイルス
プリング61によってクラッチ作動プレート37方向へ
付勢されているが、上述の如くクラッチモータ45の回
転でクラッチ作動プレート37が矢印A方向へ移動する
と、当該コイルスプリング61のバネ力に抗してカム4
3がクラッチプレート31をピニオン軸27の軸線方向
に移動させるため、当該クラッチプレート31がピニオ
ン29をピニオン軸27の軸線方向に移動させて遊星歯
車支持体25とのクラッチ結合を解除(クラッチOF
F)するようになっている。
【0017】又、クラッチ作動プレート37の上方の一
側縁部にはマグネット63が装着されており、このマグ
ネット63でON/OFFされるリードスイッチ65,
67が、クラッチのON/OFFに対応してクラッチ作
動プレート37のガイド部材69に配置されている。そ
して、図2に示すようにクラッチスイッチ59の操作に
よるクラッチモータ45の矢印D方向への回転で、クラ
ッチ作動プレート37が矢印B方向へ移動してカム43
によるクラッチプレート31の変位が解除されると、ク
ラッチプレート31がコイルスプリング61の復元力で
ピニオン29を遊星歯車支持体25にクラッチ結合させ
てクラッチがONとなる。そして、このとき、リードス
イッチ65がマグネット63によりONとなって、その
信号を入力した後述する制御装置71からの指令でクラ
ッチモータ45が停止するようになっている。
【0018】同様に、クラッチモータ45の矢印C方向
への回転でクラッチ作動プレート37が矢印A方向へ移
動してクラッチがOFFとなると、リードスイッチ67
がマグネット63でONとされてクラッチモータ45が
制御装置71の指令で停止するようになっている。又、
図1に於て、33は釣糸巻取用の手動ハンドルで、当該
手動ハンドル33は、セットプレート13に回転可能に
取り付くハンドル軸39の側板7外突出端に連結されて
いる。そして、ハンドル軸39にはスプール逆転止め用
の爪車73が取り付き、更にドライブギヤ75が回転可
能に取り付けられており、ドライブギヤ75とハンドル
軸39間は、図示しない従来周知のドラグ装置で摩擦結
合されて、手動ハンドル33の巻取り動力がドライブギ
ヤ75に伝達されるようになっている。そして、図2に
示すように爪車73には、図示しないバネで付勢された
係止爪77が当接しており、当該係止爪77はピン79
によってセットプレート13に軸着されている。
【0019】一方、図1中、81はスプール9の一側面
に埋設されたマグネット、83は当該マグネット81に
対向してフレーム枠体3に配置された磁気センサで、図
4に示すように磁気センサ83は、制御ボックス55内
に収納された制御手段71の糸長計測手段に接続されて
いる。この糸長計測手段は、特開平5−103567号
公報に開示された糸長計測装置と同様、磁気センサ83
から出力されるスプール9の正転,逆転の判定信号を取
り込んで釣糸85の繰出しか巻取りかを判定すると共
に、磁気センサ83から取り込むスプール9の回転パル
ス信号をカウントして、この計数値を基にメモリ(記憶
手段)87に記憶された糸長計算式を演算実行するよう
になっている。
【0020】そして、その演算結果を、操作パネル57
上に設けたデジタル表示器89に釣糸85の繰出し糸長
として表示させるようになっているが、この糸長計測の
計測値は、釣糸85の巻取りに伴う竿先保護を考慮した
後述する船べり自動停止に加え、釣糸85の繰出しに伴
う棚取りに利用されている。即ち、図6に示すようにデ
ジタル表示器89には、釣糸85の繰出し糸長を表示す
る糸長表示部89aと棚位置を表示する棚表示部89b
が設けられており、例えば図5に示すように釣糸85
(仕掛け90)が竿先91から1メートル下の海面93
まで繰り出されると、磁気センサ83からの回転パルス
信号を基に糸長計測手段が繰出し糸長を演算して、その
演算結果が図6の如く両表示部89a,89bに表示さ
れるようになっている。
【0021】一方、図1に示すように操作パネル57上
には、両表示部89a,89bの表示値を夫々「0.0
M」にセットするセットスイッチ95,97が装着され
ている。そして、図6に示す表示状態でセットスイッチ
95を操作して糸長表示部89aの表示値を図7の如く
「0.0M」とした後、釣糸85を図5に示すように例
えば125メートル繰り出すと、両表示部89a,89
bは図8の如き表示状態となり、この状態でセットスイ
ッチ97を操作して棚表示部89bの表示値を図9の如
く「0.0M」とすると、制御手段71では、水深12
5メートルを棚停止位置Eに設定するようになってい
る。そして、釣糸85がこの棚停止位置Eから巻き取ら
れると、制御手段71は糸長表示部89aの表示値を
「125.0M」から順次減少していくと共に、棚表示
部89bの表示値を「0.0M」から順次増加して棚停
止位置Eからの距離を表示するようになっている。
【0022】そして、従来と同様、以後の繰出し操作で
釣糸85が棚停止位置Eまで繰り出されると、制御手段
71は、クラッチモータ駆動回路99に指令を送ってク
ラッチモータ45を駆動させ、クラッチを繋ぐことで釣
糸85の繰出しを停止させるようになっている。
【0023】一方、図1に示すように操作パネル57上
にはオートスイッチ101やマニュアルスイッチ103
が装着されており、これらの操作でスプールモータ17
が駆動して釣糸85が巻き取られるようになっている
が、スプールモータ17による釣糸85の巻取りに伴う
竿先保護を考慮して、本実施形態では、セットスイッチ
95でセットした糸長表示部89aの表示値「0.0
M」を巻取り終端として、その手前水深2メートルの位
置が船べり停止位置F(糸長表示部89aの表示値
「2.0M」)としてメモリ87に予め設定記憶されて
いると共に、スプールモータ駆動停止時のオーバーラン
を考慮して、船べり停止位置Fの手前0.2メートルの
水深がモータ駆動停止位置G(糸長表示部89aの表示
値「2.2M」)としてメモリ87に設定記憶されてい
る。
【0024】そして、上述したようにオートスイッチ1
01やマニュアルスイッチ103の操作でスプールモー
タ17が駆動して釣糸85が巻き取られるが、制御手段
71内のモータ停止手段は、糸長計測手段の計測値を基
に釣糸85がモータ駆動停止位置Gまで巻き取られる
と、図4に示すスプールモータ駆動回路105にモータ
停止指令を送出するようになっており、このように本実
施形態は、スプールモータ17の駆動停止時のオーバー
ランを考慮して、当該モータ駆動停止位置Gでモータ停
止指令を送出させることにより、スプールモータ17が
オーバーランしても、スプール停止時に船べり停止位置
Fで仕掛け90が確実に停止するようにしたものであ
る。
【0025】従って、オートスイッチ101を操作すれ
ば、釣糸85がスプールモータ17によって自動的に巻
き取られ、又、マニュアルスイッチ103を操作すれ
ば、その操作中に釣糸85がスプールモータ17によっ
て巻き取られるが、釣糸85がモータ駆動停止位置Gま
で巻き取られると、モータ停止指令でスプールモータ1
7の駆動が自動的に停止する。そして、スプールモータ
17がオーバーランしても、スプール停止時に仕掛け9
0が船べり停止位置Fで停止することとなる。
【0026】然し、例えば、魚がかかった状態で釣糸8
5を巻き取る場合と、空巻き状態で釣糸85を巻き取る
場合とでは釣糸85の巻取り速度は一致しない。そのた
め、スプールモータ17のオーバーラン量は異なり、常
にスプールモータ17が0.2メートルオーバーランす
るとは限らない。そこで、本実施形態は、更に糸長計測
手段の計測値に基づき、制御手段71内のオーバーラン
糸長値検出手段が、常時、スプール停止時の船べり停止
実長値と、メモリ87に設定された船べり停止位置Fと
からオーバーラン糸長値を検出するようになっており、
スプール停止時の船べり停止実長値、即ち、スプール停
止時の糸長表示部89aの表示値が「1.9M」である
とすると、オーバーラン糸長値検出手段は、 2.2−1.9=0.3(メートル) の演算を行って、スプールモータ駆動停止からスプール
停止時のオーバーラン糸長値を検出する。
【0027】そして、次に、制御手段71内のモータ駆
動停止位置調節手段は、オーバーラン糸長値検出手段で
検出されたオーバーラン糸長値「0.3メートル」に基
づき 、 2.0+0.3=2.3(メートル) の演算を行って、メモリ87に記憶されているモータ駆
動停止位置Gを「2.2メートル」から「2.3メート
ル」に補正し、次回の巻取り時に、糸長表示部89aの
表示値「2.3M」の水深で、モータ停止手段がスプー
ルモータ駆動回路105にモータ停止指令を送出するよ
うになっている。
【0028】この後、釣糸85の巻取り操作毎に、オー
バーラン糸長値検出手段は、スプール停止時の船べり停
止実長値と補正された船べり停止位置F(糸長表示部8
9aの表示値「2.3M」)からオーバーラン糸長値を
検出するようになっており、例えばスプール停止時の糸
長表示部89aの表示値が「2.0M」であれば、オー
バーラン糸長値は「0」であるから補正はされず、又、
スプール停止時の糸長表示部89aが「1.9M」を表
示していれば、オーバーラン糸長値検出手段が 2.3−1.9=0.4(メートル) の式を演算実行して、このオーバーラン糸長値を基に、 2.0+0.4=2.4(メートル) の式から、モータ駆動停止位置調節手段は、メモリ87
に記憶されている補正されたモータ駆動停止位置「2.
3メートル」を新たに「2.4メートル」に設定し直す
ようになっている。
【0029】従って、次回は、糸長表示部89aの表示
値「2.4M」の処で、モータ停止手段がスプールモー
タ駆動回路105にモータ停止指令を送出することとな
る。又、これとは反対に、スプール停止時の表示値が
「1.9M」でなく「2.1M」であるならば、 2.3−2.1=0.2(メートル) とオーバーラン糸長値が何らかの原因で変化しているの
で、 2.0+0.2=2.2(メートル) の式から、モータ駆動停止位置調節手段はメモリ87に
記憶されているモータ駆動停止位置「2.3メートル」
を「2.2メートル」に補正して、次回は、糸長表示部
89aの表示値「2.2M」で、モータ停止手段がスプ
ールモータ駆動回路105にモータ停止指令を送出する
ようになっている。
【0030】そして、以後、同じように上述した手順を
繰り返していくこととなる。その他、図1中、107は
スプールモータ17や制御手段71を起動する操作パネ
ル57上のメインスイッチ、109は電源コード111
を接続するコネクタで、当該コネクタ111を介してリ
ール本体1が船上に配置したバッテリ等の電源に接続さ
れるようになっている。
【0031】本実施形態に係る魚釣用電動リール113
はこのように構成されているから、魚釣りを行うに当た
り、メインスイッチ107を操作してスプールモータ1
7やクラッチモータ45,制御装置71等を起動した
後、棚停止位置Eまで釣糸85を繰り出して魚の当たり
を待てばよい。そして、魚の当たりがあって釣人がオー
トスイッチ101やマニュアルスイッチ103を操作す
れば、スプールモータ17が駆動して釣糸85が巻き取
られるが、魚釣用電動リール113の購入後、始めての
巻取り操作に於て、制御手段71内のモータ停止手段
は、糸長計測手段の計測値を基に、メモリ87に当初設
定されたモータ駆動停止位置G(糸長表示部89aの表
示値「2.2M」)まで釣糸85が巻き取られた処で、
スプールモータ駆動回路105にモータ停止指令を送出
してスプールモータ17を停止させる。
【0032】而して、これと同時にオーバーラン糸長値
検出手段が、スプールモータ駆動停止からスプール停止
時のオーバーラン糸長値を検出する。そして、船べり停
止実長値、即ち,スプール停止時の糸長表示部89aの
表示値が「2.0M」であれば、オーバーラン糸長値は
「0メートル」であるから、仕掛け90が船べり停止位
置Fで正確に停止したとして、モータ駆動停止位置調節
手段はメモリ87に記憶されているモータ駆動停止位置
Gを補正することなく釣りが継続され、以後、巻取り操
作に伴い、糸長計測手段の計測値に基づきオーバーラン
糸長値検出手段が、常時、スプール停止時の船べり停止
実長値と設定された船べり停止位置Fからオーバーラン
糸長値を検出していく。
【0033】そして、巻取り操作に於て、船べり停止実
長値が「1.9M」であると、仕掛け90が船べり停止
位置Fで正確に停止しなかったとして、オーバーラン糸
長値検出手段は、 2.2−1.9=0.3(メートル) の演算を行って、スプールモータ駆動停止からスプール
停止時のオーバーラン糸長値「0.3メートル」を検出
する。
【0034】そして、モータ駆動停止位置調節手段は、
斯かるオーバーラン糸長値「0.3メートル」に基づ
き、メモリ87に記憶されているモータ駆動停止位置G
を「2.2メートル」から「2.3メートル」に補正す
るので、次回の巻取り時に、糸長表示部89aの表示値
「2.3M」のモータ駆動停止位置Gでモータ停止手段
がスプールモータ駆動回路105にモータ停止指令を送
出し、スプールモータ17がオーバーランしても、仕掛
け90が船べり停止位置Fで確実に停止することとな
る。
【0035】この後、例えば、スプール停止時の糸長表
示部89aが「1.9M」を表示すると、オーバーラン
糸長値検出手段が求めたオーバーラン糸長値「0.4メ
ートル」を基に、モータ駆動停止位置調節手段は、 2.0+0.4=2.4(メートル) の式から、メモリ87に記憶されている補正されたモー
タ駆動停止位置「2.3メートル」を新たに「2.4メ
ートル」に補正し、次回は糸長表示部89aの表示値
「2.4M」の処で、モータ停止手段がスプールモータ
駆動回路105にモータ停止指令を送出することとな
る。
【0036】このように本実施形態は、釣糸85の巻取
りに伴う竿先保護を図るに当たり、船べり停止時のスプ
ールモータ17のオーバーランを考慮して、船べり停止
位置Fの手前にモータ駆動停止位置Gを設定すると共
に、スプール停止時の船べり停止実長値とメモリ87に
記憶した船べり停止位置Fからオーバーラン糸長値検出
手段がオーバーラン糸長値を検出して、斯かるオーバー
ラン糸長値に基づき、モータ駆動停止位置調節手段が、
次回の巻取り操作時に船べり停止実長値が船べり停止位
置Fと一致するようにモータ駆動停止位置Gを調節する
ように構成したので、スプールモータ17がオーバーラ
ンしても、スプール停止時に船べり停止位置Fで仕掛け
90が確実に停止することとなった。
【0037】従って、本実施形態によれば、巻取り後の
仕掛け90の位置が常に安定するので、魚の取込み時に
仕掛け90が釣人の手元(最適な取込み位置)に来るこ
ととなって、巻取り,仕掛けのセッティング,繰出し等
の一連の操作が容易に行え、而も、本実施形態は、既述
した従来例と異なり、モータ駆動停止時のオーバーラン
を防止するためにスプールモータ17の巻取り速度を徐
々に減速させるものではないから、斯かる従来例に比し
釣糸85の巻取りに時間がかかる虞もない。
【0038】尚、上記実施形態では、セットスイッチ9
5でセットした糸長表示部89aの表示値「0.0M」
を巻取り終端として、その手前水深2メートルの位置を
船べり停止位置Fとしてメモリ87に予め設定記憶させ
ると共に、船べり停止位置Fの手前0.2メートルの水
深を、初回の巻取り操作時のモータ駆動停止位置Gとし
てメモリ87に予め設定記憶させたが、釣人の入力操作
でこれらの船べり停止位置Fやモータ駆動停止位置Gを
任意に設定できるようにしてもよいし、又、数種の船べ
り停止位置Fと各船べり停止位置Fに応じたモータ駆動
停止位置Gとを予めメモリ87に設定記憶させておき、
釣人がスイッチ操作で任意に船べり停止位置Fを選択す
ることで、これに応じた初回の巻取り操作時のモータ駆
動停止位置Gが決定できるように構成してもよい。
【0039】而して、これらの実施形態によっても、上
記実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能で
ある。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る魚釣
用電動リールによれば、モータ駆動停止時にスプールモ
ータがオーバーランしても、スプール停止時に仕掛けが
船べり停止位置で確実に停止して巻取り後の仕掛けの位
置が常に安定するので、巻取り,仕掛けのセッティン
グ,繰出し等の一連の操作が容易に行えることとなっ
た。
【0041】而も、本発明は、モータ駆動停止時のオー
バーランを防止するためにスプールモータの巻取り速度
を徐々に減速させるものではないから、従来に比し釣糸
の巻取りに時間がかかることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の一実施形態に係る魚釣用電動リール
の一部切欠き平面図である。
【図2】図1に示す魚釣用電動リールの一部切欠き側面
図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図1に示す魚釣用電動リールの制御ブロック図
である。
【図5】棚停止位置と船べり停止位置,モータ駆動停止
位置の説明図である。
【図6】デジタル表示器の糸長表示部と棚表示部の表示
状態の説明図である。
【図7】デジタル表示器の糸長表示部と棚表示部の表示
状態の説明図である。
【図8】デジタル表示器の糸長表示部と棚表示部の表示
状態の説明図である。
【図9】デジタル表示器の糸長表示部と棚表示部の表示
状態の説明図である。
【符号の説明】
1 リール本体 9 スプール 17 スプールモータ 29 ピニオン 31 クラッチプレート 33 手動ハンドル 35 クラッチ機構 37 クラッチ作動プレート 45 クラッチモータ 57 操作パネル 71 制御手段 85 釣糸 87 メモリ 89 デジタル表示器 109 魚釣用電動リール E 棚停止位置 F 船べり停止位置 G モータ駆動停止位置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体に回転可能に支持されたスプ
    ールと、 当該スプールを回転駆動するスプール駆動用モータと、 釣糸の繰出しで回転する回転体の回転数を検出して釣糸
    の繰出し糸長を測定する糸長計測手段と、 船べり停止位置とスプール駆動モータの駆動停止時のオ
    ーバーランを考慮して当該船べり停止位置より手前に設
    定されたモータ駆動停止位置とを記憶する記憶手段と、 上記糸長計測手段の計測値に基づき、モータ駆動停止位
    置でスプール駆動モータの駆動回路にモータ駆動停止信
    号を送出するモータ停止手段と、 糸長計測手段で計測されたスプール停止時の船べり停止
    実長値と記憶手段に記憶された船べり停止位置から、オ
    ーバーラン糸長値を検出するオーバーラン糸長値検出手
    段と、 次回の巻取り操作時に船べり停止実長値が船べり停止位
    置と一致するように、上記オーバーラン糸長値に基づき
    モータ駆動停止位置を調節するモータ駆動停止位置調節
    手段と、 を備えたことを特徴とする魚釣用電動リール。
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