JP3109563B2 - 魚釣用リール - Google Patents

魚釣用リール

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JP3109563B2
JP3109563B2 JP07064144A JP6414495A JP3109563B2 JP 3109563 B2 JP3109563 B2 JP 3109563B2 JP 07064144 A JP07064144 A JP 07064144A JP 6414495 A JP6414495 A JP 6414495A JP 3109563 B2 JP3109563 B2 JP 3109563B2
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孝 寺内
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ダイワ精工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、釣糸の糸長計測装置を
備えた魚釣用リールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】正確な棚取りを行って釣果の向上を図る
ため、近年、多くの魚釣用リールには、スプールの如く
釣糸の巻上げや繰出しで回転する回転体の回転数を磁気
的に検知して、釣糸の繰出し量や巻上げ量を電気的に計
測できるようにした糸長計測装置が装着されている。
【0003】そして、斯かる糸長計測装置の計測値を基
に、従来、魚釣用電動リールにあっては、特開平2−1
19734号公報等に開示されるように釣糸の自動巻上
げに伴う竿先保護を考慮して、釣糸が巻上げ終端(糸長
表示値「0」の位置)の手前の所定位置、即ち、船べり
自動停止位置まで巻き上げられた処で、自動的にスプー
ル駆動モータを停止する船べり自動停止装置を備えたも
のが知られており、又、手動の魚釣用リールにあって
は、実公平3−27428号公報又は実公平4−455
10号公報等に開示されるように、糸長計測装置の計測
値を基に、釣糸が所定の繰出し量や巻上げ量に達した処
でアラーム音を発するようにしたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、魚
がかかって釣糸に負荷が加わった状態で巻き上げる場合
と空巻き状態で巻き上げる場合とでは、例えば前者の釣
糸の巻上げ速度が1m/sであるのに対し後者の巻上げ
速度は1.5m/sであるといったように、釣糸の巻上
げ速度は一致しないのが実情である。
【0005】然し乍ら、魚釣用電動リールに組み込まれ
た従来の船べり自動停止装置にあっては、釣糸の巻上げ
速度を何等考慮することなく、釣糸が船べり自動停止位
置まで巻き上げられた処で一律にスプール駆動モータの
停止命令を出しているため、空巻き状態で巻き上げる場
合のように巻上げ速度が早いと、オーバーランによる竿
先の破損や糸切れ,仕掛けの絡付き等のトラブルが発生
してしまう虞があった。
【0006】同様に、手動の魚釣用リールにあっても、
従来、釣糸の巻上げ速度を何等考慮していないが、単に
釣糸が所定の繰出し量や巻上げ量に達した処でアラーム
音を発するようにしただけでは、巻上げ操作のばらつき
により狙った位置で確実に停止させることができず、そ
の結果、オーバーランによる竿先の破損や糸切れ,仕掛
けの絡付き等のトラブルが発生し、又、正確な棚取りを
行うことができなかった。
【0007】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、請求項1は、釣糸の巻上げ操作時のオーバーランに
よる竿先の破損や糸切れ,仕掛けの絡付き等のトラブル
を防止した魚釣用リールを提供することを目的とする。
そして、請求項2は、上記目的に加え、棚取り精度の向
上を図った魚釣用リールを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項1に係る魚釣用リールは、リール本体に回転
可能に支持したスプールと、当該スプールを巻取り駆動
するスプール駆動モータと、スプールに巻回される釣糸
の巻上げや繰出しで回転する回転体の回転数を検知し
て、釣糸の繰出し糸長及び釣糸の糸速度を計測する糸長
計測手段及び糸速度計測手段と、複数の釣糸の設定巻上
げ速度に応じたスプール駆動モータの船べり停止命令点
を記憶した記憶手段と、糸速度計測手段で計測した実際
の巻上げ速度と上記設定巻上げ速度とを比較する比較手
段と、糸長計測装置の計測値と比較手段の結果を基に、
実際の巻上げ速度に応じた船べり停止命令点で、上記ス
プール駆動モータの駆動回路にモータ停止指令を送出す
るモータ停止手段とを備え、上記モータ停止手段からの
モータ停止指令でスプール駆動モータを船べり停止命令
点で停止させて、船べり停止位置でのスプールのオーバ
ーランによる巻き込み過ぎを防止したことを特徴とす
る。
【0009】そして、請求項2に係る魚釣用リールは、
リール本体に回転可能に支持したスプールと、スプール
に巻回される釣糸の巻上げや繰出しで回転する回転体の
回転数を検知して、釣糸の繰出し糸長及び釣糸の糸速度
を計測する糸長計測手段及び糸速度計測手段と、アラー
ム音を発生する警報アラームと、複数の釣糸の設定糸速
度に応じた船べり報知命令点及び棚取り報知命令点を記
憶した記憶手段と、糸速度計測手段で計測した実際の糸
速度と上記設定糸速度とを比較する比較手段と、 糸長
計測装置の計測値と比較手段の結果を基に、実際の糸速
度に応じた船べり報知命令点及び棚取り報知命令点で、
上記警報アラームの駆動回路にアラーム鳴動指令を送出
するアラーム鳴動手段とを備え、上記警報アラームを上
記報知命令点で鳴動させて、船べり停止位置及び棚停止
位置でのスプールのオーバーランによる巻き込み過ぎ及
び繰り出し過ぎを防止したことを特徴としている。
【0010】
【作用】請求項1に係る魚釣用リールによれば、釣糸の
繰出しや巻上げに伴い、糸長計測装置と糸速度計測装置
が回転体の回転数を検知して、釣糸の繰出し糸長と巻上
げ速度を計測する。そして、比較手段では、記憶手段に
記憶された複数の釣糸の設定巻上げ速度と糸速度計測手
段の実測値とを比較し、モータ停止手段は、糸長計測装
置の計測値と比較手段の結果を基に、実際の巻上げ速度
に応じた船べり停止命令点で、スプール駆動モータの駆
動回路にモータ停止指令を送出するので、スプール駆動
モータはモータ停止指令で停止し、そして、スプールは
オーバーランすることなく船べり停止位置で自然に停止
することとなる。
【0011】一方、請求項2に係る魚釣用リールによれ
ば、釣糸の繰出しや巻上げに伴い、同じく糸長計測装置
と糸速度計測装置が回転体の回転数を検知して、釣糸の
繰出し糸長と糸速度を計測する。そして、比較手段で
は、記憶手段に記憶された複数の釣糸の設定糸速度と糸
速度計測手段の実測値とを比較し、アラーム鳴動手段
は、糸長計測装置の計測値と比較手段の結果を基に、実
際の糸速度に応じた船べり報知命令点及び棚取り報知命
令点で、警報アラームの駆動回路にアラーム鳴動指令を
送出することとなる。従って、例えば警報アラームの鳴
動で釣糸巻上げ操作を停止したりクラッチ機構を釣糸巻
取り状態に切り換えれば、スプールは船べり停止位置や
棚停止位置で自然に停止することとなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は請求項1に係る魚釣用リールの一実施
例を示し、図に於て、1はフレーム枠体3の左右両側に
側板5,7が装着されたリール本体、9はスプールで、
当該スプール9は、その一端が図示しないブラケットを
介してフレーム枠体3に回転可能に支持され、又、その
他端はこれに固定したブラケット11と、フレーム枠体
3に取り付けたセットプレート13の軸受15によって
リール本体1に回転可能に支持されている。
【0013】17はスプール9内に軸線を一致させて配
置したスプール駆動モータで、当該スプール駆動モータ
17の回転軸17aとスプール9間は動力伝達機構19
を介して連結されており、スプール駆動モータ17の巻
取り動力が当該動力伝達機構19を介してスプール9に
伝達されるようになっている。そして、動力伝達機構1
9を構成するギヤキャリィ21のボス部21aは、スプ
ール9を支持するブラケット11のボス11a内に相対
回転可能に嵌合されている。
【0014】又、図中、23はスプール巻取用の手動ハ
ンドルで、当該手動ハンドル23は、セットプレート1
3に回転可能に取り付くハンドル軸25の側板7外突出
端に連結されている。そして、ハンドル軸25にはスプ
ール逆転止め用の爪車27が取り付き、更にドライブギ
ヤ29が回転可能に取り付けられており、ドライブギヤ
29とハンドル軸25間は、図示しない周知のドラグ装
置により摩擦結合されて、手動ハンドル23の巻取り動
力がドライブギヤ29に伝達されるようになっている。
尚、図示しないが、爪車27の爪27aには、バネで付
勢された係止爪が当接しており、当該係止爪はピンによ
って側板7に軸着されている。
【0015】31はドライブギヤ29に噛合するピニオ
ンギヤで、当該ピニオンギヤ31は、スプール駆動モー
タ17の回転軸17aの軸線上に於て、上記ギヤキャリ
ィ21のボス部21aの中心と側板7間に横架状態に支
持したピニオン軸33に回転可能且つその軸方向へ移動
可能に支持されており、ピニオンギヤ31とこれに対向
するギヤキャリィ21のボス部21aとの間にはクラッ
チプレート35が装着されている。
【0016】このクラッチプレート35は、スプール駆
動モータ17や手動ハンドル23の巻取り動力をスプー
ル9に伝達/遮断させるクラッチ機構の構成要素で、従
来と同様、側板7に装着したクラッチレバー37の操作
でピニオンギヤ31とギヤキャリィ21のボス部21a
とのクラッチ結合を係脱させて、スプール9をスプール
フリー状態(クラッチOFF)と巻上げ状態(クラッチ
ON)とに切り換えるようになっている。
【0017】又、図中、39はフレーム枠体3に組み付
けられた収納体、41はスプール9の一側面に埋設され
たマグネット、43は当該マグネット41に対向してフ
レーム枠体3に配置されたリードスイッチで、マグネッ
ト41とリードスイッチ43は、スプール9の回転を電
気信号に変換してスプール9の回転速度に比例したパル
スを発生するエンコーダ45を構成する。
【0018】そして、図2に示すように、このパルスが
収納体39内に組み込まれた制御手段47の糸長計測装
置に入力,演算されて、その演算結果が釣糸49の繰出
し量として収納体39の上部に設けた操作パネル51の
デジタル表示器53に表示されるようになっているが、
エンコーダ45からのパルスは、更に制御手段47の糸
速度計測装置に入力されている。そして、当該糸速度計
測装置では、釣糸49の単位時間当たりの長さを演算処
理することで釣糸49の巻上げ速度を計測するようにな
っており、この演算で求められた巻上げ速度の実測値
が、以下述べるように、釣糸49の自動巻上げに伴う竿
先保護を考慮した船べり停止に利用されるようになって
いる。
【0019】即ち、既述したように、魚がかかった状態
で巻き上げる場合と空巻き状態で巻き上げる場合とでは
釣糸の巻上げ速度は一致しない。そのため、この巻上げ
速度の差を何等考慮せずに釣糸が船べり自動停止位置ま
で巻き上げられた処で一律にスプール駆動モータの停止
命令を出したのでは、巻上げ速度が遅い場合に比し巻上
げ速度が早いと、オーバーランによる竿先の破損や糸切
れ等のトラブルが発生してしまう虞がある。
【0020】そこで、図1に示すようにリール本体1の
操作パネル51上には、糸長計測装置で計測されてデジ
タル表示器53に表示された糸長表示値を「0」にセッ
トするセットスイッチ55が配置されているが、本実施
例では、セットスイッチ55でセットした糸長表示値
「0」を巻上げ終端として、その先2メートルの位置を
船べり停止点とすると共に、この船べり停止点の先5メ
ートルまでの範囲を速度監視エリアと設定している。そ
して、図2に示すメモリ57には、表1に示すように、
釣糸49の複数の設定巻上げ速度に応じたスプール駆動
モータ17の船べり停止命令点が記憶されている。
【表1】 尚、本実施例に於て船べり停止命令点とは、スプール駆
動モータ17のモータ駆動回路59にモータ停止指令を
送出するポイントをいい、上記船べり停止点は糸長表示
値「2」の位置となるが、例えば船べり停止命令点
「2.4m」は糸長表示値が「2.4」の位置をいう。
そして、釣糸49の巻上げ時に、制御手段47内の比較
手段は上述した速度監視エリアに於て、糸速度計測手段
で計測した実測値と上記設定巻上げ速度とを比較し、制
御手段47内のモータ停止手段が、糸長計測装置の計測
値と当該比較手段の結果を基に、実際の巻上げ速度に応
じた船べり停止命令点でモータ駆動回路59にモータ停
止指令を送出するようになっている。そして、斯様に実
際の巻上げ速度に応じた船べり停止命令点でモータ停止
指令が送出される結果、スプール駆動モータ17はモー
タ停止指令で停止し、スプール9は以後、船べり停止命
令点から船べり停止点、即ち、糸長表示値「2」の位置
まで回転して自然に停止するようになっている。
【0021】又、上記操作パネル51には、上述したデ
ジタル表示器53やセットスイッチ55をはじめ、スプ
ール駆動モータ17や制御手段47を起動するON/O
FFスイッチ61やオートスイッチ63,マニュアルス
イッチ65が配置されており、オートスイッチ63を操
作すれば、釣糸49が自動的に巻き上げられ、又、デジ
タル表示器53に表示された糸長表示値を見乍らマニュ
アルスイッチ65を操作すれば、その操作中に釣糸49
が巻き上げられることとなる。
【0022】その他、図1中、67は電源コード69を
接続するコネクタで、当該コネクタ67を介してリール
本体1が船上に配置したバッテリ等の電源に接続される
ようになっている。本実施例に係る魚釣用リールはこの
ように構成されているから、魚釣を行う場合は、リール
本体1にコネクタ67を介して電源コード69を接続し
た後、ON/OFFスイッチ61を操作してスプール駆
動モータ17や制御手段47を起動する。
【0023】そして、クラッチレバー37を操作してク
ラッチをOFFに切り換えれば、スプール9はスプール
フリーの状態となるから、仕掛けの重量で釣糸49がス
プール9から繰り出され、スプール9の回転はエンコー
ダ45により釣糸49の繰出し長さに応じたパルスに変
換されて糸速度計測装置に入力,演算される。そして、
その演算結果に基づく繰出し糸長がデジタル表示器53
に表示されるので、釣人はその表示を見乍ら予定の水深
でクラッチレバー37を操作し、クラッチをONに切り
換えればよい。
【0024】この状態で魚の当たりを待ち、魚の当たり
があった場合や餌をつけ変える場合にオートスイッチ6
3やマニュアルスイッチ65を操作すれば、スプール駆
動モータ17が駆動して釣糸49は巻き上げられること
となる。そして、釣糸49の巻上げに伴い、糸長計測装
置による糸長計測と併せて糸速度計測装置により巻上げ
速度が計測されるが、当初釣糸49を繰り出すに当た
り、釣糸49が図3に示す海面70に達したところでセ
ットスイッチ55を操作して海面70を巻上げ終端とし
ておくと、その手前2メートルの糸長表示値「2」のポ
イントが船べり停止点Aとなり、この船べり停止点Aの
手前5メートルまでの範囲が速度監視エリアBとなる。
【0025】従って、例えばオートスイッチ63の操作
で釣糸49が巻き上げられて速度監視エリアBに入る
と、制御手段47内の比較手段が、糸速度計測手段の実
測値とメモリ57に記憶された設定巻上げ速度とを比較
する。そして、制御手段47内のモータ停止手段は、糸
長計測装置の計測値と上記比較手段の結果を基に、実際
の巻上げ速度に応じた船べり停止命令点でモータ駆動回
路59にモータ停止指令を送出するので、スプール駆動
モータ17は斯かるモータ停止指令で停止し、スプール
9は以後、船べり停止命令点から船べり停止点、即ち、
糸長表示値「2」の船べり停止点Aまで回転して自然に
停止することとなる。
【0026】このように、従来の船べり自動停止装置
は、釣糸の巻上げ速度を何等考慮することなく、釣糸が
船べり自動停止位置まで巻き上げられた処で一律にスプ
ール駆動モータの停止命令を出していたが、本実施例
は、釣糸49の実際の巻上げ速度に応じた船べり停止命
令点でスプール駆動モータ17のモータ停止指令を出す
ようにしたので、スプール駆動モータ17が当該モータ
停止指令で停止して、以後、スプール9は船べり停止命
令点から船べり停止点まで回転して自然に停止すること
となる。
【0027】従って、本実施例によれば、釣糸49の巻
上げ操作時のオーバーランによる竿先の破損や糸切れ,
仕掛けの絡付き等のトラブルが防止できて、魚釣用リー
ルの実用性が向上することとなった。尚、上記実施例で
は、エンコーダ45を用いて釣糸49の糸長計測や巻上
げ速度を計測したが、エンコーダ45に代えて、釣糸4
9の繰出しに伴い回転するスプール連動ギヤや釣糸巻着
面圧接ローラ等の回転を検出して、糸長計測や巻上げ速
度を計測してもよいことは勿論である。
【0028】図4は請求項2に係る魚釣用リールの一実
施例を示し、図に於て、71はフレーム枠体73の左右
両側に側板75,77が装着されたリール本体、79は
スプールで、当該スプール79はスプール軸81を介し
てフレーム枠体73に回転可能に支持されている。又、
図中、83は手動ハンドルで、この手動ハンドル83に
よる回転力が、ドライブギヤ85やピニオン87からな
る動力伝達機構89によりスプール軸81に伝達されて
釣糸49の繰出しや巻取りが行われると共に、側板77
に装着したクラッチレバー91の操作で、スプール79
がスプールフリー状態と巻取り状態とに切り換わるよう
になっている。
【0029】93はフレーム枠体73に組み付けられた
収納体、95はスプール79の一側面に埋設されたマグ
ネット、97はマグネット95に対向してフレーム枠体
73に配置されたリードスイッチで、マグネット95と
リードスイッチ97は、スプール79の回転を電気信号
に変換してスプール79の回転速度に比例したパルスを
発生するエンコーダ99を構成する。
【0030】そして、図5に示すように、このパルスが
収納体93内に組み込まれた制御手段101の糸長計測
装置に入力,演算されて、その演算結果が釣糸49の繰
出し量として操作パネル103のデジタル表示器105
に表示されると共に、制御手段101の糸速度計測装置
に入力されて釣糸49の糸速度が計測されるようになっ
ているが、この糸速度の実測値は、釣糸49の巻上げに
伴う竿先保護を考慮した船べり停止に加え、釣糸49の
繰出しに伴う棚取りに利用されている。
【0031】即ち、上記デジタル表示器105には、釣
糸49の繰出し糸長を表示する繰出し表示部105aに
加え、棚位置を表示する棚表示部105bが設けられて
いる。 そして、例えば図6に示すように釣糸49が竿
先から3メートル下の海面70まで繰り出されると、エ
ンコーダ99からのパルスが糸長計測装置に入力,演算
されて、その演算結果が、先ず、釣糸49の繰出し量と
して図7の如く両表示部105a,105bに表示され
るようになっている。
【0032】一方、図4に示すように操作パネル103
には、両表示部105a,105bの表示値を「0」に
セットするセットスイッチ107,109が配置されて
いる。そして、図7に示す表示状態でセットスイッチ1
07を操作して繰出し表示部105aの表示値を図8の
如く「0」とすると、制御手段101では、斯かる糸長
表示値「0」を巻上げ終端としてその先2メートルの位
置を船べり停止点Cとすると共に、この船べり停止点C
の先5メートルまでの範囲を速度監視エリアDと設定す
るようになっている。
【0033】この後、図8の表示状態から釣糸49を例
えば125メートル繰り出すと、両表示部105a,1
05bは図9の如き表示状態となるが、この状態でセッ
トスイッチ109を操作して棚表示部105bの表示値
を図10の如く「0」とすると、制御手段101では、
斯かる表示値「0」を棚停止点Eとすると共に、この棚
停止点Eの手前5メートルまでの範囲を速度監視エリア
Fと設定するようになっている。
【0034】尚、図示しないが、釣糸49がこの棚停止
点Eから巻き上げられると、エンコーダ99からのパル
スを入力した制御手段101内の糸長計測装置は、繰出
し表示部105aの表示値を「125」から順次減少し
ていくと共に、棚表示部105bの表示値を「0」から
順次増加して棚停止点Eからの距離を表示するようにな
っている。
【0035】そして、図5に示すメモリ111には、釣
糸49の複数の設定糸速度に応じた船べり報知命令点
(例えば、手動巻上げ速度が0.7m/sのとき、糸長
表示値「2」の船べり停止点Cに対して0.5メートル
補正した糸長表示値「2.5」の位置)と棚取り報知命
令点(同様に、棚停止点Eに対して補正した位置)が記
憶されている。そして、釣糸49の巻上げ時に、制御手
段101内の比較手段は、上述した速度監視エリアDに
於て糸速度計測手段で計測した実測値と上記設定糸速度
とを比較し、制御手段101内のアラーム鳴動手段は、
糸長計測装置の計測値と当該比較手段の結果を基に、実
際の糸速度に応じた船べり報知命令点でアラーム駆動回
路113に警報アラーム115のアラーム鳴動指令を送
出するようになっている。
【0036】同様に、釣糸49の繰出し時に、制御手段
101の比較手段は速度監視エリアFに於て、糸速度計
測手段による実測値と上記設定糸速度とを比較し、そし
て、アラーム鳴動手段が、糸長計測装置の計測値と当該
比較手段の結果を基に、実際の糸速度に応じた棚取り報
知命令点でアラーム駆動回路113に警報アラーム11
5のアラーム鳴動指令を送出するようになっている。
【0037】その他、図4中、117は制御手段101
やデジタル表示器105を起動するON/OFFスイッ
チで、本実施例では、制御手段101やデジタル表示器
105の電源はリール本体71に内蔵されている。本実
施例に係る魚釣用リールはこのように構成されているか
ら、ON/OFFスイッチ117を操作し、クラッチレ
バー91を操作してクラッチをOFFに切り換えればス
プール79はスプールフリーの状態となるから、仕掛け
の重量で釣糸49がスプール79から繰り出され、エン
コーダ99からのパルスが制御手段101の糸長計測装
置と糸速度計測装置に入力,演算されることとなる。そ
して、糸長計測装置に於ける演算結果が、釣糸49の繰
出し量として図7の如く繰出し表示部105aと棚表示
部105bに夫々表示されるが、釣糸49が海面70ま
で繰り出されたところでセットスイッチ107を操作し
て繰出し表示部105aの表示値を図8の如く「0」と
すると、制御手段101では、海面70を巻上げ終端と
してその先2メートルの位置を船べり停止点Cとすると
共に、この船べり停止点Cの先5メートルまでの範囲を
速度監視エリアDと設定する。
【0038】そして、釣糸49を更に125メートル繰
り出したところでクラッチレバー91を操作してクラッ
チをONに切り換えると共に、セットスイッチ109を
操作して棚表示部105bの表示値を図10の如く
「0」とすると、制御手段101では、斯かる表示値
「0」を棚停止点Eとし、この棚停止点Eの手前5メー
トルまでの範囲を速度監視エリアFと設定することとな
る。
【0039】従って、このように、釣糸49を繰り出し
て棚停止点Eを設定した後、手動ハンドル83の操作で
釣糸49が巻き上げられると、制御手段101内の比較
手段は、速度監視エリアDに於て糸速度計測手段で計測
した実測値とメモリ111に記憶された設定糸速度とを
比較する。そして、制御手段101内のアラーム鳴動手
段は、糸長計測装置の計測値と当該比較手段の結果を基
に、実際の糸速度に応じた船べり報知命令点でアラーム
駆動回路113に警報アラーム115のアラーム鳴動指
令を送出するので、釣人アラーム音が聞こえたところ
で手動ハンドル83の操作を止めれば、スプール79が
船べり停止点C、即ち、繰出し表示部105aの表示値
が「2」の位置まで回転を続けて自然に停止すること
なる。
【0040】又、上述したように棚停止点Eを設定して
釣糸49を巻き上げた後、再び釣糸49を繰り出すと、
制御手段101内の比較手段は上述した速度監視エリア
Fに於て、糸速度計測手段で計測した実測値と上記設定
糸速度とを比較する。そして、アラーム鳴動手段が、糸
長計測装置の計測値と比較手段の結果を基に、実際の糸
速度に応じた棚取り報知命令点でアラーム駆動回路11
3に警報アラーム115のアラーム鳴動指令を送出する
ので、釣人はアラーム音が聞こえたところでクラッチレ
バー91を操作すれば、スプール79が以後、棚取り報
知命令点から棚停止点E、即ち、棚表示部105bの表
示値が「0」の位置まで回転して自然に停止するので、
正確な棚取りが可能となる。
【0041】このように、本実施例は、釣糸49の実際
の糸速度に応じた船べり報知命令点や棚取り報知命令点
で警報アラーム115のアラーム鳴動指令を出すように
したので、本実施例によれば、釣糸49の巻上げ操作時
のオーバーランによる竿先の破損や糸切れ,仕掛けの絡
付き等のトラブルが防止できると共に、棚取り精度の向
上が図られることとなった。
【0042】尚、上記各実施例のデジタル表示器53,
105の表示形式は、液晶又は発光ダイオードを用いた
セグメント表示形式によるが、図4の実施例の如き上下
2段の表示方法に代え、図11に示すデジタル表示器1
19のように、図示しないスイッチの操作で一つの表示
部119aに繰出し糸長と棚位置を交互に切り換えて表
示させてもよいし、又、図12及び図13に示すデジタ
ル表示器121のように、表示の大きなメイン表示部1
21aと表示の小さなサブ表示部121bとを設けて、
図示しないスイッチの操作でメイン表示部121aとサ
ブ表示部121bに繰出し糸長と棚位置を交互に切り換
えて表示させてもよい。
【0043】更に又、図14に示すデジタル表示器12
3の如くドット表示形式によって、画面一杯にスイッチ
操作で繰出し糸長と棚位置を交互に切り換えて表示させ
てもよい。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る魚釣
用リールによれば、船べり停止命令点でのモータ停止指
令でスプール駆動モータが停止し、スプールは以後、船
べり停止位置まで回転して自然に停止するので、釣糸の
巻上げ操作時のオーバーランによる竿先の破損や糸切
れ,仕掛けの絡付き等のトラブルを防止して、魚釣用リ
ールの実用性を向上することが可能となる。そして、請
求項2に係る魚釣用リールによれば、警報アラームによ
る釣糸巻上げ操作の停止で、スプールは報知命令点から
船べり停止位置まで回転して自然に停止し、又、警報ア
ラームによるクラッチ機構の釣糸巻取り状態への切換え
で、スプールは棚取り報知命令点から棚停止位置まで回
転して自然に停止するので、請求項1に係る発明と同様
効果に加え、棚取り精度の向上が図られることとなっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る魚釣用リールの一実施例の一部
切欠き平面図である。
【図2】図1に示す魚釣用リールの制御ブロック図であ
る。
【図3】船べり停止点と速度監視エリアの関係を示す説
明図である。
【図4】請求項2に係る魚釣用リールの一実施例の平面
図である。
【図5】図4に示す魚釣用リールの制御ブロック図であ
る。
【図6】船べり停止点,棚停止点と速度監視エリアの関
係を示す説明図である。
【図7】デジタル表示器の繰出し表示部と棚表示部の表
示状態の説明図である。
【図8】デジタル表示器の繰出し表示部と棚表示部の表
示状態の説明図である。
【図9】デジタル表示器の繰出し表示部と棚表示部の表
示状態の説明図である。
【図10】デジタル表示器の繰出し表示部と棚表示部の
表示状態の説明図である。
【図11】デジタル表示器に於ける繰出し糸長と棚の表
示方法の説明図である。
【図12】デジタル表示器に於ける繰出し糸長と棚の表
示方法の説明図である。
【図13】デジタル表示器に於ける繰出し糸長と棚の表
示方法の説明図である。
【図14】デジタル表示器に於ける繰出し糸長と棚の表
示方法の説明図である。
【符号の説明】
1,71 リール本体 3,73 フレーム枠体 9,79 スプール 17 スプール駆動モータ 23,83 手動ハンドル 37,91 クラッチレバー 45,99 エンコーダ 47,101 制御手段 49 釣糸 53,105,119,121,123 デジタル表示
器 55,107,109 セットスイッチ 57,111 メモリ 81 スプール軸 105a 繰出し表示部 105b 棚表示部 115 警報アラーム A,C 船べり停止点 B,D,F 速度監視エリア E 棚停止点
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−123087(JP,A) 特開 平6−141744(JP,A) 特開 平6−303881(JP,A) 実開 昭60−185477(JP,U) 実開 昭59−117365(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 89/015 A01K 89/017

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体に回転可能に支持したスプー
    ルと、 当該スプールを巻取り駆動するスプール駆動モータと、 スプールに巻回される釣糸の巻上げや繰出しで回転する
    回転体の回転数を検知して、釣糸の繰出し糸長及び釣糸
    の糸速度を計測する糸長計測手段及び糸速度計測手段
    と、 複数の釣糸の設定巻上げ速度に応じたスプール駆動モー
    タの船べり停止命令点を記憶した記憶手段と、 糸速度計測手段で計測した実際の巻上げ速度と上記設定
    巻上げ速度とを比較する比較手段と、 糸長計測装置の計測値と比較手段の結果を基に、実際の
    巻上げ速度に応じた船べり停止命令点で、上記スプール
    駆動モータの駆動回路にモータ停止指令を送出するモー
    タ停止手段とを備え、 上記モータ停止手段からのモータ停止指令でスプール駆
    動モータを船べり停止命令点で停止させて、船べり停止
    位置でのスプールのオーバーランによる巻き込み過ぎを
    防止し たことを特徴とする魚釣用リール。
  2. 【請求項2】 リール本体に回転可能に支持したスプー
    ルと、 スプールに巻回される釣糸の巻上げや繰出しで回転する
    回転体の回転数を検知して、釣糸の繰出し糸長及び釣糸
    の糸速度を計測する糸長計測手段及び糸速度計測手段
    と、 アラーム音を発生する警報アラームと、 複数の釣糸の設定糸速度に応じた船べり報知命令点及び
    棚取り報知命令点を記憶した記憶手段と、 糸速度計測手段で計測した実際の糸速度と上記設定糸速
    度とを比較する比較手段と、 糸長計測装置の計測値と比較手段の結果を基に、実際の
    糸速度に応じた船べり報知命令点及び棚取り報知命令点
    で、上記警報アラームの駆動回路にアラーム鳴動指令を
    送出するアラーム鳴動手段とを備え、 上記警報アラームを上記報知命令点で鳴動させて、船べ
    り停止位置及び棚停止 位置でのスプールのオーバーラン
    による巻き込み過ぎ及び繰り出し過ぎを防止し たことを
    特徴とする魚釣用リール。
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