JP2838960B2 - 魚釣用電動リール - Google Patents

魚釣用電動リール

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JP2838960B2
JP2838960B2 JP5143707A JP14370793A JP2838960B2 JP 2838960 B2 JP2838960 B2 JP 2838960B2 JP 5143707 A JP5143707 A JP 5143707A JP 14370793 A JP14370793 A JP 14370793A JP 2838960 B2 JP2838960 B2 JP 2838960B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚釣用電動リールに係
り、詳しくは釣糸の繰出し操作性の向上を図った魚釣用
電動リールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の魚釣用電動リールは、実
開昭61−110275号公報等に開示されるように、
リール本体に回転可能に支持したスプール内に、スプー
ルモータとその回転をスプールに伝達するギヤ減速機構
が組み込まれている。
【0003】そして、クラッチをONにしてスプールモ
ータを駆動することで、その回転がギヤ減速機構を介し
てスプールに伝達され、スプールが釣糸の巻取り方向に
回転し釣糸がスプールに巻き取られるようになってい
る。
【0004】又、仕掛けを棚位置に降下させる場合に
は、クラッチをOFFにしてスプールをスプールフリー
状態にすれば、仕掛けの重量でスプールが釣糸繰出し方
向に回転して釣糸が順次繰り出されることとなる。
【0005】然し、斯かる魚釣用電動リールにあって
は、釣糸の繰出しによってスプールが回転すると、これ
に噛合するギヤ減速機構のギヤ列も回転するため、ギヤ
列の駆動トルク及び軸受部の摩擦抵抗等がスプールに制
動力として作用し、これが仕掛けの降下速度(釣糸の繰
出し速度)を遅くさせる要因となっていた。
【0006】そこで、本出願人は、先に実願平1−37
924号に於て、釣糸の繰出し時に、スプールモータを
釣糸繰出し方向へ駆動してギヤ減速機構のギヤ列を釣糸
繰出し方向へ回転させることにより、スプールに作用す
る釣糸繰出し回転方向の制動力をなくして仕掛けの落下
速度をスピードアップし、釣果を向上できる魚釣用電動
リールを提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】而して、昨今の魚釣用
電動リールの動向として、予め記憶された所定の棚位置
に釣糸が繰り出されたときに、アクチュエータの作動で
自動的にクラッチをスプールフリー状態から巻取り状態
に、即ち、自動的にクラッチをOFFからONに切り換
えて棚停止を行う棚停止機構を備えたものが広く普及し
ている。
【0008】然し、上述した実願平1−37924号の
魚釣用電動リールは、釣糸の繰出し時に於ける仕掛けの
落下速度の向上は図れるものの、予め設定された棚位置
をデジタル表示部が表示したときに、釣り人がこれを確
認してクラッチレバーをクラッチONの位置に切り換え
てスプールモータの繰出し方向への回転を停止し、或い
はオートスイッチやマニアルスイッチの操作でスプール
モータを停止させる等の手動操作が必要であり、所定の
棚位置で自動的に棚停止を行うことにより、一連の連続
した釣り動作を行えないといった改善すべき課題が残さ
れていた。
【0009】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、釣糸の繰出し時に於ける仕掛けの落下速度のスピー
ドアップを図り、併せて所定の棚位置で自動的に棚停止
を行うことにより、釣糸の繰出し操作性の向上を図った
魚釣用電動リールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、リール本体に回転可能に支
持されたスプールを駆動するスプールモータと、スプー
ルをスプールフリー状態と巻取り状態に切り換えるクラ
ッチ機構と、スプールフリー状態を検知する検知手段か
らのクラッチOFF信号に基づいて、スプールモータを
釣糸繰出し方向へ回転制御する制御手段とを備えた魚釣
用電動リールに於て、釣糸の繰出し糸長を計測する糸長
計測手段と、所定の糸長を記憶する記憶手段とを備え、
制御手段は、釣糸が所定の繰出量に達したとき、スプー
ルモータの釣糸繰出し方向への回転を一旦停止させると
共に、この状態で上記検知手段からクラッチOFF信号
を入力したとき、スプールモータを釣糸繰出し方向へ再
駆動させることを特徴とする。
【0011】
【作用】 請求項1に係る魚釣用電動リールによれば、釣
糸の繰出しに伴い、スプールモータが釣糸繰出し方向へ
回転する。 そして、上記スプールモータは、釣糸が所定
の繰出量に達したとき、制御手段の指令で釣糸繰出し方
向への回転が一旦停止するが、回転が停止したにも拘ら
ず、クラッチがOFFであるならば、スプールモータは
釣糸繰出し方向へ再び回転することとなる。
【0012】
【実施例】 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。 図1は本発明の一実施例に係る魚釣用電動リ
ールの一部切欠き平面図を示し、図に於て、1はリール
本体、3,5はリール本体1の左右両側に固着したリー
ル側枠、7は釣糸9を巻回したスプールで、当該スプー
ル7は、その一端が図示しないブラケットを介してリー
ル本体1に回転可能に支持され、又、他端はこれに 固定
したブラケット11と、リール本体1に取り付けたセッ
トプレート13の軸受15によって回転可能に支持され
ている。
【0013】そして、スプール7内には、当該スプール
7と軸線を一致させてスプールモータ17が配置されて
おり、スプールモータ17の回転軸17aとスプール7
間はギヤ減速機構19により互いに連結されて、スプー
ルモータ17の回転をスプール7に伝達できるようにな
っている。尚、ギヤ減速機構19を構成するギヤキャリ
ィ21のボス部21aは、スプール7を支持するブラケ
ット11のボス11a内に相対回転可能に嵌合されてい
る。
【0014】23はスプール巻上げ用の手動ハンドル
で、手動ハンドル23は、セットプレート13に回転可
能に取り付けたハンドル軸25のリール側枠5外突出端
に連結されている。そして、ハンドル軸25には、図2
の如きスプール逆回転防止用の爪車27がリール側枠5
内で固着され、更にドライブギヤ29が回転可能に取り
付けられている。そして、ドライブギヤ29とハンドル
軸25間は、ハンドル軸25にセットしたドラグ装置3
1により摩擦結合されて、手動ハンドル23の回転がド
ライブギヤ29に伝達できるようになっている。
【0015】尚、図2に示すように爪車27の壁面には
ピン27aが取り付けられ、又、爪車27の爪27bに
は、ばね33で付勢された係止爪35が係止しており、
係止爪35はピン37によってリール側枠5に軸着され
ている。
【0016】39はリール側枠5に回動可能に取り付け
られ、端部に偏心ピン41が設けられたクラッチレバー
で、クラッチレバー39のリール側枠5と対向する面に
はマグネット43が埋設され、そして、当該マグネット
43によりONとされるリードスイッチ45が、クラッ
チレバー39のOFF操作位置に対応してリール側枠5
内に配設されており、このマグネット43とリードスイ
ッチ45は、スプール7のスプールフリー状態、即ち、
クラッチOFFを検知する検知手段として機能する。
【0017】47はクラッチレバー39に連結するクラ
ッチ作動プレートで、クラッチ作動プレート47の一端
部には長孔49が、又、他端部にはカム51、そして、
一側壁には突片53が夫々設けられており、長孔49内
には、上述したクラッチレバー39の偏心ピン41が嵌
入し、そして、引張バネ55を介してクラッチレバー3
9方向へ付勢されている。
【0018】尚、図2中、57はクラッチ作動プレート
47の動きを規制するガイドピン、59はストッパを兼
ねたガイドピンである。 一方、図1に於て、61は上記
ドライブギヤ29に噛合するピニオンギヤで、当該ピニ
オンギヤ61は、スプール7の軸線上に於てギヤキャリ
ィ21のボス部21aの中心とリール側枠5間に横架状
態に支持したピニオン軸63に回転可能且つその軸方向
へ移動可能に支持されており、ピニオンギヤ61とこれ
に対向するギヤキャリィ21のボス部21a間には、両
者を係脱するクラッチプレート65が配設されている。
【0019】クラッチプレート65はスプールモータ1
7からスプール7への巻取り動力を伝達又は遮断させる
もので、図2に示すようにコイルバネ67によってクラ
ッチ作動プレート47方向へ付勢されている。従って、
クラッチレバー39を回転操作すると、ピニオンギヤ6
1がピニオン軸63の軸線方向に移動されて、クラッチ
プレート65がOFF,ON、即ち、スプールモータ1
7からスプール7への巻取り動力を遮断又は伝達させる
こととなる。
【0020】又、図2中、67は螺子69によってリー
ル本体1に取り付けられたソレノイドで、当該ソレノイ
ド67は、後述するようにリール本体1の操作パネル7
1上に配設したオートスイッチ73やマニアルスイッチ
75のプッシュ操作及び制御手段77からの作動指令で
起動するソレノイド駆動回路79によって作動するよう
になっており、ソレノイド67の作動棒81には作動体
83が当接している。
【0021】作動体83は、ソレノイド67の作動棒8
1に当接する作動片85と、クラッチプレート65の一
側壁に設けた突片53に当接する舌片87、そして、上
記爪車27の爪27bに当接する作動アーム89とを有
し、螺子91によってリール本体1に回動自在に螺着さ
れている。又、作動体83は、引張バネ93によって作
動片85がソレノイド67の作動棒81に当接すると共
に、舌片87がクラッチ作動プレート47の突片53に
当接するように付勢されている。
【0022】更に、図1中、95はスプール7の側面に
埋設されたマグネット、97はマグネット95に対向し
てリール側枠3に埋設されたリードスイッチで、マグネ
ット95とリードスイッチ97は、スプール7の回転を
電気信号に変換してスプール7の回転速度に比例したパ
ルスを発生するエンコーダ99を構成するもので、この
パルス信号が制御手段77に入力されて、繰り出された
釣糸9の糸長計測が行われるようになっている。
【0023】又、101は電動リールの制御ユニット
で、当該制御ユニット101は、図1に示すようにリー
ル側枠3,5と一体構造の水密収納部103内に装着さ
れてリール本体1に組み付けられている。そして、制御
ユニット101の操作パネル71上には、オートスイッ
チ73やマニアルスイッチ75,糸長と棚を表示するデ
ジタル表示部105,リセットスイッチ107,棚設定
用の棚スイッチ109、そして、棚停止ON/OFFス
イッチ111等が配設されている。
【0024】次に、制御ユニット101の構成を図3に
基づいて説明する。 図3に於て、制御手段77はマイク
ロコンピュータからなり、全体を制御するCPU(中央
処理装置)113と、釣糸巻取り及び釣糸繰出し時のス
プールモータ制御,糸長表示処理及びリセット,棚取り
等のためのプログラムを格納するROM115と、CP
U113での演算結果及び各種の入力データを格納記憶
するRAM117と、入力インターフェース119及び
出力インターフェース121とを備え、これらはバス1
23を介してCPU113に接続されている。
【0025】そして、上記入力インターフェース119
には、リードスイッチ45やオートスイッチ73,マニ
アルスイッチ75,エンコーダ99,リセットスイッチ
107,棚スイッチ109,棚停止ON/OFFスイッ
チ111が夫々接続され、又、出力インターフェース1
21には、表示部駆動回路125及びモータ駆動回路1
27、そして、上述したソレノイド駆動回路79が接続
されており、表示部駆動回路125にはデジタル表示部
105が、モータ駆動回路127にはスプールモータ1
7が、又、ソレノイド駆動回路79にはソレノイド67
が夫々接続されている。
【0026】次に、上記のように構成された本実施例に
係る魚釣用電動リールの動作を、図4以下に示すフロー
チャートに基づいて説明する。 100m乃至それ以上の
水深に生息する魚を釣る場合は、釣竿に装着した電動リ
ールにコネクタ129を介して電源コード131を接続
し、この電源コード131を鰐口クリップ等により船上
に配置したバッテリ等の直流電流に接続する。
【0027】而して、斯様に電動リールに電源が接続さ
れると、制御手段77が初期設定される(ステップS
1)。 そして、図2に示すようにクラッチONの位置に
あるクラッチレバー39を矢印方向へ操作する。尚、棚
位置が設定されるまで、ソレノイド67による棚停止機
構は作動しないようになっている。
【0028】すると、ピニオンギヤ61が、図1の二点
鎖線で示すようにピニオン軸63上を右方向へ移動する
ため、クラッチプレート65が離れてクラッチOFFと
なり、スプール7はスプールフリー状態となる。そし
て、仕掛けを所定量(例えば、2〜3m)繰り出した後
にリセットスイッチ107をプッシュ操作して、デジタ
ル表示部105の表示を「0m」にする(ステップS
2)。
【0029】一方、制御手段77ではステップS3に進
み、リードスイッチ45の状態を入力インターフェース
119を介してCPU113に取り込む。そして、次の
ステ ップS4に於て、リードスイッチ45がONされた
か、即ち、クラッチレバー39がクラッチOFFの位置
に操作されたか否かを判定する。ここで、「NO」のと
きはステップS3に戻り、「YES」のときはステップ
S5に進む。
【0030】而して、仕掛けを所定量繰り出して釣糸9
を釣り竿から垂らすと、仕掛けの重量で釣糸9はスプー
ル7から順次繰り出されるが、仕掛けの降下に伴いスプ
ール7が回転すると、スプール7の回転はエンコーダ9
9により釣糸9の繰出し長さに応じたパルスに変換され
て、入力インターフェース119を介してCPU113
に取り込まれ、繰出し糸長が演算される(ステップS
6)。
【0031】次のステップS7では、釣糸9が所定量、
例えば、6m繰り出されたか否かを判定する。 ここで、
「NO」のときはステップS6に戻り、「YES」のと
きはステップS8に移行して、CPU113は、釣糸繰
出し方向への回転指令を出力インターフェース121を
介してモータ駆動回路127に出力し、スプールモータ
17を釣糸繰出し方向へ回転させる。
【0032】スプールモータ17は、スプール7が仕掛
けの重量で釣糸繰出し方向にフリー回転されるとき、軸
受15やギヤ減速機構19の摩擦抵抗等によりスプール
7に作用する制動力を相殺するようなトルクで回転す
る。そのため、仕掛けは何らの抵抗を受けることなく、
且つバックラッシュの生じない最適速度で水中を降下す
ることとなる。
【0033】斯様に仕掛けの降下に伴いスプール7が回
転すると、同様にスプール7の回転はエンコーダ99に
より釣糸9の繰出し長さに応じたパルスに変換されて、
入力インターフェース119を介してCPU113に取
り込まれると共に、ステップS9に於てアップカウント
され繰出し糸長に演算される。そして、その演算結果
は、1m単位毎に出力インターフェース121を介して
表示部駆動回路125に出力され、デジタル表示部10
5に表示される。
【0034】そして、仕掛けの降下に伴い釣糸9が順次
繰り出されると、繰出量に応じた糸長がデジタル表示部
105に表示されるから、この表示内容を見乍ら、予め
船頭から指示された水深、即ち、棚位置まで仕掛けを降
下させる。そして、デジタル表示部105の表示内容
が、例えば「123m」になったならば、図5に示すよ
うにクラッチレバー39をクラッチON位置に操作する
(ステップS10)。
【0035】すると、クラッチONとなってスプール7
にドラグ装置31のドラグ力が作用するので、スプール
7の繰出し回転が停止して釣糸9の繰出しが停止する。
又、これと同時に、リードスイッチ45がOFFとなる
ため、これを検知した制御手段77は、モータ駆動回路
127にモータ停止指令を出し、スプールモータ17の
糸繰出し方向への回転を停止する(ステップS11)。
【0036】この状態で、魚の当たりを待つ。 そして、
魚の当たりがあった場合には、棚スイッチ109を押し
てその信号を入力インターフェース119を介してCP
U113に取り込み、これにより「123」の演算デー
タを棚位置としてRAM117に格納し記憶させる(ス
テップS12)。 これによって、デジタル表示部105
には、図1の如く「棚123」が表示される。そして、
これと同時に、オートスイッチ73又はマニアルスイッ
チ75をプッシュ操作する(ステップS13)。
【0037】オートスイッチ73が操作されると、オー
トスイッチ73はON状態にインターロックされ、この
ON信号が制御手段77に取り込まれる。そして、ON
信号を入力した制御手段77は、作動指令をモータ駆動
回路127に出力してスプールモータ17を釣糸巻取り
方向へ連続回転させ、釣糸9をスプール7に巻き取らせ
る(ステップS14)。
【0038】この釣糸9の巻取り時には、棚位置まで降
下された糸長から巻取り糸長が順次 減算されて、その演
算結果はデジタル表示部105に表示される。そして、
所定の位置まで巻き取られると、制御手段77はモータ
駆動回路127に停止指令を出力し、スプールモータ1
7は停止する(ステップS15)。
【0039】尚、釣糸9の巻取り時にオートスイッチ7
3を再びプッシュ操作すると、制御手段77の指令でス
プールモータ17は停止するようになっており、又、マ
ニアルスイッチ75をプッシュ操作してその押圧力を維
持すると、スプールモータ17は巻取り方向に回転し、
マニアルスイッチ75から押圧力を解除すれば、スプー
ルモータ17は直ちに停止する。
【0040】次に、この状態で棚停止ON/OFFスイ
ッチ111をON操作して、釣糸9を再度投入する場合
の手順をフローチャートで説明する。 ステップS14及
びステップS15で釣糸9を巻き上げ、スプールモータ
17を停止させた後、先ず、棚停止ON/OFFスイッ
チ111をON操作し(ステップS16)、次いで、ク
ラッチONの位置にあるクラッチレバー39を再び、図
2の如くクラッチOFF位置へ操作し(ステップS1
7)、スプール7をスプールフリー状態にする。
【0041】そして、制御手段77では、ステップS3
及びステップS4と同様、クラッチレバー39がOFF
位置に来ているか否かの判定をする(図6のステップS
18及びステップS19)。
【0042】ステップS19で「YES」の判定がなさ
れると、次いで、ステップS5及びステップS6と同
様、釣糸9の繰出量を制御手段77が演算する(ステッ
プS20及びステップS21)。このステップS21に
於ける演算結果は、1m単位毎に出力インターフェース
121を介して表示部駆動回路125に出力され、デジ
タル表示部105に表示される。
【0043】そして、仕掛けの降下に伴い釣糸9が順次
繰り出されると、次のステップS2 2では、ステップS
7と同様、釣糸9が「6m」繰り出されたか否かを判定
し、ここで、「NO」のときはステップS21に戻り、
「YES」のときはステップS23に移行して、ステッ
プS8と同じくCPU113は、釣糸繰出し方向への回
転指令を出力インターフェース121を介してモータ駆
動回路127に出力し、スプールモータ17を釣糸繰出
し方向へ回転させる。そして、釣糸9の繰出し糸長が制
御手段77で演算され(ステップS24)、その演算結
果はデジタル表示部105に表示される。
【0044】スプールモータ17が作動して釣糸9が繰
り出されるに伴い、ステップS25では、釣糸9が所定
の繰出量(棚位置の手前、例えば2m)に達したか否か
が判定され、「NO」のときはステップS24に戻り、
「YES」のときはステップS26に移行し、CPU1
13はモータ駆動回路127に停止指令を出力してスプ
ールモータ17を一旦停止させる(ステップS26)。
【0045】従って、以後、釣糸9は仕掛けの重量のみ
によって通常の繰出速度で繰り出されることとなる。
尚、斯様に棚位置の手前で予めスプールモータ17の回
転を停止させておけば、棚位置での釣糸9の繰出し停止
の際の衝撃を小さくできる利点がある。
【0046】そして、更に、釣糸9の繰出し糸長が制御
手段77で演算され(ステップS27)、釣糸9がRA
M117に格納された棚位置「123m」まで繰り出さ
れた否かがステップS28で判定される。そして、釣糸
9が棚位置まで繰り出されたとステップS28で判定さ
れると、ステップS29に於て、棚停止スイッチ111
がON状態であるか否か判定される。そして、「YE
S」と判定されると、制御手段77はソレノイド駆動回
路79に作動指令を出してソレノイド67を作動させる
(ステップS30)。
【0047】而して、斯様にソレノイド67が作動する
と、図5の如く作動棒81が突出して作動体83の作動
片85を押し出す。そのため、作動体83の舌片87と
クラ ッチ作動プレート47の突片59との係合が解除さ
れて、クラッチ作動プレート47は引張ばね55の復元
力によりクラッチレバー39方向へ戻され、これに連動
してクラッチレバー39は偏心ピン41を支点として矢
印方向へ回動し、クラッチON位置に戻される(ステッ
プS31)。
【0048】すると、ピニオンギヤ61とギヤキャリィ
21とが結合し、スプール7にドラグ装置31のドラグ
力が作用するので、スプール7は巻取り状態となってス
プール7の繰出回転は停止し、釣糸9の繰出しも停止す
る(ステップS32)。
【0049】この状態で、魚の当たりを待つ。 そして、
魚の当たりがあった場合には、ステップS13と同様、
オートスイッチ73又はマニアルスイッチ75をプッシ
ュ操作する(ステップS33)。
【0050】 オートスイッチ73が操作されると、オー
トスイッチ73はON状態にインターロックされ、そし
て、このON信号が制御手段77に取り込まれると、制
御手段77は作動指令をモータ駆動回路127に出力し
てスプールモータ17を釣糸巻取り方向へ連続回転さ
せ、釣糸9をスプール7に巻き取らせる(ステップS3
4)。
【0051】この釣糸9の巻取り時にも、棚位置までの
繰出量から巻取り糸長が順次減算されてその演算結果が
デジタル表示部105に表示される。そして、所定の位
置まで巻き取られると、制御手段77はモータ駆動回路
127に停止指令を出力し、スプールモータ17が停止
する(ステップS35)。
【0052】尚、この場合に於ても、釣糸9の巻取り時
にオートスイッチ73を再びプッシュ操作すれば、制御
手段77の指令でスプールモータ17は停止し、又、マ
ニアルスイッチ75をプッシュ操作してその状態を維持
すればスプールモータ17は巻取り方向に回転し、マニ
アルスイッチ75から押圧力を解除すれば、スプールモ
ータ17は直ちに停止する。
【0053】そして、更に釣りを続ける場合には、クラ
ッチレバー39をOFFにして、ステップS17に戻る
こととなる。 一方、ステップS29で棚停止ON/OF
Fスイッチ111がOFF状態であると判定されると、
図7に示すフローチャートのステップS36に移行し、
釣糸9は仕掛けの自重による通常の繰出速度での繰り出
しが続行される。
【0054】そして、釣糸9の繰出量が更に制御手段7
7で演算され(ステップS37)、釣糸9が棚位置から
更に一定量(例えば、2m)繰り出されたか否かがステ
ップS38で判定され、「NO」のときにはステップS
37に戻り、「YES」のときには、ステップS39に
移行して再びスプールモータ17が制御手段77の指令
で釣糸繰出し方向へ回転して、釣糸9の繰出時に作用す
る軸受15やギヤ減速機構19の摩擦抵抗等による釣糸
繰出し方向への回転時の制動力をなくし、仕掛けの落下
速度をスピードアップする。
【0055】そして、釣糸9の繰出し糸長が制御手段7
7で演算されて(ステップS40)、その演算結果がジ
タル表示部105に表示されるので、釣り人は所定の水
深でクラッチレバー39をクラッチON位置に操作する
と(ステップS41)、クラッチONとなってスプール
7にドラグ装置31のドラグ力が作用するので、スプー
ル7の繰出し回転が停止して釣糸9の繰出しが停止す
る。 又、これと同時に、リードスイッチ97がOFFに
なるため、これを検知した制御手段77は、モータ駆動
回路127にモータ停止指令を出し、スプールモータ1
7の釣糸繰出し方向への回転を停止することとなる(ス
テップS42)。
【0056】そして、この状態で当たりを待ち、当たり
があった場合には、オートスイッチ73或いはマニアル
スイッチ75をプッシュ操作してスプールモータ17の
回転で釣糸9をスプール7に巻き取っていけばよい。
【0057】このように、本実施例は、仕掛けの降下に
当たり、クラッチレバー39のOF F操作に伴い制御手
段77がスプールモータ17を釣糸繰出し方向へ所定速
度で回転させて釣糸9の繰出時に作用する軸受15やギ
ヤ減速機構19の摩擦抵抗等による制動力をなくしたの
で、実願平1−37924号で開示した魚釣用電動リー
ルと同様、仕掛けの落下速度をスピードアップして釣果
が向上できる。
【0058】又、上述したように本実施例は、初回の釣
りに於ける棚位置を入力して、再度の釣糸9の繰出しの
際に棚停止ON/OFFスイッチ111をON操作して
おけば、釣糸9が棚位置に繰り出された際に制御手段7
7の指令でクラッチがONとなって釣糸9の繰出しを停
止させるようにしているから、釣糸9の繰出しの際に棚
停止ON/OFFスイッチ111をON操作しておけ
ば、実願平1−37924号の魚釣用電動リールの如
く、棚位置をデジタル表示部が表示した時に釣り人がこ
れを確認して、クラッチレバーをクラッチONに切り換
えてスプールモータの繰出し方向への回転を停止し、或
いはオートスイッチやマニアルスイッチの操作でスプー
ルモータを停止する等の手動操作が不要となり、記憶さ
れた所定の棚位置で自動的に棚停止を行うことにより、
一連の連続した釣り動作を行うことが可能となった。
【0059】而も、本実施例によれば、釣糸9の繰出し
の際に棚停止ON/OFFスイッチ111をOFF操作
しておけば、釣糸が所定量繰り出された処で釣糸繰出し
方向へのスプールモータ17の回転を一旦停止して、ク
ラッチOFFであればスプールモータ17を釣糸繰出し
方向へ再駆動させるので、より実用性が向上することと
なった。
【0060】尚、上記実施例では、ステップS10でク
ラッチレバー39をクラッチON位置へ操作してスプー
ルモータ17の糸繰出し方向への回転を停止させたが、
手動ハンドル23を巻取り方向へ回すことによっても達
成できる。
【0061】この場合、手動ハンドル23を巻取り方向
へ回転させると、爪車27が図2の矢印方向へ回転して
ピン27aが作動体83の作動アーム89を押し、それ
によ って作動体83は、図5と同様に回動してクラッチ
がOFFからONに切り換わるので、クラッチレバー3
9がクラッチON位置に戻り、そして、これと同時にリ
ードスイッチ45がOFFとなるため、これを検知した
制御手段77は、モータ駆動回路127にモータ停止指
令を出し、スプールモータ17の釣糸繰出し方向への回
転が停止することとなる。
【0062】又、釣糸9の巻取りについても、オートス
イッチ73又はマニアルスイッチ75によって行う場合
を説明したが、手動ハンドル23を用いて行ってもよ
い。 更に、クラッチレバー39のクラッチOFF位置を
検知する手段は、上記実施例の構造に限定されるもので
はなく、マイクロスイッチ等を利用してもよいことは勿
論であるし、又、本発明は手動ハンドルを用いない魚釣
用電動リールにも適用できるものである。
【0063】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る魚釣
用電動リールによれば、仕掛けの降下に際し、釣糸の繰
出時に作用する軸受やギヤ減速機構の摩擦抵抗等による
糸繰出し回転方向への制動力をなくしたので、仕掛けの
落下速度をスピードアップできると共に、記憶された所
定の棚位置で自動的に棚停止が行われ、一連の連続した
釣り動作を行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る魚釣用電動リールの一
部切欠き平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る魚釣用電動リールの制
御回路図である。
【図4】本発明の一実施例に係る魚釣用電動リールの動
作を説明するフローチャートである。
【図5】スプール巻取り状態を示す魚釣用電動リールの
断面図である。
【図6】本発明の一実施例に係る魚釣用電動リールの動
作を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例に係る魚釣用電動リールの動
作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 リール本体 7 スプール 9 釣糸 17 スプールモータ 39 クラッチレバー 45 リードスイッチ 47 クラッチ作動プレート 65 クラッチプレート 67 ソレノイド 77 制御手段 101 制御ユニット 109 棚スイッチ 111 棚停止ON/OFFスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01K 89/00 - 89/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体に回転可能に支持されたスプ
    ールを駆動するスプールモータと、スプールをスプール
    フリー状態と巻取り状態に切り換えるクラッチ機構と、
    スプールフリー状態を検知する検知手段からのクラッチ
    OFF信号に基づいて、スプールモータを釣糸繰出し方
    向へ回転制御する制御手段とを備えた魚釣用電動リール
    に於て、釣糸の繰出し糸長を計測する糸長計測手段と、
    所定の糸長を記憶する記憶手段とを備え、制御手段は、
    釣糸が所定の繰出量に達したとき、スプールモータの釣
    糸繰出し方向への回転を一旦停止させると共に、この状
    態で上記検知手段からクラッチOFF信号を入力したと
    き、スプールモータを釣糸繰出し方向へ再駆動させるこ
    とを特徴とする魚釣用電動リール。
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JP3020305B2 (ja) * 1991-05-24 2000-03-15 株式会社シマノ 電動リール

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