JP3531968B2 - 自動車の後部車体構造 - Google Patents
自動車の後部車体構造Info
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Description
部における自動車の後部車体構造に関するものである。 【0002】 【従来技術】図5ないし図8に図示された従来の後部車
体構造においては、リアピラー部は、アウトサイドパネ
ル01と、リアインサイドパネル02と、両パネル01, 02に
介装されるリアダンパースティフナー03とよりなり、該
両パネル01, 02およびリアダンパースティフナー03の下
端は、相互に重ねられた状態で、図示されないホイール
ハウスのダンパー取付部にスポット溶接により一体に接
合されている。 【0003】また図6に図示されるように、アウトサイ
ドパネル01の上端部01aは、下方へ折曲されてからさら
にその端部が略直角に折返され、ルーフパネル04の左右
両端部04aも、下方へ折曲されてからさらにその端部が
略直角に折返され、該両上端部01a, 左右両端部04aの
各折返し部が、相互に重ねられた状態で、リアダンパー
スティフナー03の上部03aにスポット溶接により一体に
接合されている。 【0004】さらにルーフパネル04の後端部を支持する
車巾方向に指向したリアルーフレールは、リアルーフレ
ールアッパー05とリアルーフレールロアー06との各前後
縁を相互に一体に接合した中空形状に形成され、前記リ
アインサイドパネル02の上端部02aとリアダンパーステ
ィフナー03の上端部03bとが相互に重ねられた上にリア
ルーフレールロアー06の左右両端部06aがさらに重ねら
れ、これら上端部02a, 上端部03bおよび左右両端部06
aがスポット溶接により相互に一体に接合されている。 【0005】 【解決しようとする課題】図5ないし図8に図示の後部
車体構造では、リアルーフレールロアー06の左右両端部
06aは、リアインサイドパネル02の上端部02aとリアダ
ンパースティフナー03の上端部03bとの重合部の1個所
だけで一体に接合されているため、この接合部の剛性が
低い。 【0006】また比較的剛性の高いリアインサイドパネ
ル02の上端部02aとリアダンパースティフナー03の上端
部03bとの重合部に対抗するために、リアルーフレール
は1枚のリアルーフレールロアー06で足らず、リアルー
フレールロアー06の上方に、リアルーフレールアッパー
05を一体に配設して、中空の最中状にルーフレールを形
成する必要が生じ、車体構造の簡略化と車体の軽量化が
困難であった。 【0007】 【課題を解決するための手段および作用効果】本発明
は、このような難点を克服した自動車の後部車体構造の
改良に係り、リアピラー部のアウトサイドパネルおよび
インサイドパネルに介装されるリアダンパースティフナ
ーの下端部が、該アウトサイドパネルおよびインサイド
パネルの下端部に重ねられて、相互に接合されるととも
に、ホイールハウスのダンパー取付部に接合された後部
車体構造において、前記リアダンパースティフナーの上
部は、前記インサイドパネルの上方に位置して、ルーフ
パネルおよび前記アウトサイドパネルの結合凹部に一体
に接合されるとともに、該接合部より車巾中央に向って
延長して延長部が形成され、前記インサイドパネルの先
端部の上方に位置して前記リアダンパースティフナーの
延長部上面にリアルーフレールの外側部が当接されて、
前記インサイドパネルの先端部、リアダンパースティフ
ナーの延長部およびリアルーフレールの外側部が相互に
一体に接合され、該インサイドパネル、リアダンパース
ティフナーおよびリアルーフレールの接合部より車巾中
央寄りに位置した前記リアダンパースティフナーの上部
延長端は、前記リアルーフレールの下面に一体に接合さ
れたことを特徴とするものである。 【0008】本発明では、前述したように、前記リアダ
ンパースティフナーの上部は、前記インサイドパネルの
上方に位置して、ルーフパネルおよび前記アウトサイド
パネルの結合凹部に一体に接合されるとともに、該接合
部より車巾中央に向って延長して延長部が形成され、前
記インサイドパネルの先端部の上方に位置して前記リア
ダンパースティフナーの延長部上面にリアルーフレール
の外側部が当接されて、前記インサイドパネルの先端
部、リアダンパースティフナーの延長部およびリアルー
フレールの外側部が相互に一体に接合されているので、
ホイールハウスのダンパー取付部に加えられた荷重の大
部分を負担するリアダンパースティフナーでは、リアダ
ンパースティフナーが負担する荷重はリアルーフレール
に対し車巾方向に離れた2個所に分散されて、リアルー
フレールに対するリアダンパースティフナーの接合剛性
が増大して、車体の剛性が大巾に向上する。 【0009】また本発明では、前記リアピラー部と前記
リアルーフレールとの接合部が2個所となり、該接合部
に加えられる荷重が分散されて軽減されるので、リアル
ーフレールの剛性を高めるためのリアルーフレールアッ
パーが不要となり、かつリアルーフレールの板厚が薄く
なり、車体の軽量化が可能となる。 【0010】このように本発明によれば、車体剛性の向
上と車体軽量化とを同時に達成することができる。 【0011】 【実 施 例】以下、本発明を乗用自動車に適用した図
1ないし図4に図示の実施例について説明する。 【0012】図2および図4に図示されるように、後部
車体のリアピラー部1は、平滑な形状に形成されたアウ
トサイドパネル2と、所要の強度、剛性を得るととも
に、図示されない内装材や部品の装着に適した凹凸面形
状に形成されたインサイドパネル3と、両アウトサイド
パネル2およびインサイドパネル3に介装されたリアダ
ンパースティフナー4とよりなり、該アウトサイドパネ
ル2、インサイドパネル3およびリアダンパースティフ
ナー4の下端部2a,3a,4aは相互に重ねられて、
スポット溶接またはボルト・ナットでもって相互に一体
に接合されるとともに、図示されないホイールハウスの
ダンパー取付部に一体に接合されている。 【0013】また図2に図示されるように、アウトサイ
ドパネル2の上端部2bは、下方へ略直角に折曲されて
から略水平方向へ折返され、さらに下方へ略直角に折曲
されてから再び略水平方向へ折返され、その先端水平部
がリアダンパースティフナー4の略水平部4bに当接さ
れ、平滑な形状に形成されたルーフパネル5の左右端部
5a(図2では右側に位置している左端部が図示されて
いる)は、斜下方へ傾斜してから略水平方向に折返さ
れ、さらに下方へ略直角に折曲されてから再び略水平方
向へ折返され、その先端水平部はアウトサイドパネル2
の上端部2aの水平部に当接され、図1に図示されるよ
うに、スポット溶接10でもって三者の当接部が一体に接
合され、これらのアウトサイドパネル2の上端部2bお
よびルーフパネル5の左右端部5aでもってルーフ溝6
が構成されるようになっている。 【0014】さらに図2に図示されるように、リアダン
パースティフナー4の水平部4bより車体巾方向中心側
に延長した延長部4cは、斜下方へ緩やかに傾斜した
後、略水平方向に折返され、さらに上方へ突出した段差
部4dが形成され、その該段差部4dより先端部4eは
再び略水平方向へ折返され、インサイドパネル3の先端
部3bは略水平方向に指向してリアダンパースティフナ
ー4の中心側延長部4cの下面に当接しうるようになっ
ている。 【0015】さらにまたリアルーフレール7の両端部も
上方へ突出した段差部7aが形成され、該段差部7aを
挟んだ両内外側略水平部7b,7cは、リアダンパース
ティフナー4の中心側延長部4cおよび先端部4eに当
接され、図1に図示されるように、該リアルーフレール
7の前後中央部7dおよび後端縁7eにおいては、内側
水平部7bはリアダンパースティフナー4の先端部4e
と重ねられてスポット溶接11,12により相互に一体に接
合されるとともに、外側水平部7cはリアダンパーステ
ィフナー4の中心側延長部4cとインサイドパネル3の
先端部3bとに重ねられてスポット溶接13,14により相
互に一体に接合され、またリアルーフレール7の前端縁
7fにおいては、図4に図示されるように、内側水平部
7bはリアダンパースティフナー4の先端部4eと重ね
られてボルト8aおよびナット9aによって相互に一体
に接合されるとともに、外側水平部7cはリアダンパー
スティフナー4の中心側延長部4cとインサイドパネル
3の先端部3bとに重ねされてボルト8bおよびナット
9bによって相互に一体に接合されている。 【0016】そしてリアダンパースティフナー4の段差
部4dおよびリアルーフレール7の段差部7aには、溶
接11,12,13,14のための開口部4f,7gが形成され
ている。 【0017】またインサイドパネル3には、図4に図示
されるように図示されない内装材や部品を装着するため
の係止孔3cが形成されている。 【0018】図1ないし図4に図示された実施例では、
前記したようにリアダンパースティフナー4の中心側延
長部4cが、リアルーフレール7の外側水平部7cとイ
ンサイドパネル3の先端部3bとに重ねられて相互に一
体に接合されるとともに、リアダンパースティフナー4
の先端部4eがリアルーフレール7の内側水平部7bに
重ねられて相互に一体に接合されているため、図示され
ないホイールハウスのダンパー取付部に加えられた荷重
の大部分を負担するリアダンパースティフナー4では、
リアダンパースティフナー4が負担する荷重はリアルー
フレール7に対し車巾方向に離れた2個所に分散され
て、リアルーフレール7に対するリアダンパースティフ
ナー4の接合剛性が増大して、車体の剛性が大巾に向上
する。 【0019】またリアダンパースティフナー4を車巾中
央方向へ延長し、リアルーフレール7に対するリアダン
パースティフナー4の重なり部分を車巾方向へ長く伸
し、リアダンパースティフナー4の中心側延長部4cが
リアルーフレール7の外側水平部7cに一体に接合され
るとともに、リアダンパースティフナー4の先端部4e
がリアルーフレール7の内側水平部7bに一体に接合さ
れて、リアルーフレール7の剛性負担が軽減されるの
で、リアルーフアッパーが不要となるとともに、リアル
ーフレール7の板厚が薄くなり、車体の軽量化を図るこ
とができる。
を図示した平面図である。 【図2】図1のII−II線に沿って截断した横断正面図で
ある。 【図3】図1に図示の実施例の斜視図である。 【図4】図3の分解斜視図である。 【図5】従来の自動車の後部車体構造を図示した平面図
である。 【図6】図5のVI−VI線に沿って截断した横断正面図で
ある。 【図7】図5の後部車体構造の斜視図である。 【図8】図7の分解斜視図である。 【符号の説明】 1…リアピラー部、2…アウトサイドパネル、3…イン
サイドパネル、4…リアダンパースティフナー、5…ル
ーフパネル、6…ルーフ溝、7…リアルーフレール、8
…ボルト、9…ナット、10,11,12,13,14…スポット
溶接。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 リアピラー部のアウトサイドパネルおよ
びインサイドパネルに介装されるリアダンパースティフ
ナーの下端部が、該アウトサイドパネルおよびインサイ
ドパネルの下端部に重ねられて、相互に接合されるとと
もに、ホイールハウスのダンパー取付部に接合された後
部車体構造において、 前記リアダンパースティフナーの上部は、前記インサイ
ドパネルの上方に位置して、ルーフパネルおよび前記ア
ウトサイドパネルの結合凹部に一体に接合されるととも
に、該接合部より車巾中央に向って延長して延長部が形
成され、 前記インサイドパネルの先端部の上方に位置して前記リ
アダンパースティフナーの延長部上面にリアルーフレー
ルの外側部が当接されて、前記インサイドパネルの先端
部、リアダンパースティフナーの延長部およびリアルー
フレールの外側部が相互に一体に接合され、該インサイ
ドパネル、リアダンパースティフナーおよびリアルーフ
レールの接合部より車巾中央寄りに位置した前記 リアダ
ンパースティフナーの上部延長端は、前記リアルーフレ
ールの下面に一体に接合されたことを特徴とする自動車
の後部車体構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12435894A JP3531968B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 自動車の後部車体構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12435894A JP3531968B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 自動車の後部車体構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07309252A JPH07309252A (ja) | 1995-11-28 |
JP3531968B2 true JP3531968B2 (ja) | 2004-05-31 |
Family
ID=14883427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12435894A Expired - Fee Related JP3531968B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 自動車の後部車体構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3531968B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4268597B2 (ja) | 2005-05-09 | 2009-05-27 | 本田技研工業株式会社 | 自動車の後部車体構造 |
JP4315929B2 (ja) | 2005-05-13 | 2009-08-19 | 本田技研工業株式会社 | 自動車の車体構造 |
KR100812414B1 (ko) * | 2006-12-13 | 2008-03-10 | 현대자동차주식회사 | 차량 지붕의 용접 결합 구조 |
JP7021655B2 (ja) * | 2019-03-14 | 2022-02-17 | マツダ株式会社 | 車体上部構造 |
-
1994
- 1994-05-13 JP JP12435894A patent/JP3531968B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07309252A (ja) | 1995-11-28 |
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