JP3529728B2 - 定温車両の荷箱 - Google Patents
定温車両の荷箱Info
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- packing box
- floor
- luggage compartment
- luggage
- movable floor
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は保冷車あるいは冷凍
車などとして用いられる定温車両の荷箱に係り、特に、
円滑な空気の流れを確保しつつ荷室内を清潔に保つこと
ができる荷箱に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】例えば冷凍車においては、十分に冷却し
た荷物を冷凍機を装備した荷室に積み込んで冷凍機を運
転することにより、輸送中における荷室内の温度管理を
行なうようにしている。このような荷室の温度管理に際
しては、空気の流れを確保するために床面にＴ型レール
を敷設して床面を凹凸にし、あるいはパレットを用いて
空気の流路を確保することが多い。 【０００３】しかしながら、前者のようにＴ型レールを
敷設して床面を凹凸状に形成した場合は、洗浄作業性が
悪いために荷室内の清潔性を保つことが困難である。ま
た、後者のようにパレットを用いて空気の流路を確保す
るようにしたものでは、冷却効率を高くするためにはパ
レットを十分に予冷する必要性があり、しかも、清潔な
パレットを用いなければ荷室内の清潔性を保持すること
ができないという不具合があった。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであって、荷室内の空気の流れを確保
して良好な定温輸送を行なうことができるとともに、荷
室内の清掃作業性を高くすることができる荷箱を提供す
ることを課題としている。 【０００５】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、荷室の床面に所定の隙間を隔てて載置され
て平面状の積載面を形成しつつ前記床面との間に空気の
流通路を形成する可動床を設けるとともに、該可動床の
外側縁を荷室の側壁下部に起伏回動可能に枢着したこと
を特徴としている。 【０００６】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図に基
づいて詳細に説明する。図１は本発明に係る荷箱を備え
たバン型車両の概略斜視図、図２は図１のＡ−Ａ線に沿
う荷箱の断面図、図３は空気の流通形態を例示する荷箱
内部の概略側面図であり、前端上部に空調用のエバポレ
ータ１を備えたバン型車両の荷室２の床面３には可動床
４を載置している。 【０００７】可動床４は、車巾方向中央部から左右に分
割形成されており、その外側縁を荷室２の側壁５にヒン
ジ６を介して起伏回動可能に枢着して側壁５に保持させ
ている。また、可動床４の内側縁および中間部分の裏面
にそれぞれ下方に向かう壁状の支脚７を設けることによ
り、可動床４を床面３上に倒伏回動させると該可動床４
によって平面状の積載面が形成されるとともに、可動床
４による積載面と床面３の間に空気の流通路８が形成さ
れるようにしている。 【０００８】また、荷室２の前側壁および後側壁と可動
床４の前端縁および後端縁の間にそれぞれ隙間を形成す
ることにより、前記空気の流通路８の前端および後端を
それぞれ荷室２の前端および後端に開口させている。 【０００９】かかる構成になる荷箱において、可動床４
を床面３に倒伏保持させて形成した積載面に荷物９を積
み込んだ状態で空調機を運転すると、図３に矢印で示し
たようにエバポレータ１から噴出された空気が荷物９の
上面と荷室２の天井面の間を通って後方に流れ、荷室２
の後端で荷物９と荷室２の後側壁の間から下降して流通
路８の後端に流入する。 【００１０】上記のようにして流通路８に流入した空気
は、可動床４および荷物９の前端と荷室２の前側壁の隙
間を通って上昇してエバポレータ１に吸引されるという
ように、荷物９を取り囲む円滑な空気の流れが確保され
るために、荷室２内における温度むらが解消されるとと
もに、温度調整された空気が荷物９を包み込む。 【００１１】従って、荷物９を予め輸送温度に予冷して
空調機を運転して積載面に積み込めば、輸送中はエバポ
レータ１で温度調整された空気が荷物９を包み込んだ状
態となる。このために、荷物９自体の発熱がなければ長
時間にわたる輸送でも高品質の定温性が保持される。 【００１２】なお、上記のような空気の流れはパレット
を用いて荷物の下方に空気の流通路を確保した場合も同
様であるが、本実施形態のように可動床４を用いて積載
面を形成しつつ空気の流通路８を形成するようにした場
合は、積載効率を疎外するパレットを予冷して用いる必
要性がなく、しかも、パレットの汚れが荷室２に持ち込
まれるおそれもない。 【００１３】また、図２に二点鎖線で示したように可動
床４をヒンジ６を中心として起立回動させて図示しない
ロック手段で起立状態に保持させると、荷室２の床面３
の全面が露呈する。従って、従来のＴ型レールを用いた
場合のように洗浄性を犠牲にして床面を凹凸状に形成し
て空気の流通路を確保する必要性がなく、荷室２の清潔
維持作業性を改善することができる。 【００１４】なお、図２に実線で示すように、可動床４
は自重で倒伏状態を保持するが、必要に応じて従来公知
のロック手段などを設けて倒伏位置および同図に二点鎖
線で示す起立位置のいずれにも可動床４を安定保持させ
るようにしてもよい。また、実施形態では荷室２の前端
上部に空調用のエバポレータ１を設けているが、空調用
エバポレータ１の設置位置は実施形態のものに限定され
ない。 【００１５】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明
は、荷室の床面に所定の隙間を隔てて載置されて平面状
の積載面を形成しつつ前記床面との間に空気の流通路を
形成する可動床の外側縁を荷室の側壁下部に起伏回動可
能に枢着したことにより、荷室内の空気の流れを円滑に
して定温性をより高くしつつ温度調整された空気で荷物
を包み込むようにしているために、定温輸送の品質が高
くなる。また、積載面を形成する可動床を荷室の側壁に
起伏回動可能に枢着することにより、必要に応じて可動
床を起立させて荷室の床面を容易に露呈させることがで
きるようにしているために、荷室の清潔性を維持するた
めの床面の洗浄作業性が改善される。
車などとして用いられる定温車両の荷箱に係り、特に、
円滑な空気の流れを確保しつつ荷室内を清潔に保つこと
ができる荷箱に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】例えば冷凍車においては、十分に冷却し
た荷物を冷凍機を装備した荷室に積み込んで冷凍機を運
転することにより、輸送中における荷室内の温度管理を
行なうようにしている。このような荷室の温度管理に際
しては、空気の流れを確保するために床面にＴ型レール
を敷設して床面を凹凸にし、あるいはパレットを用いて
空気の流路を確保することが多い。 【０００３】しかしながら、前者のようにＴ型レールを
敷設して床面を凹凸状に形成した場合は、洗浄作業性が
悪いために荷室内の清潔性を保つことが困難である。ま
た、後者のようにパレットを用いて空気の流路を確保す
るようにしたものでは、冷却効率を高くするためにはパ
レットを十分に予冷する必要性があり、しかも、清潔な
パレットを用いなければ荷室内の清潔性を保持すること
ができないという不具合があった。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであって、荷室内の空気の流れを確保
して良好な定温輸送を行なうことができるとともに、荷
室内の清掃作業性を高くすることができる荷箱を提供す
ることを課題としている。 【０００５】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、荷室の床面に所定の隙間を隔てて載置され
て平面状の積載面を形成しつつ前記床面との間に空気の
流通路を形成する可動床を設けるとともに、該可動床の
外側縁を荷室の側壁下部に起伏回動可能に枢着したこと
を特徴としている。 【０００６】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図に基
づいて詳細に説明する。図１は本発明に係る荷箱を備え
たバン型車両の概略斜視図、図２は図１のＡ−Ａ線に沿
う荷箱の断面図、図３は空気の流通形態を例示する荷箱
内部の概略側面図であり、前端上部に空調用のエバポレ
ータ１を備えたバン型車両の荷室２の床面３には可動床
４を載置している。 【０００７】可動床４は、車巾方向中央部から左右に分
割形成されており、その外側縁を荷室２の側壁５にヒン
ジ６を介して起伏回動可能に枢着して側壁５に保持させ
ている。また、可動床４の内側縁および中間部分の裏面
にそれぞれ下方に向かう壁状の支脚７を設けることによ
り、可動床４を床面３上に倒伏回動させると該可動床４
によって平面状の積載面が形成されるとともに、可動床
４による積載面と床面３の間に空気の流通路８が形成さ
れるようにしている。 【０００８】また、荷室２の前側壁および後側壁と可動
床４の前端縁および後端縁の間にそれぞれ隙間を形成す
ることにより、前記空気の流通路８の前端および後端を
それぞれ荷室２の前端および後端に開口させている。 【０００９】かかる構成になる荷箱において、可動床４
を床面３に倒伏保持させて形成した積載面に荷物９を積
み込んだ状態で空調機を運転すると、図３に矢印で示し
たようにエバポレータ１から噴出された空気が荷物９の
上面と荷室２の天井面の間を通って後方に流れ、荷室２
の後端で荷物９と荷室２の後側壁の間から下降して流通
路８の後端に流入する。 【００１０】上記のようにして流通路８に流入した空気
は、可動床４および荷物９の前端と荷室２の前側壁の隙
間を通って上昇してエバポレータ１に吸引されるという
ように、荷物９を取り囲む円滑な空気の流れが確保され
るために、荷室２内における温度むらが解消されるとと
もに、温度調整された空気が荷物９を包み込む。 【００１１】従って、荷物９を予め輸送温度に予冷して
空調機を運転して積載面に積み込めば、輸送中はエバポ
レータ１で温度調整された空気が荷物９を包み込んだ状
態となる。このために、荷物９自体の発熱がなければ長
時間にわたる輸送でも高品質の定温性が保持される。 【００１２】なお、上記のような空気の流れはパレット
を用いて荷物の下方に空気の流通路を確保した場合も同
様であるが、本実施形態のように可動床４を用いて積載
面を形成しつつ空気の流通路８を形成するようにした場
合は、積載効率を疎外するパレットを予冷して用いる必
要性がなく、しかも、パレットの汚れが荷室２に持ち込
まれるおそれもない。 【００１３】また、図２に二点鎖線で示したように可動
床４をヒンジ６を中心として起立回動させて図示しない
ロック手段で起立状態に保持させると、荷室２の床面３
の全面が露呈する。従って、従来のＴ型レールを用いた
場合のように洗浄性を犠牲にして床面を凹凸状に形成し
て空気の流通路を確保する必要性がなく、荷室２の清潔
維持作業性を改善することができる。 【００１４】なお、図２に実線で示すように、可動床４
は自重で倒伏状態を保持するが、必要に応じて従来公知
のロック手段などを設けて倒伏位置および同図に二点鎖
線で示す起立位置のいずれにも可動床４を安定保持させ
るようにしてもよい。また、実施形態では荷室２の前端
上部に空調用のエバポレータ１を設けているが、空調用
エバポレータ１の設置位置は実施形態のものに限定され
ない。 【００１５】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明
は、荷室の床面に所定の隙間を隔てて載置されて平面状
の積載面を形成しつつ前記床面との間に空気の流通路を
形成する可動床の外側縁を荷室の側壁下部に起伏回動可
能に枢着したことにより、荷室内の空気の流れを円滑に
して定温性をより高くしつつ温度調整された空気で荷物
を包み込むようにしているために、定温輸送の品質が高
くなる。また、積載面を形成する可動床を荷室の側壁に
起伏回動可能に枢着することにより、必要に応じて可動
床を起立させて荷室の床面を容易に露呈させることがで
きるようにしているために、荷室の清潔性を維持するた
めの床面の洗浄作業性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る荷箱を備えたバン型車両の概略斜
視図である。 【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う荷箱の断面図である。 【図３】空気の流通形態を例示する荷箱内部の概略側面
図である。 【符号の説明】 １ エバポレータ ２ 荷室 ３ 床面 ４ 可動床 ５ 側壁 ６ ヒンジ ７ 支脚 ８ 空気の流通路 ９ 荷物
視図である。 【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う荷箱の断面図である。 【図３】空気の流通形態を例示する荷箱内部の概略側面
図である。 【符号の説明】 １ エバポレータ ２ 荷室 ３ 床面 ４ 可動床 ５ 側壁 ６ ヒンジ ７ 支脚 ８ 空気の流通路 ９ 荷物
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 荷室（２）の床面（３）に所定の隙間を
隔てて載置されて平面状の積載面を形成しつつ前記床面
（３）との間に空気の流通路（８）を形成する可動床
（４）を設けるとともに、該可動床（４）の外側縁を荷
室（２）の側壁（５）下部に起伏回動可能に枢着したこ
とを特徴とする定温車両の荷箱。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000396578A JP3529728B2 (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 定温車両の荷箱 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000396578A JP3529728B2 (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 定温車両の荷箱 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002193022A JP2002193022A (ja) | 2002-07-10 |
| JP3529728B2 true JP3529728B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=18861843
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000396578A Expired - Fee Related JP3529728B2 (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 定温車両の荷箱 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3529728B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP4124546A1 (en) * | 2021-07-28 | 2023-02-01 | Schmitz Cargobull AG | Body with tempering unit and load through option, swap body and truck trailer comprising such body |
| CN114475817B (zh) * | 2022-03-18 | 2023-05-09 | 太原万鑫物流有限公司 | 一种用于物流运输的智能冷链车厢及冷链车厢用除霜装置 |
-
2000
- 2000-12-27 JP JP2000396578A patent/JP3529728B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2002193022A (ja) | 2002-07-10 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20031222 |
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| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040224 |
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