JP3523327B2 - 超音波受信装置 - Google Patents

超音波受信装置

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JP3523327B2
JP3523327B2 JP10961394A JP10961394A JP3523327B2 JP 3523327 B2 JP3523327 B2 JP 3523327B2 JP 10961394 A JP10961394 A JP 10961394A JP 10961394 A JP10961394 A JP 10961394A JP 3523327 B2 JP3523327 B2 JP 3523327B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検体内で反射した超
音波を受信して複数の受信信号を得、被検体内に延びる
走査線に沿う情報が強調されるようにそれら複数の受信
信号を相対的に遅延させて互いに加算する超音波受信装
置に関し、特に、超音波による被検体内の断層像を得て
表示する超音波診断装置に内蔵するに好適な超音波受
置に関する。
【0002】
【従来の技術】被検体、特に人体内に超音波を送信し人
体内の組織で反射されて戻ってきた超音波を超音波振動
子で受信して受信信号を得、この受信信号に基づく人体
内の画像を表示することにより、人体内の内臓等の疾患
の診断を容易ならしめる超音波診断装置が従来より用い
られている。
【0003】図4は、超音波診断装置の概略構成図であ
る。この超音波診断装置10には、短冊状に配列され
た、例えば128個の超音波振動子(以下「素子」と称
することがある)1_1,1_2,…,1_128が備
えられており、これらの素子1_1,1_2,…,1_
128が被検体(図示せず)の体表にあてがわれ、送信
回路2から各素子1_1,1_2,…,1_128に向
けて各タイミングのパルス信号が送出され、各パルス信
号は、各送信ドライバ3_1,3_2,…,3_128
で高電圧パルスに変換され、それらの高電圧パルスが各
素子1_1,1_2,…,1_128に印加され、これ
により、各素子1_1,1_2,…,1_128から被
検体内に向けて超音波ビームが発せられる。
【0004】被検体内で反射した超音波は再び各素子1
_1,1_2,…,1_128に戻り、それら各素子1
_1,1_2,…,1_128で受信され、その受信に
より得られた各受信信号は各受信アンプ4_1,4_
2,…,4_128で適切に増幅されて、遅延・加算回
路5に入力される。遅延・加算回路5では、被検体内を
進行する超音波ビームに沿った受信信号が得られるよう
に、入力された各受信信号をそれぞれ遅延するとともに
遅延された各受信信号を互いに加算する。この遅延・加
算回路5から出力された、互いに加算された受信信号は
信号変換回路6に入力され、この信号変換回路6で、表
示用の信号に変換される。信号変換回路6から出力され
た表示用の信号は、CRTディスプレイ7に入力され、
その表示画面上に、被検体内部の断層像8が表示され
る。
【0005】尚、以下では、超音波振動子(素子)1_
1,1_2,…,1_128を総称するときは、超音波
振動子(素子)1と記載する。送信ドライバ3_1,3
_2,…,3_128、受信アンプ4_1,4_2,
…,4_128及び後述する他の要素についても同様で
ある。図5は、超音波振動子の配列と、被検体内部の超
音波の反射点との関係を示した模式図である。この図に
おいて、横軸Xは、被検体の体表にあてがわれた128
個の素子1の配列方向を表わしており、図5の縦軸Z、
斜軸Z´は、被検体内部の超音波ビームの進む方向を表
わしている。尚、ここでは被検体内部の音速は場所によ
らず均一であるとする。
【0006】被検体内部の点P1に焦点を持つ超音波ビ
ームを形成する場合、各素子1_1,1_2,…,1_
128から発せられる超音波が、点P1を中心として描
いた円弧R1上に同時に到達するように、各素子1_
1,1_2,…,1_128からの超音波の送信のタイ
ミングが調整される。すなわち、被検体内の音速を考慮
して、例えば両端の素子1_1,1_128が円弧R1
上に達した時点で中央の素子1_63,1_64から超
音波が発せられるように、送信回路2(図4参照)の内
部で、各送信用パルス信号が円弧R1に対応する遅延パ
ターンで遅延されて、その送信回路2から各素子1_
1,1_2,…,1_128に向けて送出される。これ
により、走査線Z方向に進むとともに点P1に焦点の合
った超音波パルスビームが送信される。
【0007】またこれと同様に、送信回路2で、各円弧
R2,R3に対応する各遅延パターンで遅延された送信
用パルス信号を生成することにより、走査線Z方向に進
むとともに、各点P2,P3に焦点の合った超音波パル
スビームが形成される。さらに、この走査線は、素子1
_1,1_2,…,1_128の配列方向Xに垂直な方
向(Z方向)のみでなく、配列方向Xに対し斜めのZ´
方向に形成することもできる。各素子1_1,1_2,
…,1_128から発せられた各超音波が、点P4を中
心として描いた円弧R4上に同時に到達するように送信
用パルス信号の遅延パターンを調整することにより、走
査線Z´方向に進むとともに点P4に焦点の合った超音
波パルスビームが形成される。
【0008】受信についても同様であり、例えば点P1
で反射した超音波は、各素子1_1,1_2,…,1_
128の方向に分散されて進み、円弧R1上に同時に到
達する。そこで、例えば中央の素子1_63,1_64
で得られた、点P1で反射した超音波に起因する受信信
号を、点P1で反射した超音波が両端の素子1_1,1
_128で受信されるまで遅延させ、このように円弧R
1に対応する遅延パターンで各受信信号を遅延させた後
それら各受信信号を互いに加算することにより、受信信
号上で、走査線Z方向に延びるとともに点P1に焦点の
合った、等価的な超音波ビーム(これを「走査線」と称
する)が形成される。
【0009】これと同様に、各受信信号を、円弧R2,
R3に対応する各遅延パターンで遅延させることによ
り、走査線Z方向に延びるとともに、それぞれ、点P
2,P3に焦点の合った受信側の超音波ビームが形成さ
れる。さらに、各受信信号を、円弧R4に対応する遅延
パターンで遅延させると、走査線Z´方向に延びるとと
もに点P4に焦点の合った受信側の超音波ビームが形成
される。
【0010】ここで、各素子1_1,1_2,…,1_
128から送信され走査線Z方向に進む超音波は、被検
体内の浅い点P3に先ず到達し、次いで点P2に到達
し、さらにその後点P1に到達する。したがって点P3
で反射した超音波は点P2で反射した超音波よりも時間
的に先に素子1に到達し、同様に、点P2で反射した超
音波は点P1で反射した超音波よりも時間的に先に素子
1に到達する。
【0011】そこでこれを利用し、各素子1_1,1_
2,…,1_128で得られた各受信信号の遅延パター
ンを、点P3で反射した超音波を受信するタイミングで
は円弧R1に対応する遅延パターンに調整し、点P2で
反射した超音波を受信するタイミングでは円弧R2に対
応する遅延パターンに調整し、さらに点P1で反射した
超音波を受信するタイミングでは円弧R3に対応する遅
延パターンに調整する。こうすることにより、走査線Z
方向に延びるとともに、受信側の焦点が、順次、P3→
P2→P1と移動する、いわゆる受信ダイナミックフォ
ーカスが実現することもできる。
【0012】尚、上記では128個の素子1_1,1_
2,…,1_128全ての用いて超音波送受信するよう
に説明したが、一回の送受信には、それらの素子1_
1,…,1_2,…,1_128のうちの一部の素子の
みを用いてもよい。以上のようにして送信,受信とも、
超音波ビーム,走査線を素子の配列方向に平行移動させ
たり(これを「リニア走査」と称する)。円弧状に移動
させる(これを「セクタ走査」と称する)ことにより、
多数本の走査線に沿う情報がそれぞれ強調された受信信
号を得、これらの受信信号に基づく断層像が表示され
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の超音波診断
装置において、フレームレート,すなわち、単位時間あ
たりの断層像の枚数を向上させることが要望されてお
り、このフレームレートを向上させる工夫の1つが特公
平5−81141号公報に提案されている。この公報に
記載された提案は、被検体内に超音波送信するに当って
は被検体内に例えばある程度径の太い超音波ビームを形
成し、以下に説明するようにして、受信側の工夫で、超
音波ビームの1回の送信当り、その超音波ビーム内に複
数本の走査線を形成し、これによりフレームレートを向
上させるというものである。
【0014】図6は、この提案を説明するための、図4
に示す遅延・加算回路の内部構成を示すブロック図、図
7はタイミングチャートである。図4に示す各素子1_
1,1_2,…,1_128で受信され各受信アンプ4
_1,4_2,…,4_128で適切に増幅された各受
信信号は、図6に示すA/D変換器11_1,11_
2,…,11_128でディジタルの受信信号に変換さ
れ、対応する各メモリ12_1,12_2,…,12_
128に順次格納される、一方、メモリ12_1,12
_2,…,12_128に格納された受信信号は、所定
の遅延パターンに従った各遅延時間後に読み出され、加
算器13で互いに加算される。これにより加算器13か
らは、被検体内に延びる所定の走査線に沿う情報が強調
された受信信号が出力される。このとき、図7に示すよ
うに、A/D変換器11_1,11_2,…,11_1
28から出力されたディジタルの受信信号の、メモリ1
2_1,12_2,12_128への書き込み周期のn
分の1(図7に示す例では4分の1)の周期で、各メモ
リ11_1,11_2,11_128に格納された各受
信信号を、複数の遅延パターンそれぞれに従った読み出
しアドレスから読み出し、読み出した受信信号を各遅延
パターン毎に加算器13で加算する。
【0015】これにより、1回の超音波送受信毎に複数
本(上記例では4本)の走査線が得られ、フレームレー
トが例えば4倍に向上する。超音波診断装置に要求され
る性能等を考慮して上記提案に沿った装置を具体的に構
成しようとすると、各メモリ12_1,12_2,…,
12_128の遅延時間の最大値は約10μ秒、A/D
変換器11_1,11_2,…,11_128に入力さ
れるサンプリングクロック、すなわちメモリ12_1,
12_2,…,12_128への書き込み速度は約20
MHz程度必要である。この場合、各メモリ12_1,
12_2,…,12_128に要求されるメモリ長は約
200ワードとなる。ここで1ワードは、ディジタル化
された1つの受信データのビット幅をいい、通常は8ビ
ットないし10ビットからなる。したがって、上述の例
のように超音波1回の送受信で4本の走査線を得る場
合、各メモリ11_1,11_2,…,11_128に
書き込まれた各受信信号を、書き込み速度(20MH
z)の4倍の80MHzの速度で読み出す必要がある。
【0016】この80MHzの読み出し速度は、現存す
るSRAMを用いれば技術的に不可能という訳ではない
が、200ワードのSRAMを例えば128個も備えて
80MHzもの高速で読み出すことは、コスト面、消費
電力の面、さらに動作の安定性の面でも不利である。本
発明は、上記事情に鑑み、超音波の1回の送信あたり複
数本の走査線を形成することによりフレームレートを向
上させるとともに、上記提案と比べ、コストの低減化、
消費電力の低減化を図ることができる超音波受信装置を
提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
【0018】記目的を達成する本発明の超音波受信装
置は被検体内で反射した超音波を受信する超音波振動子
と、これら複数の超音波振動子で得られた受信信号を、
上記被検体内に延びる走査線に沿う被検体内の情報が強
調されるように相対的に遅延させて互いに加算する遅延
加算手段とを備えた超音波受信装置において、上記遅延
加算手段が、上記複数の超音波振動子が複数のグループ
に分割されてなる各グループ毎に備えられた、各グルー
プを構成する超音波振動子で得られた受信信号を各グル
ープ内で相対的に遅延させて各グループ内で互いに加算
することにより各部分加算信号を得る複数の第1の遅延
加算手段と、それら複数の第1の遅延加算手段で得られ
た複数の部分加算信号を上記複数の受信位置を変数とし
たときに該変数軸と平行に延びる直線を含む傾きが相互
に異なる複数の直線それぞれで表わされる複数の遅延パ
ターンそれぞれに従って各遅延パターン毎に相対的に遅
延させ各遅延パターン毎に第2の遅延加算手段とを備え
たことを特徴とする。
【0019】ここで、上記第2の遅延加算手段が複数の
遅延パターンに従う遅延を行なうものである場合に、上
記第2の遅延加算手段が、上記複数の第1の遅延加算手
段それぞれに対応して備えられた、対応する第1の遅延
加算手段から出力される部分加算信号を所定の繰り返し
周期で順次書き込むと共に、複数の遅延パターンそれぞ
れに対応する複数の遅延信号が得られるように、書き込
まれた部分加算信号を、上記所定の繰り返し周期内に複
数回読み出すメモリと、これらのメモリから読み出され
た複数の遅延信号を、各遅延パターン毎に互いに加算す
る加算器とを備えた構成としてもよく、あるいは、上記
第2の遅延加算手段が、上記複数の第1の遅延加算手段
それぞれに対応して複数ずつ備えられた、対応する第1
の遅延加算手段から出力された部分加算信号を、それぞ
れに、所定の繰り返し周期で順次書き込むと共に、書き
込まれた部分加算信号を、複数の遅延パターンそれぞれ
に対応する遅延信号がそれぞれから読み出されるよう
に、書き込まれた部分加算信号を、上記所定の繰り返し
周期で読み出すメモリと、これらのメモリから読み出さ
れた複数の遅延信号を、各遅延パターン毎に互いに加算
する加算器とを備えた構成としてもよい。
【0020】
【作用】図1は、遅延パターンとその遅延パターンに従
う受信信号の遅延により形成される走査線の模式図であ
る。ここでは、先ず、この図1を参照しながら本発明の
基本的な考え方について説明する。
【0021】図5と同様に、X方向に素子が配列されて
いるものとし、それらの素子で受信することにより得た
受信信号に基づいて、互いに平行な2本の走査線A,B
を形成することを考える。各走査線A,Bを形成するた
めの、素子の配列位置とその位置に配列された素子で得
られた受信信号の遅延量との関係はそれぞれ図示の遅延
パターンA,Bであるとする。このとき、位置xに配列
された素子で得られた受信信号は、走査線A,Bを形成
するためには、それぞれ遅延量ΔτA ,ΔτBだけ遅延
される。
【0022】ΔτA =LA /c ΔτB =LB /c である。ここでcは被検体内における超音波の音速を表
わす。 LA =(x2 +L21/2 ≒L(1+x2 /2L) LB ={(x−d)2 +L}1/2 ≒L{1+(x2 −2
dx)/2L} が成立し、したがって、遅延量の差分ΔτA −ΔτB
は、 ΔτA −ΔτB =dx/L …(1) となる。
【0023】この(1)式は、図1に示すように位置x
に対し直線的であり、しかも、Lの最大値Lmax=4
0mm、xの最大値xmax=40mm、dの最大値d
max=0.64mmとすると、上記遅延の差分ΔτA
−ΔτB は最大でも0.400μ秒程度で済み、したが
ってこの差分ΔτA −ΔτB に対応するだけの遅延をメ
モリで行なう場合、そのメモリ長は、 0.4(μ秒)×20(MHz)=8(ワード) 程度の極小さい容量のメモリで済む。
【0024】本発明は、上記の観点を基本にして完成さ
れたものである。すなわち、本発明は、典型的には、本
発明にいう第1の遅延加算手段において、例えば図1に
示す遅延パターンAを、その遅延パターンAをx方向に
複数に分割した各部分パターン毎に形成し、その後、本
発明にいう第2の遅延加算手段においてその各部分パタ
ーンを相対的な遅延なしで互いに加算することにより走
査線Aを形成し、あるいはその各部分パターンをΔτA
−ΔτB の直線に沿って相対的に遅延させて互いに加算
することにより走査線Bを形成するものである。
【0025】このように、本発明では遅延加算を2段階
に分けて行なうことにより、例えば、高速なメモリは小
容量で済み、あるいは回路規模をさほど増大させること
なく書き込み速度と同一の読み出し速度のみで超音波の
1回の送信当り複数本の走査線を形成することができ
る。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
2は、本発明の超音波受信装置の一実施例の、図4の遅
延・加算回路5に相当する部分の回路ブロック図であ
る。図4に示す各素子1_1,1_2,…,1_128
で受信され各受信アンプ4_1,4_2,…,4_12
8で適切に増幅された各受信信号は、図2に示す各A/
D変換器21_1,21_2,…,21_128でディ
ジタルの受信信号に変換され、対応する各メモリ22_
1,22_2,…,22_128に、書き込み速度20
MHzで順次格納される。一方各メモリ22_1,22
_2,…,22_128に格納された各受信信号は、上
記書き込み速度と同一の読み出し速度20MHzで、あ
る1つの基準となる遅延パターン(例えば図1に示す遅
延パターンA)に従った各遅延時間後に読み出され、そ
の遅延パターンの各部分パターン毎(この例では4つの
メモリから読み出された受信信号毎)に各加算器23_
1,23_2,…,23_32で加算され、各部分加算
信号が生成される。この例では各4つのメモリ22_
1,22_2,22_3,22_4;22_5,22_
6,…,…;…,22_127,22_128と各1個
の加算器23_1,23_2,…,23_32の組み合
わせが、それぞれ、本発明にいう第1の遅延加算手段の
一例を構成するものとして観念される。
【0027】各加算器23_1,23_2,…,23_
32から出力された各部分加算信号は、各メモリ24_
1,24_2,…,24_32に、上記の書き込み速度
と同一の書き込み速度20MHzで順次格納される。こ
れらの各メモリ24_1,24_2,…,24_32
は、それぞれ8ワードの小容量のメモリである。これら
の各メモリ24_1,24_2,…,24_32に格納
された各部分加算信号は、例えば図1に示す遅延パター
ンAに従うように相対的な遅延なしで読み出され、ない
しは、例えば図1に示す遅延量の差分ΔτA −ΔτB
直線に示すような相対的な遅延をもつように読み出さ
れ、このようにして、書き込み速度20MHzの例えば
4倍の読み出し速度80MHzで、4つの遅延パターン
(そのうちの1つは基準遅延パターンと同一)の、基準
遅延パターンからの差分だけそれぞれ遅延されて読み出
され、読み出された部分加算信号が、各遅延パターン毎
に加算器25で加算される。これにより超音波1回の送
信で4本の走査線が形成される。本実施例では、メモリ
24_1,24_2,…,24_32と加算器25の組
み合わせが本発明にいう第2の遅延加算手段の一例とし
て観念される。
【0028】この例では、書き込み速度20MHzより
も速い読み出し速度(80MHz)で読み出す必要のあ
るメモリ24_1,24_2,…,24_32はいずれ
も小容量(例えば8ワード)のメモリであり、この部分
を例えばSRAMで構成してもコスト、消費電力、回路
全体の動作安定性等の面でそれほど不利とならずにフレ
ームレートを大幅に向上させることができる。
【0029】図3は、本発明の超音波診断装置の他の実
施例の、図4の遅延加算回路5に相当する部分の回路ブ
ロック図である。図2に示す回路ブロック図の各要素と
同一の要素には図2に付した番号と同一の番号を付して
示し、相違点のみについて説明する。図3に示す実施例
には、図2に示す各メモリ24_1,24_2,…,2
4_32に代えて、それぞれ4つのメモリ24_1_
1,24_1_2,24_1_3,24_1_4;24
_2_1,24_2_2,…;…;…,24_32_
3,24_32_4が備えられている。各加算器23_
1,23_2,…,23_32から出力される各部分加
算信号は、書き込み速度20MHzで各4つのメモリ2
4_1_1,24_1_2,24_1_3,24_1_
4;24_2_1,24_2_2,…;…;…,24_
32_3,24_32_4にパラレルに格納される。一
方それら各4つのメモリ24_1_1,24_1_2,
24_1_3,24_1_4;24_2_1,24_2
_2,…;…;…,24_32_3,24_32_4か
らは、4つの遅延パターン(それらのうちの1つは基準
遅延パターンと同一)の、基準遅延パターンからの差分
に相当する遅延量だけ遅延された各部分加算信号がそれ
ぞれ読み出され、各遅延パターン毎に加算器25で加算
され、これにより超音波の1回の送信当り4本の走査線
が形成される。この場合各メモリ24_1_1,24_
1_2,24_1_3,24_1_4;24_2_1,
24_2_2,…;…;…,24_32_3,24_3
2_4の読み出し速度は書き込み速度と同じく20MH
zでよく、アクセス速度が特別速いメモリを用いる必要
がない。また、各メモリ24_1_1,24_1_2,
24_1_3,24_1_4;24_2_1,24_2
_2,…;…;…,24_32_3,24_32_4は
8ワード程度の小容量のメモリであるため、メモリの数
を例えば4倍程度に増やしても大きな問題は生じない。
【0030】尚、図2に示す実施例では、メモリ24_
1,24_2,…,24_32から、書き込み速度20
MHzの4倍の読み出し速度80MHzで読み出すもの
とし、図3に示す実施例では4倍の数のメモリ24_1
_1,24_1_2,24_1_3,24_1_4;2
4_2_1,24_2_2,…;…;…,24_32_
3,24_32_4を備えて書き込み速度20MHzと
同一の読み出し速度20MHzで読み出すものとして説
明したが、それらの中間的な構成を備えてもよい。例え
ばコスト等を勘案し、アクセス速度40MHzまで許容
されるならば、図2に示す各メモリ24_1,24_
2,…,24_32のそれぞれに代えて各2つのメモリ
を備え、書き込み速度20MHzの2倍の読み出し速度
40MHzで読み出すことにより、超音波一回の送信あ
たり4本の走査線を形成することができる。
【0031】尚、上記実施例はディジタルの信号をメモ
リに書き込んで読み出すことにより遅延する例である
が、アナログ遅延線を用いてアナログ信号を遅延加算す
るように構成してもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
遅延加算を2段階に分け、最初の段階で基本的な遅延パ
ターンの各部分パターンを形成し、次の段階でその基本
的な遅延パターンからの差分に相当する遅延を行なうよ
うにしたため、超音波1回の送信当り複数本の走査線を
形成してフレームレートを向上させることができ、これ
を実現するに当り、従来と比べコストの低減化、消費電
力の低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遅延パターンとその遅延パターンに従う受信信
号の遅延により形成される走査線の模式図である。
【図2】本発明の超音波受信装置の一実施例の、図4の
遅延・加算回路に相当する部分の回路ブロック図であ
る。
【図3】本発明の超音波診断装置の他の実施例の、図4
の遅延加算回路に相当する部分の回路ブロック図であ
る。
【図4】超音波診断装置の概略構成図である。
【図5】超音波振動子の配列と、被検体内部の超音波の
反射点との関係を示した模式図である。
【図6】この提案を説明するための、図4に示す遅延・
加算回路の内部構成を示すブロック図である。
【図7】図6にブロック図で示す回路のタイミングチャ
ートである。
【符号の説明】
1,1_1,1_2,…,128 超音波振動子 2 送信回路 3,3_1,3_2,…,3_128 送信ドライバ 4,4_1,4_2,…,4_128 受信アンプ 5 遅延・加算回路 6 信号変換回路 7 CRTディスプレイ 21,21_1,21_2,…,21_128 A/D
変換器 22_1,22_2,…,22_128 メモリ 23_1,23_2,…,23_32 加算器 24_1,24_2,…,24_32 メモリ 24_1_1,24_1_2,24_1_3,24_1
_4;24_2_1,24_2_2,…;…;…,24
_32_3,24_32_4 メモリ 25 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体内で反射した超音波を受信する配
    列された複数の超音波振動子と、これら複数の超音波振
    動子で得られた受信信号を、前記被検体内に延びる走査
    線に沿う該被検体内の情報が強調されるように相対的に
    遅延させて互いに加算する遅延加算手段とを備えた超音
    波受信装置において、 前記遅延加算手段が、 前記複数の超音波振動子が複数のグループに分割されて
    なる各グループ毎に備えられた、該各グループを構成す
    る超音波振動子で得られた受信信号を各グループ内で相
    対的に遅延させて該各グループ内で互いに加算すること
    により各部分加算信号を得る複数の第1の遅延加算手段
    と、 該複数の第1の遅延加算手段で得られた複数の部分加算
    信号を前記複数の受信位置を変数としたときに該変数軸
    と平行に延びる直線を含む傾きが相互に異なる複数の直
    線それぞれで表わされる複数の遅延パターンそれぞれに
    従って各遅延パターン毎に相対的に遅延させ各遅延パタ
    ーン毎に互いに加算する第2の遅延加算手段とを備えた
    ことを特徴とする超音波受信装置
  2. 【請求項2】 前記第2の遅延加算手段が、 前記複数の第1の遅延加算手段それぞれに対応して備え
    られた、対応する第1の遅延加算手段から出力される前
    記部分加算信号を所定の繰り返し周期で順次書き込むと
    共に、前記複数の遅延パターンそれぞれに対応する複数
    の遅延信号が得られるように、書き込まれた前記部分加
    算信号を、前記所定の繰り返し周期内に複数回読み出す
    メモリと、 これらのメモリから読み出された前記複数の遅延信号
    を、各遅延パターン毎に互いに加算する加算器 とを備え
    たことを特徴とする請求項1記載の超音波受信装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の遅延加算手段が、前記複数の第1の遅延加算手段それぞれに対応して複数
    ずつ備えられた、対応する第1の遅延加算手段から出力
    された前記部分加算信号を、それぞれに、所定の繰り返
    し周期で順次書き込むと共に、書き込まれた部分加算信
    号を、前記複数の遅延パターンそれぞれに対応する遅延
    信号がそれぞれから読み出されるように、書き込まれた
    前記部分加算信号を、前記所定の繰り返し周期で読み出
    すメモリと、 これらのメモリから読み出された前記複数の遅延信号
    を、各遅延パターン毎に互いに加算する加算器とを備え
    たことを特徴とする請求項記載の超音波受信装置。
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