JPH08173431A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JPH08173431A
JPH08173431A JP32279394A JP32279394A JPH08173431A JP H08173431 A JPH08173431 A JP H08173431A JP 32279394 A JP32279394 A JP 32279394A JP 32279394 A JP32279394 A JP 32279394A JP H08173431 A JPH08173431 A JP H08173431A
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waveform memory
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JP32279394A
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Atsushi Osawa
篤 大澤
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低速度のA/Dコンバータを用いた場合にお
いても空間分解能の優れた超音波断層像を得られるよう
にする。 【構成】 複数の超音波振動素子T1 〜Tn からなる探
触子1により超音波を順次送受波して生体組織からの反
射信号を得る。この反射信号をA/Dコンバータ6でデ
ィジタルデータに変換した後、補間回路7によってA/
Dコンバータ6のサンプリング周期よりも短い周期で補
間し、等価的にサンプリング周波数を高めたデータを得
て、メモリ用マルチプレクサ8を介して波形メモリ9に
時系列的に記憶する。開口合成法に基づき、波形メモリ
9に格納された反射信号データを被検体と各走査点との
空間位置関係で定まる時間差を調整して読み出し、この
波形メモリ9からのデータを加算回路12により加算合
成することによって、超音波断層像を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を生体に送波
し、生体組織からの反射信号を受信して、開口合成法に
より生体内の超音波断層像を得る超音波診断装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】人体などの生体に超音波を送信し、生体
の組織で反射したエコー波を受信して、生体内の断層像
を得る超音波診断装置は、診断医療の分野において広く
用いられ、重要な役割を担っている。特に近年では、複
数の超音波振動素子をアレイ状に配列し、これらの素子
を所定の時間間隔で所定数ごとに電子的に切り換えて超
音波の送受波を行い断層像を得る、いわゆる電子走査型
の超音波診断装置が主流となっている。
【0003】この種の超音波診断装置として、“開口合
成法”と呼ばれる手法を応用した装置があり、装置構成
例を図4に示して説明する。
【0004】超音波診断装置は、超音波を送受波する複
数の超音波振動素子(以下、単に素子と記す)T1 〜T
n が一列状に配列された探触子51を備えており、送受
波を行う素子を切り換えるためのマルチプレクサ52
と、送受信信号切り換え回路53と、素子に超音波発生
のための駆動パルスを与える送信パルス発生回路54
と、各素子で受信した反射信号を増幅する受信信号増幅
回路55と、反射信号をディジタルデータに変換するA
/Dコンバータ56と、A/Dコンバータ56の出力を
波形メモリの所定の記憶番地に選択的に送り出すメモリ
用マルチプレクサ57と、メモリ用マルチプレクサ57
からの出力を順次記憶する波形メモリ58と、波形メモ
リ58に対する書き込みアドレス制御と整相のための読
み出しアドレス制御とを行うアドレス制御回路59と、
波形メモリ58からの読み出しデータを入力し加算する
加算回路60と、加算回路60の出力をもとに超音波断
層像を構成する画像構成部61と、装置全体の制御を行
う制御部62とを有し、画像表示部63に超音波断層像
を表示するようになっている。
【0005】超音波診断の際には、まず、マルチプレク
サ52及びメモリ用マルチプレクサ57を切り換えて探
触子51の素子T1 と波形メモリ58の記憶番地M1 と
を選択し、送信パルス発生回路54の出力の駆動パルス
を送受信信号切り換え回路53,マルチプレクサ52を
経て供給して素子T1 を駆動し、超音波パルス波TWを
発生させて生体組織Pへ送波する。そして、この超音波
パルス波TWによる生体組織Pからの反射波RWを素子
T1 で受波して電気信号に変換し、反射信号をマルチプ
レクサ52,送受信信号切り換え回路53を経て受信信
号増幅回路55に入力して適切な振幅レベルに増幅す
る。次いで、受信信号増幅回路55の出力の反射信号を
A/Dコンバータ56に送ってディジタルデータに変換
した後、メモリ用マルチプレクサ57を経て波形メモリ
58の記憶番地M1 に時系列データとして格納する。
【0006】次に、マルチプレクサ52及びメモリ用マ
ルチプレクサ57を切り換えて素子をT1 からT2 へ、
波形メモリ58をM1 からM2 へそれぞれ切り換え、同
様にして超音波の送受信を行って生体組織Pからの反射
信号を波形メモリ58の記憶番地M2 へ格納する。以上
の処理を繰り返して、すべての素子T1 〜Tn により得
られた反射信号を波形メモリ58の記憶番地M1 〜Mn
に格納した後、開口合成法により加算回路60において
波形データを合成して、画像構成部61により超音波断
層像を作成する。
【0007】この合成アルゴリズムは、各素子からの反
射信号につき、波形メモリ58からの読み出しを制御す
ることで焦点位置(反射体の位置)と各素子との空間位
置関係で定まる時間差を調整して位相合わせ(整相)を
した後、加算回路60で互いに加算(合成)することで
受波ビームを形成し、焦点位置の反射強度を得るという
ものである。
【0008】ここで、図5を用いて開口合成法の原理を
説明する。まず前述したように、直線状に配列された素
子T1 〜T5 を走査させて順次超音波パルス波TWを送
信し、送信した素子と同じ素子で反射体(生体組織)P
からの反射波RWを受信して反射信号を波形メモリに記
録する。
【0009】次に、反射体Pの超音波像を形成するため
に、反射体Pにフォーカスを結ぶ処理を行う。すなわ
ち、各素子と反射体P間を超音波が往復するのに要する
時間だけずれた、時間位置にある反射信号同士を加算す
る。ここで、開口径(一度に合成する範囲)をLと仮定
すると、図中の双曲線S上にある反射信号の振幅、E
1,E2 ,E3 を加算することで、合成した受波ビーム
の振幅Eが得られる。前記双曲線Sは、所定の超音波ビ
ームプロファイルを与える波面軌跡(図においては超音
波ビームの反射波の山の部分の波面軌跡)を示し、一般
に波面ローカスと呼ばれる。このような処理を、フォー
カスを結ぶ位置を時間(距離)方向tに順次移動しなが
ら行い、図中GLのような超音波走査線を形成する。
【0010】このような開口合成法による超音波診断装
置は、画像化領域における各素子からのアナログ反射信
号をA/Dコンバータでディジタル化して波形メモリに
一旦蓄えた後、合成を行うというディジタル合成回路を
基本として構成されており、いわゆるダイナミックフォ
ーカス受信が画像化領域すべてに渡り自由に行えること
から、空間分解能の高い超音波断層像を得ることができ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、空間分解能
の優れた超音波断層像を得るには、指向特性の良好な受
波ビームを形成しなければならない。このためには合成
処理において、正確な位相合わせを行う必要がある。開
口合成法を応用した装置においては、位相合わせのため
の時間差の調整をメモリアドレッシングで行っており、
調整可能な最小時間はアナログ反射信号をサンプリング
する時間間隔(サンプリング周期)で決まる。
【0012】このため従来の装置においては、A/Dコ
ンバータとしては、サンプリング周期がたとえば10n
sec 、周波数にして100MHzの高速動作が可能なもの
を使用する必要があった。
【0013】また、生体組織からの反射信号は、浅い部
位からの信号強度は数百mVp-p に達するが、深い部位
からの信号強度は1mVp-p 以下になり、60dB以上
ものダイナミックレンジがあるが、装置のダイナミック
レンジはA/Dコンバータのビット数の大小により決ま
る。従って、取り扱う反射信号のダイナミックレンジを
大きくしようとすれば、ビット数が大きなA/Dコンバ
ータが必要となる。さらに近年においては、断層像の観
察とともに血管内の血球からの反射信号を測定して血流
速度を観察する、いわゆるドプラ血流計測も行われてい
る。このようなドプラ血流計測機能を備えた装置の場合
は、血球からの反射信号は肝臓などの生体組織からの反
射信号に比べて非常に微弱なため、全体として取り扱う
反射信号のダイナミックレンジは90dBに至るまで広
くなる。
【0014】従って、従来の装置において用いるA/D
コンバータとしては、10ビット以上、望ましくは15
ビット以上でサンプリング周期が100MHz程度の高速
度のものが必要となる。しかしこのようなA/Dコンバ
ータを確保することは容易でなく、確保できても非常に
高価なものとなり、装置構成上問題となっていた。
【0015】本発明はこれらの事情に鑑みてなされたも
ので、入手性が良く安価な低速度のA/Dコンバータを
用いて構成した場合においても、空間分解能の優れた超
音波断層像を得ることのできる超音波診断装置を提供す
ることを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による超音波診断
装置は、所定の走査面上に沿った複数の走査点毎に、被
検体に順次超音波を送受波して取得した複数の超音波反
射信号に基づき、被検体の超音波断層像を得る超音波診
断装置において、前記超音波反射信号をディジタルデー
タに変換するA/D変換器と、前記A/D変換器の出力
データを、該A/D変換器のサンプリング周期よりも短
い周期で補間し、等価的にサンプリング周波数を高めた
データを得る補間手段と、前記補間手段の出力データを
記憶する記憶手段と、前記記憶手段に格納された反射信
号データを基に、開口合成法により、被検体の超音波断
層像を形成する合成処理手段と、を備えたものである。
【0017】
【作用】所定の走査面上に沿った複数の走査点毎に、被
検体に順次超音波を送受波して取得した複数の超音波反
射信号を、A/D変換器によりディジタルデータに変換
した後、補間手段によって、前記A/D変換器のサンプ
リング周期よりも短い周期でA/D変換器の出力データ
を補間し、等価的にサンプリング周波数を高めたデータ
として、この補間手段の出力データを記憶手段に記憶す
る。そして、合成処理手段によって、前記記憶手段に格
納された反射信号データを基に、開口合成法により、被
検体の超音波断層像を形成する。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1ないし図3は本発明の一実施例に係り、図1
は超音波診断装置の全体構成を示すブロック図、図2は
補間回路の詳細な構成を示すブロック図、図3は補間回
路の入出力信号の関係を示す作用説明図である。
【0019】本実施例の超音波診断装置は、超音波を送
受波する複数の超音波振動素子(以下、単に素子と記
す)T1 〜Tn が一列状に配列された探触子1を備えて
いる。探触子1の各素子T1 〜Tn は素子を切り換える
ためのマルチプレクサ2に接続されている。マルチプレ
クサ2の他端には送受信信号切り換え回路3が接続さ
れ、この送受信信号切り換え回路3に、超音波発生のた
めの素子へ供給する駆動パルスを生成する送信パルス発
生回路4と各素子で受信した反射信号を増幅する受信信
号増幅回路5とが接続されている。
【0020】受信信号増幅回路5の出力側には、受信信
号増幅回路5の出力信号をディジタルデータに変換する
A/Dコンバータ6と、A/Dコンバータ6の出力デー
タを補間する補間回路7とが設けられ、順に接続されて
いる。補間回路7の出力側には、メモリ用マルチプレク
サ8を介して波形メモリ9が接続され、この波形メモリ
9には波形メモリの書き込みアドレスを発生する書き込
みアドレス発生回路10と読み出しアドレスを発生する
読み出しアドレス発生回路11とが接続されており、補
間回路7の出力がメモリ用マルチプレクサ8によって書
き込みアドレス発生回路10にて指定された波形メモリ
9の記憶番地に選択的に送出され、格納されるようにな
っている。
【0021】波形メモリ9の出力側には、読み出しアド
レス発生回路11にて指定された読み出しアドレスに基
づき波形メモリ9から読み出された波形データを入力し
加算する加算回路12が設けられている。この加算回路
12の出力側に、加算回路12の出力をもとに超音波断
層像を構成する画像構成回路13と、超音波断層像を表
示するモニタ等からなる画像表示部14とが順に接続さ
れている。
【0022】そして、各部に制御信号を送出して装置全
体の制御を行う制御部15が設けられている。
【0023】前記波形メモリ9は、複数の記憶領域に分
割されて2次元のアドレス管理がなされた2次元構成と
なっており、各素子からの反射信号の波形データを格納
する記憶番地は、行(M1 〜Mn )が素子T1 〜Tn に
対応し、列がデータのサンプリング時間、すなわち探触
子1からの距離に対応している。
【0024】図2に補間回路7の詳細な構成を示す。補
間回路7の入力部にはA/Dコンバータ6からの入力デ
ータを一時記憶するデータレジスタ21が設けられ、デ
ータレジスタ21の出力側に、n段のシフトレジスタR
1 〜Rn が接続され、各シフトレジスタの入出力端にそ
れぞれ乗算器X1 〜Xm (ここでm=n+1である)が
接続されている。また、各乗算器X1〜Xm における係
数C1 〜Cm を出力する係数メモリ22が設けられ、乗
算器X1 〜Xm に接続されている。これらの乗算器X1
〜Xm の出力端は加算器23に接続され、乗算器X1 〜
Xm の乗算結果を加算器23によって加算してメモリ用
マルチプレクサ8へ送出するようになっている。
【0025】次に、本実施例の超音波診断装置の動作を
説明する。
【0026】まず、制御部15の指示によって、マルチ
プレクサ2とメモリ用マルチプレクサ8をそれぞれ探触
子1の素子T1 と波形メモリ9の記憶番地M1 とを選択
するように切り換える。
【0027】そしてこの状態で、送信パルス発生回路4
の出力の駆動パルスを送受信信号切り換え回路3,マル
チプレクサ2を経て探触子1に供給して素子T1 を駆動
し、超音波パルス波TWを生体内に送り込む。この超音
波パルス波TWによる生体組織Pからの反射波RWを素
子T1 で受信して電気信号に変換し、反射信号をマルチ
プレクサ2,送受信信号切り換え回路3を経て受信信号
増幅回路5に入力して適切な振幅レベルに増幅する。
【0028】受信信号増幅回路5の出力信号は、A/D
コンバータ6に入力されてディジタルデータに変換され
る。ここでA/Dコンバータ6のサンプリング周期T
は、後の波形データの合成処理で要求される位相調整の
最小時間間隔(10nsec )の2倍である20nsec 、
周波数にして50MHzに設定されている。この周期Tは
反射信号の信号帯域も考慮して決定する必要があるが、
超音波診断装置で通常使用される周波数の範囲は、最高
で送信パルスの中心周波数が10MHz程度、信号帯域幅
が数MHz程度であり、前記周期Tはこの周波数帯域をカ
バーするのに十分な値である。
【0029】A/Dコンバータ6の出力データは補間回
路7に送られ、各サンプリング時間の間のデータが補間
される。補間回路7においては、制御部15の指示に基
づき、A/Dコンバータ6のサンプリング周期T(20
nsec 、周波数にして50MHz)よりも半分の周期T/
2(10nsec 、周波数にして2倍の100MHz)でデ
ータの補間が行われ、最終的に受信ビームの形成に必要
な時間量子化単位を満足するディジタルデータが生成さ
れる。
【0030】この補間回路7の動作を図2をもとにして
説明する。
【0031】A/Dコンバータ6の出力データは、サン
プリング周期T(20nsec )ごとにデータレジスタ2
1に送られ格納される。このデータレジスタ21に格納
されたデータは、サンプリング周期Tの1/2の周期
(10nsec )で同じ内容のデータが2回続けて読み出
される。データレジスタ21から読み出されたデータは
n段のシフトレジスタR1 〜Rn に順次入力され、周期
T/2(10nsec )単位でシフトされる。
【0032】このとき、各シフト段の出力は乗算器X1
〜Xm にそれぞれ送られ、各乗算器X1 〜Xm において
係数メモリ22から読み出した係数C1 〜Cm がそれぞ
れ乗算される。これらの乗算器X1 〜Xm の乗算結果は
加算器23に送られて一度に加算される。
【0033】以上の処理をA/Dコンバータ6から送ら
れてくるデータ毎に繰り返して行う。前記係数メモリ2
2に格納する係数としては、サンプリング定理で公知の
SIN(x)/x関数(一般的にSINC関数と呼ばれ
る)を用いれば良い。
【0034】図3は受信した反射信号と補間回路7にお
ける入力と出力の関係を示したものである。図3におい
て、(a)はA/Dコンバータ6に入力されるアナログ
の反射信号を、(b)は補間回路7の入力データ(A/
Dコンバータ6の出力データ)を、そして(c)は補間
回路7の出力データをそれぞれ示している。各図の横軸
は時間を縦軸は振幅をそれぞれ表しており、(b)及び
(c)において各ディジタルデータの振幅を黒丸で示し
ている。
【0035】補間回路7で補間処理が施された出力デー
タのデータ間隔は、入力データの間隔T(20nsec )
と比べて半分の間隔T/2(10nsec )になってい
る。このように補間回路7に入力されたディジタルデー
タは、A/Dコンバータ6のサンプリング周期よりも短
い間隔で補間され、等価的にサンプリング周波数が2倍
(100MHz)に高められたデータとなって出力され、
これがメモリ用マルチプレクサ8を経て、波形メモリ9
の記憶番地M1 に格納される。
【0036】装置全体の動作について説明を続けると、
次に制御部15の指示によって、マルチプレクサ2及び
メモリ用マルチプレクサ8を、探触子1の素子T1 から
T2へ、波形メモリ9の記憶番地M1 からM2 へそれぞ
れ切り換えて同様に超音波の送受信を行い、受信した生
体組織Pからの反射信号に上述した補間処理を施した
後、このデータを波形メモリ9の記憶番地M2 へ格納す
る。
【0037】以上の処理を繰り返して、すべての素子T
1 〜Tn における反射信号を波形メモリ9の記憶番地M
1 〜Mn に順番に格納していく。波形メモリ9へのデー
タ書き込みの際には、書き込みアドレス発生回路10に
て指定された書き込みアドレスに基づき、メモリ用マル
チプレクサ8を介して波形メモリ9の各行の記憶番地M
1 〜Mn に送られた補間回路7の出力データが探触子1
からの距離に対応した所定の列の記憶番地に順次格納さ
れる。その後、開口合成法によって、波形メモリ9に格
納した波形データを読み出しアドレス発生回路11にて
指定された読み出しアドレスに基づいて読み出し、加算
回路12において波形データを合成する。
【0038】すなわち、各素子からの反射信号につき、
波形メモリ9からの読み出しを制御することで焦点位置
と各素子との空間位置関係で定まる時間差を調整して位
相合わせ(整相)をした後、加算回路12で互いに加算
(合成)する、という開口合成法の合成アルゴリズムを
用いることで、波形データを合成して受信ビームを形成
し、焦点位置の反射強度データを求める。
【0039】波形メモリ9に格納されているデータは、
10nsec 間隔、周波数にして100MHzでサンプリン
グされたものと等価であるから、前記合成アルゴリズム
に基づき、指向特性の良好な受信ビームが形成される。
【0040】合成の結果得られた反射強度データは、逐
次画像構成回路13に送られ、ここで検波された後に白
黒の輝度値に変換され、画像表示部14に送られてモニ
タ上に表示される。このようにして、生体組織の超音波
断層像が得られる。
【0041】以上説明したように、本実施例では、超音
波の送受波により反射体から得られたアナログの反射信
号は、A/Dコンバータでディジタルデータに変換され
た後、補間回路に送られる。ディジタルの反射信号は、
この補間回路でA/Dコンバータのサンプリング周期よ
りも短い間隔で補間され、等価的にサンプリング周波数
が高められて波形メモリに書き込まれる。その後、開口
合成法に基づき波形メモリに格納されている反射信号を
合成して、超音波断層像を作成し表示するようにしてい
る。
【0042】従って、補間回路における補間間隔を、最
終的に受信ビームの形成に必要な量(例えば10nsec
)とすれば良く、等価的にサンプリング周波数を高め
るようにしているため、その前段におけるA/Dコンバ
ータのサンプリング周波数は遅いもので十分である。
【0043】このことから本実施例によれば、安価で入
手性の良い低速度のA/Dコンバータを用いて開口合成
法による超音波診断装置を実現することができる。ま
た、低速度のA/Dコンバータを用いた場合において
も、空間分解能の優れた超音波断層像を得ることができ
る。
【0044】なお、補間回路における補間後の波形デー
タの間隔は、前述した実施例のようにA/Dコンバータ
のサンプリング周期Tの半分(T/2)に限らず、サン
プリング周期の整数分の一(T/n,nは整数)とし
て、受信ビームの形成に必要なデータ間隔に応じて設定
することも可能である。
【0045】[付記]以上詳述したように本発明の実施
態様によれば、以下のような構成を得ることができる。
すなわち、 (1) 所定の走査面上に沿った複数の走査点毎に、被
検体に順次超音波を送受波して取得した複数の超音波反
射信号に基づき、被検体の超音波断層像を得る超音波診
断装置において、前記超音波反射信号をディジタルデー
タに変換するA/D変換器と、前記A/D変換器の出力
データを、該A/D変換器のサンプリング周期よりも短
い周期で補間し、等価的にサンプリング周波数を高めた
データを得る補間手段と、前記補間手段の出力データを
記憶する記憶手段と、前記記憶手段に格納された反射信
号データを基に、開口合成法により、被検体の超音波断
層像を形成する合成処理手段と、を備えたことを特徴と
する超音波診断装置。
【0046】(2) 列状に配置された複数の超音波振
動素子と、前記超音波振動素子を選択的に駆動して順次
被検体に対して超音波を送受波し、複数の走査点毎の超
音波反射信号を得る超音波送受信手段と、前記超音波反
射信号をディジタルデータに変換するA/D変換器と、
前記A/D変換器の出力データを、該A/D変換器のサ
ンプリング周期よりも短い周期で補間し、等価的にサン
プリング周波数を高めたデータを得る補間手段と、前記
補間手段の出力データを記憶する記憶手段と、前記記憶
手段に格納された反射信号データを基に、開口合成法に
より、被検体の超音波断層像を形成する合成処理手段
と、を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
【0047】(3) 前記補間手段は、前記A/D変換
器の出力データを格納するデータレジスタと、前記デー
タレジスタの出力を前記サンプリング周期の整数分の一
の周期単位で順次シフトする複数のシフトレジスタと、
前記複数のシフトレジスタの出力をそれぞれ所定の係数
で乗算する複数の乗算器と、これらの複数の乗算器の出
力を加算する加算器と、を含んで構成される付記1また
は2に記載の超音波診断装置。
【0048】(4) 前記合成処理手段は、前記記憶手
段へ前記補間手段の出力データを時系列的に書き込む書
き込み制御手段と、前記記憶手段に格納された反射信号
データを被検体と各走査点との空間位置関係で定まる時
間差を調整して読み出す読み出し制御手段と、前記記憶
手段から読み出されたデータを加算合成する加算手段
と、を含む付記1または2に記載の超音波診断装置。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、入
手性が良く安価な低速度のA/Dコンバータを用いて構
成した場合においても、空間分解能の優れた超音波断層
像を得ることが可能な超音波診断装置を提供できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図3は本発明の一実施例に係り、図
1は超音波診断装置の全体構成を示すブロック図
【図2】補間回路の詳細な構成を示すブロック図
【図3】補間回路の入出力信号の関係を示す作用説明図
【図4】従来の超音波診断装置の構成例を示すブロック
【図5】開口合成法の原理を説明する作用説明図
【符号の説明】
1…探触子 2…マルチプレクサ 6…A/Dコンバータ 7…補間回路 8…メモリ用マルチプレクサ 9…波形メモリ 10…書き込みアドレス発生回路 11…読み出しアドレス発生回路 12…加算回路 15…制御部 T1 〜Tn …素子 P…生体組織 TW…超音波パルス波 RW…反射波

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の走査面上に沿った複数の走査点毎
    に、被検体に順次超音波を送受波して取得した複数の超
    音波反射信号に基づき、被検体の超音波断層像を得る超
    音波診断装置において、 前記超音波反射信号をディジタルデータに変換するA/
    D変換器と、 前記A/D変換器の出力データを、該A/D変換器のサ
    ンプリング周期よりも短い周期で補間し、等価的にサン
    プリング周波数を高めたデータを得る補間手段と、 前記補間手段の出力データを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に格納された反射信号データを基に、開口
    合成法により、被検体の超音波断層像を形成する合成処
    理手段と、 を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002306479A (ja) * 2001-04-12 2002-10-22 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 超音波撮像方法および装置
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US7219025B2 (en) 2001-12-18 2007-05-15 Yokogawa Electric Corporation Waveform measuring instrument using interpolated data
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