JP3520167B2 - 横型炉炉内張力制御方法 - Google Patents

横型炉炉内張力制御方法

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JP3520167B2
JP3520167B2 JP03181597A JP3181597A JP3520167B2 JP 3520167 B2 JP3520167 B2 JP 3520167B2 JP 03181597 A JP03181597 A JP 03181597A JP 3181597 A JP3181597 A JP 3181597A JP 3520167 B2 JP3520167 B2 JP 3520167B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、横型炉炉内張力制
御方法に係わり、特に、長大な横型炉を有する連続焼鈍
処理ラインの炉内ストリップの安定通板(蛇行防止)、
及び、ストリップの低張力通板を主目的とする張力制御
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に図5に示すような横型炉を持つ連
続焼鈍処理ラインにおいては、炉長が数百メートルと長
く、炉内でのストリップを安定して蛇行なく通板させる
ために、炉出側張力を炉入側張力より高く設定してい
る。図5にて1,2は炉前後のブライドルロール、3,
4はブライドルロール駆動用モータ、5,6はブライド
ルロール駆動用モータの速度制御系(以下ASRと称す
る)、7は炉内ハースロール群、8はハースロール駆動
用モータ、9はハースロール駆動用モータのASR、2
7は炉入側に設置された、炉入側張力を設定するダンサ
ロールである。
【0003】このような、従来の横型炉での、ストリッ
プSpの炉内張力制御においては、炉前後のブライドル
ロール駆動用モータ3,4のASR5,6および炉内ハ
ースロール駆動用モータ8のASR9へ共通の速度指令
10を与え、炉入側に設置してあるダンサロール27を
用いて炉入側張力を設定する。次に、炉内各ハースロー
ル駆動用モータ8のASR9へ個別に手動設定により固
定値としてストリップ速度に対する増速率または減速率
(以下リード率と称する)をリ−ド率設定器11,1
2,13,14,15より与え、炉内ハースロール群7
のハ−スロ−ルそれぞれの回転速度を定めることによっ
て、炉出側張力を炉入側張力よりも高く設定し、炉内ス
トリップの通板性(蛇行防止)を確保していた。尚、張
力設定のためのダンサロール27を、炉出側に設置した
場合も同様である。
【0004】ここで、ストリップSpの基準速度をVs
s、各ハ−スロ−ルの回転速度(周速度)の基準値をVh
siとすると、各ハ−スロ−ルのリ−ド率(比)基準値L
hsiは、Lhsi=(Vhsi−Vss)/Vss であり、リ−ド率設定器11〜15のそれぞれが定める
リ−ド率Lhiは、 Lhi=(Vhi−Vss)/Vss なる関係の、各ハ−スロ−ルの回転速度Vhiを指定する
ものである。オペレ−タは例えば、ストリップSpの基
準速度Vss,入側張力目標値および出側張力目標値に対
応して、炉内ハ−スロ−ル群7の各ハ−スロ−ルの速度
基準値Vhiを定め、定めた各速度基準値Vhiに対応する
各リ−ド率Lhi=(Vhi−Vss)/Vssをリ−ド率設定
器11,12,13,14,15に設定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の横
型炉炉内張力制御においては、炉内各ハースロール駆動
用モータ8のASR9に個別に、リ−ド率設定器11〜
15の各手動設定によりリード率を与え、炉出側張力を
制御していたが、通板ストリップサイズの変更により、
ハースロール駆動用モータ8への負荷は変化する。それ
に伴いハースロール回転速度は変化するため、炉出側張
力は設定値よりも高くまたは低くなる。従って、固定値
として与えたリード率を、通板ストリップサイズによっ
て変更しなければならず、ストリップサイズの変更に対
応してリ−ド率設定器11〜15(5個)の設定値の変
更(設定変更および微調整)が必要であり、ストリップ
サイズのそれぞれに対して炉出側張力を継続的に安定し
て制御することは困難であるという問題点を有してい
た。
【0006】また、結果としてストリップの張力変動が
大きく、ストリップの低張力通板が困難であり、度々ス
トリップ幅の異常減少等のトラブルを起こしていた。特
に、高温焼鈍炉、或いは、薄いストリップの通板におい
て顕著であった。
【0007】本発明は、前記従来の問題点を改善するこ
とを目的とする。より具体的には、ストリップ蛇行を防
止することを第1の目的とし、炉入側および炉出側の各
張力制御を継続的に安定したものとすることを第2の目
的とし、炉入側および炉出側の各張力を独立かつ任意に
しかも簡易に設定可とすることを第3の目的とする。ま
た、炉内のストリップの低張力通板を第4の目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、炉入側および
炉出側にブライドルロールを有し、炉内ストリップが多
数のハースロールによって支持される横型炉を持つ連続
焼鈍処理ラインの横型炉炉内張力制御方法において、炉
入側に設置した張力計の実績張力値と炉入側張力設定値
との差分を炉入側の張力制御系(19)に入力し、該張力制
御系の出力信号を炉入側のブライドルロール駆動用モー
タの速度制御系へ速度補償信号として与え、炉入側張力
を制御するとともに、第1態様においては、炉出側に設
置した張力計の実績張力値と炉出側張力設定値との差分
を炉出側の張力制御系(24)に入力し、該張力制御系の出
力信号を炉内の各ハースロール駆動用モータの速度制御
系へ速度補償信号として与え、炉出側張力を制御し、第
2態様においては、炉出側に設置した張力計の実績張力
値と炉出側張力設定値との差分を炉出側の張力制御系(2
6)に入力し、該張力制御系の出力信号を炉出側ブライド
ルロール駆動用モータの速度制御系へ速度補償信号とし
て与え、炉出側張力を制御する。
【0009】また、第1態様で、炉内の各ハースロー
ル、或いは、駆動系が機械的に結合された複数のハース
ロールから構成される各ハースロール群の周速を、炉入
側のブライドルの周速以上に制御する。
【0010】加えて、炉内の各ハースロール、或いは、
各ハースロール群の周速を、上流側(炉入側)のハース
ロール、或いは、ハースロール群の周速以上に制御す
る。
【0011】更に、炉内のハースロールの表面材質をカ
ーボンとする、或いは、炉出側のブライドルロールの表
面材質を不織布とする、或いは、炉入側及び炉出側の張
力計をストリップ位置変位計とする。
【0012】このように本発明においては、炉内ハース
ロールおよび炉入側のブライドルロールの回転速度を個
別に設定値に調整するか、または炉前後のブライドルロ
ールの回転速度を個別に設定値に調整するので、ブライ
ドルロールあるいはハースロールの回転速度が適切に調
整され、炉入側張力および炉出側張力が、それぞれ継続
的に安定した値となる。炉入側,出側の各設定値の操作
により、炉入側および炉出側の各張力が独立かつ任意に
設定可能である。
【0013】すなわち、本発明の第1態様によれば、炉
入側および炉出側の張力制御系によって、炉入側のブラ
イドルロールおよび炉内各ハースロールの回転速度が個
別に適切に調整される。また、炉入側および炉出側の各
張力は、炉入側および炉出側の各張力設定値により、独
立かつ任意に設定することができる。
【0014】また、ストリップの低張力通板を行うとき
には、炉内の各ハースロール、或いは、各ハースロール
群の周速を、上流側(炉入側)のハースロール、或い
は、ハースロール群の周速以上とする。
【0015】本発明の第2態様によれば、炉入側および
炉出側の張力制御系によって、炉入側のブライドルロー
ルおよび炉出側のブライドルロールの回転速度が個別に
適切に調整される。また、炉入側および炉出側の各張力
は、炉入側および炉出側の各張力設定値により、独立か
つ任意に設定することができる。
【0016】ハースロールの表面材質はカーボンとす
る。第1態様、第2態様にかかわらず、炉内のハースロ
ールの周速はストリップの通板速度と異なることが生
じ、ハースロールとストリップの間にスリップが発生す
る。このスリップにより、カーボン以外では、ストリッ
プに疵が発生する。カーボンは、自らが、磨耗(消耗)
し、ストリップの疵を抑制する。カーボンは、必ずしも
純粋である必要はなく、酸化抑制等の目的で燐酸アルミ
ニウム、或いは、クロム酸等を含浸させたものでも有効
である。
【0017】出側ブライドルロールの表面材質は、不織
布とする。ハースロールはストリップとの間のスリップ
により、磨耗(消耗)し、磨耗によって発生したカーボ
ン粉がストリップに付着して炉外に持ち出され、出側の
ブライドルロールに到達する。不織布以外では、カーボ
ン粉がブライドルロールの表面で、ストリップにより延
ばされ、表面がカーボンで覆われ、静摩擦係数が著しく
小さくなり、出側のブライドルでのストリップのスリッ
プを招く。不織布は、カーボン粉を自身の内部に吸い込
み、表面の静摩擦係数を確保し、スリップを抑制する。
【0018】また、張力計は、ストリップ位置変位計と
する。低張力では、機械的な測定では、メカロスの影響
が多く、測定精度が十分確保されない。尚、ストリップ
位置変位計としては、レーザー,超音波等からストリッ
プ材質(表面光沢等)に最適なものが選ばれる。
【0019】
【発明の実施の形態】
−第1実施例− 図1に、本発明の第1態様を実施するための装置構成の
一態様を示す。ハースロール7は、鉄芯の上にカーボン
スリーブを装着して構成されている。また、出側のブラ
イドル2は鉄芯の上に不織布を装着して構成されてい
る。更に、入出側の張力計16,21としてレーザーに
よる位置変位計が備えられており、変位量をストリップ
張力値へコンバートしている。これにおいても、従来
(図5)と同様に、炉前後のブライドルロール1,2駆
動用モータ3,4のASR5,6および炉内ハースロー
ル7駆動用モータ8のASR9に、ストリップSpの基
準速度Vssを表わす共通の速度指令10が与えられる。
炉入側に設置してある張力計16からの実績張力値(張
力検出値)と、適宜に変更される炉入側張力設定値(張
力目標値)17とが、張力差検出器18に与えられ、張
力差検出器18が、炉入側張力設定値に対する実績張力
値の偏差を算出し、これを炉入側張力制御系(以下AT
Rと称する)19に与える。
【0020】ATR19は、該偏差を、ストリップ速度
に対するブライドルロール速度Vbのリ−ド率Lrの変更
量dLrを表わす速度補償信号20に変換する。この速
度補償信号20は、ブライドルロール駆動用モータのA
SR5に与えられる。ASR5は、速度補償信号20が
示すリ−ド率変更量dLr分、ブライドルロール1の回
転速度(周速度Vb)を増速もしくは減速するように、
ブライドルロール駆動用モータ3の目標速度Vmoを変更
し、入側のパルス発生器PGが発生する、モ−タ3の回
転速度に比例する周波数の電気パルス(速度同期パル
ス)に基づいて算出するモ−タ速度(ブライドルロ−ル
速度検出値)Vmfが目標速度Vmoに合致するように、モ
−タ3の回転速度を調整する。
【0021】この内容を少し詳しく説明する。ここで、
速度指令10が指示するストリップ速度すなわちストリ
ップの基準速度をVssとし、目標張力を実現するブライ
ドルロ−ルの速度(基準速度)をVbsとし、ブライドル
ロ−ルの基準リ−ド率をLrsとすると、 Lrs=〔(Vbs−Vss)/Vss〕 これより、 Vbs=(Lrs+1)Vss である。ブライドルロ−ルの基準リ−ド率Lrsに速度補
償信号20が示すリ−ド率変更量dLrを加えたリ−ド
率Lrは、 Lr=Lrs+dLr このリ−ド率Lrをもたらすためのブライドルロ−ルの
速度Vbは、 Vb=(Lrs+dLr+1)Vss となるので、ブライドルロ−ルの速度Vbを、基準速度
Vbsから、dLr・Vssだけ変更すればよい。ブライド
ルロ−ル速度Vb=K・Vm、Vmはモ−タ3の回転速度
(周速度),Kは定数、であるので、ブライドルロ−ル
速度Vbの、基準値VbsからdLr・Vss分の変更は、モ
−タ3の速度Vmの、dLr・Vss/K分の変更に相当す
る。ASR5は、リ−ド率変更量dLrを、ブライドル
ロール駆動用モータ3の速度変更量dLr・Vss/K に
変換し、これにPI(比例,積分)処理を施した速度補
正値dVmを得て、モ−タ3の基準速度Vmsに加えて、
モ−タ3の目標速度Vmo=Vms+dVmを算出して、モ
−タ速度Vmfが目標速度Vmoに合致するように、モ−タ
3の回転速度を調整する。
【0022】仮に、ASR5に設定されている基準リ−
ド率Lrsが、ストリップの基準速度Vssに対して目標張
力を実現する値からずれたものであっても、このずれに
よる張力偏差がdLrの値、ひいては速度補正値dVm、
を変えることになり、モ−タ3の速度Vmfが目標張力を
実現するものVmoに自動的に収束するので、必ずしもL
rsをストリップサイズ対応のものに設定変更する必要は
ない。
【0023】以上により、炉入側の実績張力値(検出値)
は、炉入側張力設定値(目標値)と同じ値になるように制
御される。
【0024】一方、炉出側に設置してある張力計21か
らの実績張力値(張力検出値)と、適宜に変更される炉
出側張力設定値(張力目標値)22とが、張力差検出器
23に与えられ、張力差検出器18が、炉出側張力設定
値に対する実績張力値の偏差(出側張力偏差)を算出
し、これを炉出側張力設定値と共に、炉出側ATR24
に与える。
【0025】各ATR24は、炉出側張力設定値を各ハ
−スロ−ルのリ−ド率基準値Lhsiに変換し、出側張
力偏差を各ハ−スロ−ルのリ−ド率変更量dLhiに変
換して、リ−ド率変更量dLhiにPI(比例,積分)処
理を施したリ−ド率補正値AdLhiを算出してリ−ド率
基準値Lhsiに加えて、リ−ド率目標値Lhoi=Lhsi+
AdLhiを算出して、各リ−ド率目標値Lhoiを表わす速
度補償信号25を、各ASR9に与える。各ASR9
は、Vhi=(Lhoi+1)Vssに、炉内ハースロール群
7のハ−スロ−ルそれぞれの回転速度を調整する。これ
により、炉出側の実績張力値が、炉出側張力設定値と同
じ値になるように、各ハ−スロ−ルの回転速度が制御さ
れることになる。この際に、ストリップSpと炉内ハー
スロール7のスリップを防止するため、炉出側張力設定
値22の上限値(または下限値)は、ハースロールとス
トリップがスリップを発生する限界値以内、すなわちハ
ースロールとストリップ間の静止摩擦力以下の値となる
ように与えられる。
【0026】また、各ATR24が、炉出側張力設定値
および出側張力偏差を、それぞれリ−ド率基準値Lhsi
およびリ−ド率変更量dLhiに変換する変換式(係数が
負値の比例式)の係数(の絶対値)は、ハ−スロ−ル群
7の、上流側のハ−スロ−ルに宛てた変換式のものより
も下流側のハ−スロ−ルに宛てた変換式のものが順次大
きくなる形で設定されている。これは、入側ブライドル
ロ−ル1から出側ブライドルロ−ル2の間のストリップ
Spの、炉長方向(図面上で左右方向)の張力分布が、
ストリップに蛇行を生じない漸増形又は漸減形となるよ
うにするためである。
【0027】仮に、各ATR24に設定されている変換
式(によって定まるリ−ド率基準値Lhsi)が、ストリ
ップの基準速度Vssに対して目標張力を実現する値から
ずれるものであっても、このずれによる張力偏差が、リ
−ド率変更量dLhi、ひいてはリ−ド率補正値AdLh
i、を変えることになり、ASR9に与えられるリ−ド
率目標値Lhoi=Lhsi+AdLhiが目標張力を実現する
ものに自動的に収束するので、必ずしも各ATR24に
設定されている変換式をストリップサイズ対応のものに
設定変更する必要はない。
【0028】出側のASR6は、出側のパルス発生器P
Gが発生する、モ−タ4の回転速度に比例する周波数の
電気パルス(速度同期パルス)に基づいて算出するモ−
タ速度(ブライドルロ−ル速度検出値)が、速度指令1
0が示すストリップの基準速度Vssに合致するように、
モ−タ4の回転速度を調整する。
【0029】炉出側張力設定値22を炉入側張力設定値
17よりも大きな値に設定すれば、炉内ハ−スロ−ル群
7の回転速度は、共通の速度指令10よりもストリップ
速度に対するリ−ド率Lhoi分だけ遅く回転するように
ハ−スロ−ルの回転速度が自動的に調整され、図3に示
すように、ストリップ張力は、炉出側に近いほど大き
い、入側から出側に連続的かつ漸増する張力分布パター
ンとなり、炉内ストリップの蛇行防止効果が高い。
【0030】しかも、炉入側張力設定値17および/又
は炉出側張力設定値22の値を任意に変更することによ
って、図4に示すように炉入側および炉出側張力実績値
を任意に制御することも可能となり、様々な張力パター
ンが得られる。
【0031】また、ストリップの低張力通板を行うとき
には、炉内の各ハースロール、或いは、各ハースロール
群の周速を、上流側(炉入側)のハースロール、或い
は、ハースロール群の周速以上とし、且つ炉入側のブラ
イドルロール1の周速以上とする。
【0032】板厚0.15mm,板幅940mmのスト
リップにおいて、ユニットテンション0.5kg/mm
2(炉入側のストリップ張力)設定において、炉出側の
ストリップ張力を炉入側のストリップ張力×1.05と
した時、炉内のハースロール群の最大周速は、炉出側の
ハースロール群で、炉入側のブライドルロール1の周速
の101%であった。この時、炉内の各ハースロールの
周速はストリップの通板速度と異なることが生じ、ハー
スロールとストリップの間にはスリップが発生するが、
ストリップの疵は発生しない。また、出側のブライドル
ロール2でもストリップとの間にスリップは発生してい
ない。また、ストリップの張力は極めて低いが、ストリ
ップの位置(変位)を計測し、ストリップの張力を精度
よく得た。こうして、低張力通板を可能とした。
【0033】−第2実施例− 図2に、本発明の第2態様を実施するための装置構成の
一態様を示す。ハースロール7は、鉄芯の上にカーボン
スリーブを装着して構成されている。また、出側のブラ
イドル2は鉄芯の上に不織布を装着して構成されてい
る。更に、入出側の張力計16,21としてレーザーに
よる位置変位計が備えられており、変位量をストリップ
張力値へコンバートしている。これにおいても、従来
(図5)と同様に、炉前後のブライドルロール1,2駆
動用モータ3,4のASR5,6および炉内ハースロー
ル7駆動用モータ8のASR9へ、ストリップSpの基
準速度Vssを表わす共通の速度指令10が与えられる。
【0034】炉入側に設置してある張力計16からの実
績張力(張力検出値)と、適宜に変更される炉入側張力
設定値17とが、張力差検出器18に与えられ、張力差
検出器18が、炉入側張力設定値に対する実績張力値の
偏差を算出し、これを炉入側のATR19に与える。
【0035】ATR19は、第1実施例のATR19と
同様に、該偏差を、ストリップ速度に対するブライドル
ロール速度Vbのリ−ド率Lrの変更量dLrを表わす速
度補償信号20に変換する。この速度補償信号20は、
ブライドルロール駆動用モータのASR5に与えられ
る。ASR5は、速度補償信号20が示すリ−ド率変更
量dLr分、ブライドルロール3の回転速度(周速度V
b)を増速もしくは減速するように、ブライドルロール
駆動用モータ3の目標速度Vmoを変更し、パルス発生器
PGが発生する、モ−タ3の回転速度に比例する周波数
の電気パルス(速度同期パルス)に基づいて算出するモ
−タ速度(ブライドルロ−ル速度検出値)Vmfが目標速
度Vmoに合致するように、モ−タ3の回転速度を調整す
る。
【0036】一方、炉出側に設置してある張力計21か
らの実績張力(張力検出値)と、適宜に変更される炉出
側張力設定値22とが、炉出側の張力差検出器23に与
えられ、張力差検出器23が、炉出側張力設定値22に
対する実績張力の偏差(出側張力偏差)を算出してAT
R26に与える。
【0037】ATR26は、第1実施例のATR19と
同様に、出側張力偏差を、ストリップ速度に対するブラ
イドルロール速度のリ−ド率の変更量を表わす速度補償
信号25に変換する。この速度補償信号25は、ブライ
ドルロール駆動用モータのASR6に与えられる。AS
R6は、ASR5と同様に、速度補償信号25が示すリ
−ド率変更量分、ブライドルロール2の回転速度を増速
もしくは減速するように、ブライドルロール駆動用モー
タ4の目標速度を変更し、出側のパルス発生器PGが発
生する、モ−タ4の回転速度に比例する周波数の電気パ
ルス(速度同期パルス)に基づいて算出するモ−タ速度
(ブライドルロ−ル速度検出値)が目標速度に合致する
ように、モ−タ4の回転速度を調整する。
【0038】炉前後のATR19およびATR26が、
それぞれ入側張力偏差および出側張力偏差をリ−ド率変
更量に変換する変換式の係数(の絶対値)の比は、スト
リップ速度を安定させるため、炉入側対炉出側を5:2
程度のものとする。炉出側張力設定値を炉入側張力設定
値よりも大きな値に設定すれば、炉前後のブライドルロ
ールは共通の速度指令に対してそれぞれの張力設定値と
の偏差をなくすように増速もしくは減速して回転するよ
うに調整され、図3に示すように炉出側張力は入側張力
よりも継続的に安定して高くなる張力パターンとなり、
炉内ストリップの蛇行防止が可能となる。また炉入側張
力設定値17と炉出側張力設定値22の値を任意に変更
することによって、図4に示すように炉入側から炉出側
までの張力分布が変わり、様々な張力パターンが得られ
る。
【0039】また、炉内の各ハースロールの周速はスト
リップの通板速度と異なることが生じ、ハースロールと
ストリップの間にはスリップが発生するが、ストリップ
の疵は発生しない。また、出側のブライドルロール2で
もストリップとの間にスリップは発生していない。ま
た、ストリップの位置(変位)を計測し、ストリップの
張力を精度よく得た。こうして、低張力通板を可能とし
た。
【0040】尚、炉内ハースロールの本数およびハース
ロール駆動用モータの台数の多少にかかわらず、本発明
は、ストリップ蛇行抑制に効果をもたらす。
【0041】更に、ストリップの安定した低張力通板を
可能とした。
【0042】
【発明の効果】炉入側および出側張力を独立して任意に
設定できるため、横型炉で生産されるあらゆる鋼板の蛇
行防止に寄与する。
【0043】更に、高温燃鈍炉、或いは、薄いストリッ
プの安定した炉内の低張力通板を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を一態様で実施する装置構成の概要を
示すブロック図である。
【図2】 本発明をもう1つの態様で実施する装置構成
の概要を示すブロック図である。
【図3】 図1および図2に示す横型炉内の、本発明の
適用により現われるストリップの張力分布の1つを、模
式的に示すグラフである。
【図4】 図1および図2に示す横型炉内の、本発明を
適用し炉入側および出側指令張力を様々に設定して現わ
れるストリップの張力分布を、模式的に示すグラフであ
る。
【図5】 横型炉を持つ連続焼鈍処理ライン構成および
従来の横型炉炉内張力制御を実施する構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1:炉入側ブライドルロール 2:炉出側ブラ
イドルロール 3:ブライドルロール駆動用モータ 4:ブライドル
ロール駆動用モータ 5:ブライドルロール速度制御系 6:ブライドル
ロール速度制御系 7:炉内ハースロール 8:ハースロー
ル駆動用モータ 9:ハースロール速度制御系 10:速度指令 11〜15:リード率設定器 16:炉入側張
力計 17:炉入側張力設定値 18:炉入側張
力差検出器 19:炉入側張力制御系 20:速度補償
信号 21:炉出側張力計 22:炉出側張
力設定値 23:炉出側張力差検出器 24,26:炉
出側張力制御系 25:速度補償信号 27:ダンサロ
ール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−26722(JP,A) 特開 昭60−138018(JP,A) 特開 平10−30128(JP,A) 特開 平6−322436(JP,A) 実開 昭53−150803(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 9/56 C21D 11/00 B65H 23/192

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉入側および炉出側にブライドルロール
    を有し、炉内ストリップが多数のハースロールによって
    支持される横型炉を持つ連続焼鈍処理ラインの横型炉炉
    内張力制御方法において、 炉入側に設置した張力計の実績張力値と炉入側張力設定
    値との差分を炉入側の張力制御系(19)に入力し、該張力
    制御系の出力信号を炉入側のブライドルロール駆動用モ
    ータの速度制御系へ速度補償信号として与え、炉入側張
    力を制御するとともに、 炉出側に設置した張力計の実績張力値と炉出側張力設定
    値との差分を炉出側の張力制御系(24)に入力し、該張力
    制御系の出力信号を炉内の各ハースロール駆動用モータ
    の速度制御系へ速度補償信号として与え、炉出側張力を
    制御する、ことを特徴とする横型炉炉内張力制御方法。
  2. 【請求項2】 炉入側および炉出側にブライドルロール
    を有し、炉内ストリップが多数のハースロールによって
    支持される横型炉を持つ連続焼鈍処理ラインの横型炉炉
    内張力制御方法において、 炉入側に設置した張力計の実績張力値と炉入側張力設定
    値との差分を炉入側の張力制御系(19)に入力し、該張力
    制御系の出力信号を炉入側のブライドルロール駆動用モ
    ータの速度制御系へ速度補償信号として与え、炉入側張
    力を制御するとともに、 炉出側に設置した張力計の実績張力値と炉出側張力設定
    値との差分を炉出側の張力制御系(26)に入力し、該張力
    制御系の出力信号を炉出側ブライドルロール駆動用モー
    タの速度制御系へ速度補償信号として与え、炉出側張力
    を制御する、ことを特徴とする横型炉炉内張力制御方
    法。
  3. 【請求項3】 炉内の各ハースロール、或いは、駆動系
    が機械的に結合された複数のハースロールから構成され
    る各ハースロール群の周速を、炉入側のブライドルの周
    速以上とすることを特徴とする請求項1記載の横型炉炉
    内張力制御方法。
  4. 【請求項4】 炉内の各ハースロール、或いは、各ハー
    スロール群の周速を、上流側(炉入側)のハースロー
    ル、或いは、ハースロール群の周速以上とすることを特
    徴とする請求項1又は請求項3記載の横型炉炉内張力制
    御方法。
  5. 【請求項5】 炉内のハースロールの表面材質をカーボ
    ンとすることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項
    3又は請求項4記載の横型炉炉内張力制御方法。
  6. 【請求項6】 炉出側のブライドルロールの表面材質を
    不織布とすることを特徴とする請求項1,請求項2,請
    求項3,請求項4又は請求項5記載の横型炉炉内張力制
    御方法。
  7. 【請求項7】 炉入側及び炉出側の張力計をストリップ
    位置変位計とすることを特徴とする請求項1,請求項
    2,請求項3,請求項4,請求項5又は請求項6記載の
    横型炉炉内張力制御方法。
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