JPH06269830A - 圧延制御方法 - Google Patents

圧延制御方法

Info

Publication number
JPH06269830A
JPH06269830A JP5064385A JP6438593A JPH06269830A JP H06269830 A JPH06269830 A JP H06269830A JP 5064385 A JP5064385 A JP 5064385A JP 6438593 A JP6438593 A JP 6438593A JP H06269830 A JPH06269830 A JP H06269830A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stand
hsi
calculated
rolling
plate thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5064385A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Katori
取 英 夫 香
Koji Ueyama
山 高 次 植
Naoharu Yoshitani
谷 直 治 芳
Ryuichi Kano
野 竜 一 狩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP5064385A priority Critical patent/JPH06269830A/ja
Publication of JPH06269830A publication Critical patent/JPH06269830A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼板をタンデム圧延機で圧延する際に、先進
率の変動による板厚変動をオンライン制御で低減する。 【構成】 iスタンド入側板厚Hi,iスタンド入側板
厚基準値Hsi,i−1スタンドのロ−ル周速指令値Vre
f(i-1)およびiスタンド出側板厚基準値hsiに基づい
て、iスタンドの、先進率の変動による圧延材速度変動
分△Viを算出し、ロ−ル変更量 △Vref(i-1)=−〔(Hi−Hsi)/Hsi〕Vref(i-1)
+〔hsi/Hsi〕△Vi を算出し、この分第i−1スタンドのロ−ル周速を変更
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンデム圧延機により
鋼材の圧延を実施する際のスタンド間圧延材の板厚及び
張力の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては、例えば、特公平2−
31604号公報に開示されている方法があり、また、
発明者らは、鋼板圧延中に、圧下位置をフィードフォワ
ード制御する板厚制御方法を特願平2−404424号
として提案した。この種の熱間圧延制御装置の一例を図
4を用いて以下に説明する。
【0003】図4は、熱間タンデム圧延機であり、7つ
の圧延スタンド,スタンド間のルーパ,圧下制御装置及
びルーパ制御装置により構成されている。図4におい
て、S0はロールギャップ(以下、圧下位置と称する)
検出器、LCは圧延荷重計、SMは圧下位置駆動系、A
GCはSOの出力(圧下位置)とLCの出力(圧延荷
重)から圧下位置変更量を算出する自動板内板厚偏差制
御(Automatic Gauge Control)装置であり、SRAはA
GCの指定した量だけ圧下位置を動かす制御系である。
圧延機のワークロールは、駆動用モータMで駆動され、
ルーパは、ルーパモータIMで駆動される。圧延材の張
力とルーパの高さ(角度θ)を制御するために、高さ制
御装置H.C.と張力制御装置C.C.により、ワーク
ロール駆動モータMとルーパモータIMの回転速度の変
更量がそれぞれ算出される。ワークロールの駆動用モー
タMの回転速度の変更量はSRに送られ、SRによりモ
ータMの速度が指定量だけ変更される。なお、SUC
は、サクセッシブと称され、マスフロー制御のための、
ワ−クロ−ル駆動モ−タMの速度変更量である。また、
X−RAYモニタによる検出板厚をフィ−ドバックして
板厚制御し、各スタンドでの圧下位置変更量等の情報を
次段に伝送して、フィードフォワード制御を行ってい
る。 図4に示すように、従来の熱間圧延機は、基本的
に圧下位置制御により圧延材の板厚精度を確保し、ワー
クロールのロール周速度(以下、ロール周速と称する)
とルーパの高さにより圧延材の張力を制御している。し
かしながら、以下に示すような問題がある。
【0004】まず第一に、板厚精度を確保するために、
圧延荷重P[kgf]と圧下位置S[mm]とから、圧下位
置変更量を自動板内板厚偏差制御装置AGCにより計算
させて圧下位置を変更しているが、ロードセルLCによ
り計測される圧延荷重P[kgf]の精度は良好でなく、
多くの誤差を含む。このため、得られる板厚精度も良好
とは言い難い。また、圧延材は、その長手方向に、スキ
ッドマークと称する変形抵抗のむらをもっているため、
前段で大きな板厚偏差を検出した場合、該圧延材のその
部分が次段や次次段等に到来したときに、圧下位置を変
更することで板厚偏差を除去しても、圧延荷重を用いて
板厚制御をする限り、この変形抵抗のむらにより再び後
段で板厚偏差を生じる可能性があり、板厚精度向上を阻
害することになる。
【0005】図5には、冷間圧延におけるタンデム圧延
システムの一例を示す。図5において、APCは圧下位
置制御装置、ATCは張力制御機能、ASRがロ−ル周
速比制御による板厚制御機能である。図6には、図5に
示す冷間圧延の張力制御機能を示す。冷間圧延において
は、張力制御の応答性を高めるため、張力変動を圧下位
置(ロ−ルギャップ)制御により抑制して、ワークロー
ルの周速比により、板厚を制御している。図5,6に示
す例では、#1スタンド(以下、#i−1はi−1スタ
ンド圧延機を意味する)において圧下による板厚制御を
実施し、#2〜#4スタンドではロ−ル周速(スタンド
間ロ−ル周速比)により板厚を決定する。スタンド間張
力が変化し、許容範囲を外れると圧下により張力を許容
範囲に戻す(圧下による張力制限制御)。#4−5スタ
ンド間において速度による張力モニタAGC(スタンド
間ロ−ル周速比制御による板厚制御)を実施する。従っ
て、冷間圧延では、張力変動による板幅変動が無視でき
るため、張力制御は、高応答ではあるが、数値的にはお
おまかであり、数[kgf/mm2]の誤差をもっている。し
かし、熱間圧延においては、0.6〜1.0[kgf/mm2]以内
の偏差で張力を制御しなくては顕著な幅変動が生じ、大
きな歩留低下を来す。
【0006】そこで本発明者は、これを改善するため、
各スタンド間において、前記の圧延機から当該スタンド
間に送り出される単位時間あたりの圧延材の質量と当該
スタンド間から送り出される単位時間あたり圧延材の質
量が等しくなるように圧下位置とロール周速度を制御す
るにおいて、i−1スタンドとiスタンドの間に設置さ
れた張力計の計測値と目標張力の圧延材の張力の差△T
(i−1)[kg/mm2]を電算機に入力してiスタンドの圧
下位置変更量△S(i)[mm]を算出し、該圧下位置修正
量△S(i)[mm]に基づいて圧下駆動手段により圧下位
置を修正すると共に、i−1スタンド出側に設置された
X線板厚計により計測された板厚偏差とi−1スタンド
出側に設置された板速度計により計測された圧延材速度
を電算機に入力してiスタンドの圧下位置変更量△S
(i)[mm]を算出し、フィードフォワード制御により該
圧下位置修正量△S(i)[mm]に基づいて圧下駆動手段
により圧下位置を修正する圧延制御方法、すなわち、圧
下により張力制御を行ない、ロ−ル周速比により板厚制
御を行なう板厚・張力制御方法、を提示した(特願平4
−62403号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記特願平4
−62403号に提示した圧延制御方法の改良に関す
る。該圧延制御方法では、先進率変動に伴なう板厚変動
を補正するには至っていない。i−1スタンドのロ−ル
周速度指命値Vref(i-1)の変更量ΔVref(i-1)の演算に
際し、先進率変動に伴うiスタンド出側の板速変動を考
慮いないので、変更量ΔVref(i-1)が大き過ぎ、鋼板張
力に大きな変動を生じ、その結果、板厚・板幅に偏差を
生じるばかりでなく通板が不可能となる場合がある。経
験的に、補正係数αをΔVref(i-1)に乗じて調整するこ
ともできるが、αを板厚スケジュ−ル等に従って予め決
めて制御に用いなければならず、煩雑な割には、良い精
度が得られない。また、先進率を実測しこれに対応して
板厚影響パラメ−タを修正する方法もあるが、先進率測
定精度が低く、オンラインの板厚制御に用いることがで
きない。
【0008】また、前記特願平4−62403号に提示
した圧延制御方法は板幅に関しての制御技術の提示はな
い。板厚と板幅の挙動が干渉するので、板厚と板幅を同
時に制御しこの干渉を回避するのが望ましい。
【0009】本発明は、先進率変動による板厚偏差を低
減することを第1の目的とし、板厚制御と板幅制御の干
渉を回避することを第2の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の第1番の発明は、
i−1スタンドとiスタンドの間に設置された張力計の
圧延材の張力計測値と目標張力の差△T(i)に基づいて
iスタンドの圧下位置変更量を算出し、i−1スタンド
出側に設置された板厚計により計測された板厚偏差Hi
−Hsiとi−1スタンド出側に設置された板速度計によ
り計測された圧延材速度V(i-1)に基づいてiスタンド
の圧下位置変更量を算出し、両圧下位変更量の和△S
(i)を算出し、該圧下位置修正量△S(i)に基づいてiス
タンドの圧下位置駆動手段により圧下位置を修正する、
タンデム圧延機の隣り合うスタンド間に入る圧延材の単
位時間あたりの質量と当該スタンド間から出る圧延材の
単位時間あたり圧延材の質量が等しくなるように圧下位
置とロール周速度を制御する圧延制御方法において、i
スタンド入側板厚Hi,iスタンド入側板厚基準値Hs
i,i−1スタンドのロ−ル周速指令値Vref(i-1)およ
びiスタンド出側板厚基準値hsiに基づいて、iスタン
ドの、先進率の変動による圧延材速度変動分△Viを算
出し、ロ−ル変更量 △Vref(i-1)=−〔(Hi−Hsi)/Hsi〕Vref(i-1)
+〔hsi/Hsi〕△Vi を算出し、この分第i−1スタンドのロ−ル周速を変更
する。
【0011】好ましい実施態様では、i−1スタンド出
側板厚h(i−1)=Hi[mm]及び圧延材速度v(i−
1)=vi[mm/s]を計測し、第i−1番圧延機を出た
該圧延材の板厚h(i−1)=Hi[mm]が板厚目標値Hs
i[mm]から板厚偏差 ΔH(i-1)=Hi−Hsi[mm] を有する場合、板厚偏差ΔH(i-1)と圧延材速度を電算
機に入力し、板厚偏差ΔH(i-1)[mm]を有する部分の
圧延材がiスタンドに到達する時刻time(i)と該時
刻に修正すべき圧下位置修正量△S(i)と該時刻に修正
すべきi−1スタンドのロール周速変更量△Vref(i-1)
[mm/s]を算出し、時刻time(i)に該時刻に修正す
べき圧下位置修正量△S(i)に基づいて、圧下位置駆動
手段により圧下位置を圧下位置修正量△S(i)だけ修正
し、時刻time(i)に修正すべきi−1スタンドのロ
ール周速変更量△Vref(i-1)[mm/s]を基にロール駆動
手段によりロール周速をロール周速変更量△Vref(i-1)
[mm/s]だけ修正する。
【0012】本願の第2番の発明は、i−1スタンドと
iスタンドの間に設置された張力計の圧延材の張力計測
値と目標張力の差△T(i)に基づいてiスタンドの圧下
位置変更量を算出し、i−1スタンド出側に設置された
板厚計により計測された板厚偏差Hi−Hsiとi−1ス
タンド出側に設置された板速度計により計測された圧延
材速度V(i-1)に基づいてiスタンドの圧下位置変更量
を算出し、両圧下位変更量の和△S(i)を算出し、該圧
下位置修正量△S(i)に基づいてiスタンドの圧下位置
駆動手段により圧下位置を修正する、タンデム圧延機の
隣り合うスタンド間に入る圧延材の単位時間あたりの質
量と当該スタンド間から出る圧延材の単位時間あたり圧
延材の質量が等しくなるように圧下位置とロール周速度
を制御する圧延制御方法において、iスタンドの入側板
幅Bを測定し、入側板幅偏差ΔBが実質上零のときは、
iスタンド入側板厚Hi,iスタンド入側板厚基準値Hs
i,i−1スタンドのロ−ル周速指令値Vref(i-1)およ
びiスタンド出側板厚基準値hsiに基づいて、iスタン
ドの、先進率の変動による圧延材速度変動分△Viを算
出し、ロ−ル変更量 △Vref(i-1)=−〔(Hi−Hsi)/Hsi〕Vref(i-1)
+〔hsi/Hsi〕△Vi を算出し、この分第i−1スタンドのロ−ル周速を変更
し、板厚偏差Hi−Hsiが実質上零のときは、iスタン
ドの入側板幅B(i-1)および入側板幅基準値Bs(i-1)に
基づいて入側板幅偏差B(i-1)−Bs(i-1)対応の張力偏
差△Tref(i-1)を算出し、この分前記iスタンドの圧下
位置変更量を変更し、入側板幅偏差ΔBおよび板厚偏差
Hi−Hsiが共に実質上零でないときは、iスタンド入
側板厚Hi,iスタンド入側板厚基準値Hsi,i−1ス
タンドのロ−ル周速指令値Vref(i-1)およびiスタンド
出側板厚基準値hsiに基づいて、iスタンドの、先進率
の変動による圧延材速度変動分△Viを算出し、ロ−ル
変更量 △Vref(i-1)=−〔(Hi−Hsi)/Hsi〕Vref(i-1)
+〔hsi/Hsi〕△Vi を算出し、この分第i−1スタンドのロ−ル周速を変更
し、かつ、iスタンドの入側板幅B(i-1)および入側板
幅基準値Bs(i-1)に基づいて入側板幅偏差B(i-1)−Bs
(i-1)対応の張力偏差△Tref(i-1)を算出し、この分前
記iスタンドの圧下位置変更量を変更する。
【0013】好ましい実施態様では、i−1スタンド出
側板厚h(i-1)すなわち将来のiスタンド入側板厚Hi
[mm]及び圧延材速度v(i−1)[mm/s]を計測し、第
i−1番圧延機を出た該圧延材の板厚Hi[mm]が板厚
目標値Hsi[mm])から板厚偏差 ΔH(i-1)=Hi−Hsi[mm] を有する場合、板厚偏差ΔH(i-1)と圧延材速度を電算
機に入力し、板厚偏差ΔH(i-1)[mm]を有する部分の
圧延材がiスタンドに到達する時刻time(i)と該時
刻に修正すべき圧下位置修正量△S(i)と該時刻に修正
すべきi−1スタンドのロール周速変更量△Vref(i-1)
[mm/s]を算出し、時刻time(i)に該時刻に修正す
べき圧下位置修正量△S(i)に基づいて、圧下位置駆動
手段により圧下位置を圧下位置修正量△S(i)だけ修正
し、時刻time(i)に修正すべきi−1スタンドのロ
ール周速変更量△Vref(i-1)[mm/s]を基にロール駆動
手段によりロール周速をロール周速変更量△Vref(i-1)
[mm/s]だけ修正する。
【0014】
【作用】図1は、第2番の発明(第1番の発明を含む)
を一態様で実施する、タンデム圧延設備の#7スタンド
(iスタンド,i=7)の制御機能を示す。図1におい
て、HSC6は、板厚・板幅・張力制御装置であり、T
C6は張力制御装置であり、各スタンドには、ワ−クロ
−ル駆動モータM、圧下位置検出器及び圧下駆動装置を
装備し、各スタンド間にはX線板厚計(三角形ブロッ
ク),圧延材の張力計(丸ブロック),圧延材の速度計
(正方形ブロック)および圧延材の板幅計(正方向ブロ
ック)を有しており、それぞれ、圧延材の板厚h6=H
7,圧延材の張力T6,圧延材の速度V6および圧延材
の板幅B6を検出する。
【0015】#6と#7スタンド間において、スタンド
間に圧延材が滞留しないように、 h(i-1)・v(i−1)・b(i−1)=H(i)・V(i)・B(i) ・・・(1) の関係が必要である。ここで、 i:7 h(i-1):i−1スタンド出側板厚[mm] v(i−1) :i−1スタンド出側速度[mm/s] b(i−1) :i−1スタンド出側板幅[mm] H(i):iスタンド入側板厚 [mm] V(i):iスタンド入側板速度[mm/s] B(i):iスタンド入側板幅 [mm] であり、以下、「・」は、乗算を意味する。
【0016】(1)式に示されるように、#6と#7スタ
ンド間に入る単位時間あたりの圧延材の質量(以下、マ
スフローと称する)は、#6と#7スタンド間を出る圧
延材の質量となる制御(以下、マスフロー一定制御と称
する)を実施する。
【0017】一方、圧延機のロール間には圧延材が滞留
することはないので、#7スタンドのロールバイト内の
マスフロー一定の法則(スタンドに入った単位時間当り
の圧延材の質量は、該スタンドを出る単位時間当りの質
量に等しい)により、 h(i)・v(i)・b(i)=H(i)・V(i)・B(i) ・・・(2) となる。このとき、マスフローに影響を与える板厚変動
が圧延材の#6スタンドの出側速度v(i−1)あるいは
#7スタンドの入側速度V(i)の変化として現れ、結果
的に、 ただし、 T(i−1):#6と#7スタンド間の張力[kgf/mm2] E :圧延材のヤング率 [kgf/mm2] L :#6と#7スタンド間の距離[mm] なる式に示されるように、張力の変動となって現れるた
め、張力変化に基づいて圧下位置をフィードバック制御
により修正することで、張力変動を抑制するのみなら
ず、板厚偏差を抑制していることになる。
【0018】例えば、h(i)が目標値より厚めになった
ばあい、b(i)及びB(i)の変動が無視できるほど小さ
い場合は、V(i)はその分減少し、(3)式より、張力が
増加することになる。従って、この張力に対して圧下を
閉めるべく圧下位置を下げることで圧延材の張力及び板
厚偏差を同時に制御することになる。
【0019】ところで、#7入側板厚が基準値のとき
は、#7スタンド出側の先進率fs7は、
【0020】
【数4】
【0021】と与えられる。ここで、 Hi:#7スタンドの入側板厚測定値 Hsi:#7スタンドの入側板厚基準値 hsi:#7スタンドの出側板厚基準値 Vref(i):#7スタンドのロ−ル周速 μi:#7スタンドの変形抵抗[kgf/mm2] Rei:#7スタンドのフラットニングロ−ル径[mm] G:調整係数 である。よって、先進率変動による板速度変動量ΔVi
は、 ΔVi=(fi−fsi)Vref(i) ・・・(8) となる。#7スタンドの板速度変動量ΔViによる、#
6スタンドの周速度の変動量ΔVref(i-1)は、マスフロ
−一定則に基づき、 △Vref(i-1)=−〔(Hi−Hsi)/Hsi〕Vref(i-1)+〔hsi/Hsi〕△Vi ・・・(9) となる。一方、#6−#7スタンド間の圧延材の板幅偏
差B(i-1)−Bs(i-1)に対して、該スタンド間張力は、 △Tref(i-1)=K〔B(i-1)−Bs(i-1)〕 ・・・(10) の変化を示す。B(i-1)は、#6−#7スタンド間の圧
延材の板幅(測定値)、Bs(i-1)は#6−#7スタンド間
の圧延材の板幅基準値、Kは係数で0<K<1である。
【0022】本願の各発明では上記(9)式に基づいて△
Vref(i-1)を算出しその分#6スタンドのロ−ル周速を
修正する。第2番の発明では、上記(10)式に基づいて、
△Tref(i-1)を算出し、これをそれに対応する#7スタ
ンドの圧下変更量△S7に変換しその分#7スタンドの
圧下を調整する。
【0023】
【実施例】図1を参照する。 (1)#6スタンドで圧延された圧延材の板幅偏差ΔB
=〔B(i-1)−Bs(i-1)〕が実質上零である場合で、#
6スタンドで圧延された圧延材の板厚偏差ΔH6が実質
上零でないときには、板厚HiをX線板厚計が計測する
と同時に圧延材の偏差を生じた部分の圧延材の速度v6
を速度計が計測する。HSC6は、板厚偏差ΔH6及び
圧延材の偏差を生じた部分の圧延材の速度v6を入力と
して板厚偏差を生じた部分が#7スタンドにかみ込む時
刻time(7)(ここで、time(7)は図示していな
い),偏差を除去するために変更する圧下位置変更量D
SH7及び該圧下位置変更量を変更する際に生じる張力
偏差を除去するために変更する#6スタンドのロール周
速変更量ΔVref6を算出し、time(7)のときに圧
下位置変更量DSH7及びロール周速変更量ΔVref6
を、#7スタンドの圧下位置駆動手段と#6スタンドの
ロール周速変更手段によりぞれぞれ同時に変更する。
【0024】(2)#6スタンドで圧延された圧延材の
板厚偏差ΔH6が実質上零であると、#7スタンドの入
側板幅B6および入側板幅基準値Bs6に基づいて入側
板幅偏差△B=B6−Bs6対応の張力偏差△Tref(i-
1)を、図1に示すTC6で算出し、その分張力基準値T
ref6を変更して、変更した値と検出張力T6の偏差を
DS7で、張力対応の圧下量調整値DST7(△S7寄
与分)に変換して、この分#7スタンドの圧下位置を変
更する。この場合でも、板幅偏差△Bを生じた部分が#
7スタンドにかみ込む時刻time(7)のときに圧下位
置変更量DSH7を、#7スタンドの圧下位置駆動手段
により変更する。
【0025】(3)#6スタンドで圧延された圧延材の
板幅偏差△Bが実質上零でなく、しかも#6スタンドで
圧延された圧延材の板厚偏差ΔH6が実質上零でないと
きには、上記(1)および(2)の圧下位置変更制御お
よびロ−ル周速制御を同時に行なう。
【0026】#6スタンド入側で基準値の板厚および板
幅が得られているが、#6スタンド出側では振幅50
μ、周波数2Hzの板厚変動(図2の点線h6)となっ
た場合、上記実施例の制御によれば図2に実線h7で示
すように、#7スタンドの出側板厚h7には、入側板厚
変動(図2の点線h6)の影響が実質上現われない。同
様な入側板厚変動がある場合、従来の、先進率対応の△
Vref(i-1)補正を行なわない(前記(9)式の右辺第2項が
ない)ロ−ル周速制御では図3に実線h7で示すよう
に、#7スタンドの出側板厚h7に入側板厚変動(図3
の点線h6)の影響がかなり現われる。
【0027】
【発明の効果】本願の第1番の発明によれば、上述のよ
うに板厚偏差が低減する。また、張力変動が低減し通板
が安定化する。
【0028】本願の第2番の発明によれば、上述の効果
に加えて、板幅偏差が低減し歩留が向上するという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を一態様で実施するタンデム圧延設備
の#7スタンドの制御機能を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す#7スタンドの入側板厚と出側板
厚を示すグラフである。
【図3】 従来の制御による#7スタンドの入側板厚と
出側板厚を示すグラフである。
【図4】 従来のタンデム圧延設備の一例(熱延)を示
すブロック図である。
【図5】 従来のタンデム圧延設備の一例(冷延)を示
すブロック図である。
【図6】 図8に示すタンデム圧延設備の張力制御系の
機能を示すブロック図である。
【符号の説明】
HSC6:板厚・板幅・張力制御装置 TC6:板幅
/張力変換装置 DS7:張力/圧下量変換装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 狩 野 竜 一 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】i−1スタンドとiスタンドの間に設置さ
    れた張力計の圧延材の張力計測値と目標張力の差△T
    (i)に基づいてiスタンドの圧下位置変更量を算出し、
    i−1スタンド出側に設置された板厚計により計測され
    た板厚偏差Hi−Hsiとi−1スタンド出側に設置され
    た板速度計により計測された圧延材速度V(i-1)に基づ
    いてiスタンドの圧下位置変更量を算出し、両圧下位変
    更量の和△S(i)を算出し、該圧下位置修正量△S(i)に
    基づいてiスタンドの圧下位置駆動手段により圧下位置
    を修正する、タンデム圧延機の隣り合うスタンド間に入
    る圧延材の単位時間あたりの質量と当該スタンド間から
    出る圧延材の単位時間あたり圧延材の質量が等しくなる
    ように圧下位置とロール周速度を制御する圧延制御方法
    において、 iスタンド入側板厚Hi,iスタンド入側
    板厚基準値Hsi,i−1スタンドのロ−ル周速指令値V
    ref(i-1)およびiスタンド出側板厚基準値hsiに基づい
    て、iスタンドの、先進率の変動による圧延材速度変動
    分△Viを算出し、ロ−ル変更量 △Vref(i-1)=−〔(Hi−Hsi)/Hsi〕Vref(i-1)
    +〔hsi/Hsi〕△Vi を算出し、この分第i−1スタンドのロ−ル周速を変更
    することを特徴とする圧延制御方法。
  2. 【請求項2】i−1スタンドとiスタンドの間に設置さ
    れた張力計の圧延材の張力計測値と目標張力の差△T
    (i)に基づいてiスタンドの圧下位置変更量を算出し、
    i−1スタンド出側に設置された板厚計により計測され
    た板厚偏差Hi−Hsiとi−1スタンド出側に設置され
    た板速度計により計測された圧延材速度V(i-1)に基づ
    いてiスタンドの圧下位置変更量を算出し、両圧下位変
    更量の和△S(i)を算出し、該圧下位置修正量△S(i)に
    基づいてiスタンドの圧下位置駆動手段により圧下位置
    を修正する、タンデム圧延機の隣り合うスタンド間に入
    る圧延材の単位時間あたりの質量と当該スタンド間から
    出る圧延材の単位時間あたり圧延材の質量が等しくなる
    ように圧下位置とロール周速度を制御する圧延制御方法
    において、 iスタンドの入側板幅Bを測定し、入側板
    幅偏差ΔBが実質上零のときは、iスタンド入側板厚H
    i,iスタンド入側板厚基準値Hsi,i−1スタンドの
    ロ−ル周速指令値Vref(i-1)およびiスタンド出側板厚
    基準値hsiに基づいて、iスタンドの、先進率の変動に
    よる圧延材速度変動分△Viを算出し、ロ−ル変更量 △Vref(i-1)=−〔(Hi−Hsi)/Hsi〕Vref(i-1)
    +〔hsi/Hsi〕△Vi を算出し、この分第i−1スタンドのロ−ル周速を変更
    し、 板厚偏差Hi−Hsiが実質上零のときは、iスタンドの
    入側板幅B(i-1)および入側板幅基準値Bs(i-1)に基づ
    いて入側板幅偏差B(i-1)−Bs(i-1)対応の張力偏差△
    Tref(i-1)を算出し、この分前記iスタンドの圧下位置
    変更量を変更し、 入側板幅偏差ΔBおよび板厚偏差Hi−Hsiが共に実質
    上零でないときは、iスタンド入側板厚Hi,iスタン
    ド入側板厚基準値Hsi,i−1スタンドのロ−ル周速指
    令値Vref(i-1)およびiスタンド出側板厚基準値hsiに
    基づいて、iスタンドの、先進率の変動による圧延材速
    度変動分△Viを算出し、ロ−ル変更量 △Vref(i-1)=−〔(Hi−Hsi)/Hsi〕Vref(i-1)
    +〔hsi/Hsi〕△Vi を算出し、この分第i−1スタンドのロ−ル周速を変更
    し、かつ、iスタンドの入側板幅B(i-1)および入側板
    幅基準値Bs(i-1)に基づいて入側板幅偏差B(i-1)−Bs
    (i-1)対応の張力偏差△Tref(i-1)を算出し、この分前
    記iスタンドの圧下位置変更量を変更する、ことを特徴
    とする圧延制御方法。
JP5064385A 1993-03-23 1993-03-23 圧延制御方法 Pending JPH06269830A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5064385A JPH06269830A (ja) 1993-03-23 1993-03-23 圧延制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5064385A JPH06269830A (ja) 1993-03-23 1993-03-23 圧延制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06269830A true JPH06269830A (ja) 1994-09-27

Family

ID=13256802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5064385A Pending JPH06269830A (ja) 1993-03-23 1993-03-23 圧延制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06269830A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101368609B1 (ko) * 2011-12-06 2014-02-27 주식회사 포스코 압연기 및 그 제어방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101368609B1 (ko) * 2011-12-06 2014-02-27 주식회사 포스코 압연기 및 그 제어방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6121729B2 (ja)
US4460852A (en) Method of controlling mill motors speeds in a cold tandem mill
JPH06269830A (ja) 圧延制御方法
JP2963240B2 (ja) タンデム圧延機の張力制御方法
JP3506119B2 (ja) タンデム圧延機の圧延負荷配分変更方法
JPS6124082B2 (ja)
JPS6149722A (ja) 鋼ストリツプの板厚制御方法
JPH05261418A (ja) 圧延制御方法
JP3243347B2 (ja) 圧延制御方法
JPH0227046B2 (ja)
JP3467559B2 (ja) 熱間連続圧延における板幅制御方法
JP3490305B2 (ja) 圧延機の板厚制御装置
JPH0515914A (ja) 圧延張力制御装置
JP2812878B2 (ja) ステンレス鋼板の板厚制御方法
JPH10263646A (ja) 熱間連続圧延機の板厚制御方法
JPS631124B2 (ja)
JPH11267725A (ja) 熱間連続圧延機の板厚制御方法
JP2693498B2 (ja) 連続圧延設備
JPH0839123A (ja) 熱間圧延における絞り込み防止方法
JPH10225701A (ja) 形鋼のユニバーサル圧延における自動寸法制御方法
JPH01317612A (ja) タンデム圧延機の板厚制御方法
JPH081220A (ja) 熱延鋼板の板幅制御方法
JPH0763747B2 (ja) 熱間連続圧延機における通板時の板厚制御方法
JPH069702B2 (ja) 熱間連続圧延機の板厚制御方法
JPH08132114A (ja) 圧延制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990629