JP3518080B2 - ポリイミド前駆体組成物の製造方法 - Google Patents
ポリイミド前駆体組成物の製造方法Info
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Description
前駆体組成物の製造方法に関する。さらに詳しくは、半
導体素子用保護膜、多層配線基板用絶縁膜などの形成に
利用できる新規なポリイミド前駆体組成物の製造方法に
関する。
ド前駆体であるポリアミド酸を加熱処理することによっ
て得られるポリイミドが、その優れた耐熱性、誘電特性
のゆえに、保護膜、層間絶縁膜として使用されている。
しかし、通常のポリアミド酸を用いた場合、ポリイミド
膜にパターンを形成するためには、フォトレジストを使
用する煩雑な工程を必要する。この問題を解決するため
に、露光、現像によって直接パターンが形成できる感光
性ポリイミド前駆体が提案されている。
55−30207号公報や特開昭60−228537号
公報にポリアミド酸分子中のカルボキシル基に感光基を
エステル結合させたものが提案されている。これらの製
造方法で得られる感光性ポリイミド前駆体は、テトラカ
ルボン酸二無水物に光反応性を有する炭素一炭素不飽和
結合を含有するアルコールを反応させてテトラカルボン
酸ジエステルを生成し、このジエステル中の遊離カルボ
キシル基を酸クロリド基に変換し、得られたジエステル
−ビス−酸クロリドをジアミンと重縮合反応させること
によって製造されるため、副生成物の塩化物を除去する
精製処理や、また、テトラカルボン酸二無水物に光反応
性を有する炭素−炭素不飽和結合を含有するアルコール
を反応させてテトラカルボン酸ジエステルを生成し、こ
のジエステルをカルボジイミドの存在下でジアミンと反
応させて製造されるため、副生成物の尿素誘導体を分離
する精製処理が必要であった。
して、特開平6−102667号公報にテトラカルボン
酸二無水物にアルコールを開環付加させてテトラカルボ
ン酸エステル無水物を形成し、次いで、該テトラカルボ
ン酸エステル無水物または、該テトラカルボン酸エステ
ル無水物とテトラカルボン酸二無水物の混合液にジアミ
ンを開環付加させることによって末端エステル化ポリア
ミド酸を形成し、その後、光重合開始剤を混合させるこ
とによって感光性ポリイミド前駆体を製造する方法が提
案されている。
リイミド前駆体を適度な分子量に調節するためにテトラ
カルボン酸二無水物にアルコールを開環付加させてテト
ラカルボン酸エステル無水物を形成する工程において、
高温で長時間の処理が必要となり、感光性ポリイミド前
駆体の製造に長時間を有するものであった。また、該方
法で製造したものの分子量分布においては、低分子量分
布にかたよりが見られ、パターンを形成した際に膜あれ
が生じやすい問題をかかえていた。
技術の欠点に鑑み創案されたもので、その目的とすると
ころは、ポリイミド前駆体を適度な分子量に調節するた
めにテトラカルボン酸二無水物にアルコールを開環付加
させてテトラカルボン酸エステル無水物を形成する工程
を短縮し、かつ、分子量分布にかたよりがなく、また、
パターンを形成した際に膜あれが生じない性能の優れた
ポリイミド前駆体組成物を提供することにある。
少なくとも次のA〜Cの工程を含むことを特徴とするポ
リイミド前駆体組成物の製造方法によって達成される。
に対し、ジアミンを1〜99モル%開環付加させること
によってポリアミド酸オリゴマーを形成させる工程。
マーの末端に、アルコールを開環付加させて、分子末端
の少なくとも一方がアルコールの酸エステルになってい
るポリアミド酸オリゴマーを形成する工程。
も一方がアルコールの酸エステルになっているポリアミ
ド酸オリゴマーに、前記Aで用いたテトラカルボン酸二
無水物100モル%に対し、実質上等モル%となるよう
にジアミン1〜99モル%を開環付加させて、分子末端
の少なくとも一方がアルコールの酸エステルになってい
るポリアミド酸オリゴマーを形成する工程。
の製造方法の詳細について説明する。
ル%に対しジアミンを1〜99モル%をN−メチル−2
−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テト
ラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ−ブ
チロラクトンなどの極性溶媒中で反応させ、ポリアミド
酸オリゴマ−を得る。このときの好ましいジアミンの反
応量としては、テトラカルボン酸二無水物100モル%
に対し、ジアミン5〜80モル%、より好ましくは5〜
60モル%である。ジアミンの反応量が1モル%未満の
場合、つぎのポリアミド酸オリゴマーにアルコールを開
環付加させて末端エステル化ポリアミド酸オリゴマーを
形成する工程の短縮ができず、また、最終的に得られる
ポリアミド酸の分子量分布で低分子量分布にかたよりが
見らる。ジアミンの反応量が99モル%を越えると、該
ポリアミド酸オリゴマーの粘度が著しく高くなり、撹拌
ができず好ましくない。
(1)
れる。本発明では、テトラカルボン酸二無水物として、
たとえば、脂肪族系または脂環式系のものを用いること
ができ、その具体的な例として、ブタンテトラカルボン
酸二無水物、ペンタンテトラカルボン酸二無水物、ヘキ
サンテトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカ
ルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二
無水物、ビシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、
シクロプロパンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキ
サンテトラカルボン酸二無水物、メチルシクロヘキセン
テトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。また、芳
香族系のものを用いると、耐熱性の良好なポリイミドに
変換しうるポリイミド前駆体組成物を得ることができ、
その具体的な例として、3,3´,4,4´−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無
水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、4,4´−スルホニルジフタル酸二無水物、
3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン
酸二無水物、5,5’−(2,2,2)−トリフルオロ
−1−(トリフルオロメチル)エチレン−ビス−1,3
−イソベンゾフランジオンが挙げられるが、特にこれら
に限定されるわけではない。本発明では、これらのテト
ラカルボン酸二無水物が一種または2種以上用いられ
る。
れ、その具体的な例として、4,4´−ジアミノジフェ
ニルエーテル、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、
4,4´−ジアミノジフェニルスルホン、4,4´−ジ
アミノジフェニルサルファイド、m−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエ
ン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトル
エン、ベンジジン、3,3´−ジメチルベンジジン、
3,3´−ジメトキシベンジジン、o−トリジン、4,
4”−ジアミノターフェニル、1,5−ジアミノナフタ
レン、2,5−ジアミノピリジン、3,3´−ジメチル
−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ビ
ス(p−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス
[4−(p−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレン
ジアミンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されな
い。また、一般式(3)
R5、R6、およびR7は炭素数1〜10の1価の有機
基でこれらは同一であっても異なっていてもよく、mは
1〜10の整数を意味する。)で示されるシロキサンジ
アミンを用いると、無機基板との接着性を良好にするこ
とができる。シロキサンジアミンの具体例としては、
1,3−ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサンなどが挙げられる。本発明では、これらのジ
アミンが1種または2種以上用いられる。
にアルコールを開環付加させて、分子末端の少なくとも
一方がアルコールの酸エステルになっている、末端エス
テル化ポリアミド酸オリゴマーを得る。
の1価の有機基、または、不飽和結合を有する炭素数3
〜15の1価の有機基を表す。ただし、フェニル基が直
接水酸基に結合してはいない)で示される。
な例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、
イソプロピルアルコール、イソブチルアルコールなどの
1価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどの多
価アルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、
ブチルセロソルブなどのセロソルブ類などが挙げられる
が、特にこれらに限定されない。
例としては、アリルアルコール、3−アリロキシ−1,
2−プロパンジオール、2−アリロキシエタノールなど
が挙げられるが、アルコール性水酸基を有するアクリル
酸エステルを用いると、感光特性が良好な感光性ポリイ
ミド前駆体を得ることができる。その具体的な例として
は、2−ヒドロキシエチルアクリラート、2−ヒドロキ
シプロピルアクリラート、グリセロールアクリラート、
ポリエチレングリコールアクリラート、EO変性フタル
酸アクリラートおよび上記のアクリラートをメタクリラ
ートに変えたものなどが挙げられるが、特にこれらに限
定されない。また、これらのアルコールは、1種または
2種以上用いることができる。
水物に対して、実質的に0.5〜200モル%、好まし
くは1〜150モル%反応させる。アルコールの反応量
が多すぎれば、最終的に得られる末端エステル化ポリア
ミド酸の分子量が小さくなり、露光部の現像液への溶解
量が大きくなり、露光部の溶解量を減らそうとすれば、
多量の露光量が必要になる。一方、アルコールの反応量
が少なすぎれば、最終的に得られる末端エステル化ポリ
アミド酸の分子量が大きくなりすぎて、未露光部の現像
液への溶解性が不良となる。また、アルコールの種類に
よっても好ましいアルコールの反応量があり、例えば、
エチルアルコールのような不飽和結合を有しないアルコ
ールでは、1〜50モル%、2−ヒドロキシエチルアク
リラートのようなアルコール性水酸基を有するアクリル
酸エステルでは、20〜150モル%である。
ましくは50〜80℃の温度範囲で行う。温度が低すぎ
ると反応がなかなか進まず、また、温度が高すぎると炭
素−炭素不飽和結合が開裂するおそれがある。
コールの酸エステルになっているポリアミド酸オリゴマ
ーに、Aの工程で用いたテトラカルボン酸二無水物10
0モル%に対し、実質上等モル%となるようにジアミン
1〜99モル%を開環付加させて、分子末端の少なくと
も一方がアルコールの酸エステルになっているポリアミ
ド酸を得る。Cの工程で用いるジアミンの反応量は、ジ
アミン1〜99モル%の範囲であればよいが、好ましく
は該ジアミンの反応量と前記Aの工程で用いたジアミン
の反応量との総量が、反応前のテトラカルボン酸二無水
物100モル%に対し、等モル%になるよう混合するの
がよい。工程AとCのジアミンの反応量の総量が、90
〜110モル%、好ましくは95〜105モル%であれ
ば、ポリイミド前駆体を加熱処理することによって、重
合度の大きなポリイミドが得られる。
好ましくは50〜80℃の温度範囲で行う。温度が低す
ぎると反応がなかなか進まず、また、温度が高すぎると
ポリアミド酸のイミド化が進行するおそれがある。
物が光反応性を有する炭素−炭素不飽和結合を含む化合
物および光重合開始剤を含むことにより、感光性ポリイ
ミド前駆体組成物とすることができる。
する炭素−炭素不飽和結合を含む化合物としては特に制
限はないが、アミノ基が含まれていると感度が向上する
などの点で好ましい。光反応性を有する炭素−炭素不飽
和結合とアミノ基を含む化合物として好ましい化合物
は、一般式(5)
たは炭素数1〜6の低級アルキル基、R11は置換また
は無置換の炭素数2〜12の炭化水素基、R12、R1
3は置換または無置換の炭素数1〜6のアルキル基を表
す。)と、一般式(6)
ルキル基を表す。)または、一般式(7)
3、k=1〜3である。)で表される化合物などであ
る。その具体的な例として、N,N−ジメチルアミノエ
チルアクリラート、N,N−ジエチルアミノエチルアク
リラート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリラー
ト、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリラート、
N,N−ジメチルアミノブチルアクリラート、N,N−
ジエチルアミノブチルアクリラートおよび上記のアクリ
ラートをメタクリラートに変えたもの、2−ビニルピリ
ジン、4−ビニルピリジン、アリルアミン、2−メチル
アリルアミン、ジアリルアミンなどが挙げられるが、特
にこれらに限定されない。しかし、光反応性の面から、
不飽和基としてアクリル基、または、メタクリル基を有
するアミノ化合物が望ましい。
アミノ基を含む化合物は、分子末端の少なくとも一方が
アルコールの酸エステルとなっているポリアミド酸分子
中の、カルボキシル基に対し、0.05〜2倍モル当
量、より好ましくは、0.1〜1倍モル当量混合するの
が望ましい。混合する量が少なすぎれば、感光特性が不
良となり、混合する量が多すぎれば、ポリイミド前駆体
膜を熱処理してポリイミド膜を形成する時に、膜厚の減
少量が大きくなりすぎる。
であり、その具体的な例として、ベンゾフェノン、o−
ベンゾイル安息香酸メチル、4,4´−ビス(ジメチル
アミノ)ベンゾフェノン、4,4´−ビス(ジエチルア
ミノ)ベンゾフェノン、4,4´−ジクロロベンゾフェ
ノン、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルケト
ン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2´−ジエ
トキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェ
ニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
ピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノ
ン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−
クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサント
ン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメ
チルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセター
ル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルア
ントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロル
アントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベ
ンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザ
ルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリ
デン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベ
ンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、1−フェ
ニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカル
ボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2
−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル
−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、
1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エ
トキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エト
キシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキ
シム、ミヒラーケトン、N−フェニルグリシン、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−
1−プロパノン、また、ナフタレンスルホニルクロライ
ド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオ
アクリドン、4,4´−アゾビスイソブチロニトリル、
ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィ
ド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、四臭
化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイ
ルおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性色素
とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤
の組み合わせなどが挙げられるが、特にこれらに限定さ
れない。本発明ではこれらを1種または2種以上使用す
ることができる。
れる光重合開始剤の量は、分子末端の少なくとも一方が
アルコールの酸エステルとなっているポリアミド酸の
0.1〜30重量%が好ましく、2〜15重量%がさら
に好ましい。光重合開始剤の量が少なすぎれば、組成物
の光感度が不良となり、光重合開始剤の量が多すぎれ
ば、ポリイミド前駆体膜を熱処理してポリイミド膜を形
成する時に、膜厚の減少量が大きくなりすぎる。
に、アミノ基を含まない光反応重合性化合物を添加する
ことによって、感光特性を向上させることができる。該
光反応重合性化合物は、光反応性を有する炭素−炭素不
飽和結合を含有し、かつ、アミノ基を含まない化合物
で、その具体的な例として、アリルアクリラート、ベン
ジルアクリラート、ブトキシエチルアクリラート、ブト
キシトリエチレングリコールアクリラート、シクロヘキ
シルアクリラート、ジシクロペンタニルアクリラート、
ジシクロペンテニルアクリラート、2−エチルヘキシル
アクリラート、グリセロールアクリラート、グリシジル
アクリラート、ヘプタデカフロロデシルアクリラート、
2−ヒドロキシエチルアクリラート、イソボニルアクリ
ラート、2−ヒドロキシプロピルアクリラート、イソデ
シルアクリラート、イソオクチルアクリラート、ラウリ
ルアクリラート、2−メトキシエチルアクリラート、メ
トキシエチレングリコールアクリラート、メトキシジエ
チレングリコールアクリラート、メトキシトリエチレン
グリコ−ルアクリラート、メトキシジプロピレングリコ
ールアクリラート、オクタフロロペンチルアクリラー
ト、フェノキシエチルアクリラート、ステアリルアクリ
ラート、トリフロロエチルアクリラート、アリル化シク
ロヘキシルジアクリラート、ビスフェノールAジアクリ
ラート、1,4−ブタンジオールジアクリラート、1,
3−ブチレングリコ−ルジアクリラート、エチレングリ
コールジアクリラート、ジエチレングリコールジアクリ
ラート、トリエチレングリコールジアクリラート、ポリ
エチレングリコールジアクリラート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリラート、ジペンタエリスリトールモ
ノヒドロキシペンタアクリラート、ジトリメチロールプ
ロパンテトラアクリラート、グリセロ−ルジアクリラー
ト、メトキシ化シクロヘキシルジアクリラート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリラート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリラート、ペンタエリスリトールテトラアク
リラート、プロピレングリコールジアクリラート、ポリ
プロピレングリコールジアクリラート、トリグリセロー
ルジアクリラート、トリメチロールプロパントリアクリ
ラートおよび上記のアクリラートをメタクリラートに変
えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ランなどが挙げられるが、特にこれらに限定されない。
本発明ではこれらを1種または2種以上使用することが
できる。
イミド前駆体組成物に添加する場合、その添加量は、分
子末端の少なくとも一方がアルコールの酸エステルとな
っているポリアミド酸の1〜50重量%が好ましく、5
〜25重量%がさらに好ましい。該光反応重合性化合物
の添加量が大きすぎれば、ポリイミド前駆体膜を熱処理
してポリイミド膜を形成する時に、膜厚の減少量が大き
くなりすぎる。また、添加量が小さすぎれば、感光特性
を向上させる効果が発揮されない。
発明のポリイミド前駆体組成物に添加してもよい。増感
剤の具体的な例として、2,5−ビス(4´−ジエチル
アミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4
´−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,
6−ビス(4´−ジメチルアミノベンザル)−4−メチ
ルシクロヘキサノン、2,6−ビス(4´−ジエチルア
ミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラ
ーケトン、4,4´−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾ
フェノン、4,4´−ビス(ジメチルアミノ)カルコ
ン、4,4´−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−
ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチ
ルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチル
アミノフェニルビニレン)ベンゾチアゾール、2−(p
−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチア
ゾール、1,3−ビス(4´−ジメチルアミノベンザ
ル)アセトン、1,3−ビス(4´−ジエチルアミノベ
ンザル)アセトン、3,3´−カルボニル−ビス(7−
ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N´−エチ
ルエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミ
ン、N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタ
ノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジ
エチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−
イソオキサゾロン、1−フェニル−5−ベンゾイルチオ
ーテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニ
ルチオーテトラゾールなどが挙げられるが、特にこれら
に限定されない。本発明ではこれらの増感剤を1種また
は2種以上使用することができる。なお、増感剤のなか
には光重合開始剤としても作用するものがある。
に添加する場合、その添加量は、分子末端の少なくとも
一方がアルコールの酸エステルとなっているポリアミド
酸の0.1〜30重量%が好ましく、0.5〜15重量
%がさらに好ましい。添加量が大きすぎれば、ポリイミ
ド前駆体膜を熱処理してポリイミド膜を形成する時に、
膜厚の減少量が大きくなりすぎる。また、添加量が小さ
すぎれば、光感度を向上させる効果が発揮されない。
時の熱的な安定性を向上させるために、熱重合禁止剤を
添加することもできる。熱重合禁止剤の具体的な例とし
ては、ヒドロキノン、N−ニトロソジフェニルアミン、
フェノチアジン、p−t−ブチルカテコール、N−フェ
ニルナフチルアミン、2、6−ジ−t−ブチル−p−メ
チルフェノール、クロラニール、ピロガロールなどが挙
げられるが特にこれらに限定されない。熱重合禁止剤を
添加する場合その添加量は、分子末端の少なくとも一方
が飽和アルコールの酸エステルとなっているポリアミド
酸の0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量
%がさらに好ましい。添加量が大きすぎれば、ポリイミ
ド前駆体膜を熱処理してポリイミド膜を形成する時に、
膜厚の減少量が大きくなりすぎる。また、添加量が小さ
すぎれば、保存時の熱的な安定性を向上させる効果が発
揮されない。
に、ポリイミド膜の硬度を向上させるために、無機微粒
子のコロイド状物を添加してもよい。無機微粒子のコロ
イド状物の具体的な例としては、シリカゾル、チタニア
ゾル、ジルコニアゾルなどが挙げられるが、特にこれら
に限定されない。無機微粒子のコロイド状物を添加する
場合その添加量は、分子末端の少なくとも一方がアルコ
ールの酸エステルとなっているポリアミド酸の1〜50
重量%が好ましく、2〜30重量%がさらに好ましい。
添加量が大きすぎれば、ポリイミド前駆体膜のパターン
加工性が悪くなり、添加量が小さすぎれば、ポリイミド
膜の硬度を向上させる効果が発揮されない。
組成物を構成する全ての成分、または、添加剤を加える
場合には、無機微粒子のコロイド状物など基本的に有機
溶媒に不溶なもの以外の添加剤を含む全ての成分を溶解
しうる有機溶媒に溶解することによって、塗布用のワニ
スが得られる。この有機溶媒としては、前記の、分子末
端の少なくとも一方がアルコールの酸エステルとなって
いるポリアミド酸を合成する場合に好適に使用される、
該ポリアミド酸を溶解しうる有機溶媒と同様のものが使
用されうる。
は、スピンコーター、バーコーター、ブレードコータ
ー、スクリーン印刷法などで基板に塗布する方法、基板
をワニス中に浸漬する方法、ワニスを基板に噴霧するな
どの種々の方法を用いることができる。基板としては、
シリコンやガリウム−砒素などの半導体、アルミナセラ
ミック、ガラスセラミックなどの無機絶縁体、アルミニ
ウム、銅などの金属、ポリエステルフィルムなどの有機
絶縁体などを選ぶことができる。なお、半導体や、無機
絶縁体、金属からなる基板上にワニスを塗布する場合、
シランカップリング剤、アルミニウムキレート剤、チタ
ニウムキレート剤などの接着助剤で基板表面を処理して
おくと、ポリイミドと基板の接着力を向上させることが
できる。
乾燥、真空乾燥などにより、ポリイミド前駆体膜が形成
される。
た膜は、通常のフォトマスクを用いて露光される。この
際に使用される活性光線としては、たとえば、紫外線、
電子線、X線などが挙げられるが、これらの中では紫外
線が好ましく、その光源としては、たとえば、低圧水銀
灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌
灯などが挙げられる。これらの光源の中で超高圧水銀灯
が好適である。また、露光は窒素雰囲気中、あるいは、
真空中で行うのが好ましい。
この場合、浸漬法やスプレー法を用いることができる。
現像液としては通常、前記の、分子末端の少なくとも一
方がアルコールの酸エステルとなっているポリアミド酸
を合成する場合に好適に使用される、該ポリアミド酸を
溶解しうる有機溶媒と同様のものが使用される。なお、
このような有機溶媒に、現像性を良好とするために水を
添加して用いることもできる。水を添加する場合、その
添加量は有機溶媒に対して通常、1〜100重量%、好
ましくは5〜50重量%である。添加量が大きすぎる場
合、有機溶媒とのあいだで相分離を起こすおそれが生
じ、添加量が小さすぎる場合は、現像性を良好にする効
果を発揮しない。また、現像直後に、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、
ヘキサン、ペンタンなどの有機溶媒で、リンスを行うこ
とが望ましい。
パターンは、その後、加熱処理することによって、ポリ
イミドのパターンに変換される。加熱処理は通常、窒素
雰囲気中、あるいは、真空中で、150〜450℃の温
度のもとで、0.5〜5時間行われる。
られた膜は、ポジ型のフォトレジストを塗布、プリベー
ク後、フォトマスクを用いて露光され、露光後フォトレ
ジストの現像液でレジストを現像すると同時に現像され
る。現像後、レジストを剥離しポリイミド前駆体のパタ
ーンが形成される。これを加熱処理することにより、ポ
リイミドのパターンを得る。
は、半導体保護膜、層間絶縁膜、電子部品の保護膜、多
層配線の層間絶縁膜等に用いることができる。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
0mlの4つ口フラスコに3,3´,4,4´−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物147.1g(0.5モ
ル)、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル40.0
g(0.2モル)、およびN−メチル−2−ピロリドン
317.3gを仕込み、乾燥空気流入下、60℃で1時
間撹拌した。続いて、エチルアルコール2.3g(0.
05モル)投入し、更に60℃で1時間撹拌した。その
後、室温まで冷却し、4,4´−ジアミノジフェニルエ
ーテル10.0g(0.05モル)、パラフェニレンジ
アミン24.3g(0.255モル)、ビス−3−(ア
ミノプロピル)テトラメチルシロキサン6.2g(0.
025モル)、およびγ−ブチルラクトン211.5g
を加え、乾燥空気流入下、60℃で3時間撹拌して、粘
度150ポイズのポリイミド前駆体溶液を得た。
ミノエチルメタクリレート79.5g、N−フェニルグ
リシン11.4gおよびN−メチル−2−ピロリドン6
0.4gを加え、撹拌混合後、フィルターで濾過し、粘
度65ポイズの感光性ポリイミド前駆体溶液を得た。
浸透クロマトグラフ、GPC−244(WATERS)
を用いて測定したところ、数平均分子量が9200であ
った。また、低分子量側への広がりの指標となる重量平
均分子量/数平均分子量の多分散度は、1.71であっ
た。
スピンコートし、80℃で1時間加熱乾燥して、厚み3
0μmの膜を形成した。この膜面をパターンマスクし、
7mw/cm2 の出力の超高圧水銀灯を用いて30秒間
露光を行い、次に、N−メチル−2−ピロリドン、キシ
レン、水の7:2:1(重量比)混合液に浸漬して、未
露光部が溶解除去されるまで現像し(この時、現像に要
する時間は2分であった)、イソプロピルアルコールで
リンスを行ったところ、厚み28μmで、膜あれの観察
されないポリイミド前駆体溶液被膜のパターンを得た。
これを、窒素雰囲気下で、200℃、300℃、400
℃それぞれ30分づつ加熱処理し、厚み14μmのポリ
イミドパターンを得た。
0mlの4つ口フラスコに3,3´,4,4´−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物147.1g(0.5モ
ル)、エチルアルコール2.3g(0.05モル)およ
びN−メチル−2−ピロリドン317.3gを仕込み、
乾燥空気流入下、70℃で3時間撹拌した。その後、室
温まで冷却し、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル
50.0g(0.25モル)、パラフェニレンジアミン
24.3g(0.255モル)、ビス−3−(アミノプ
ロピル)テトラメチルシロキサン6.2g(0.025
モル)、および、γ−ブチルラクトン211.5gを加
え、乾燥空気流入下、60℃で3時間撹拌して、粘度1
50ポイズのポリイミド前駆体溶液を得た。
ルアミノエチルメタクリレート79.5g、N−フェニ
ルグリシン11.4gおよびN−メチル−2−ピロリド
ン60.4gを加え、撹拌混合後、フィルターで濾過
し、粘度65ポイズの感光性ポリイミド前駆体溶液を得
た。
浸透クロマトグラフ、GPC−244(WATERS)
を用いて測定したところ、数平均分子量は、9000で
あったが、低分子量側への広がりの指標となる重量平均
分子量/数平均分子量の多分散度は、2.31で、実施
例1より大きいものであった。
を行ったところ、膜厚は同じであったが膜表面に白色お
よび流れ模様が観察された。
0mlの4つ口フラスコに3,3´,4,4´−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物147.1g(0.5モ
ル)、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル40.0
g(0.2モル)、およびN−メチル−2−ピロリドン
280gを仕込み、乾燥空気流入下、60℃で1時間撹
拌した。続いて、2−ヒドロキシエチルメタクリラート
65.1g(0.5モル)投入し、更に60℃で3時間
撹拌した。その後、室温まで冷却し、4,4´−ジアミ
ノジフェニルエーテル10.0g(0.05モル)、パ
ラフェニレンジアミン24.3g(0.255モル)、
ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン
6.2g(0.025モル)、およびγ−ブチルラクト
ン186gを加え、乾燥空気流入下、60℃で3時間撹
拌して、粘度160ポイズのポリイミド前駆体溶液を得
た。
ルアミノエチルメタクリレート79.5g、N−フェニ
ルグリシン11.4gおよびN−メチル−2−ピロリド
ン60.4gを加え、撹拌混合後、フィルターで濾過
し、粘度70ポイズの感光性ポリイミド前駆体溶液を得
た。
浸透クロマトグラフ、GPC−244(WATERS)
を用いて測定したところ、数平均分子量が9500であ
り、低分子量側への広がりの指標となる重量平均分子量
/数平均分子量の多分散度は、1.82であった。
を行ったところ、膜あれは観察されなかった。
0mlの4つ口フラスコに3,3´,4,4´−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物147.1g(0.5モ
ル)、2−ヒドロキシエチルメタクリラート65.1g
(0.5モル)およびN−メチル−2−ピロリドン28
0gを仕込み、乾燥空気流入下、70℃で5時間撹拌し
た。その後、室温まで冷却し、4,4´−ジアミノフェ
ニルエーテル50.0g(0.25モル)、パラフェニ
レンジアミン24.3g(0.025モル)、ビス−3
−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン6.2g
(0.025モル)、およびγ−ブチルラクトン186
gを加え、乾燥空気流入下、60℃で3時間撹拌して、
粘度160ポイズのポリイミド前駆体溶液を得た。
ルアミノエチルメタクリレート79.5g,N−フェニ
ルグリシン11.4gおよびN−メチル−2−ピロリド
ン60.4gを加え、撹拌混合後、フィルターで濾過
し、粘度70ポイズの感光性ポリイミド前駆体溶液を得
た。
浸透クロマトグラフ、GPC−244(WATERS)
を用いて測定したところ、数平均分子量、9200であ
ったが、低分子量への広がりの指標となる重量平均分子
量/数平均分子量の多分散度は、3.18で、実施例1
より大きいものであった。
を行ったところ、膜表面に白色および流れ模様が観察さ
れた。
1g(0.5モル)の代わりに2−ヒドロキシエチルア
クリラート58.1g(0.5モル)を用いる他は、実
施例2と同様に行ったところ、数平均分子量が9300
であり、低分子量側への広がりの指標となる重量平均分
子量/数平均分子量の多分散度は、1.84であった。
を行ったところ、膜あれは観察されなかった。
を開環付加させてテトラカルボン酸エステル無水物を形
成する工程が短縮できる。また、分子量分布にかたより
がなく、パターンを形成した際に膜あれの生じない性能
の優れたポリイミド前駆体組成物を得ることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】少なくとも次のA〜Cの工程を含むことを
特徴とするポリイミド前駆体組成物の製造方法。 A.テトラカルボン酸二無水物100モル%に対し、ジ
アミンを1〜99モル%開環付加させることによってポ
リアミド酸オリゴマーを形成させる工程。 B.前記Aで得られたポリアミド酸オリゴマーの末端
に、アルコールを開環付加させて、分子末端の少なくと
も一方がアルコールの酸エステルになっているポリアミ
ド酸オリゴマーを形成する工程。 C.前記Bで得られた分子末端の少なくとも一方がアル
コールの酸エステルになっているポリアミド酸オリゴマ
ーに、前記Aで用いたテトラカルボン酸二無水物100
モル%に対し、実質上等モル%となるようにジアミン1
〜99モル%を開環付加させて、分子末端の少なくとも
一方がアルコールの酸エステルになっているポリアミド
酸オリゴマーを形成する工程。 - 【請求項2】ポリアミド酸の分子末端の少なくとも一方
が不飽和アルコールの酸エステルになっていることを特
徴とする請求項1記載のポリイミド前駆体組成物の製造
方法。 - 【請求項3】不飽和アルコールがアルコール性水酸基を
有するメタアクリル酸エステルであることを特徴とする
請求項2記載のポリイミド前駆体組成物の製造方法。 - 【請求項4】ポリイミド前駆体組成物が、光反応性を有
する炭素−炭素不飽和結合を含む化合物および光重合開
始剤を含有することを特徴とする請求項1記載のポリイ
ミド前駆体組成物の製造方法。 - 【請求項5】光反応性を有する炭素−炭素不飽和結合を
含む化合物がアミノ基を有することを特徴とする請求項
4記載のポリイミド前駆体組成物の製造方法。
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