JP3516419B2 - ビニル化合物の懸濁重合用分散安定剤 - Google Patents

ビニル化合物の懸濁重合用分散安定剤

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JP3516419B2 JP08606195A JP8606195A JP3516419B2 JP 3516419 B2 JP3516419 B2 JP 3516419B2 JP 08606195 A JP08606195 A JP 08606195A JP 8606195 A JP8606195 A JP 8606195A JP 3516419 B2 JP3516419 B2 JP 3516419B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ポリビニルアルコール
(以下、PVAと略記する)を用いたビニル化合物の懸
濁重合用分散安定剤に関し、更に詳しくは、新規なPV
A系樹脂を用いた塩化ビニルの懸濁重合用分散安定剤に
関する。 【0002】 【従来の技術】PVAは、従来よりビニル化合物の懸濁
重合用分散安定剤として広く利用されているが、単にポ
リ酢酸ビニルをケン化して得られるPVAでは、品質的
に満足し得ない場合が多く、種々のモノマーを用いて共
重合変性したり、変性基を付加したりした変性PVAが
用いられている。例えば、エチレン性不飽和ジカルボン
酸系モノマーで共重合変性され、一方のカルボン酸がア
ルキルエステル化され、他方が遊離のカルボキシル基又
はその塩を形成したもの(特開昭62−119202号
公報)、側鎖に疎水性基とイオン性親水基を含有するも
の(特開昭56−55403号公報)、更には疎水性基
に着目して各種のアミド基を含有させたもの(特開昭5
1−58485号公報、特開昭57−80401号公
報、特開昭59−136301号公報、特開昭60−2
40701号公報、特開平3−290403号公報、特
開平5−65307号公報)が用いられている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように疎水性基として脂肪酸ビニルエステル或いはエチ
レン性不飽和ジカルボン酸モノエステルや従来公知のア
クリル系アミド類による変性PVAは、ケン化時或いは
PVA溶液放置時の変性基の(脱離に対する)安定性に
欠けるという欠点を有しており、一方では懸濁重合によ
り得られた塩化ビニル系重合体粒子についても、市場で
の要求性能は一段と厳しくなり、重合安定性に優れ、か
つ加工物性の良好な塩化ビニル系重合体粒子が得られる
ようなビニル化合物の懸濁重合用分散安定剤が望まれて
いるのである。 【0004】 【課題を解決するための手段】かかる欠点を解決すべく
鋭意検討した結果、本発明者らは、変性成分として下記
の化1で示されるN,N−ジ分岐アルキルアクリルアミ
ド(A)を0.1〜20モル%、エチレン性不飽和カル
ボン酸もしくはその塩の少なくとも1種(B)を0.1
〜20モル%共重合体成分とする新規なPVA系樹脂
が、溶液放置時の変性基の安定性に優れ、かつ該分散安
定剤を用いてビニル化合物の懸濁重合を行ったとき得ら
れる塩化ビニル系重合体粒子が良好な物性を示すことを
見いだし本発明に至った。 【0005】 【化1】 ここでR0は化2で示される。 【化2】 (但し、nは1〜3、R1 は水素又はメチル基、R2
4は水素又はアルキル基又はアリール(aryl)基を
それぞれ示し同時に2個以上は水素でなく、R2〜R4
の炭素数の合計が4以上である。) 【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
変性PVA(以下、単に変性PVAと称することがあ
る)は、上記の如く(A)〜(B)単位を必須成分とし
ており、(A)単位は上記化1で示される如きN,N−
ジ分岐アルキルアクリルアミド成分でR1〜R4の上記官
能基を有するものでR2〜R4の官能基の炭素数が、4未
満ではケン化時の変性基の安定性、水溶液の保存安定性
が悪く、該炭素数は好ましくは4〜16である。該
(A)単位を含有する共重合可能な単量体としては、
N,N−ジイソブチルアクリルアミド、N,N−ジ(2
−エチルヘキシル)アクリルアミド、N,N−ジイソア
ミルアクリルアミド、N,N−ジイソブチルメタアクリ
ルアミド、N,N−ジ(2−エチルヘキシル)メタアク
リルアミド、N,N−ジイソアミルメタアクリルアミド
などが挙げられ、好ましくはN,N−ジイソブチルアク
リルアミドが好適に使用される。 【0007】又(B)単位を含有する共重合可能な単量
体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット
酸、フマル酸、マレイン酸モノエステル、イタコン酸モ
ノエステル、シトラコン酸モノエステル、フマル酸モノ
エステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シト
ラコン酸及びこれらの塩等が挙げられる。 【0008】通常本発明のPVAを製造するには
(A)、(B)とビニルエステル(C)を共重合して得
られるビニルエステル系共重合体をケン化するが、
(C)としてはギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル等が挙げられる
が、経済的にみて酢酸ビニルが好ましい。 【0009】上記変性PVAの各単位の割合は、水溶
性、造膜性という点から上記化1で示されるN,N−ジ
分岐アルキルアクリルアミド単位(A)を0.1〜20
モル%、経済性という点より好ましくは0.1〜10モ
ル%、エチレン性不飽和カルボン酸もしくはその塩の少
なくとも1種(B)を0.1〜20モル%、好ましくは
0.1〜10モル%、ビニルエステル単位(C)及びビ
ニルアルコール単位(D)が、合計で60〜99.8モ
ル%の範囲が適当である。更に、ケン化度(ビニルエス
テル単位(C)とビニルアルコール単位(D)との合計
量に対するビニルアルコール単位(D)の割合)及び重
合度についても特に制限はないが、重合度が50以下の
ものは重合安定性或いは脱モノマー時の重合体スラリー
飛散によるスケール付着の点で好ましくない。 【0010】次に本発明の変性PVA系樹脂の製造方法
について説明する。本発明の変性PVAは、上記の化1
で示される特定の構造単位を有するN,N−ジ分岐アル
キルアクリルアミド単量体とエチレン性不飽和カルボン
酸もしくはその塩の少なくとも1種及びビニルエステル
の共重合体をケン化することによって得られる。該共重
合反応は、ラジカル重合での公知の重合方法、例えば塊
状重合,溶液重合,乳化重合,懸濁重合等から任意に選
択できるが、工業的にみて溶液重合が好ましい。又バッ
チ重合、連続重合等のいずれの方法も採用することがで
きる。重合時の単量体の仕込み方法としては特に制限は
なく、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意の方
法が採用されるが、分岐アルキルアクリルアミド及びエ
チレン性不飽和カルボン酸若しくはその塩をPVA分子
中に均一に導入出来る点で分割仕込み、或いは連続仕込
み方法が有利である。 【0011】共重合に当たって触媒としてはアゾビスイ
ソブチルニトリル、アセチルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等の公知の
ラジカル重合触媒及びアゾビスジメチルバレロニトリ
ル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温
活性ラジカル触媒等が用いられる。又、反応温度は特に
限定されず、当業者周知の範囲より好適に選択される。 【0012】かかる重合に当たっては、本発明の趣旨を
損なわない限り上記3成分以外にかかる単量体と共重合
可能な他の不飽和単量体、例えばアルキルビニルエーテ
ル、メタアクリルアミド、エチレン、プロピレン、α−
ヘキセン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタド
デセン等のオレフィン、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル等のニトリル類、アクリル酸アルキルエステ
ル、メタクリル酸アルキルエステル、クロトン酸アルキ
ルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、イタコン
酸ジアルキルエステル、シトラコン酸ジアルキルエステ
ル、フマル酸ジアルキルエステル等を少量共重合させて
もよい。 【0013】かかる方法により得られた共重合体は、次
にケン化される。ケン化方法としては、ニーダーケン
化、連続ケン化、パールケン化等のいずれの方法も採用
することができ、該ケン化工程においては、必要に応じ
て残存モノマーを追い出してから、常法に従ってケン化
される。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナト
リウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金
属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、或い
は硫酸、塩酸等の酸触媒が用いられる。又、ケン化反応
温度は特に制限はなく、通常10〜60℃、好ましくは
20〜50℃の範囲から選ばれる。ケン化反応終了後、
中和して、必要に応じてアルコール等で洗浄し乾燥する
ことにより目的とする変性PVA系樹脂が得られる。 【0014】次に得られた変性PVA系樹脂を分散安定
剤として用いたビニル系化合物の懸濁重合法について説
明する。懸濁重合を行う際には、通常水又は加熱水媒体
に本発明の変性PVA系樹脂を分散安定剤として添加
し、ビニル系モノマーを分散させて油溶性触媒の存在下
で重合を行う。該PVA系樹脂は、粉末のまま或いは溶
液状で添加することができる。また該PVA系樹脂が水
分散体となり得る場合には、水分散液として添加するこ
とができる。特に溶液状においては、該PVA系樹脂が
水溶性の場合には水溶液で、又非水溶性の場合でもアル
コール、ケトン、エステル等の有機溶媒又はこれら有機
溶媒と水との混合溶媒に溶解させて溶液として添加する
ことができる。水分散液においては、該PVA系樹脂が
水への自己分散性を持つ場合は、そのまま水分散液を添
加することができる。また水溶性PVA等の他の分散剤
で、該変性PVA系樹脂を水に分散させて、その水分散
液を添加することも可能である。該分散安定剤は、重合
の初期に一括仕込みしても、又重合の途中で分割して仕
込んでもよい。 【0015】使用される触媒としては、油溶性の触媒で
あれば特に限定されず、例えばベンゾールパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオ
キシジカーボネート、α,α′−アゾビスイソブチロニ
トリル、α,α′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロ
ニトリル、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキ
サイド或いはこれらの混合物が使用される。重合温度
は、当業者周知の範囲から任意に選択される。また、本
発明の変性PVA系樹脂以外の公知の分散剤、例えば公
知の(変性)PVA系樹脂やセルロース系樹脂等を併用
することも可能であり、又本発明の変性PVA系樹脂を
助剤として使用することも可能である。 【0016】懸濁重合の対象となるモノマーとしては、
塩化ビニルの単独重合のみではなく、これと共重合可能
なモノマー、例えばハロゲン化ビニリデン、ビニルエー
テル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸又はその無水物やエチレン、プロ
ピレン、スチレン等との共重合物にも好適であり、更に
は塩化ビニル用に限らず、スチレン、メタクリル酸エス
テル、酢酸ビニル等任意のビニル化合物の懸濁重合用に
も使用することができる。 【0017】 【作用】本発明のビニル化合物の懸濁重合用分散安定剤
は、特定の変性PVA系樹脂を用いているため、該分散
安定剤の溶液の放置安定性に優れ、かつ該分散安定剤を
用いて懸濁重合して得られたポリ塩化ビニルは嵩密度が
高く、可塑剤の吸収性が高く、粒度分布がシャープで、
かつ残留モノマーが少なく、更には成形時にフィッシュ
アイが少ない等の利点を有してビニル化合物の懸濁重合
用分散安定剤として大変有用性が高く、又助剤として使
用することも可能で、かかる分散安定剤を用いて懸濁重
合された塩化ビニルは、成形加工性に優れ、フィルム、
ホース、シート、ビニルレザー、ビニル鋼板、防水帆
布、塗装布、工業用手袋、印刷用ロール、靴底、発泡
体、人形、クッション等の用途に利用することができ
る。 【0018】 【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお,実施例中「%」、「部」とあるのは、断り
のない限り重量基準を意味する。 (変性PVA系樹脂の製造)還流冷却器、滴下漏斗、攪
拌機を備えた重合缶に酢酸ビニル1000部、メタノー
ル250部を仕込み攪拌しながら窒素気流下で温度を上
昇させ62℃においてアゾイソブチロニトリル0.4部
をメタノール19.6部に溶解した溶液を投入し重合を
開始した。重合開始点よりマレイン酸モノメチル8.0
部とN,N−ジイソブチルアクリルアミド54部を溶解
したメタノール溶液100部を5時間にわたって連続的
に滴下しながら重合を行い、酢酸ビニルエステルの重合
率が50%になった時点で重合を終了した。続いてメタ
ノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモ
ノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得
た。次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度を30
%に調製してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保
ちながら水酸化ナトリウムを加えて中和した。 【0019】これに更に水酸化ナトリウムをポリマー中
の酢酸ビニル単位に対して30ミリモル加えて混練りし
た。ケン化反応進行と共にケン化物が析出し、遂には粒
子状となった。生成した変性PVAを濾過し、メタノー
ルでよく洗浄して熱風乾燥器中で乾燥し、目的物を得
た。得られた変成PVAをソックスレー抽出器を用いて
メタノールで抽出洗浄し、N,N−ジイソブチルアクリ
ルアミドによる変成度を1H−NMRで分析した結果、
変性度は4.9モル%であった。又、マレイン酸モノメ
チルの変性度はケン化前の共重合体の滴定による酸分定
量で分析を行ったところ、変性度は1.0モル%であ
り、変性PVAのケン化度は、残存酢酸ビニル単位の加
水分解に要するアルカリ消費量の定量で分析を行ったと
ころ98モル%であった。尚、この変成PVAのB型粘
度計による4%水溶液の粘度は、34cps/20℃で
あった。 【0020】更に、得られた変性PVAのIRスペクト
ル及び1H−NMR(D2O)スペクトルの帰属を以下に
示す。 【0021】実施例1 上記の変性PVA系樹脂の4%水溶液を調製して、40
℃で1ケ月間放置した後、該水溶液を用いて以下の要領
で塩化ビニルの重合を行った。尚、上記の水溶液の放置
安定性を調べるためにN,N−ジイソブチルアクリルア
ミド変性度を1H−NMRにより分析を行い、変性度の
変化を調べた。その結果を表3に示す。撹拌機を備えた
オートクレーブ中に塩化ビニルモノマー100重量部、
水150重量部、上記の変性PVA系樹脂の水溶液1.
75重量部(変性PVA系樹脂の固形分換算で0.07
重量部)及びラウロイルパーオキサイド0.2重量部を
仕込み、回転数400rpmで撹拌しながら温度60℃
にて懸濁重合を行って、ポリ塩化ビニル粒子を得た。か
かるポリ塩化ビニル粒子について、後述の如き性能評価
を行った。該性能評価結果は表4に示す。 【0022】実施例2〜7、比較例1〜8 表1に示した成分及び仕込み量で上記の(変性PVA系
樹脂の製造)と同様の手順により酢酸ビニルとの共重合
(比較例8では、変性用の単量体を添加せず)及びケン
化を行って表2に示す種々の変性PVA系樹脂を製造
し、該PVA系樹脂を用いて実施例1と同様に放置処理
後に塩化ビニルの懸濁重合を行って、ポリ塩化ビニル粒
子を得た後、実施例1と同様の性能評価を行った。放置
処理の結果を表3に、ポリ塩化ビニル粒子の性能評価結
果を表4にそれぞれ示す。尚、実施例6、実施例7及び
比較例8においては、重合度2400,ケン化度80モ
ル%のPVAを0.05重量部用い、助剤として実施例
6〜7及び比較例8に示す各々のPVA系樹脂を0.0
2重量部併用した。 【0023】 【表1】 【0024】注) ( )内の数値はモノマーの総仕込み
量に対する各単量体の仕込みモル分率を表す。 略語は
以下の通り。D−i−BAAmは、N,N−ジイソブチ
ルアクリルアミド。D−i−PAAmは、N,N−ジイ
ソペンチルアクリルアミド。D−EHAAmは、N,N
−ジ(2エチルヘキシル)アクリルアミド。N−n−O
AAmは、N−n−オクチルアクリルアミド。3Mは、
マレイン酸モノメチル。ASはアリルスルホン酸ナトリ
ウム。MRMは、モノ(ジイソプロピルメチル)マレー
ト。VeoVa−10は、下記化3で示される単量体。 【化3】 1,R2,R3は水素又はアルキル基。R1,R2,R3
炭素数の合計は平均で10。AMPSは、N−スルホイ
ソブチレンアクリルアミドナトリウム。 【0025】 【表2】 変 性 P V A ケン化度 (A)単量体 (B)単量体 4%粘度 含有量 含有量 (mol%) (mol%) (mol%) (cps) 実施例1 99 4.9 1.0 34 実施例2 88 1.9 1.0 30 実施例3 80 1.0 2.0 27 実施例4 71 1.0 2.0 27 実施例5 64 1.0 2.0 31 実施例6 41 2.0 0.3 水不溶実施例7 39 2.0 0.3 水不溶 比較例1 88 1.9 − 33 比較例2 88 1.6 1.0 29 比較例3 72 0.8 1.0 15 比較例4 80 1.5 1.0 28 比較例5 90 2.0 − 23 比較例6 75 − 5.0 14 比較例7 80 − 1.0 28 比較例8 45 − − 水不溶 【0026】尚、上記実施例2〜7で得られた変性PV
AのIRスペクトル及び1H−NMR(D2O)スペクト
ルの帰属を以下に示す。 【0027】【0028】 【0029】【0030】 【0031】【0032】 【表3】 *実施例6、実施例7の変性PVAは、水不溶の為、評
価せず。 【0033】 【表4】 嵩密度 粒度分布(%) ポロシティ ポロシティの 可塑剤 残存 フィッシュアイ (g/cc) 42メッシュ 250メッシュ (cc/g) 均一性 吸収性 モノマー 以上 以下 (ppm) 実施例1 0.59 0 0 0.33 A A 0.3 A 〃 2 0.58 0 0 0.34 A A 0.2 A 〃 3 0.58 0 0 0.34 A A 0.2 A 〃 4 0.58 0 0 0.35 A A 0.1 A 〃 5 0.58 0 0 0.35 A A 0.2 A 〃 6 0.56 0 0 0.36 A A 0.2 A 〃 7 0.56 0 0 0.36 A A 0.2 A 比較例1 0.50 2.7 0 0.32 B A 1.1 B 〃 2 0.54 1.2 0 0.27 B B 1.9 B 〃 3 0.54 5.5 2.1 0.25 C B 1.2 C 〃 4 0.52 2.7 1.0 0.26 B B 1.7 B 〃 5 0.51 0 0.7 0.27 A A 0.4 A 〃 6 ブロック化して、粒子が得られなかった。 〃 7 0.50 6.9 2.1 0.30 B A 0.5 B 〃 8 0.49 0 0 0.32 A A 0.5 A 【0034】注)表中の評価方法及び評価基準は以下の
通り。 <嵩密度>JIS K 6721に準拠した。 <粒度分布>タイラーメッシュ基準の金網を用いて乾式
篩分析により42メッシュオンの粗大粒子と250メッ
シュパスの微細粒子のそれぞれの含有量を重量%で表し
た。 <ポロシティ>水銀圧入式ポロシメーターにより測定し
た。 <ポロシティの均一性>得られたポリ塩化ビニル粒子1
00gとDOP(ジオクチルフタレート)150gを1
0分間室温で十分に混合した後、スライドグラス上に置
いて下から光をあてて、該光を透過しない粒子の個数
(粒子100個当たり)を顕微鏡観察により測定した。
評価基準は以下の通り。 A −−− 0〜1個 B −−− 2〜3個 C −−− 4個以上 尚、ポロシティの小さいポリ塩化ビニル粒子は、光を透
過しにくいため上記個数が少ない方が好ましい。 【0035】<可塑剤吸収性>プラストグラフに接続さ
れたプラネタリー型ミキサーに得られたポリ塩化ビニル
粒子60部とDOP(ジオクチルフタレート)40部の
混合物を投入して、80℃で撹拌しながら各時間毎の混
練トルクを測定し、混練トルクが低下するまでの経過時
間を調べた。評価基準は以下の通り。 A −−− 3分未満 B −−− 3〜5分未満 C −−− 5分以上 <残存モノマー>得られたポリ塩化ビニル粒子の一定量
をTHF(テトラヒドロフラン)に溶解させて、ガスク
ロマトグラフにより残存する塩化ビニルモノマーを定量
した。 【0036】<フィッシュアイ>得られたポリ塩化ビニ
ル粒子100部、DOP(ジオクチルフタレート)50
部、ジオクチル錫ジラウレート3部及びステアリン酸亜
鉛1部を155℃でロール練りして0.3mm厚のシー
トを作製し100mm×100mm当たりのフィッシュ
アイの数を測定した。評価基準は以下の通り。 A −−− 0〜4個 B −−− 5〜10個 C −−− 11個以上 【0037】 【発明の効果】本発明のビニル化合物の懸濁重合用分散
安定剤は、特定の変性PVA系樹脂を用いているため、
該分散安定剤の溶液の放置安定性に優れ、かつ該分散安
定剤を用いて懸濁重合して得られたポリ塩化ビニルは嵩
密度が高く、可塑剤の吸収性が高く、粒度分布がシャー
プで、かつ残留モノマーが少なく、更には成形時にフィ
ッシュアイが少ない等の利点を有してビニル化合物の懸
濁重合用分散安定剤として大変有用性が高く、又助剤と
して使用することも可能で、かかる分散安定剤を用いて
懸濁重合された塩化ビニルは、成形加工性に優れ、フィ
ルム、ホース、シート、ビニルレザー、ビニル鋼板、防
水帆布、塗装布、工業用手袋、印刷用ロール、靴底、発
泡体、人形、クッション等の用途に利用することができ
る。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記の化1で示されるN,N−ジ分岐ア
    ルキルアクリルアミド(A)を0.1〜20モル%、エ
    チレン性不飽和カルボン酸もしくはその塩の少なくとも
    1種(B)を0.1〜20モル%共重合成分として含有
    するポリビニルアルコール系樹脂を主成分とすることを
    特徴とするビニル化合物の懸濁重合用分散安定剤。 【化1】 ここでR0は化2で示される。 【化2】 (但し、nは1〜3、R1は水素又はメチル基を示す。
    又、R2〜R4は水素又はアルキル基又はアリール(ary
    l)基をそれぞれ示し、同時に2個以上は水素ではな
    く、R2〜R4の炭素数の合計が4以上である。)
JP08606195A 1995-03-17 1995-03-17 ビニル化合物の懸濁重合用分散安定剤 Expired - Fee Related JP3516419B2 (ja)

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