JP3512775B2 - 液晶アッセイ用の生化学的ブロッキング層 - Google Patents

液晶アッセイ用の生化学的ブロッキング層

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    • C09K2323/02Alignment layer characterised by chemical composition
    • C09K2323/025Polyamide

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(技術分野) 本発明は一般に生物学的物質及び化学物質に関するアッ
セイの分野、更に詳しくは液晶アッセイ用のブロッキン
グ層に関する。
【0002】(背景技術) サンプル中の生物学的物質及び化学化合物の存在の検出
方法は分析化学及び生化学の分野における連続の発達の
領域であった。環境の如き源又は生きている生物から採
取されたサンプル中の種々の標的種の検出を可能にする
種々の方法が開発されていた。標的種の検出は処理の規
定された方法が試みられ、病気が診断される前に臨床状
況でしばしば必要である。多くの通常のアッセイ方法が
標的種の存在を検出するのに非常に良く作用するが、多
くの通常のアッセイ方法は高価であり、しかも装置及び
高度に訓練した個人をしばしば必要とし、これがそれら
をその分野でルーチンで使用することを困難にする。こ
うして、使用するのに一層容易であり、かつ離れた位置
でサンプルの評価を可能にするアッセイ装置及びシステ
ムに対する要望が存する。
【0003】最近、液晶を使用するアッセイ装置が開示
された。例えば、ガラスに斜めに付着された異方性金フ
ィルムで支持されたオクタンチオール及びビオチンを含
む混合自己集合単層(SAM)を使用する液晶アッセイ装置
が最近報告されていた(Gupra, V. K.; Skaife, J. J.;
Dubrovsky, T. B., Abbott N. L. Science, 279, (199
8), pp. 2077-2079)。加えて、1999年12月9日に公開
されたPCT公開WO 99/63329は支持体に付着されたSAM及
びSAMにより固定される液晶層を使用するアッセイ装置
を開示している。異方性金フィルムを使用する開示され
た液晶をベースとするアッセイ装置は標的種がサンプル
中に存在するか否かを測定するのに使用するのに適して
いるが、斜めの付着による異方性金フィルムの調製が困
難である。例えば、斜めに付着された金フィルムの調製
は複雑な洗浄工程及び高真空付着を必要とする。それ
故、調製するのに容易であり、かつ擬陽性試験結果を生
じ得るタンパク質による非特異的吸着に抵抗する支持体
構造に対する要望が存する。
【0004】(発明の開示) 本発明は液晶アッセイ装置用の摩擦された(rubbed)支
持体構造、摩擦された支持体構造を使用して調製された
光学セル、摩擦された支持体構造の調製方法、液晶アッ
セイ用のキット、及び液晶アッセイ装置を使用する標的
種の検出方法を提供する。本発明の液晶アッセイ装置用
の摩擦された支持体構造は生化学的ブロッキング層を形
成する支持体の一面の表面に化学的に固定された生化学
的ブロッキング化合物及び生化学的ブロッキング層を含
む支持体の面に付着された生物分子認識剤を含む。生物
分子認識剤は液晶アッセイ装置により検出すべき標的種
を選択的に認識することができる認識部位を含む。生化
学的ブロッキング層及び付着された生物分子認識剤を含
む支持体の面の表面は摩擦され、その結果、それは液晶
が生化学的ブロッキング層及び付着された生物分子認識
剤を含む支持体の面と接触する場合に液晶の一様な固定
を誘導する特徴を有する。別の好ましい摩擦された支持
体構造において、生化学的ブロッキング層を含む支持体
の面の表面が摩擦され、その結果、それは液晶が生化学
的ブロッキング層を含む支持体の面と接触し、生物分子
認識剤が生化学的ブロッキング層を含む摩擦された表面
に付着される場合に液晶の一様な固定を誘導する特徴を
有する。
【0005】本発明の液晶アッセイ装置用の別の摩擦さ
れた支持体構造は、生化学的物質を有する生化学的ブロ
ッキング層;第一末端及び第二末端を有する二官能性ス
ペーサー化合物;第一末端及び第二末端を有する表面修
飾化合物;及び生化学的ブロッキング層を含む少なくと
も一つの面を有する支持体を含む。生化学的物質の少な
くとも一種は第一化学反応の前の生化学的物質の反応性
基と第一化学反応の前の二官能性スペーサー化合物の第
一末端の反応性基の間の第一化学反応により二官能性ス
ペーサー化合物の第一末端に共有結合される。表面修飾
化合物は第二化学反応の前の表面修飾化合物の第一末端
の反応性基と第二化学反応の前の二官能性スペーサー化
合物の第二末端の反応性基の間の第二化学反応により二
官能性スペーサー化合物の第二末端に共有結合される。
更に、表面修飾化合物は第三化学反応の前の表面の反応
性基と第三化学反応の前の表面修飾化合物の第二末端の
反応性基の間の第三化学反応により生化学的ブロッキン
グ層を含む支持体の面の表面に共有結合される。最後
に、生化学的ブロッキング層を含む支持体の面が摩擦さ
れ、その結果、それは液晶が生化学的ブロッキング層を
含む支持体の面と接触する場合に液晶の一様な固定を誘
導する特徴を有する。
【0006】上記の好ましい摩擦された支持体構造はま
た生化学的ブロッキング層を含む支持体の面に付着され
た生物分子認識剤を含む。生物分子認識剤は液晶アッセ
イ装置により検出すべき標的種を選択的に認識すること
ができる認識部位を有する。好ましい摩擦された支持体
構造において、二官能性スペーサー化合物は第一化学反
応及び第二化学反応の前に下記の式を有する有機化合物
である。
【0007】
【化3】
【0008】式中、nは1から20までの範囲、更に好ま
しくは2から10までの範囲、又は更に好ましくは5から
8までの範囲の値を有する整数である。二官能性活性化
化合物はジスクシンイミジルスベレートであることが最
も好ましい。別の好ましい摩擦された支持体構造におい
て、第三化学反応の前の表面修飾化合物の第二末端の反
応性基はハロゲン-ケイ素結合又はアルコキシ-ケイ素結
合であり、一方、別の好ましい摩擦された支持体構造に
おいて、第二化学反応及び第三化学反応の前の表面修飾
化合物はケイ素原子;酸素-ケイ素結合によりケイ素原
子に結合されたアルコキシ基;及び炭素-ケイ素結合に
よりケイ素原子に結合されたアミノアルキル基を含むケ
イ素化合物である。更に好ましい摩擦された支持体構造
において、第二化学反応及び第三化学反応の前の表面修
飾化合物はアミノアルキルトリアルコキシシランであ
り、更に好ましくはアミノプロピルトリエトキシシラン
である。
【0009】更に別の好ましい摩擦された支持体構造に
おいて、生化学的ブロッキング層の生化学的物質は血清
アルブミン、更に好ましくはウシ血清アルブミンであ
る。更に別の好ましい摩擦された支持体構造において、
生物分子認識剤は免疫グロブリン又は免疫グロブリンの
部分であり、一方、別の好ましい摩擦された支持体構造
において、生物分子認識剤はペプチドもしくは炭水化物
又はペプチドもしくは炭水化物の配列、或いはDNA又はR
NAの配列である。更に別の好ましい摩擦された支持体構
造において、生物分子認識剤はペプチド、炭水化物、DN
A、RNAもしくはこれらのフラグメント、又はタンパク
質、ウイルス、細菌、もしくは顕微鏡的病原体と関連す
る結合ドメインを認識することができる。生化学的ブロ
ッキング層を含む支持体の面の表面の少なくとも二つの
領域が異なる圧力下又は異なる長さにわたって摩擦さ
れ、その結果、生化学的ブロッキング層を含む支持体の
面の表面の少なくとも二つの領域が標的種に対して異な
る感度を有する更に別の好ましい摩擦された支持体が提
供される。
【0010】液晶アッセイ装置用に適した摩擦された支
持体構造の調製方法は少なくとも一つの反応性基を有す
る生化学的ブロッキング化合物を支持体の活性化された
修飾された表面と反応させることを含む。支持体の活性
化された修飾された表面は生化学的ブロッキング化合物
の反応性基と反応することができる少なくとも一つの官
能基を有し、その結果、共有結合が生化学的物質と支持
体の間に形成されて生化学的ブロッキング化合物を含む
表面を有する支持体を生じる。その方法はまた支持体の
生化学的ブロッキング化合物を含む表面を摩擦して液晶
が摩擦された表面と接触する場合に液晶の一様な固定を
誘導する特徴を有する摩擦された表面を生じることを含
む。液晶アッセイ装置用に適した摩擦された支持体構造
の好ましい調製方法はまた第一末端及び第二末端を有す
る表面修飾化合物を支持体と反応させることを含み、そ
の結果、支持体と表面修飾化合物の第一末端の間の共有
結合が形成されて表面修飾された支持体を生じる。好ま
しい方法はまた第一末端及び第二末端を有する二官能性
活性剤を表面修飾された支持体と反応させることを含
み、その結果、共有結合が表面修飾化合物の第二末端と
二官能性活性剤の第一末端の反応により形成されて支持
体の活性化された修飾された表面を生じる。
【0011】液晶アッセイ装置用の光学セルは二つの摩
擦された支持体構造及び二つの摩擦された支持体構造の
生化学的ブロッキング層の間に配置されたスペーシング
材料を含み、その結果、摩擦された支持体構造の生化学
的ブロッキング層の面は互いに面するが、液晶で充填し
得るキャビティにより分離される。本発明の液晶アッセ
イ装置は摩擦された支持体構造;液晶を一様に固定する
表面;及び摩擦された支持体構造の生化学的ブロッキン
グ層の面と液晶を一様に固定する表面の間に配置された
スペーシング材料を含む。摩擦された支持体構造の表面
は生化学的ブロッキング層及び生物分子認識剤の両方を
含む。好ましい液晶アッセイ装置において、液晶を一様
に固定する表面は生化学的ブロッキング層及び生物分子
認識剤を有する別の摩擦された支持体構造;生物分子認
識剤を含まない摩擦された支持体構造;オクタデシルト
リクロロシランで処理されたガラススライド;摩擦され
た未被覆ガラススライド;その上にせん断付着されたテ
フロン(登録商標)を有するガラススライド;又はその
上に斜めに付着された金フィルムを有するガラススライ
ドであってもよい。
【0012】液晶アッセイ用のキットは摩擦された支持
体構造;液晶を一様に固定する表面;摩擦された支持体
構造と液晶を一様に固定する表面の間に置かれるのに適
したスペーシング材料、好ましくはフィルム;及び液晶
化合物を含む。液晶アッセイ用の好ましいキットにおい
て、液晶を一様に固定する表面は別の摩擦された支持体
構造である。別の好ましいキットにおいて、摩擦された
支持体構造、液晶を一様に固定する表面、及びスペーシ
ング材料はそれらの間に置かれたスペーシング材料を有
するセルに前もって組み立てられる。このようなキット
において、可能な標的種を含むサンプルが時間の前もっ
て決められた量にわたってセル中にフラッシされるであ
ろう。次に、液晶がセルに入れられ、セル中にフラッシ
され、こうしてキットは標的種がサンプル中に存在した
か否かを測定するのに使用し得る。
【0013】液晶アッセイ装置を使用する標的種の存在
の検出方法は摩擦された支持体構造を標的種の存在につ
いて試験すべきサンプルとともにインキュベートし、ス
ペーシング材料、好ましくはフィルムをインキュベート
された摩擦された支持体構造と液晶を一様に固定する表
面の間に置き、その結果、摩擦された支持体構造の生化
学的ブロッキング層の面が液晶を一様に固定する表面と
面し、液晶をインキュベートされた摩擦された支持体構
造と液晶を一様に固定する表面の間の領域に吸込み、そ
して液晶が摩擦された支持体構造に一様に固定されるか
否かを測定することを含む。
【0014】サンプル中の一種より多い標的種の存在の
検出装置が提供される。その装置は生化学的ブロッキン
グ層を有する摩擦された表面を有する支持体を含む。そ
の装置はまた生化学的ブロッキング層を有する支持体の
第一部分上に第一標的種検出領域を含み、第一標的種検
出領域は第一標的種を結合することができる第一生物分
子認識剤を有する。更にその装置は生化学的ブロッキン
グ層を有する支持体の少なくとも一つの別の部分上に少
なくとも一つの別の標的種検出領域を含み、その少なく
とも一つの別の標的種検出領域は少なくとも一種の別の
標的種を結合することができる少なくとも一種の別の生
物分子認識剤を有する。第一標的種検出領域は標的種の
不在下で液晶を一様に固定し、少なくとも一つの別の標
的種検出領域は少なくとも一種の別の標的種の不在下で
液晶を一様に固定する。第一標的種検出領域中の液晶の
一様な固定は第一標的種検出領域が第一標的種に暴露さ
れる場合に乱され、また少なくとも一つの別の標的種検
出領域中の液晶の一様な固定は少なくとも一つの別の標
的種検出領域が少なくとも一種の別の標的種に暴露され
る場合に乱される。
【0015】第一生物分子認識剤及び少なくとも一種の
別の生物分子認識剤が第一標的種検出領域及び少なくと
も一つの別の標的種検出領域中に夫々存在する間に表面
が摩擦されるサンプル中の標的種の存在の測定に特に好
ましい装置が含まれる。更に、本発明はサンプル中の標
的種の検出用のキットを提供し、そのキットは少なくと
も一つの摩擦された支持体構造及び液晶化合物を含む。
この型のキットを使用するサンプル中の標的種の存在の
検出方法がまた提供される。その方法はキットの摩擦さ
れた支持体の部分を或る量のサンプルと接触させ、キッ
トの液晶をサンプルと接触した摩擦された支持体構造の
その部分の上に置き、液晶の一様な固定が乱されたか否
かを測定することを含む。本発明の更なる目的、特徴及
び利点は添付図面と一緒にされた場合に以下の詳細な説
明から明らかであろう。
【0016】(発明を実施するための最良の形態) 下記の略号がこの出願中に使用される。 APES: 3-アミノプロピルトリエトキシシラン BSA: ウシ血清アルブミン DMSO: ジメチルスルホキシド DSS: ジスクシンイミジルスベレート OTS: オクタデシルトリクロロシラン PBS: 食塩加リン酸緩衝液 5CB: 4-シアノ-4'-ペンチルビフェニル 本明細書に記載される全ての範囲はその範囲の限界内に
含まれる全ての組み合わせ及び準組み合わせを含む。そ
れ故、“5-92%”の範囲は“5-84%”、“16-75%”等
の範囲を含む。“1000Pa未満”の範囲は“400Pa未
満”、“250Pa未満”等を含むであろう。
【0017】一般に、本発明は液晶アッセイ装置用の摩
擦された支持体構造、摩擦された支持体構造の調製方
法、摩擦された支持体構造から調製された光学セル、摩
擦された支持体構造を含むキット、及び液晶アッセイ装
置を使用する標的種の存在の検出方法を提供する。摩擦
された支持体はそれらが生物学的標的分子を特異的に結
合するのに有益である場合に特定の特徴を有し、液晶中
の再配向を誘導すべきである。液晶の再配向は必要であ
る。何とならば、これは摩擦された支持体構造から組み
立てられたアッセイ装置が標的種が所定のサンプル中に
存在するか否かを測定するのに使用されることを可能に
するものであるからである。好適な摩擦された支持体が
有すべきである特徴の幾つかとして、非特異的吸着に抵
抗する能力、液晶を一様に配向させる能力、及び標的種
の特異的結合が部分的又は完全に消去し得る異方性構造
の所有が挙げられる。後者の特徴は標的種がサンプル中
に存在することを示す液晶の非一様の固定を誘導する。
【0018】摩擦された生化学的ブロッキング層、例え
ば、摩擦されたBSAはタンパク質の如き別の種の非特異
的吸着に抵抗する。更に、このような摩擦されたブロッ
キング層を含む摩擦された支持体は標的種が表面で生物
分子認識剤に結合する場合に乱される液晶の一様なアラ
イメントを与える。液晶アッセイ装置用の摩擦された支
持体構造は一般に支持体の少なくとも一つの面の表面に
固定された生化学的ブロッキング化合物を含む。支持体
上の生化学的ブロッキング化合物の固定は支持体上に生
化学的ブロッキング層を形成する。
【0019】多種の材料が当業者に明らかであるように
本発明の摩擦された支持体構造中の支持体として使用し
得る。好ましい支持体として、表面修飾化合物又は表面
修飾剤との反応のためのヒドロキシル基を含むポリマー
及びシリカを含む材料が挙げられる。ポリマー支持体の
例として、ポリスチレン、ポリカーボネート、及びポリ
メチルメタクリレート(これらはヒドロキシル官能基又
はカルボン酸官能基を呈するためにプラズマ処理される
ことが好ましい)が挙げられるが、これらに限定されな
い。支持体としての使用に適したその他の材料として、
金属酸化物、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、及び
酸化マグネシウム(これらに限定されない)並びに金
属、例えば、金、銀、及び白金(これらはヒドロキシル
基又はカルボン酸基の如き反応性官能基を含む硫黄含有
化合物と反応させられることが好ましい)(これらに限
定されない)が挙げられる。支持体として使用し得る更
に別の材料として、セルロース材料、例えば、ニトロセ
ルロース、木材、紙、及び板紙並びにゾル-ゲル材料が
挙げられる。特に好ましい支持体として、ガラス、石
英、及びシリカが挙げられ、最も好ましい支持体とし
て、ガラススライド及びシリカウェハが挙げられる。こ
のような支持体は使用前に洗浄されることが好ましい。
例えば、ガラススライドは“ピランハ溶液”(70%H2SO
4/30%H2O2)中の1時間の処理により洗浄され、次いで
脱イオン水ですすがれ、その後に窒素の流れのもとに乾
燥されることが好ましい。“ピランハ溶液”は取扱に注
意を要する。何とならば、それは有機化合物と激しく反
応するからであり、密閉容器中で貯蔵されるべきではな
い。
【0020】種々の材料、例えば、血清アルブミン、双
性イオンポリマー、吸着された脂質層、デキストラン及
びその他の糖、架橋された脂質、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリオキサゾリン、並びにヒドロゲル(これらに限
定されない)が生化学的ブロッキング層用の生化学的化
合物としての使用に適しているかもしれない。生化学的
ブロッキング化合物としての使用に好ましい材料とし
て、血清アルブミン、例えば、ウシ血清アルブミン、ヒ
ト血清アルブミン、げっ歯類血清アルブミン、イヌ血清
アルブミン、ネコ血清アルブミン、ブタ血清アルブミ
ン、ウマ血清アルブミン、及びウサギ血清アルブミンが
挙げられるが、これらに限定されない。ウシ血清アルブ
ミンが本発明の摩擦された支持体構造中の生化学的ブロ
ッキング層を形成するのに使用するのに特に好ましい生
化学的ブロッキング化合物である。液晶アッセイ装置用
の摩擦された支持体構造は生化学的ブロッキング層を含
む支持体の面に付着される生物分子認識剤を含むことが
好ましい。生物分子認識剤は標的種がサンプル中に存在
する場合に液晶アッセイ装置により検出すべき標的種を
認識し、好ましくは結合することができる認識部位を含
む。
【0021】生化学的ブロッキング化合物は生化学的ブ
ロッキング化合物を支持体に化学的に固定しないで物理
吸着を使用して支持体上に置かれてもよい。例えば、ガ
ラススライド又はシリコンウェハ支持体が一夜にわたっ
てPBS緩衝BSA溶液中に浸漬され、次いで乾燥されてもよ
い。このようなBSA被覆支持体は未処理のきれいなガラ
ススライド及びOTS処理ガラススライドを含むが、これ
らに限定されない種々の支持体を使用して調製し得る。
生化学的ブロッキング層は支持体の表面に化学的に固定
されることが更に好ましい。これは支持体に物理吸着さ
れた生化学的ブロッキング層を架橋剤、例えば、グルタ
ルアルデヒド(これに限定されない)で処理することに
より行ない得る。表面修飾剤が二官能性スペーサー化合
物又は活性剤と一緒に使用されて生化学的ブロッキング
化合物を支持体の表面に固定することが更に好ましい。
【0022】図1は生化学的ブロッキング層を液晶アッ
セイ装置用の支持体の表面に化学的に固定する方法に使
用されることが好ましい工程を示す反応スキームであ
る。図1に示されるように、支持体は一般に最初に支持
体の表面の官能基と反応することができる反応性基を有
する一つの末端及び二官能性スペーサー化合物の一つの
末端の反応性基と反応することができる反応性基を有す
る別の末端を有する表面修飾剤で処理される。好ましい
表面修飾化合物において、支持体の官能基と反応するこ
とができる反応性基として、官能基、例えば、ハロゲン
-ケイ素結合又はアルコキシ-ケイ素結合が挙げられる
が、これらに限定されない。これらの官能基は支持体、
例えば、シリカウェハ又はガラスのヒドロキシル基と反
応してケイ素化合物を支持体の表面につなぎ留める共有
結合を形成する。好ましい表面修飾化合物はまた二官能
性スペーサー化合物の一つの末端の反応性基と反応する
ことができる反応性基を有する末端を含む。表面修飾化
合物の好ましいこのような反応性基として、アルキルア
ミンが挙げられるが、これらに限定されない。こうし
て、好ましい表面修飾剤はケイ素原子;酸素-ケイ素結
合によりケイ素原子に結合された少なくとも一つのアル
コキシ基;及び炭素-ケイ素結合によりケイ素原子に結
合されたアミノアルキル基を含むケイ素化合物である。
更に好ましい表面修飾化合物として、アミノアルキルト
リアルコキシシラン、例えば、2個から8個までの炭素
原子を有するアミノアルキル基を有するものが挙げられ
る。特に好ましいこのような化合物はアミノプロピルト
リエトキシシラン(APES)である。
【0023】当業者はアルコキシ基、例えば、メトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ、及びペントキシがエトキシ
基に代えて使用し得ることを認めるであろう。更に、当
業者はその他のシラン、例えば、アミノアルキルジアル
キルクロロシラン、スルフヒドリル末端シラン、例え
ば、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及び二
重結合を有するシラン、例えば、アリルトリクロロシラ
ン及びアリルトリアルコキシシラン(これらに限定され
ない)がまた表面修飾化合物として使用し得ることを認
めるであろう。当業者はスルフヒドリル基を有するシラ
ン、例えば、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン
が支持体の表面ヒドロキシル基及びシランのスルフヒド
リル基とタンパク質のスルフヒドリル基の間のジスルフ
ィド結合の形成により生化学的ブロッキング化合物の両
方と反応することを認めるであろう。こうして、二官能
性スペーサー化合物はこのような表面修飾化合物が使用
された場合には必要ではないかもしれない。しかしなが
ら、所望により、ヘテロ二官能性架橋剤、例えば、n-ス
クシンイミジル3-(2-ピリジルチオ)プロピオネート(SPD
P)もしくはスクシンイミジルオキシカルボニル-メチル-
(2-ピリジルチオ)トルエン(SMPT)、又はスクシンイミジ
ル-4-(N-マレイミド-メチル)シクロヘキサン-1-カルボ
キシレート(SMCC)或いはマレイミドベンゾイル-N-ヒド
ロキシスクシンイミドエステル(MBS)がこのようなスル
フヒドリル含有表面修飾化合物とともに使用し得る。
【0024】表面修飾化合物と支持体の間の反応は二官
能性スペーサー化合物との反応により活性化し得る修飾
された表面を有する支持体を生じる。反応混合物中の水
は表面修飾化合物との望ましくない反応を生じるかもし
れないので、表面修飾化合物と支持体の間の反応は無水
の溶媒及び条件を使用して行なわれることが好ましい
が、当業者は若干の水の存在が寛容されることを認める
であろう。生化学的ブロッキング層を支持体の表面に化
学的に固定するための方法において、二官能性スペーサ
ー化合物又は二官能性活性剤の一つの末端の反応性基は
典型的には修飾された表面と反応させられてその表面を
活性化して支持体の活性化された修飾された表面を形成
する。好ましい二官能性スペーサー化合物は同様又は異
なる官能基を有してもよい二つの末端を有する。好まし
いこのような二官能性スペーサー化合物は二つの末端の
夫々に脱離基を有し、その結果、一つの末端は生化学的
ブロッキング化合物のアミンの如き基と反応し、別の末
端はつなぎ留められた表面修飾化合物のアミン基の如き
基と反応するであろう。好ましい二官能性スペーサー化
合物又は活性剤は下記の式:
【0025】
【化4】
【0026】(式中、nは1から20までの範囲、更に好
ましくは2から10までの範囲、又は更に好ましくは5か
ら8までの範囲の値を有する整数である)を有する構造
を含む。二官能性スペーサー化合物又は活性剤はnが6
の値を有する場合のジスクシンイミジルスベレートであ
ることが最も好ましい。当業者は多種の二官能性スペー
サー化合物が上記ジスクシンイミジル種に代えて使用さ
れてもよく、生化学的ブロッキング化合物を支持体の表
面に固定するのに有効と判明することを認めるであろ
う。表面修飾化合物のアミン及び生化学的ブロッキング
層の生化学的化合物のアミンと反応するホモ二官能性ス
ペーサー化合物の例として、ジスクシンイミジルスベレ
ート、ビス(スルホスクシンイミジル)スベレート、ジ
スクシンイミジルグルタレート、ジメチルアジピミデー
ト、ジメチルスベリミデート、ジメチルピペリミデー
ト、ジメチル3,3-ジチオビスプロピオンイミデート、メ
チルN-スクシンイミジルアジペート、及び1,5-ジフルオ
ロ-2,4-ニトロベンゼンが挙げられるが、これらに限定
されない。表面修飾化合物のスルフヒドリル基及び生化
学的ブロッキング層の生化学的化合物のスルフヒドリル
基と反応するホモ二官能性スペーサー化合物の例とし
て、1,11-ビス-マレイミドテトラエチレングリコール、
ビスマレイミドヘキサン、1,6-ヘキサン-ビス-ビニルス
ルホン、1,8-ビス-マレイミドトリエチレングリコー
ル、1,4-ビス-マレイミドブタン、及びビスマレイミド
エタンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】上記ホモ二官能性スペーサー化合物に加え
て、ヘテロ二官能性スペーサー化合物を本発明に使用す
ることが可能である。アミンと反応することができる一
つの末端及びスルフヒドリルと反応することができる一
つの末端を有する二官能性スペーサー化合物の例とし
て、N-(κ-マレイミドウンデカノイルオキシ)スルホス
クシンイミドエステル、スクシンイミジル-4-(N-マレイ
ミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシ-(6-アミド-
カプロエート)、N-(κ-マレイミドウンデカン酸)、スク
シンイミジル4-〔p-マレイミドフェニル〕ブチレート、
スクシンイミジル-6〔(β-マレイミドプロピオンアミ
ド)ヘキサノエート〕、スクシンイミジル4-(N-マレイ
ミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート、N-ス
クシンイミジル(4-ヨードアセチル)アミノベンゾエー
ト、N-〔γ-マレイミドブチリルオキシ〕スクシンイミ
ドエステル、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシス
クシンイミドエステル、N-ε-マレイミドカプロン酸、N
-〔ε-マレイミドカプロイルオキシ〕スクシンイミドエ
ステル、N-スクシンイミジル-〔4-ビニルスルホニル〕
ベンゾエート、N-〔β-マレイミドプロピルオキシ〕-ス
クシンイミドエステル、スクシンイミジル3-〔ブロモア
セトアミド〕プロピオネート、N-β-マレイミドプロピ
オン酸、N-〔α-マレイミドアセトキシ〕スクシンイミ
ドエステル、N-スクシンイミジルS-アセチルチオプロピ
オネート、及びN-スクシンイミジルヨードアセテートが
挙げられるが、これらに限定されない。アミンと反応す
ることができる一つの末端及びカルボキシル基と反応す
ることができる一つの末端を有する二官能性スペーサー
化合物として、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド塩酸塩が挙げられる。スルフヒドリ
ル基と反応することができる一つの末端及びヒドロキシ
ル基と反応することができる一つの末端を有するヘテロ
二官能性スペーサー化合物の例として、N-〔p-マレイミ
ドフェニル〕イソシアネートが挙げられる。
【0028】生化学的ブロッキング化合物は二官能性ス
ペーサー化合物との反応により生じた支持体の活性化さ
れた修飾された表面と反応させられることが好ましい。
例えば、アミン基、好ましくはリシン残基のε-アミノ
基の如きアミンの一つが二官能性スペーサー化合物の未
反応の末端と反応させられて生化学的ブロッキング化合
物を支持体の表面に固定する共有アミド結合を形成する
であろう。上記のように、生物分子認識剤は生化学的ブ
ロッキング層を含む面に付着される。生物分子認識剤は
生化学的ブロッキング層が支持体の表面に固定される
前、その間、又はその後に付着されてもよい。生物分子
認識剤は支持体の表面に吸着されてもよいが、それはま
た支持体の表面に化学的に固定され、又は結合その他に
より生化学的ブロッキング層に付着されるであろう。好
ましい生物分子認識剤として、IgGの如き免疫グロブリ
ン又は免疫グロブリンの部分(これらはエピトープを認
識し、結合することができ、またタンパク質、ウイル
ス、細菌、及びその他の顕微鏡的病原体と関連するドメ
インを結合することができることが更に好ましい)が挙
げられる。その他の好ましい生物分子認識剤として、ペ
プチドもしくはペプチドの配列、タンパク質、炭水化物
又は炭水化物の配列、RNA及びDNAが挙げられる。その他
の好ましい生物分子認識剤はペプチド配列、タンパク
質、炭水化物及び炭水化物の配列、DNA、RNA、又はRNA
もしくはDNAのフラグメントを認識し、結合することが
できる。生物分子認識剤のアミン基は支持体の活性化さ
れた修飾された表面と反応させられ、次いで生化学的ブ
ロッキング化合物が添加され、支持体の表面に固定され
ることが好ましい。小分子が生物分子認識剤として利用
し得る。例えば、ビオチンの如き小分子がBSAの如き生
化学的ブロッキング層の摩擦された表面につなぎ留めら
れてタンパク質を特異的に結合し得る。こうして、この
ような生物分子認識剤を含む摩擦された支持体が薬物発
見方法に有益である小分子-タンパク質相互作用をスク
リーニングするのに使用し得る。
【0029】上記のように、生物分子認識剤は種々の方
法を使用して摩擦された支持体構造の表面に置かれても
よい。例えば、DSSを含む活性化された表面が最初に免
疫グロブリンで処理され、続いてブロッキング層を構成
する生化学的化合物と反応させられてもよい。別の操作
において、DSSを含む活性化された表面がBSAの如き生化
学的ブロッキング化合物と反応させられ、次いで摩擦さ
れてもよい。このような摩擦された表面はその後にDSS
及びアミン基、例えば、ビオチン、ペプチド、ポリペプ
チド、及びDNA又はRNA並びにこれらの断片配列で終端さ
れたリガンドで処理されてもよい。これらはその後に摩
擦されたBSA表面に固定されるであろう。更に別の操作
において、結合されたDSSを含む活性化された表面がBSA
と部分反応させられ、次いで摩擦されてもよい。得られ
る構造はその後に免疫グロブリンを含む溶液中に浸漬し
得る。更に別の操作において、DSS活性化された表面が
タンパク質と反応させられる。その上にタンパク質を有
する表面が免疫グロブリンを含む溶液中に浸漬され、次
いでBSAの如き生化学的ブロッキング化合物を含む溶液
中に浸漬される。特に好ましい操作において、活性剤、
例えば、DSS(これに限定されない)を含む活性化され
た表面が生物分子認識剤、例えば、ビオチニル化BSA
(これに限定されない)に結合される生化学的ブロッキ
ング化合物と反応させられる。これは生化学的ブロッキ
ング化合物及び生物分子認識剤の両方を含む支持体を生
じ、これは摩擦されて液晶、例えば、5CB(これに限定
されない)の一様な固定を誘導し得る。ビオチン-BSAか
ら調製されたような摩擦された支持体は抗ビオチンIgG
の存在を検出するための光学セル及びキットを調製する
のに使用し得る。種々の生物分子認識剤及び生化学的ブ
ロッキング化合物が上記様式で支持体に付着されて支持
体(これは摩擦されてもよく、その後に生物分子認識剤
に結合する特定の標的種への暴露後に液晶の非一様な固
定を示すであろう)を生じることが当業者に明らかであ
ろう。
【0030】一つの好ましい操作によれば、それに付着
された生物分子認識剤を含む生化学的ブロッキング化合
物が液滴として活性化された表面の特定部分に送出され
る。この様式において、特別な生物分子認識剤を含む生
化学的ブロッキング化合物が表面の特別な局在化領域に
閉じ込められる。第一液滴とは異なる認識剤で官能化さ
れた生化学的ブロッキング剤を含む第二液滴が表面の第
二位置に置かれる。この操作は表面が領域(これらの夫
々がブロッキング剤及び異なる認識剤により覆われる)
のアレイを支持するまで繰り返される。次いで全表面が
摩擦し得る。この操作は生化学的ミクロアレイとしての
使用に適した表面を与え、サンプル内の多種の種の検出
を可能にする。当業者は上記操作の変化がまたマルチア
レイを生じるのに使用し得ることを認めるであろう。一
つのこのような好ましい操作において、液滴を表面に
“スポッティング”するのではなく、液体チャンネル
(例えば、ミクロ成形されたポリジメチルシロキサンか
らつくられる)が液体を表面の局在化領域に送出するの
に使用される。一般に、液体を表面の局在化領域に送出
するのに当業者に知られているあらゆる方法が多種の標
的種の検出に好ましいミクロアレイ装置を製造するのに
使用し得る。
【0031】上記ミクロアレイはサンプル中の一種より
多い標的種の存在を検出するための装置を与える。その
装置は生化学的ブロッキング層を有する摩擦された表面
を有する支持体を含む。装置はまた生化学的ブロッキン
グ層を有する支持体の第一部分に第一標的種検出領域を
含み、第一標的種検出領域は第一標的種を結合すること
ができる第一生物分子認識剤を有する。装置は生化学的
ブロッキング層を有する支持体の少なくとも一つの別の
部分に少なくとも一つの別の標的種検出領域を更に含
み、少なくとも一つの別の標的種検出領域は少なくとも
一種の別の標的種を結合することができる少なくとも一
種の別の生物分子認識剤を有する。第一標的種検出領域
は標的種の不在下で液晶を一様に固定し、少なくとも一
つの別の標的種検出領域は少なくとも一種の別の標的種
の不在下で液晶を一様に固定する。第一標的種検出領域
における液晶の一様な固定は第一標的種検出領域が第一
標的種に暴露される場合に乱され、また少なくとも一つ
の別の標的種検出領域における液晶の一様な固定は少な
くとも一つの別の標的種検出領域が少なくとも一種の別
の標的種に暴露される場合に乱される。
【0032】第一生物分子認識剤及び少なくとも一種の
別の生物分子認識剤が第一標的種検出領域及び少なくと
も一つの別の標的種検出領域に夫々存在する間に表面が
摩擦される、サンプル中の標的種の存在を検出するのに
特に好ましい装置が含まれる。生化学的ブロッキング層
を含む支持体の表面は、好ましくは、一方向(これに限
定されない)に摩擦される。或る操作について、生化学
的ブロッキング層の異なる領域を異なる方向に摩擦する
ことが望ましい。これは認識部分への生化学的物質の結
合後に液晶中のパターンの発生を可能にする。このパタ
ーンは情報を使用者に与えるのに使用し得る。或る操作
について、夫々の領域で異なる摩擦条件を使用して生化
学的ブロッキング層を小部分で摩擦することがまた望ま
しい。これは結合された標的生化学的物質に対する或る
範囲の感度が存在する表面の調製を可能にする。一般
に、支持体の表面はその表面が表面に結合し、液晶が生
化学的ブロッキング層を含む支持体の面と接触する場合
に液晶の一様な固定を乱す物質の不在下で液晶の一様な
固定を誘導する特徴を有するように摩擦される。当業者
は支持体構造の摩擦が種々の装置及びベルベット型ポリ
エステル布、シルク、ベルベット、綿、ウール、ティッ
シュペーパー、キャンバス、ナイロン、及びポリエステ
ルを含むが、これらに限定されない種々の摩擦材料を使
用して行ない得ることを認めるであろう。
【0033】好ましい摩擦材料はベルベット型ポリエス
テル布である。摩擦の方法として、手で持った布を支持
体の表面を横切って押し付けること、木材を布でサンデ
ィングするのに使用される機械サンダーと同様の装置を
フィットし、それを支持体の表面に対し保持すること、
及び円筒形ローラーに取り付けられた布を支持体の上で
回転させ、次いで回転シリンダーを支持体に下げること
が挙げられるが、これらに限定されない。当業者は液晶
をベースとするコンピュータディスプレイ用の表面の摩
擦に開発された方法を含む、表面が液晶を一様に配向さ
せるように表面を摩擦するのに使用し得る多くの方法が
あることを認めるであろう。一般に、支持体の摩擦は布
が表面と接触する間に布又はその他の材料を支持体表面
を横切って押しやることを伴う。
【0034】生化学的ブロッキング層を含む支持体の表
面の一つの摩擦方法は図2に示されるような改良ストリ
ップチャートレコーダーを使用する。図2に示されるよ
うに、スライド1が典型的には改良ストリップチャート
レコーダー2の上に置かれ、その結果、生化学的ブロッ
キング層を含むスライド1の面が摩擦材料3に下に面し
た。次いでアルミニウム錘4がスライドの上に置かれて
固定停止装置5で適所に保持されたスライド1に圧力を
与えた。両面テープ6が典型的に使用されて摩擦材料を
移動ガイドとして使用されるチャート紙7の上に固定し
た。摩擦が約250Paから約1,000Paまでの適用圧力を使用
して行なわれることが好ましかった。摩擦材料の移動は
典型的には約5mm/秒から約2.1mm/秒までであり、摩擦は
典型的には約1分から約30秒までの期間にわたって行な
われた。当業者は種々の圧力、時間、及び速度が支持体
構造を摩擦するのに使用し得ることを認めるであろう。
しかしながら、以下に記載されるように、摩擦された支
持体から調製された生化学的検出用の光学セルの感度は
摩擦速度、摩擦長さ、及び摩擦圧力を変化することによ
り有意に改良し得ることが驚くことに、かつ予期しない
で発見された。特に、摩擦圧力及び摩擦長さが感度に影
響することがわかった。支持体を摩擦するのに使用され
る圧力の低下は検出すべき種の所定の濃度で液晶の固定
に関する摩擦された支持体の感度を大いに増大すること
がわかった。同じことが摩擦長さに関して当てはまる。
【0035】生化学的ブロッキング層は非標的種の非特
異的吸着に抵抗する。生じる非標的種の非特異的吸着
は、表面における液晶の配向を変化せず、その結果、そ
れは標的種の結合を推定するように液晶の配向の解読を
妨げる。例えば、ウシ血清アルブミンから形成された生
化学的ブロッキング層を含むシリコンウェハ又はガラス
スライド上の摩擦された支持体構造はフィブリノーゲ
ン、リゾチーム、抗FITC、及び抗ストレプトアビジンの
非特異的吸着に抵抗した。生化学的ブロッキング層のこ
の重要な特徴は液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体
構造で重要である。何とならば、非標的種の非特異的吸
着は表面と接触された液晶の一様の固定を乱し、これが
擬陽性試験結果を生じるからである。特に好ましい生化
学的ブロッキング層は非特異的吸着に抵抗するBSAを含
み、生物分子認識剤の付着のための多くの部位を有し、
支持体の活性化された表面と容易に反応し、摩擦して5C
Bの如き液晶の一様な固定を生じる。
【0036】
【表1】
【0037】種々の型の液晶が摩擦された支持体構造と
一緒に使用し得る。これらの例として、ネマチック液晶
及びスメクチック液晶の両方が挙げられる。本発明に従
って使用し得る液晶のその他のクラスとして、ポリマー
液晶、リオトロピック液晶、サーモトロピック液晶、柱
状液晶、ネマチックディスコチック液晶、カラミチック
ネマチック液晶、強誘電型液晶、ディスコイド液晶、及
びコレステリック液晶が挙げられるが、これらに限定さ
れない。使用し得る液晶の丁度幾つかの例が表1に先に
示される。本発明における使用に特に好ましい液晶とし
て、4-シアノ-4'ペンチルビフェニルが挙げられる。液
晶アッセイ装置用の光学セルは上記の二つの摩擦された
支持体及び二つの摩擦された支持体の間に配置されて液
晶で充填し得るキャビティを生じるスペーシング材料、
好ましくはフィルムを含むことが好ましい。本発明のそ
の他の好ましい光学セルは上記されたような摩擦された
支持体構造;液晶を一様に固定する表面;及び摩擦され
た支持体構造の生化学的ブロッキング層の面と液晶を一
様に固定する表面の間に配置されたスペーシング材料を
含む。こうして、光学セルの両方の表面が摩擦された支
持体であることは必要とされない。スペーシング材料は
液晶材料の存在下で安定であることが更に好ましく、取
り扱い易く、しかも液晶を汚染しない特定の厚さのフィ
ルムであることが好ましい。当業者に明らかであるよう
に、種々のフィルムが本発明の光学セル中のスペーシン
グ材料としての使用に好適であり得る。しかしながら、
好ましいフィルムスペーシング材料はポリマー材料、例
えば、マイラー(登録商標)フィルム又はサラン(登録
商標)ラップからつくられることが好ましい。フィルム
スペーシング材料は典型的には摩擦された支持体の間に
置かれ、その結果、生化学的ブロッキング層を含む摩擦
された支持体の夫々の表面が別の摩擦された支持体の別
のこのような表面と面する。スペーシング材料はまた光
学セルを形成する二つの表面を分離するように液晶に分
散される特定の直径の微小球又はロッドを含んでもよ
い。
【0038】本発明の液晶アッセイ装置は上記のような
摩擦された支持体構造;液晶を一様に固定する表面;及
び摩擦された支持体構造の生化学的ブロッキング層の面
と液晶を一様に固定する表面の間に配置されたスペーシ
ング材料を含む。摩擦された支持体構造の表面は生化学
的ブロッキング層及び生物分子認識剤の両方を含む。生
化学的ブロッキング層を含む摩擦された支持体構造の面
及び液晶を一様に固定する表面は互いに面しており、そ
れらの間に配置されたスペーシング材料により分離され
る。液晶は摩擦された支持体構造と液晶を一様に固定す
る表面の間の領域に吸込まれる。好ましいアッセイ装置
において、液晶を一様に固定する表面はまた生物分子認
識剤をまた含んでもよい摩擦された支持体構造である
が、これは必要ではない。液晶を一様に固定する表面と
しての使用に適したその他の材料として、オクタデシル
トリクロロシランとの反応により修飾されたガラス表面
及び斜めに付着された金フィルムを有するガラス表面が
挙げられる。液晶を一様に固定するその他の好適な表面
として、摩擦されたガラススライド及びせん断付着され
たテフロン(登録商標)を有するガラススライドが挙げ
られる。表面が液晶を一様に固定する限り、サンプル中
の標的種の存在が生物分子認識剤を有する摩擦された支
持体構造中で液晶の固定を乱し、こうして検出されるで
あろう。
【0039】液晶アッセイ用のキットは典型的には本発
明の摩擦された支持体構造;液晶を一様に固定する表
面;摩擦された支持体構造と液晶を一様に固定する表面
の間に入れられるのに適したフィルムの如きスペーシン
グ材料(その結果、上記アッセイ装置が製造し得る);
及び液晶を含む。液晶を一様に固定する表面は上記のよ
うな摩擦された支持体又は液晶を一様に固定するその他
の表面であってもよい。このようなキットは標的種の検
出のための指示を含んでもよい。このような指示は典型
的には検出すべき標的種をおそらく含むサンプルととも
に摩擦された支持体をインキュベートするための指示を
含むであろう。それはまた標的種の存在が同定される方
法を説明する指示を含み、またサンプル中の標的種の濃
度を測定するのに使用し得る工程を含んでもよい。更
に、好ましいキットは種々の濃度の標的種の存在を検出
するのに使用し得る種々の摩擦条件を使用して調製され
た摩擦された支持体を含んでもよい。或る好ましいキッ
トにおいて、摩擦された支持体構造、液晶を一様に固定
する表面(これは別の摩擦された支持体構造であっても
よい)、及びスペーシング材料が光学セルに前もって組
み立てられる。このようなキットにおいて、標的種につ
いて試験すべきサンプルが前もって組み立てられたセル
中に吸込まれ、又は流入され、続いて液晶が吸込まれ、
又は流入される。このようなキットはこうしてまた標的
種の検出による使用のための一つ以上のシリンジを含ん
でもよい。
【0040】本発明の別のキットは少なくとも一つの摩
擦された支持体及び液晶を含む。これらのキットはまた
サンプル中の標的種の存在を検出するのに使用し得る。
その方法はキットの摩擦された支持体の部分を或る量の
サンプルと接触させ、キットの液晶をサンプルと接触し
た摩擦された支持体構造の部分に置き、液晶の一様な固
定が乱されたか否かを測定することを含む。液晶の一様
な固定が乱された場合、標的種がサンプル中に存在す
る。液晶の一様な固定が乱されたか否かの測定は種々の
方法により行ない得る。一つのこのような方法は交差偏
光子により摩擦された支持体を見ることを含む。
【0041】上記のような液晶アッセイ装置を使用する
標的種の存在の検出方法は幾つかの工程を含む。第一
に、摩擦された支持体構造が標的種の存在について試験
すべきサンプルとともにインキュベートされる。典型的
には、インキュベーション期間は約2時間であるが、こ
れは特別な標的種及び標的種を特異的に認識し、結合す
ることができる生物分子認識剤に応じて変化し得る。第
二に、フィルムの如きスペーシング材料がインキュベー
トされた摩擦された支持体構造と液晶を一様に固定する
表面の間に置かれ、その結果、摩擦された支持体構造の
生化学的ブロッキング層の面が液晶を一様に固定する表
面と面する。第三に、5CBの如き液晶がインキュベート
された摩擦された支持体構造と液晶を一様に固定する表
面の間の領域に吸込まれる。典型的には、液晶はこの工
程中に等方性期にある。液晶はそれをインキュベートさ
れた摩擦された支持体構造と液晶を一様に固定する表面
の間に吸込む前に加熱されることを必要とすることがあ
る。液晶はまたネマチック期にセルに吸込まれてもよ
い。最後に、そのアッセイを行なう人が液晶が摩擦され
た支持体構造に一様に固定されるか否かを測定する。液
晶が摩擦された支持体構造に一様に固定される場合、サ
ンプルは標的種を含まないことがわかるであろう。一
方、液晶が摩擦された構造に一様に固定されない場合、
サンプルは標的種を含むことがわかるであろう。
【0042】上記方法に加えて、本発明に従って使用さ
れるキット及びアッセイ装置はまた試験すべきサンプル
が摩擦された支持体構造、スペーシング材料、及び液晶
を一様に固定する表面を含む前もって組み立てられたセ
ルに直接通され、又はその中に維持されるように設計し
得る。充分な時間が一旦経過すると、サンプルが除去さ
れ、続いて液晶が添加されて標的種がサンプル中に存在
したか否かを測定し得る。上記方法に加えて、本発明に
従って使用されるキット及びアッセイ装置はまた液晶が
インキュベートされた摩擦された支持体構造の表面に直
接置かれ、液晶の配向が空気との表面である摩擦された
支持体上の液晶の一つの表面で観察されるように設計さ
れてもよい。即ち、液晶が表面に単に置かれる。例え
ば、5CBの配向は液晶空気界面でホメオトロピックであ
ることが公知である。こうして、液晶の自由表面は液晶
を一様に固定する第二表面を置換し得る。この型のキッ
トがパターン化認識グループのミクロアレイに特に有益
である。
【0043】(実施例) 下記の材料及び方法を以下に更に詳しく説明される実施
例に利用した。 材料 実験に使用したガラス顕微鏡スライドはマークされたプ
レミアムグレードであり、フィッシャー・サイエンティ
フィック(ピッツバーグ、PA)から入手し、摩擦された
シリコン(100)ウェハをシリコン・センス(ナシュア、N
H)から入手した。ガラススライド及びシリコンウェハ
を“ピランハ溶液”(70%H2SO4/30%H2O2)で処理する
ことにより使用前に洗浄した。“ピランハ溶液”を極め
て注意して取り扱うべきである。何とならば、それは有
機物質と激しく反応し、密閉容器中で貯蔵すべきではな
いからである。“ピランハ溶液”中で80℃で1時間洗浄
した後、スライド及びシリコンウェハを多量の脱イオン
水ですすぎ、窒素の流れのもとに乾燥させた。使用前
に、きれいな支持体を120℃で加熱したオーブン中で少
なくとも3時間貯蔵した。
【0044】種々の薬品を実験に使用した。オクタデシ
ルトリクロロシラン(OTS)及び3-アミノプロピルトリエ
トキシシラン(APES)の両方をゲレスト(タリィタウン、
PA)から購入した。OTSを使用してガラス顕微鏡スライ
ドをシリル化するための溶液を溶媒として無水トルエン
(アルドリッチ、ミルウォーキー、WI)を使用して調製
し、一方、APESを使用してガラス顕微鏡スライドをシリ
ル化するための溶液を10mMの酢酸ナトリウム-酢酸緩衝
液(pH 5.0)を使用して調製した。ジスクシンイミジル
スベレート(DSS)をピアス(ロックフォード、IL)から
入手した。無水メタノール及びジメチルスルホキシド(D
MSO)(これらをアルドリッチ(ミルウォーキー、WI)か
ら入手した)を使用してDSSの溶液を調製した。ウシ血
清アルブミン(BSA、無IgG、凍結乾燥粉末)、抗BSA
(ウサギ中で発生した)、抗ストレプトアビジン(ウサ
ギ中で発生した)、抗FITC(モノクローナル、クローン
FL-D6、マウス腹水)、フィブリノーゲン(フラクショ
ンI、ヒト血漿からの型III)、リゾチーム(EC3.2.1.1
7、グレードIII:ニワトリ卵白から)、及び抗ビオチン
IgG(ポリクローナル、ヤギ中で発生した)をシグマ
(セントルイス、MO)から入手し、受け取ったままで使
用した。ビオチニル化ウシ血清アルブミン(ビオチン-B
SA、ビオチンのモル数/BSAのモル数=8)をピアス(ロ
ックフォード、IL)から入手した。研究に使用した全て
のタンパク質をpH 7.2で食塩加リン酸緩衝液(PBS)に溶
解した。ミリポア(ベッドフォード、MA)から入手した
ミリ-Qフ゜ラス銘柄の脱イオン水(18.2MΩ・cm)を使用し
て全ての水溶液を調製した。分析グレードの試薬を使用
して緩衝液を調製した。BDHにより製造されたネマチッ
ク液晶、4-シアノ-4'-ペンチルビフェニル(5CB)をEMイ
ンダストリィズ(ハウソーン、NY)から購入した。
【0045】BSAの物理吸着層を有する支持体の調製 疎水性支持体及び親水性支持体をこれらの表面へのBSA
の物理吸着の研究のために調製した。きれいなガラスス
ライド及びシリコンウェハを親水性支持体として使用し
た。疎水性支持体をOTS溶液(無水トルエン中3%のOT
S)によるガラススライド及びシリコンウェハの一夜の
処理により調製した。加水分解の可能性を排除するため
に、OTSによるシリル化をグローブボックス(モデルCC-
40、バキューム・アトモスフェアーズ社、ハウソーン、
CA)中で窒素雰囲気下で行なった。OTSでシリル化され
た支持体をトルエンですすぎ、更なる使用の前に120℃
で少なくとも3時間乾燥させた。親水性支持体及び疎水
性支持体をPBS緩衝液(pH 7.2)中1mg/mlのBSA溶液に一
夜浸漬することによりBSAをそれらに物理吸着させた。
【0046】BSAの化学的に固定された層を有する支持
体の調製 図1に図示された実験操作を使用してBSAの化学的に固
定された層を有する支持体を調製した。きれいなガラス
スライドを80℃で3時間にわたる酢酸ナトリウム-酢酸
緩衝液(10mM、pH 5.0)中10%のAPESとの反応によりア
ミノプロピル化した。アミノプロピル化支持体を脱イオ
ン水ですすぎ、次いで120℃で少なくとも3時間乾燥さ
せ、その後にそれらをスクシンイミドエステル架橋剤(D
SS)で活性化してアミド結合形成による表面へのBSAのカ
ップリングを促進した。アミノプロピル化支持体を無水
メタノール中に浸漬し、次いで無水DMSO中の50mMのDSS
原液を充分な量で添加して1mMのDSS溶液を生成した。そ
の混合物を1時間撹拌し、メタノールで洗浄し、直ちに
BSAのアミン基にカップリングさせた。BSAカップリング
をPBS緩衝液(pH 7.2)中1mg/mlのBSA溶液中のDSS活性
化ガラススライドの一夜の浸漬により行なった。
【0047】BSAの摩擦されたフィルムを有する支持体
の調製 図2に示されるように摩擦について改良されたストリッ
プチャートレコーダー(モデル番号SR-255A/B、ヒース
社)を使用して摩擦材をBSA固定ガラススライドを横切
ってスライドさせることにより摩擦されたBSAフィルム
を調製した。ロガンテックス社(ニューヨーク、NY)か
ら入手したベルベット型ポリエステル布(90%のポリエ
ステル/10%のスパンデックス)をこの研究で摩擦材と
して使用した。両面テープを使用して摩擦材を移動ガイ
ド(チャート紙)の上に取り付け、BSA固定ガラススラ
イドを摩擦材の上に置いた。ガラススライドが適所に固
定し得るので、摩擦をチャート紙により案内された摩擦
材の移動により行なった。チャートレコーダーで5mm/秒
の速度を使用して摩擦時間は1分であった。適用圧力は
約103Paであり、錘(約2.54cm(1インチ)x7.62cm(3
インチ)の寸法を有する約200gのアルミニウムブロッ
ク)でガラススライドに負荷をかけることによりそれを
得た。
【0048】ビオチン-BSAの化学的に固定された層を有
する支持体の調製 図1に図示された実験操作を使用してBSAに代えてビオ
チニル化BSAを使用してビオチン-BSAの化学的に固定さ
れた層を有する支持体を調製した。きれいなガラススラ
イドを80℃で3時間にわたる酢酸ナトリウム-酢酸緩衝
液(10mM、pH 5.0)中5%のAPESとの反応によりアミノ
プロピル化した。アミノプロピル化支持体を音波処理浴
中で10分間にわたって80℃で酢酸ナトリウム-酢酸緩衝
液で3回洗浄し、脱イオン水ですすぎ、次いで120℃で
少なくとも3時間乾燥させ、その後にそれらをスクシン
イミドエステル架橋剤(DSS)で活性化してアミド結合形
成による表面へのビオチン-BSAのカップリングを促進し
た。アミノプロピル化支持体を無水メタノール中に浸漬
し、次いで無水DMSO中の50mMのDSS原液を充分な量で添
加して1mMのDSS溶液を生成した。支持体をその撹拌混合
物中に1時間浸漬し、メタノール及び脱イオン水で洗浄
し、直ちにビオチン-BSAのアミン基にカップリングさせ
た。ビオチン-BSAカップリングをPBS緩衝液(pH 7.2)
中1mg/mlのビオチン-BSA溶液中のDSS活性化ガラススラ
イドの浸漬により行なった。
【0049】ビオチン-BSAの摩擦されたフィルムを有す
る支持体の調製 ロガンテックス社(ニューヨーク、NY)から入手したベ
ルベット型布(90%のポリエステル/10%のスパンデッ
クス)を上記のように調製されたビオチン-BSA被覆支持
体を横切ってスライドさせることによりビオチン-BSAの
摩擦されたフィルムを調製した。図2に示されるように
摩擦について改良されたストリップチャートレコーダー
(モデル番号SR-255A/B、ヒース社)を使用して摩擦を
行なった。両面テープを使用して布を移動ガイド(チャ
ート紙)の上に取り付け、(ビオチン-BSA)固定ガラス
スライドを布の上に面を下にして置いた。ガラススライ
ドが適所に固定し得るので、摩擦をチャート紙により案
内された摩擦材の移動により行なった。摩擦速度及び長
さをチャートレコーダーの供給速度及び摩擦時間を夫々
変化させることにより調節した。異なる質量のアルミニ
ウムブロックを摩擦の前に支持体に置くことにより摩擦
圧力を調節した。標準条件として、約2.1mm/秒(5イン
チ/分)の摩擦速度、約127mm(1分の摩擦時間)の摩擦
長さ、及び約1,000Paの摩擦圧力(約200gの質量及び2.5
4cmx7.62cmの寸法を有するアルミニウムブロック)を使
用した。
【0050】生物分子認識剤を含む摩擦されたBSAフィ
ルムの一般的な調製 生物分子認識剤、免疫グロブリン又はそのフラグメント
を修飾された活性化された表面をBSAで処理する前にDSS
と反応させる以外は図1に図示された実験操作を使用し
て、BSAの化学的に固定された層及び化学的に固定され
た生物分子認識剤を有する支持体を調製する。きれいな
ガラススライドを80℃で3時間にわたる酢酸ナトリウム
-酢酸緩衝液(10mM、pH 5.0)中10%のAPESとの反応に
よりアミノプロピル化する。アミノプロピル化支持体を
その後に脱イオン水ですすぎ、120℃で少なくとも3時
間乾燥させ、その後にそれらをスクシンイミドエステル
架橋剤(DSS)で活性化してアミド結合形成による表面へ
の免疫グロブリン又は免疫グロブリンフラグメント及び
BSAのカップリングを促進する。アミノプロピル化支持
体を無水メタノール中に浸漬し、次いで無水DMSO中の50
mMのDSS原液を充分な量で添加して1mMのDSS溶液を生成
する。混合物を1時間撹拌し、メタノールで洗浄し、直
ちに免疫グロブリン又は免疫グロブリンのフラグメント
のアミン基にカップリングさせる。免疫グロブリン又は
そのフラグメントを免疫グロブリン又はそのフラグメン
トの100ng/mlのPBS緩衝溶液中のDSS活性化ガラススライ
ドの一夜の浸漬により得る。次いでスライドを脱イオン
水ですすぎ、BSAで処理して摩擦に供する最終支持体表
面を生じる。BSAカップリングをPBS緩衝液(pH 7.2)中
1mg/mlのBSA溶液中のガラススライドの一夜の浸漬によ
り行なう。固定されたBSA及び免疫グロブリン又はその
フラグメントを含む支持体の表面をその後に先に概説さ
れた操作に従って摩擦する。
【0051】BSA層を含まない摩擦された支持体 BSA層を含まない摩擦されたガラススライド及びそれら
にせん断付着したテフロン(登録商標)フィルムを有す
るガラススライドを摩擦されたフィルムへのタンパク質
吸着の予備研究のために調製した。BSAを含まないガラ
ススライドをBSAを含むスライドに関して上記されたの
と同じ条件下で機械摩擦することにより、BSA層を含ま
ない摩擦されたガラススライドを調製した。それらにせ
ん断付着したテフロン(登録商標)フィルムを有するガ
ラススライドを平らなテフロン(登録商標)ブロックを
モーター付き機械で溶融ガラススライドを横切ってスラ
イドさせることにより得た。約100℃の温度をテフロン
(登録商標)をガラススライドにせん断付着するのに使
用した。何とならば、これは低温が使用された場合に得
られたよりも完全かつ再現性の表面被覆を与えたからで
ある。また、適用圧力及び速度を調節し、夫々約103Pa
及び15秒間について0.5mm/秒であった。
【0052】タンパク質吸着 種々の生化学物質によるタンパク質吸着を研究するため
に、化学的に固定されたBSAの摩擦されたフィルムをPBS
緩衝液(pH 7.2)中で2時間にわたって種々のタンパク
質溶液とともにインキュベートした。このような溶液は
特異的結合のための100nMのポリクローナル抗BSA IgG溶
液;BSAの付加的な吸着を研究するための10mg/mlのBSA
溶液;100nMの抗FITC IgG溶液;0.2mg/mlのフィブリノ
ーゲン溶液;及び0.2mg/mlのリゾチーム溶液を含んでい
た。抗FITC溶液、フィブリノーゲン溶液、及びリゾチー
ム溶液を調製して化学的に固定されたBSA支持体による
非特異的吸着を調べた。
【0053】ビオチン-BSAの摩擦されたフィルムによる
抗ビオチンIgGの結合 上記のように調製したビオチン-BSAの摩擦されたフィル
ムを抗ビオチンIgGのPBS溶液中で異なる濃度でpH 7.2で
90分間インキュベートした。インキュベーション中に、
磁気撹拌棒を使用してIgGの溶液を撹拌した。タンパク
質溶液からの除去後に、支持体を脱イオン水ですすぎ、
乾燥窒素の流れのもとに乾燥させた。
【0054】光学セル 二つのガラススライドを対にすることにより、かつデュ
ポン・フィルムズ(ウィルミントン、DE)から入手した
マイラー(登録商標)ブランドのフィルムの厚さ約10μ
mのフィルムを使用してそれらの一面を離して隔置する
ことにより、光学セルを調製した。摩擦されたフィルム
をそれらが互いに面するように配列し、その結果、フィ
ルムの摩擦方向がセル内で平行であった。ガラス顕微鏡
スライドの端部に沿って置かれた“ブルドッグ”クリッ
プを使用してセルを一緒に保持した。セルを40℃のホッ
トプレートの上に置き、約10秒間熱空気で加熱した。5C
Bのネマチック液晶をガラスシリンジ中でその等方性相
まで加熱した(約35℃)。次いで5CBの液滴をホットプ
レート上の夫々のセルの端部に置いた。次いで5CBを毛
細管作用により光学セル中に吸込んだ。光学セルが5CB
で一旦充填されると、セルをホットプレートから除去
し、空気中で室温に冷却した。冷却後に、5CBの等方性
相がネマチック相に変換した。
【0055】偏光顕微鏡 偏光顕微鏡(BX60、オリンパス、東京、日本)を使用し
て5CBで充填された光学セル中を透過された光により形
成された光学組織を観察した。交差偏光子の間の550μm
の視野を有する20倍の対物レンズを使用して、摩擦され
たビオチン-BSA支持体を使用した像以外の全ての像を得
た。交差偏光子の間の1.0mmの視野を有する10倍の対物
レンズを使用して摩擦されたビオチン-BSA支持体からつ
くられたセルの像を得た。摩擦されたビオチン-BSA支持
体から調製した液晶光学セルの光学外観の像を偏光顕微
鏡に取り付けられたデジタルカメラ(C-2020Z、オリン
パス・アメリカ社(メルビル、NY)から入手した)で捕
獲した。f1 1の口径及び1/160秒のシャッター速度で高
品質様式(1600x1200ピクセルの解像度)を使用して、
摩擦されたビオチン-BSA支持体を使用して調製された光
学セルの写真を得た。フォトショップソフトウェア(ア
ドーブ・システムズ社、サンホセ、CA)を使用して色か
らグレースケールへの像の変換後に像の平均輝度(0-25
5のスケールにおける平均ピクセル値)を計算して、摩
擦されたビオチン-BSA支持体からつくられたセルの光学
組織の分析を行なった。全ての光学セルに関する液晶の
方位配向を光路へのクォーターウェーブプレート(ノル
マルスキィ・プリズム、147.3nm)の挿入後の干渉色の
変化により測定した。全ての光学セルを偏光子の軸に対
する光学セルの45°の回転に相当するクォーターウェー
ブプレートの遅い軸に平行の摩擦方向で顕微鏡中に置い
た。干渉シフトの方向を観察することにより遅い軸を測
定した。即ち、干渉色は液晶の遅い軸及びクォーターウ
ェーブプレートが一致した場合にミッシェル-レビィチ
ャートで一層高い遅延に向かってシフトした。
【0056】光学セルの透過率 夫々の光学セル中を透過した光の強さを交差偏光子間の
サンプルの回転中に記録した。交差偏光子中を透過した
光のバックグラウンド強さ(Iハ゛ックク゛ラウント゛)及び平行
偏光子中を透過した光の最大強さ(I平行)を空の光学
セル(5CBを充填しない)について記録した。報告され
た強さ値を交差偏光子中を通った光のバックグラウンド
強さについて修正し、平行偏光子間を通る測定された光
の強さにより標準化する(両方とも空のセル)。即ち、
修正され、標準化された、分数透過率は下記の式により
示される。 透過した光の全ての強さをシリコンフォトダイオード
(シリコンフォトダイオードFDS100、ソーラブズ社、ニ
ュートン、NJ)により測定した。
【0057】楕円偏光法による厚さ 楕円偏光法的測定について、シリコンウェハをガラスス
ライドに代えて支持体として使用した。光学的測定のた
めにガラススライドを調製するのに使用したのと同じ操
作を使用して測定用のサンプル支持体を調製した。ルド
ルフ・オートEL楕円偏光計(フランダース、NJ)を6320
Åの波長及び70°の入射角で使用して楕円偏光法による
厚さを夫々のサンプルについて3点で測定した。結合さ
れたタンパク質の楕円偏光法による厚さを解読するため
に、簡単な2層モデル(SiO2/Siの有機層/有効支持体)
を使用した。計算を行なうために、1.46の屈折率をシリ
コンウェハ上に形成された有機フィルムについて使用し
た。
【0058】5CBの面外配向 自家製光学装置を使用して光学セル内の5CBの面外配向
(傾斜角)を測定した。その装置は10mW He-Neレーザ
ー、偏光子、サンプルの回転を可能にするコンピュータ
制御ステージ、分析装置、及びフォトダイオードを含ん
でいた。光学セルを交差偏光子の間に置き、偏光He-Ne
レーザーを使用して直角の入射で照射し、次いで直角に
対し-20°から+20°まで回転させた。入射角に対するセ
ル中を通過した光の強さのプロットを使用してセルの表
面からの液晶の光学軸の傾斜を推定した。
【0059】実験結果の検討 摩擦に対する生化学的ブロッキング層の安定性 上記のように、BSAの如き生化学的ブロッキング化合物
を共有結合により支持体に固定することが好ましいが、
これは必要とされない。固定されていない生化学的ブロ
ッキング層を有する支持体構造の安定性を調べるため
に、きれいなガラススライド及びOTSとの反応により修
飾された疎水性スライドを使用して支持体構造を調製し
た。次いでBSAをスライドの表面に物理吸着させ、続い
て図2に示された装置を使用して摩擦した。図3に示さ
れるように、楕円偏光法による厚さの測定は支持体がき
れいなガラススライド又はOTSで処理されたスライドで
あるかにかかわらず、物理吸着されたBSAの50%以上が
摩擦後に損失されることを示した。一方、図3に示され
るように、図1に示されたスキームに従って調製された
支持体構造が摩擦された場合、楕円偏光法による厚さの
変化は殆ど観察されなかった。こうして、図1に示され
た方法を使用する生化学的ブロッキング層の固定は生化
学的ブロッキング層の摩擦のための厚さの損失を解消す
ることが示された。
【0060】固定されたBSAの摩擦されたフィルムに関
する液晶の配向 種々の光学セルの光学組織を調べて摩擦が光学セルに吸
込まれた液晶の固定後に有する効果を測定した。詳しく
は、図1に示されたように調製された固定されたBSAを
含むガラススライド支持体の間にサンドイッチにされた
5CBの交差偏光子間の光学組織を観察し、写真で記録し
た。摩擦の前に、BSA固定層と接触する5CBの光学組織は
非一様であった。BSA固定層の摩擦は5CBが摩擦された支
持体構造を使用して調製された光学セルに吸込まれた場
合にそれの一様なアライメントを生じた。摩擦されたBS
A層中の液晶の方位配向を光路へのクォーターウェーブ
プレートの挿入後の干渉色の変化により容易に測定した
(実験部分における詳細を参照のこと)。クォーターウ
ェーブプレートの挿入後の干渉色は色を一層高い遅延に
向かってシフトし、これは液晶のアライメントが摩擦方
向に平行であることを示した。上記分析に利用したのと
同じセルを使用して、表面上に支持された5CBの面外配
向(傾斜角)をまた測定した。セルを結晶回転装置に取
り付けることにより(実験部分における詳細を参照のこ
と)、摩擦されたBSA層を含む平面からの5CBの光学軸の
傾斜角は1.5±0.5°であると測定された。それ故、これ
らの測定は固定されたBSAのフィルムの摩擦が摩擦方向
に対し5CBの“平面”かつ“平行”の配向を誘導するこ
とを示す。
【0061】光透過率を使用する液晶の一様性分析 光学セルが回転された場合に生じた暗い像と明るい像の
間の消光は交差偏光子間の光学セル中を通過した光によ
り生じられる。摩擦方向が偏光子又は分析装置に平行で
ある場合に観察される暗い像は液晶が一様なアライメン
トを有することを示す。サンプルが交差偏光子間を回転
させられた場合に夫々の光学セル中を通過した光の強さ
を記録した。この技術を使用して固定されたBSAの摩擦
されたフィルムに関する液晶の固定の一様性を特性決定
した(図4中の○)。分数透過率測定(実験部分の詳細
を参照のこと)に反映されるような偏光子に対するセル
の回転中の交差偏光子中を透過した光の強さの強い変調
は、摩擦された固定されたBSA支持体構造中の液晶の一
様な固定を示した。一方、摩擦されなかった固定された
BSA支持体(図4中の●)(これは液晶の非一様の固定
を示した)について、透過光の強さはサンプルの回転の
角度に独立であった。これは交差偏光子間の摩擦された
固定されたBSA支持体構造から調製された光学セルの回
転中に測定された光透過率の強い変調が固定されたBSA
の摩擦されたフィルム上の5CBの一様な固定から生じる
ことの更なる確認である。
【0062】摩擦されたフィルムの異方性及びタンパク
質吸着の効果 上記のように、固定されたBSAの摩擦されたフィルムは
液晶が摩擦された支持体構造と接触する場合に5CBを一
様に配列する。実験を行なってタンパク質の結合がアラ
イメント層の異方性を消去するか否かを測定した。この
目的のために、BSA層を有しない摩擦されたフィルムを
調製した。生化学的ブロッキング化合物をそれらの上に
有しないガラススライドを摩擦することにより、またせ
ん断付着されたテフロン(登録商標)フィルムをそれら
の上に有したガラススライドを使用することにより、こ
れを行なった。それらの上にせん断付着されたフィルム
を有するガラススライドは液晶の一様なアライメントを
誘導することが知られている(Dennis, J.R.; Vogel,
V.J. J. App. Phys. 83 (1998) p. 5195)。BSAは殆ど
の表面に容易に吸着するので、BSAは物理吸着により摩
擦された表面を完全に覆うと予想された。摩擦されたガ
ラススライド及びせん断付着されたテフロン(登録商
標)フィルム上の液晶はBSAの溶液中の浸漬の前に表面
に一様に整列することが観察された。
【0063】しかしながら、0.1mg/mlのBSA溶液中の浸
漬後に、摩擦されたガラススライド及びせん断付着され
たテフロン(登録商標)層に支持された5CBのネマチッ
ク相は偏光子に対するサンプルのあらゆる角度でセル中
を通過した光を消光しない。換言すれば、組織が完全に
非一様であり、方位固定の好ましい方向がない。こうし
て、摩擦されたガラススライド及びせん断付着されたテ
フロン(登録商標)フィルム上のBSAの吸着により生じ
た形態の変化が表面の異方性を乱し、液晶の非一様の固
定をもたらした。こうして、摩擦されたガラススライド
及びせん断付着されたテフロン(登録商標)フィルム上
のBSAの吸着は表面の異方性を乱し、液晶の非一様の固
定をもたらした。それ故、アライメント又はタンパク質
吸着に選択性を有する生化学的ブロッキング層が液晶ア
ッセイ装置用の支持体構造として好適であるべきである
と結論し得る。これらの結果はまたきれいなガラス又は
テフロン(登録商標)フィルムがタンパク質の非特異的
吸着に抵抗しないので、非特異的タンパク質吸着に抵抗
する生化学的ブロッキング層が液晶アッセイ装置に必要
であることを示す。
【0064】BSA層中のタンパク質の非特異的吸着 上記のように、生化学的ブロッキング層はそれが有効で
ある場合にはタンパク質の非特異的吸着に有効に抵抗す
べきである。10mg/mlのBSAを含む水溶液中の摩擦された
フィルムの浸漬後の固定されたBSAの摩擦されたフィル
ムに支持された液晶の光学組織を観察し、写真で記録し
た。浸漬しないBSAの摩擦されたフィルム上の液晶の外
観と比較した場合、液晶の光学外観はBSAの溶液中のBSA
の摩擦されたフィルムの浸漬により殆ど変化されない。
この結果はBSAの水溶液中の浸漬後のテフロン(登録商
標)の摩擦されたフィルム及びガラスの上の液晶の光学
外観とは対照的である。BSAのフィルムの楕円偏光法に
よる厚さをBSAの溶液中の浸漬後の摩擦を用いて、又は
用いずに測定した(図5)。図5の検査はBSAの共有結
合により固定されたフィルム(摩擦されていない)がBS
Aを含む水溶液に浸漬され、取り出された場合に測定可
能な量のBSAを吸着しないことを明らかにする。対照的
に、摩擦された場合、BSAの共有結合により固定された
層は約15ÅのBSAを吸着する。それ故、BSAの非特異的吸
着のレベルは摩擦されなかったBSAのフィルムと較べてB
SAの摩擦されたフィルムで大きいことが結論された。し
かしながら、摩擦されたフィルム上のBSAの非特異的吸
着のレベルは液晶の一様な固定を乱すのに不十分であっ
た。以下に示されるように、この結果はBSAの摩擦され
たフィルムに関する抗BSA IgGの特異的結合の効果とは
対照的である。この場合、抗BSA IgGの特異的結合はBSA
の摩擦されたフィルム上の液晶の非一様の固定を誘発す
ることが観察された。
【0065】また、フィブリノーゲン及びリゾチームを
含む水溶液に浸漬され、それから取り出されたBSAの摩
擦されたフィルムに固定された5CBの光学外観を調べ
た。リゾチームへのBSAの摩擦されたフィルムの浸漬は
観察され、写真で記録されたように液晶の一様な配向を
もたらしが、幾つかの欠陥(ループ回位)がフィブリノ
ーゲンに浸漬された摩擦されたBSAのフィルムで支持さ
れた液晶の光学組織中に現れた。欠陥はフィブリノーゲ
ンに浸漬された摩擦されたBSAのフィルムで支持された
液晶の光学外観で明らかであったが、液晶の本体が一様
に配向されたままであったことが注目されるべきであ
る。以下に示されるように、一様性のレベル(分数透過
率の測定による)が定量され、それは摩擦されたフィル
ムへの抗BSA IgGの特異的結合が起きる場合の液晶の外
観とは明らかに区別できることを示す。BSA及びフィブ
リノーゲンの水溶液中の摩擦されたフィルムの浸漬後の
液晶の光学外観はフィブリノーゲン中の浸漬後の摩擦さ
れたフィルムで支持された液晶の光学組織中の小欠陥の
ために互いに異なったが、非特異的に吸着されたBSA及
びフィブリノーゲンの楕円偏光法による厚さ測定は吸着
の非常に同様のレベルを明らかにする(図5)。この結
果は液晶が楕円偏光法により特性決定される場合に区別
できない吸着されたタンパク質層の間で異なり得ること
を実証する。フィブリノーゲンの非特異的吸着(約15
Å)を固定されたBSAのフィルムについて更に測定し、
それはフィルムが摩擦されたか否かにとは独立であるこ
とがわかった。
【0066】また、液晶の傾斜角をBSAの摩擦されたフ
ィルム上のBSA及びフィブリノーゲンの非特異的吸着後
に測定した。測定された傾斜角はBSA及びフィブリノー
ゲンについて夫々3.8±0.8°及び3.5±0.5°であった。
上記のように、液晶の傾斜はBSA又はフィブリノーゲン
の水溶液へのBSAの摩擦されたフィルムの浸漬の前に1.5
±0.5°であった。この結果は非特異的吸着が液晶の傾
斜の小さい変化(2°以下)を生じることを示唆する。
それ故、固定されたBSAの摩擦されたフィルムはBSAの摩
擦の方向に平行である方向の5CBの一様な平面配向を大
いに持続するレベルでタンパク質の非特異的吸着に抵抗
すると結論された。
【0067】摩擦されたBSA層中のタンパク質の特異的
結合 液晶アッセイ装置用に好適であるために、ブロッキング
層はサンプル中の検出すべき標的種への特異的結合によ
り消去される異方性構造を有するべきである。固定され
たBSAの摩擦されたフィルムを2時間にわたって種々のP
BS緩衝100nM抗体に浸漬した。抗BSAの溶液中の浸漬後
に、摩擦された固定されたBSAを含む光学セルの組織は
殆ど非一様の組織を有していた。こうして、摩擦された
支持体構造上のBSAブロッキング層による抗BSAの結合は
摩擦された表面の異方性を消去した。対照的に、抗FITC
及び抗ストレプトアビジンの如き抗体の溶液中の摩擦さ
れた固定されたBSA支持体構造の浸漬は摩擦された支持
体がBSAの水溶液中に入れられた場合に得られた結果と
同様に一様な組織を全く変化させなかった。図5に示さ
れるように、楕円偏光法による厚さ測定は抗BSAによる
特異的結合及び特異的結合により生じた非一様の組織へ
の変化を明らかに示した。BSA溶液、フィブリノーゲン
溶液、及び抗FITC溶液中の浸漬と較べて、抗BSA溶液中
の浸漬から生じる特異的結合は厚さの大きな増大を示し
た(40Å以上)。これはたとえBSA及びフィブリノーゲ
ン中の浸漬から生じる光学セルが実質的に高い濃度のタ
ンパク質を使用したとしても真実である。更に、厚さ増
大は摩擦とは独立であるので、抗原-抗体反応のためのB
SAの結合部位が摩擦により損傷されないことが演繹され
た。それ故、BSAの摩擦されたフィルムは非特異的吸着
に抵抗し、異方性が特異的結合により消去される表面を
与えることが発見された。
【0068】特異的吸着及び非特異的吸着に関する透過
率分析 上記の種々の溶液中の浸漬後の摩擦された固定されたBS
A支持体構造の透過率分析を行なって摩擦された支持体
構造による特異的結合と非特異的結合の間の定量的比較
を得た。図6は抗BSAとの特異的結合がセルを回転させ
ることにより消光を消去するだけでなく、摩擦されたBS
A層の周期的透過性を消去することを示す。表2は浸漬
実験による夫々のタンパク質に関する最大値(IMax)及
び最小値(IMin)の分数強さを要約し、最大透過率と最
小透過率の間の消光の差異(〔IMax-IMin〕/ IMax)を
標準化し、これは特異的吸着と非特異的吸着の間の比較
に一層有益である。抗BSAとの特異的結合に関する〔I
Max-IMin〕/ IMaxは約0.33であることを測定した。こう
して、著しい減少が特異的結合後に生じる。これは固定
されたBSAの摩擦されたフィルムに関する〔IMax-IMin
/ IMaxの値が約0.94であることを考えると特に真実であ
る。非特異的吸着の場合でさえも、標準化された分数透
過率の値はフィブリノーゲンによる場合を除いて0.90以
上である。たとえフィブリノーゲン吸着に関する〔IMax
-IMin〕/ IMaxがその他の非特異的吸着と較べて比較的
低い(約0.84)としても、その値は抗BSAによるような
特異的吸着の値ではなく非特異的吸着の値に極めて近
い。また、図6に示されるように、フィブリノーゲン中
に浸漬された摩擦された固定されたBSA支持体表面の光
透過率の周期的性質が明らかに持続し、抗BSA溶液中の
浸漬から生じる特異的結合からの光透過率とは明らかに
異なる。それ故、光学組織及び楕円偏光法による厚さに
よる観察に加えて、透過率測定から得られた結果は摩擦
された固定されたBSA支持体構造が液晶を一様に配向さ
せ、非特異的吸着に抵抗し、特異的結合により消去し得
る異方性構造を有することを示す。
【0069】
【表2】 タンパク質吸着aによる液晶セルの分数透過
【0070】a分数透過率を交差偏光子と2時間のタン
パク質溶液中の浸漬後のBSAの摩擦されたフィルムに固
定された5CBの間で測定した。b,c偏光子と光学セルの摩
擦方向の間の角度が45°、135°、225°及び315°であ
る場合に分数透過率の最大値(IMax)を測定した。その
角度が0°、90°、180°及び270°である場合に最小値
(IMin)を得た。d〔IMax IMin〕/IMaxの値を(0°、4
5°)、(90°、135°)、(180°、225°)及び(270
°、315°)における対の分数透過率から計算した。e
準はタンパク質吸着の前の固定されたBSAの摩擦された
フィルムを示す。
【0071】ビオチン-BSAの摩擦されたフィルム 摩擦されたビオチン-BSA支持体及び摩擦されなかったビ
オチン-BSAから調製された光学セル中の5CBの光学組織
の変化を上記のように観察し、写真で記録した。交差偏
光子間で回転させた場合、光学組織中のあったとしても
わずかな変調が摩擦されなかったビオチン-BSAのフィル
ムで観察され、5CBの一様な固定を示さなかった。対照
的に、摩擦されたフィルム間で固定された5CBの光学外
観はセルを交差偏光子間で回転させることにより明暗の
間で変調することが観察された。これらの差異を図7に
グラフで示す。図4と図7の比較は摩擦されたビオチン
-BSA支持体及び摩擦されなかったビオチン-BSA支持体か
ら調製された光学セルが液晶を一様に固定する能力に関
して摩擦されたBSA支持体及び摩擦されなかったBSA支持
体から調製されたものと同様に挙動したことを示す。BS
A支持体から調製された光学セルの場合のように、ネマ
チック相の光学軸がビオチニル化BSAから調製された光
学セルについて偏光子又は分析装置と整列する場合に、
液晶が暗く見える。摩擦の方向(即ち、5CBのネマチッ
ク相の光学軸)が偏光子又は分析装置と平行に整列され
た場合、入射光の偏光はセル中の透過により変化されな
かった。それ故、液晶の光学外観は交差偏光子により見
た場合に一様に暗かった。しかしながら、セルの回転は
光の偏光を変化させることにより入射光を交差偏光子中
を通過させ、通過した光の強さは偏光子に対し摩擦方向
の45°の回転で最大に達した。図7はセルの回転角度の
関数としてのビオチン-BSAフィルムの平均輝度の傾向を
要約する。図7に示されるように、摩擦前のサンプルは
セルが回転させられた場合に変調を示さなかったが、摩
擦されたサンプルにおける顕著な周期的かつ強い変調が
観察された。最大輝度が45°、135°、225°、及び315
°で観察され、最小輝度が0°、90°、180°、及び270
°で観察された。
【0072】ビオチン-BSAの摩擦されたフィルムに関す
る結合された抗ビオチンIgGによる液晶の光学組織 最初に、標準摩擦条件(約2.1mm/秒の摩擦速度及び約1,
000Paの適用圧力による1分の摩擦)を使用して化学的
に固定されたビオチン-BSA支持体を評価した。これらの
条件下で、摩擦されたビオチン-BSA支持体から調製され
た光学セルの光学組織は支持体が浸漬された溶液中の抗
ビオチンIgGの濃度に依存することがわかった。分析物
溶液中の抗ビオチンIgGの濃度が増大するにつれて、液
晶の光学外観が一層複雑かつ非一様になった。低濃度で
は、一様なアライメントが光を散乱させる回位線の出現
により最初に観察された。たとえ回位ループの数が濃度
により増大するとしても、サンプルの回転は光学セル中
を通過した光の強さの実に強い変調を依然として生じ
た。抗ビオチンIgGの濃度が更に増大するにつれて、最
後に、これらのサンプルの回転がセル中を透過した光の
強さの測定できる変調を殆どもたらさなくなるまで、支
持された液晶の高度に非一様の組織の外観が観察され
た。液晶の高度に非一様の外観は、5CBのネマチック相
がこれらのフィルム上の好ましい方位配向を生じないで
固定されることを示す。
【0073】溶液中の抗ビオチンIgGの結合に対する光
学組織の感度を調査した。詳しくは、ビオチン-BSAのフ
ィルムを異なる条件で摩擦して、あったとしたら、摩擦
条件が感度に対してどのような役割を有するのかを発見
した。IgGの検出における感度の調節が重要である。検
出感度が変化し得る場合、バイオアッセイ適用における
検出範囲の融通性が与えられる。最初に、その他の摩擦
パラメーターを変化させないで適用圧力を1,000Paから2
50Paに低下した。低質量によるビオチン-BSA支持体の摩
擦の結果は5CBの一様な固定が抗ビオチンIgGの低濃度で
消去されることであった。例えば、低下された圧力(約
250Pa)で摩擦されたビオチン-BSA支持体は20nMの濃度
の抗ビオチンIgGの溶液に暴露された場合に高度に非一
様の組織を示した。対照的に、約1,000Paの圧力による
以外は同じ条件下で摩擦された同様の支持体が28nMの濃
度の抗ビオチンIgG溶液中でインキュベートされた場
合、5CBの一様なアライメントが保持された。こうし
て、摩擦された支持体から調製された検出系及び光学セ
ルの感度は摩擦圧力を低下することにより増大し得る。
その他の摩擦条件を変化させると同様に感度を変更する
ことがわかった。例えば、250Paの適用摩擦圧力を使用
することに加えて摩擦時間を60秒から24秒に減少すると
感度を更に増大した。これらの結果は摩擦されたフィル
ムの感度が摩擦条件を単に変化させることにより調節し
得ることを実証する。
【0074】対照実験として、3種の摩擦条件を使用し
てビオチン-BSAの摩擦されたフィルムを調製した。これ
らの実験における摩擦速度、長さ、及び圧力は約2.1mm/
秒、127mm、及び1,000Pa;2.1mm/秒、127mm、及び250P
a;並びに2.1mm/秒、51mm、及び250Paであった。これら
の条件を使用して調製した摩擦されたビオチン-BSA支持
体を抗ビオチンIgGを含まないPBS緩衝液中でインキュベ
ートした。摩擦は5CBの光学組織を一様(無特性)に
し、摩擦された支持体から調製された光学セルは差別し
難かった。若干の回位ループの外観が摩擦圧力及び長さ
を減少した摩擦された支持体から調製された光学セルで
観察されたが、光学組織は充分な一様のアライメントを
保持し、その結果、それらは抗ビオチンIgGの特異的結
合から生じる非一様性を有する光学セルとは区別し得
る。これは感度が擬陽性試験結果を生じないで増大し得
ることを示す。
【0075】抗ビオチンIgGの結合により誘導される5CB
の光学外観の定量分析或る濃度の抗BSA免疫グロブリン
への暴露後のビオチン-BSAの摩擦された支持体から形成
された光学セルの光学外観の変化を、上記方法を使用し
て光学組織の平均輝度を測定することにより定量化し
た。修正され、標準化された光出力は下記の式により表
し得る。 式中、Sはセルを回転させることから得られた暗い像と
明るい像の間の最大輝度比(LMin/LMax)であり、LMin
は摩擦方向が交差偏光子間で偏光子に平行である場合の
組織の平均輝度であり、LMaxは摩擦方向が偏光子に対し
45°回転させられた場合に得られ、かつSMax及びSMin
摩擦の前及び後のビオチン-BSAのフィルムを使用して得
られる。輝度比(S)及び基準セルを使用する標準化光出
力は、種々の量の抗ビオチンIgGを含む溶液中のインキ
ュベーションから生じた非一様性の程度に関する定量的
情報を与えた。点から点へ、又はサンプルからサンプル
へと見られる変化の量がまた最小にし得る。図8は免疫
グロブリンの濃度の関数としての抗ビオチンIgGの特異
的結合後のビオチン-BSAの摩擦されたフィルムで支持さ
れた液晶の像から得られた標準化光出力を示す。図8は
摩擦時間及び長さの減少が液晶の一様のアライメントと
非一様のアライメントの間の閾値を低濃度の免疫グロブ
リンに移動したことを実証する。光出力を使用する非一
様の特徴の更に詳しい検査が以下に記載されるように摩
擦されたフィルムに関する結合された抗ビオチンIgGの
量を測定することにより行ない得る。
【0076】ビオチン-BSAの摩擦されたフィルムに関す
る結合された抗ビオチンIgG 摩擦されたビオチン-BSA層に関する特異的に結合された
抗ビオチンIgGの量を評価するために、上記のように楕
円偏光法による厚さ測定を使用して、シリコンウェハに
固定されたビオチン-BSAの摩擦されたフィルムに関する
結合されたIgGから生じる厚さ増大を測定した(図
9)。図9は抗ビオチンIgGの結合から生じる厚さの増
大が異なる摩擦条件にもかかわらず支持体の夫々につい
て殆ど同じであったことを示す。これは、たとえ、先に
注目され、図8に示されたように、標準化光出力が摩擦
条件の変化により強く影響されたとしても真実であっ
た。図9に示されるように、結合された抗ビオチンIgG
の厚さは次第に増大し、約10nmで飽和に達した。一般に
4nmx10nmx14nmであると推定される、IgGのサイズを考慮
すると、約10nmの飽和厚さ増大はその表面が飽和で抗ビ
オチンIgGにより殆ど完全に覆われることを示した。
【0077】上記され、図8に示されたように、記載さ
れた光学組織及び標準化光出力測定は液晶の一様なアラ
イメントを消去する量で抗ビオチンIgGの濃度を与え
た。また上記され、図9に示されたように、結合された
抗ビオチンIgGの厚さの測定は結合されたIgGにより5CB
の一様なアライメントを保持又は消去するレベルで閾値
量を与えた。こうして、図8及び9の検査は摩擦された
フィルムに固定された液晶の配向性を変化させるのに必
要とされる結合された抗ビオチンIgGの量を示す。図10
はビオチン-BSA摩擦された支持体表面上のビオチンへの
特異的結合から生じる結合された抗ビオチンIgGの量が
摩擦された支持体上の液晶の非一様の固定の増大を誘発
することを実証する。標準摩擦条件(2.1mm/秒、127mm
(1分の摩擦時間)、及び約1,000Paの圧力(約200gの
質量及び2.54cmx7.62cmの寸法を有するアルミニウムブ
ロック))では、光出力の急激な変化が5nm付近の結合
された抗ビオチンIgGで観察された。摩擦強さの低下は
閾値を結合された抗ビオチンIgGの低レベルにシフトし
た。摩擦圧力を250Paに低下した場合、閾値厚さが4nm付
近の結合された抗ビオチンIgGにシフトした。1,000Paか
ら約250Paへの摩擦圧力及び60秒から24秒への摩擦時間
の両方の減少は閾値量を約5nmから2nm未満へと結合され
た抗ビオチンIgGをシフトした。それ故、結合されたタ
ンパク質による液晶の光出力の感度の調節は摩擦条件を
単に変化させることにより行ない得る。こうして、摩擦
された支持体が種々の濃度の標的種における定量的かつ
定性的使用のために調製し得る。
【0078】摩擦条件を変化させることによる光学応答
の感度 系統的アプローチを使用して、摩擦条件に関する液晶の
アライメントの性質を調べた。これを行なうために、摩
擦速度、摩擦圧力及び摩擦長さ(即ち、摩擦時間)を再
度変化させた。上記標準摩擦条件を基準として使用し
た。一つの摩擦パラメーターを一度に変化させ、その結
果、感度及び厚さに関するその効果を独立に観察するこ
とができた。摩擦条件を図11及び12に示された範囲にわ
たって変化した場合、摩擦は5CBへの暴露後(標的とす
る分析物と一緒のインキュベーションの前)に非常に一
様な組織を与えた支持体を生じた。更に、強い変調を図
4及び7に示されたのと同様のセルを回転させた時に観
察した。摩擦条件の関数としての抗ビオチンIgGの特異
的結合により生じた標準化光出力を観察するために、摩
擦された支持体を20nMの濃度の抗ビオチンIgGの溶液中
でインキュベートし、これらは標準条件下で摩擦された
支持体についての光出力の中間の状態を示した。これは
摩擦条件を変えることによる光学像の変化が特別に調べ
られることを可能にした。
【0079】図11は厚さ増大及び標準化光出力により示
されるような結合された抗ビオチンIgGの量が摩擦中に
適用された圧力の関数として20nMの濃度の抗ビオチンIg
Gの溶液中のインキュベーション後にどのように変化し
たのかを示す。図12は摩擦長さが同パラメーターにどの
ように影響したのかを示す。標準摩擦条件を使用した場
合、20nMの抗ビオチンIgG溶液中のビオチン-BSAの摩擦
されたフィルムのインキュベーションは約4nmの結合さ
れたIgG(図9)、若干の回位ループの出現、及び0.2付
近の標準化光出力(図8)を生じた。図11及び12に示さ
れるように、抗ビオチンIgG溶液中のインキュベーショ
ン後に、厚さの検出可能な変化が摩擦中に使用された圧
力又は摩擦長さの変化の結果として生じなかった。しか
しながら、光出力は摩擦された支持体を調製するのに使
用した摩擦条件により強く影響された。それ故、摩擦プ
ロセス中に適用される圧力は摩擦された支持体から調製
される光学セルの感度を変化させるのに使用し得る。図
12は摩擦長さが摩擦長さの短い範囲にわたって光学外観
に有意に影響するが厚さが影響されないことを示す。摩
擦長さの減少は光学組織の非一様性を増大し、完全に非
一様の特徴が2.54mmの摩擦長さで得られた。摩擦長さの
増大は摩擦されたフィルムを5CBの非一様の固定に抵抗
させた。こうして、摩擦長さを約508mmに増大した場
合、抗ビオチンIgGとともにインキュベートされた摩擦
されたフィルムの光学外観は完全に一様の組織を示し、
その標準化光出力がまた殆どゼロであった。これは抗ビ
オチンIgGの20nMの溶液中のインキュベーションが摩擦
された支持体の光学組織の変化を殆ど生じなかったこと
を意味する。厚さ増大及び標準化出力に関する摩擦速度
の効果をまた調べた。しかしながら、光出力の変化が摩
擦速度の関数として殆ど観察されなかった。これらの結
果は摩擦圧力及び摩擦長さが摩擦された支持体を使用し
て調製された光学セルの感度を調節し、改良するのに使
用し得る非常に有効なパラメーターであることを実証す
る。
【0080】上記結果に基づいて、ビオチン-BSAの摩擦
されたフィルムに関する液晶の光出力の像分析が摩擦さ
れたビオチン-BSA支持体の表面に結合された抗ビオチン
IgGの量を定量的に測定するのに使用し得る。更に、こ
のような支持体は抗ビオチンIgGで実証されたようにこ
のようなサンプル中の物質の存在及び量を測定するのに
使用し得る。更に、光出力の感度が摩擦された支持体を
調製するのに使用される摩擦条件を変更することにより
容易に調節し得る。こうして、摩擦された支持体は液晶
と一緒に使用された場合に特定の生物分子相互作用を像
形成するのに有益である。
【0081】抗体を含む摩擦された支持体の調製 上記のように、種々の操作が生物分子認識剤として抗体
を含む摩擦された支持体を調製するのに使用し得る。6
種のこのような操作の要約は以下のとおりである。 操作1 1. 活性化されたガラスを抗体の水溶液に浸漬すること
によりDSS活性化されたガラススライドを使用してガラ
ス顕微鏡スライドの表面に抗体を共有結合により固定す
る。 2. 改良チャートレコーダーを使用して固定された抗体
を含むスライドの表面を機械摩擦する。 3. 摩擦されたタンパク質フィルムを1時間にわたって
10mg/mlのBSA水溶液に浸漬することによりそれをブロッ
クする。
【0082】操作2 1. 活性化されたガラスを抗体の水溶液に浸漬すること
によりDSS活性化されたガラススライドを使用してガラ
ス顕微鏡スライドの表面に抗体を共有結合により固定す
る。 2. 支持体を1時間にわたって10mg/mlのBSA水溶液に浸
漬することによりそれをブロックする。 3. 改良チャートレコーダーを使用して固定された抗体
/BSA表面を機械摩擦する。 4. 摩擦されたタンパク質フィルムを1時間にわたって
10mg/mlのBSA水溶液に浸漬することによりそれをブロッ
クする。 操作3 1. 活性化されたガラススライドをタンパク質の水溶液
に浸漬することによりタンパク質をDSS活性化されたガ
ラス顕微鏡に共有結合により固定する。 2. 支持体を抗体の水溶液に浸漬することにより固定さ
れたタンパク質に特異的な抗体を固定されたタンパク質
に結合する。 3. 改良されたチャートレコーダーを使用して固定され
た抗体及びタンパク質を含む支持体の表面を機械摩擦す
る。 4. 支持体を1時間にわたって10mg/mlのBSAの水溶液に
浸漬することにより支持体上の摩擦されたタンパク質表
面をブロックする。
【0083】操作4 1. 活性化されたガラス顕微鏡スライドをタンパク質の
水溶液に浸漬することによりタンパク質をDSS活性化さ
れたガラス顕微鏡に共有結合により固定する。 2. 改良されたチャートレコーダーを使用して固定され
たタンパク質を含む表面を機械摩擦する。 3. スライドを抗体の水溶液に浸漬することにより固定
されたタンパク質に特異的な抗体を固定されたタンパク
質に結合する。 4. 摩擦されたタンパク質フィルムを1時間にわたって
10mg/mlのBSA水溶液に浸漬することによりそれをブロッ
クする。
【0084】操作5 1. スライドをBSAの水溶液に浸漬することによりBSAを
DSS活性化されたガラス顕微鏡スライドに共有結合によ
り固定する。 2. 改良されたチャートレコーダーを使用して固定され
たBSAの表面を機械摩擦する。 3. DSSを使用して抗体を固定されたBSAに共有結合によ
り固定して表面を活性化する。 4. 摩擦された支持体を1時間にわたって10mg/mlのBSA
水溶液に浸漬することによりそれの表面をブロックす
る。 操作6 1. スライドをBSAを含む水溶液に浸漬することによりB
SAをDSS活性化されたガラス顕微鏡スライドに共有結合
により固定する。 2. DSSを使用して抗体を固定されたBSA表面に共有結合
により固定して表面を活性化する。 3. 改良されたチャートレコーダーを使用して固定され
た抗体及びBSAを含む表面を機械摩擦する。 4. 摩擦された支持体を10mg/mlのBSA水溶液に1時間浸
漬してその表面をブロックする。
【0085】ニトリロトリアセテート/Ni+2を有する摩
擦されたタンパク質支持体の調製 幾つかの操作がニトリロトリアセテート(NTA)/Ni+2を有
する摩擦された支持体を調製するのに使用し得る。この
ような摩擦された支持体はヒスチジン融合タンパク質を
検出するのに有益である。第一操作において、スライド
を1時間の期間にわたって10mg/mlのNTS官能化BSAを含
む溶液に浸漬することによりDSSを使用してNTA官能化BS
Aをガラス顕微鏡スライドに共有結合により固定する。
次いでスライドを乾燥させ、上記のような改良されたチ
ャートレコーダーを使用して機械摩擦する。次いでNTS-
BSAフィルムをNi+2を含む水溶液に浸漬して錯体を生成
する。
【0086】第二操作において、最初にスライドを10mg
/mlのBSAの溶液に1時間浸漬することによりBSAをガラ
ス顕微鏡スライドの表面に共有結合により固定する。次
いで改良されたストリップチャートレコーダーを使用し
てスライドの表面を摩擦する。次いで摩擦された表面を
DSSで活性化し、約1mMの濃度を有するNTA-リガンドの溶
液を使用して活性化された支持体をキアゲンから入手し
得るアミノ末端NTAの如きNTA-リガンドとともに約6時
間インキュベートする。次いで得られる支持体をBSAの1
0mg/ml溶液に1時間浸漬して表面をブロックする。次い
で得られる支持体を約10mMの濃度のNi+2を含む水溶液に
3時間浸漬する。
【0087】第三操作において、最初にスライドを約10
mg/mlのBSAを含む水溶液に1時間浸漬することによりBS
Aをガラススライドの表面に共有結合により固定する。
次に、上記のようにDSSを使用してBSA被覆支持体の表面
を活性化する。次いで活性化されたBSA被覆支持体を約
6時間の期間にわたってNTA-リガンドの1mM溶液中でイ
ンキュベートする。続いて、支持体をBSAの10mg/mlの水
溶液に浸漬して表面をブロックする。表面をブロックし
た後、支持体を約3時間の期間にわたって約10mMのNi+2
の濃度を有する水溶液に浸漬する。最後に、上記操作を
使用して得られる支持体の表面を機械摩擦する。当業者
は本発明の摩擦された支持体が多種の標的種を検出する
のに使用し得ること及び多種の生物分子認識剤が摩擦さ
れた支持体中に使用し得ることを直ちに認めるであろ
う。本発明の使用のための生物分子認識剤及び標的種の
丁度幾つかの非排他的リストは以下のとおりである。
【0088】 生物分子認識剤 標的種 抗Ras IgG Ras RAF1のヒスチジン融合 活性化Ras RAF1 活性化Ras RAF1のGST融合 活性化Ras シアル酸 インフルエンザウイルス 抗活性p38, pAb,ウサギ(pTGpY) p38 抗pT183 MAPK pAb,ウサギ MAPK 抗活性MAPK, pAb,ウサギ, (pTEpY) 活性化MAPK 抗ERK 1/2 pAb,ウサギ ERK 抗活性JNK pAb,ウサギ, (pTPpY) 活性化JNK 抗活性CaM KII pAb,ウサギ, (pT286) 活性化CaM KII 抗pS473 Akt, pAb Akt 抗ホスホチロシンpAb ホスホチロシン ロバ抗ウサギIgG ウサギIgG マンノース コンカバリンA 抗C型肝炎IgG C型肝炎ウイルス 抗B型肝炎IgG B型肝炎ウイルス 抗活性p38 pAb 活性化p38 抗CNP mAb CNP
【0089】 抗GBP pAb GBP 抗ヒトBDNF pAb BDNF 抗ヒトGDNF pAb GDNF 抗ヒトNT-3 pAb NT-3 抗ヒトNT-4 pAb NT-4 抗ヒトp75 pAb p75 抗ヒトトリプターゼmAb トリプターゼ 抗NGF mAb NGF 抗Pan Trk pAb Trk 抗ラットCNTF pAb CNTF 抗TrkB In pAb TrkB 抗TGF-b1 pAb TGF-b1 抗VACht pAb VACht 抗GFP 緑色蛍光タンパク質 NTA-Ni ヒスチジン融合タンパク質 グルタチオン GST融合タンパク質
【0090】本発明の具体的な態様を以下に示す。 1. (a) 生化学物質を含む生化学的ブロッキング層、 (b) 第一末端及び第二末端を含む二官能性スペーサー
化合物、 (c) 第一末端及び第二末端を含む表面修飾化合物、及
び (d) 生化学的ブロッキング層を含む少なくとも一つの
面を含む支持体、 を含む液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構造であ
って、前記生化学物質の少なくとも一種が、第一化学反
応の前の生化学物質の反応性基と第一化学反応の前の前
記二官能性スペーサー化合物の第一末端の反応性基の間
の第一化学反応により前記二官能性スペーサー化合物の
第一末端に共有結合され、前記表面修飾化合物が、第二
化学反応の前の該表面修飾化合物の第一末端の反応性基
と第二化学反応の前の前記二官能性スペーサー化合物の
第二末端の反応性基の間の第二化学反応により前記二官
能性スペーサー化合物の第二末端に共有結合され、前記
表面修飾化合物が、第三化学反応の前の表面の反応性基
と第三化学反応の前の表面修飾化合物の第二末端の反応
性基の間の第三化学反応により生化学的ブロッキング層
を含む支持体の面の表面に共有結合され、更に生化学的
ブロッキング層を含む支持体の面が摩擦され、その結
果、液晶が生化学的ブロッキング層を含む支持体の面と
接触する場合にその面が液晶の一様な固定を誘導する特
徴を有することを特徴とする摩擦された支持体構造。 2.前記生化学的ブロッキング層を含む支持体の面に付
着された生物分子認識剤を更に含み、該生物分子認識剤
が、液晶アッセイ装置により検出すべき標的種を選択的
に認識することができる認識部位を含む上記1項記載の
液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構造。 3.前記生物分子認識剤が、前記生化学的ブロッキング
層を含む支持体の面に化学的に固定される上記2項記載
の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構造。 4.前記生物分子認識剤が、前記生化学的ブロッキング
層の前記生化学物質の少なくとも幾つかに共有結合され
る上記3項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持
体構造。 5.前記生物分子認識剤が、前記二官能性スペーサー化
合物の少なくとも幾つかに共有結合される上記3項記載
の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構造。 6.前記生化学的ブロッキング層の生化学物質が、血清
アルブミンを含み、かつ前記生物分子認識剤が、免疫グ
ロブリン、免疫グロブリンの部分、ペプチド、ポリペプ
チド、炭水化物、RNAのフラグメント、又はDNAのフラグ
メントである上記3項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦
された支持体構造。 7.前記生化学的ブロッキング層が、ウシ血清アルブミ
ンを含み、かつ前記生物分子認識剤が、ペプチド、ポリ
ペプチド、DNA、RNA、DNAフラグメント、RNAフラグメン
ト又はタンパク質、ウイルス、細菌、もしくは顕微鏡的
病原体と関連する結合ドメインを認識し、結合すること
ができる上記3項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦され
た支持体構造。 8.前記生化学物質の反応性基が、アミンである上記1
項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構造。 9.前記第一化学反応及び第二化学反応の前の二官能性
活性剤が式
【化5】 (式中、nは1から20までの範囲の値を有する整数であ
る)の有機化合物を含む上記1項記載の液晶アッセイ装
置用の摩擦された支持体構造。 10.nが5から8までの範囲の値を有する整数である
上記9項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体
構造。 11.前記第一化学反応及び第二化学反応の前の二官能
性スペーサー化合物が、ジスクシンイミジルスベレート
である上記1項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された
支持体構造。 12.前記表面修飾化合物の第二末端の反応性基が、ハ
ロゲン-ケイ素結合、及びアルコキシ-ケイ素結合からな
る群から選ばれる上記1項記載の液晶アッセイ装置用の
摩擦された支持体構造。 13.前記第二化学反応及び第三化学反応の前の前記表
面修飾化合物が、ケイ素原子、酸素-ケイ素結合により
ケイ素原子に結合されたアルコキシ基、及び炭素-ケイ
素結合によりケイ素原子に結合されたアミノアルキル基
を含むケイ素化合物である上記1項記載の液晶アッセイ
装置用の摩擦された支持体構造。 14.前記第二化学反応及び第三化学反応の前の前記表
面修飾化合物が、アミノアルキルトリアルコキシシラン
である上記1項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された
支持体構造。 15.前記第二化学反応及び第三化学反応の前の前記表
面修飾剤が、アミノプロピルトリエトキシシランである
上記1項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体
構造。 16. (a) 生化学的ブロッキング層を形成する支持体の一面
の表面に化学的に固定された生化学的ブロッキング化合
物であって、非標的種の非特異的吸着に抵抗する生化学
的ブロッキング化合物、及び (b) 生化学的ブロッキング層と同一の支持体の面に付
着された生物分子認識剤であって、液晶アッセイ装置に
より検出すべき標的種を選択的に認識することができる
認識部位を含む生物分子認識剤、 を含む液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構造であ
って、前記生化学的ブロッキング層の表面が、摩擦さ
れ、摩擦された表面を提供し、その結果、液晶が摩擦さ
れた面と接触する場合に液晶の一様な固定を誘導する特
徴を有することを特徴とする液晶アッセイ装置用の摩擦
された支持体構造。 17.前記生物分子認識剤が、前記生化学的ブロッキン
グ層を含む支持体の面の摩擦された表面に付着される上
記16項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体
構造。 18.前記生化学的ブロッキング層を含む支持体の面の
表面が摩擦される前に、前記生物分子認識剤が、生化学
的ブロッキング層を含む支持体の面の表面に付着される
上記16項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持
体構造。 19.前記生化学的ブロッキング化合物が、架橋剤によ
る架橋により前記支持体に固定される上記16項記載の
液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構造。 20.前記架橋剤が、グルタルアルデヒドである上記1
9項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構
造。 21.前記生化学的ブロッキング化合物が、二官能性ス
ペーサー化合物に結合されることにより支持体に固定さ
れ、前記二官能性スペーサー化合物が、表面修飾化合物
に結合され、かつ該表面修飾化合物が、前記支持体の表
面の官能基に結合される上記16項記載の液晶アッセイ
装置用の摩擦された支持体構造。 22.前記生物分子認識剤が、二官能性スペーサー化合
物に結合されることにより支持体に固定され、該二官能
性スペーサー化合物が、表面修飾化合物に結合され、か
つ該表面修飾化合物が、支持体の表面の官能基に結合さ
れる上記16項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された
支持体構造。 23.前記生物分子認識剤が、前記生化学的ブロッキン
グ化合物に結合されることにより支持体に固定される上
記16項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体
構造。 24.前記生化学的ブロッキング化合物が、血清アルブ
ミンを含み、生物分子認識剤が免疫グロブリン、免疫グ
ロブリンの部分、ペプチド、ポリペプチド、炭水化物、
RNAのフラグメント、又はDNAのフラグメントである上記
16項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構
造。 25.前記生化学的ブロッキング化合物が、ウシ血清ア
ルブミンを含み、かつ生物分子認識剤がペプチド、ポリ
ペプチド、DNA、RNA、DNAフラグメント、RNAフラグメン
ト又はタンパク質、ウイルス、細菌、もしくは顕微鏡的
病原体と関連する結合ドメインを認識し、結合すること
ができる上記16項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦さ
れた支持体構造。 26.前記生化学的ブロッキング層を含む支持体の面の
表面の少なくとも二つの領域が、異なる圧力のもとに又
は異なる長さにわたって摩擦され、それにより前記生化
学的ブロッキング層を含む支持体の面の表面の少なくと
も二つの領域が標的種に対し異なる感度を有する上記1
6項記載の液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構
造。 27. (a) 少なくとも一つの反応性基を含む生化学的ブロッ
キング化合物を支持体の活性化された修飾表面と反応さ
せる工程であって、該支持体の活性化された修飾表面が
生化学的ブロッキング化合物の反応性基と反応すること
ができる少なくとも一つの官能基を含み、共有結合が生
化学的ブロッキング化合物と支持体の間に形成されて生
化学的ブロッキング化合物を含む表面を有する支持体を
生じる工程、そして (b) 前記生化学的ブロッキング化合物を含む表面を摩
擦して、液晶が摩擦された表面と接触する場合に液晶の
一様な固定を誘導する特徴を有する摩擦された表面を生
じる工程、 を有することを特徴とする液晶アッセイ装置用に適した
摩擦された支持体構造の調製方法。 28.前記生化学的ブロッキング化合物が、血清アルブ
ミンである上記27項記載の液晶アッセイ装置用に適し
た摩擦された支持体の調製方法。 29.前記生化学的ブロッキング化合物が、ウシ血清ア
ルブミンである上記27項記載の液晶アッセイ装置用に
適した摩擦された支持体の調製方法。 30. (c) 第一末端及び第二末端を含む表面修飾化合物を支
持体と反応させる工程であって、前記支持体と前記表面
修飾化合物の第一末端の間の共有結合が形成されて表面
修飾された支持体を生じる工程、そして (d) 第一末端及び第二末端を有する二官能性活性剤を
表面修飾された支持体と反応させる工程であって、共有
結合が表面修飾剤の第二末端と二官能性活性剤の第一末
端の反応により形成されて支持体の活性化された修飾さ
れた表面を生じる工程、 を更に含む上記27項記載の液晶アッセイ装置用に適し
た摩擦された支持体の調製方法。 31.前記表面修飾化合物が、前記支持体の表面のヒド
ロキシル基と反応することができる上記30項記載の液
晶アッセイ装置用に適した摩擦された支持体構造の調製
方法。 32.前記二官能性活性剤が、前記生化学物質のアミン
と反応することができる上記30項記載の液晶アッセイ
装置用に適した摩擦された支持体構造の調製方法。 33.前記表面修飾剤の第一末端が、ハロゲン-ケイ素
結合及びアルコキシ-ケイ素結合からなる群から選ばれ
る上記30項記載の液晶アッセイ装置用に適した摩擦さ
れた支持体構造の調製方法。 34.前記表面修飾剤が、ケイ素原子、酸素-ケイ素結
合によりケイ素原子に結合されたアルコキシ基、及び炭
素-ケイ素結合によりケイ素原子に結合されたアミノア
ルキル基を含むケイ素化合物である上記30項記載の液
晶アッセイ装置用に適した摩擦された支持体構造の調製
方法。 35.前記表面修飾剤が、アミノアルキルトリアルコキ
シシランである上記30項記載の液晶アッセイ装置用に
適した摩擦された支持体構造の調製方法。 36.前記表面修飾剤が、アミノプロピルトリエトキシ
シランである上記35項記載の液晶アッセイ装置用に適
した摩擦された支持体構造の調製方法。 37.前記二官能性活性剤が、式
【化6】 (式中、nは1から20までの範囲の値を有する整数であ
る)の有機化合物を含む上記30項記載の液晶アッセイ
装置用に適した摩擦された支持体構造の調製方法。 38.nが5から8までの範囲の値を有する整数からな
る群から選ばれる上記37項記載の液晶アッセイ装置用
に適した摩擦された支持体構造の調製方法。 39.前記二官能性活性剤が、ジスクシンイミジルスベ
レートを含む上記30項記載の液晶アッセイ装置用に適
した摩擦された支持体構造の調製方法。 40.反応性部位及びアッセイ装置により検出すべき標
的種を選択的に認識し、結合することができる認識部位
を含む生物分子認識剤を支持体の活性化された修飾され
た表面と反応させる工程を更に含み、共有結合が生物分
子認識剤と活性化された修飾された支持体の間に形成さ
れてアッセイ装置により検出すべき標的種を選択的に認
識し、結合することができる認識部位を有する生物分子
認識剤を含む支持体を生じる上記27項記載の液晶アッ
セイ装置用に適した摩擦された支持体構造の調製方法。 41.前記生物分子認識剤を支持体の活性化された修飾
された表面と反応させ、その後に生化学的ブロッキング
化合物を含むその表面を摩擦する上記40項記載の液晶
アッセイ装置用に適した摩擦された支持体構造の調製方
法。 42.前記生化学的ブロッキング化合物を含むその表面
を摩擦した後に、生物分子認識剤を支持体の活性化され
た修飾された表面と反応させる上記40項記載の液晶ア
ッセイ装置用に適した摩擦された支持体構造の調製方
法。 43.前記生化学的ブロッキング化合物を含む表面の少
なくとも二つの領域を異なる圧力を使用して、又は異な
る長さにわたって摩擦する上記40項記載の液晶アッセ
イ装置用に適した摩擦された支持体構造の調製方法。 44.反応性部位及びアッセイ装置により検出すべき標
的種を選択的に認識し、結合することができる認識部位
を含む生物分子認識剤を支持体の活性化された修飾され
た表面と反応させることを更に含み、共有結合が生物認
識剤と生化学的ブロッキング化合物の間に形成されてア
ッセイ装置により検出すべき標的種を選択的に認識し、
結合することができる認識部位を有する生物分子認識剤
を含む支持体を生じる上記27項記載の液晶アッセイ装
置用に適した摩擦された支持体構造の調製方法。 45. (c) 第一反応性部位及び第一認識部位を含む第一生物
分子認識剤を支持体の活性化された修飾された表面の第
一領域と反応させる工程であって、共有結合が第一領域
中で第一生物分子認識剤と活性化された修飾された支持
体の間に形成される工程、そして (d) 第二反応性部位及び第二認識部位を含む第二生物
分子認識剤を支持体の活性化された修飾された表面と反
応させる工程であって、共有結合が第二領域中で第二生
物分子認識剤と活性化された修飾された支持体の間に形
成される工程、 を更に含む上記27項記載の液晶アッセイ装置用に適し
た摩擦された支持体構造の調製方法。 46.前記第一及び第二の生物分子認識剤を第一及び第
二の領域中で支持体の活性化された修飾された表面と反
応させ、その後に生化学的ブロッキング化合物を含むそ
の表面を摩擦する上記45項記載の液晶アッセイ装置用
に適した摩擦された支持体構造の調製方法。 47. (a) 上記2又は16項記載の二つの摩擦された支持体
構造、及び (b) 二つの摩擦された支持体構造の生化学的ブロッキ
ング層の間に配置されたスペーシング材料、 を含む液晶アッセイ用の光学セルであって、摩擦された
支持体構造の生化学的ブロッキング層の面が互いに面し
ているが、液晶で充填し得るキャビティにより分離され
ていることを特徴とする液晶アッセイ用の光学セル。 48. (a) 上記2又は16項記載の摩擦された支持体構造、 (b) 液晶を一様に固定する表面、及び (c) 摩擦された支持体構造の生化学的ブロッキング層
の面と液晶を一様に固定する表面の間に配置されたスペ
ーシング材料、 を含むことを特徴とする液晶アッセイ装置。 49. (a) 上記2又は16項記載の少なくとも一つの摩擦さ
れた支持体構造、 (b) 液晶を一様に固定する表面、 (c) 摩擦された支持体と液晶を一様に固定する表面の
間に置かれるのに適したスペーシング材料、及び (d) 液晶化合物、 を含むことを特徴とする液晶アッセイ用のキット。 50.前記液晶が4-シアノ-4'-ペンチルビフェニルであ
る上記49項記載の液晶アッセイ用のキット。 51.少なくとも一つの摩擦された支持体構造、液晶を
一様に固定する表面、及びスペーシング材料が光学セル
に前もって組み立てられる上記49項記載の液晶アッセ
イ用のキット。 52.液晶アッセイ装置を使用する標的種の存在の検出
方法であって、以下の工程、 (a) 上記2又は16項記載の摩擦された支持体構造を
標的種の存在について試験すべきサンプルとともにイン
キュベートする工程、 (b) スペーシング材料をインキュベートされた摩擦さ
れた支持体構造の生化学的ブロッキング層と液晶を一様
に固定する表面の間に置き、その結果、摩擦された支持
体構造の生化学的ブロッキング層の面が液晶を一様に固
定する表面に面する工程、 (c) 液晶をインキュベートされた摩擦された支持体構
造と液晶を一様に固定する表面の間の領域に吸込む工
程、そして (d) 液晶が摩擦された支持体構造に一様に固定される
か否かを測定する工程、 を含むことを特徴とする検出方法。 53. (a) 生化学的ブロッキング層を含む摩擦された表面を
有する支持体、 (b) 前記生化学的ブロッキング層を含む支持体の第一
部分の第一標的種検出領域であって、第一標的種を結合
することができる第一生物分子認識剤を含む第一標的種
検出領域、及び (c) 前記生化学的ブロッキング層を含む支持体の少な
くとも一つのその他の部分の少なくとも一つの別の標的
種検出領域であって、少なくとも一つの別の標的種を結
合することができる少なくとも一つの別の生物分子認識
剤を含む少なくとも一つの別の標的種検出領域、 を含むサンプル中の一種より多い標的種の存在の検出装
置であって、前記第一標的種検出領域が、標的種の不在
下で液晶を一様に固定し、かつ少なくとも一つの別の標
的種検出領域が少なくとも一つの別の標的種の不在下で
液晶を一様に固定し、更に第一標的種検出領域が第一標
的種に暴露される場合に第一標的種検出領域中の液晶の
一様な固定が乱され、また少なくとも一つの別の標的種
検出領域が少なくとも一つの別の標的種に暴露される場
合に少なくとも一つの別の標的種検出領域中の液晶の一
様な固定が乱されることを特徴とする検出装置。 54.前記表面が摩擦され、第一生物分子認識剤及び少
なくとも一つの別の生物分子認識剤が、第一標的種認識
領域及び少なくとも一つの別の標的種検出領域に夫々存
在する上記53項記載の装置。 55.サンプル中の標的種の存在の検出用のキットであ
って、キットが上記2又は16項記載の少なくとも一つ
の摩擦された支持体構造及び液晶化合物を含むことを特
徴とするキット。 56. (a) 上記55項記載のキットの摩擦された支持体構造
の部分を或る量のサンプルと接触させる工程、 (b) 上記55項記載のキットの液晶をサンプルと接触
させられた摩擦された支持体構造の部分の上に置く工
程、そして (c) 液晶の一様な固定が乱されたか否かを測定する工
程、 を有することを特徴とする上記55項記載のキットを使
用するサンプル中の標的種の存在の検出方法。 本発明は、説明のために上記された実施態様に限定され
ないが、特許請求の範囲内に入るようなその全てのこの
ような形態を包含することが理解される。 [図面の簡単な説明]
【図1】ウシ血清アルブミン(BSA)をガラスプレートに
化学的に結合するのに使用される種々の工程を示す略図
である。第一に、きれいな乾燥したガラススライドが3-
アミノプロピルトリエトキシシランでシリル化される。
第二に、ジスクシンイミジルスベレート(DSS)の如き二
官能性架橋剤の一つの側がシリル化されたガラススライ
ドと反応させられてウシ血清アルブミンのアミン基との
反応のための活性化された表面を得る。最後に、BSAが
付着されたDSSの遊離側及び反応性側と反応させられて
図に示されたようにBSAをガラスに固定する安定なアミ
ド結合を得る。
【図2】図1に示された操作を使用して調製されたガラ
ススライド及びシリコンウェハを摩擦するのに使用され
る装置を示す線図である。装置の種々の部分はガラスス
ライド1;モーター付き摩擦機2(改良されたストリッ
プチャートレコーダー);ベルベット型ポリエステル布
摩擦材料3;アルミニウムブロック錘4;固定ストッパ
ー5;両面テープ6;及び移動ガイド7としてのチャー
ト紙を含む。
【図3】図2に示された装置を使用して摩擦する前(陰
影なし)及び後(陰影付き)のガラススライドの上のBS
A層の楕円偏光法による厚さを示す棒グラフである。BSA
層をきれいな、未処理のガラススライド及びOTS処理ガ
ラススライドに物理的に吸着させた。BSAをAPESとの反
応、続いて図1に示されたようなDSSとの反応により修
飾されたガラススライドに化学的に固定した。BSAの摩
擦されたフィルムを1分間にわたって103Paの適用圧力
で5mm/秒の速度で調製した。棒グラフは化学的に固定さ
れたBSAを有するガラススライドが摩擦される場合にそ
の他のスライド上のBSA層と較べて有意に少ないBSA層が
失われることを示す。
【図4】図1に従って調製された化学的に固定されたBS
Aを含む摩擦されたガラススライド(○)及び摩擦され
なかったガラススライド(●)上に固定された5CBと交
差偏光子の間の分数透過率を示すグラフである。分数透
過率がサンプルと偏光子の間の角度の関数として示され
る。分数透過率は交差偏光子の間で液晶を含む光学セル
を透過した光の強さ対平行な偏光子の下で空のセルを透
過した光の最大強さの比である。
【図5】種々の溶液中の浸漬後の表面に化学的に固定さ
れたBSAを有する摩擦されたシリコンウェハ(陰影付
き)及び摩擦されなかったシリコンウェハ(陰影なし)
の楕円偏光法による厚さの増大を示す棒グラフである。
BSA固定支持体の楕円偏光法による厚さの増大を10mg/ml
のBSA;0.2mg/mlのフィブリノーゲン;100nMの抗BSA;
及び100nMの抗FITCを含むPBS緩衝液中の2時間の浸漬後
に測定した。図はBSA固定支持体が抗BSA PBS緩衝液に浸
漬される場合に生じる厚さの有意な増大を示す。
【図6】セルの摩擦方向と偏光子の間の角度の関数とし
てのタンパク質溶液中の浸漬後のBSAの摩擦されたフィ
ルムに固定された5CBと交差偏光子の間の光の分数透過
率を示すグラフである。基準として、固定されたBSAの
摩擦されたフィルムに関する分数透過率を更なる溶液中
の浸漬なしに測定した(○)。タンパク質による非特異
的吸着について、固定されたBSAの摩擦されたフィルム
を10mg/mlのBSA(●)及び0.2mg/mlのフィブリノーゲン
(□)のPBS緩衝液中で2時間インキュベートした。抗
体による特異的結合について、固定されたBSAの摩擦さ
れたフィルムを100nMの抗BSA(■)及び100nMの抗FITC
(△)のPBS緩衝液中で2時間インキュベートした。
【図7】BSAではなくビオチン-BSAを使用して図1に従
って調製された化学的に固定されたビオチン-BSAを含む
摩擦されなかったガラススライド(○)及び摩擦された
ガラススライド(●)に固定された5CBと交差偏光子の
間の光の分数透過率を示すグラフである。分数透過率は
サンプルと偏光子の間の角度の関数として示される。分
数透過率は交差偏光子の間で液晶を含む光学セルを透過
した光の強さ対平行な偏光子の下で空のセルを透過した
光の最大強さの比である。
【図8】抗ビオチンIgGの濃度の関数としてのビオチン-
BSAの摩擦されたフィルムに固定された5CBの標準化光出
力を示すグラフである。摩擦速度、長さ、及び圧力は約
2.1mm/秒、127mm、及び1,000Pa(○);2.1mm/秒、127m
m、及び250Pa(●);並びに2.1mm/秒、51mm、及び250P
a(△)であった。
【図9】溶液中の抗ビオチンIgGの濃度の関数としての
シリコンウェハ(天然酸化物を含む)の表面に共有結合
により固定されたビオチン-BSAのフィルムの楕円偏光法
による厚さを示すグラフである。摩擦速度、長さ、及び
圧力は約2.1mm/秒、127mm、及び1,000Pa(○);2.1mm/
秒、127mm、及び250Pa(●);並びに2.1mm/秒、51mm、
及び250Pa(△)であった。
【図10】ビオチン-BSAのフィルムに結合された抗ビオ
チンIgGの量の関数としてのビオチン-BSAの摩擦された
フィルムに固定された5CBの標準化光出力を示すグラフ
である。摩擦速度、長さ、及び圧力は約2.1mm/秒、127m
m、及び1,000Pa(○);2.1mm/秒、127mm、及び250Pa
(●);並びに2.1mm/秒、51mm、及び250Pa(△)であ
った。
【図11】摩擦圧力の関数としてのビオチン-BSAの摩擦
されたフィルムの上の5CBのフィルムの標準化光出力
(●)及びその相当する厚さの増大(○)を示すグラフ
である。摩擦速度及び長さは夫々約2.1mm/秒及び127mm
であった。摩擦されたフィルムを90分間にわたって20nM
の抗ビオチンIgGのPBS緩衝液中で撹拌しながら浸漬し
た。
【図12】摩擦長さの関数としてのビオチン-BSAの摩擦
されたフィルムの上の5CBのフィルムの標準化光出力
(●)及びその相当する厚さの増大(○)を示すグラフ
である。摩擦速度及び圧力は夫々約2.1mm/秒及び1,000P
aであった。摩擦されたフィルムを90分間にわたって20n
Mの抗ビオチンIgGのPBS緩衝液中で撹拌しながら浸漬し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キム セウン−リェオル アメリカ合衆国 ウィスコンシン州 53705 マディソン イーグル ハイツ 926 アパートメント ビー (56)参考文献 特開 昭61−271460(JP,A) 国際公開99/63329(WO,A1) 国際公開99/64862(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/48 - 33/98 G01N 21/75 - 21/83 G01N 37/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 生化学物質を含む生化学的ブロッキ
    ング層、 (b) 第一末端及び第二末端を含む二官能性スペーサー
    化合物、 (c) 第一末端及び第二末端を含む表面修飾化合物、及
    び (d) 生化学的ブロッキング層を含む少なくとも一つの
    面を含む支持体、 を含む液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構造であ
    って、 前記生化学物質の少なくとも一種が、第一化学反応の前
    の生化学物質の反応性基と第一化学反応の前の前記二官
    能性スペーサー化合物の第一末端の反応性基の間の第一
    化学反応により前記二官能性スペーサー化合物の第一末
    端に共有結合され、前記表面修飾化合物が、第二化学反
    応の前の該表面修飾化合物の第一末端の反応性基と第二
    化学反応の前の前記二官能性スペーサー化合物の第二末
    端の反応性基の間の第二化学反応により前記二官能性ス
    ペーサー化合物の第二末端に共有結合され、前記表面修
    飾化合物が、第三化学反応の前の表面の反応性基と第三
    化学反応の前の表面修飾化合物の第二末端の反応性基の
    間の第三化学反応により生化学的ブロッキング層を含む
    支持体の面の表面に共有結合され、更に生化学的ブロッ
    キング層を含む支持体の面が摩擦され、その結果、液晶
    が生化学的ブロッキング層を含む支持体の面と接触する
    場合にその面が液晶の一様な固定を誘導する特徴を有す
    ることを特徴とする摩擦された支持体構造。
  2. 【請求項2】(a) 生化学的ブロッキング層を形成する
    支持体の一面の表面に化学的に固定された生化学的ブロ
    ッキング化合物であって、非標的種の非特異的吸着に抵
    抗する生化学的ブロッキング化合物、及び (b) 生化学的ブロッキング層と同一の支持体の面に付
    着された生物分子認識剤であって、液晶アッセイ装置に
    より検出すべき標的種を選択的に認識することができる
    認識部位を含む生物分子認識剤、 を含む液晶アッセイ装置用の摩擦された支持体構造であ
    って、 前記生化学的ブロッキング層の表面が、摩擦され、摩擦
    された表面を提供し、その結果、液晶が摩擦された面
    接触する場合に液晶の一様な固定を誘導する特徴を有す
    ることを特徴とする液晶アッセイ装置用の摩擦された支
    持体構造。
  3. 【請求項3】(a) 少なくとも一つの反応性基を含む生
    化学的ブロッキング化合物を支持体の活性化された修飾
    表面と反応させる工程であって、該支持体の活性化され
    た修飾表面が生化学的ブロッキング化合物の反応性基と
    反応することができる少なくとも一つの官能基を含み、
    共有結合が生化学的ブロッキング化合物と支持体の間に
    形成されて生化学的ブロッキング化合物を含む表面を有
    する支持体を生じる工程、そして (b) 前記生化学的ブロッキング化合物を含む表面を摩
    擦して、液晶が摩擦された表面と接触する場合に液晶の
    一様な固定を誘導する特徴を有する摩擦された表面を生
    じる工程、 を有することを特徴とする液晶アッセイ装置用に適した
    摩擦された支持体構造の調製方法。
  4. 【請求項4】 液晶アッセイ装置を使用する標的種の存
    在の検出方法であって、以下の工程、 (a) 請求の範囲第2項記載の摩擦された支持体構造を
    標的種の存在について試験すべきサンプルとともにイン
    キュベートする工程、 (b) スペーシング材料をインキュベートされた摩擦さ
    れた支持体構造の生化学的ブロッキング層と液晶を一様
    に固定する表面の間に置き、その結果、摩擦された支持
    体構造の生化学的ブロッキング層の面が液晶を一様に固
    定する表面に面する工程、 (c) 液晶をインキュベートされた摩擦された支持体構
    造と液晶を一様に固定する表面の間の領域に吸込む工
    程、そして (d) 液晶が摩擦された支持体構造に一様に固定される
    か否かを測定する工程、 を含むことを特徴とする検出方法。
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