JP3508174B2 - 自動車のドア構造 - Google Patents
自動車のドア構造Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、インナパネルが鋳造成
形されてなる自動車のドア構造に関する。
形されてなる自動車のドア構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、自動車のドア構造においては、
インナパネルとアウタパネルとでドアパネル本体が形成
されており、該インナパネルおよびアウタパネルはそれ
ぞれ金属材料をプレス加工してなる展伸材により成形さ
れている。
インナパネルとアウタパネルとでドアパネル本体が形成
されており、該インナパネルおよびアウタパネルはそれ
ぞれ金属材料をプレス加工してなる展伸材により成形さ
れている。
【０００３】また、これに対して、1993 SAE INTERNATI
ONAL CONGRESS AND EXPOSITIONの１９９３年３月２日付
けのPaper No.930413 の「Design and Development of
a Magnesium/Aluminum Door Frame 」には、マグネシウ
ムやアルミニウム等の軽合金材を鋳造により成形したド
アフレームが記載されている。そして、上記ドアフレー
ムは、ドアパネル本体のインナパネルとして適用されて
いる。
ONAL CONGRESS AND EXPOSITIONの１９９３年３月２日付
けのPaper No.930413 の「Design and Development of
a Magnesium/Aluminum Door Frame 」には、マグネシウ
ムやアルミニウム等の軽合金材を鋳造により成形したド
アフレームが記載されている。そして、上記ドアフレー
ムは、ドアパネル本体のインナパネルとして適用されて
いる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車体のデザ
イン上、ドアミラーがアウタパネルに取付けられること
がある。その場合、ドアミラーは、インナパネルよりア
ウタパネルのドアミラー取付部に向けて突出するドアミ
ラー支持ブラケットの突出端に形成されたドアミラーの
取付座にアウタパネルのドアミラー取付部を介して取付
けられることになる。しかし、このようなドアミラー支
持ブラケットは、インナパネルに対して所定間隔置きの
スポット溶接などにより接合固着されているため、スポ
ット溶接部間で接合強度が低下することになり、ドアミ
ラーが障害物などに触れた際には、インナパネルからア
ウタパネルまでドアパネル本体内を全幅方向へ突出させ
たドアミラー支持ブラケットの撓みが否めず、ドアミラ
ーの支持剛性強度が低いものであった。
イン上、ドアミラーがアウタパネルに取付けられること
がある。その場合、ドアミラーは、インナパネルよりア
ウタパネルのドアミラー取付部に向けて突出するドアミ
ラー支持ブラケットの突出端に形成されたドアミラーの
取付座にアウタパネルのドアミラー取付部を介して取付
けられることになる。しかし、このようなドアミラー支
持ブラケットは、インナパネルに対して所定間隔置きの
スポット溶接などにより接合固着されているため、スポ
ット溶接部間で接合強度が低下することになり、ドアミ
ラーが障害物などに触れた際には、インナパネルからア
ウタパネルまでドアパネル本体内を全幅方向へ突出させ
たドアミラー支持ブラケットの撓みが否めず、ドアミラ
ーの支持剛性強度が低いものであった。
【０００５】また、ドアミラーを支持する上で、ドアミ
ラー支持ブラケットが必要不可欠なものであるため、部
品点数が嵩さむ上、このドアミラー支持ブラケットをイ
ンナパネルに接合固着する作業も必要となり、ドアミラ
ーの組立作業性が悪化することになる。
ラー支持ブラケットが必要不可欠なものであるため、部
品点数が嵩さむ上、このドアミラー支持ブラケットをイ
ンナパネルに接合固着する作業も必要となり、ドアミラ
ーの組立作業性が悪化することになる。
【０００６】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、上記の鋳造により成形さ
れるインナパネルを利用し、ドアミラー支持ブラケット
をインナパネルと共に一体成形して、ドアミラーの支持
剛性強度を簡単な構成で有効に向上させるとともに、ド
アミラー支持ブラケットの不要により部品点数の削減お
よび接合固着作業を廃止してドアミラーの組立作業性を
高めることにある。
で、その目的とするところは、上記の鋳造により成形さ
れるインナパネルを利用し、ドアミラー支持ブラケット
をインナパネルと共に一体成形して、ドアミラーの支持
剛性強度を簡単な構成で有効に向上させるとともに、ド
アミラー支持ブラケットの不要により部品点数の削減お
よび接合固着作業を廃止してドアミラーの組立作業性を
高めることにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１記載の発明が講じた解決手段は、インナパ
ネルとアウタパネルとでドアパネル本体が形成され、上
記インナパネルが鋳造により成形されてなる一方、上記
アウタパネルが金属材をプレス加工してなる展伸材また
は合成樹脂により成形されてなり、このアウタパネルに
ドアミラーが取付けられている自動車のドア構造を前提
とする。そして、上記インナパネルに、そのインナパネ
ルよりアウタパネルのドアミラー取付部に向けて突出
し、かつその突出端に上記ドアミラーの取付座を形成す
るドアミラー支持部材をインナパネルと共に一体的に成
形し、そのドアミラーをアウタパネルに対して倒伏可能
とするミラーベースを介して支持せしめるようにする。
そして、上記ミラーベースを、アウタパネルに設けられ
た開口を介してドアパネル本体の外方に露呈するドアミ
ラー支持部材の取付座に一体成形する構成としたもので
ある。そして、上記ドアミラー支持部材は、上記ドアパ
ネル本体の外方に露呈した露呈部と、上記ドアパネル本
体の外方に露呈していない非露呈部とを有し、上記露呈
部における上記取付座に沿った上下方向長さは、上記非
露呈部における上記取付座に沿った上下方向長さよりも
小さい構成としたものである。
め、請求項１記載の発明が講じた解決手段は、インナパ
ネルとアウタパネルとでドアパネル本体が形成され、上
記インナパネルが鋳造により成形されてなる一方、上記
アウタパネルが金属材をプレス加工してなる展伸材また
は合成樹脂により成形されてなり、このアウタパネルに
ドアミラーが取付けられている自動車のドア構造を前提
とする。そして、上記インナパネルに、そのインナパネ
ルよりアウタパネルのドアミラー取付部に向けて突出
し、かつその突出端に上記ドアミラーの取付座を形成す
るドアミラー支持部材をインナパネルと共に一体的に成
形し、そのドアミラーをアウタパネルに対して倒伏可能
とするミラーベースを介して支持せしめるようにする。
そして、上記ミラーベースを、アウタパネルに設けられ
た開口を介してドアパネル本体の外方に露呈するドアミ
ラー支持部材の取付座に一体成形する構成としたもので
ある。そして、上記ドアミラー支持部材は、上記ドアパ
ネル本体の外方に露呈した露呈部と、上記ドアパネル本
体の外方に露呈していない非露呈部とを有し、上記露呈
部における上記取付座に沿った上下方向長さは、上記非
露呈部における上記取付座に沿った上下方向長さよりも
小さい構成としたものである。
【０００８】また、請求項２記載の発明が講じた解決手
段は、上記請求項１記載の発明のインナパネルを特定
し、軽合金材よりなる構成としたものである。
段は、上記請求項１記載の発明のインナパネルを特定
し、軽合金材よりなる構成としたものである。
【０００９】さらに、請求項３記載の発明が講じた解決
手段は、上記請求項１または請求項２記載の発明のアウ
タパネルを特定し、軽合金材をプレス加工してなる展伸
材により成形する構成としたものである。
手段は、上記請求項１または請求項２記載の発明のアウ
タパネルを特定し、軽合金材をプレス加工してなる展伸
材により成形する構成としたものである。
【００１０】
【作用】上記の構成により、請求項１記載の発明では、
鋳造により成形されるインナパネルにより、インナパネ
ルよりアウタパネルのドアミラー取付部に向けて突出す
るドアミラー支持部材がインナパネルと共に一体的に成
形されるので、インナパネルにドアミラー支持ブラケッ
トをスポット溶接により接合固着したもののように、ス
ポット溶接部間で接合強度が低下することがなく、ドア
ミラーが障害物などに触れた際にドアミラー支持部材が
撓むことはない。
鋳造により成形されるインナパネルにより、インナパネ
ルよりアウタパネルのドアミラー取付部に向けて突出す
るドアミラー支持部材がインナパネルと共に一体的に成
形されるので、インナパネルにドアミラー支持ブラケッ
トをスポット溶接により接合固着したもののように、ス
ポット溶接部間で接合強度が低下することがなく、ドア
ミラーが障害物などに触れた際にドアミラー支持部材が
撓むことはない。
【００１１】また、上記の如くドアミラー支持部材がイ
ンナパネルと共に一体的に成形されることから、ドアミ
ラー支持ブラケットをインナパネルに付設する必要がな
く、ドアミラー支持ブラケットの廃止により、部品点数
が削減される上、このドアミラー支持ブラケットをイン
ナパネルに接合固着する作業も不要となる。
ンナパネルと共に一体的に成形されることから、ドアミ
ラー支持ブラケットをインナパネルに付設する必要がな
く、ドアミラー支持ブラケットの廃止により、部品点数
が削減される上、このドアミラー支持ブラケットをイン
ナパネルに接合固着する作業も不要となる。
【００１２】また、ドアミラーを倒伏可能に支持するミ
ラーベースは、アウタパネルの開口を介して外方に露呈
するドアミラー支持部材の取付座に一体成形されている
ので、ドアパネル本体外方のアウタパネルに設けられる
別体のミラーベースを廃止することができる。
ラーベースは、アウタパネルの開口を介して外方に露呈
するドアミラー支持部材の取付座に一体成形されている
ので、ドアパネル本体外方のアウタパネルに設けられる
別体のミラーベースを廃止することができる。
【００１３】また、請求項２記載の発明では、インナパ
ネルが軽合金材により成形されているので、インナパネ
ルの重量増加が軽減されることになる。
ネルが軽合金材により成形されているので、インナパネ
ルの重量増加が軽減されることになる。
【００１４】さらに、請求項３記載の発明では、アウタ
パネルが軽合金製の展伸材により成形されているので、
アウタパネルは、プレス加工により張り剛性が確保され
つつ表面性状が確保されるとともに、重量増加が軽減さ
れる。
パネルが軽合金製の展伸材により成形されているので、
アウタパネルは、プレス加工により張り剛性が確保され
つつ表面性状が確保されるとともに、重量増加が軽減さ
れる。
【００１５】しかも、インナパネルもが軽合金材により
成形されている場合には、両パネルが同一材料となって
インナパネルとアウタパネルとの接合部間での電食によ
る腐食が防止されるとともに、ドアパネル本体の軽量化
が効果的になされることになる。
成形されている場合には、両パネルが同一材料となって
インナパネルとアウタパネルとの接合部間での電食によ
る腐食が防止されるとともに、ドアパネル本体の軽量化
が効果的になされることになる。
【００１６】
【発明の効果】以上の如く、請求項１記載の発明におけ
る自動車のドア構造によれば、アウタパネルのドアミラ
ー取付部に向けて突出するドアミラー支持部材をインナ
パネルと共に鋳造により一体的に成形したので、障害物
などに触れた際のドアミラー支持部材の撓みを解消しつ
つドアミラーの支持剛性強度を簡単な構成で有効に向上
させるとともに、ドアミラー支持ブラケットを不要にし
た部品点数の削減化および接合固着作業の廃止に伴う組
立作業性の向上を図ることができる。
る自動車のドア構造によれば、アウタパネルのドアミラ
ー取付部に向けて突出するドアミラー支持部材をインナ
パネルと共に鋳造により一体的に成形したので、障害物
などに触れた際のドアミラー支持部材の撓みを解消しつ
つドアミラーの支持剛性強度を簡単な構成で有効に向上
させるとともに、ドアミラー支持ブラケットを不要にし
た部品点数の削減化および接合固着作業の廃止に伴う組
立作業性の向上を図ることができる。
【００１７】また、ドアミラーを倒伏支持するミラーベ
ースをドアミラー支持部材の取付座に一体成形したの
で、別体のミラーベースの廃止により部品点数の削減化
を有効に図ることができる。
ースをドアミラー支持部材の取付座に一体成形したの
で、別体のミラーベースの廃止により部品点数の削減化
を有効に図ることができる。
【００１８】また、請求項２記載の発明における自動車
のドア構造によれば、軽合金材によりなるインナパネル
の軽量化を図ることができる。
のドア構造によれば、軽合金材によりなるインナパネル
の軽量化を図ることができる。
【００１９】さらに、請求項３記載の発明における自動
車のドア構造によれば、軽合金製の展伸材よりなるアウ
タパネルの張り剛性強度および表面性状確保を図りつつ
軽量化を図ることができる。しかも、軽合金材よりなる
両パネルにより、互いの接合部間での電食による腐食を
防止しつつ、ドアパネル本体の軽量化を効果的に図るこ
とができる。
車のドア構造によれば、軽合金製の展伸材よりなるアウ
タパネルの張り剛性強度および表面性状確保を図りつつ
軽量化を図ることができる。しかも、軽合金材よりなる
両パネルにより、互いの接合部間での電食による腐食を
防止しつつ、ドアパネル本体の軽量化を効果的に図るこ
とができる。
【００２０】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【００２１】図３は本発明の実施例に係るドア構造を用
いた自動車の右側フロントサイドドアを示し、このフロ
ントサイドドア１は、サッシュレスタイプのドアパネル
本体２よりなる。該ドアパネル本体２は、インナパネル
３とアウタパネル４とを周縁部において接合固着して袋
状に形成されてなり、その上縁に開口する開口部を介し
てウインドが昇降移動するようになされている。また、
上記ドアパネル本体２の内方側つまりインナパネル３の
内面側には、図示しない合成樹脂性のトリム材が取付け
られている。
いた自動車の右側フロントサイドドアを示し、このフロ
ントサイドドア１は、サッシュレスタイプのドアパネル
本体２よりなる。該ドアパネル本体２は、インナパネル
３とアウタパネル４とを周縁部において接合固着して袋
状に形成されてなり、その上縁に開口する開口部を介し
てウインドが昇降移動するようになされている。また、
上記ドアパネル本体２の内方側つまりインナパネル３の
内面側には、図示しない合成樹脂性のトリム材が取付け
られている。
【００２２】上記インナパネル３は、図２にも示すよう
に、溶かしたアルミニウム合金を鋳型内で型取りする鋳
造により成形されてなる一方、上記アウタパネル４は、
アルミニウム合金材をプレス加工によって圧延した展伸
材により成形されてなる。また、上記インナパネル３の
周縁部には、上記ウインド昇降用の開口部を除く周縁部
全周に亘ってインナパネル３の端面を壁状に形成する端
面形成壁３ａが一体的に成形されている。さらに、上記
アウタパネル４の前端部上部位置には、ドアミラー１１
が取付けられるドアミラー取付部１２が形成されてい
る。そして、上記ドアミラー取付部１２には、上記ドア
ミラー１１をドアミラー取付部１２（アウタパネル４）
に対して倒伏可能に支持するミラーベース１３が設けら
れている。
に、溶かしたアルミニウム合金を鋳型内で型取りする鋳
造により成形されてなる一方、上記アウタパネル４は、
アルミニウム合金材をプレス加工によって圧延した展伸
材により成形されてなる。また、上記インナパネル３の
周縁部には、上記ウインド昇降用の開口部を除く周縁部
全周に亘ってインナパネル３の端面を壁状に形成する端
面形成壁３ａが一体的に成形されている。さらに、上記
アウタパネル４の前端部上部位置には、ドアミラー１１
が取付けられるドアミラー取付部１２が形成されてい
る。そして、上記ドアミラー取付部１２には、上記ドア
ミラー１１をドアミラー取付部１２（アウタパネル４）
に対して倒伏可能に支持するミラーベース１３が設けら
れている。
【００２３】そして、図１にも示すように、上記インナ
パネル３の前端部上部位置には、その前端部上部位置よ
りアウタパネル４裏面側（アウタパネル４のインナパネ
ル３側面）のドアミラー取付部１２に向けて略ボックス
状に突出するドアミラー支持部材１４が設けられてい
る。上記ドアミラー支持部材１４の突出端面は、上記ア
ウタパネル４裏面側のドアミラー取付部１２に当接して
いて、上記ドアミラー１１の取付座１５に形成されてい
る。また、上記ミラーベース１３には、上記ドアミラー
取付部１２に設けられた孔部１２ａ，１２ａを介してド
アパネル本体２内側に挿通されるように突出するスタッ
ドボルト１６，１６が設けられており、該各スタッドボ
ルト１６は、上記ドアミラー支持部材１４の取付座１５
に設けられたボルト挿通孔１５ａ，１５ａを介して挿通
された状態でナット１７，１７が螺合されることによ
り、ミラーベース１３がドアミラー取付部１２を介して
取付座１５に締結固定されるようにしている。そして、
上記取付座１５を突出端面に形成するドアミラー支持部
材１４は、鋳造されるインナパネル３と共に一体的に成
形されるようになっている。
パネル３の前端部上部位置には、その前端部上部位置よ
りアウタパネル４裏面側（アウタパネル４のインナパネ
ル３側面）のドアミラー取付部１２に向けて略ボックス
状に突出するドアミラー支持部材１４が設けられてい
る。上記ドアミラー支持部材１４の突出端面は、上記ア
ウタパネル４裏面側のドアミラー取付部１２に当接して
いて、上記ドアミラー１１の取付座１５に形成されてい
る。また、上記ミラーベース１３には、上記ドアミラー
取付部１２に設けられた孔部１２ａ，１２ａを介してド
アパネル本体２内側に挿通されるように突出するスタッ
ドボルト１６，１６が設けられており、該各スタッドボ
ルト１６は、上記ドアミラー支持部材１４の取付座１５
に設けられたボルト挿通孔１５ａ，１５ａを介して挿通
された状態でナット１７，１７が螺合されることによ
り、ミラーベース１３がドアミラー取付部１２を介して
取付座１５に締結固定されるようにしている。そして、
上記取付座１５を突出端面に形成するドアミラー支持部
材１４は、鋳造されるインナパネル３と共に一体的に成
形されるようになっている。
【００２４】したがって、上記参考例では、鋳造により
成形されるインナパネル３により、インナパネル３の前
端部上部位置よりアウタパネル４裏面側のドアミラー取
付部１２に向けて突出するドアミラー支持部材１４、お
よびドアミラー支持部材１４の突出端面を形成する取付
座１５がインナパネル３と共に一体的に成形されるの
で、インナパネルにドアミラー支持ブラケットをスポッ
ト溶接により接合固着したもののようにスポット溶接部
間で接合強度が低下することがなく、接合箇所のない全
周囲に亘った一体的な成形により、ドアミラー１１が障
害物などに触れた際にドアミラー支持部材１４が撓むこ
とが防止されてドアミラー１１の支持剛性強度を簡単な
構成で有効に向上させることができる。
成形されるインナパネル３により、インナパネル３の前
端部上部位置よりアウタパネル４裏面側のドアミラー取
付部１２に向けて突出するドアミラー支持部材１４、お
よびドアミラー支持部材１４の突出端面を形成する取付
座１５がインナパネル３と共に一体的に成形されるの
で、インナパネルにドアミラー支持ブラケットをスポッ
ト溶接により接合固着したもののようにスポット溶接部
間で接合強度が低下することがなく、接合箇所のない全
周囲に亘った一体的な成形により、ドアミラー１１が障
害物などに触れた際にドアミラー支持部材１４が撓むこ
とが防止されてドアミラー１１の支持剛性強度を簡単な
構成で有効に向上させることができる。
【００２５】また、上記の如くドアミラー支持部材１４
がインナパネル３と共に一体的に成形されることから、
別体のドアミラー支持ブラケットをインナパネルに付設
する必要がなく、このドアミラー支持ブラケットの廃止
により、部品点数が削減される上、このドアミラー支持
ブラケットをインナパネルに接合固着する作業も不要と
なり、部品点数の削減化および接合固着作業の廃止に伴
う組立作業性の向上を図ることができる。
がインナパネル３と共に一体的に成形されることから、
別体のドアミラー支持ブラケットをインナパネルに付設
する必要がなく、このドアミラー支持ブラケットの廃止
により、部品点数が削減される上、このドアミラー支持
ブラケットをインナパネルに接合固着する作業も不要と
なり、部品点数の削減化および接合固着作業の廃止に伴
う組立作業性の向上を図ることができる。
【００２６】さらに、インナパネル３およびアウタパネ
ル４が共にアルミニウム合金により成形されているの
で、アウタパネル４の表面性状および張り剛性強度がプ
レス加工により確保されつつ、両パネル２，３の重量増
加が効果的に軽減されてドアパネル本体１の軽量化を図
ることができる。また、両パネル３，４が同一のアルミ
ニウム合金よりなることから、両パネル３，４の互いの
接合部間での電食による腐食を防止することができる。
ル４が共にアルミニウム合金により成形されているの
で、アウタパネル４の表面性状および張り剛性強度がプ
レス加工により確保されつつ、両パネル２，３の重量増
加が効果的に軽減されてドアパネル本体１の軽量化を図
ることができる。また、両パネル３，４が同一のアルミ
ニウム合金よりなることから、両パネル３，４の互いの
接合部間での電食による腐食を防止することができる。
【００２７】尚、本発明は上記参考例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記参考例では、ミラーベース１３をドアミラ
ー取付部１２を介して取付座１５に取付ける別体式のも
ので構成したが、図４に示すように、実施例では、ミラ
ーベース２１が、ドアミラー取付部１２（アウタパネル
３）に設けられた開口１２ａを介してドアパネル本体２
の外方に露呈するドアミラー支持部材１４の取付座１５
に一体成形されるようにしても良く、この場合には、ド
アパネル本体２外方のドアミラー取付部１２に設けられ
る別体のミラーベース１３を廃止して、部品点数の削減
化を有効に図ることができる。
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記参考例では、ミラーベース１３をドアミラ
ー取付部１２を介して取付座１５に取付ける別体式のも
ので構成したが、図４に示すように、実施例では、ミラ
ーベース２１が、ドアミラー取付部１２（アウタパネル
３）に設けられた開口１２ａを介してドアパネル本体２
の外方に露呈するドアミラー支持部材１４の取付座１５
に一体成形されるようにしても良く、この場合には、ド
アパネル本体２外方のドアミラー取付部１２に設けられ
る別体のミラーベース１３を廃止して、部品点数の削減
化を有効に図ることができる。
【００２８】また、上記参考例では、インナパネル３お
よびアウタパネル４をアルミニウム合金により成形した
が、マグネシウム合金など軽合金材により成形されるよ
うにしても良いのは勿論である。この場合、インナパネ
ルの材質については、鋳造可能な金属材料であればなん
でも良く、一方、アウタパネルの材質については、金属
材料に限定されることなく合成樹脂により形成されるよ
うにしても良く、この合成樹脂によりアウタパネルを形
成した場合には、コストおよび品質管理に有利であるこ
とに加え、形状の自由度が増してアウタパネルの加工性
が向上するとともに、重量がさらに軽量化されることに
なる。
よびアウタパネル４をアルミニウム合金により成形した
が、マグネシウム合金など軽合金材により成形されるよ
うにしても良いのは勿論である。この場合、インナパネ
ルの材質については、鋳造可能な金属材料であればなん
でも良く、一方、アウタパネルの材質については、金属
材料に限定されることなく合成樹脂により形成されるよ
うにしても良く、この合成樹脂によりアウタパネルを形
成した場合には、コストおよび品質管理に有利であるこ
とに加え、形状の自由度が増してアウタパネルの加工性
が向上するとともに、重量がさらに軽量化されることに
なる。
【図１】ドアミラー付近で切断したドアパネル本体の前
端部上部位置付近の縦断正面図である。
端部上部位置付近の縦断正面図である。
【図２】インナパネルを車体内方側より視た斜視図であ
る。
る。
【図３】自動車を右側方より視た斜視図である。
【図４】変形例に係る図１相当図である。
２ ドアパネル本体
３ インナパネル
４ アウタパネル
１１ ドアミラー
１２ ドアミラー取付部
１２ａ 開口
１３，２１ ミラーベース
１４ ドアミラー支持部材
１５ 取付座
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 西口 勝也
広島県安芸郡府中町新地３番１号 マツ
ダ株式会社内
(56)参考文献 特開 平５−58158（ＪＰ，Ａ)
特開 昭57−167876（ＪＰ，Ａ)
実開 平２−97114（ＪＰ，Ｕ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
B60J 5/04
B60R 1/06
Claims (3)
- 【請求項１】 インナパネルとアウタパネルとでドアパ
ネル本体が形成され、上記インナパネルが鋳造により成
形されてなる一方、上記アウタパネルが金属材をプレス
加工してなる展伸材または合成樹脂により成形されてな
り、このアウタパネルにドアミラーが取付けられている
自動車のドア構造において、上記インナパネルには、そ
のインナパネルよりアウタパネルのドアミラー取付部に
向けて突出し、かつその突出端に上記ドアミラーの取付
座を形成するドアミラー支持部材がインナパネルと共に
一体的に成形され、 上記ドアミラーは、そのドアミラーをアウタパネルに対
して倒伏可能とするミラーベースを介して支持されるよ
うになっており、該ミラーベースは、アウタパネルに設
けられた開口を介してドアパネル本体の外方に露呈する
ドアミラー支持部材の取付座に一体成形され、 上記ドアミラー支持部材は、上記ドアパネル本体の外方
に露呈した露呈部と、上記ドアパネル本体の外方に露呈
していない非露呈部とを有し、 上記露呈部における上記取付座に沿った上下方向長さ
は、上記非露呈部における上記取付座に沿った上下方向
長さよりも小さい ことを特徴とする自動車のドア構造。 - 【請求項２】 インナパネルは、軽合金材よりなるもの
であることを特徴とする請求項１記載の自動車のドア構
造。 - 【請求項３】 アウタパネルは、軽合金材をプレス加工
してなる展伸材により成形されてなることを特徴とする
請求項１または請求項２記載の自動車のドア構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22561293A JP3508174B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 自動車のドア構造 |
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