JP3504095B2 - 酸化スズ前駆体溶液の製造方法 - Google Patents

酸化スズ前駆体溶液の製造方法

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JP3504095B2 JP32517996A JP32517996A JP3504095B2 JP 3504095 B2 JP3504095 B2 JP 3504095B2 JP 32517996 A JP32517996 A JP 32517996A JP 32517996 A JP32517996 A JP 32517996A JP 3504095 B2 JP3504095 B2 JP 3504095B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、酸化スズ前駆体溶
液の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化スズは、耐薬品性、耐熱性に優れ、
しかも導電性を広範囲において制御できる優れた材料で
あり種々の用途に用いられている。最近では、3次の非
線形光学材料としても研究が進められている。
【0003】ガスセンサにおいては感度及び応答速度の
改善の観点から酸化スズのファイバ−形状での提供が強
く望まれてきた。また、高分子材料に導電性を付与する
目的でカ−ボンファイバ−等の添加が行われているが、
カ−ボンを用いた場合、それ自体黒色のため材料の明彩
色化が図れない、また非常に軽いため飛散し易い等の問
題点があった。このため、金属繊維や金属酸化物の粉末
を添加することが行なわれている。金属繊維は高い導電
性を有するものの長時間経過すると表面が酸化あるいは
腐食して導電性が低下するという欠点がある。また従来
の金属酸化物粉末は導電性が金属繊維ほど高くないので
高分子材料に導電性を付与するためにはどうしても比較
的多量に添加せざるを得ず、高分子材料が本来有する物
性を低下させる欠点があった。耐薬品性、耐熱性に優れ
る酸化スズにおいても導電性を付与した粉末形状での添
加が試みられている。ところで、導電性付与の効果は導
電性付与材料のアスペクト比が大きいほど、高くなるこ
とが知られている。このため、導電性を有する酸化スズ
のファイバ−化が求められていた。
【0004】しかしながら、従来の固相反応法ではファ
イバ−を製造することは困難であった。このため、特開
昭60−5997号、特開昭60−161337号、特
開昭60ー158199号において、溶融析出法によっ
て酸化スズファイバーを製造する方法が提案されてい
る。しかしながら、これらの方法では1000℃以上の
高温且つ何日にもわたる反応時間を必要とするため、実
験室規模で極少量作製することは可能ではあるが、工業
的に製造できるまでには至っていない。しかも得られる
酸化スズファイバーの形状は直径1μm以下、長さが3
mm以下でアスペクト比も小さく、更に断面も矩形であ
ることが多いため複合材料として用いる場合、その機能
を充分に発揮させることができずその用途が限られてし
まうという問題があった。更に、長径が小さすぎるため
ペーパ状物等を作製することが困難であった。また、得
られる複合材料の導電性等の物性値の再現性を高めよう
とすれば、添加する酸化スズウィスカーの形状および大
きさを再現性よく制御すること重要である。しかしなが
ら、酸化スズウィスカーの形状を制御することは実際困
難であるので、添加する酸化スズの繊維径および長さを
揃えようとすれば、偶然できたものを分級するしかなか
った。それ故、このような非効率的な方法で作製したウ
ィスカーはコストが極めて高く、実際に使用できなかっ
た。
【0005】本発明者らは、スズ化合物及びアルコ−ル
を主成分とする溶液を用いると驚くべき事に曳糸性が現
れ、これを紡糸、加熱することにより、容易にしかもき
わめて安価に酸化スズファイバ−が得られることを見い
出し、既に提案した(特開平4ー35287、特開平5
ー117906、特開平5ー179512)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記方法は優れた方法
であるが、更に曳糸性に優れ、得られる酸化スズゲルフ
ァイバーの乾燥も容易になる前駆体溶液が求められてい
た。そこで、原料として金属スズを前駆体溶液作製時に
併用すると、曳糸性に優れた前駆体溶液が作製でき、更
に得られる酸化スズゲルファイバーの乾燥も容易になる
ことがわかったが、金属スズの溶解に長時間を要するこ
とが問題となった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、金属スズを溶解させる
際に酸素または空気を吹き込むと効率よく金属スズが溶
解し短時間で透明で均一な酸化スズ前駆体溶液が得ら
れ、該溶液を濃縮すると曳糸性に優れた酸化スズファイ
バー用紡糸液が得られ、更に該紡糸液を紡糸して加熱処
理すると酸化スズファイバーが得られること、並びに上
記前駆体溶液をコーティングし、次いで加熱処理を行う
と酸化スズ膜が得られることを見い出し、ここに本発明
を完成させるに至った。
【0008】即ち、本発明は、可溶性スズ化合物および
金属スズを溶媒に溶解して酸化スズ前駆体溶液を製造す
る際に、液相中に酸素または空気を吹き込んで金属スズ
を溶解させることを特徴とする前駆体溶液の製造方法で
ある。
【0009】他の発明は、上記前駆体溶液を濃縮して曳
糸性を高めた酸化スズファイバー用紡糸液を紡糸して酸
化スズゲルファイバーとし、次いで該ゲルファイバーを
加熱処理することを特徴とする酸化スズファイバーの製
造方法である。
【0010】次に本発明を更に具体的に説明する。本発
明の酸化スズ前駆体溶液はコーティング用あるいは酸化
スズファイバーの紡糸用等に適用可能である。コーティ
ング用とする場合は、比較的粘度の低い該前駆体溶液を
基材にコーティングして、次いで加熱処理すれば酸化ス
ズのコーティング膜が得られる。酸化スズファイバーの
紡糸液とする場合は一旦濃縮して曳糸性を高めた後、後
述するように紡糸し、次いで加熱処理すれば酸化スズフ
ァイバーが得られる。以下酸化スズファイバーの紡糸用
として説明するが、これに限定されるものではない。
【0011】本発明に用いる溶媒は、後述するスズ化合
物及び金属スズを溶解させるものであれば特に制限され
ないが、一般にアルコール、アセトン等の有機溶媒ある
いはアルコール等の有機溶媒と水の混合溶液等が挙げら
れる。
【0012】アルコールを一般式ROHで表わすと、R
はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチ
ル基等の非置換アルキル基、2ーメトキシエチル基、2
ーエトキシエチル基、2ーヒドロキシエチル基、1ーメ
トキシー2ープロピル基、メトキシエトキシエチル基、
2ーフェニルエチル基、フェニルメチル基等の置換アル
キル基、アリル基等の非置換アルケニル基、2ーメチル
ー2ープロペニル基、3ーメチルー3ーブテニル基等の
置換アルケニル基等が挙げられる。
【0013】上記の置換アルキル基、置換アルケニル基
または置換アリール基における置換基の具体例として
は、上記したRの具体例に見られるメトキシ基、エトキ
シ基等のアルコキシル基、ヒドロキシル基、フェニル基
等のアリール基、メチル基、エチル基等のアルキル基の
他に、アミノ基、シアノ基、Cl原子、Br原子、I原
子、F原子等のハロゲン等が挙げられる。
【0014】これらアルコ−ルの具体例として、メチル
アルコ−ル、エチルアルコ−ル、プロピルアルコ−ル、
ブチルアルコ−ル、オクチルアルコール、2ーメトキシ
エタノール、2ーエトキシエタノール、エチレングリコ
ール、1ーメトキシー2ープロピルアルコール、メトキ
シエトキシエタノール、2ーフェニルエチルアルコー
ル、ベンジルアルコ−ル、アリルアルコール、2ーメチ
ルー2ープロペンー1ーオール、3ーメチルー3ーブテ
ンー1ーオール等を挙げることができる。特に、メチル
アルコール、エチルアルコールは溶解度が高く好まし
い。上記アルコールは通常単独で用いられるが、金属ス
ズとの反応性、あるいは溶解性等を制御するために2種
類以上のアルコールの混合物を用いることもできる。
【0015】本発明に用いる可溶性スズ化合物(以下、
スズ化合物という)としては、ハロゲン化スズ、有機ス
ズ等が挙げられる。特に、併用する金属スズを溶解させ
る観点から、ハロゲン化スズが好ましい。ハロゲン化ス
ズのハロゲンは、Cl、Br、I、F原子である。この
ハロゲン化スズ化合物のなかでも、塩化スズ、臭化スズ
が価格、安定性の点から好ましい。具体的には、SnC
2、SnCl2・2H20、SnBr2、SnI2、Sn
2等がハロゲン含有量の少なさから好ましく挙げら
れ、特に、SnCl2、SnBr2、SnCl2・2H2
が好ましく用いられる。また該ハロゲン化スズ化合物に
おいて有機化合物で修飾したもの、例えばSn(CH3)
2Cl2等も使用できる。有機スズ化合物としては、(C
32Sn、(C252Sn、(C374Sn等が溶
解する範囲で使用または添加することができる。
【0016】本発明に用いる金属スズの形状は特に限定
されず、板状、棒状、シート状、粒状、粉末状、砂状、
花状のものなどが挙げられ、溶解のしやすさの点からは
粒状、粉末状、砂状のものが好ましい。純度は高い方が
好ましいが、作製方法に影響を与えず、後述する比抵抗
の再現性に影響しない範囲であれば特に制限されない
が、得られる酸化スズファイバーが電池用材料として使
用される際には、電池反応以外の副反応を起こす元素を
含まない方がよい。例えば、電池が鉛蓄電池の場合に
は、鉄、ニッケル等の水素あるいは酸素過電圧等が低い
元素を含まない金属スズが好ましい。
【0017】上記ハロゲン化スズ化合物と金属スズの配
合割合は、原子比〔X/Sn〕が、0.6〜2.0にな
るようにするのが好ましく、更に好ましくは0.6〜
1.5である。X、Snはそれぞれハロゲン、スズの原
子数を表す。原子比〔X/Sn〕が大きいほど金属スズ
は溶解しやすいが、あまりに大きくなると得られる酸化
スズファイバー用紡糸液を紡糸して得られたゲルファイ
バーの吸湿性が高くて乾燥し難くなる。また、上記範囲
より小さいと金属スズの溶解に長時間を要したり、スズ
化合物及び金属スズと、溶媒の配合割合にも依存する
が、沈澱が生じる場合もある。
【0018】上記スズ化合物と金属スズおよび溶媒の配
合割合は、スズ化合物および金属スズが溶媒に均一に溶
解する範囲であれば、特に制限されない。ただし、あま
りにスズ化合物と金属スズの割合が低い場合は曳糸性を
示さないのでかなり濃縮する必要があり、溶媒が無駄に
なる。また、スズ化合物と金属スズの濃度があまりにも
高いと完全に溶解せずに不溶物が残り均一な紡糸液が得
られない。従って、使用するスズ化合物、金属スズおよ
び溶媒の種類によってその配合割合は異なるが、一般的
には溶媒に対するスズ化合物および金属スズの使用割合
はモル比で0.01〜0.5が好ましい。この割合で配
合して透明で均一な溶液とした後、更に溶媒を蒸発させ
て濃縮し所望の粘度を有する酸化スズファイバー用紡糸
液とする。
【0019】本発明において、上記金属スズを溶解させ
る際に、酸素または空気を液相中に吹き込むことが重要
である。特開昭58−185436号に、塩化第一スズ
を溶解させる際に、空気を吹き込むことが提案されてい
る。これは、得られた溶液が長期間に渡って白濁しない
ように、また塩化第一スズを短時間で溶解させるのに有
効とされている。しかしながら、本発明おいて塩化第一
スズの溶解時間は短くまた前駆体の安定性が高いので、
全く問題にはならない。
【0020】本発明において問題になったのは、如何に
金属スズを溶解させるかであった。本発明者らは、種々
検討した結果、液相中に酸素または空気を積極的に吹き
込みなが溶解操作を行うと、短時間で金属スズが溶解す
ることを見い出した。この理由は、本発明者等も充分に
は説明し得ないが、金属スズは水素過電圧が高い金属な
ので、金属スズが0価から2価あるいは4価に変化した
時に生じる残った電子をプロトンあるいは水が受け取っ
て水素となる反応が、金属スズ上で進みにくいためとも
推定される。この場合、電子が消費されないので金属ス
ズが溶解し難くなると考えられる。また、溶媒として有
機溶媒が主成分となっていることが関係しているかもし
れない。そこで、溶液中に酸素を存在させると、金属ス
ズが溶解する時に生じる電子を酸素が消費する反応が起
こりやすくなるので、反応が進んで溶解しやすくなった
のではないかと推測される。
【0021】酸素または空気を溶媒中に吸収させる方法
は特に制限されないが溶媒を液滴または液膜状にして酸
素または空気中に分散させて吸収させる方法や、酸素ま
たは空気を溶媒からなる液相中に吹き込んで分散させて
吸収させる方法を用いることができるが、溶媒中に金属
スズが含有されていることから後者の方法を本発明では
採用する。
【0022】酸素または空気を溶媒からなる液相中に吹
き込む方法や装置は特に制限されず公知のものが採用で
きるが、細かい気泡状にして溶媒と接触する面積を大き
くし且つ容器内の液相底部に吹き込んで接触時間を長く
する方が溶解操作時間を短縮できるので好ましい。これ
らの方法を具体的に例示すると、実験室的にはボンベに
充填された酸素または空気を先端にガラスフィルター等
がついた管を通して小さな気泡状にして溶媒中に吹き込
む方法を用いる事ができる。工業的には気泡塔、気泡攪
拌槽等を用いる事ができる。
【0023】酸素又は空気の吹き込む量は、溶媒の量、
金属スズの量等によって金属スズの溶解の仕方が異なる
ため一概に決めることはできないが、通常溶媒に対する
体積比で一分間に1/2〜1/200の量を流す。また
吹き込み操作は、金属スズを溶媒中に投入する前後から
該金属スズが完全に溶解するまで連続的に実施するのが
一般的ではあるが、溶解状態を見ながら断続的に実施し
ても良い。
【0024】本発明において、紡糸を安定的に行うため
に、且つ得られるファイバーの機械的強度や安定性を高
めるために、シリコン、アルミニウム、ゲルマニウム、
チタン、ジルコニウム、マグネシウム、ホウ素(以下、
総称して第二元素と言う場合もある)のアルコキシド、
ハロゲン化物、オキシ塩化物、硝酸塩、あるいは硫酸塩
等の可溶性の金属化合物(以下、可溶性金属化合物と言
う場合もある)を酸化スズファイバー用紡糸液中に添加
することもできる。酢酸塩も可溶性であれば用いること
もできる。
【0025】上記可溶性金属化合物の添加量は、紡糸、
加熱処理によって生じる最終形態の第二元素の酸化物が
前記範囲内の構成比率になるように予め算定して決定す
ればよい。通常、使用原料モル比からの計算値が酸化ス
ズファイバー中の第二元素の酸化物のモル比と一致す
る。
【0026】シリコンの可溶性金属化合物としては、シ
リコンアルコキシド、ハロゲン化ケイ素等が挙げられ
る。シリコンアルコキシドとしては、一般式Si(OR
A4、RBSi(ORA3、RBCSi(ORA2で表
されるシリコンアルコキシドが用いられる。ここで、R
A、RB、RCは、各々、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基等の直鎖状または分岐状アル
キル基;エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペン
テニル基等の直鎖状または分岐状アルケニル基;フェニ
ル基等のアリール基を示す。シリコンアルコキシドを具
体的に例示すると、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシ
シラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、プロピルトリ
メトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソ
ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシ
シラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、アミ
ルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、
n−オクチルトリエトキシシラン、n−オクタデシルト
リエトキシシラン、n−ドデシルトリエトキシシラン、
メチルトリブトキシシラン、エチルトリブトキシシラ
ン、エチルトリプロポキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、アリルトリエトキシシラン、ジフェニルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビニルメチル
ジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、エチル
メチルジエトキシシラン等が挙げられる。ハロゲン化珪
素としては、SiCl4、SiHCl3、SiH2Cl2
が挙げられる。
【0027】アルミニウムの可溶性金属化合物の一例を
例示すると、AlCl3、AlCl3・6H2O、AlB
3、AlBr3・6H2O、AlI3、AlI3・6H
2O、Al(NO33・9H2O、Al(NO33・6H
2O、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウム
のアルコキシド等が挙げられる。
【0028】ゲルマニウムの可溶性金属化合物として
は、GeCl4、GeBr2、GeBr4、テトラエトキ
シゲルマニウム等のゲルマニウムアルコキシド等が挙げ
られ、チタンの可溶性金属化合物としては、TiC
4、TiCl3、TiCl2、TiBr4、TiBr4
6H2O、TiF4、テトライソプロポキシチタン等のチ
タンアルコキシド等が挙げられる。ジルコニムの可溶性
金属化合物としては、ZrCl4、Zr(NO34・5
2O、ZrOCl2・8H2O、ZrOI2・8H2O、
テトラブトキシジルコニウム等のジルコニウムアルコキ
シドが挙げられ、マグネシウムの可溶性金属化合物とし
ては、MgCl2・6H2O、MgBr2・6H2O、Mg
(NO32・nH2O、マグネシウムアルコキシド等が
挙げられる。ほう素の可溶性金属化合物としては、H2
47、H3BO3、HBF4、BBr2、トリメトキシボ
ロン等のほう素アルコキシド等が挙げられる。
【0029】また、上記可溶性金属化合物は最初から当
該化合物である必要はなく、溶液中で初期に当該化合物
となるようにしてもよい。例えば、ハロゲン化アルミニ
ウムの場合には、金属アルミニウムを溶液に添加してハ
ロゲン化水素を溶液に吹き込んで一部ハロゲン化しても
よい。
【0030】可溶性金属化合物がジルコニウム化合物の
場合、酸化スズファイバー中に生成する酸化ジルコニウ
ムの正方晶、あるいは立方晶を安定化、あるいは準安定
化させて強度を高くしたり、酸素イオン導電性を高める
ために含有させる酸化カルシウム、酸化マグネシム等の
アルカリ土類酸化物、酸化イットリウム、酸化セリウ
ム、酸化ネオジウム、酸化サマリウム、酸化ガドリニウ
ム、酸化ユーロピウム、酸化スカンジウム等の希土類酸
化物の原料としては、これら各元素のアルコキシド、塩
化物、オキシ塩化物、硝酸塩、硫酸塩、あるいは酢酸塩
等の可溶性の原料を用いることができる。
【0031】上記可溶性金属化合物を酸化スズファイバ
ー用紡糸液に添加することにより、高い湿度雰囲気下に
おいても比較的安定的にしかも長径の大きなファイバー
を紡糸することができる。又、紡糸直後のゲルファイバ
ーは軟化して崩れやすくなることが少なくなるため取扱
いが非常に容易になる。更に最終的に得られるファイバ
ーの機械的強度や安定性が向上する。
【0032】酸化スズは加熱処理温度により、非晶質あ
るいは結晶質のどちらの形態でも存在するが、導電性の
高いものを得たい場合には結晶質の方が好ましい。ま
た、アルコール可溶性金属化合物は後述する加熱処理に
より、第二元素の酸化物となる。酸化スズは第二元素の
酸化物を一部固溶、大部分を混合物の形態で含有して存
在しているものと推定される。固溶する場合には、第二
元素は酸化スズ中のスズ原子に置換し、あるいは酸化ス
ズの結晶構造中に侵入し存在するが、この場合も単に酸
化物の形態で含有するとここでは表現することもある。
また、固溶しないで混合物の形態で存在する場合も、第
二元素は、酸素が存在する雰囲気下で加熱処理を行った
ものは大部分酸化物となるが、一部酸化しないで含有さ
れる場合もある。
【0033】第二元素の酸化物であるシリカ、酸化アル
ミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化
ホウ素等の成分は、酸化スズに固溶するごく少量を除い
て、大部分酸化スズ中に混合物の形態で分散して存在す
るものと推定される。酸化ゲルマニウムおよび酸化チタ
ンの場合には、固溶する範囲が更に広くなる。また、約
16〜約82モル%、あるいは約12〜約86モル%
(該範囲は報告者によって多少異なる)の酸化チタンを
添加した場合には、スピノーダル分解によって酸化スズ
がリッチな固溶体と酸化チタンリッチな固溶体に分離
し、両相がミクロな構造で複合化されて存在していると
考えられる。その結果、機械的強度が向上する以外に、
新規な繊維状のコンデンサ材料、ガスセンサ素子のよう
な半導体材料として有望なものとなる。
【0034】上記第二元素の酸化物は、それぞれ単独で
含有されてもよく、あるいは複数が同時に含有されてい
てもよい。該成分の含有量は、特に制限されず目的に応
じて適宜決定すればよい。特に引っ張り強度等を高めた
い場合には、該成分が多めに含有されていることが有効
となる。通常、酸化スズ20〜98モル%、第二元素の
酸化物は2〜80モル%である。酸化スズファイバー中
の第二元素の酸化物の構成比率は、化学分析や蛍光X線
分析によって確認できるが、通常は原料比から理論的な
計算で算出されたものと大差を生じないので、製造原料
比が明かな場合は該原料比から算出することもできる。
【0035】また、本発明において、高速での紡糸を可
能にするために可溶性高分子化合物を酸化スズファイバ
ー用紡糸液中に添加することもできる。このような高分
子化合物としては可溶な高分子化合物であれば何等制限
なく使用することができる。具体的に例示すれば、エチ
ルセルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、プロ
ピオン酸セルロース、三酢酸セルロース、アセチルブチ
ルセルロース、ヒドロキシルプロピルセルロース等のセ
ルロース類、ポリビニルブチラール、ポリメチレンオキ
シド、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシ
ド、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。これらの可溶性高
分子化合物を添加することにより、雰囲気中の湿度にあ
まり左右されずに紡糸できる他、低粘度の紡糸液でも紡
糸できるようになるためより高速で紡糸することが可能
となる。これら可溶性高分子化合物の添加量は、上記金
属スズに対して、0.01〜20重量%が好ましい。上
記可溶性高分子化合物の添加量が0.01重量%よりも
少ないと充分な効果が得られない。一方、20重量%を
越えてもその効果は飽和するだけでなく、紡糸したゲル
ファイバーを加熱処理する時に、カーボンや炭酸ガスの
発生量が増加して除去し難くなったり、得られるファイ
バー中に気孔が生成したりするので好ましくない。
【0036】本発明において、導電性の高い酸化スズフ
ァイバーを得るためには、酸化スズファイバー用紡糸液
中に可溶性周期律表第V族化合物(以下第V族化合物と
いう)を必要に応じて含有させることができる。この第
V族化合物は、後述する加熱処理によって最終的には酸
化物となって酸化スズ中に固溶するか或は混合物となっ
て存在する。
【0037】第V族化合物としては、バナジウム化合
物、ニオブ化合物、タンタル化合物、アンチモン化合
物、あるいはビスマス化合物等の第V族元素の化合物が
挙げられる。これらの化合物はアルコールに可溶性であ
ることが必要であるが、溶液に前述のハロゲン化水素が
溶解している場合には、例えばアンチモンのような単体
でも溶解する場合があるので、このような単体も用いる
ことができる。
【0038】具体的には、バナジウム化合物として、V
Br3、VCl2、VCl3、VCl4、VOBr2、VO
Br3、VOCl3、VF3、VF4、VF5、VI36H2
O、バナジウムのアルコキシドが挙げられ、ニオブ化合
物として、NbCl5、NbBr5、NbF5、NbOC
3、ニオブのアルコキシドが挙げられ、タンタル化合
物として、TaBr5、TaCl5、タンタルのアルコキ
シドが、アンチモン化合物として、SbCl3、SbC
5、SbBr3、オキシ塩化アンチモン、あるいはアン
チモンのアルコキシドが、また、ビスマス化合物として
は、BiCl3、BiI3、ビスマスのアルコキシド等が
挙げられる。
【0039】上記第V族化合物の配合割合は、目的とす
る導電性を勘案して酸化スズファイバー中の第V族元素
の酸化物量を算出し、それに基づいて決定される。
【0040】可溶性スズ化合物、金属スズ、可溶性金属
化合物、可溶性高分子化合物、および可溶性第V族化合
物の溶媒への溶解方法は、特に限定されない。例えば、
攪拌下、酸素または空気を吹き込みながら、アルコール
等の溶媒に可溶性スズ化合物、金属スズ、可溶性金属化
合物、可溶性高分子化合物、および可溶性第V族化合物
を同時にまたは順次溶解させる方法等が採用される。溶
解時の温度条件も特に限定されず、通常室温〜溶液の沸
点の温度範囲で実施するが、溶解を促進するために、溶
媒をリフラックスさせることも効果的である。
【0041】更に本発明の酸化スズファイバー用紡糸液
の安定性を向上させるために、更にアセチルアセトン、
アセト酢酸エチル、マロン酸ジエチル等のカルボキシル
基を2個以上有する化合物等、あるいは酒石酸、コハク
酸、乳酸等の有機酸等をスズの錯化剤として適宜含有さ
せてもよく、更に曳糸性を増すための化合物を添加する
ことも可能である。
【0042】紡糸方法は特に制限はなく、従来の紡糸方
法を用いることができる。例えば、紡糸ノズルから酸化
スズファイバー用紡糸液を押し出す方法等が挙げられ
る。得られるファイバーの長径、及び直径等は前記紡糸
液の粘度、ノズル径あるいは紡糸ノズルから紡糸液を押
し出す速度等を調整することによって任意に制御するこ
とができる。
【0043】ゲルファイバーの加熱処理は、ゲルファイ
バーからアルコールなどの有機溶媒、あるいは水などを
除去してファイバーの骨格を強くし、場合によっては、
更に結晶化させる温度で行われる。酸化スズファイバー
用紡糸液から紡糸したままのゲルファイバーはそのまま
では十分な機械的強度を示さない。機械的強度はゲルフ
ァイバーを加熱処理することで発現する。該加熱処理温
度は得られるファイバーに機械的強度を付与できる温度
範囲内で有れば特に限定されない。加熱処理温度が低い
場合にはファイバー中にアルコール等の溶媒、水などが
残存するために十分な機械的強度が生じない。また、加
熱処理温度が高すぎると酸化スズの分解が進行したり、
あるいはファイバー中の結晶粒が成長し過ぎ強度が低下
するなどの問題が生じる。上記理由により、加熱処理温
度は250〜1550℃の範囲が好ましい。更に好適に
は300〜1500℃の温度で加熱処理することが好ま
しい。
【0044】第V族化合物を添加して、得られるファイ
バーの導電性を向上させたい場合もまた加熱処理が必要
である。酸化スズファイバー用紡糸液から紡糸したまま
のゲルファイバーはそのままでは絶縁体であり、導電性
はゲルファイバーを加熱処理することで発現する。該加
熱処理温度は得られるファイバーに導電性を付与できる
温度範囲内であれば特に限定されない。一般に、加熱処
理温度が低い場合にはファイバー中にアルコールなどの
有機物、水等が残存するため、また第V族化合物が酸化
物の形態にならず酸化スズと充分に固溶しないため導電
性が生じない。また加熱処理温度が高すぎると、ファイ
バー中の第V族化合物が揮散し導電性が低下する、酸化
スズの分解が進行する、ファイバー中の結晶粒が成長し
過ぎ強度が低下するなどの問題を生じる。このため、加
熱処理温度として250℃〜1550℃の温度範囲が好
ましい。さらに好適には、300℃〜1500℃の温度
で加熱処理することが好ましい。
【0045】また、加熱処理は通常空気中で行われる
が、特に導電性の高いファイバーを得たいときには、窒
素、アルゴン、水素、アルゴンと水素の混合ガスなどの
還元性雰囲気下や真空中で加熱処理を行うことができ
る。
【0046】更に、該加熱処理に際し、ゲルファイバー
中に存在する水、アルコール等の溶媒揮発成分を、乾燥
によって除去することが良好な酸化スズファイバーを得
るために望ましい。かかる乾燥は、加熱処理と同時に行
っても良いが、加熱処理前に予め行う方が良好なファイ
バーを得るためには好ましい。これらの場合、乾燥温度
は得られるファイバーにクラックが発生することを防止
するために、出来るだけ低い温度で行うことが好ましい
が、溶媒に沸点の高い溶媒を用いた場合には、余り低す
ぎると乾燥に長時間を要し、効果的でない。一般的な乾
燥温度は室温〜300℃の範囲とすることが好ましい。
【0047】第V族化合物を含有する酸化スズファイバ
ー用紡糸液から得られる酸化スズファイバーの比抵抗値
は、第V族化合物の種類、添加量、焼成雰囲気及び焼成
温度等によって大きく変わるが、通常、103〜10ー1
Ω・cmの値をとることができる。還元雰囲気で焼成す
ると10-4Ω・cmの値も得ることができる。
【0048】また、本発明によって得られる酸化スズフ
ァイバーは、結晶質、非晶質のいずれでも取りうるが、
導電性の観点からは結晶質の方が好ましい。
【0049】
【発明の効果】本発明の方法により、安価な金属スズを
併用して曳糸性に優れた紡糸液が効率的に得られるよう
になり、工業的に優れた酸化スズ前駆体溶液の製造方法
が確立できた。
【0050】
【実施例】本発明を以下実施例によって具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。
【0051】実施例1 先端にガラスフィルターを有する管を備えた容器内に、
塩化第一スズ(SnCl2)379.23g(2.0モ
ル)および金属スズ(Sn)237.42g(2.0モ
ル)をメタノール1,920gに加え、酸素ガスを20
0ml/minの流量で吹き込みながら攪拌した。24
時間後に金属スズは完全に溶解していた。この溶液を濃
縮し高粘性の紡糸液を調整した。この紡糸液を圧力を加
えてノズルから押し出し、ドラムに連続的に巻き取っ
た。得られたゲルファイバーを室温で1日放置後、1℃
/minの速度で400℃まで昇温しその後2℃/mi
nの速度で800℃まで昇温しその温度で120分間保
持して加熱処理を行なった。得られたファイバーは平均
30μmの直径を有し、X線回折の結果、酸化スズであ
ることが確認された。得られたファイバ−の比抵抗は平
均8×104Ω・cmであった。また、ファイバーの引
っ張り強度は平均11MPaであった。
【0052】実施例2 実施例1と同じ容器を用い、塩化第一スズ(SnC
2)318.71g(1.68モル)および金属スズ
(Sn)275.41g(2.32モル)をメタノール
1,920gに加え、酸素ガスを200ml/minの
流量で吹き込みながら攪拌した。24時間後に金属スズ
は完全に溶解していた。その後、三塩化アンチモン(S
bCl3)48.1g(0.211モル)を添加溶解さ
せた。この溶液を濃縮し高粘性の紡糸液を調製した。こ
の紡糸液を圧力を加えてノズルから押し出し、ドラムに
連続的に巻き取った。得られたゲルファイバーを実施例
1と同様の条件で加熱処理を行った。得られたファイバ
ーは平均30μmの直径を有し、ケイ光X線分析によ
り、アンチモンが仕込組成通りファイバー中に存在して
いることが確認された。また、X線回折の結果、酸化ス
ズのピークを有すること、アンチモンはその酸化物など
のピークはみられず酸化スズ中に固溶していることが確
認された。得られたファイバ−の比抵抗は平均8*10
-1Ω・cmであった。また、ファイバーの引っ張り強度
は平均6MPaであった。
【0053】実施例3 実施例1と同じ容器を用い、塩化第一スズ(SnC
2)318.71g(1.68モル)および金属スズ
(Sn)275.41g(2.32モル)をメタノール
1,920gに加え、酸素ガスを200ml/minの
流量で吹き込みながら攪拌した。24時間後に金属スズ
は完全に溶解していた。その後、三塩化アンチモン(S
bCl3)48.1g(0.211モル)とテトラエト
キシシラン92.5g(0.444モル)を添加溶解さ
せた。この溶液を濃縮し高粘性の紡糸液を調製した。こ
の紡糸液を圧力を加えてノズルから押し出し、ドラムに
連続的に巻き取った。得られたゲルファイバーを実施例
1と同様の条件で加熱処理を行った。得られたファイバ
ーは平均30μmの直径を有し、ケイ光X線分析によ
り、アンチモン、シリカが仕込組成通りファイバー中に
存在していることが確認された。また、X線回折の結
果、酸化スズのピークを有すること、アンチモンはその
酸化物などのピークはみられず酸化スズ中に固溶してい
ることが確認された。得られたファイバ−の比抵抗は平
均1Ω・cmであった。また、ファイバーの引っ張り強
度は平均40MPaであった。
【0054】実施例4 実施例1と同じ容器を用い、塩化第一スズ(SnC
2)318.71g(1.68モル)および金属スズ
(Sn)275.41g(2.32モル)をメタノール
1,920gに加え、空気を200ml/minの流量
で吹き込みながら攪拌した。5日後に金属スズは完全に
溶解していた。その後、三塩化アンチモン(SbC
3)48.1g(0.211モル)とテトラエトキシ
シラン92.5g(0.444モル)を添加溶解させ
た。この溶液を濃縮し高粘性の紡糸液を調製した。この
紡糸液を圧力を加えてノズルから押し出し、ドラムに連
続的に巻き取った。得られたゲルファイバーを実施例1
と同様の条件で加熱処理を行った。得られたファイバー
は平均30μmの直径を有し、ケイ光X線分析により、
アンチモン、シリカが仕込組成通りファイバー中に存在
していることが確認された。また、X線回折の結果、酸
化スズのピークを有すること、アンチモンはその酸化物
などのピークはみられず酸化スズ中に固溶していること
が確認された。得られたファイバ−の比抵抗は平均1Ω
・cmであった。また、ファイバーの引っ張り強度は平
均40MPaであった。
【0055】比較例1 酸素および空気を吹き込まないで攪拌すること以外、実
施例1と同様に行ったところ、金属スズは20日後に溶
解した。この溶液を濃縮し高粘性の紡糸液を調整した。
この紡糸液を圧力を加えてノズルから押し出し、ドラム
に連続的に巻き取った。得られたゲルファイバーを実施
例1と同様の条件で加熱処理を行った。得られたファイ
バーは平均30μmの直径を有し、X線回折の結果、酸
化スズであることが確認された。得られたファイバ−の
比抵抗は平均8×104Ω・cmであった。また、ファ
イバーの引っ張り強度は平均11MPaであった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−117906(JP,A) 特開 平5−179512(JP,A) 特開 昭58−185436(JP,A) 特開 昭64−27635(JP,A) 特開 平6−346297(JP,A) 特開 平9−95824(JP,A) 特開 平9−95825(JP,A) 特開 平10−168664(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 9/08 C01G 19/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可溶性スズ化合物および金属スズを溶媒
    に溶解して酸化スズ前駆体溶液を製造する際に、液相中
    に酸素または空気を吹き込んで金属スズを溶解させるこ
    とを特徴とする酸化スズ前駆体溶液の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造方法で得られた酸化
    スズ前駆体溶液を濃縮することを特徴とする酸化スズフ
    ァイバー用紡糸液の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の製造方法によって得られ
    る酸化スズファイバー用紡糸液を紡糸して酸化スズゲル
    ファイバーとし、次いで該ゲルファイバーを加熱処理す
    ることを特徴とする酸化スズファイバーの製造方法。
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