JPH0892821A - 酸化スズファイバーの製造方法 - Google Patents
酸化スズファイバーの製造方法Info
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- JPH0892821A JPH0892821A JP22216694A JP22216694A JPH0892821A JP H0892821 A JPH0892821 A JP H0892821A JP 22216694 A JP22216694 A JP 22216694A JP 22216694 A JP22216694 A JP 22216694A JP H0892821 A JPH0892821 A JP H0892821A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 塩化第一スズなどのハロゲン化スズ化合物、
ポリエチレンオキサイド等のアルコール可溶性高分子化
合物、テトラメトキシシランなどのシリコンアルコキシ
ド、および三塩化アンチモンなどの第V族化合物をメタ
ノールなどのアルコールに溶解して紡糸液を調製し、次
いで該紡糸液から紡糸したゲルファイバーをアンモニア
雰囲気に接触させ、更に加熱処理をして酸化スズファイ
バーを製造する。 【効果】 湿度の高い雰囲気下に紡糸後のゲルファイバ
ーを放置してもファイバーの切断や軟化によるファイバ
ー形状の崩れが防止でき、しかも高速での紡糸が可能に
なる。従って、工業的に所定形状の紡糸並びにファイバ
ーの製造が安定して行なえ生産性が向上する。
ポリエチレンオキサイド等のアルコール可溶性高分子化
合物、テトラメトキシシランなどのシリコンアルコキシ
ド、および三塩化アンチモンなどの第V族化合物をメタ
ノールなどのアルコールに溶解して紡糸液を調製し、次
いで該紡糸液から紡糸したゲルファイバーをアンモニア
雰囲気に接触させ、更に加熱処理をして酸化スズファイ
バーを製造する。 【効果】 湿度の高い雰囲気下に紡糸後のゲルファイバ
ーを放置してもファイバーの切断や軟化によるファイバ
ー形状の崩れが防止でき、しかも高速での紡糸が可能に
なる。従って、工業的に所定形状の紡糸並びにファイバ
ーの製造が安定して行なえ生産性が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化スズファイバーの
製造方法に関する。
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化スズは、耐薬品性、耐熱性に優れ、
しかも導電性を広範囲において制御できる優れた材料で
あり種々の用途に用いられている。最近では、3次の非
線形光学材料としても研究が進められている。
しかも導電性を広範囲において制御できる優れた材料で
あり種々の用途に用いられている。最近では、3次の非
線形光学材料としても研究が進められている。
【0003】ガスセンサにおいては感度及び応答速度の
改善の観点から酸化スズのファイバ−形状での提供が強
く望まれてきた。また、高分子材料に導電性を付与する
目的でカ−ボンファイバ−等の添加が行われているが、
カ−ボンを用いた場合、それ自体黒色のため材料の明彩
色化が図れない、また非常に軽いため飛散し易い等の問
題点があった。このため、金属繊維や金属酸化物の粉末
を添加することが行なわれている。金属繊維は高い導電
性を有するものの長時間経過すると表面が酸化あるいは
腐食して導電性が低下するという欠点がある。また従来
の金属酸化物粉末は導電性が金属繊維ほど高くないので
高分子材料に導電性を付与するためにはどうしても比較
的多量に添加せざるを得ず、高分子材料が本来有する物
性を低下させる欠点があった。耐薬品性、耐熱性に優れ
る酸化スズにおいても導電性を付与した粉末形状での添
加が試みられている。
改善の観点から酸化スズのファイバ−形状での提供が強
く望まれてきた。また、高分子材料に導電性を付与する
目的でカ−ボンファイバ−等の添加が行われているが、
カ−ボンを用いた場合、それ自体黒色のため材料の明彩
色化が図れない、また非常に軽いため飛散し易い等の問
題点があった。このため、金属繊維や金属酸化物の粉末
を添加することが行なわれている。金属繊維は高い導電
性を有するものの長時間経過すると表面が酸化あるいは
腐食して導電性が低下するという欠点がある。また従来
の金属酸化物粉末は導電性が金属繊維ほど高くないので
高分子材料に導電性を付与するためにはどうしても比較
的多量に添加せざるを得ず、高分子材料が本来有する物
性を低下させる欠点があった。耐薬品性、耐熱性に優れ
る酸化スズにおいても導電性を付与した粉末形状での添
加が試みられている。
【0004】ところで、導電性付与の効果は導電性付与
材料のアスペクト比が大きいほど、高くなることが知ら
れている。このため、導電性を有する酸化スズのファイ
バ−化が求められていた。しかしながら、従来の固相反
応法ではファイバ−を製造することは困難であった。こ
のため、特開昭60−5997号、特開昭60−161
337号、特開昭60ー158199号において、溶融
析出法によって酸化スズを製造する方法が提案されてい
る。しかしながら、これらの方法では1000℃以上の
高温且つ何日にもわたる反応時間を必要とするため、実
験室規模で極少量作製することは可能ではあるが、工業
的に製造できるまでには至っていない。しかも得られる
酸化スズファイバーの形状は直径1μm以下、長さが3
mm以下でアスペクト比も小さく、更に断面も矩形であ
ることが多いため複合材料として用いる場合、その機能
を充分に発揮させることができずその用途が限られてし
まうという問題があった。更に、長径が小さすぎるため
ペーパ状物等を作製することが困難であった。また、得
られる複合材料の導電性等の物性値の再現性を高めよう
とすれば、添加する酸化スズウィスカーの形状および大
きさを再現性よく制御すること重要である。しかしなが
ら、酸化スズウィスカーの形状を制御することは実際困
難であるので、添加する酸化スズの繊維径および長さを
揃えようとすれば、偶然できたものを分級するしかなか
った。それ故、このような非効率的な方法で作製したウ
ィスカーはコストが極めて高く、実際に使用できなかっ
た。
材料のアスペクト比が大きいほど、高くなることが知ら
れている。このため、導電性を有する酸化スズのファイ
バ−化が求められていた。しかしながら、従来の固相反
応法ではファイバ−を製造することは困難であった。こ
のため、特開昭60−5997号、特開昭60−161
337号、特開昭60ー158199号において、溶融
析出法によって酸化スズを製造する方法が提案されてい
る。しかしながら、これらの方法では1000℃以上の
高温且つ何日にもわたる反応時間を必要とするため、実
験室規模で極少量作製することは可能ではあるが、工業
的に製造できるまでには至っていない。しかも得られる
酸化スズファイバーの形状は直径1μm以下、長さが3
mm以下でアスペクト比も小さく、更に断面も矩形であ
ることが多いため複合材料として用いる場合、その機能
を充分に発揮させることができずその用途が限られてし
まうという問題があった。更に、長径が小さすぎるため
ペーパ状物等を作製することが困難であった。また、得
られる複合材料の導電性等の物性値の再現性を高めよう
とすれば、添加する酸化スズウィスカーの形状および大
きさを再現性よく制御すること重要である。しかしなが
ら、酸化スズウィスカーの形状を制御することは実際困
難であるので、添加する酸化スズの繊維径および長さを
揃えようとすれば、偶然できたものを分級するしかなか
った。それ故、このような非効率的な方法で作製したウ
ィスカーはコストが極めて高く、実際に使用できなかっ
た。
【0005】本発明者らは、高価で且つ反応速度が速い
ため不安定で取り扱いが難しいスズアルコキシドを原料
として用いることなく、スズ化合物及びアルコ−ルを主
成分とする溶液を用いると驚くべき事に曳糸性が現れ、
これを紡糸、加熱することにより、容易にしかもきわめ
て安価に酸化スズファイバ−が得られることを見い出
し、既に提案した(特開平4ー35287、特開平5ー
117906、特開平5ー179512)。
ため不安定で取り扱いが難しいスズアルコキシドを原料
として用いることなく、スズ化合物及びアルコ−ルを主
成分とする溶液を用いると驚くべき事に曳糸性が現れ、
これを紡糸、加熱することにより、容易にしかもきわめ
て安価に酸化スズファイバ−が得られることを見い出
し、既に提案した(特開平4ー35287、特開平5ー
117906、特開平5ー179512)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記紡
糸液を用いて紡糸した場合、紡糸してから加熱処理する
までの間にゲルファイバーが高い湿度雰囲気に接すると
糸形状が保持されず軟化して崩れるという現象が生じる
場合が出てきた。そこで、紡糸時および/または紡糸後
の雰囲気中の湿度によって糸形状が崩れないファイバー
の製造方法について鋭意研究を重ねた。
糸液を用いて紡糸した場合、紡糸してから加熱処理する
までの間にゲルファイバーが高い湿度雰囲気に接すると
糸形状が保持されず軟化して崩れるという現象が生じる
場合が出てきた。そこで、紡糸時および/または紡糸後
の雰囲気中の湿度によって糸形状が崩れないファイバー
の製造方法について鋭意研究を重ねた。
【0007】
【課題を解決するための手段】その結果、紡糸後のゲル
ファイバーをアンモニア雰囲気に接触させるとゲルファ
イバーの耐湿性が増すことを見い出し、ここに本発明を
完成させるに至った。
ファイバーをアンモニア雰囲気に接触させるとゲルファ
イバーの耐湿性が増すことを見い出し、ここに本発明を
完成させるに至った。
【0008】即ち、本発明は、アルコールにハロゲン化
スズ化合物およびアルコール可溶性高分子化合物を溶解
させてなる紡糸液から紡糸したゲルファイバーをアンモ
ニア雰囲気に接触させた後、加熱処理することを特徴と
する酸化スズファイバーの製造方法である。
スズ化合物およびアルコール可溶性高分子化合物を溶解
させてなる紡糸液から紡糸したゲルファイバーをアンモ
ニア雰囲気に接触させた後、加熱処理することを特徴と
する酸化スズファイバーの製造方法である。
【0009】他の発明は、アルコールにハロゲン化スズ
化合物、アルコール可溶性高分子化合物および周期律表
第V族元素化合物を溶解させてなる紡糸液から紡糸した
ゲルファイバーをアンモニア雰囲気に接触させた後、加
熱処理することを特徴とする酸化スズファイバーの製造
方法である。
化合物、アルコール可溶性高分子化合物および周期律表
第V族元素化合物を溶解させてなる紡糸液から紡糸した
ゲルファイバーをアンモニア雰囲気に接触させた後、加
熱処理することを特徴とする酸化スズファイバーの製造
方法である。
【0010】更に別の発明は、アルコールにハロゲン化
スズ化合物、アルコール可溶性高分子化合物およびシリ
コンアルコキシドを溶解させてなる溶液から紡糸したゲ
ルファイバーをアンモニア雰囲気に接触させた後、加熱
処理することを特徴とする酸化スズファイバーの製造方
法である。
スズ化合物、アルコール可溶性高分子化合物およびシリ
コンアルコキシドを溶解させてなる溶液から紡糸したゲ
ルファイバーをアンモニア雰囲気に接触させた後、加熱
処理することを特徴とする酸化スズファイバーの製造方
法である。
【0011】更に別の発明は、アルコールにハロゲン化
スズ化合物、アルコール可溶性高分子化合物、シリコン
アルコキシドおよび周期律表第V族元素化合物を溶解さ
せてなる溶液から紡糸したゲルファイバーをアンモニア
雰囲気に接触させた後、加熱処理することを特徴とする
酸化スズファイバーの製造方法である。
スズ化合物、アルコール可溶性高分子化合物、シリコン
アルコキシドおよび周期律表第V族元素化合物を溶解さ
せてなる溶液から紡糸したゲルファイバーをアンモニア
雰囲気に接触させた後、加熱処理することを特徴とする
酸化スズファイバーの製造方法である。
【0012】次に本発明を更に具体的に説明する。
【0013】本発明に用いるアルコールは後述のハロゲ
ン化スズ化合物を溶解するものであれば何ら制限されな
い。これらアルコールを一般式ROHで表わすと、Rは
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル
基等の非置換アルキル基、2ーメトキシエチル基、2ー
エトキシエチル基、2ーヒドロキシエチル基、1ーメト
キシー2ープロピル基、メトキシエトキシエチル基、2
ーフェニルエチル基、フェニルメチル基等の置換アルキ
ル基、アリル基等の非置換アルケニル基、2−メチル−
2−プロペニル基、3−メチル−3−ブテニル基等の置
換アルケニル基等が挙げられる。
ン化スズ化合物を溶解するものであれば何ら制限されな
い。これらアルコールを一般式ROHで表わすと、Rは
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル
基等の非置換アルキル基、2ーメトキシエチル基、2ー
エトキシエチル基、2ーヒドロキシエチル基、1ーメト
キシー2ープロピル基、メトキシエトキシエチル基、2
ーフェニルエチル基、フェニルメチル基等の置換アルキ
ル基、アリル基等の非置換アルケニル基、2−メチル−
2−プロペニル基、3−メチル−3−ブテニル基等の置
換アルケニル基等が挙げられる。
【0014】上記の置換アルキル基、置換アルケニル基
または置換アリール基における置換基の具体例として
は、上記したRの具体例に見られるメトキシ基、エトキ
シ基等のアルコキシル基、ヒドロキシル基、フェニル基
等のアリール基、メチル基、エチル基等のアルキル基の
他に、アミノ基、シアノ基、Cl原子、Br原子、I原
子、F原子等のハロゲン等が挙げられる。
または置換アリール基における置換基の具体例として
は、上記したRの具体例に見られるメトキシ基、エトキ
シ基等のアルコキシル基、ヒドロキシル基、フェニル基
等のアリール基、メチル基、エチル基等のアルキル基の
他に、アミノ基、シアノ基、Cl原子、Br原子、I原
子、F原子等のハロゲン等が挙げられる。
【0015】これらアルコ−ルを具体的に例示すると、
メチルアルコ−ル、エチルアルコ−ル、プロピルアルコ
−ル、ブチルアルコ−ル、オクチルアルコール、2ーメ
トキシエタノール、2ーエトキシエタノール、エチレン
グリコール、1ーメトキシー2ープロピルアルコール、
メトキシエトキシエタノール、2ーフェニルエチルアル
コール、ベンジルアルコ−ル、アリルアルコール、2ー
メチルー2ープロペンー1ーオール、3ーメチルー3ー
ブテンー1ーオール等を挙げることができる。特に、メ
チルアルコール、エチルアルコールはハロゲン化スズ化
合物の溶解度が高く好ましい。上記アルコールは通常単
独で用いられるが、ハロゲン化スズ化合物との反応性、
あるいはハロゲン化スズ化合物の溶解性等を制御するた
めに2種類以上のアルコールの混合物を用いることもで
きる。
メチルアルコ−ル、エチルアルコ−ル、プロピルアルコ
−ル、ブチルアルコ−ル、オクチルアルコール、2ーメ
トキシエタノール、2ーエトキシエタノール、エチレン
グリコール、1ーメトキシー2ープロピルアルコール、
メトキシエトキシエタノール、2ーフェニルエチルアル
コール、ベンジルアルコ−ル、アリルアルコール、2ー
メチルー2ープロペンー1ーオール、3ーメチルー3ー
ブテンー1ーオール等を挙げることができる。特に、メ
チルアルコール、エチルアルコールはハロゲン化スズ化
合物の溶解度が高く好ましい。上記アルコールは通常単
独で用いられるが、ハロゲン化スズ化合物との反応性、
あるいはハロゲン化スズ化合物の溶解性等を制御するた
めに2種類以上のアルコールの混合物を用いることもで
きる。
【0016】本発明に用いるハロゲン化スズ化合物のハ
ロゲンは、Cl、Br、I、F原子である。このハロゲ
ン化スズ化合物のなかでも、塩化スズ、臭化スズが価
格、安定性の点から好ましい。
ロゲンは、Cl、Br、I、F原子である。このハロゲ
ン化スズ化合物のなかでも、塩化スズ、臭化スズが価
格、安定性の点から好ましい。
【0017】具体的には、SnCl2、SnCl2・2H
20、SnBr2、SnI2、SnF2等が挙げられ、特
に、SnBr2、SnCl2・2H2O、SnCl2が好ま
しく用いられる。また該ハロゲン化スズ化合物として、
有機基で修飾した、例えばSn(CH3)2Cl2等の有
機系ハロゲン化スズ化合物も使用できる。
20、SnBr2、SnI2、SnF2等が挙げられ、特
に、SnBr2、SnCl2・2H2O、SnCl2が好ま
しく用いられる。また該ハロゲン化スズ化合物として、
有機基で修飾した、例えばSn(CH3)2Cl2等の有
機系ハロゲン化スズ化合物も使用できる。
【0018】上記ハロゲン化スズ化合物とアルコールの
配合割合は、ハロゲン化スズ化合物がアルコ−ルに均一
に溶解する範囲であれば、特に制限されない。ただし、
あまりにハロゲン化スズ化合物の割合が低い場合は曳糸
性を示さないのでかなり濃縮する必要があり、アルコ−
ルが無駄になる。また、ハロゲン化スズ化合物の濃度が
あまりにも高いと沈澱が生じ均一な紡糸液が得られな
い。従って、使用するハロゲン化スズ化合物とアルコ−
ルの種類によってその配合割合は異なるが、一般的には
アルコ−ルに対するハロゲン化スズ化合物の使用割合は
モル比で0.02〜0.5が好ましい。この割合で配合
して透明で均一な溶液とした後、更にアルコールを蒸発
させて濃縮し所望の粘度を有する紡糸液とする。
配合割合は、ハロゲン化スズ化合物がアルコ−ルに均一
に溶解する範囲であれば、特に制限されない。ただし、
あまりにハロゲン化スズ化合物の割合が低い場合は曳糸
性を示さないのでかなり濃縮する必要があり、アルコ−
ルが無駄になる。また、ハロゲン化スズ化合物の濃度が
あまりにも高いと沈澱が生じ均一な紡糸液が得られな
い。従って、使用するハロゲン化スズ化合物とアルコ−
ルの種類によってその配合割合は異なるが、一般的には
アルコ−ルに対するハロゲン化スズ化合物の使用割合は
モル比で0.02〜0.5が好ましい。この割合で配合
して透明で均一な溶液とした後、更にアルコールを蒸発
させて濃縮し所望の粘度を有する紡糸液とする。
【0019】また、本発明において、高速での紡糸を可
能にするためにアルコール可溶性高分子化合物を紡糸液
中に添加することが重要である。このような高分子化合
物としてはアルコールに可溶な高分子化合物であれば何
等制限なく使用することができる。
能にするためにアルコール可溶性高分子化合物を紡糸液
中に添加することが重要である。このような高分子化合
物としてはアルコールに可溶な高分子化合物であれば何
等制限なく使用することができる。
【0020】具体的に例示すれば、エチルセルロース、
酢酸セルロース、硝酸セルロース、プロピオン酸セルロ
ース、三酢酸セルロース、アセチルブチルセルロース、
ヒドロキシルプロピルセルロース等のセルロース類、ポ
リビニルブチラール、ポリメチレンオキシド、ポリエチ
レンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリ酢酸ビニ
ル等が挙げられる。
酢酸セルロース、硝酸セルロース、プロピオン酸セルロ
ース、三酢酸セルロース、アセチルブチルセルロース、
ヒドロキシルプロピルセルロース等のセルロース類、ポ
リビニルブチラール、ポリメチレンオキシド、ポリエチ
レンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリ酢酸ビニ
ル等が挙げられる。
【0021】これらのアルコール可溶性高分子化合物を
添加することにより、雰囲気中の湿度にほとんど左右さ
れずに紡糸できることに加えて、より高速で紡糸するこ
とが可能となる。即ち、例えばノズルから紡糸液を押し
出す方法を採用した場合、アルコール可溶性高分子化合
物を添加しないで安定的に紡糸するためには、アルコー
ルを蒸発させて濃縮することにより、紡糸液の粘度をお
よそ500〜1000ポイズ以上にする必要がある。一
般に、紡糸速度は紡糸液の粘度を低くするほど早くなる
傾向にあるが、粘度が低いと糸切れを起こし安定的な紡
糸、特に高速紡糸が困難となる。ところが、上記アルコ
ール可溶性高分子化合物を紡糸液に添加すると、およそ
50〜500ポイズ程度の低い粘度でも紡糸が可能とな
り、しかも高速紡糸が可能となる。また、粘度が低く出
来るため、溶液にかかる圧力が均一になりやすく、用い
る複数個の紡糸ノズルのほとんどすべてから有効に紡糸
が可能となる。
添加することにより、雰囲気中の湿度にほとんど左右さ
れずに紡糸できることに加えて、より高速で紡糸するこ
とが可能となる。即ち、例えばノズルから紡糸液を押し
出す方法を採用した場合、アルコール可溶性高分子化合
物を添加しないで安定的に紡糸するためには、アルコー
ルを蒸発させて濃縮することにより、紡糸液の粘度をお
よそ500〜1000ポイズ以上にする必要がある。一
般に、紡糸速度は紡糸液の粘度を低くするほど早くなる
傾向にあるが、粘度が低いと糸切れを起こし安定的な紡
糸、特に高速紡糸が困難となる。ところが、上記アルコ
ール可溶性高分子化合物を紡糸液に添加すると、およそ
50〜500ポイズ程度の低い粘度でも紡糸が可能とな
り、しかも高速紡糸が可能となる。また、粘度が低く出
来るため、溶液にかかる圧力が均一になりやすく、用い
る複数個の紡糸ノズルのほとんどすべてから有効に紡糸
が可能となる。
【0022】これらのアルコール可溶性高分子化合物の
添加量は、上記スズ化合物に対して、0.01〜20重
量%が好ましい。上記アルコール可溶性高分子化合物の
添加量が0.01重量%よりも少ないと充分な効果が得
られない。一方、20重量%を越えてもその効果は飽和
するだけでなく、紡糸した繊維を加熱処理する時に、カ
ーボンや炭酸ガスの発生量が増加して除去し難くなった
り、得られる繊維中に気孔が生成したりするので好まし
くない。
添加量は、上記スズ化合物に対して、0.01〜20重
量%が好ましい。上記アルコール可溶性高分子化合物の
添加量が0.01重量%よりも少ないと充分な効果が得
られない。一方、20重量%を越えてもその効果は飽和
するだけでなく、紡糸した繊維を加熱処理する時に、カ
ーボンや炭酸ガスの発生量が増加して除去し難くなった
り、得られる繊維中に気孔が生成したりするので好まし
くない。
【0023】本発明において、導電性の高い酸化スズフ
ァイバーを得るためには、周期律表第V族元素化合物
(以下第V族化合物という)を必要に応じて含有させる
ことができる。この第V族化合物は、後述する加熱処理
によって最終的には酸化物となって酸化スズ中に固溶す
る。
ァイバーを得るためには、周期律表第V族元素化合物
(以下第V族化合物という)を必要に応じて含有させる
ことができる。この第V族化合物は、後述する加熱処理
によって最終的には酸化物となって酸化スズ中に固溶す
る。
【0024】第V族化合物としては、バナジウム化合
物、ニオブ化合物、タンタル化合物、アンチモン化合
物、あるいはビスマス化合物等の第V族元素の化合物が
挙げられる。
物、ニオブ化合物、タンタル化合物、アンチモン化合
物、あるいはビスマス化合物等の第V族元素の化合物が
挙げられる。
【0025】具体的には、バナジウム化合物として、V
Br3、VCl2、VCl3、VCl4、VOBr2、VO
Br3、VOCl3、VF3、VF4、VF5、VI36H2
O、バナジウムのアルコキシドが挙げられ、ニオブ化合
物として、NbCl5、NbBr5、NbF5、NbOC
l3、ニオブのアルコキシドが挙げられ、タンタル化合
物として、TaBr5、TaCl5、タンタルのアルコキ
シドが、アンチモン化合物として、SbCl3、SbC
l5、SbBr3、オキシ塩化アンチモン、あるいはアン
チモンのアルコキシドが、また、ビスマス化合物として
は、BiCl3、BiI3、ビスマスのアルコキシド等が
挙げられる。
Br3、VCl2、VCl3、VCl4、VOBr2、VO
Br3、VOCl3、VF3、VF4、VF5、VI36H2
O、バナジウムのアルコキシドが挙げられ、ニオブ化合
物として、NbCl5、NbBr5、NbF5、NbOC
l3、ニオブのアルコキシドが挙げられ、タンタル化合
物として、TaBr5、TaCl5、タンタルのアルコキ
シドが、アンチモン化合物として、SbCl3、SbC
l5、SbBr3、オキシ塩化アンチモン、あるいはアン
チモンのアルコキシドが、また、ビスマス化合物として
は、BiCl3、BiI3、ビスマスのアルコキシド等が
挙げられる。
【0026】上記第V族化合物の配合割合は、酸化スズ
ファイバーに導電性を付与したい場合、酸化物換算で酸
化スズに対して0.1〜25mol%が好ましい。上記
割合があまりにも低いと得られる酸化スズファイバ−の
導電性が小さく、またあまりに高くしても導電性付与の
効果は小さくなる。
ファイバーに導電性を付与したい場合、酸化物換算で酸
化スズに対して0.1〜25mol%が好ましい。上記
割合があまりにも低いと得られる酸化スズファイバ−の
導電性が小さく、またあまりに高くしても導電性付与の
効果は小さくなる。
【0027】更に、本発明において、紡糸を安定的に行
うために、且つ得られるファイバーの機械的強度を高め
るためにシリコンアルコキシドを紡糸液中に添加するこ
とが好ましい。このようなシリコンアルコキシドとして
は、一般式Si(ORA)4、RBSi(ORA)3、RBR
CSi(ORA)2で表されるシリコンアルコキシドが用
いられる。ここで、RA、RB、RCは、各々、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等の
直鎖状または分岐状アルキル基;エテニル基、プロペニ
ル基、ブテニル基、ペンテニル基等の直鎖状または分岐
状アルケニル基;フェニル基等のアリール基を示す。
うために、且つ得られるファイバーの機械的強度を高め
るためにシリコンアルコキシドを紡糸液中に添加するこ
とが好ましい。このようなシリコンアルコキシドとして
は、一般式Si(ORA)4、RBSi(ORA)3、RBR
CSi(ORA)2で表されるシリコンアルコキシドが用
いられる。ここで、RA、RB、RCは、各々、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等の
直鎖状または分岐状アルキル基;エテニル基、プロペニ
ル基、ブテニル基、ペンテニル基等の直鎖状または分岐
状アルケニル基;フェニル基等のアリール基を示す。
【0028】該シリコンアルコキシドを具体的に例示す
ると、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチ
ルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラ
ン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメ
トキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−
オクタデシルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、エチルトリエトキシシラン、アミルトリエトキ
シシラン、フェニルトリエトキシシラン、n−オクチル
トリエトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシ
ラン、n−ドデシルトリエトキシシラン、メチルトリブ
トキシシラン、エチルトリブトキシシラン、エチルトリ
プロポキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリル
トリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラ
ン、ジエチルジメトキシシラン、エチルメチルジエトキ
シシラン等が挙げられる。また、シリコンアルコキシド
の代わりにのSiCl4等のハロゲン化珪素を添加する
こともできる。
ると、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチ
ルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラ
ン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメ
トキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−
オクタデシルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、エチルトリエトキシシラン、アミルトリエトキ
シシラン、フェニルトリエトキシシラン、n−オクチル
トリエトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシ
ラン、n−ドデシルトリエトキシシラン、メチルトリブ
トキシシラン、エチルトリブトキシシラン、エチルトリ
プロポキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリル
トリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラ
ン、ジエチルジメトキシシラン、エチルメチルジエトキ
シシラン等が挙げられる。また、シリコンアルコキシド
の代わりにのSiCl4等のハロゲン化珪素を添加する
こともできる。
【0029】これらのシリコンアルコキシドを添加する
ことにより、高い湿度雰囲気下においても比較的安定的
にしかも長径の大きなファイバーを紡糸することができ
る。又、紡糸直後のゲルファイバーが軟化して崩れやす
くなることを防止できるため取扱いが非常に容易にな
る。更に最終的に得られるファイバーの機械的強度が向
上する。これらのシリコンアルコキシドの添加量は、上
記ハロゲン化スズ化合物に対して、0.01〜30重量
%が好ましい。上記添加量が0.01重量%よりも少な
いと、充分な効果が得られない。30重量%を超える
と、ファイバー中のシリカ成分が増加して導電性が低下
するので好ましくない。但し、高い導電性を必要としな
いときは、更にシリカ成分を添加してもよい。
ことにより、高い湿度雰囲気下においても比較的安定的
にしかも長径の大きなファイバーを紡糸することができ
る。又、紡糸直後のゲルファイバーが軟化して崩れやす
くなることを防止できるため取扱いが非常に容易にな
る。更に最終的に得られるファイバーの機械的強度が向
上する。これらのシリコンアルコキシドの添加量は、上
記ハロゲン化スズ化合物に対して、0.01〜30重量
%が好ましい。上記添加量が0.01重量%よりも少な
いと、充分な効果が得られない。30重量%を超える
と、ファイバー中のシリカ成分が増加して導電性が低下
するので好ましくない。但し、高い導電性を必要としな
いときは、更にシリカ成分を添加してもよい。
【0030】ハロゲン化スズ化合物、アルコール可溶性
高分子化合物、第V族化合物、およびシリコンアルコキ
シドとアルコールの溶解方法は、特に限定されない。攪
拌下、ハロゲン化スズ化合物、アルコール可溶性高分子
化合物、シリコンアルコキシド、第V族化合物の混合物
にアルコ−ルを滴下する方法、あるいは攪拌下、アルコ
ールにハロゲン化スズ化合物、アルコール可溶性高分子
化合物、シリコンアルコキシド、第V族化合物を同時
に、または順次溶解させる方法等を用いることができ
る。
高分子化合物、第V族化合物、およびシリコンアルコキ
シドとアルコールの溶解方法は、特に限定されない。攪
拌下、ハロゲン化スズ化合物、アルコール可溶性高分子
化合物、シリコンアルコキシド、第V族化合物の混合物
にアルコ−ルを滴下する方法、あるいは攪拌下、アルコ
ールにハロゲン化スズ化合物、アルコール可溶性高分子
化合物、シリコンアルコキシド、第V族化合物を同時
に、または順次溶解させる方法等を用いることができ
る。
【0031】本発明において紡糸液の安定性を向上させ
るために、更にアセチルアセトン、アセト酢酸エチル、
マロン酸ジエチル等のカルボキシル基を2個以上有する
化合物をスズの錯化剤として適宜含有させることができ
る。
るために、更にアセチルアセトン、アセト酢酸エチル、
マロン酸ジエチル等のカルボキシル基を2個以上有する
化合物をスズの錯化剤として適宜含有させることができ
る。
【0032】紡糸方法は特に制限はなく、従来の紡糸方
法を用いることができる。例えば、紡糸ノズルから紡糸
液を押し出す方法等が挙げられる。得られるファイバー
の長径、及び直径等は前記紡糸液の粘度、ノズル径ある
いは紡糸ノズルから紡糸液を押し出す速度等を調整する
ことによって任意に制御することができる。尚、紡糸液
から紡糸した加熱処理前のファイバーをゲルファイバー
と称する。
法を用いることができる。例えば、紡糸ノズルから紡糸
液を押し出す方法等が挙げられる。得られるファイバー
の長径、及び直径等は前記紡糸液の粘度、ノズル径ある
いは紡糸ノズルから紡糸液を押し出す速度等を調整する
ことによって任意に制御することができる。尚、紡糸液
から紡糸した加熱処理前のファイバーをゲルファイバー
と称する。
【0033】本発明においては、紡糸後のゲルファイバ
ーの湿度に対する安定性を高めるために、該ゲルファイ
バーをアンモニア雰囲気に接触させることが重要であ
る。シリコンアルコキシドを紡糸液に添加することによ
って、紡糸後のゲルファイバーの湿度に対する安定性は
改善されるが、アンモニア雰囲気に接触させると更に湿
度に対する安定性が増す。即ち、このアンモニア雰囲気
でゲルファイバーを処理することによって、後述する加
熱処理までにゲルファイバーを高い湿度雰囲気に接触さ
せてもファイバー形状が安定に保持されるので取り扱い
が極めて容易になり、紡糸工程から加熱処理工程にスム
ーズに移行できるようになる。
ーの湿度に対する安定性を高めるために、該ゲルファイ
バーをアンモニア雰囲気に接触させることが重要であ
る。シリコンアルコキシドを紡糸液に添加することによ
って、紡糸後のゲルファイバーの湿度に対する安定性は
改善されるが、アンモニア雰囲気に接触させると更に湿
度に対する安定性が増す。即ち、このアンモニア雰囲気
でゲルファイバーを処理することによって、後述する加
熱処理までにゲルファイバーを高い湿度雰囲気に接触さ
せてもファイバー形状が安定に保持されるので取り扱い
が極めて容易になり、紡糸工程から加熱処理工程にスム
ーズに移行できるようになる。
【0034】アンモニア雰囲気に接触させる方法は特に
限定されない。例えば、アンモニア雰囲気中で紡糸する
ことにより紡糸直後にアンモニア雰囲気に接触させる方
法、あるいは湿度の低い空気中で紡糸した後にアンモニ
ア雰囲気に接触させる方法等アンモニア雰囲気に接触さ
せる前に高い湿度に接触させない方法であれば何等制限
なく用いることができる。
限定されない。例えば、アンモニア雰囲気中で紡糸する
ことにより紡糸直後にアンモニア雰囲気に接触させる方
法、あるいは湿度の低い空気中で紡糸した後にアンモニ
ア雰囲気に接触させる方法等アンモニア雰囲気に接触さ
せる前に高い湿度に接触させない方法であれば何等制限
なく用いることができる。
【0035】アンモニア雰囲気としては、純アンモニア
ガス、あるいは該アンモニアガスを空気、窒素、酸素ガ
ス等で希釈した希釈アンモニアガス、あるいはアンモニ
ア水から蒸発するアンモニアガス等が適宜採用される。
アンモニア雰囲気中のアンモニア濃度は、特に制限され
ない。アンモニア濃度が低い場合には、長時間接触させ
ればよいし、濃度が高い場合には、短時間の接触でよ
い。一般的には、0.02%から5%の濃度のアンモニ
ア雰囲気が用いられる。
ガス、あるいは該アンモニアガスを空気、窒素、酸素ガ
ス等で希釈した希釈アンモニアガス、あるいはアンモニ
ア水から蒸発するアンモニアガス等が適宜採用される。
アンモニア雰囲気中のアンモニア濃度は、特に制限され
ない。アンモニア濃度が低い場合には、長時間接触させ
ればよいし、濃度が高い場合には、短時間の接触でよ
い。一般的には、0.02%から5%の濃度のアンモニ
ア雰囲気が用いられる。
【0036】アンモニア雰囲気に接触させることによっ
て何故ゲルファイバーの耐湿性が向上するのか、本発明
者らも充分には説明し得ないが、ゲルファイバー中に含
まれるハロゲンがアンモニアとの反応によって捕らえら
れたり、除去されることにより吸湿性が低下するためで
はないかと推定される。
て何故ゲルファイバーの耐湿性が向上するのか、本発明
者らも充分には説明し得ないが、ゲルファイバー中に含
まれるハロゲンがアンモニアとの反応によって捕らえら
れたり、除去されることにより吸湿性が低下するためで
はないかと推定される。
【0037】アンモニア雰囲気処理して得られるゲルフ
ァイバーの加熱処理は、ゲルファイバーからアルコール
などの有機溶媒、あるいは水などを除去してファイバー
の骨格を強くし、場合によっては、更に結晶化させる温
度で行われる。紡糸液から紡糸したままのゲルファイバ
ーはそのままでは十分な機械的強度を示さない。機械的
強度はゲルファイバーを加熱処理することで発現する。
該加熱処理温度は得られるファイバーに機械的強度を付
与できる温度範囲内で有れば特に限定されない。加熱処
理温度が低い場合にはファイバー中にアルコール、水な
どが残存するために十分な機械的強度が生じない。ま
た、加熱処理温度が高すぎると酸化スズの分解が進行し
たり、あるいはファイバー中の結晶粒が成長し過ぎ強度
が低下するなどの問題が生じる。上記理由により、加熱
処理温度は250〜1550℃の範囲が好ましい。更に
好適には300〜1500℃の温度で加熱処理すること
が好ましい。
ァイバーの加熱処理は、ゲルファイバーからアルコール
などの有機溶媒、あるいは水などを除去してファイバー
の骨格を強くし、場合によっては、更に結晶化させる温
度で行われる。紡糸液から紡糸したままのゲルファイバ
ーはそのままでは十分な機械的強度を示さない。機械的
強度はゲルファイバーを加熱処理することで発現する。
該加熱処理温度は得られるファイバーに機械的強度を付
与できる温度範囲内で有れば特に限定されない。加熱処
理温度が低い場合にはファイバー中にアルコール、水な
どが残存するために十分な機械的強度が生じない。ま
た、加熱処理温度が高すぎると酸化スズの分解が進行し
たり、あるいはファイバー中の結晶粒が成長し過ぎ強度
が低下するなどの問題が生じる。上記理由により、加熱
処理温度は250〜1550℃の範囲が好ましい。更に
好適には300〜1500℃の温度で加熱処理すること
が好ましい。
【0038】第V族化合物を添加して、得られるファイ
バーの導電性を向上させたい場合もまた加熱処理が必要
である。紡糸液から紡糸したままのゲルファイバーはそ
のままでは絶縁体であり、導電性はゲルファイバーを加
熱処理することで発現する。該加熱処理温度は得られる
ファイバーに導電性を付与できる温度範囲内であれば特
に限定されない。一般に、加熱処理温度が低い場合には
ファイバー中にアルコールなどの有機物、水等が残存す
るため、また第V族化合物が酸化物の形態にならず酸化
スズと充分に固溶しないため導電性が生じない。また加
熱処理温度が高すぎると、ファイバー中の第V族化合物
が揮散し導電性が低下する、酸化スズの分解が進行す
る、ファイバー中の結晶粒が成長し過ぎ強度が低下する
などの問題を生じる。このため、加熱処理温度として2
50℃〜1550℃の温度範囲が好ましい。さらに好適
には、300℃〜1500℃の温度で加熱処理すること
が好ましい。
バーの導電性を向上させたい場合もまた加熱処理が必要
である。紡糸液から紡糸したままのゲルファイバーはそ
のままでは絶縁体であり、導電性はゲルファイバーを加
熱処理することで発現する。該加熱処理温度は得られる
ファイバーに導電性を付与できる温度範囲内であれば特
に限定されない。一般に、加熱処理温度が低い場合には
ファイバー中にアルコールなどの有機物、水等が残存す
るため、また第V族化合物が酸化物の形態にならず酸化
スズと充分に固溶しないため導電性が生じない。また加
熱処理温度が高すぎると、ファイバー中の第V族化合物
が揮散し導電性が低下する、酸化スズの分解が進行す
る、ファイバー中の結晶粒が成長し過ぎ強度が低下する
などの問題を生じる。このため、加熱処理温度として2
50℃〜1550℃の温度範囲が好ましい。さらに好適
には、300℃〜1500℃の温度で加熱処理すること
が好ましい。
【0039】また、加熱処理は通常空気中で行われる
が、特に導電性の高いファイバーを得たいときには、窒
素、アルゴン、水素、アルゴンと水素の混合ガスなどの
還元性雰囲気下や真空中で加熱処理を行うことができ
る。
が、特に導電性の高いファイバーを得たいときには、窒
素、アルゴン、水素、アルゴンと水素の混合ガスなどの
還元性雰囲気下や真空中で加熱処理を行うことができ
る。
【0040】更に、該加熱処理に際し、ゲルファイバー
中に存在する水、アルコール等の揮発成分を、乾燥によ
って除去することが良好な酸化スズファイバーを得るた
めに望ましい。かかる乾燥は、加熱処理と同時に行って
も良いが、加熱処理前に予め行う方が良好なファイバー
を得るためには好ましい。これらの場合、乾燥温度は得
られるファイバーにクラックが発生することを防止する
ために、出来るだけ低い温度で行うことが好ましいが、
溶媒に沸点の高いアルコールを用いた場合には、余り低
すぎると乾燥に長時間を要し、効果的でない。一般的な
乾燥温度は室温〜300℃の範囲とすることが好まし
い。
中に存在する水、アルコール等の揮発成分を、乾燥によ
って除去することが良好な酸化スズファイバーを得るた
めに望ましい。かかる乾燥は、加熱処理と同時に行って
も良いが、加熱処理前に予め行う方が良好なファイバー
を得るためには好ましい。これらの場合、乾燥温度は得
られるファイバーにクラックが発生することを防止する
ために、出来るだけ低い温度で行うことが好ましいが、
溶媒に沸点の高いアルコールを用いた場合には、余り低
すぎると乾燥に長時間を要し、効果的でない。一般的な
乾燥温度は室温〜300℃の範囲とすることが好まし
い。
【0041】本発明の、第V族化合物を含有する紡糸液
から得られる導電性酸化スズファイバーの比抵抗値は、
第V族化合物の種類、添加量、焼成雰囲気及び焼成温度
等によって大きく変わるが、通常、103〜10ー1Ωc
mの値をとることができる。
から得られる導電性酸化スズファイバーの比抵抗値は、
第V族化合物の種類、添加量、焼成雰囲気及び焼成温度
等によって大きく変わるが、通常、103〜10ー1Ωc
mの値をとることができる。
【0042】また、本発明によって得られる(導電性)
酸化スズファイバーは、結晶質、非晶質のいずれでも取
りうるが、導電性の観点からは結晶質の方が好ましい。
酸化スズファイバーは、結晶質、非晶質のいずれでも取
りうるが、導電性の観点からは結晶質の方が好ましい。
【0043】
【発明の効果】本発明の方法により、加熱処理前にゲル
ファイバーを高い湿度雰囲気に接触させても軟化して形
状が崩れることがなくなり、次の加熱工程へ極めてスム
ーズに移行することができるようになった。この結果、
工業的に安定した操業が可能となり生産性が向上した。
ファイバーを高い湿度雰囲気に接触させても軟化して形
状が崩れることがなくなり、次の加熱工程へ極めてスム
ーズに移行することができるようになった。この結果、
工業的に安定した操業が可能となり生産性が向上した。
【0044】
【実施例】本発明を以下実施例によって具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。
【0045】実施例1 塩化第一スズ(SnCl2)10g(0.05モル)、
および平均分子量50万のポリエチレンオキシド0.0
6gをメタノール100ml(2.47モル)に溶解さ
せ均一で透明な溶液にした。この溶液を濃縮し、粘度が
200ポイズの紡糸液とした。この紡糸液を圧力を加え
てノズルから押し出し、アンモニア濃度が5000pp
mの雰囲気下でドラムに連続的に巻き取ったところ、紡
糸速度20m/minの速度で安定的に紡糸することが
できた。またノズルの10個のホールすべてから紡糸す
ることができた。得られたファイバ−を大気中室温で1
日放置後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しそ
の温度で30分間保持した。その後10℃/minの速
度で500℃まで昇温しその温度で30分間保持して加
熱処理をおこなった。得られたファイバーは平均15μ
mの直径を有し、X線回折の結果、酸化スズであること
が確認された。得られたファイバ−の比抵抗は平均8×
104Ω・cmであった。また、ファイバーの引っ張り
強度は平均11MPaであった。紡糸後のゲルファイバ
ーを相対湿度85%の雰囲気下に1.5時間放置したが
軟化することなくファイバー形状を保持した。
および平均分子量50万のポリエチレンオキシド0.0
6gをメタノール100ml(2.47モル)に溶解さ
せ均一で透明な溶液にした。この溶液を濃縮し、粘度が
200ポイズの紡糸液とした。この紡糸液を圧力を加え
てノズルから押し出し、アンモニア濃度が5000pp
mの雰囲気下でドラムに連続的に巻き取ったところ、紡
糸速度20m/minの速度で安定的に紡糸することが
できた。またノズルの10個のホールすべてから紡糸す
ることができた。得られたファイバ−を大気中室温で1
日放置後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しそ
の温度で30分間保持した。その後10℃/minの速
度で500℃まで昇温しその温度で30分間保持して加
熱処理をおこなった。得られたファイバーは平均15μ
mの直径を有し、X線回折の結果、酸化スズであること
が確認された。得られたファイバ−の比抵抗は平均8×
104Ω・cmであった。また、ファイバーの引っ張り
強度は平均11MPaであった。紡糸後のゲルファイバ
ーを相対湿度85%の雰囲気下に1.5時間放置したが
軟化することなくファイバー形状を保持した。
【0046】実施例2 塩化第一スズ(SnCl2)10g(0.05モル)、
三塩化アンチモン(SbCl3)1g(0.004モ
ル)、および平均分子量50万のポリエチレンオキシド
0.06gをメタノール100ml(2.47モル)に
溶解させ均一で透明な溶液にした。この溶液を濃縮し、
粘度が200ポイズの紡糸液とした。この紡糸液を圧力
を加えてノズルから押し出し、アンモニア濃度が500
0ppmの雰囲気下でドラムに連続的に巻き取ったとこ
ろ、紡糸速度20m/minの速度で安定的に紡糸する
ことができた。またノズルの10個のホールすべてから
紡糸することができた。得られたファイバ−を大気中室
温で1日放置後、2℃/minの速度で120℃まで昇
温しその温度で30分間保持した。その後10℃/mi
nの速度で500℃まで昇温しその温度で30分間保持
して加熱処理をおこなった。得られたファイバーは平均
15μmの直径を有し、ケイ光X線分析により、アンチ
モンが仕込組成通りファイバー中に存在していることが
確認された。また、X線回折の結果、酸化スズのピーク
を有すること、アンチモンはその酸化物などのピークは
みられず酸化スズ中に固溶していることが確認された。
得られたファイバ−の比抵抗は平均8×10-1Ω・cm
であった。また、ファイバーの引っ張り強度は平均6M
Paであった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85
%の雰囲気下に1.5時間放置したが軟化することなく
ファイバー形状を保持した。
三塩化アンチモン(SbCl3)1g(0.004モ
ル)、および平均分子量50万のポリエチレンオキシド
0.06gをメタノール100ml(2.47モル)に
溶解させ均一で透明な溶液にした。この溶液を濃縮し、
粘度が200ポイズの紡糸液とした。この紡糸液を圧力
を加えてノズルから押し出し、アンモニア濃度が500
0ppmの雰囲気下でドラムに連続的に巻き取ったとこ
ろ、紡糸速度20m/minの速度で安定的に紡糸する
ことができた。またノズルの10個のホールすべてから
紡糸することができた。得られたファイバ−を大気中室
温で1日放置後、2℃/minの速度で120℃まで昇
温しその温度で30分間保持した。その後10℃/mi
nの速度で500℃まで昇温しその温度で30分間保持
して加熱処理をおこなった。得られたファイバーは平均
15μmの直径を有し、ケイ光X線分析により、アンチ
モンが仕込組成通りファイバー中に存在していることが
確認された。また、X線回折の結果、酸化スズのピーク
を有すること、アンチモンはその酸化物などのピークは
みられず酸化スズ中に固溶していることが確認された。
得られたファイバ−の比抵抗は平均8×10-1Ω・cm
であった。また、ファイバーの引っ張り強度は平均6M
Paであった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85
%の雰囲気下に1.5時間放置したが軟化することなく
ファイバー形状を保持した。
【0047】実施例3 塩化第一スズ(SnCl2)10g(0.05モル)、
および平均分子量50万のポリエチレンオキシド0.0
6gをメタノール100ml(2.47モル)に溶解さ
せ均一で透明な溶液にした。その後テトラメトキシシラ
ン1.14g(0.0075モル)を添加溶解させ均一
な溶液を得た。この溶液を濃縮し、粘度が200ポイズ
の紡糸液とした。この紡糸液を圧力を加えてノズルから
押し出し、アンモニア濃度が500ppmの雰囲気下で
ドラムに連続的に巻き取ったところ、紡糸速度20m/
minの速度で安定的に紡糸することができた。またノ
ズルの10個のホールすべてから紡糸することができ
た。得られたファイバ−を大気中室温で1日放置後、2
℃/minの速度で120℃まで昇温しその温度で30
分間保持した。その後10℃/minの速度で500℃
まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処理をおこ
なった。得られたファイバーは平均15μmの直径を有
し、ケイ光X線分析により、シリカが仕込組成通りファ
イバー中に存在していることが確認された。また、X線
回折の結果、酸化スズであることが確認された。得られ
たファイバ−の比抵抗は平均8×105Ω・cmであっ
た。また、ファイバーの引っ張り強度は平均40MPa
であった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の
雰囲気下に2.5時間放置したが軟化することなくファ
イバー形状を保持した。
および平均分子量50万のポリエチレンオキシド0.0
6gをメタノール100ml(2.47モル)に溶解さ
せ均一で透明な溶液にした。その後テトラメトキシシラ
ン1.14g(0.0075モル)を添加溶解させ均一
な溶液を得た。この溶液を濃縮し、粘度が200ポイズ
の紡糸液とした。この紡糸液を圧力を加えてノズルから
押し出し、アンモニア濃度が500ppmの雰囲気下で
ドラムに連続的に巻き取ったところ、紡糸速度20m/
minの速度で安定的に紡糸することができた。またノ
ズルの10個のホールすべてから紡糸することができ
た。得られたファイバ−を大気中室温で1日放置後、2
℃/minの速度で120℃まで昇温しその温度で30
分間保持した。その後10℃/minの速度で500℃
まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処理をおこ
なった。得られたファイバーは平均15μmの直径を有
し、ケイ光X線分析により、シリカが仕込組成通りファ
イバー中に存在していることが確認された。また、X線
回折の結果、酸化スズであることが確認された。得られ
たファイバ−の比抵抗は平均8×105Ω・cmであっ
た。また、ファイバーの引っ張り強度は平均40MPa
であった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の
雰囲気下に2.5時間放置したが軟化することなくファ
イバー形状を保持した。
【0048】実施例4 塩化第一スズ(SnCl2)10g(0.05モル)、
三塩化アンチモン(SbCl3)1g(0.004モ
ル)、および平均分子量50万のポリエチレンオキシド
0.06gをメタノール100ml(2.47モル)に
溶解させ均一で透明な溶液にした。その後テトラメトキ
シシラン1.14g(0.0075モル)を添加溶解さ
せ均一な溶液を得た。この溶液を濃縮し、粘度が200
ポイズの紡糸液とした。この紡糸液を圧力を加えてノズ
ルから押し出し、アンモニア濃度が500ppmの雰囲
気下でドラムに連続的に巻き取ったところ、紡糸速度2
0m/minの速度で安定的に紡糸することができた。
またノズルの10個のホールすべてから紡糸することが
できた。得られたファイバ−を大気中室温で1日放置
後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しその温度
で30分間保持した。その後10℃/minの速度で5
00℃まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処理
をおこなった。得られたファイバーは平均15μmの直
径を有し、ケイ光X線分析により、アンチモン、シリカ
が仕込組成通りファイバー中に存在していることが確認
された。また、X線回折の結果、酸化スズのピークを有
すること、アンチモンはその酸化物などのピークはみら
れず酸化スズ中に固溶していることが確認された。得ら
れたファイバ−の比抵抗は平均1Ω・cmであった。ま
た、ファイバーの引っ張り強度は平均40MPaであっ
た。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の雰囲気
下に2.5時間放置したが軟化することなくファイバー
形状を保持した。
三塩化アンチモン(SbCl3)1g(0.004モ
ル)、および平均分子量50万のポリエチレンオキシド
0.06gをメタノール100ml(2.47モル)に
溶解させ均一で透明な溶液にした。その後テトラメトキ
シシラン1.14g(0.0075モル)を添加溶解さ
せ均一な溶液を得た。この溶液を濃縮し、粘度が200
ポイズの紡糸液とした。この紡糸液を圧力を加えてノズ
ルから押し出し、アンモニア濃度が500ppmの雰囲
気下でドラムに連続的に巻き取ったところ、紡糸速度2
0m/minの速度で安定的に紡糸することができた。
またノズルの10個のホールすべてから紡糸することが
できた。得られたファイバ−を大気中室温で1日放置
後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しその温度
で30分間保持した。その後10℃/minの速度で5
00℃まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処理
をおこなった。得られたファイバーは平均15μmの直
径を有し、ケイ光X線分析により、アンチモン、シリカ
が仕込組成通りファイバー中に存在していることが確認
された。また、X線回折の結果、酸化スズのピークを有
すること、アンチモンはその酸化物などのピークはみら
れず酸化スズ中に固溶していることが確認された。得ら
れたファイバ−の比抵抗は平均1Ω・cmであった。ま
た、ファイバーの引っ張り強度は平均40MPaであっ
た。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の雰囲気
下に2.5時間放置したが軟化することなくファイバー
形状を保持した。
【0049】実施例5 アンモニア濃度を2%にする事以外は、実施例1と同様
に行った。得られたファイバーは、平均15μmの直径
を有し、X線回折の結果、酸化スズであることが確認さ
れた。得られたファイバ−の比抵抗は平均8×104Ω
・cmであった。また、ファイバーの引っ張り強度は平
均11MPaであった。紡糸後のゲルファイバーを相対
湿度85%の雰囲気下に1.5時間放置したが軟化する
ことなくファイバー形状を保持した。
に行った。得られたファイバーは、平均15μmの直径
を有し、X線回折の結果、酸化スズであることが確認さ
れた。得られたファイバ−の比抵抗は平均8×104Ω
・cmであった。また、ファイバーの引っ張り強度は平
均11MPaであった。紡糸後のゲルファイバーを相対
湿度85%の雰囲気下に1.5時間放置したが軟化する
ことなくファイバー形状を保持した。
【0050】実施例6 アンモニア濃度を5%にする事以外は、実施例2と同様
に行った。得られたファイバーは、平均15μmの直径
を有し、ケイ光X線分析により、アンチモンが仕込組成
通りファイバー中に存在していることが確認された。ま
た、X線回折の結果、酸化スズのピークを有すること、
アンチモンはその酸化物などのピークはみられず酸化ス
ズ中に固溶していることが確認された。得られたファイ
バ−の比抵抗は平均8×10-1Ω・cmであった。ま
た、ファイバーの引っ張り強度は平均6MPaであっ
た。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の雰囲気
下に1.5時間放置したが軟化することなくファイバー
形状を保持した。
に行った。得られたファイバーは、平均15μmの直径
を有し、ケイ光X線分析により、アンチモンが仕込組成
通りファイバー中に存在していることが確認された。ま
た、X線回折の結果、酸化スズのピークを有すること、
アンチモンはその酸化物などのピークはみられず酸化ス
ズ中に固溶していることが確認された。得られたファイ
バ−の比抵抗は平均8×10-1Ω・cmであった。ま
た、ファイバーの引っ張り強度は平均6MPaであっ
た。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の雰囲気
下に1.5時間放置したが軟化することなくファイバー
形状を保持した。
【0051】実施例7 アンモニア濃度を200ppmにする事以外は、実施例
3と同様に行った。得られたファイバーは平均15μm
の直径を有し、ケイ光X線分析により、シリカが仕込組
成通りファイバー中に存在していることが確認された。
また、X線回折の結果、酸化スズであることが確認され
た。得られたファイバ−の比抵抗は平均8×105Ω・
cmであった。また、ファイバーの引っ張り強度は平均
40MPaであった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿
度85%の雰囲気下に2.5時間放置したが軟化するこ
となくファイバー形状を保持した。
3と同様に行った。得られたファイバーは平均15μm
の直径を有し、ケイ光X線分析により、シリカが仕込組
成通りファイバー中に存在していることが確認された。
また、X線回折の結果、酸化スズであることが確認され
た。得られたファイバ−の比抵抗は平均8×105Ω・
cmであった。また、ファイバーの引っ張り強度は平均
40MPaであった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿
度85%の雰囲気下に2.5時間放置したが軟化するこ
となくファイバー形状を保持した。
【0052】実施例8 アンモニア濃度を200ppmにする事以外は、実施例
4と同様に行った。得られたファイバーは平均15μm
の直径を有し、ケイ光X線分析により、アンチモン、シ
リカが仕込組成通りファイバー中に存在していることが
確認された。また、X線回折の結果、酸化スズのピーク
を有すること、アンチモンはその酸化物などのピークは
みられず酸化スズ中に固溶していることが確認された。
得られたファイバ−の比抵抗は平均1Ω・cmであっ
た。また、ファイバーの引っ張り強度は平均40MPa
であった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の
雰囲気下に2.5時間放置したが軟化することなくファ
イバー形状を保持した。
4と同様に行った。得られたファイバーは平均15μm
の直径を有し、ケイ光X線分析により、アンチモン、シ
リカが仕込組成通りファイバー中に存在していることが
確認された。また、X線回折の結果、酸化スズのピーク
を有すること、アンチモンはその酸化物などのピークは
みられず酸化スズ中に固溶していることが確認された。
得られたファイバ−の比抵抗は平均1Ω・cmであっ
た。また、ファイバーの引っ張り強度は平均40MPa
であった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の
雰囲気下に2.5時間放置したが軟化することなくファ
イバー形状を保持した。
【0053】実施例9 塩化第一スズ(SnCl2)10g(0.05モル)、
三塩化アンチモン(SbCl3)1g(0.004モ
ル)、および平均分子量50万のポリエチレンオキシド
0.06gをメタノール100ml(2.47モル)に
溶解させ均一で透明な溶液にした。その後テトラメトキ
シシラン1.14g(0.0075モル)を添加溶解さ
せ均一な溶液を得た。この溶液を濃縮し、粘度が200
ポイズの紡糸液とした。この紡糸液を圧力を加えてノズ
ルから押し出し、相対湿度55%の空気中でドラムに連
続的に巻き取ったところ、紡糸速度20m/minの速
度で安定的に紡糸することができた。またノズルの10
個のホールすべてから紡糸することができた。得られた
ファイバ−をアンモニア濃度500ppmの雰囲気下に
保持した。その後、空気中で、2℃/minの速度で1
20℃まで昇温しその温度で30分間保持した。その後
10℃/minの速度で500℃まで昇温しその温度で
30分間保持して加熱処理をおこなった。得られたファ
イバーは平均15μmの直径を有し、ケイ光X線分析に
より、アンチモン、シリカが仕込組成通りファイバー中
に存在していることが確認された。また、X線回折の結
果、酸化スズのピークを有すること、アンチモンはその
酸化物などのピークはみられず酸化スズ中に固溶してい
ることが確認された。得られたファイバ−の比抵抗は平
均1Ω・cmであった。また、ファイバーの引っ張り強
度は平均40MPaであった。紡糸後のゲルファイバー
を相対湿度85%の雰囲気下に2.5時間放置したが軟
化することなくファイバー形状を保持した。
三塩化アンチモン(SbCl3)1g(0.004モ
ル)、および平均分子量50万のポリエチレンオキシド
0.06gをメタノール100ml(2.47モル)に
溶解させ均一で透明な溶液にした。その後テトラメトキ
シシラン1.14g(0.0075モル)を添加溶解さ
せ均一な溶液を得た。この溶液を濃縮し、粘度が200
ポイズの紡糸液とした。この紡糸液を圧力を加えてノズ
ルから押し出し、相対湿度55%の空気中でドラムに連
続的に巻き取ったところ、紡糸速度20m/minの速
度で安定的に紡糸することができた。またノズルの10
個のホールすべてから紡糸することができた。得られた
ファイバ−をアンモニア濃度500ppmの雰囲気下に
保持した。その後、空気中で、2℃/minの速度で1
20℃まで昇温しその温度で30分間保持した。その後
10℃/minの速度で500℃まで昇温しその温度で
30分間保持して加熱処理をおこなった。得られたファ
イバーは平均15μmの直径を有し、ケイ光X線分析に
より、アンチモン、シリカが仕込組成通りファイバー中
に存在していることが確認された。また、X線回折の結
果、酸化スズのピークを有すること、アンチモンはその
酸化物などのピークはみられず酸化スズ中に固溶してい
ることが確認された。得られたファイバ−の比抵抗は平
均1Ω・cmであった。また、ファイバーの引っ張り強
度は平均40MPaであった。紡糸後のゲルファイバー
を相対湿度85%の雰囲気下に2.5時間放置したが軟
化することなくファイバー形状を保持した。
【0054】実施例10 アンモニア濃度を200ppmすること以外は、実施例
9と同様に行った。得られたファイバーは平均15μm
の直径を有し、ケイ光X線分析により、アンチモン、シ
リカが仕込組成通りファイバー中に存在していることが
確認された。また、X線回折の結果、酸化スズのピーク
を有すること、アンチモンはその酸化物などのピークは
みられず酸化スズ中に固溶していることが確認された。
得られたファイバ−の比抵抗は平均1Ω・cmであっ
た。また、ファイバーの引っ張り強度は平均40MPa
であった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の
雰囲気下に2.5時間放置したが軟化することなくファ
イバー形状を保持した。
9と同様に行った。得られたファイバーは平均15μm
の直径を有し、ケイ光X線分析により、アンチモン、シ
リカが仕込組成通りファイバー中に存在していることが
確認された。また、X線回折の結果、酸化スズのピーク
を有すること、アンチモンはその酸化物などのピークは
みられず酸化スズ中に固溶していることが確認された。
得られたファイバ−の比抵抗は平均1Ω・cmであっ
た。また、ファイバーの引っ張り強度は平均40MPa
であった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の
雰囲気下に2.5時間放置したが軟化することなくファ
イバー形状を保持した。
【0055】比較例1 アンモニア雰囲気の代わりに相対湿度55%の雰囲気下
で紡糸すること以外は、実施例1と同様に行い、紡糸速
度20m/minの速度で安定的に紡糸することができ
た。またノズルの10個のホールすべてから紡糸するこ
とができた。得られたファイバ−を大気中室温で1日放
置後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しその温
度で30分間保持した。その後10℃/minの速度で
500℃まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処
理をおこなった。得られたファイバーは平均15μmの
直径を有し、X線回折の結果、酸化スズであることが確
認された。得られたファイバ−の比抵抗は平均8×10
4Ω・cmであった。また、ファイバーの引っ張り強度
は平均11MPaであった。紡糸後のゲルファイバーを
相対湿度85%の雰囲気下に1.5時間放置したとこ
ろ、軟化してファイバー形状が崩れた。
で紡糸すること以外は、実施例1と同様に行い、紡糸速
度20m/minの速度で安定的に紡糸することができ
た。またノズルの10個のホールすべてから紡糸するこ
とができた。得られたファイバ−を大気中室温で1日放
置後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しその温
度で30分間保持した。その後10℃/minの速度で
500℃まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処
理をおこなった。得られたファイバーは平均15μmの
直径を有し、X線回折の結果、酸化スズであることが確
認された。得られたファイバ−の比抵抗は平均8×10
4Ω・cmであった。また、ファイバーの引っ張り強度
は平均11MPaであった。紡糸後のゲルファイバーを
相対湿度85%の雰囲気下に1.5時間放置したとこ
ろ、軟化してファイバー形状が崩れた。
【0056】比較例2 アンモニア雰囲気の代わりに相対湿度55%の雰囲気下
で紡糸すること以外は実施例2と同様に行い、紡糸速度
20m/minの速度で安定的に紡糸することができ
た。またノズルの10個のホールすべてから紡糸するこ
とができた。得られたファイバ−を大気中室温で1日放
置後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しその温
度で30分間保持した。その後10℃/minの速度で
500℃まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処
理をおこなった。得られたファイバーは平均15μmの
直径を有し、ケイ光X線分析により、アンチモン、仕込
組成通りファイバー中に存在していることが確認され
た。また、X線回折の結果、酸化スズのピークを有する
こと、アンチモンはその酸化物などのピークはみられず
酸化スズ中に固溶していることが確認された。得られた
ファイバ−の比抵抗は平均8×10-1Ω・cmであっ
た。また、ファイバーの引っ張り強度は平均6MPaで
あった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の雰
囲気下に1.5時間放置したところ、軟化してファイバ
ー形状が崩れた。
で紡糸すること以外は実施例2と同様に行い、紡糸速度
20m/minの速度で安定的に紡糸することができ
た。またノズルの10個のホールすべてから紡糸するこ
とができた。得られたファイバ−を大気中室温で1日放
置後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しその温
度で30分間保持した。その後10℃/minの速度で
500℃まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処
理をおこなった。得られたファイバーは平均15μmの
直径を有し、ケイ光X線分析により、アンチモン、仕込
組成通りファイバー中に存在していることが確認され
た。また、X線回折の結果、酸化スズのピークを有する
こと、アンチモンはその酸化物などのピークはみられず
酸化スズ中に固溶していることが確認された。得られた
ファイバ−の比抵抗は平均8×10-1Ω・cmであっ
た。また、ファイバーの引っ張り強度は平均6MPaで
あった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の雰
囲気下に1.5時間放置したところ、軟化してファイバ
ー形状が崩れた。
【0057】比較例3 アンモニア雰囲気の代わりに相対湿度55%の雰囲気下
で紡糸すること以外は実施例3と同様に行い、紡糸速度
20m/minの速度で安定的に紡糸することができ
た。またノズルの10個のホールすべてから紡糸するこ
とができた。得られたファイバ−を大気中室温で1日放
置後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しその温
度で30分間保持した。その後10℃/minの速度で
500℃まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処
理をおこなった。得られたファイバーは平均15μmの
直径を有し、ケイ光X線分析により、シリカが仕込組成
通りファイバー中に存在していることが確認された。ま
た、X線回折の結果、酸化スズであることが確認され
た。得られたファイバ−の比抵抗は平均8×105Ω・
cmであった。また、ファイバーの引っ張り強度は平均
40MPaであった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿
度85%の雰囲気下に2.5時間放置したところ、軟化
してファイバー形状を崩した。
で紡糸すること以外は実施例3と同様に行い、紡糸速度
20m/minの速度で安定的に紡糸することができ
た。またノズルの10個のホールすべてから紡糸するこ
とができた。得られたファイバ−を大気中室温で1日放
置後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しその温
度で30分間保持した。その後10℃/minの速度で
500℃まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処
理をおこなった。得られたファイバーは平均15μmの
直径を有し、ケイ光X線分析により、シリカが仕込組成
通りファイバー中に存在していることが確認された。ま
た、X線回折の結果、酸化スズであることが確認され
た。得られたファイバ−の比抵抗は平均8×105Ω・
cmであった。また、ファイバーの引っ張り強度は平均
40MPaであった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿
度85%の雰囲気下に2.5時間放置したところ、軟化
してファイバー形状を崩した。
【0058】比較例4 アンモニア雰囲気の代わりに相対湿度55%の雰囲気下
で紡糸すること以外は実施例4と同様に行い、紡糸速度
20m/minの速度で安定的に紡糸することができ
た。またノズルの10個のホールすべてから紡糸するこ
とができた。得られたファイバ−を大気中室温で1日放
置後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しその温
度で30分間保持した。その後10℃/minの速度で
500℃まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処
理をおこなった。得られたファイバーは平均15μmの
直径を有し、ケイ光X線分析により、アンチモン、シリ
カが仕込組成通りファイバー中に存在していることが確
認された。また、X線回折の結果、酸化スズのピークを
有すること、アンチモンはその酸化物などのピークはみ
られず酸化スズ中に固溶していることが確認された。得
られたファイバ−の比抵抗は平均1Ω・cmであった。
また、ファイバーの引っ張り強度は平均40MPaであ
った。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の雰囲
気下に2.5時間放置したところ、軟化してファイバー
形状を崩した。
で紡糸すること以外は実施例4と同様に行い、紡糸速度
20m/minの速度で安定的に紡糸することができ
た。またノズルの10個のホールすべてから紡糸するこ
とができた。得られたファイバ−を大気中室温で1日放
置後、2℃/minの速度で120℃まで昇温しその温
度で30分間保持した。その後10℃/minの速度で
500℃まで昇温しその温度で30分間保持して加熱処
理をおこなった。得られたファイバーは平均15μmの
直径を有し、ケイ光X線分析により、アンチモン、シリ
カが仕込組成通りファイバー中に存在していることが確
認された。また、X線回折の結果、酸化スズのピークを
有すること、アンチモンはその酸化物などのピークはみ
られず酸化スズ中に固溶していることが確認された。得
られたファイバ−の比抵抗は平均1Ω・cmであった。
また、ファイバーの引っ張り強度は平均40MPaであ
った。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度85%の雰囲
気下に2.5時間放置したところ、軟化してファイバー
形状を崩した。
【0059】比較例5 アンモニア雰囲気の代わりに相対湿度55%の雰囲気下
で紡糸すること、およびポリエチレングリコールを添加
しないこと以外は、実施例2と同様に行なった。紡糸速
度20m/minの速度で紡糸したところ、ノズルの1
0個のホールすべてから紡糸することができたが、断続
的に液滴が落下して糸切れを引き起こし、更にそれまで
にドラムに巻取っていたゲルファイバー上に落下して付
着した。得られたファイバーは平均15μmの直径を有
し、ケイ光X線分析により、アンチモンが仕込組成通り
ファイバー中に存在していることが確認された。また、
X線回折の結果、酸化スズのピークを有すること、アン
チモンはその酸化物などのピークはみられず酸化スズ中
に固溶していることが確認された。得られたファイバ−
の比抵抗は平均8×10-1Ω・cmであった。ファイバ
ーの正確な引っ張り強度は付着物が多いため測定するこ
とができなかった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度
75%の雰囲気下に10分間放置したところ軟化してフ
ァイバー形状が崩れた。
で紡糸すること、およびポリエチレングリコールを添加
しないこと以外は、実施例2と同様に行なった。紡糸速
度20m/minの速度で紡糸したところ、ノズルの1
0個のホールすべてから紡糸することができたが、断続
的に液滴が落下して糸切れを引き起こし、更にそれまで
にドラムに巻取っていたゲルファイバー上に落下して付
着した。得られたファイバーは平均15μmの直径を有
し、ケイ光X線分析により、アンチモンが仕込組成通り
ファイバー中に存在していることが確認された。また、
X線回折の結果、酸化スズのピークを有すること、アン
チモンはその酸化物などのピークはみられず酸化スズ中
に固溶していることが確認された。得られたファイバ−
の比抵抗は平均8×10-1Ω・cmであった。ファイバ
ーの正確な引っ張り強度は付着物が多いため測定するこ
とができなかった。紡糸後のゲルファイバーを相対湿度
75%の雰囲気下に10分間放置したところ軟化してフ
ァイバー形状が崩れた。
Claims (4)
- 【請求項1】 アルコールにハロゲン化スズ化合物およ
びアルコール可溶性高分子化合物を溶解させてなる紡糸
液から紡糸したゲルファイバーをアンモニア雰囲気に接
触させた後、加熱処理することを特徴とする酸化スズフ
ァイバーの製造方法。 - 【請求項2】 アルコールにハロゲン化スズ化合物、ア
ルコール可溶性高分子化合物および周期律表第V族元素
化合物を溶解させてなる紡糸液から紡糸したゲルファイ
バーをアンモニア雰囲気に接触させた後、加熱処理する
ことを特徴とする酸化スズファイバーの製造方法。 - 【請求項3】 アルコールにハロゲン化スズ化合物、ア
ルコール可溶性高分子化合物およびシリコンアルコキシ
ドを溶解させてなる紡糸液から紡糸したゲルファイバー
をアンモニア雰囲気に接触させた後、加熱処理すること
を特徴とする酸化スズファイバーの製造方法。 - 【請求項4】 アルコールにハロゲン化スズ化合物、ア
ルコール可溶性高分子化合物、シリコンアルコキシドお
よび周期律表第V族元素化合物を溶解させてなる紡糸液
から紡糸したゲルファイバーをアンモニア雰囲気に接触
させた後、加熱処理することを特徴とする酸化スズファ
イバーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22216694A JPH0892821A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 酸化スズファイバーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22216694A JPH0892821A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 酸化スズファイバーの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0892821A true JPH0892821A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16778216
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22216694A Pending JPH0892821A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 酸化スズファイバーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0892821A (ja) |
-
1994
- 1994-09-16 JP JP22216694A patent/JPH0892821A/ja active Pending
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