JP3498730B2 - 電気湯沸し器の蓋構造 - Google Patents

電気湯沸し器の蓋構造

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JP3498730B2 JP2001164109A JP2001164109A JP3498730B2 JP 3498730 B2 JP3498730 B2 JP 3498730B2 JP 2001164109 A JP2001164109 A JP 2001164109A JP 2001164109 A JP2001164109 A JP 2001164109A JP 3498730 B2 JP3498730 B2 JP 3498730B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気ポット等の電
気湯沸し器に係り、詳しくは、蓋体部分の合理化やコン
パクト化を図る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気湯沸し器の蓋体には、貯留されてい
る湯を外部に出湯可能とするための空気導入や、沸騰時
の蒸気を湯沸し器外部に逃がす等のために、貯留タンク
の内部空間と湯沸し器外部とを連通させる通路(空気・
蒸気経路)が形成された蓋構造部が構成されている。そ
の考えられる構造例を、図7を参照して説明すると、蓋
下板部42の下方側に、栓本体43と栓内蓋44とをこ
の順に重ねて組付ける3層構造として、蓋下板部42と
栓本体43との間の空間部69、栓本体43と栓内蓋4
4との間の空間部74、外周リング空間70、蓋体19
の後部側に形成された蒸気通過スリット72等による迷
路状の経路40を介して、タンク1の内部空間と湯沸か
し器外部とを連通させるように構成するのである。
【0003】この場合、蓋下板部42と栓本体43と栓
内蓋44との三者をビス4にて共締め固定する構造が採
られるが、従来では、図8に示すように、蓋下板部42
と栓本体43との間に介装されるリング状の第1パッキ
ン(図7における符号51)及び、栓本体43と栓内蓋
44との間に介装されるリング状の第2パッキン58の
双方のループ外側に位置させて、ビス4によるビス止め
部を設けていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、ビス止
めをパッキンの外側に設けるのは、ビス止め位置として
は、できるだけ中心位置(パッキンの中心)から遠い箇
所において、中心に対する等角度又は等間隔の3〜4箇
所で締付けるようにするのが、構造上のバランスが良い
からである。一方、栓本体における第1パッキンの径
は、転倒による湯の流出や、自然吐出等の性能が確保で
きる範囲において、極力小さくすること望ましい。つま
り、これら双方の要求を満たすには、パッキンの外側に
おいてビス止めする構造が好都合であったのである。
【0005】しかしながら、上下高さ制約等の条件か
ら、平面的に空気・蒸気経路を迷路化するには、第1パ
ッキンの外側にリング状の経路(図7に示す外周リング
空間70参照)を設けるのが好都合であるが、従来の構
造では、ビス止め用として蓋下板部に形成されるビス穴
突起がリング状経路に配置されるため、十分な通路面積
を確保するには、いきおいリング状経路の外径が、即
ち、蓋構造部の外径が、その必要とされる機能の割りに
は大径化し易い傾向にあった。
【0006】これは、保温性をより改善するために、有
底円筒状の貯留タンク上部の径を絞り、開口面積を狭く
する構造を採ろうとする場合には、蓋構造部の絶対径を
小型化しなければならない、ということに相反するもの
であり、その点からも改善の余地が残されていた。又、
ビス孔からの蒸気漏れを防止するべく、各ビス止め部に
はO−リング等の極めて小径のシールリングがビスの数
と同じ個数必要であり、その小さな部品の組付け作業に
手間が掛かり、面倒でもあった。
【0007】本発明の目的は、保温性向上や断熱効率改
善、或いは蓋体の小型化を可能とするべく、必要な機能
を損なうことなく、蓋構造部のコンパクト化や合理化を
実現させる点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の構成は、液体
を貯留自在なタンクと、タンク上部の開口の開閉が自在
な蓋体とを備え、タンクの内部空間と湯沸し器外部とを
連通させる流体用経路を蓋体に形成してある電気湯沸し
器の蓋構造において、蓋体の下部に装備される第1構造
枠と、この第1構造枠の下面側にシール部材Aを介して
重ねられる第2構造枠とを、上下向きのネジ部材の複数
を用いて一体化し、両構造枠の上下間におけるシール部
材の内側に形成される内側空間部と、両構造枠の上下間
におけるシール部材の外側に形成される外側空間部とが
連通して流体用経路を構成するとともに、複数のネジ部
材を、シール部材の内側に配置してあることを特徴とす
る。
【0009】請求項1の構成は、上下に重ねられる第1
及び第2構造枠の間に、流体用経路となる内外2種の空
間部を形成するためのシール部材Aの外側に、両構造枠
を相対固定するためのネジ部材を配置したものである。
これによれば、リング状経路となる外側空間部にはビス
止め部が存在しないので、この外側空間部の径方向幅を
従来に比べて短くすることが可能になる。加えて、内側
空間部は、転倒止水弁や空気圧による給湯機構のための
弁といった構造部が配置される場合を考慮しても、外側
空間部に比べては比較的空間に余裕があるので、ビス止
め部が存在することになっても内側空間部としての径
(横方向寸法)を大型化しなくて済むようにできる。
【0010】その結果、流体用経路としての機能を損な
うこと無く、外側空間部を小径化できる分、蓋構造部と
しての径を小型化することが可能になるとともに、その
絶対径が小型化できたことにより、ビス止め部が従来よ
りも内側に寄ったことによる前述のバランス(蓋構造部
としての径に対するビス止め部の径方向位置)の悪化を
相殺でき、しっかりと固定できるようになる。加えて、
ビス止め部がシール部材Aの内側に配置されたので、こ
のビス止め部にはO−リング等のシールリングは不要と
なるから、その分のコストダウンが行えるようになる。
【0011】請求項2の構成は、請求項1の構成におい
て、第1構造枠から突出させたビス孔突起に対してネジ
部材を螺着自在に構成し、第2構造枠におけるビス孔突
起に対応する箇所に、ネジ部材が挿通自在なビス孔を形
成するとともに、これら両構造枠が組み付けられた状態
においてビス孔突起を囲繞する覆い部が第2構造枠に装
備されていることを特徴とするものである。
【0012】請求項2の構成によれば、相対的に上とな
る第1構造枠にビス孔突起を設けたので、第2構造枠に
は単に孔を設けるだけで、その孔を通して下方から操作
されるネジ部材によって両構造枠を螺着固定するという
シンプルなネジ止め構造を採ることができる。この場
合、組み付け状態においては、比較的小径で、かつ、大
きく突出した片持ち支持構造物となるビス孔突起は、第
2構造枠に形成された覆い部によって囲繞されるので、
覆い部が強度的に、若しくは蒸気の熱からビス孔突起を
保護するガード部材として機能させることができる。
【0013】請求項3の構成は、請求項1又は2の構成
において、第2構造枠の下方及び横側方を覆う略有底筒
状で、かつ、流体用経路とタンクの内部空間とを連通さ
せるための連通部が形成された第3構造枠を、ネジ部材
によって第2構造枠の下面側に重ねて装着自在に構成す
るとともに、第3構造枠は、内部空間が上窄まり形状と
なる状態に形成されたタンクにおける内部空間の上端部
に嵌り込み自在となる寸法に形成されていることを特徴
とするものである。
【0014】請求項3の構成によれば、第2構造枠の下
面側を覆う深皿状の第3構造枠を設けたので、これら第
2及び第3構造枠間に流体用経路を設けるとか、第3構
造枠を、タンクに貯留される湯の熱影響が第2構造枠
(第1構造枠)に及び難くする遮熱部材として機能させ
るといった合理化構造を採ることが可能になる。そし
て、第3構造枠は、径が絞られたタンク上端部に嵌り込
み自在であるから、タンク上端の開口面積を狭くしての
保温性向上と、その開口面積が絞られた箇所に蓋構造部
が相対高さ位置をずらすことなく配置されることによる
集約配置、即ちコンパクト化との双方が可能となる。こ
れにより、湯沸かし器としての高さを増やすこと無く保
温性向上を図ることが可能になる。
【0015】請求項4の構成は、請求項3の構成におい
て、第3構造枠の底面に、上方に突出し、かつ、その頂
面に流体用経路とタンクの内部空間とを連通させるため
の連通部が穿孔された凹入部を形成するとともに、第2
構造枠における凹入部に対応する箇所を上方に向けて凹
ませてあることを特徴とするものである。
【0016】請求項4の構成によれば、次のような作用
がある。通常、タンクの液体貯留の上限、即ち満水位
は、沸騰時における蒸気の回収並びに外部へ逃がすこと
が円滑に行われるよう、蓋構造部から所定の距離下方に
離した位置に設定するようになる。しかしながら、タン
クに水を入れ過ぎた場合には、蓋構造部としての最下部
となる第3構造枠との間に空間部が無くなる、或いは極
少ないものとなるので、沸騰時の蒸気の逃げ作動が間に
合わず、蒸気逃がし口やその他の隙間から熱湯が吹き零
れるおそれがある。
【0017】そこで、第2構造枠における上方に凹まさ
れた箇所に対応して、上方に突出し、かつ、その頂面に
連通部が穿孔された凹入部を第3構造枠の底面に形成し
たので、凹入部内には比較的大なる空間部と、蒸気の逃
げ道とが存在することとなり、例え第3構造枠に届く程
に水が入れ過ぎられたとしても、沸騰時における圧力変
動を凹入部内空間にてある程度吸収緩和できるととも
に、発生する蒸気は連通部から外部へ導くことができる
ので、前述した吹き零れ現象を回避することが可能にな
る。
【0018】請求項5の構成は、請求項3又は4の構成
において、第3構造枠の外周に、該第3構造枠とタンク
の上端部との間をシール自在なシール部材Bを巻回装備
してあることを特徴とするものである。
【0019】請求項5の構成によれば、上窄まり形状の
タンク上端部と、これに嵌入自在な第3構造枠とは径方
向距離の極めて短い近接した位置関係になるから、第3
構造枠の外周にシール部材Bを巻回装備することによ
り、蓋体を閉じた状態において、シール部材Bをタンク
上端部に押圧接触させて、タンク上部の開口を気密状に
閉じることが可能になる。つまり、タンクを閉じるため
の専用の部材を省略することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0021】図1、図2に電気湯沸し器の一例である電
気ポットが示されている。この電気ポットは、内部に上
方から凹入する有底筒状が形成された容器本体18と、
貯湯用空間1aの上方を覆う蓋体19とを設けて構成さ
れている。
【0022】容器本体18は、有底筒状の外装ケース2
0と、貯湯用空間1aを囲う内容器(タンクの一例)1
と、外装ケース20と内容器1との各上端側を互いに連
接する肩ケース21とを備え、外装ケース20と肩ケー
ス21とは夫々合成樹脂にて作成されている。肩ケース
21は、その外周側が外装ケース20の上端に連なる断
面形状として容器本体18の上部側外装体を構成するよ
うに形成されている。肩ケース21の前面側(図1の紙
面上における左側)の上方には、前方に膨出した注水ケ
ース部21Aが形成されており、その内部の下端側に後
述の給湯出口22が配設されている。
【0023】内容器1は、夫々ステンレス鋼板で成る内
筒23と外筒24とによって形成されている。内筒23
は、円筒状の胴部23aと底板部23bとを有して、そ
の内部が貯湯用空間1aとなる有底筒状に形成されてい
る。胴部23aの上端側には、径方向に凸入した絞り部
23cが形成されるとともに、そのやや下側に内方に突
出した満水目盛23dが一体形成されている。外筒24
の胴部24aの上端は、内筒の胴部23aの上端に気密
に接合されて、内筒23と外筒24との間に密閉空間2
5を形成してあり、この真空処理されている密閉空間2
5は断熱層になっている。
【0024】底板部23bの中央部下面には、サーミス
タ等から成る底センサ26が下側から当接するように配
置されており、貯湯用空間1aの温度を検出する。そし
て、この底センサ26を囲うようにヒータユニット27
が設けてある。ヒータユニット27の下側には、内容器
1の底を下側から覆う遮熱板28が装備されており、そ
の遮熱板28の下側に電動ポンプ2が配置されている。
【0025】電動ポンプ2は、底板部23bを貫通する
状態に設けられた吸引管2aと、排出経路3に接続され
る吐出管2bとを備えて、内容器1の底と外装ケース2
0の底20aとの間の底空間部29に配置されている。
この底空間部29には、上面が遮熱板30aで覆われた
電装ケース30も設置されており、その中にマイコンや
制御回路基板等の電装品が収納されている。電動ポンプ
2から吐出された湯は、排出経路3と転倒止水弁31を
通って給湯出口22から外部に注がれる。
【0026】蓋体19は、合成樹脂製の上板33と下板
34とを一体化して成り、肩ケース21の後端側に設け
られたヒンジ機構35を介して、開閉自在及び着脱自在
に容器本体18に支持されるとともに、内容器1の上面
側開口を覆う閉じ位置で容器本体18にロックするため
のロック機構36を備えている。蓋体19の略中央位置
には、手動による押し操作によって給湯する公知のエア
ー供給機構Eを構成するための押板37が上下スライド
移動自在に装備されている。エアー供給機構Eは、エア
ー型ベローズ38、蒸気孔39、流体用経路(空気・蒸
気経路)40、転倒止水弁41等を備えて機能するもの
である。尚、5は押板37の下降移動を阻止するための
ロックレバーである。
【0027】次に、蓋体19における蓋構造部Hの構造
について詳述する。図3〜図7に示すように、蓋体19
には、エアー供給機構Eや流体用経路の一例40等を合
理的に備えるための蓋構造部Hが設けてある。即ち、蓋
構造部Hは、下板34に一体形成された蓋下板部(第1
構造枠の一例)42と、合成樹脂製の栓本体(第2構造
枠の一例)43と、ステンレス金属板製の栓内蓋(第3
構造枠の一例)44とを、この順に上から下に重ねた状
態で4本のビス(ネジ部材の一例)4を用いて一体連結
して構成されている。
【0028】図3、図4、図7に示すように、下板34
に属する蓋下板部42は、ほぼ全周に亘って下方突出す
る円形状の囲いリブ47、エアー供給機構E作動時の空
気流入用である中央孔48、下方突出する4箇所のビス
穴突起49、囲いリブ47の途切れ箇所から続いて上方
に凹入した通路孔50、第1環状パッキン(シール部材
Aの一例)51を、4箇所のビス穴突起49を囲繞する
状態で囲いリブ47の内側位置に装着自在とするための
内外リングリブ52a,52bを一体形成して構成され
ている。
【0029】図3、図5、図7に示すように、栓本体4
3は、上方突出する外周及び内周リブ53,54、蒸気
孔39、蒸気孔39に続く中間経路55、テーパボス状
のビス穴突起49を覆う状態に形成された4箇所の共締
め突起部(覆い部の一例)56、ビス穴突起49に対応
した4箇所のビス孔76、上方に凹入する2箇所の逃げ
凹み57,57、転倒止水弁41を装備するための凹部
43A、通路孔50への経路を形成するためのガイド壁
62、第2環状パッキン58を装着自在とするための下
方突出する内外環状リブ59a,59b等を一体形成し
て構成されている。
【0030】中間経路55は、内周リブ54の外側空間
(後述する外周リング空間70)と蒸気孔39とを連通
させる上下に薄く横向きの扁平な略直線経路に構成され
ている。尚、60は補助連通孔であって3箇所明けられ
ているとともに、61は下方突出する位置決め用の突起
であって2箇所に形成されている。
【0031】図3、図6、図7に示すように、蓋構造部
Hの下蓋となる板金製の栓内蓋44は、上方に突出する
外周壁44A、ビス穴突起49に対応した4箇所のビス
孔63、転倒止水弁41を収容するために下方突出した
下方膨出部64、上方に凹入してその頂部に貫通孔(請
求項4に言う連通部の一例)65aを有する逃がし凹入
部65、位置決め用の突起61が挿入自在な2箇所の位
置決め孔66、及び2箇所の補助孔67,67を形成し
て構成されている。
【0032】逃がし凹入部65は、逃げ凹み57に対応
するよう2箇所に形成されるとともに、外周壁44Aの
外向き先端部には、栓内蓋44と蓋下板部42との間、
及び栓内蓋44と内容器1の絞り部23cとの間の双方
に作用するシールリング(シール部材Bの一例)68が
装備自在である。又、下方膨出部64には空気・蒸気流
通用の窓(請求項3に言う連通部の一例)64aが形成
されている。尚、図1、図3、図7では、自由状態にお
ける形状のシールリング68が描かれている。
【0033】転倒止水弁41は、栓本体43の凹部43
Aに形成された丸穴43aと、凹部43Aに内嵌合され
る止籠45と、これら両者の間に介装される弁錘46と
によって構成されており、通常姿勢では(湯沸し器の立
ち姿勢では)、弁錘46は止籠45に載置された状態で
あり、丸穴43aは開放されている。尚、止籠45に
は、蒸気や水等の流体通し用の扇孔45aが複数形成さ
れており、これら扇孔45aは、弁錘46の姿勢如何に
拘らずに開口している。
【0034】つまり、通常姿勢においては、弁錘46は
止籠45に載置されて丸穴43aが開通した状態であ
り、内容器1が(湯沸かし器が)所定角度以上傾くと、
弁錘46が相対的に上方に移動して丸孔43aを自動的
に塞ぎ、タンク内の湯が零れないように機能するのであ
る。尚、止籠45は、ビス4を用いて装着される栓内蓋
44の存在により、凹部43Aからの抜け出しが阻止さ
れている。
【0035】流体用経路40は、沸騰したときの蒸気逃
がしや出湯に伴う空気導入が主な機能であり、その経路
は、下方膨出部64の窓64a、止籠45の扇孔45
a、丸穴43a、栓本体43の内周リブ54より内側部
分と蓋下板部42とで囲まれた上空間部(内側空間部の
一例)69、蒸気孔39、中間経路55、栓本体43の
内周リブ54と囲いリブ47とで挟まれた外周リング空
間(外側空間部の一例)70、通路孔50、上板33と
した板34との上下間に形成される通り道71、上板3
3に形成された蒸気通過スリット72から構成されてい
る。
【0036】因みに、エアー供給機構Eによる作用によ
って出湯する場合は、押板37を下方に押すことで、下
弁体73が下がって中央孔48を解放し、かつ、蒸気孔
39は閉塞した状態でベローズ38が圧縮される。しか
して、ベローズ38の圧縮によって押し出された空気
は、上空間部69、転倒止水弁41、窓64aを通って
内容器1に供給されることとなり、その正圧によって内
容器1に貯留されている湯を外部に押し出すのである。
【0037】栓本体43と栓内蓋44とは、4本のビス
4による共締め状態で蓋下板部42に組付けられて蓋構
造部Hを形成する構造であり、組付け状態となることに
よって、迷路状態の流体用経路40が形成されるととも
に、転倒止水弁41が機能する正規の状態が現出され
る。4箇所のビス穴突起49の全てが、第1環状パッキ
ン51の内側に配置されているので、外周リング空間7
0側においてビス止めする構造の従来に比べて、栓内蓋
44の外周壁44Aの径、即ち蓋構造部Hの径を小さく
することができる。
【0038】その結果、内容器1の絞り部23cの内径
をより小さく絞ることが可能になり、湯が冷め難くより
保温性に優れるとか、蓋ケースの19のコンパクト化が
可能になる等の利点を得ることに成功している。加え
て、従来では、ビス毎にビス穴用のシールリングを設け
ねばならなかったが、ビス穴突起49が第1環状パッキ
ン51の内側に位置する本発明構造では従来のシールリ
ングが不要であり、その分のコストダウンが可能となっ
ている。
【0039】栓本体43に逃げ凹み57を設けて、栓内
蓋44に上方に大きく湾入した凹入部65を形成したの
で、例えば、間違って水が満水目盛23dを越して栓内
蓋44部位まで入れられた場合に、加熱によって湯が沸
騰した場合には、凹入部65内に高さの高い空間部が存
在することにより、発生する水蒸気を貫通孔65aか
ら、栓本体43と栓内蓋44とで挟まれる余剰区間部7
4、補助連通孔60、或いは、凹部43Aの横壁部分に
形成された複数の横孔75を通して外部に逃がすことが
できるようになる。これにより、水の入れ過ぎにより、
給湯出口22や蒸気通過スリット72からの不測の熱湯
吹き零れることを回避又は抑制できる利点がある。
【0040】蓋下板部42から大きく下方突出する比較
的小径のビス孔突起49の周囲が、栓本体43に形成さ
れた共締め突起部56によって覆われているので、共締
め突起部56が、熱や強度の点で比較的不利になり易い
ビス孔突起49を蒸気等から有効にガードして、変形防
止や耐久性向上に寄与する保護部材として機能する利点
を備えている。
【0041】〔別実施形態〕本発明による蓋構造部H
は、人為操作のみで出湯するエアー供給機構Eのみ備え
た電気湯沸かし器や、エアー供給機構Eは無く、電動ポ
ンプ2のみで出湯するタイプの電気湯沸かし器のいずれ
にも適用自在である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に記載の電気湯沸し器の蓋構造では、上下に積層される
第1構造枠と第2構造枠とを固定するビス止め部を、迷
路状の流体用経路を形成するべく、これら両者の間に介
装されるシール部材Aのループ外側に位置させることに
より、空気や蒸気の有効な入出機能と、転倒時等におけ
る湯零れを遅らせる機能を損なうこと無く、蓋構造部の
安定取付とコンパクト化、並びにコストダウンも可能と
なる合理的なものにできた。これにより、保温性を向上
するべく、タンク上端部の開口径を絞った構造の湯沸か
し器に好適なものとなる。
【0043】請求項2に記載の電気湯沸し器の蓋構造で
は、請求項1の構成による前記効果を奏するとともに、
蓋体の下方からのネジ操作によって便利に蓋構造部の取
付固定が行え、そのために第1構造枠から下方突設され
るビス孔突起を、第2構造枠の覆い部によってガードで
き、熱的条件や強度的条件が改善されるより合理的な構
造として実現することができた。
【0044】請求項3に記載の電気湯沸し器の蓋構造で
は、請求項1又は2の構成による前記いずれかの効果を
奏するとともに、第2構造枠の下側に、これを下方及び
側方から覆う第3構造枠を共締め状態で装備することに
より、液体の保温性向上と蓋構造部或いは湯沸し器全高
のコンパクト化とが実現できる利点がある。
【0045】請求項4に記載の電気湯沸し器の蓋構造で
は、請求項3の構成による前記効果を奏するとともに、
第2構造枠も凹ます変更を伴う状態で、第3構造枠に大
きく上方突出する孔付きの凹入部を形成する工夫によ
り、専用の構造や部品を追加することなく、液体の過剰
投入(貯留)に伴う沸騰吹き零れ、液体の滲み出しとい
った不都合が回避できる機能的に優れたものにできた。
【0046】請求項5に記載の電気湯沸し器の蓋構造で
は、請求項3又は4の構成による前記いずれかの効果を
奏するとともに、流体用経路の補強や蓋構造部の保護が
可能な第3構造枠に、タンク上端開口を気密状に閉じる
ためのシール部材Bを支持することができ、構造部材を
兼用化しての合理化が図れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気ポットの概略構造を示す一部切欠きの側面
図である。
【図2】蓋体の平面図である。
【図3】右側は正面視での断面図、左側は背面視での断
面図を示す蓋体の構造図である。
【図4】主に下板及び蓋下板部(第1構造枠)の形状を
示す蓋体の底面図である。
【図5】栓本体(第2構造枠)の底面図である。
【図6】栓内蓋(第3構造枠)の底面図である。
【図7】蓋体の構造を示す側面視での断面図である。
【図8】従来の蓋構造部のネジ止め構造を示す底面図で
ある。
【符号の説明】
1 タンク 1a 内部空間 4 ネジ部材 19 蓋体 40 流体用経路 42 第1構造枠 43 第2構造枠 44 第3構造枠 49 ビス孔突起 51 シール部材A 56 覆い部 64a,65a 連通部 65 凹入部 68 シール部材B 69 内側空間部 70 外側空間部 76 ビス孔

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を貯留自在なタンクと、タンク上部
    の開口の開閉が自在な蓋体とを備え、前記タンクの内部
    空間と湯沸し器外部とを連通させる流体用経路を前記蓋
    体に形成してある電気湯沸し器の蓋構造であって、 前記蓋体の下部に装備される第1構造枠と、この第1構
    造枠の下面側にシール部材Aを介して重ねられる第2構
    造枠とを、上下向きのネジ部材の複数を用いて一体化
    し、前記両構造枠の上下間における前記シール部材の内
    側に形成される内側空間部と、前記両構造枠の上下間に
    おける前記シール部材の外側に形成される外側空間部と
    が連通して前記流体用経路を構成するとともに、複数の
    前記ネジ部材を、前記シール部材の側に配置してある
    電気湯沸し器の蓋構造。
  2. 【請求項2】 前記第1構造枠から突出させたビス孔突
    起に対して前記ネジ部材を螺着自在に構成し、前記第2
    構造枠における前記ビス孔突起に対応する箇所に、前記
    ネジ部材が挿通自在なビス孔を形成するとともに、これ
    ら両構造枠が組み付けられた状態において前記ビス孔突
    起を囲繞する覆い部が前記第2構造枠に装備されている
    請求項1に記載の電気湯沸し器の蓋構造。
  3. 【請求項3】 前記第2構造枠の下方及び横側方を覆う
    略有底筒状で、かつ、前記流体用経路と前記タンクの内
    部空間とを連通させるための連通部が形成された第3構
    造枠を、前記ネジ部材によって前記第2構造枠の下面側
    に重ねて装着自在に構成するとともに、前記第3構造枠
    は、前記内部空間が上窄まり形状となる状態に形成され
    た前記タンクにおける前記内部空間の上端部に嵌り込み
    自在となる寸法に形成されている請求項1又は2に記載
    の電気湯沸し器の蓋構造。
  4. 【請求項4】 前記第3構造枠の底面に、上方に突出
    し、かつ、その頂面に、前記流体用経路と前記タンクの
    内部空間とを連通させるための連通部が穿孔された凹入
    部を形成するとともに、前記第2構造枠における前記凹
    入部に対応する箇所を上方に向けて凹ませてある請求項
    3に記載の電気湯沸し器の蓋構造。
  5. 【請求項5】 前記第3構造枠の外周に、該第3構造枠
    と前記タンクの上端部との間をシール自在なシール部材
    Bを巻回装備してある請求項3又は4に記載の電気湯沸
    し器の蓋構造。
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